JP4016931B2 - 複軸多層モータ - Google Patents

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本発明は、円筒状のステータを挟み、内外周にアウタロータ及びインナロータが配置された複軸多層モータに関する。
ハイブリッド駆動ユニットに適用される複軸多層モータとして、複合電流によって駆動され、アウターロータと、インナーロータと、アウターロータとインナーロータとの間に挟まれた一つのステータと、からなる複軸多層モータが知られている。この複軸多層モータのステータ支持構造は、一つのステータが2つのロータにより挟まれる構造であるため、ステータの両端部のうち、片方の端部側にはアウターロータと軸とを連結する部材が配置され、ステータはモータケースに対して片持ち支持となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−34153号公報。
しかしながら、従来の複軸多層モータにあっては、アウターロータとインナーロータとに挟まれたステータが片持ち支持構造となっていたため、両端支持構造と比較すると、捩り入力に対する捩り強度および捩り剛性の向上が難しいという問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、アウターロータ固定部材とアウタロータ回転軸との連結を確保しながら、片持ちによるステータ支持構造に比べ、捩り入力に対し捩り強度および捩り剛性を大幅に向上することができる複軸多層モータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の複軸多層モータでは、
円筒状のステータを挟み、内外周にアウタロータ及びインナロータが配置された複軸多層モータにおいて、
前記ステータは、軸方向一端部をモータケース部材へ固定し、軸方向他端部をモータサイドカバー部材に固定された軸部材に対し支持し、
前記アウタロータを固定するアウターロータ固定部材と、モータ軸心位置に配置されたアウタロータ回転軸とを、前記ステータの軸方向他端部と前記モータサイドカバー部材とで囲まれる空間位置に配置したギヤ機構を介して連結した手段とした。
ここで、「ギヤ機構」とは、例えば、遊星ギヤ機構や、2組の傘歯車を有する回転方向変換ギヤ機構や、2組のウォーム&ウォームホイールを有する回転方向変換ギヤ機構等をいう。
よって、本発明の複軸多層モータにあっては、ギヤ機構によりアウターロータ固定部材とアウタロータ回転軸との連結を確保しながら、ステータを両端支持構造としたことで、片持ちによるステータ支持構造に比べ、捩り入力に対し捩り強度および捩り剛性を大幅に向上することができる。
以下、本発明の複軸多層モータを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例7に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[ハイブリッド駆動ユニットの全体構成]
図1は実施例1の複軸多層モータが適用されたハイブリッド駆動ユニットの全体図であり、ハイブリッド駆動ユニットは、図1に示すように、エンジンE、複軸多層モータM、ラビニョウ型複合遊星歯車列G、駆動出力機構D、モータカバー1、モータケース2、ギヤハウジング3、フロントカバー4を備えている。
前記エンジンEは、ハイブリッド駆動ユニットの主動力源であり、エンジン出力軸5とラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2リングギヤR2とは、回転変動吸収ダンパー6及びエンジンクラッチ7を介して連結されている。
前記複軸多層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する副動力源である。この複軸多層モータMは、前記モータケース2に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に三層配置することで構成されている。前記インナーロータIRに固定の第1モータ中空軸8は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1に連結され、前記アウターロータORに固定の第2モータ軸9は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2に連結されている。
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、二つのモータ回転数を制御することにより無段階に変速比を変える無段変速機能を有する差動歯車機構である。このラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2を支持する共通キャリヤCと、第1ピニオンP1に噛み合う第1サンギヤS1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2サンギヤS2と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2との5つの回転要素を有して構成されている。前記第1リングギヤR1とギヤハウジング3との間には、締結により低速側ギヤ比に固定するローブレーキ10が介装されている。前記共通キャリヤCには、出力ギヤ11が連結されている。
前記駆動出力機構Dは、出力ギヤ11と、第1カウンターギヤ12と、第2カウンターギヤ13と、ドライブギヤ14と、ディファレンシャル15と、ドライブシャフト16L,16Rにより構成されている。そして、出力ギヤ11からの出力回転及び出力トルクは、第1カウンターギヤ12→第2カウンターギヤ13→ドライブギヤ14→ディファレンシャル15を経過し、ドライブシャフト16L,16Rから図外の駆動輪へ伝達される。
