JP4018414B2 - 画像形成物質の剥離性向上方法及び装置 - Google Patents

画像形成物質の剥離性向上方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成物質の像保持体からの剥離性を向上させる剥離性向上物質を用いる画像形成技術、すなわち像保持体、画像形成物質の剥離性向上方法及び装置、像保持体再生方法及びその装置並びに、画像形成方法及びその装置に関する。
【0002】
具体的には、本発明は一般印刷(凸版、平版等)、電子写真、インクジェット、サーマル記録方式、さらにはクレヨン、マーカーペン等の筆記用具により、熱軟化性の画像形成物質を付着させて画像を形成した像保持体の表面から画像形成物質、すなわち画像を容易に除去するための、熱溶融性の剥離剤(画像形成物質剥離剤、つまり剥離剤)を表面に塗布した像保持体(記録紙等)、該像保持体に形成した画像の除去から新たな画像形成までの一連の工程を行う画像形成装置、画像の除去から剥離剤塗布までの一連の工程を行う像保持体再生装置等に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
現在社会における情報の表示手段として、多量のハード出力がなされている。その結果、多量の紙が消費され、そのため森林の伐採による地球環境の悪化という問題が発生した。ハード出力の方法としては一般印刷など、上記した画像形成手段があるが、特に電子写真方式によるものでは、複写用紙の制約がなく、普通紙の使用によるランニングコストが安価であり、複写スピードの高速化が容易であるという特徴がある。
【0004】
従来、上記地球環境の悪化の問題に対しては、一度使用した用紙上の画像形成物質であるインキ等を除去し、用紙を水に潰して再びすき、古紙といわれる紙に再生する方法が採られているのみであった。
【0005】
しかし最近、一度使用した紙上の文字画像をクリーニングにより取り去り、複写又はプリンティングに再利用することができる記録材料及び方法が提案されており、特に多量の紙を消費する複写(電子写真)関連においては、画像形成物質であるトナーの除去に関して多くの提案がなされている。具体的には、像保持体(紙、OHP基体等)に関するもの、画像形成物質(トナー等)に関するもの、さらには、剥離方法、この剥離方法に必要な剥離液・剥離剤等の副部材に関するものが提案されている。
【0006】
像保持体に関しては、特開平7−311523号公報、特開平6−222604号公報、特開平11−174709号公報等に、被記録体表面の膨潤層として親水性樹脂を架橋させたものを用いるものや、被記録材表面に形成された膨潤層を水等により濡らして膨潤させることにより、被記録材に記録された画像を除去する方法が提案されている。また、特開平4−67043号公報には、トナーが剥離しやすいように、あらかじめシート状支持体の表面、特に片面に離型処理を施した支持体(イレーザブルペーパー)を用いること等が提案されている。
【0007】
しかし、これらの提案では、像保持体が指定紙に制約されるため、普通紙を使用する複写機(PPC)の特徴、すなわち複写用紙の種類に制約がなく、普通紙の使用によるランニングコストが安価であるという特徴を制限し、技術の汎用性が大幅に狭まるという欠点があった。
【0008】
一方、画像形成物質に関しては、特許第2960229号等の明細書に、光化学的に消色可能なトナー(シアニン色素と有機ホウ素酸アンモニウム塩)が記載されている。また、特開平4−356086号公報には、トナーに生分解性プラスチック又は光分解性プラスチック等の特殊な材料を含有させたもの等が提案されている。さらに、特開平8−146648号公報にはトナー樹脂を膨潤させる成分を有する剥離液と組み合せたトナー(トナー樹脂の親水性をOHV、AVにより規定したもの)が、特開平8−146650号公報には親水性確保のためにトナーの比表面積を規定したものが、特開平8−146647号公報には親水性微粒子を含有させたものが、特開平8−146649号公報にはトナーの吸水性確保のための界面活性剤を含有させたものが、それぞれ提案されている。
【0009】
しかし、消色トナーでは、消色したトナー樹脂成分が像保持体(被記録体)上に残存し、再利用時に像保持体表面の平滑性等が未使用像保持体と比較して大幅に低下することや、トナーとして制限された色材を用いるため、色再現性の能力不足による画質低下等が問題となる。また、分解性プラスチックを用いる場合は、トナー付着量が多い画像からトナーを完全に除去することは困難であるという問題があった。
【0010】
また、特開平8−146649号公報等に記載には、トナー樹脂を溶解又は膨潤する成分を有する剥離液との併用を必須とした、界面活性剤を含有するトナー等の剥離液の吸水性を向上させる技術が提案されている。しかし、剥離液の安全性の観点から、トナー樹脂を溶解しやすい溶剤を含有する剥離液の使用は好ましくない。また、紙基体が剥離液を吸収・膨潤することに起因する、乾燥後の紙の伸びによる紙の再利用・再複写時のジャム等の重大な副作用が生じる不具合があった。
【0011】
そこで、上記特開平8−146649号公報に提案された界面活性剤含有トナー単独での剥離効果を本発明者が確認したところ、その明細書から明らかなように、界面活性剤が剥離液の吸水性を向上させるものであるため、単独では剥離機能は発揮し得ず、乾式剥離法におけるトナー剥離は不可能であった。
【0012】
さらに、一般の電子写真用トナーに係る従来技術として、トナー定着時におけるオフセット(トナーと定着部材との接着)を防止し、紙等の支持体にトナーを良好に定着(接着)させるために、ワックス等の低融点物質を含有させることが知られている。
【0013】
しかしこの従来技術は、良好な画像を形成することが目的であり、画像を剥離する目的でトナーにワックス等を含有させるものではない。その結果、従来用いられているワックスでは、当然のことながら、画像の剥離は不可能である。さらに、従来使用されているワックスを剥離目的のために添加量を増加させたとしても、像保持体が紙等の多孔質体では、ワックスは紙等の内部に浸透し、トナーと紙の界面に存在することができず、トナーと紙の接着力を低下させる機能は結果的に発揮し得ず、トナーは剥離されない。また逆に、像保持体がOHP等のフィルム基体の場合は、添加量を増加させていくと、トナーの定着力が大幅に低下し、通常の使用時に画像が擦り等により剥がれてしまうという問題が発生する。
【0014】
画像形成物質の剥離方法として、ブラシ、除去刃等による物理的力を像保持体及び画像形成物質に直接負荷して除去する方法、剥離剤と画像形成物質とを重ね加熱することにより両者間に接着力を生じさせ、その接着力により像保持体から画像形成物質を除去する方法、剥離液等の補助剤により像保持体と画像形成物質との接着力を弱めてから直接的又は間接的剥離を行う方法等がそれぞれ提案されている。
【0015】
しかし、直接的剥離、間接的剥離のいずれにおいても、画像支持体と画像形成物質の接着力を弱めることなく除去することでは、画像形成物質の高い除去率は望めず、また強制的に除去率を高めることは、画像形成物質を除去する際に像保持体を損傷(紙剥げ等)することになるため、像保持体再利用の主目的からは好ましくない。
