JP3854269B2 - 汚水処理設備 - Google Patents

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Description

本発明は、汚水処理設備に関し、特に、汚水処理装置の沈殿槽における止水部位において蓄積する沈殿汚泥を処理する汚水処理設備に関する。
飲食店業や食品加工工場などから排出される汚水は、多量の有機物を含むが、そのような汚水を処理するには、汚水処理装置により、排水と沈殿物に分離され、沈殿物は、汚泥の脱水ケーキを作り、再利用されるか、放棄され、処理水は、下水道や、特に、河川などに放流されている。近代的な汚水処理法には、排水中の有機物をバクテリアなどの微生物で分解して消滅を促進して、生化学的酸素要求量(BOD)と懸濁固形物(SS)が一定値以下に低下させた処理水として排出する活性汚泥式が知られている。
しかし、活性汚泥式汚水処理装置では、その分離槽ないし沈殿槽で、止水部位に汚泥が沈殿することが多く、これは別途収集されたとしても、このような有機物を含む汚泥は、再利用の際に汚泥の脱水ケーキを作ることが多かった。汚泥は、多くの微生物の細胞体が占め、細胞体は約70%前後の水分を含有しているので、脱水しても腐敗し易いものであり、結局は再利用されることなく焼却又は投棄されていた。
汚水処理装置の沈殿槽に生じる沈殿汚泥は、供給源からの動物質や植物質の組織細胞などを多量に含み、これらと共に繁殖した微生物を含んでいる。例えば、ズーグレア等の細菌、ゾウリムシ等の繊毛虫類、ユレモやアオミドロやハネケイソウ等の藻類、ミドロムシ等の原生動物、ワムシや線虫等の後生動物等の細胞体などである。それら微生物は、水分に富んだ蛋白質、糖、脂質、アミノ酸を含む栄養価の高い細胞質や核酸を含んでいるので、沈殿物は腐敗し易い。
活性汚泥式の汚水処理装置の沈殿槽において生じる沈殿汚泥は短時間で腐敗が進んでウエルシュ菌等による硫化水素等の有害ガスを発生し、悪臭を放ち、新たに流入して来る活性汚泥にとって最悪の環境へと転化しつつあり、その活性を奪うことになる。
本発明は、汚水処理装置、特に、活性汚泥式汚水処理装置の沈殿槽において生じる沈殿汚泥を処理分解して、処理水と減容化して利用価値の高い汚泥に調製すると共に、活性汚泥式汚水処理装置の活性汚泥を活性化させる汚泥処理設備を提供するものである。
本発明の汚水処理設備は、汚水処理装置の沈殿槽において生じる沈殿汚泥の大部分を占める微生物の細胞を粉砕して超微粒子化して、次いで、発酵菌によって発酵させ、多数の発酵菌を含んだ処理水と減容化して利用価値を高くした発酵汚泥とを造るのである。
このために、本発明の沈殿汚泥の処理設備は、沈殿槽内の止水部位ないし死角部位に蓄積した沈殿汚泥を処理するために、沈殿槽の止水部位から沈殿汚泥を集める収集手段と、収集した沈殿汚泥を汚泥超微粒子に超微粒子化する超微粒子化装置と、汚泥超微粒子に発酵菌を混合して槽内で汚泥超微粒子を発酵させる発酵菌槽と、発酵した汚泥超微粒子を分離槽において処理水と発酵汚泥とに分離する分離槽と、から成るものである。
本発明の沈殿汚泥の処理設備は、汚水処理装置の沈殿槽における流れに淀みが生じ易い四隅等の止水部位に蓄積する沈殿汚泥を収集手段によって水と共に超微粒子化装置に収集して、超微粒化装置によりきわめて微細な粒子に分化し、汚泥を成す動植物や微生物の組織や細胞を微細化し拡散し且つ表面積を拡大する。発酵菌槽は、分解した有機物を槽内に混合した発酵菌により短時間で大量に分解させ、汚泥の有機物を残部無機分へと転化させ、次いで、分離槽で発酵菌に富んだ処理水と、発酵菌の増殖過程で大幅に減容化された無機汚泥とに分離する。
さらに、本発明においては、汚水処理装置の沈殿槽から、沈殿汚泥を上記処理設備を通じて定常的に又は日定期的に除去して、汚水処理装置、特に、活性汚泥式汚水処理装置における活性汚泥の活性を維持して、汚泥の分解速度とその効率を高めることができる。
