JP4017572B2 - 偽造防止用紙、及び偽造防止印刷物 - Google Patents
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Description
1)窓開きスレッド入り紙の場合は、窓開き部に露出したスレッドをルーペなどで拡大してみると、パスター加工法を使用して製造したマイクロ文字入りスレッドの場合と比較して、わずかに劣る程度の金属光沢を有したマイクロ文字を視認できる。このスレッドとスレッド入り紙を製造するには、極めて高度の技術を必要とするから偽造防止効果に優れる。
き入れの両方を施すことによって偽造防止効果をより一層高めることができる。
本発明に使用するベースフィルム1としては、セロファンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム等の各種フィルムを使用できる。このベースフィルムは、抄紙機の乾燥ゾーンで変形し難いことが好ましく、通常はポリエステルフィルムやポリエチレンナフタレートフィルムのような耐熱性のあるフィルムが好ましく使用できる。ベースフィルムは無色透明のフィルム或いは着色フィルムのいずれも使用できるが、後に述べるように高光沢金属インクの光沢を最大限利用するには無色透明のフィルムを用いることが好ましい。
スレッドの製造例1
ベースフィルムとして、厚み16μmの紫外線吸収ポリエステルフィルム(東レ(株)製造)を使用し、その裏面に、蒸着法により製造したアルミニウム金属粉を使用したスクリーン印刷用高光沢金属インク(商品名「MIR−9100ミラーシルバー」、粘度約600cps、帝国インキ製造(株)製造)を使用して、ロータリースクリーン印刷機で3.5μmの厚みで印刷し、マイクロ文字印刷層を形成した。
マイクロ文字は「security」の文字の繰り返しで、フィルムの表面から見ると正文字に見えるようにデザインした。文字1字の大きさは1mm、文字と文字の間隔は1mm、文字列と文字列の間隔は1mmとした。さらにマイクロ文字印刷層の表面に、オキサゾール系の紫外蛍光発色剤(接着剤に対して0.5質量%使用)を添加したエチレン−酢酸ビニル系の感熱接着剤を7μmの厚みで塗工して感熱接着剤層を形成した。次いでマイクロスリッターを使用して文字列と文字列の丁度中央でスリットすることにより、文字列が中央に位置する巾2mmのスレッドを製造した。スレッドはボビンに巻き取った。
粉砕法によるリーフィングタイプのアルミニウム金属粉を利用したリーフィングタイプのロータリースクリーン印刷用金属インキを用いた他はスレッドの製造例1と同様にしてスレッドを製造しボビンに巻き取った。
表1
金属光沢感:前述したパスター加工法によるマイクロ文字入りスレッド(使用金属はアルミニウム)の金属光沢感とを目視により比較した。
5点:パスター加工によるマイクロ文字の金属光沢感を示す。
4点:パスター加工によるマイクロ文字の金属光沢感よりわずかに劣る程度の金属光沢感を示す。
3点:金属光沢感を示しているが、パスター加工によるマイクロ文字の金属光沢感と比較するとその差が認められるが実用上の下限である。
2点:金属光沢感は殆ど示さず、実用上問題がある。
1点:金属光沢感は全く示さず、実用上問題がある。
紙料の調製
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)20質量部、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)80質量部をフリーネス350mlC.S.F.に叩解し、これに白土10質量部、紙力増強剤(商品名「ポリストロン117」、荒川化学工業(株)製)0.3質量部、サイズ剤(商品名「サイズパインE−50」、荒川化学工業(株)製)1.0質量部、硫酸バンドを適量加え、紙料を調製した。
図5に示したような円網抄紙機の最外層の紙層を形成する槽12の円網シリンダー12aの上網12b(幅1300mm)に短辺10mm、長辺25mm、厚み0.3mmの樹脂板からなる多数の型13を接着剤を使用して紙層の流れ方向に10mm間隔で連続的に貼り付けた。この列を上網12bの幅方向に等間隔に6列取り付けた。