【0016】
また、剥離液による剥離は紙を損傷することがなく、剥離率を飛躍的に向上させることから好ましいものの、過剰の剥離液供給(紙膨潤)により紙とトナー間にせん断力を発生させて接着力を軽減することは、紙を一度膨潤させるため、乾燥後も紙の伸びを生じさせ、紙の再利用・再複写時に複写機内においてジャム等を発生しやすいこと、さらには、ベタ画像部のトナー膜は、トナー樹脂が非水性樹脂であるために、界面活性剤を含有する剥離液といえどもトナー膜中に浸透させることは難しく、結果的にジャボ漬けレベルでないと剥離液成分を紙とトナー間に供給することは困難である等の欠点があった。
【0017】
このような状況下、一度使用した紙等の像保持体上の文字画像等の画像形成物質をクリーニングにより取り去り、複写又はプリンティングに再利用することができる方法及び装置において、像保持体及び画像形成物質にはなんら制約を設けることなく、紙等の像保持体に影響を及ぼさない剥離液等を使用せず、像保持体・画像形成物質間のの接着力を弱めて画像形成物質を剥離する技術が望まれていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、その課題は、例えば汎用性の高い普通紙および、高画質を達成することができる画像形成物質を用い、かつ剥離液を使用することなく(像保持体を膨潤させることなく)、しかも普通紙等の像保持体を損傷させることなく、ベタ画像においても容易に画像形成物質を剥離することができる技術、すなわち像保持体、画像形成物質の剥離性向上方法及び装置、像保持体再生方法及びその装置並びに、画像形成方法及びその装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、像保持体とが画像形成物質との接着力の低下に着目して鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0020】
本発明は、加熱することにより像保持体と画像形成物質との接着力を、加熱する前の接着力よりも低下させることができる剥離剤を、像保持体表面に塗布することを基本とするものである。本発明には以下の発明が含まれる。
(1)像保持体上の画像形成物質の剥離性向上方法(画像形成物質の剥離性が向上した像保持体の製造方法)。
)像保持体上に剥離剤を塗布した後、この剥離剤層上に画像を形成する方法および装置。
)上記()で得られた画像形成後の像保持体から、画像を除去して像保持体を再生する方法および装置。
)上記()で得られた画像形成後の像保持体から、画像を除去して像保持体を再生した後、再び剥離剤を塗布する方法および装置。
)上記()で得られた画像形成後の像保持体から画像を除去し、再び剥離剤を塗布した後、画像を形成する方法および装置。
)像保持体上の剥離剤の量を検知することができる検知機構を備えた像保持体再生方法および装置並びに、画像形成方法および装置。
【0022】
請求項に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる微粉末状の剥離剤(画像形成物質剥離剤)を、少なくとも片面に塗布する画像形成物質の剥離性向上方法において、剥離剤を像保持体表面に塗布する塗布工程と、該塗布後の剥離剤を加熱溶融して像保持体表面に定着する定着工程とを備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上方法である。
【0023】
請求項に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる微粉末状の剥離剤(画像形成物質剥離剤)を像保持体表面に塗布する塗布手段と、該塗布後の剥離剤を加熱溶融して像保持体表面に定着する定着手段とを備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置である。
【0024】
請求項に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を加熱溶融する加熱溶融手段と、これにより得られた剥離剤の融液を像保持体表面に塗布する塗布手段とを備えている画像形成物質の剥離性向上装置であって、加熱溶融手段として剥離剤を加熱溶融して貯溜する加熱容器と、塗布手段として前記加熱容器内の剥離剤に外周面下方部が浸漬されたアイドルローラとを備え、さらに像保持体を前記アイドルローラの外周面下方部に接触させた状態で走行させる像保持体走行手段を備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置である。
【0025】
請求項13に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布され、該塗布面に画像形成物質が付着されて画像が形成された像保持体から、画像形成物質を剥離して像保持体を再生する方法であって、像保持体の表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱工程と、画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接工程と、該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離工程と、剥離部材を分離した像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布工程とを備えていることを特徴とする像保持体再生方法である。
【0026】
請求項14に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布され、該塗布面に画像形成物質が付着されて画像が形成された像保持体から、画像形成物質を剥離して像保持体を再生する装置であって、像保持体の表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱手段と、画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接手段と、該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離手段と、剥離部材を分離した像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布手段とを備えていることを特徴とする像保持体再生装置である。
【0028】
請求項16に係る発明は、像保持体の表面に熱軟化性の画像形成物質を付着させて画像を形成する装置において、画像形成前の像保持体の少なくとも片面に、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を塗布する塗布手段と、剥離剤を塗布した像保持体表面に画像形成物質を付着させて画像を形成する画像形成手段と、像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