汚水処理装置は、例えば、飲食店厨房や食品加工所、集合住宅の等から排出され、有機物を多量に含む産業的ないし生活的な汚水ないし排水を処理するもので、汚水中の有機物を分解して、その処理水を排出可能にするものである。特に、活性汚泥式汚水処理装置が含まれ、河川等に排出できるように排水基準を満たすように処理している。このような汚水処理装置は、汚水を分解槽ないし曝気槽に導いて汚水中の動植物や細菌の組織や細胞などの有機物を、バクテリアなどの細菌その他の微生物の働きで分解して、生化学的酸素要求量と懸濁固形物量を一定基準以下に低下させた処理水として排出するものである。
汚水処理装置には、処理水から、有機物を分離するための沈殿槽を含んでおり、沈殿槽中の止水域中には汚泥が沈殿し、本発明は、このような沈殿汚泥を処理するものである。ここで、沈殿槽の語は、汚水処理装置に含まれて、槽内に液流の滞留部位を生じて有機物汚泥の沈殿物を生じやすい処理槽を広く含み、曝気槽、分解槽、沈殿槽を含んでいる。
本発明の処理設備は、沈殿汚泥を超微粒子化装置に移送するための汚泥収集手段を含むが、収集手段の一例は、吸引装置とこの吸引装置に接続して、その吸引口が、槽内に、特に、止水部位に位置づけ可能な可撓性又は固定の配管とから成るものがある。このような配管には、フレキシブルホース又は固定パイプが利用でき、吸引装置には、これらの配管に接続したポンプがあり、ポンプは、さらに、超微粒子化装置に配管接続することができる。
収集手段は、人力による場合と異なり、汚水処理装置の沈殿槽の止水部位にフレキシブルホース又はパイプの吸引口を接続しているので、設備の運転を止めずに適宜沈殿汚泥を収集して、超微粒子化装置に移送することができるようになる。
収集された沈殿汚泥は、多量の水に動植物の細胞組織や微生物細胞など有機物を分散しているが、超微粒子化装置は、沈殿汚泥中これら有機物を細胞寸法以下の超微粒子に微粒化する。
このための超微粒子化装置には、これら細胞に対して高速水流を利用して、その剪断、破壊、分解などの作用により、動植物や微生物の組織や細胞をさらに破壊して、超微細化するものが利用可能である。
このような超微粒子化装置には、高速水流の衝撃力、水流速度差による剪断力、又は気泡破裂即ちキャビテーションにより生じる超音波による分解、のいずれか1つ又は2つ以上の作用を利用することができる。
超微粒子化装置の一つの態様は、同心状に配置した内筒および外筒とこれらの間の環状流路とからなる容器中と、環状流路に沿って高速水流を形成する水噴射ノズルと、内筒壁に形成して内筒内部から沈殿汚泥水を該高速水流中にほぼ直角方向に吐出するスロットと、内筒内部と連通した汚泥供給口と、環状流路に連通する汚泥微細化粒子排出口と、から成っている。
環状流路内は、水噴射ノズルから噴射された水により高速水流が循環しており、内筒壁に形成したスロットからは、粉砕すべき沈殿汚泥の有機物を含むスラリとして環状流路内に吐出されるので、汚泥中有機物粒子が高速水流で剪断、破壊、分解を受けて、単一細胞の大きさ程度に、ないしそれより微細に分解することができる。
発酵菌槽は、超微粒子化装置からの汚泥超微粒子を、槽内で発酵菌を混合して発酵させるもので、汚泥超微粒子を含む液を受容する受容槽を有し、液を槽内に一定時間滞留するように設計され、好ましくは、液を攪拌混合する攪拌装置と発酵適温に保持する適温調整装置を適宜備えて、均一な発酵分解を促進することが好ましい。
発酵菌槽で、微細化汚泥の発酵に用いる発酵菌は、動植物の組織や微生物細胞など微細化粒子物を微生物学的に分解させる商業的に入手可能な細菌や菌類を広く使用することができる。このような菌類には、例えば、ラクトバチルス類も酵母類、ビフィズス類が挙げられる。
