JP4017720B2 - フローリング材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフローリング材及びその製造方法に関し、特に、表面化粧材にクラックが発生するのを回避したフローリング材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木質基材の表面に接着剤を介して表面化粧材を積層接着したフローリング材は知られている。木質基材としては、通常、寸法安定性に優れている合板が用いられ、また、表面化粧材としては、突板といわれている薄い化粧単板等が多く用いられる。通常の化粧板においては、木質基材として合板に加え、無垢の挽き板、木材薄板、パーティクルボード、MDF(中質繊維板)、配向性ストランドボード(OSB)等も用いられるが、それらは、吸湿、放湿による膨潤あるいは収縮が大きく、フローリング材の基材としてこの種のものを用いると、突板にクラックを生じさせること、さらには、全体として反りを生じさせることから、これらの素材はフローリング材の基材としてはあまり用いられていない。
【0003】
吸放湿による木質基材の膨張、収縮を抑制する、すなわち、木質材に高い寸法安定性を付与する方法として、熱盤プレスの熱盤の間に形態した密封された空間あるいは密閉された耐圧容器のような密閉空間内に木質材を収容して該木質材を加熱し、収容した木質材そのものが有する水分を水蒸気化し、必要に応じて加熱水蒸気をさらに外部から供給し、その状態で被処理木質材を該密閉空間内に一定時間放置するようにした加熱水蒸気による木質材の寸法安定化処理方法が知られている(特開平6−238616号公報、特開平8−108406号公報等参照)。この加熱水蒸気処理による寸法安定化を施すことにより、吸湿膨潤による変形が抑制された高い寸法安定性を持つ木質材が得られる。
【0004】
上記の加熱水蒸気処理による寸法安定化処理方法を化粧板そのものの製造方法として用い、それにより、パーティクルボードやMDFのように膨潤性の大きい素材を基材としながら、寸法安定性に優れた化粧板を得ることができる方法として、木質基材に接着剤を介して表面化粧材を載置した化粧板を熱盤プレス間に密封状態に収容し、厚み方向の変化を拘束した状態で該化粧板を加熱するようにした化粧板の製造方法も知られている(特開平8−11103号公報参照)。
【0005】
さらに、木質基材に貼着した化粧表面材としての木質単板にクラックが生じるのを大きく低減することを可能とした木質単板貼り化粧板の製造方法として、原木から製材したフリッチに、加熱水蒸気処理を施しながら少なくとも木目方向に直交する方向に圧縮処理を施した後、それを適宜の切削装置によりスライスして突板を得、該突板を表面材として基材に貼着するようにした化粧板の製造方法も知られている(特開平8−90507号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
フローリング材は、床面に直貼りされたり、捨て貼り合板上に貼り付けられたり、あるいは、根太上に配置されたりされるが、いずれの場合でも、例えば、1尺×6尺のような寸法であるフローリング材が多数枚、広い床面上に平面的に敷き詰められる。床面は広くかつ平面であるために、フローリング材の表面に生じるクラックは、垂直に設置される壁面化粧材等の場合以上に目立ち易く、意匠性が損なわれる。また、敷設した各フローリング材の色調が個々に異なる場合も同様である。
【0007】
前記のように、木質基材に接着剤を介して表面化粧材を載置した化粧板を熱盤プレス間に密封状態に収容し、厚み方向の変化を拘束した状態で該化粧板を加熱するようにした化粧板の製造方法による場合、木質基材及び表面化粧材の寸法安定性はある程度は確保され、表面化粧材にクラックが発生するのは抑制されるが、この方法をフローリング材の製造に用いる場合、加熱処理をすることから、複数個のフローリング材において、各表面化粧材の色調が必ずしも一定せず、平面的に敷き詰めた場合、色むらが観察される場合が生じる。また、フローリング材の場合、基材としての木質材は、強度的観点から10〜20mm程度の厚みを持つことが望ましいが、このような厚みの木質材に対して均一な加熱水蒸気処理を施そうとすると、長い処理時間を必要とし、その結果、表面化粧材の色調が一層変化しやすく同時に色むらも生じやすい。