請求項18に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布された像保持体の該表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱工程と、画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接工程と、該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離工程と、該分離工程後の像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布工程と、熱軟化性の画像形成物質を、前記像保持体の剥離剤塗布面に付着させて画像を形成する画像形成工程と、像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着工程とを備えていることを特徴とする画像形成方法である。
【0030】
請求項19に係る発明は、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)であって、融点または軟化点が前記画像形成物質の軟化点より低いものが表面に塗布された像保持体の該表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱手段と、画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接手段と、該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離手段と、該分離工程後の像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布手段と、熱軟化性の画像形成物質を、前記像保持体の剥離剤塗布面に付着させて画像を形成する画像形成手段と、像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【0031】
請求項20に係る発明は、像保持体表面について、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を含有する剥離層および、画像の有無を判別し、(1)前記判別工程において像保持体表面に剥離層が確認され、画像が確認されない場合には、像保持体表面に画像を形成し、(2)前記判別工程において像保持体表面に剥離層、画像のいずれも確認されない場合には、像保持体表面に剥離層を形成した後、該剥離層上に画像を形成し、(3)像保持体表面に剥離層、画像のいずれも確認された場合には、像保持体表面の画像を除去し、該画像除去面に剥離層を形成した後、該剥離層上に画像を形成することを特徴とする画像形成方法である。
【0032】
請求項20に係る画像形成方法では、予め像保持体表面について剥離層(剥離剤塗布層)および画像の有無について判別し、それぞれの判別結果に応じて所定の処理を行う。なお、像保持体表面に剥離層が形成されておらず、画像が形成されている場合には、何らの処理も行わない。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明は、像保持体上に固体状態で固着した画像形成物質に対し、剥離部材(例えば、循環走行する無端状の剥離ベルト)を重ねて加熱することにより、画像形成物質を軟化させて剥離部材との接着力を発生させ、画像形成物質と像保持体との接着力を低下させる、像保持体上の画像形成物質の剥離方法・装置に有効に使用できる剥離剤、すなわち前記加熱時に像保持体と画像形成物質との界面で融解し、該像保持体と該画像形成物質との接着力を低下させる剥離剤を、像保持体表面に塗布することを基本とするものである。
【0034】
具体的には、低融点物質である剥離剤を融解させ、像保持体と画像形成物質間に流出させ、剥離剤が像保持体と画像形成物質との界面に留まり、両者間に介在することにより像保持体・画像形成物質間の接着力を低下させ、像保持体から画像形成物質を容易に剥離できるように、像保持体表面に剥離剤を塗布するものである。このように本発明では、像保持体上の画像形成物質の剥離を可能とするために、加熱により像保持体と画像形成物質との接着力を低下させて、「画像形成物質・剥離部材間の接着力」>「画像形成物質・像保持体間の接着力」とすることができる剥離剤を、像保持体表面に存在させる。
【0035】
なお、上記画像形成物質の像保持体に対する接着力は、タッキング試験機(TACKINESS TESTER MODEL TAC−II、(株)レスカ社製)にて測定したものであり、常温での接着力とはプローブ(φ5mm)の先端に両面テープを接着し、プローブ降下速度:120mm/min、引き上げ速度:600mm/min、押し圧:500gf/φ5mm、押し圧時間:10secにおいて、画像形成物質がほぼ剥離したと目視にて判断される剥離力を、前記接着力と定義する。
【0036】
また、加熱剥離時の剥離力は、同機にてプローブの先端に、剥離部材であるポリエーテルエーテルケトン、PEEK(スミライトFS−1100C、住友ベークライト社製、100μm厚)を接着して、所定の剥離温度にて同条件で測定、評価した剥離力と定義する。
【0037】
本発明によれば、通常の条件下では画像形成物質が剥離することなく表面に安定状態で付着しているが、所定の処理を施すことで容易に画像形成物質の剥離が行える像保持体が提供される。具体的には、画像形成物質による記録画像を加熱剥離するときに、像保持体と画像形成物質の接着力を加熱前よりも低下させる剥離剤を、あらかじめ像保持体表面に存在させることにより、通常は画像形成物質と像保持体間の良好な接着力で擦れ等により画像が剥がれることがなく、加熱剥離時にのみ、前記剥離剤の作用によって、紙等の像保持体表面を紙剥げ等の損傷を発生させることなく剥離することが可能となる像保持体を、現在一般的に出回っている像保持体、例えば上質紙、再生紙、インクジェット紙等の特殊紙、OHP等を基材として、表面に剥離剤を塗布するという簡易な方法で作製することが可能である。
【0038】
本発明によれば、容易に剥離可能な画像を、一つの画像形成装置で形成することができる。つまり、像保持体表面に剥離剤を塗布し、その上に画像を形成することにより、常に画像形成物質と像保持体との界面に剥離剤が存在することになり、加熱により剥離剤を融解し、像保持体と画像形成物質との間の付着力を低下させ、剥離することができる画像を1台の装置で形成することが可能となる。
【0039】
また、像保持体上の画像を除去する画像除去手段と、上記剥離剤の塗布装置とを1台の装置に併設することにより、1台で像保持体を再生することが可能となる。つまり、画像を加熱し、画像形成物質と像保持体との界面に存在する剥離剤を融解して両者の接着力を低下させ、両者の接着力より大きな接着力で画像形成物質と剥離部材とを接着させ、画像形成物質を像保持体から剥離した後、像保持体に再度、剥離剤を塗布することで剥離力を回復した像保持体を提供することができる。
【0040】
さらに、上記像保持体再生装置に画像形成手段を付設することにより1台で、画像の除去→剥離剤の塗布→画像形成からなる一連の工程を行うことができ、使用済み用紙を給紙トレーに入れるだけで、新たなドキュメントを作ることが可能となった。つまり、使用済み用紙を加熱し、画像形成物質と像保持体との界面に存在する剥離剤を融解して両者の接着力を低下させ、両者の接着力より大きな接着力で画像形成物質と剥離部材とを接着させて画像形成物質を像保持体から剥離した後、像保持体に再度、剥離剤を塗布することで剥離力を回復させ、さらにその上から画像形成物質を加熱定着することにより、剥離可能な画像を形成することができる。