発酵菌を混合する別の形態は、自然界から菌の付着した植物又は土壌を採取し、この試料から、培養装置によって培養して得られた菌も利用することができる。このような発酵用に利用可能な菌類には、乳酸菌類、例えば、ラクトバチルス類も酵母類、ビフィズス類などの菌種が利用できる。発酵菌として、例えば、乳酸菌は、汚水処理装置の周辺での植物や土壌から採取しても良い。
採取した発酵菌を含む試料は、資料中に含む多数の雑菌からいくつかの有用な発酵性菌株を培養する必要があるが、このためには、例えば、紫外線照射による雑菌死滅と紫外線利用菌類の拡大培養法が利用できる。
植物又は土壌とともに採取した乳酸菌その他の発酵菌は、別体の培養装置を用いて別途培養することができる。培養装置は、微粒化部と培養槽とを備えるものが好ましく、微粒化部は、高速水流の衝撃力、大きな水流速度差による剪断力、又は気泡崩壊、即ち、キャビテーションを利用して、適当な培養用有機材料を微粒化する。培養槽は、微粒化された有機物材料を培養基材として発酵菌を培養する。この培養装置では、有機材料の細胞膜も微粒化部で粉砕され細胞内物質が培養液中に分散され、固形分は、表面積を大幅に拡大しているので、培養槽において発酵菌を大量に培養することができる。
尤も、微粒化部は、上記の沈殿汚泥を微粒化する超微粒子化装置が兼ねるようにして、超微粒子化装置からの汚泥微細化粒子の一部を培養槽に供給して、発酵菌の培養に利用するのが好ましい。
分離槽は、発酵菌槽で発酵させた汚泥超微粒子を処理水と発酵汚泥とに分離するものであるが、適当な沈殿槽や濾過槽で固液分離を行う。
本発明の処理設備は、さらに、分離槽において分離された発酵汚泥を、急速発酵分解汚泥処理機を用いて処理する工程を含むのが好ましい。急速発酵分解汚泥処理機では、回転撹拌を受けて残存有機物は発酵菌によって効率的に水や炭酸ガスと無機分とに分解される。
処理設備は、さらに、分離槽において分離された処理水を汚水処理装置の沈殿槽に供給して循環する配管を含んでもよい。処理水は超微粒子化された沈殿汚泥の有機物により大量に増殖した発酵菌を含んでいるので、汚水処理装置の沈殿槽では、汚水の活性汚泥処理に活用することができる。この沈殿槽は、上述のように、汚水処理装置の曝気槽、分解槽又は沈殿槽を含んでいる。
以上の説明により、本発明の処理設備によって得られた無機汚泥は、大部分が無機分であり、腐敗せずに、土地改良にも利用できる。
他方、本発明の処理設備によって得られた処理水は、前述のように、活性汚泥式汚水処理装置の、特に、沈殿槽に戻して混合して発酵菌を供給することもでき、活性汚泥を活性化させて生化学的酸素要求量(BOD)と懸濁固形物(SS)を短時間で一定値以下に低下させることができる。処理設備によって得られた上記処理水は、汚水処理装置を通じて、清浄化した水として、河川等に放出することができる。
また、処理設備によって得られた上記の処理水は、例えば、一時保管中の残飯や廃棄食品に散布混合することもでき、これにより、保管中の悪臭の発生を抑制できる。処理水は、畜産の分野では家畜の糞尿に混合してもよく、養分に富んで悪臭の少ない堆肥化を促進できる。処理水は、さらに湖沼河川の浄化や土地改良にも活用できる。
本発明の汚水処理設備においては、発酵菌槽に添加する発酵菌には、例えば、乳酸菌と共生関係を有するある種の光合成菌類を混合することもできる。
光合成菌類は、発酵菌槽において太陽光を受けて光合成を行い、発酵菌は増殖力を高め、互いに、必要とする共生物質を供給して培養を早めることが期待できる。光合成菌類のある菌種の中には、腐敗により発生する悪臭物質を栄養源として摂取するものもある。本発明においては、このような光合成菌類には、入手可能なものとして、紅色非硫黄細菌群(Rhodospirillaceac科)など(例えば、ジーラント社の「ジーラ発酵菌群」として市販)
が利用できる。
なお、光合成菌類は、アミノ酸やミネラルやビタミン等の優れた栄養分に富んでいて菌体自身が有機肥料としても有用であるが、ある種の光合成菌は、腐敗汚泥に会うと硫酸還元菌が発生させる硫化水素を栄養源として積極的に摂取することも知られている。ある種の光合成菌は、有毒アミンであるプトレシンやカタベリン、また発癌催奇性のジメチルニトロサミンも好んで基質として摂取して分解除去することが知られている。
