JP4018374B2 - 空気調和機の異常検出装置、異常検出方法及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係り、特に住宅向けのセントラル空気調和機の熱源装置の異常を検出する異常検出装置、異常検出方法及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10に住宅向けのセントラル空気調和機の構成を示す。図10において、11は外気温度を計測する外気温度センサ、12は室内ファンによって吸い込まれた室内空気の温度(室内吸込温度)を計測する室内吸込温度センサ、13は室内に吹き出される空気の温度(室内吹出温度)を計測する室内吹出温度センサ、14はガス化された冷媒が流れるガス配管の温度を計測するガス配管温度センサ、15は液化された冷媒が流れる液配管の温度を計測する液配管温度センサ、18はユーザインターフェース及び室温設定機能を有するサーモスタット、19は空気調和機の制御部が搭載された制御基板、20は室外に設置される室外ユニット、21は室内に設置される室内ユニット、22は液配管、23はガス配管、24は冷媒を圧縮する圧縮機、25は冷房時に冷媒を凝縮させ、暖房時に冷媒を蒸発させる室外コイル、26は暖房時に冷媒を減圧膨張させる室外膨張弁、27は冷房時に冷媒が圧力低下せずに通過する室外チェック弁、28は室外コイル25へ外気を通過させることで冷媒の凝縮や蒸発を促す室外ファン、29は冷房時に冷媒を減圧膨張させる室内膨張弁、30は暖房時に冷媒が圧力低下せずに通過する室内チェック弁、31は暖房時に冷媒を凝縮させ、冷房時に冷媒を蒸発させる室内コイル、32は室内コイル31へ室内空気を通過させることで暖房や冷房の効果を生み出す室内ファン、33は冷房時と暖房時で冷媒の流れを反転させる四方弁である。
【0003】
このようなセントラル空気調和機では、冷房時、高温高圧の冷媒ガスを室外ユニット20の室外コイル25で凝縮させて液状の冷媒にし、この液状の冷媒を室外チェック弁27及び液配管22を通じて室内ユニット21へ供給する。このとき、室外ファン28は室外コイル25に外気を通過させることで、冷媒の凝縮を促す。室内膨張弁29は、液状の冷媒を減圧膨張させて低温低圧の冷媒ガスにする。
【0004】
室内コイル31に供給された低温低圧の冷媒ガスは、室内ファン32によって吸い込まれた室内空気の熱を奪って高温低圧の冷媒ガスになる。室内コイル31で冷やされた室内空気は、室内ファン32によって室内に吹き出される。高温低圧の冷媒ガスは、ガス配管23を通じて室外ユニット20へ供給され、四方弁33を通って圧縮機24で圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなり、室外コイル25に供給される。
【0005】
一方、暖房時において、四方弁33は、冷房時と冷媒の流れを反転させて冷房から暖房へ動作を切り替える。室外コイル25に供給された低温低圧の冷媒ガスを室外コイル25で蒸発させて高温低圧の冷媒ガスにする。このとき、室外ファン28は室外コイル25に外気を通過させることで、冷媒の蒸発を促す。高温低圧の冷媒ガスは、圧縮機24で圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなり、四方弁33及びガス配管23を通じて室内ユニット21に供給される。
【0006】
室内コイル31に供給された高温高圧の冷媒ガスは、室内ファン32によって吸い込まれた室内空気に熱を捨てて凝縮し、液状の冷媒になる。室内コイル31で暖められた室内空気は、室内ファン32によって室内に吹き出される。液状の冷媒は、室内チェック弁30及び液配管22を通じて室外ユニット20に供給される。室外膨張弁26は、液状の冷媒を減圧膨張させて低温低圧の冷媒ガスにして室外コイル25に供給する。
【0007】
外気温度センサ11は外気温度を計測し、室内吸込温度センサ12は室内ファン32によって吸い込まれた室内空気の温度を計測し、室内吹出温度センサ13は室内に吹き出される空気の温度を計測し、ガス配管温度センサ14はガス配管23の温度を計測し、液配管温度センサ15は液配管22の温度を計測する。サーモスタット18は、ユーザによって設定された室温の設定値を制御基板19に伝える。
【0008】
制御基板19の図示しないCPUは、外気温度センサ11、室内吸込温度センサ12、室内吹出温度センサ13、ガス配管温度センサ14及び液配管温度センサ15の各計測値とサーモスタット18の設定値とに基づいて、室温(室内吹出温度)が設定値と等しくなるよう室外ユニット20と室内ユニット21とを制御する。
【0009】
以上のような住宅向けのセントラル空気調和機では、業務用と異なり、(A)24時間の常時運転、(B)居住者による独自の修理が困難、(C)専属のメンテナンス担当がいないため、メンテナンスが実施されない場合や居住者による不完全なメンテナンスしか実施されない場合がある、といった固有の問題が生じる。それにも関わらず、セントラル空気調和機は住宅内唯一の熱源となるため、故障時には緊急の対応を迫られる。このため、熱源装置(室外ユニット20及び室内ユニット21)が故障し完全に停止する手前の段階での熱源異常の検出を行う必要がある。また、熱源装置に適切なメンテナンスを施していないために装置劣化している状況を検出し、ユーザにメンテナンスを促すことも必要となる。