【0008】
加熱水蒸気処理を施しながら少なくとも木目方向に直交する方向に圧縮処理を施した後、それを適宜の切削装置によりスライスして突板を得る方法の場合も、処理として加熱水蒸気処理を施していることから、どうしても多少の色調むらが生じてしまい、その突板を用いてフローリング材を製造し、それを敷き詰めた場合に、床面に色むらが生じやすい。また、この処理方法は多くの工程を要し、コストアップの一因となる。
【0009】
本発明の目的は、低コストの製造でありながら、突板あるいは突板表面の塗装面にクラツクが生じることなく、また、多数個のフローリング材においてその表面の色調をほぼ一定とすることを可能としたフローリング材及びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明によるフローリング材は、加熱水蒸気処理により寸法安定化処理を施した木質基材と、該木質基材に接着積層された表面化粧材とを有することを特徴する。
木質基材は、通常の化粧板において木質基材として用いられるものであれば特に制限はないが、それ自体寸法安定性に優れていることから合板であることは特に好ましい。しかし、無垢の挽き板、木材薄板、パーティクルボード、MDF、OSB等のような寸法安定性に乏しい木質材であってもよい。表面化粧材も、通常のフローリング材において表面化粧材として用いられるものであれば特に制限はないが、厚さは0.2mm〜3.0mm程度の突板や木質単板のような材料の場合、本発明は特に有効である。
【0011】
本発明において、木質基材は同一木質材の単層体であってもよいが、好ましくは、同種又は異種の木質材の積層材とされる。その理由は、前記のように、フローリング材に用いる木質基材は、10〜20mm程度の厚みを持つことが望ましいが、本発明でいう加熱水蒸気処理による場合、短時間で均一に処理が進行するのは厚み数mm程度までであり、それ以上の厚みでは寸法安定化処理が不均一となって、木質基材に反りが生じたり、表面化粧材にクラックを生じさせる恐れがあることによる。従って、加熱水蒸気処理を施した比較的薄い木質材を複数枚積層して木質基材とすることは好ましい態様である。
【0012】
他の好ましい態様では、無処理の木質材と処理済みの木質材との積層体により木質基材を構成する。すなわち、木質基材は全体として表面化粧材にクラックを生じさせない寸法安定性を持っていればよく、製造コスト等を考慮しながら、種々の組合せが可能である。例えば、もともと寸法安定が比較的よい合板の未処理材と、吸湿膨潤性が大きいが加熱水蒸気処理を施すことにより寸法安定性が向上したパーティクルボードやMDFとの積層体、加熱水蒸気処理により寸法安定性が向上し上層材と、未処理の下層材との積層体、OSBのように一定方向に曲げ強度が大きい配向性ボードを加熱水蒸気処理した下層材と、MDF等未処理の上層材との積層体、等であってよい。
【0013】
また、上記のような木質基材の表面に、表面化粧材との接着性を良好にするために、薄手の(1mm〜5mm程度)MDFを未処理のままで張り付けるようにしてもよい。さらに、フローリング材であることから、防振性、緩衝性を高めるために、中間層として不織布、軟質ゴムシート、発泡合成樹脂シートのような材料を介装したものであってもよい。
【0014】
本発明はさらに、上記したフローリング材の製造方法として、密閉された空間内に基材となる木質材を収容し、木質材を加熱して、収容した木質材そのものが有する水分を加熱水蒸気化し、あるいは、加熱水蒸気を外部から供給して、あるいは、その双方によって、当該木質材に対して寸法安定化処理を施し、処理後の木質材を基材として用い、該基材に対して、表面化粧材を接着積層することを特徴とするフローリング材の製造方法を提供する。場合によっては、密閉された空間内を減圧状態とした後に、加熱水蒸気を外部から供給して、基材となる木質材に対して寸法安定化処理を施すようにしてもよい。
【0015】
前記密閉された空間は、好ましくは加熱水蒸気の供給が可能であり、また、さらに好ましくは真空引き等による減圧化が可能であることを条件に、従来用いられている木質材処理用の耐圧型圧力容器による密封空間であってもよく、木質材の圧締や複合材の製造に従来用いられる熱盤プレスに装着される熱盤の間に形成される密封空間であってもよい。
【0016】