また、光合成菌類は、緑農地に還元すると作物の根が嫌う有害物質を分解除去し、根の呼吸や栄養代謝系を守り、窒素固定も行って作物の増収をもたらす働きをすることが期待できる。
本発明の沈殿汚泥の処理設備の実施例を、図1を参照して説明する。この実施例の沈殿槽11は、高層ビルに入居している多数の飲食店厨房からの汚泥排水81を処理する設備であるが、沈殿槽11内の止水部位11aあるいは死角部位においては、汚泥Dが沈殿し、汚泥Dは、時には、硫化水素を発生する程腐敗し、悪臭を発していた。
その沈殿汚泥Dを処理するために、沈殿槽11における止水部位11aにパイプ12aを固定し、吸引装置としてポンプ12により、スラリー状の沈殿汚泥Dを吸引して、超微粒子化装置20に移送する。微粒子化装置20は、汚泥Dの有機物、即ち細菌や原生動物等の細胞を破壊し、細胞質をミクロンレベルまで微粒化する。
超微粒子化装置20の一例は、図2に示すように、中空円筒容器21を天板21aと底板21bと外筒21cとから形成し、内部に内筒22aを同心状に設けて外側の環状流路23aと内腔室23bとを形成している。外筒21cの底板21bの近くに水噴出ノズル24の吐出口24aを、環状流路内にその接線方向に向けて取り付け、高圧ポンプPから供給される水流によって環状流路23a内に循環する高速水流Fを発生させる。環状流路内の高速水流は、十分な微細化させるために、平均流速8m/s以上、好ましくは、平均10〜30m/sの速度にして、著しい乱流を形成している。
内筒22aには縦長のスロット25aを複数形成し、スラリー供給管12aを内筒内部63bに開口するように天板21aに取り付けある。微粒化すべき沈殿汚泥はスラリーSとしてスロット25aから吐出させ、上記高速の水流Fに対して略直角に衝突させる。
スロット25aからスラリーが吐出した環状流路の混合領域Aでは、スラリーS中の有機物を衝撃による圧縮や、高速水流Fによる剪断、キャビテーションなどによって、また高速水流Fと内筒22aの外面や外筒21cの内面に沿った低速水流との大きな速度差による剪断などのよって、有機物粒子は、おおよそ1〜10μmまで微粒化される。水噴出ノズル24からの噴出水流に気泡を混入する気泡発生器を水噴出ノズル24に付設してもよい。
超微粒子化装置20で微粒化された有機物を含む高速水流Fは、環状流路から、大部分を排出管29で発酵菌槽30に供給する。その水流Fの一部分は、排出管29から配管34を通して、培養装置35に供給する。
上記微粒過程では、半径1mmの球状の有機体は、比表面積が計算上0.00120m2/gであるとして、これが、半径0.0001mmの球状に均一粒径に微細化されたと仮定すると、その比表面積は計算上12.0m/gと非常に大きくなる。このような微小で多数の超微細化粒子の群には、全体として、多数の発酵菌が表面に付着することができて、発酵菌槽30や培養槽35において発酵菌を効率的に大量に培養することができる。
図1に戻って、この例は、発酵菌として乳酸菌を使用し、乳酸菌は、汚水処理装置の設置場所近くの植物や土壌から採取され、培養装置の培養槽35によって大量に培養してから利用する。
この実施例では、採取された土壌を原料として培養槽35に入れて、糖蜜の糖分とミネラル分とを添加した拡大培養法により、乳酸菌として、主として、ラクトバチルス類を培養している。
この実施例は、培養に際して、上記の超微粒子化装置20から、微細化された汚泥超微粒子を含む栄養液流 82の一部を配管34を介して、培養槽35に適時供給し、上記発酵菌を培養させて常時大量の発酵菌を保管しておく。培養装置は、培養槽35と、超微粒化部と、から成るが、この例は、その超微粒化部として上記超微粒子化装置20を利用して、微粒化された有機物を培養基材として、培養槽35に供給し、発酵菌を大量に培養している。