【0041】
上記の場合、剥離剤を像保持体に再度塗布する前に、像保持体上に残留している剥離剤の量を測定できる装置を設けることにより、像保持体への剥離剤の過剰塗布を避けることができる。すなわち、像保持体上に剥離剤を過剰に塗布したときには、画像形成時の画像形成物質と像保持体との接着力が低下し、定着不良を起こすおそれがある。これに対し、上記剥離剤の定量装置を設けることで、その塗布量を適正値に制御することが可能となる。剥離剤の定量は、例えばX線源または電子線源と、像保持体上から発生する特性X線を検出する検出器とを配備した装置によって可能である。この検出器はエネルギー分散型、波長分散型のどちらでも構わない。
【0042】
本発明では、像保持体の具体例としては普通紙,特殊加工した紙、OHPシートなどが挙げられる。剥離剤は、たとえば微粉体として、または融液として塗布される。前者の場合は、塗布後に加熱定着工程において像保持体表面に定着される。
【0043】
特に、後記する図15の実施例のように、この剥離剤の供給のために剥離液等の湿式処理を施すこともなく、「圧接状態での加熱」という1工程にて、(a)剥離部材への画像形成物質の接着と、(b)像保持体・画像形成物質間の接着力低下との両処理を同時に施こすことが可能となる。
【0044】
また本発明では、後記する第1の実施の形態のように、剥離剤を溶剤に溶かしまたは分散させ、これら溶液または分散液を塗布することにより、像保持体表面に均一かつ簡便に、この剥離剤を存在させることも可能である。前記溶剤は、前記剥離剤を変質させなければ、どのようなものを使用しても構わない。例えば、水、アルコール、n−ヘキサン等が挙げられる。この溶剤に溶解または分散した剥離剤は、像保持体を液状の溶剤層を通過させる(この場合、像保持体は溶剤に浸漬される)ことによって、像保持体上に存在させても構わないが、刷毛、ローラ、スプレー等により塗布する形で、ジャボ漬けレベルよりも少量を像保持体の表面のみに塗布するのがより好ましい。
【0045】
第1の実施の形態
剥離剤を像保持体表面に塗布する装置としては、以下のものが挙げられる。例えばローラの場合は、図1に示す装置を用い、塗布液量を制御しながら像保持体11(例えば記録紙)の表面に塗布することができる。図1に記載の符号について説明すると、12は剥離液(剥離剤の溶剤溶液または分散液)、13は剥離液槽、14は搬送ローラ、15は液量制限ローラ(液量制御ローラ)、16は押さえローラである。剥離液12は搬送ローラ14で汲み上げられ、その一部が液量制限ローラ15でカットされ、残った所定量の剥離液12が像保持体11に向けて搬送される。像保持体11は押さえローラ16・搬送ローラ14により挟持・搬送され、この間に像保持体11の片面に剥離液12が塗布される。この像保持体11は、図略の乾燥工程で処理されて溶剤が除去されるか、または必要に応じて剥離剤の加熱定着工程で処理される。
【0046】
なお、図1の剥離剤塗布装置を2台直列配備し、前半で片面に剥離液を塗布した像保持体を反転させ、ついで後半で反対面に剥離液を塗布することで、連続して両面に剥離液を塗布することができる。以上の装置・方法によれば、適量の剥離剤を像保持体表面にむらなく塗布することが可能となる。
【0047】
第2の実施の形態
また、スプレーを用いる場合は、図2に示す装置が使用される。この図において符号22はスプレー缶、23はスプレー口(ノズル)である。圧縮ガス、溶剤および剥離剤の混合物をスプレー缶22に充填し、像保持体11がスプレー口23の前面を通過する際にスプレー口23を開け、剥離液12を圧縮ガスごと像保持体11表面に噴射する。この装置によれば、スプレー口23の大きさと像保持体11の送り速度とにより、剥離剤の塗布量を制御することが可能となり、剥離に必要な量の剥離剤を像保持体表面にむらなく塗布することができる。
【0048】
本発明では剥離剤として、構造式が下記(a)または(b)で示される親水基を有するものを使用することで、親油性の画像形成物質に対し親和力が低く、結果的に剥離時に、画像形成物質膜の中に取り込まれにくくなり、この剥離剤が像保持体・画像形成物質間の界面に留まり、良好な剥離機能を示す。
【0049】
【化3】
Figure 0004018414
【0050】
前記構造式(a)または(b)に示す親水基を有する剥離剤を使用した場合、これを構成する低融点物質に含まれるリン元素により、像保持体表面の低融点物質の量および存在むらが確認しやすくなり、像保持体の質を制御することが容易となる。例えば蛍光X線、エレクトロンプローブマイクロアナライザー等で定量分析を行うか、または面分析を行うことによりリン元素の存在が確認できる。
【0051】
第3の実施の形態図3は、像保持体の片面に微粉末状の剥離剤を塗布した後、この剥離剤を加熱溶融して定着する方法の説明図である。像保持体11の片面に、塗布機構31で微粉末状の剥離剤51を塗布し、ついで加熱定着機構32において剥離剤51を加熱溶融することにより、像保持体11上に定着する。符号52は加熱定着後の剥離剤である。塗布機構31の具体例は下記するとおりであるが、像保持体全面に均等に塗布できれば良く、何ら制限されるものではない。
【0052】
図4は前記塗布機構31の一例を示すもので、微粉末状の剥離剤51を剥離剤槽41に収容し、ガイドローラ(アイドルローラ)42の外周面下方部を剥離剤51に埋没させる。図略の走行機構により像保持体11を、その片面をガイドローラ42の外周面下方部に接触させながら、かつ反対面を剥離剤51に埋没させながら走行させる。これにより、前記反対面に微粉末状の剥離剤51が塗布される。
【0053】
図5は前記塗布機構31の別例を示す。この場合、図略の走行機構により像保持体11を走行させながら、ホッパー状の剥離剤槽41に収容した微粉末状の剥離剤51を、下端部に形成した供給口から落下散布する。
【0054】
図6は前記加熱定着機構32の一例を示す説明図である。この場合、加熱ローラ53と加圧ローラ54とからなる対ローラを構成し、図略の走行機構により像保持体11を走行させながら、これを前記対ローラのニップ部を通過させる。前記加熱ローラ53内には、該ローラ表面を50〜200℃に昇温できるヒータを設ける。
【0055】
図7は前記加熱定着機構32の別例を示す説明図である。この場合、走行する像保持体11の剥離剤塗布面に対向して加熱ヒータ55を設け、この加熱ヒータからの輻射熱により剥離剤51を加熱定着する。加熱ヒータ55としては、たとえばハロゲンランプが採用される。
【0056】
第4の実施の形態
図8は、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の一例を示す説明図である。加熱溶融槽61の直上に、ガイドローラ(アイドルローラ)62を設ける。加熱溶融槽61に剥離剤を収容し、加熱溶融して剥離剤の融液63とする。ガイドローラ62の外周面下方部を融液63に浸漬し、走行する像保持体11の片面をガイドローラ62の外周面下方部に接触させながら、かつ反対面を融液63に浸漬しながら走行させる。符号64は塗布された剥離剤である。なお、加熱溶融槽61では、あらかじめある程度の量の剥離剤を溶融しておいても良いし、塗布する直前に必要量だけ溶融しても良い。