【0010】
図11はセントラル空気調和機の熱源装置の異常を検出する従来の異常検出装置の構成を示すブロック図である。異常検出装置は、外気温度センサ11、室内吸込温度センサ12、室内吹出温度センサ13、ガス配管温度センサ14及び液配管温度センサ15の各計測値をコンピュータで利用できるようにデジタル化するA/D回路5と、異常検出プログラムが書き込まれたROMであるプログラムメモリ6と、異常検出プログラムに従って処理を行うCPU(中央処理装置)7と、CPU7の出力をアナログ化して増幅し大容量の接点出力に変換する出力部8と、サーモスタット18と異常検出装置とを接続するためのサーモスタットインターフェース9と、A/D回路5とプログラムメモリ6とCPU7と出力部8とサーモスタットインターフェース9とを相互に接続するバス10とから構成される。この異常検出装置は制御基板19上に搭載されている。
【0011】
次に、図11に示した異常検出装置の動作を図12を用いて説明する。まず、CPU7は、サーモスタット18にユーザが設定した設定温度とサーモスタット内蔵センサで測定された現在の室温との間に差が発生した場合、熱源稼働条件がYESと判定し(図12ステップ101においてYES)、暖房か冷房かを判定する(ステップ102)。冷房の場合、CPU7は、冷房切替信号を出力部8に出力する(ステップ103)。これにより、出力部8の冷房切替接点17が閉じて、四方弁33は、暖房時と冷媒の流れを反転させて暖房から冷房への切り替えを行う。
【0012】
次に、CPU7は、熱源稼働信号を出力部8に出力する(ステップ104)。これにより、出力部8の熱源稼働接点16が閉じて、室外ユニット20と室内ユニット21の各構成が稼働する。続いて、CPU7は、アラーム検出処理を行う(ステップ105)。図13はアラーム検出処理を説明するためのフローチャート図である。
【0013】
アラーム検出処理において、CPU7は、液配管温度センサ15によって計測された液配管22の温度がしきい値55℃より高いか否かを判定する(図13ステップ201)。液配管22の温度が55℃以下の場合、CPU7は、暖房か冷房かを判定し(ステップ202)、冷房の場合、ガス配管温度センサ14によって計測されたガス配管23の温度がしきい値−35℃より低いか否かを判定する(ステップ203)。ガス配管23の温度が−35℃以上の場合には、ステップ206に進む。
【0014】
一方、ステップ202において暖房の場合、CPU7は、ガス配管23の温度がしきい値40℃より低いか否かを判定し(ステップ204)、40℃以上の場合には、ガス配管23の温度がしきい値140℃より高いか否かを判定する(ステップ205)。ステップ205においてガス配管23の温度が140℃以下の場合、あるいはステップ203においてガス配管23の温度が−35℃以上の場合、CPU7は、室内吸込温度センサ12によって計測された室内吸込温度と室内吹出温度センサ13によって計測された室内吹出温度との差の絶対値がしきい値5℃より低いか否かを判定する(ステップ206)。
【0015】
ステップ206において室内吸込温度と室内吹出温度との差の絶対値が5℃以上の場合、CPU7は、熱源装置に異常がないと判定する(ステップ208)。また、CPU7は、ステップ201において液配管22の温度が55℃より高い場合、この55℃より高い状態が5分間継続したかどうかを判定する(ステップ207)。同様に、CPU7は、ステップ203においてガス配管23の温度が−35℃より低い場合、この−35℃より低い状態が5分間継続したかどうかを判定する(ステップ207)。
【0016】
また、CPU7は、ステップ204においてガス配管23の温度が40℃より低い場合、この40℃より低い状態が5分間継続したかどうかを判定する(ステップ207)。また、CPU7は、ステップ205においてガス配管23の温度が140℃より高い場合、この140℃より高い状態が5分間継続したかどうかを判定する(ステップ207)。さらに、CPU7は、ステップ206において室内吸込温度と室内吹出温度との差の絶対値が5℃より低い場合、この5℃より低い状態が5分間継続したかどうかを判定する(ステップ207)。
【0017】
ステップ201において液配管22の温度が55℃より高い状態、ステップ203においてガス配管23の温度が−35℃より低い状態、ステップ204においてガス配管23の温度が40℃より低い状態、ステップ205においてガス配管23の温度が140℃より高い状態、ステップ206において室内吸込温度と室内吹出温度との差の絶対値が5℃より低い状態の5つの状態のうち、少なくとも1つの状態が5分間継続した場合、CPU7は、熱源装置に異常が発生していると判断し、アラームを発する(ステップ209)。
【0018】
アラーム発生時、CPU7は、サーモスタットインターフェース9を通じてサーモスタット18の異常ランプを点灯させ(ステップ210)、サーモスタット18の表示部に「アラーム」という文字を表示させる(ステップ211)。これにより、住宅内のユーザは空気調和機の異常を認識する。
【0019】