発酵菌槽30は、この例では、前部槽30aと後部槽30bとの2槽構造で、両部の中間を、仕切り板38により適当に区画され、仕切り板38には、貫通路ないし溢流路のような水路を設けて両部が連通され、前部槽30aと後部槽30bの内部には、回転根37を槽内に配置した攪拌器を用いて、槽内の液を攪拌している。
この例は、前部槽30aに上記超微粒子化装置20により微粒化した汚泥超微粒子を含む栄養液流82として配管29を通して供給する。同時に、培養槽35からは、配管36を通じて、乳酸菌を含む培養液を供給して、汚泥超微粒子と発酵菌培養液とを撹拌機37によって混合曝気し、汚泥超微粒子を発酵分解させる。発酵菌は、前部槽30aに供給された上記の超微粒子化の汚泥有機質を同時に栄養源として効率的に摂取して、増殖する。
その際、乳酸菌と共生関係を取る光合成菌を選んで発酵菌槽に添加することもなされ、昼間は発酵菌槽を太陽光で照射状態にすることにより、光合成菌が増殖し、発酵菌にさらに活力を与え、排水中の有機物の分解を促進させることができる。
発酵菌槽では、前部槽30aから後部槽30bに移動する水流により発酵菌と汚泥超微粒子との懸濁液を後部槽30bに移すが、後部槽30bには、この例は、上記汚水処理装置の沈殿槽11から、その上澄み排水83を、配管19を介して、供給している。後部槽30bでは、発酵菌により排水83を撹拌機37の攪拌下で、混合曝気しながら活性汚泥処理させる。
発酵菌槽30からの排液は、配管により固液分離槽40に移し、そこで発酵菌を含む処理水84と、無機分を主成分とする発酵汚泥92とに分離する。処理水84は、排水基準を満たしていることを条件に、配水管42を通じて河川に放流する。
また、発酵汚泥93を回転ドラム式の急速発酵分解汚泥処理機50に移送して、残存有機物を発酵菌によって炭酸ガスと水にさらに分解処理し無機分が残る。
回転ドラム式の急速発酵分解汚泥処理機50は、図1と図3に示すように、両端部に静止端壁56a、57aを備えて、横長の円筒体の回転ドラム53を含み、回転ドラムは、固定支台51上に、ドラム外周に、前部と中間部と後部とに設けたリング52を、それぞれ、左右一対の支持ローラ521によって支持して、ドラム中間部のリング歯車54aに噛み合うピニオン54bを介して減速機付きモータ55によって定速で回転駆動する。
回転ドラム53の内周壁面には、螺旋体58が取り付けられて、回転方向に応じて被処理物の発酵菌汚泥9を一方の静止端壁56a側から他方の静止端壁57a側へ移動させる。
当該一方の静止端壁56aには、下部に、はスクリューコンベヤ56bを介して被処理物の発酵菌汚泥93をドラム内部に供給する供給口を設けて、分離槽の底部に接続されている。端壁56aの中間部には、木材チップに発酵菌を混合したジーラ材を供給する供給器56cを設けている。静止端壁56aの上部には、排気管56dを設けて、発酵菌汚泥93の残存有機物分解で発生する炭酸ガス排出する。
当該他方側の静止端壁57aは、その下部に出口57bを設けて、発酵済みの汚泥94を排出する。
この装置の使用に際しては、分離槽30底部からの発酵菌汚泥92をスクリューコンベヤ56bを介してドラム53内部に供給して、端壁56aの中間部からは木材チップに発酵菌を混合したジーラ材を補給器56cを通してドラム内部に補給される。ドラムを回転させることにより、ジーラ材と発酵菌汚泥93とをドラム内を他方側に輸送しながら混合し発酵させる。上部からは、発酵菌汚泥93の残存有機物分解で発生する炭酸ガスを排気管56dを介して排出している。
ドラム53内では、有機物がほぼ完全に分解処理されて、無機物化した残滓94は、出口57bからは、排出される。ジーラ材補給器56cには、発酵菌を補給するために分離槽40から処理水84が適宜供給される。
