JP2008111203A - スレッド及び偽造防止用紙及び偽造防止印刷物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】短冊形状をなし且つ光不透過性を持つ白色のスレッド用基材2の両面に、少なくとも文字若しくは模様のいずれか一方または両方によるパターン状に形成された1又は2以上の着色印刷層31、32が形成され、前記スレッド用基材の両面から前記着色印刷層が目視できるようにしたスレッド及びスレッド入り偽造防止用紙及び印刷物。
【選択図】図11
Description
ぞれの金属薄膜層と同様のパターン状に形成され且つ着色された着色樹脂層を備え、前記金属薄膜層が有る領域と、該金属薄膜層が無い領域との光透過性の違いによって、光に翳したときに前者と後者との間でコントラストが生じること、且つ該基材の該金属薄膜層および着色樹脂層が備わった側から観察すると、該パターン状の着色樹脂層を視認できる」ことを特徴とするスレッドである。
るようにすることにあり、即ち従来のように正文字(正向き文字)のマイクロ文字と逆文字(逆向き文字)のマイクロ文字の両方が視認されることにより文字が表す意味が判別し難くならないように、用紙を光に透かして観察したときに、その用紙の表面と裏面の両面から正文字のみのマイクロ文字が観察される効果が得られるスレッドを得ること、及びこのスレッドを使用した偽造防止用紙を得ること、及びこの偽造防止用紙を使用した偽造防止印刷物を得ることにある。
れぞれから観察した時に、それぞれの面に形成された着色印刷層(例えばマイクロ文字)が透けて見えることがなく、本発明の偽造防止用紙のスレッドに形成された着色印刷層(例えばマイクロ文字)を、いずれも着色された正文字(正向き文字)として観察することができる。また本発明の偽造防止用紙を透過光で観察しても、本出願人が先に特願2005−202621号として出願したスレッドを抄き込んで得られたスレッド入り用紙のように、その用紙に抄き込まれたスレッドの表裏両面のマイクロ文字が重なって見えると言う問題点が解消される。
用いてスリット形成された微細幅テープ状体の場合には、それをボビンなど巻取軸にウエブ状に巻き取り、ロール状スレッドとしての本発明のスレッド(1)が完成する。
(1)が完成する。微細帯状体(テープ状体)のスレッド(1)の幅は特に限定されるものではないが、通常は0.5mm幅〜10mm幅とすることが適当である。スレッド(1)に形成されている着色印刷層(31、32)によるマイクロ文字は、1列以上の正文字(正向き文字)や正模様(正向き模様)のパターンが視認できるように形成されている必要がある。
液(スラリー)を圧縮空気で間欠的に吹き飛ばしてスレッド(1)を露出させる方法(特許文献6)等が採用できる。本発明においては、「窓空きスレッド入り紙」を製造する方法であれば、これら以外の方法を採用しても良いことは言うまでもない。
[スレッド(1)の製造]
基材(2)として、厚み16μmの二酸化チタンを練り込んだ不透明ポリエステルフィルムの巻き取りを使用し、その基材(2)の片面(表面)には、グラビア印刷機と、青色に着色したグラビア印刷インキを使用して、マイクロ文字による着色印刷層(31)(着色樹脂印刷層)を形成した。その基材(2)の反対面(裏面)には、グラビア印刷機と、
赤色に着色したグラビア印刷インキを使用して、マイクロ文字による着色印刷層(32)(着色樹脂印刷層)を形成した。
[スレッド(1)の製造]
基材(2)として、厚み12μmの透明ポリエステルフィルム(東レ(株)製造)の巻き取りを使用し、その基材(2)の片面に、二酸化チタン30質量部、ポリエステル樹脂70質量部よりなる塗料を7μmの厚みで全面に塗工して光不透過性層を形成して、光不透過性を持つ白色の基材(2)を製造した。
[偽造防止用紙(20)の製造](図9に示す偽造防止用紙の製造)]
・紙料の調製
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)25質量部、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)75質量部を、フリーネス350mlC.S.F.に叩解し、これに白土10質量部、二酸化チタン5質量部、紙力増強剤(商品名「ポリストロン」、荒川化学工業(株)製)0.4質量部、サイズ剤(商品名「サイズパインE」、荒川化学工業(株)製)1.0質量部、硫酸バンドを適量加え、紙料を調製した。
・偽造防止用紙の製造
図13に示すような2槽式円網抄紙機を用いて、その第1槽目11と第2槽目12で、それぞれ坪量45g/m2 の紙匹を抄造し、両者を抄き合わせる際に、紙層間に上記実施例1で製造したスレッド(1)を、接着剤を塗工していないスレッド(1)面が上面に向くようにして抄き込んだ。その後、常法に従い乾燥して、偽造防止用紙(20)を製造した。得られた偽造防止用紙(20)は、反射光で観察すると、該用紙(20)の片方の面にはスレッド(1)による青色のマイクロ文字のみが、その反対の面では赤色のマイクロ文字のみが見えた。
[窓空き部wを備える偽造防止用紙(20)の製造]
・抄紙網の製造