そして、CPU7は、アラームが発生した場合(ステップ106においてYES)、熱源稼働信号の出力を停止して、セントラル空気調和機を停止させる。以上のように、従来の異常検出装置では、センサ11〜15によって検出された温度が予め設定された条件の範囲を超えた場合に異常と判断していた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来の異常検出装置において、各センサ11〜15が検出する温度は、熱源装置の機種が同じで、かつ熱源装置の外部状況(外気温度や室内吸込温度)が同じであっても、空気調和機の設置場所の状況(例えば冷媒配管長や吹き出し空気風量など)に影響されるため、設置場所ごとに異なる値となる。このため、従来の異常検出装置では、センサ11〜15の各計測値又はその差分と比較するしきい値を、空気調和機をどのような場所に設置しても誤診断しないような値に設定する必要がある。
【0021】
このようなしきい値を異常検出に用いると、センサ11〜15の各計測値又はその差分に著しい異常が生じた場合のみアラーム発生と判断することになり、異常停止にまで至っていない空気調和機の軽微の異常や装置劣化を検出するには不向きである。したがって、従来の異常検出装置では、空気調和機が故障して停止する前の軽微の異常を早期に検出することができず、また適切なメンテナンスが実施されていない場合の空気調和機の装置劣化を検出することができないという問題点があった。
【0022】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、空気調和機が故障して停止する前に異常を早期に検出することができ、空気調和機の装置劣化を検出することができる異常検出装置、異常検出方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気調和機の異常検出装置は、空気調和機の熱源の外部状況を計測する第1のセンサ(11,12)と、前記空気調和機の運転状況を計測する第2のセンサ(13〜15)と、前記空気調和機が暖房か冷房かを判定し、冷房の場合、冷房切替信号を出力する CPU と、一定期間中の前記外部状況の計測値と前記一定期間中の前記運転状況の計測値と前記冷房切替信号とをメモリ(1)に蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手段(7)と、前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手段(7)とを備えるものである。本発明では、空気調和機の設置後に熱源の通常の稼働状態をニューラルネットワークモデル化のために一定期間蓄え、蓄えた計測値を基に空気調和機の運転状況をニューラルネットワークモデル化することで、学習完了後の熱源の稼働状態を空気調和機の外部状況から推測する。運転状況のニューラルネットワークモデルによって予測された稼働状態と計測された実際の稼働状態とが異なる場合は、熱源装置の劣化もしくはメンテナンス未実施の状態であると判断する。空気調和機の熱源の外部状況の計測値としては、例えば外気温度と室内吸込温度とがある。空気調和機の運転状況の計測値としては、空気調和機の熱源装置に与えられる操作量と、空気調和機の制御の結果である制御量とがある。そして、操作量としては、ガス配管温度と液配管温度とがあり、制御量としては、室内吹出温度がある。予測する運転状況としては、例えば室内吹出温度と配管温度がある。また、本発明の空気調和機の異常検出装置の1構成例において、前記モデル作成手段は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外するものである。また、本発明の空気調和機の異常検出装置の1構成例において、前記異常判定手段は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始するものである。
【0024】
また、本発明の空気調和機の異常検出方法は、空気調和機の熱源の外部状況を計測する第1の計測手順と、前記空気調和機の運転状況を計測する第2の計測手順と、前記空気調和機が暖房か冷房かを判定し、冷房の場合、冷房切替信号を出力する手順と、一定期間中の前記外部状況の計測値と前記一定期間中の前記運転状況の計測値と前記冷房切替信号とをメモリに蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手順と、前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手順とを実行するようにしたものである。また、本発明の空気調和機の異常検出方法の1構成例において、前記モデル作成手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外するようにしたものである。また、本発明の空気調和機の異常検出方法の1構成例において、前記異常判定手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始するようにしたものである。
【0025】