【0057】
第5の実施の形態
図9は、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の別例を示す説明図である。加熱溶融槽61の直上に、塗布ローラ65と補助ローラ66からなるローラ対を設ける。加熱溶融槽61に剥離剤を収容し、加熱溶融して剥離剤の融液63とする。塗布ローラ65の外周面下部を融液63に浸漬することにより、この塗布ローラ65を融液汲み上げローラとする。そして、走行する像保持体11を前記ローラ対のニップ部を通過させる。
【0058】
第6の実施の形態
図10は、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の更に別の例を示す説明図である。走行する像保持体11の直上に噴射機構(噴射ノズル)67を設け、この噴射機構の剥離剤流入口を、剥離剤供給ポンプおよび加圧空気供給ポンプに接続する。前記剥離剤供給ポンプは、剥離剤の融液を貯溜する剥離剤槽に接続する(いずれも図略)。剥離剤の塗布に際しては噴射機構67から、剥離剤の融液と加圧空気との混合物を像保持体表面に噴射する。噴射機構67を複数、像保持体の走行方向に配備することで、塗布工程をより効率的に行うことができる。
【0059】
なお、微粉末状の剥離剤を塗布する方法として、ローラ表面が絶縁性のものを使用して静電気で剥離剤を供給するものや、バフのような表面が毛羽立ったローラで剥離剤を供給するもの、或いは電子写真のトナー供給用磁気ブラシのようなものを使用する方法が採用できる。また、溶融した剥離剤を多孔性部材で像保持体に塗布することもできる。
【0060】
第7の実施の形態
図11は、本発明に係る画像形成方法の一例を示す説明図である。電子写真方式の画像形成機構72(複写機、レーザプリンタ等)を組み込んで画像を形成する前に像保持体に剥離剤を塗布する。すなわち、像保持体11を走行させ、この間に、塗布・定着機構71において適宜方法・手段により像保持体11の片面に剥離剤73を塗布・定着し、ついで画像形成機構72により前記剥離剤塗布面に画像を形成する。符号74は像保持体11上の画像(画像形成物質)である。
【0061】
第8の実施の形態
図12は、本発明に係る画像形成方法の別例を示す説明図である。像保持体11の走行方向に沿って剥離機構75、塗布・定着機構71、画像形成機構72の順に配備する。なお、剥離機構75の構成については後に、図15を参照して説明する。既に画像が形成されている像保持体11をまず剥離機構75で処理して画像を剥離する。この際、画像下の剥離剤層の深さ方向一部または殆ど全部も除去される。これにより像保持体11が再生される(図13参照)。これ以降の工程は図11と同様である。符号81は定着された剥離剤である。
【0062】
第9の実施の形態
図13は、本発明に係る像保持体再生方法の一例を示す説明図である。像保持体11の走行方向に沿って剥離機構75、塗布・定着機構71の順に配備する。既に画像が形成されている像保持体11をまず剥離機構75で処理して画像を剥離し、ついで塗布・定着機構71において適宜方法・手段により像保持体11の片面に剥離剤を塗布・定着する。これにより、片面に剥離剤81を塗布した像保持体11が再生される。なお、図13の装置は、図12の装置から画像形成機構を取り除いたものに該当する。
【0063】
第10の実施の形態
図14は像保持体再生方法の別例を示す説明図である。剥離剤を塗布する前に、残留剥離剤82すなわち画像剥離後の像保持体11の表面に残っている剥離剤の量を測定する剥離剤量検知機構83と、塗布・定着機構84を像保持体11の走行方向に沿ってこの順に配備する。像保持体の再生に際しては、剥離剤量検知機構83により残留剥離剤82の量を測定し、この測定結果に応じて所要量(不足分)の剥離剤85を新たに像保持体11表面に塗布・定着する。残留剥離剤量の測定では例えば、剥離剤で特徴的に吸収率の高い赤外線を選択して照射し、その反射率を測定する。
【0064】
第11の実施の形態
図15は、本発明の実施例及び比較例において用いた像保持体再生装置の全体構造を示す概略断面図である。この図に記載された符号を説明すると、90は画像形成物質除去ユニット、91は記録紙等の像保持体(被記録材)、92は給紙トレイ、93は給紙ローラ、94はガイド板、97は発熱体、98は搬送ローラ、99aおよび99bは支持ローラ、101は100μm厚のポリエーテルエーテルケトンフィルム(スミライトFS−1100C、住友ベークライト社製)からなる剥離部材(無端状の循環走行ベルト)、102は加圧ローラ、103は押し当てローラ、104は温度測定素子、105は弾性ローラ、106はクリーニング部材である。剥離部材101には、これに張りを持たせるための前記押し当てローラ103が接しており、また剥離部材101は、弾性ローラ105とクリーニング部材106との圧接部(ニップ部)を走行するようになっている。
【0065】
画像形成物質により形成された画像を有する像保持体(被記録材)91は、給紙トレイ92から給紙ローラ93およびガイド板94により除去ユニット90に送りこまれる。剥離部材101は、内部に発熱体97を有する搬送ローラ98、支持ローラ99a,99b、押し当てローラ103および弾性ローラ105に支持されて循環走行する。像保持体91は剥離部材101と、搬送ローラ98に対向する位置で剥離部材101に接して回転する加圧ローラ102との間に挟持されて、加熱されながら搬送される。搬送ローラ(加熱ローラ)98には、その温度を測定して像保持体91の加熱温度を制御するための温度測定素子104が接している。なお、画像形成装置の構成要素である定着装置は、図15の除去ユニット90から剥離部材101の循環走行機構を除去するとともに、搬送ローラ98を一般の複写機に使用されている定着ローラに変更することで構成することができる。
【0066】
図15に示す除去ユニット90において、被記録材(像保持体)91上の画像形成物質は、剥離部材101により剥離されると同時にこれに転写される。画像形成物質が除去された像保持体91は剥離部材101から分離され、この除去ユニット90外に排出される。また剥離部材101に転写された画像形成物質は、弾性ローラ105と対向するクリーニング部材106により除去され、該除去後の剥離部材101は加圧ローラ102と搬送ローラ98との対向部に向かって走行する。
【0067】
本発明の実施の形態や実施例・比較例では、像保持体の片面に剥離剤層を形成し、その上に画像を重ねて形成するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、像保持体の両面に剥離剤層および画像を形成しても良い。この場合の工程としては、例えば以下のものが挙げられる。
(1)像保持体の両面に同時に剥離剤層を形成する。
(2)一連の工程において、片面に剥離剤層を形成した後、像保持体を裏返し、反対面に剥離剤層を形成する。この場合、像保持体の両面に画像を形成するに際しては、片面に画像を形成した後、像保持体を裏返し、反対面に画像を形成する。また、片面剥離剤塗布→片面画像形成の工程を繰り返し行っても良い。