図13に示すような2槽式円網抄紙機の第1槽11と第2槽12のうち、2槽式円網抄紙機の窓空き部wのない紙層(例えば図11(b)の紙層(20b)(最外層の紙層20aに接する紙層)を形成するための第1槽11内にて浸漬して回転する第1円網シリンダー11aには、何等細工を施さない第1円網11bを装着し、また、円網抄紙機の最外層の紙層(例えば図11(b)の紙層(20a))を形成する第2槽12内にて浸漬して回転する第2円網シリンダー12aの第2円網12b(幅1300mm)の外面には、短辺10mm、長辺25mm、厚み0.3mmの樹脂板からなる窓空き部w領域形成用の多数の窓空き部形成型13を紙層の流れ方向(上網12bの回転方向)に、10mm間隔で連続的に1列に接着剤を使用して貼り付け、この列を、この第2上網12bの流れ幅方向に等間隔に6列貼り付けて取り付けた。
・用紙の抄造
次に上記実施例1と同じ紙料16を用いて、第1槽11の第1円網11bで形成される第1紙層(例えば図11(b)の紙層(20b))の上に、第2槽12の第2円網12bで形成される第2紙層(最外層)(例えば図11(b)の紙層(20a))が重なるようにして、さらに該第2円網12bの窓空き部形成用型13にて第2層20a側に窓空き部wを形成しながら、クーチロール15(又はサクションロール)にてガイドされるフェルトシート14(例えばエンドレスベルト状フェルトシート)面に抄紙速度50m/分(円網11、12の回転速度、フェルトシート14の送行速度)にて湿紙として移行させ、2層抄合わせ紙を製造した。この際、前記第1紙層(20b)(乾燥質量に換算して50g/m2 )と第2紙層(20a)(同50g/m2 )の間に、上記実施例2で製造したスレッド(1)(蛍光発色剤を添加した感熱接着剤層をスレッド基材2裏面に塗工したスレッド)を、スレッド挿入位置Vにて押し型13の中央に相当する位置に挿入して、第2紙層(20a)の窓空き部w領域内に第1紙層(20b)面上のスレッド(1)が露出する2層抄合わせ紙を形成した。
・スレッドの表裏面の検知
スレッド挿入位置Vにて挿入するスレッド(1)の表裏関係については、クーチロール15の位置に紫外線照射用のブラックライト(図示せず)を設置して次の通り実施した。フェルトシート面にて送行する2層抄合わせ紙である湿紙に、クーチロール15の位置にてブラックライト(紫外線)を照射した。湿紙の窓空き部wに露出するスレッドが紫外線の照射で発色して見える場合は、スレッド(1)の裏面の感熱接着剤層が露出しているこ
とを意味するので、スレッド挿入位置Vで挿入されているスレッド(1)を切断し、スレッド(1)の表裏面を反転させたのち、再び挿入する動作を行った。この動作を紫外線の照射でスレッドが発色しなくなるまで行うことにより、正常なスレッド挿入状態とすることができた。
・2層抄合わせ紙である湿紙の脱水
次いで、フェルトシート14面に移行して送行する2層抄合わせ紙である湿紙を、常法に従い、ロールプレスなどにて圧搾、脱水後、シリンダードライヤーで乾燥して、2層抄合わせ紙からなるスレッド入り窓空き部wを備えた本発明の偽造防止用紙(20)を製造した。得られた偽造防止用紙(20)は用紙の流れ方向における窓空き部wの長さが10mm、非窓空き部の長さが10mmであり、窓空き部w領域内ではスレッド(1)が露出し、非窓空き部ではスレッド(1)が紙層(例えば紙層(20a)、(20b))の間に埋設された状態となっていた。
[偽造防止印刷物の製造]
上記実施例3の偽造防止用紙(20)を使用して、該用紙(20)面に、図14に示す商品券の図柄Pを印刷し、偽造防止印刷物(30)を製造した。
2…スレッド用基材
10…スレッド原反
11…第1円網槽
11a…第1円網シリンダー
11b…第1円網
12…第2円網層
12a…第1円網シリンダー
12b…第2円網
13…押し型
14…フェルトシート
15…クーチロール
20…偽造防止用紙
20a…紙層
20b…紙層
30…偽造防止印刷物
31…着色印刷層
32…着色印刷層
w…窓空き部領域
P…印刷部
Claims (6)
- 短冊形状を成し且つ光不透過性を持つスレッド用基材の両面に、少なくとも文字若しくは模様のいずれか一方または両方によるパターン状に形成された1又は2以上の着色印刷層が形成され、前記スレッド用基材の両面から前記着色印刷層が目視できるようにしたことを特徴とするスレッド。
- 前記2以上の着色印刷層の着色が同一色であることを特徴とする請求項1記載のスレッド。
- 前記2以上の着色印刷層の着色が異なった色であることを特徴とする請求項1記載のスレッド。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載のスレッドが用紙の流れ方向に連続的に抄き込まれていることを特徴とする偽造防止用紙。
- 請求項4記載の偽造防止用紙において、前記スレッドが、紙層間に抄き込まれていて用紙表面には露出しておらず、該用紙表面を反射光で観察した時に、着色された正文字や正模様のパターンが観察されることを特徴とする偽造防止用紙。
- 請求項4または5のいずれか1項記載の偽造防止用紙に所定の印刷部を設けたことを特徴とする偽造防止印刷物。
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