また、本発明の空気調和機の異常検出プログラムは、第1のセンサによって一定期間計測された空気調和機の熱源の外部状況の計測値と第2のセンサによって一定期間計測された前記空気調和機の運転状況の計測値と前記空気調和機が冷房か暖房かに基づいて CPU から出力される冷房切替信号とをメモリに蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手順と、前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手順とをコンピュータに実行させるようにしたものである。また、本発明の空気調和機の異常検出プログラムの1構成例において、前記モデル作成手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外するようにしたものである。また、本発明の空気調和機の異常検出プログラムの1構成例において、前記異常判定手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始するようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態となるセントラル空気調和機の異常検出装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においても、セントラル空気調和機の構成は従来と同様であるので、図10の符号を用いて説明する。
【0027】
図1の異常検出装置は、マイクロコンピュータシステムからなり、外気温度センサ11、室内吸込温度センサ12、室内吹出温度センサ13、ガス配管温度センサ14及び液配管温度センサ15の各計測値と冷房切替信号とセントラル空気調和機の運転状況のモデルとを蓄積する不揮発性メモリ1と、空気調和機の熱源装置(室外ユニット20及び室内ユニット21)を最初に稼働させたときからの経過時間を計測する経時タイマ4と、センサ11〜15の各計測値をコンピュータで利用できるようにデジタル化するA/D回路5と、プログラムが書き込まれたROMであるプログラムメモリ6と、プログラムに従って処理を行うCPU(中央処理装置)7と、CPU7の出力をアナログ化して増幅し大容量の接点出力に変換する出力部8と、サーモスタット18と異常検出装置とを接続するためのサーモスタットインターフェース9と、A/D回路5とプログラムメモリ6とCPU7と出力部8とサーモスタットインターフェース9とを相互に接続するバス10とを備えている。この異常検出装置はセントラル空気調和機の制御基板19上に搭載されている。
【0028】
外気温度センサ11と室内吸込温度センサ12は空気調和機の熱源の外部状況を計測する第1のセンサとなり、室内吹出温度センサ13とガス配管温度センサ14と液配管温度センサ15は空気調和機の運転状況を計測する第2のセンサとなる。
【0029】
不揮発性メモリ1には、センサ11〜15の一定期間(例えば1年)中の各計測値とこの一定期間中の冷房切替信号とが計測情報2として格納され、さらにCPU7によって作成されるセントラル空気調和機の運転状況のモデル3が格納される。
【0030】
プログラムメモリ6には、セントラル空気調和機の通常時の制御プログラムと共に、異常検出プログラムが書き込まれている。CPU7は、制御プログラムに従って空気調和機を制御、すなわちセンサ11〜15の各計測値とサーモスタット18の設定値とに基づいて室内吹出温度が設定値と等しくなるよう室外ユニット20と室内ユニット21とを制御する。さらに、CPU7は、異常検出プログラムに従って空気調和機の運転状況のモデル3を作成し、このモデル3により空気調和機の異常を検出する。
【0031】
以下、本実施の形態の異常検出装置の動作を図2を用いて説明する。まず、CPU7は、サーモスタット18にユーザが設定した設定温度とサーモスタット内蔵センサで測定された現在の室温との間に差が発生した場合、熱源稼働条件がYESと判定し(図2ステップ101においてYES)、暖房か冷房かを判定する(ステップ102)。冷房の場合、CPU7は、冷房切替信号を出力部8に出力する(ステップ103)。これにより、出力部8の冷房切替接点17が閉じて、セントラル空気調和機の四方弁33は、暖房時と冷媒の流れを反転させて暖房から冷房への切り替えを行う。
【0032】
次に、CPU7は、熱源稼働信号を出力部8に出力する(ステップ104)。これにより、出力部8の熱源稼働接点16が閉じて、室外ユニット20と室内ユニット21の各構成が稼働する。続いて、CPU7は、アラーム検出処理を行う(ステップ105)。このアラーム検出処理の手順は図13で説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
【0033】
CPU7は、アラームが発生した場合(ステップ106においてYES)、熱源稼働信号の出力を停止して、セントラル空気調和機を停止させる。図3はサーモスタット18の正面図である。サーモスタット18の表示部には、セントラル空気調和機の熱源装置が稼働しているときに点灯する熱源稼働ランプ34と、熱源装置に何らかの異常が発生したときに点灯する異常検知ランプ35と、住宅内のユーザが室温の設定値を1℃上げるときに押下する設定温度アップボタン36と、ユーザが室温の設定値を1℃下げるときに押下する設定温度ダウンボタン37と、動作モード(暖房又は冷房)、設定温度、現在温度及び異常時の情報をユーザに対して表示する液晶表示部38とが備えられている。
【0034】