前記耐圧型圧力容器又は熱盤プレスは、熱源を有するもの、有しないものいずれであってもよいが、熱源を有するものが特に推奨される。熱源としては、耐圧型圧力容器あるいは熱盤プレスに組み込まれたヒーター、加熱蒸気、バンドヒーター等の電気的加熱手段、マイクロウェーブを含む高周波加熱、等任意である。熱源を有する場合には、該熱源によって前記密封空間は予め昇温状態とされ、そこに、寸法安定化処理すべき木質材が収容される。昇温温度は、好ましくは加熱水蒸気による寸法安定化処理が進行する温度範囲、すなわち、約150℃〜220℃の範囲である。処理すべき木質材を収容後、加熱を継続し、必要に応じて、密封空間内に加熱水蒸気を供給する。それにより、木質材の加熱水蒸気による寸法安定化処理は進行する。前記ヒーター等の熱源による加熱によって木質材を昇温させることは必ずしも必須でない。また、外部から密封空間内に導入する加熱水蒸気のみによって寸法安定化処理を施すことも可能である。なお、処理条件は対象となる木質材の種類及び寸法等によって実験的に最適値が定められるが、加熱水蒸気の圧力は数kgf/cm2 〜30kgf/cm2 、温度は150℃〜230℃程度が好ましい。
【0017】
加熱水蒸気を密封空間内に供給する場合は、飽和水蒸気又は過熱水蒸気(飽和水蒸気より高い温度の水蒸気)を密封空間内に噴出させる。処理条件は対象となる木質材の種類及び寸法等によって実験的に最適値が定められるが、加熱水蒸気の圧力は数kgf/cm2 〜30kgf/cm2 、温度は150℃〜230℃程度が好ましい。また、その際に、密封空間内を適宜の手段により減圧状態としておいてもよい。
【0018】
密封空間内の真空引きを同時に行う場合には、噴出する加熱水蒸気は、噴出力に加えて吸引力の作用を受け、運動エネルギーが増大する。それにより、従来法よりも短時間で木質材の内部にまで加熱水蒸気が確実に透過し、かつ等しくかつ均一に行き渡る。その結果、寸法安定化処理が速やかにかつ全域にわたり迅速に進行する。
【0019】
本発明において処理すべき木質材の初期厚さは、所望の最終製品の厚さとほぼ同じ厚さのものであってもよく、それよりも厚いものであってもよい。前者の場合はいわゆる圧密処理は施されないが、後者の場合は圧密処理と共に寸法安定化処理が施される。
なお、上記方法における「木質材に対して寸法安定化処理を施す方法」は、前記した特開平6−238616号公報、特開平8−108406号公報等に記載されるような従来公知の方法であってもよい。
【0020】
前記のようにして処理された木質材を、最終製品としてのフローリング材の形状に成形し、そして、該処理済み木質材がフローリング材の木質基材としての所望の厚みを有する場合には、その表面に所望の表面化粧材を接着積層する。接着剤は、従来のフローリング材における基材と表面化粧材との積層に用いられるものであってよく、例えば、尿素・酢酸ビニル樹脂接着剤、ゴム系接着剤、等であってよい。
【0021】
処理済み木質材がフローリング材の木質基材としての所望の厚みを有しない場合には、同種のあるいは異種の木質材を積層して所望の厚みを持つ木質基材とする。積層する材料は同じような加熱水蒸気による、あるいは、他の従来公知の寸法安定化処理が施されたものであってもよく、未処理のものであってもよい。表面化粧材にクラックが生じないことを条件に、適宜実験的に選択する。必要に応じて、木質基材と木質基材の間に緩衝性のある不織布のような材料、あるいは、FRPや紙、合成樹脂シート等の材料を介在させてもよい。それにより、フローリング材としての防振性、緩衝性が向上する。そのようにして得られた木質基材の表面に、突板のような所望の表面化粧材を貼り付け、必要に応じて、表面化粧材に表面塗装を施すことにより、本発明によるフローリング材は製造される。得られたフローリング材の裏面に、防湿効果を高める目的で、クラフト紙、不織布、樹脂含浸紙のような材料を接着剤を介して接着積層して防湿層を形成するようにしてもよい。
【0022】
なお、上記した無処理の木質材(例えば、木質単板、MDF)と加熱水蒸気処理を施した木質材(例えば、処理済みのMDF、OSB、パーティクルボード、合板等)との積層体の構成は、それぞれが一層づつの積層体のみならず、任意の複数層による積層体であってよい。そのようにすることにより、強い曲げ強度を持ちかつ寸法安定性に優れた木質基材が得られるので、多層に積層した基材は、フローリング材の木質基材としてのみならず、化粧材一般の木質基材、床下地材の素材、等多くの用途に有効に用いることができる。また、細長い角材に形成することにより、柱や梁の素材としても用いることができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明する。