(3)両面の画像を剥離してから両面に剥離剤を塗布しても良いし、片面剥離→片面剥離剤塗布の工程を繰り返することもできる。
(4)両面の画像を剥離してから両面に剥離剤を塗布し、ついで両面に画像を形成する。
(5)両面の画像を剥離してから、片面に剥離剤塗布→片面に画像形成の工程を繰り返す。
【0068】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲は、これら実施例によりなんら制限されるものではない。
【0069】
実施例1〜19
PPC用紙 (リコー社製、タイプ6200)の片面に、下記[表1]、[表2]に示す種類・量の剥離剤を塗布し、その上に画像を形成した。この場合、トナーとして、リコー社製イマジオトナータイプ18(融点または軟化点は100〜110℃)を使用し、定着ローラの温度を約100℃、PPC用紙の送り速度を約30mm/secとして、トナー画像IDI=1.2の画像を定着させた。次に、図15に示す再生装置を使用して、PPC用紙を再生した。この場合、搬送ローラ98の温度を約110℃、PPC用紙の送り速度を約30mm/secとして、前記トナー画像をPPC用紙から剥離除去した。
【0070】
ただし、実施例10に係る剥離実験では、剥離部材101(図15参照)として、各実施例および比較例で使用したものと同一の剥離部材上に、実施例1で用いた剥離剤を予め厚さ約0.5μmになるように塗布したものを用いた。つまり実施例10では、PPC用紙の片面に剥離剤を塗布して画像を形成した後、画像剥離に際しては、剥離部材101の片面に剥離剤を塗布し、この塗布面をPPC用紙の画像形成面に圧接加熱して画像を除去した。また、実施例11では、トナーの粘弾性による剥離の差異を確認するため剥離温度を120℃した。さらに、実施例13では剥離剤がトナー樹脂と共融化現象を起こすことから、定着温度および剥離温度を他の実施例に比べてそれぞれ10℃低くした。すなわち定着温度を90℃、剥離温度を100℃とした。
【0071】
比較例1
あらかじめ剥離剤を塗布しないこと以外は実施例1と同様にして画像を形成した後、図15に示す再生装置で処理した。
【0072】
以上の実施例および比較例の評価結果を下記[表1]、[表2]に示す。評価レベルは、次のとおりである。
(1)画像の定着状態
○:爪で擦っても画像は全く剥離しない。
△:爪で擦ると画像の一部が剥離する。
×:指で擦ると容易に剥離する。
(2)画像の剥離状態(PPC用紙の再生状態)
5:被記録材全面にわたって画像が剥離されている。
4:被記録材のほぼ全面にわたって画像が剥離されている。
3:画像未剥離部が多少存在する。
2:画像未剥離部がかなり存在する。
1:画像が殆ど剥離されていない。
【0073】
【表1】
Figure 0004018414
【0074】
【表2】
Figure 0004018414
【0075】
【発明の効果】
(1)本発明に係る像保持体、像保持体の再生方法および装置による効果
この像保持体では、表面にまたは熱溶融性の画像形成物質の剥離剤が塗布されているから、この像保持体上に形成した画像を容易に剥離除去して再生し、画像形成に再利用することができる。したがって、本発明の像保持体は、電子写真方式の画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)などに、有効に使用することができ、画像形成関係の技術分野に寄与するところは極めて大きいものである。また、本発明の像保持体の再生方法および装置では、像保持体上に形成した画像を、簡単な構成および操作により簡便に、かつ容易に剥離除去して再生することができる。
【0076】
さらに、剥離剤として微粉末状のものを像保持体表面に塗布したのち、加熱定着するか、または加熱溶融した剥離剤を像保持体表面に塗布することにより、紙のような多孔質の像保持体であっても、これが膨潤することはなく、しかも少量の剥離剤により、画像の剥離除去性を付与することができるため、本発明の像保持体を安価に提供できるうえ、多孔質の像保持体上に良好な画質の画像を形成することが可能となる。
【0077】
(2)本発明に係る画像形成物質の剥離性向上方法および装置による効果
簡単な構成および簡便な操作により、像保持体上の画像を効率良く剥離除去することができる。また、剥離剤の塗布量の制御が容易となるため、種類の異なる像保持体あるいは、既に剥離剤が塗布されている場合などでも、最適量の剥離剤を塗布することが可能となる。
【0078】
また、剥離剤として、所定の化学構造の親水基を有するものを使用することによって、特に良好な剥離機能を示す像保持体を作製することができるうえ、像保持体上の剥離剤の定性分析および定量分析を、より容易にかつ高精度に行うことが可能となる。さらに、像保持体上の剥離剤の塗布量を検知し、この検知塗布量に基づいて、像保持体表面への新たな剥離剤の塗布量を所定値に制御することにより、像保持体を繰り返し利用した場合でも、剥離剤の使用量を最適な量に調整でき、高い剥離性能が得られるとともに、高画質の画像を安定して形成することが可能となる。
【0079】
(3)本発明に係る画像形成方法および装置による効果
汎用性の高い普通紙など通常の像保持体を用い、通常の要領で画像を形成することができる。また、像保持体上の画像を容易に剥離除去して再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るもので、剥離剤の溶剤溶液または分散液を、像保持体の片面に塗布する方法の第1例を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るもので、剥離剤の溶剤溶液または分散液を、像保持体の片面に塗布する方法の第2例を示す説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係るもので、像保持体の片面に微粉末状の剥離剤を塗布した後、この剥離剤を加熱溶融して定着する方法の説明図である。
【図4】図3の剥離剤塗布工程に係るもので、その第1の具体例を示す説明図である。
【図5】図3の剥離剤塗布工程に係るもので、その第2の具体例を示す説明図である。
【図6】図3の剥離剤の加熱定着工程に係るもので、その第1の具体例を示す説明図である。
【図7】図3の剥離剤の加熱定着工程に係るもので、その第2の具体例を示す説明図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るもので、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の第1例を示す説明図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係るもので、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の第2例を示す説明図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態に係るもので、像保持体の片面に剥離剤の融液を塗布する方法の第3例を示す説明図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態に係るもので、画像形成方法の第1例を示す説明図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態に係るもので、画像形成方法の第2例を示す説明図である。