ユーザが設定温度アップボタン36又は設定温度ダウンボタン37を操作すると、このユーザの操作はサーモスタットインターフェース9及びバス10を介してCPU7に伝えられる。また、CPU7は、バス10及びサーモスタットインターフェース9を介して、サーモスタット18の表示部に必要な情報を表示させる。
【0035】
例えば、図4(a)の例は正常運転の場合を示しており、熱源稼働ランプ34が点灯し、異常検知ランプ35が非点灯で、動作モードが冷房、設定温度が28℃で、現在の温度が28℃であることが分かる。一方、図4(b)の例は、ステップ105のアラーム検出処理でアラームが発生した場合を示しており、熱源稼働ランプ34が非点灯で、異常検知ランプ35が点灯し、動作モードが冷房であることが分かり、さらに液晶表示部38に「アラーム」という文字が表示されている。
【0036】
一方、CPU7は、ステップ106においてアラームが発生していない場合、熱源稼働信号の出力が5分を超えて継続しているか否かを判定し(ステップ107)、5分を超えて継続している場合、熱源稼働信号を最初に出力したとき、すなわちセントラル空気調和機の熱源装置を最初に稼働させたときから1年が経過しているか否かを判定する(ステップ108)。空気調和機を住宅に設置して最初に熱源稼働信号を出力したときからの経過時間は経時タイマ4によって計測されている。
【0037】
熱源稼働信号を最初に出力したときから1年経過していない場合、CPU7は、学習データの前回の蓄積時から10分経過したか否かを判定する(ステップ109)。学習データを初めて蓄積する場合には、前回のデータ蓄積がないので、そのままステップ110に進んで学習データ蓄積処理を行う。
【0038】
図5は学習データ蓄積処理を説明するためのフローチャート図である。学習データ蓄積処理において、まずCPU7は、外気温度センサ11で計測されA/D回路5でデジタル化された外気温度のデジタル値を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込み(図5ステップ301)、室内吸込温度センサ12で計測されA/D回路5でデジタル化された室内吸込温度のデジタル値を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込む(ステップ302)。
【0039】
続いて、CPU7は、室内吹出温度センサ13で計測されA/D回路5でデジタル化された室内吹出温度のデジタル値を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込み(ステップ303)、ガス配管温度センサ14で計測されA/D回路5でデジタル化されたガス配管温度のデジタル値を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込み(ステップ304)、液配管温度センサ15で計測されA/D回路5でデジタル化された液配管温度のデジタル値を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込む(ステップ305)。
【0040】
さらに、CPU7は、冷房切替信号の状態(出力中か否か)を計測情報2として不揮発性メモリ1に書き込む(ステップ306)。以上で学習データ蓄積処理が終了し、CPU7はステップ101に戻る。アラーム発生がなく、熱源稼働信号の出力が5分を超えて継続し、かつ熱源装置を最初に稼働させたときから1年経過していない場合、ステップ110の学習データ蓄積処理から10分経過したときに再び学習データ蓄積処理が行われる。こうして、10分毎に学習データ蓄積処理が行われる。
【0041】
次に、熱源装置を最初に稼働させたときから1年経過した場合、ステップ108において判定YESとなり、CPU7は、セントラル空気調和機の運転状況のモデル3を作成済みかどうかを判定する(ステップ111)。運転状況のモデル3を作成していない場合、CPU7は、モデル作成処理を行う(ステップ112)。
【0042】
図6はモデル作成処理を説明するためのフローチャート図である。モデル作成処理において、まずCPU7は、不揮発性メモリ1に格納された計測情報2を全て読み出す(図6ステップ401)。本実施の形態では、セントラル空気調和機の運転状況のモデル3としてニューラルネットワークモデルを用いる。
【0043】
したがって、図6に示すモデル作成処理はニューラルネットワークモデルの学習処理である。ニューラルネットワークでは学習時に入力変数と出力変数のサンプルを同時に与えることにより、入力変数と出力変数の相関を学習し、ニューラルネットワーク内部に入出力間の相関モデルを構築する。
【0044】
このようなニューラルネットワークモデルの学習時の動作を図7に示す。本実施の形態では、モデル3A、モデル3B、モデル3Cの3つのニューラルネットワークモデルを用いる。CPU7は、計測情報2のうち外気温度、室内吸込温度及び冷房切替信号をサンプル的な入力変数としてモデル3Aに与えると同時に、これら入力変数に対するモデル3Aの望ましい出力変数として計測情報2の液配管温度をモデル3Aに与える(ステップ402)。これにより、目的とする出力変数が得られるようモデル3Aに学習を行わせる。
【0045】