〔実施例1〕
13×500×2000mmの内寸法を持つ耐圧容器をバンドヒーターによって前もって190℃に加熱しておく。この容器内に、厚さ12mm×幅300mm×長さ1800mmの合板(針葉樹ベニアをメラミン接着剤を用いて成形したもの)を配置し、密閉状態にする。この容器内へ、15kgf/cm2 、190℃の高圧飽和水蒸気を導入し、10分間処理する。
処理後に、合板を耐圧容器から取り出し、以下の条件でミズナラ材の0.3mm厚の突板を貼り、その表面を研磨した後、塗装を施してフローリング材を製造した。
【0024】
▲1▼ 突板貼り合わせ条件
接着剤 変成SBR(スチレン・ブタジエンラバー)
接着剤塗布 ロールコーター
塗布量 12g/尺2
圧締 プレス
圧締圧 8kgf/cm2
圧締時間 50秒
プレス温度 125℃
【0025】
▲2▼ 塗装
素地研磨 #240のサンドペーパー
ワイピング ワイピング着色塗料適量塗布
密着シーラー ロールコーターにより塗布量0.6g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
上塗り アミン系塗料をスプレーガンにより塗布量7.0g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
【0026】
〔比較例1〕
実施例1と同様の合板に加熱水蒸気処理は行わずに、実施例1と同様の材料により、突板貼り工程、塗装工程を行いフローリング材を製造した。
【0027】
〔実施例2〕
10×500×2000mmの内寸法を持つ耐圧容器をバンドヒーターによって前もって200℃に加熱しておく。この容器内に、厚さ9.5mm×幅300mm×長さ900mmのOSBを配置し、密閉状態にする。この容器内へ、15kgf/cm2 、200℃の高圧飽和水蒸気を導入し、15分間処理する。
処理後に、OSBを耐圧容器から取り出し、以下の条件で、厚さ2.7mmのMDFを貼り合わせ、その表面に、ミズナラ材の厚さ0.3mmの突板を貼り、その表面を研磨した後、塗装を施してフローリング材を製造した。
【0028】
▲1▼ MDFとの貼り合わせ条件
接着剤 ハネムーン接着剤(変成SBR)(株)コニシ社製
接着剤塗布 ロールコーターによりMDF側に塗布
接着剤塗布量 15g/尺2
プライマー グリオキザール
プライマー塗布 エアスプレーによりOSB側に塗布
プライマー塗布量 5g/尺2
プライマー乾燥 常温20分
圧締 プレス
圧締圧 5kgf/cm2
圧締時間 50秒
プレス温度 常温
【0029】
▲2▼ 突板貼り合わせ条件
接着剤 変成SBR
接着剤塗布 ロールコーター
塗布量 12g/尺2
圧締 プレス
圧締圧 8kgf/cm2
圧締時間 50秒
プレス温度 125℃
【0030】
▲3▼ 塗装
素地研磨 #240のサンドペーパー
ワイピング ワイピング着色塗料適量塗布
密着シーラー ロールコーターにより塗布量0.6g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
上塗り アミン系塗料をスプレーガンにより塗布量7.0g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
【0031】
〔比較例2〕
実施例2と同様のOSBに加熱水蒸気処理は行わずに、実施例2と同様の材料により、MDF貼り合わせ工程、突板貼り工程、塗装工程を行いフローリング材を製造した。
【0032】
〔実施例3〕
7×500×2000mmの内寸法を持つ耐圧容器をバンドヒーターによって前もって203℃に加熱しておく。この容器内に、厚さ6.5mm×幅300mm×長さ1800mmのOSBを配置し密閉状態にする。この容器内へ203℃の飽和水蒸気を導入し、12分間処理する。
処理後に、OSBを耐圧容器から取り出し、その表裏面に、以下の条件で厚さ2.7mmのMDFを練り合わす。その片面の表面にミズナラ材の0.3mm厚の突板を貼り、その上へ塗装を施してフローリング材を製造した。