図5に示したような2槽式円網抄紙機の窓開き部のない最外層に接する紙層8を形成するための第1の槽11の円網シリンダー11aには何等細工を施さない上網を装着し、窓開き部4を有する際外層の紙層7を形成するための第2の槽(最終槽)12の円網シリンダーには上記型13を取り付けた上網12bを装着した。1槽目で形成した紙層8の上に2槽目で形成した紙層7が重なるようにして、前記紙料を用い抄紙速度50m/分で2層抄き合わせ紙を製造した。この際、紙層8(乾燥質量に換算して50g/m2)と紙層7(同50g/m2)の間に、製造例1で製造したスレッドを特公平5−40080号公報で提案した方法を用いて型13の中央に相当する位置に挿入した。クーチロール15の位置にブラックライト(図示せず)を設置して湿紙に紫外線を照射した。用紙の窓開き部に露出するスレッドが紫外線の照射で発色して見える場合は、スレッド裏面の感熱接着剤塗工層が露出していることを意味するので、スレッド挿入位置Vで挿入されているスレッドを切断し、スレッドの表裏面を反転させた後、再び挿入する動作を行った。この動作を紫外線の照射でスレッドが発色しなくなるまで行うことにより、正常なスレッド挿入状態とすることができる。次いで常法に従い湿紙を脱水後、シリンダードライヤーで乾燥し、2層抄き合わせ紙からなる本発明の偽造防止用紙を製造した。得られた用紙は、用紙の流れ方向における窓開き部4の長さXが10mm、非窓開き部の長さYが10mmであり、窓開き部4内部ではスレッド6が露出し、非窓開き部5ではスレッド6が紙層の間に埋設された状態となっていた。窓部に露出したスレッドをルーペで観察するとアルミニウム金属光沢感に優れたマイクロ文字が観察できた。
紙料の調製は実施例1と同様に行った。
図5に示した円網抄紙機の最外層の紙層7を形成するための第2の槽(最終槽)12の円網シリンダーの上網12bには実施例1の場合と異なり型13を取り付けないプレーンな網を使用した。
スレッドの製造例2に述べたスレッドを使用し、上記抄紙網を使用した他は実施例1と同様にして偽造防止用紙を製造した。この偽造防止用紙を反射光で観察してもスレッドが挿入されていることは判らなかったが、光にかざすとスレッドに印刷されたマイクロ文字が光を遮断するので黒っぽいマイクロ文字を観察することができた。
以上述べた本発明の偽造防止用紙の表面に、図1で例示したような印刷を常法に従って施して偽造防止印刷物を得た。
2 マイクロ文字
3 接着剤層
4 窓開き部
5 非窓開き部
6 スレッド
7 最外層の紙層
8 最外層に接する紙層
9 所定の印刷層
11 最外層に接する紙層8を形成するための第1の槽
11a 槽11の円網シリンダー
12 最外層の紙層7を形成するための第2の槽
12a 槽12の円網シリンダー
12b 槽12の円網シリンダー12aの上網
13 型
14 キャンバス
15 クーチロール
Claims (7)
- 用紙の流れ方向に連続的にスレッドが抄き込まれた偽造防止用紙において、該スレッドが、ベースフィルム(1)の少なくとも片方の表面に蒸着金属膜を粉砕した金属粉末とバインダーを主成分とした高光沢金属インク層よりなるマイクロ文字(2)が形成され、さらにその上に接着剤層(3)を必要に応じて形成されたスレッドであることを特徴とする偽造防止用紙。
- ベースフィルム(1)が、厚みが5〜30μmの透明な合成樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止用紙。
- 用紙の流れ方向に間欠的に厚みを薄くした窓開き部が用紙の表側に形成されており、この窓開き部にスレッドが露出していることを特徴とする請求項1または2に記載の偽造防止用紙。
- 用紙の流れ方向における前記窓開き部の長さ(X)と窓開き部と窓開き部の間に位置する非窓開き部の長さ(Y)との比率を3:1〜1:2としたことを特徴とする請求項3に記載の偽造防止用紙。
- ベースフィルム(1)が紫外線を吸収する性能を有すること、及び窓部に露出する面と反対の面に形成された接着剤層(3)が紫外線の照射で蛍光発色することを特徴とする請求項3または4に記載の偽造防止用紙。
- マイクロ文字(2)がスクリーン印刷法により形成されたことを特徴とする請求項1記載の偽造防止用紙。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の偽造防止用紙に所定の印刷層(9)を設けたことを特徴とする偽造防止印刷物。
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