続いて、CPU7は、計測情報2のうち外気温度、室内吸込温度及び冷房切替信号をサンプル的な入力変数としてモデル3Bに与えると同時に、これら入力変数に対するモデル3Bの望ましい出力変数として計測情報2の室内吹出温度をモデル3Bに与える(ステップ403)。これにより、目的とする出力変数が得られるようモデル3Bに学習を行わせる。
【0046】
さらに、CPU7は、計測情報2のうちガス配管温度、室内吸込温度及び冷房切替信号をサンプル的な入力変数としてモデル3Cに与えると同時に、これら入力変数に対するモデル3Cの望ましい出力変数として計測情報2の室内吹出温度をモデル3Cに与える(ステップ404)。これにより、目的とする出力変数が得られるようモデル3Cに学習を行わせる。
【0047】
ニューラルネットワークモデルを学習させる方法としては、例えばバックプロパゲーション(Back Propargation )法がある。この学習の際、入力変数と出力変数との組を複数組与えることにより、入出力の相関関係が一定でない場合でも、適切な出力変数が推測できるようニューラルネットワークモデルに学習を行わせることができる。
【0048】
本実施の形態では、最初の稼働時から1年が経過するまで前述の学習データ蓄積処理によって計測情報2を一定時間(図2の例では10分)毎に蓄積しているので、入力変数と出力変数との組がモデル3A,3B,3Cにそれぞれ複数組与えられる。以上で、モデル作成処理が終了する。
【0049】
なお、本実施の形態では、ステップ107の判定により空気調和機の稼働開始時点から所定時間(図2の例では5分)が経過するまでの間を前記一定期間から除外し、学習データ蓄積処理を行わないようにしている。これにより、稼働開始直後の制御の過渡状態が終わってからのデータを蓄積するようにして、過渡状態のデータが計測情報2に含まれないようにしている。制御の過渡状態のデータを除外することにより、運転状況の正確なモデル3を作成することができる。
【0050】
次に、CPU7は、ステップ111において運転状況のモデル3を作成済みの場合、あるいはステップ112のモデル作成処理が終了した場合、モデルによる診断処理を行う(ステップ113)。図8はモデルによる診断処理を説明するためのフローチャート図である。
【0051】
本実施の形態では、外気温度センサ11、室内吸込温度センサ12及びガス配管温度センサ14の各計測値と冷房切替信号の現在の状態とに基づいて、モデル作成処理で構築したニューラルネットワークモデル3A,3B,3Cによりそれぞれ液配管温度、室内吹出温度、室内吹出温度を予測する。ニューラルネットワークモデル3A,3B,3Cの出力予測時の動作を図9に示す。
【0052】
モデルによる診断処理において、まずCPU7は、外気温度センサ11で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の外気温度のデジタル値と、室内吸込温度センサ12で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の室内吸込温度のデジタル値と、現在の冷房切替信号とから、不揮発性メモリ1に格納したニューラルネットワークモデル3Aにより液配管温度(デジタル値)を予測させる(図8ステップ501)。
【0053】
そして、CPU7は、ニューラルネットワークモデル3Aで得られた液配管温度予測値と液配管温度センサ15で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の液配管温度のデジタル値との差の絶対値が3℃より高いか否かを判定する(ステップ502)。
【0054】
ステップ502において差の絶対値が3℃以下の場合、CPU7は、外気温度センサ11で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の外気温度のデジタル値と、室内吸込温度センサ12で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の室内吸込温度のデジタル値と、現在の冷房切替信号とから、ニューラルネットワークモデル3Bにより室内吹出温度(デジタル値)を予測させる(ステップ503)。
【0055】
そして、CPU7は、ニューラルネットワークモデル3Bで得られた室内吹出温度予測値と室内吹出温度センサ13で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の室内吹出温度のデジタル値との差の絶対値が3℃より高いか否かを判定する(ステップ504)。
【0056】
ステップ504において差の絶対値が3℃以下の場合、CPU7は、ガス配管温度センサ14で計測されA/D回路5でデジタル化された現在のガス配管温度のデジタル値と、室内吸込温度センサ12で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の室内吸込温度のデジタル値と、現在の冷房切替信号とから、ニューラルネットワークモデル3Cにより室内吹出温度(デジタル値)を予測させる(ステップ505)。
【0057】
そして、CPU7は、ニューラルネットワークモデル3Cで得られた室内吹出温度予測値と室内吹出温度センサ13で計測されA/D回路5でデジタル化された現在の室内吹出温度のデジタル値との差の絶対値が3℃より高いか否かを判定する(ステップ506)。ステップ506において差の絶対値が3℃以下の場合は、熱源装置に異常がないと判断して、診断処理を終了する。