【0033】
▲1▼ MDFとの練り合わせ条件
接着剤 尿素樹脂系接着剤
接着剤塗布 ロールコーター
塗布量 17g/尺2
圧締 プレス
圧締圧 8kgf/cm2
圧締時間 260秒
プレス温度 125℃
【0034】
▲2▼ 突板貼り合わせ条件
接着剤 変成SBR(スチレン・ブタジエンラバー)
接着剤塗布 ロールコーター
塗布量 12g/尺2
圧締 プレス
圧締圧 8kgf/cm2
圧締時間 50秒
プレス温度 125℃
【0035】
▲3▼ 塗装
素地研磨 #240のサンドペーパー
ワイピング ワイピング着色塗料適量塗布
密着シーラー ロールコーターにより塗布量0.6g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
上塗り アミン系塗料をスプレーガンにより塗布量7.0g/尺2 で塗布。
乾燥 IRドライヤーにより、40℃で30分間乾燥。
【0036】
〔比較例3〕
実施例3と同様のOSBに加熱水蒸気処理は行わずに、実施例3と同様の材料で練り合わせ、突板貼り工程、塗装工程を行いフローリング材を製造した。
【0037】
〔評価試験〕
前記の実施例品1、2、3比較例品1、2、3について、反り試験、曲げ強度試験、寒熱繰り返しB試験を行った。その結果を表1、表2に示す。
なお、反り試験は、300×900mmの試験片を作り、この試験片を40℃の乾燥器に2日間、40℃、90%の恒温恒湿器に5日間放置するサイクルを1サイクルとして2サイクル繰り返した。それぞれのサイクルでの乾燥、吸湿後の反りを測定した。
曲げ強度試験は、50×500mmの試験片を作り、この試験片をスパン250mmで支持した状態で、その表面中央部から荷重を加えて曲げ破壊し、次式により曲げ強度を得た。
【0038】
曲げ強度P(kgf/cm2 )=(3×P×L)/(2×T2 ×B)
P:曲げ破壊値(kgf)
L:支持間のスパン(cm)
T:試験片の厚さ(cm)
B:試験片の幅(cm)
寒熱繰り返しB試験は、150×150の試験片を作り、この試験片を80℃で乾燥器に2時間放置した後、−20℃の冷凍庫に2時間放置する工程を2回繰り返し、室温になるまで放置するサイクルを1サイクルとして、5サイクル繰り返した後、表面化粧層のクラック数を測定した。
【0039】
【表1】
Figure 0004017720
【0040】
【表2】
Figure 0004017720
【0041】
〔考察〕
表1に示すように、実施例によるフローリング材は木質基材に加熱水蒸気処理が施されており、反りはほぼ発生していない。また、表2に示すように、曲げ強度は実施例品と比較例品とで変化はなく、実施例品はフローリング材としての所要の強度は確保しながら、クラック発生数は大きく抑制されている。これにより、従来フローリング材の基材としてはあまり用いられなかったOSBのような材料を用いても、従来品と同等のフローリング材が製造されることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、低コストでもって、合板のみならず、従来あまり用いられなかったMDFやOSBのような木質材を基材として用いても、表面化粧材にクラック発生のないフローリング材が得られる。

Claims (3)

  1. 合板と加熱水蒸気処理を施すことにより寸法安定性が向上したパーティクルボードやOSB又はMDF等の木質材との積層体で構成される木質基材と、該木質基材に接着積層された突板又は木質単板である表面化粧材とを有することを特徴するフローリング材。
  2. 前記パーティクルボードやOSB又はMDF等の木質材は、加熱水蒸気を外部から供給しながら加熱水蒸気処理が施されたものであることを特徴とする請求項1に記載のフローリング材。
  3. 密閉された空間内に基材となるパーティクルボードやOSB又はMDF等の木質材を収容し、木質材を加熱して収容した木質材そのものが有する水分を加熱水蒸気化して、及び加熱水蒸気を外部から供給して、当該木質材に対して寸法安定化処理を施し、処理後の木質材を基材として用い、該基材と合板を積層して木質基材とし、該木質基材に突板又は木質単板である表面化粧材を接着積層することを特徴とするフローリング材の製造方法。
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