【図13】本発明の第9の実施の形態に係るもので、像保持体の再生方法の第1例を示す説明図である。
【図14】本発明の第10の実施の形態に係るもので、像保持体の再生方法の第2例を示す説明図である。
【図15】図12、図13における剥離機構の具体例を示す説明図であって、本発明の実施例及び比較例において用いた像保持体再生装置の全体構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11:像保持体
12:剥離液(剥離剤の溶剤溶液または分散液)
13:剥離液槽
14:搬送ローラ
15:液量制限ローラ
16:押さえローラ
22:スプレー缶
23:スプレー口(ノズル)
31:塗布機構
32:加熱定着機構
41:剥離剤槽
42:ガイドローラ
51:微粉末状の剥離剤
52:加熱定着後の剥離剤
53:加熱ローラ
54:加圧ローラ
55:加熱ヒータ
61:加熱溶融槽
62:ガイドローラ
63:剥離剤の融液
64:塗布された剥離剤
65:塗布ローラ
66:補助ローラ
67:噴射機構
71:塗布・定着機構
72:画像形成機構
73:定着された剥離剤
74:画像(画像形成物質)
75:剥離機構
81:定着された剥離剤
82:残留剥離剤
83:剥離剤量検知機構
84:塗布・定着機構
85:剥離剤
90:画像形成物質除去ユニット
91:像保持体(被記録材)
92:給紙トレイ
93:給紙ローラ
94:ガイド板
97:発熱体
98:搬送ローラ
99a:支持ローラ
99b:支持ローラ
101:剥離部材
102:加圧ローラ
103:押し当てローラ
104:温度測定素子
105:弾性ローラ
106:クリーニング部材

Claims (20)

  1. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる微粉末状の剥離剤(画像形成物質剥離剤)を、少なくとも片面に塗布する画像形成物質の剥離性向上方法において、
    剥離剤を像保持体表面に塗布する塗布工程と、該塗布後の剥離剤を加熱溶融して像保持体表面に定着する定着工程とを備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上方法。
  2. 塗布工程では、容器に貯溜した微粉末状の剥離剤に、像保持体を浸漬状態で走行させることを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上方法。
  3. 塗布工程では、微粉末状の剥離剤を走行する像保持体の表面に落下散布することを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上方法。
  4. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる微粉末状の剥離剤(画像形成物質剥離剤)を像保持体表面に塗布する塗布手段と、該塗布後の剥離剤を加熱溶融して像保持体表面に定着する定着手段とを備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置。
  5. 塗布手段は、微粉末状の剥離剤を貯溜する容器と、該容器内の剥離剤に外周面下方部が浸漬されたアイドルローラと、像保持体を該アイドルローラの外周面下方部に接触させた状態で走行させる像保持体走行手段とを備えていることを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上装置。
  6. 塗布手段は、像保持体を走行させる像保持体走行手段と、走行する像保持体の表面に微粉末状の剥離剤を落下散布する散布手段とを備えていることを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上装置。
  7. 定着手段は、輻射熱を放射するヒータと、微粉末状の剥離剤が表面に塗布された像保持体を走行させる像保持体走行手段とを備えてなり、該走行手段より像保持体を走行させながら、前記ヒータにより像保持体表面の剥離剤を加熱溶融するようにしたことを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上装置。
  8. 定着手段は、加熱ローラと加圧ローラとからなるローラ対と、微粉末状の剥離剤が表面に塗布された像保持体を走行させる像保持体走行手段とを備えてなり、該走行手段により像保持体を走行させ、像保持体の剥離剤塗布面を、前記ローラ対のニップ部を走行させて剥離剤を加熱溶融するようにしたことを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の剥離性向上装置。
  9. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を加熱溶融する加熱溶融手段と、これにより得られた剥離剤の融液を像保持体表面に塗布する塗布手段とを備えている画像形成物質の剥離性向上装置であって、
    加熱溶融手段として剥離剤を加熱溶融して貯溜する加熱容器と、塗布手段として前記加熱容器内の剥離剤に外周面下方部が浸漬されたアイドルローラとを備え、さらに像保持体を前記アイドルローラの外周面下方部に接触させた状態で走行させる像保持体走行手段を備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置。
  10. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を加熱溶融する加熱溶融手段と、これにより得られた剥離剤の融液を像保持体表面に塗布する塗布手段とを備えている画像形成物質の剥離性向上装置であって、
    加熱溶融手段として剥離剤を加熱溶融して貯溜する加熱容器と、塗布手段として剥離剤の噴射ノズルとを備え、さらにこれら加熱容器から剥離剤の融液を噴射ノズルに供給するポンプと、像保持体を走行させる像保持体走行手段とを備えていることを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置。
  11. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を加熱溶融する加熱溶融手段と、これにより得られた剥離剤の融液を像保持体表面に塗布する塗布手段とを備えている画像形成物質の剥離性向上装置で あって、
    加熱溶融手段として剥離剤を加熱溶融して貯溜する加熱容器と、塗布手段および像保持体走行手段を兼ねるローラ対とを備え、該ローラ対は、外周面下方部が前記加熱容器内の剥離剤に浸漬された塗布ローラと、該塗布ローラに対向して配備された補助ローラとを備えてなり、前記ローラ対のニップ部に像保持体を走行させながら、塗布ローラで汲み上げた剥離剤を像保持体表面に塗布するようにしたことを特徴とする画像形成物質の剥離性向上装置。