この例は、さらに、分離槽40において分離された処理水84の一部は、活性汚泥式汚水処理装置の沈殿槽11に配管4を通して、循環することができ、超微粒子化された沈殿汚泥の有機物を摂取して大量に増殖した発酵菌によって沈殿槽11から発酵菌槽30にかけての活性汚泥処理に再度活用している。
本発明の実施例に係る沈殿汚泥の処理設備の工程図。 本発明の実施例に係る沈殿汚泥の処理設備に使用する超微粒子化装置の部分切り欠き横断面図(A)と部分切り欠き縦断面図(B)。 本発明の実施例に係る沈殿汚泥の処理設備に使用する回転ドラム式の急速発酵分解汚泥処理機の立面図。
符号の説明
11:沈殿槽
11a:止水部位
12:収集手段(吸引装置)
12a:パイプ
20:超微粒子装置
30:発酵菌槽
35:培養槽
40:分離槽
50:急速発酵分解汚泥処理機
9:沈殿汚泥
93:発酵菌汚泥
:排水
84:処理水



Claims (5)

  1. 汚水中の有機物を分解処理して処理水を排出する汚水処理装置の沈殿槽内に蓄積した沈殿汚泥を処理する汚水処理設備であって、上記の沈殿槽から沈殿汚泥を収集する収集手段と、該収集手段により収集した沈殿汚泥を汚泥超微粒子に超微粒子化する超微粒子化装置と、本汚水処理設備の設置場所近くの植物や土壌から採取された発酵菌の内、乳酸菌を培養する培養装置と、該培養装置によって培養して得られた乳酸菌を汚泥超微粒子に混合して、汚泥超微粒子を発酵させる発酵菌槽と、発酵した汚泥超微粒子を処理水と発酵汚泥とに分離する分離槽と、から成り、超微粒子化装置は、中空円筒容器を天板と底板と外筒と、から形成し、内部に内筒を同心状に設けて外側の環状流路を形成し、該環状流路に外筒の底板の近くに水噴出ノズルの吐出口を環状流路の接線方向に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内に循環する平均流速8m/s以上の高速水流を発生させる一方、スラリー供給管を介して環状流路内の高速水流に沈殿汚泥をスラリーとして導入し、少なくとも高速水流と内筒の外面及び外筒の内面に沿った低速水流との大きな速度差による剪断によって、汚泥の有機物粒子をおおよそ1〜10μmまで微粒化し、排出管を介して環状流路から、発酵菌槽に供給することを特徴とする汚水処理設備。
  2. 上記培養装置が、高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波によって有機物を微粒化する微粒化部と、微粒化された有機物を培養基材として乳酸菌を培養する培養槽と、から成り、該微粒化部には、中空円筒容器を天板と底板と外筒とから形成し、内部に内筒を同心状に設けて外側の環状流路と内腔室とを形成し、外筒の底板の近くに水噴出ノズルの吐出口を環状流路内にその接線方向に向けて取り付け、高圧ポンプから供給される水流によって環状流路内に循環する平均流速8m/s以上の高速水流を発生させ、環状流路内の高速水流に沈殿汚泥をスラリーとして導入し、少なくとも高速水流と内筒の外面及び外筒の内面に沿った低速水流との大きな速度差による剪断によって、汚泥の有機物粒子をおおよそ1〜10μmまで微粒化することを特徴とする請求項1記載の汚水処理設備。
  3. 内筒には縦長のスロットを複数形成し、スラリー供給管を内筒内部に開口するように天板に取り付け、微粒化すべき沈殿汚泥はスラリーとしてスロットから吐出させて、高速水流に対して略直角に衝突させ、超微粒子化装置で微粒化された有機物を含む高速水流は、環状流路から、大部分を排出管で発酵菌槽に供給する請求項1又は2記載の汚水処理設備。
  4. 超微粒子化装置は、水噴出射ノズルからの噴出水流に気泡を混入する気泡発生器を水噴出射ノズルに付設している請求項1又は記載の汚水処理設備。
  5. 発酵菌槽に添加する発酵菌には、乳酸菌と共生関係を有する光合成菌類が混合される請求項1記載の汚水処理設備。
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