【0058】
また、ステップ502,504,506において差の絶対値が3℃より高い場合、CPU7は、熱源装置に何らかの異常が発生していると判断し、サーモスタットインターフェース9を通じてサーモスタット18の異常ランプを点灯させ(ステップ507)、サーモスタット18の表示部に「お手入れが必要です」という文字を表示させる(ステップ508)。以上で診断処理が終了し、CPU7はステップ101に戻る。
【0059】
図4(c)の例は、診断処理でアラームが発生した場合のサーモスタット18の表示例を示しており、熱源稼働ランプ34及び異常検知ランプ35が点灯し、動作モードが冷房であることが分かり、さらに液晶表示部38に「お手入れが必要です」という文字が表示されている。こうして、住宅内のユーザは、空気調和機のメンテナンスが必要であることを認識する。
【0060】
以上のように、本実施の形態によれば、空気調和機の設置後に熱源装置の通常の稼働状態をモデル化のために一定期間蓄え、蓄えた計測情報2を基に空気調和機の運転状況をモデル化することで、学習完了後の熱源の稼働状態を外気温度や室内吸込温度などの外部要因から推測する。モデル3によって予測された稼働状態と計測された実際の稼働状態とが異なる場合は、熱源装置の劣化もしくはメンテナンス未実施の状態であると判断する。これにより、ユーザによるメンテナンスや故障前のサービスコールを促し、熱源装置そのものが停止することを防ぐことができる。
【0061】
なお、本実施の形態では、ステップ107の判定により空気調和機の稼働開始時点から所定時間(図2の例では5分)が経過した後に診断処理を開始するようにして、稼働開始直後の制御の過渡状態のデータに基づいて異常判定を行わないようにしている。制御の過渡状態のデータを除外することにより、空気調和機の異常判定を正確に行うことができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、一定期間中の外部状況の計測値と一定期間中の運転状況の計測値と空気調和機が冷房か暖房かに基づいて CPU から出力される冷房切替信号とをメモリに蓄積し、メモリに蓄積した計測値及び冷房切替信号から空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手段と、作成されたニューラルネットワークモデルにより空気調和機の現在の運転状況を予測し、運転状況の予測値と運転状況の現在の計測値とを比較して空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手段とを設けることにより、空気調和機の設置場所ごとに変わってしまう空気調和機の運転状況(室内吹出温度や配管温度)を空気調和機の設置後の計測値に基づいてモデル化し、このモデルを用いて空気調和機の異常判定を行うので、空気調和機が故障して停止する前の軽微の異常を早期に検出することができ、また適切なメンテナンスが実施されていない場合の空気調和機の装置劣化を検出することができる。これにより、空気調和機の故障を予測することができ、部品の交換などのメンテナンスを確実に行うことができる。
【0063】
また、空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を一定期間から除外することにより、稼働開始直後の制御の過渡状態の計測値をメモリに蓄積しないようにしている。制御の過渡状態の計測値を除外することにより、空気調和機の運転状況の正確なモデルを作成することができる。これにより、空気調和機の軽微の異常や装置劣化を確実に検出することができる。
【0064】
また、空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に空気調和機の異常判定を開始することにより、制御の過渡状態のデータを除外して、空気調和機の異常判定を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態となるセントラル空気調和機の異常検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態における異常検出装置の動作を示すフローチャート図である。
【図3】 本発明の実施の形態における異常検出装置のサーモスタットの正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態における異常検出装置のサーモスタットの表示例を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態における異常検出装置の学習データ蓄積処理を説明するためのフローチャート図である。
【図6】 本発明の実施の形態における異常検出装置のモデル作成処理を説明するためのフローチャート図である。
【図7】 本発明の実施の形態におけるニューラルネットワークモデルの学習時の動作を示す説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態における診断処理を説明するためのフローチャート図である。