  12. 像保持体上の剥離剤の塗布量を検知する塗布量検知手段をさらに備え、塗布手段は像保持体表面への剥離剤の塗布量を制御する塗布量制御手段を備え、塗布量検知手段からの信号に基づいて塗布量制御手段により、像保持体表面への剥離剤の塗布量を所定値に制御するようにしたことを特徴とする請求項4乃至11に記載の画像形成物質の剥離性向上装置。
  13. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布され、該塗布面に画像形成物質が付着されて画像が形成された像保持体から、画像形成物質を剥離して像保持体を再生する方法であって、
    像保持体の表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱工程と、
    画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接工程と、
    該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離工程と、
    剥離部材を分離した像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布工程と、
    を備えていることを特徴とする像保持体再生方法。
  14. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布され、該塗布面に画像形成物質が付着されて画像が形成された像保持体から、画像形成物質を剥離して像保持体を再生する装置であって、
    像保持体の表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱手段と、
    画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接手段と、
    該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離手段と、
    剥離部材を分離した像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布手段と、
    を備えていることを特徴とする像保持体再生装置。
  15. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布され、該塗布面に画像形成物質が付着されて画像が形成された像保持体から、画像形成物質を剥離して像保持体を再生する装置であって、
    像保持体の表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱手段と、
    画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接手段と、
    該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離手段と、
    像保持体上の剥離剤の塗布量を検知する塗布量検知手段と、を備え、
    塗布手段は像保持体表面への剥離剤の塗布量を制御する塗布量制御手段を備え、塗布量検知手段からの信号に基づいて塗布量制御手段により、像保持体表面への剥離剤の塗布量を所定値に制御するようにしたことを特徴とする像保持体再生装置。
  16. 像保持体の表面に熱軟化性の画像形成物質を付着させて画像を形成する装置において、
    画像形成前の像保持体の少なくとも片面に、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を塗布する塗布手段と、
    剥離剤を塗布した像保持体表面に画像形成物質を付着させて画像を形成する画像形成手段と、
    像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  17. 像保持体上の剥離剤の塗布量を検知する塗布量検知手段をさらに備え、塗布手段は像保持体表面への剥離剤の塗布量を制御する塗布量制御手段を備え、塗布量検知手段からの信号に基づいて塗布量制御手段により、像保持体表面への剥離剤の塗布量を所定値に制御するようにしたことを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布された像保持体の該表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱工程と、
    画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接工程と、
    該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離工程と、
    該分離工程後の像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布工程と、
    熱軟化性の画像形成物質を、前記像保持体の剥離剤塗布面に付着させて画像を形成する画像形成工程と、
    像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着工程と、
    を備えていることを特徴とする画像形成方法。
  19. 熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)が表面に塗布された像保持体の該表面を加熱して、画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる像保持体加熱手段と、
    画像形成物質の像保持体に対する接着力をFa、画像形成物質の剥離部材に対する接着力をFbとするとき、Fb>Faである剥離部材を、前記像保持体加熱工程による接着力低下状態を維持したまま、像保持体上の画像形成物質に圧接させる圧接手段と、
    該圧接後の剥離部材を像保持体から分離する分離手段と、該分離工程後の像保持体の少なくとも片面に前記剥離剤を塗布する塗布手段と、
    熱軟化性の画像形成物質を、前記像保持体の剥離剤塗布面に付着させて画像を形成する画像形成手段と、
    像保持体上の画像形成物質を加熱定着する定着手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  20. 像保持体表面について、熱軟化性画像形成物質の像保持体に対する接着力を低下させる剥離剤(画像形成物質剥離剤)を含有する剥離層および、画像の有無を判別し、(1)前記判別工程において像保持体表面に剥離層が確認され、画像が確認されない場合には、像保持体表面に画像を形成し、(2)前記判別工程において像保持体表面に剥離層、画像のいずれも確認されない場合には、像保持体表面に剥離層を形成した後、該剥離層上に画像を形成し、(3)像保持体表面に剥離層、画像のいずれも確認された場合には、像保持体表面の画像を除去し、該画像除去面に剥離層を形成した後、該剥離層上に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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