【図9】 本発明の実施の形態におけるニューラルネットワークモデルの出力予測時の動作を示す説明図である。
【図10】 住宅向けのセントラル空気調和機の構成を示すブロック図である。
【図11】 セントラル空気調和機の従来の異常検出装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 図11の異常検出装置の動作を示すフローチャート図である。
【図13】 図11の異常検出装置のアラーム検出処理を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1…不揮発性メモリ、2…計測情報、3…モデル、4…経時タイマ、5…A/D回路、6…プログラムメモリ、7…CPU、8…出力部、9…サーモスタットインターフェース、10…バス、11…外気温度センサ、12…室内吸込温度センサ、13…室内吹出温度センサ、14…ガス配管温度センサ、15…液配管温度センサ、18…サーモスタット、19…制御基板、20…室外ユニット、21…室内ユニット、22…液配管、23…ガス配管、24…圧縮機、25…室外コイル、26…室外膨張弁、27…室外チェック弁、28…室外ファン、29…室内膨張弁、30…室内チェック弁、31…室内コイル、32…室内ファン、33…四方弁。
Claims (9)
- 空気調和機の熱源の外部状況を計測する第1のセンサと、
前記空気調和機の運転状況を計測する第2のセンサと、
前記空気調和機が暖房か冷房かを判定し、冷房の場合、冷房切替信号を出力する CPU と、
一定期間中の前記外部状況の計測値と前記一定期間中の前記運転状況の計測値と前記冷房切替信号とをメモリに蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手段と、
前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常であるか否かを判定する異常判定手段とを備えたことを特徴とする空気調和機の異常検出装置。 - 請求項1記載の空気調和機の異常検出装置において、
前記モデル作成手段は、前記空気調和機の稼動開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外することを特徴とする空気調和機の異常検出装置。 - 請求項1記載の空気調和機の異常検出装置において、
前記異常判定手段は、前記空気調和機の稼動開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始することを特徴とする空気調和機の異常検出装置。 - 空気調和機の熱源の外部状況を計測する第1の計測手順と、
前記空気調和機の運転状況を計測する第2の計測手順と、
前記空気調和機が暖房か冷房かを判定し、冷房の場合、冷房切替信号を出力する手順と、
一定期間中の前記外部状況の計測値と前記一定期間中の前記運転状況の計測値と前記冷房切替信号とをメモリに蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手順と、
前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手段とを実行することを特徴とする空気調和機の異常検出方法。 - 請求項4記載の空気調和機の異常検出方法において、
前記モデル作成手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外することを特徴とする空気調和機の異常検出方法。 - 請求項4記載の空気調和機の異常検出方法において、
前記異常判定手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始することを特徴とする空気調和機の異常検出方法。 - 第1のセンサによって一定期間計測された空気調和機の熱源の外部状況の計測値と第2のセンサによって一定期間計測された前記空気調和機の運転状況の計測値と、前記空気調和機が冷房か暖房かに基づいて CPU から出力される冷房切替信号とをメモリに蓄積し、このメモリに蓄積した前記外部状況の計測値、前記運転状況の計測値及び前記冷房切替信号から前記空気調和機の運転状況のニューラルネットワークモデルを作成するモデル作成手順と、
前記作成されたニューラルネットワークモデルにより前記空気調和機の現在の運転状況を予測し、この運転状況の予測値と前記運転状況の現在の計測値とを比較して前記空気調和機が正常か否かを判定する異常判定手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする空気調和機の異常検出プログラム。 - 請求項7記載の空気調和機の異常検出プログラムにおいて、
前記モデル作成手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過するまでの間を前記一定期間から除外することを特徴とする空気調和機の異常検出プログラム。 - 請求項7記載の空気調和機の異常検出プログラムにおいて、
前記異常判定手順は、前記空気調和機の稼働開始時点から所定時間が経過した後に前記空気調和機の異常判定を開始することを特徴とする空気調和機の異常検出プログラム。
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