すなわち、ハイブリッド駆動ユニットは、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5を連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータ中空軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記共通キャリヤCに出力ギヤ11を連結することにより構成されている。
[複軸多層モータの構成]
図2は実施例1の複軸多層モータMの遊星ギヤ機構位置で切断した縦断側面図、図3は実施例1の複軸多層モータMのピニオン軸が存在しない位置で切断した一部縦断側面図、図4は実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図、図5は実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。
複軸多層モータMは、図2に示すように、モーターサイドカバー1(モーターサイドカバー部材)とモータケース2(モータケース部材)とで囲まれたモータ室内に、インナーロータIRとステータSとアウターロータORを配置することにより構成されている。
複軸多層モータMのインナーロータIRは、その内筒面が第1モータ中空軸8の段差軸端部に対して圧入(或いは、焼きばめ)により固定されている。このインナーロータIRには、図4に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア20に対し磁束形成を考慮した配置によるインナーロータマグネット21が軸方向に12本埋設されている。また、インナーロータIRは、コギングトルク低減対策として、軸方向で2分割し、インナーロータマグネット21の配置を周方向にずらし、例えば、10度のスキュー角度を設定している。ここで、「コギングトルク」とは、ステータSとインナーロータIRとの間に発生する軸吸引力に基づくトルクの回転角に対する変化、いわゆる、トルクムラのことをいう。但し、W字配置による4本のインナーロータマグネット21が1極対を構成し、全周で3極対としてある。
複軸多層モータMのステータSは、モーターサイドカバー1とモータケース2に両端支持構造にて固定された静止部材で、図4に示すように、電磁鋼鈑を積層してなる複数の積層コア40と、各積層コア40に巻き付けたコイル41と、18個のコイル付き積層コア40を環状に配列して骨格体を形成するインナー側ボルト・ナット43及びアウター側ボルトナット44と、骨格体を円筒状の枠に入れて樹脂モールドにより一体化する樹脂モールド層45と、該樹脂モールド層45に形成されたステータ冷却用水路46と、を有して構成されている。前記18個のコイル付き積層コア40は、6相コイルを3回繰り返しながら円周上に配置され、該6相コイルに対しては、図外のインバータからバスバー軸方向積層体を介して複合電流が印加される(図5参照)。この複合電流は、インナーロータIRを駆動させるための3相交流と、アウターロータORを駆動させるための6相交流とを複合させたものである。
複軸多層モータMのアウターロータORは、その外筒面がアウターロータケース62に対してロー付け、或いは、接着により固定されている。そして、アウターロータケース62の正面側には正面側連結ケース63が固定されている。アウターロータケース62の背面側と第2モータ軸9とは、遊星ギヤ機構70を介して連結されている。このアウターロータORには、図4に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア60に対し磁束形成を考慮した配置によるアウターロータマグネット61が、両端位置に空間を介して軸方向に12本埋設されている。このアウターロータマグネット61は、インナーロータマグネット21と異なり、2本のアウターロータマグネット61が1極対を構成し、全周で6極対としてある。
[ステータ構造]
実施例1のステータSは、図2に示すように、軸方向一端部(正面側)をモータケース2に対し図外のボルトにより固定し、軸方向他端部(背面側)をモータサイドカバー1に固定されたピニオン軸71(軸部材)に対し支持し、前記アウタロータORを固定するアウターロータケース62(アウターロータ固定部材)と、モータ軸心位置に配置された第2モータ軸9(アウタロータ回転軸)とを、前記ステータSの軸方向他端部(背面側)と前記モータサイドカバー1とで囲まれる空間位置に配置した遊星ギヤ機構70(ギヤ機構)を介して連結している。
前記ステータSの正面側支持は、ステータSの正面側にインナー側ボルト・ナット43及びアウター側ボルトナット44によりステータシャフト72が固定され、このステータシャフト72をモータケース2に対し図外のボルトで固定することで支持されている。
前記ステータSの背面側支持は、モータサイドカバー1に固定された前記ピニオン軸71により軸支持されている。このピニオン軸71は、一端がモータサイドカバー1に固定され、他端がステータSに固定されたリヤギャラリー73に形成された軸嵌合穴73aに対し嵌合固定されている。そして、リヤギャラリー73は、図3に示すように、ピニオン軸71が存在しない位置において、インナー側ボルト・ナット43及びアウター側ボルトナット44からネジ部43a,44aが突出しており、該ネジ部43a,44aにリヤギャラリー73をボルト穴を挿入し、ナット43b,44bにて締め付けることで固定されている。
前記遊星ギヤ機構70は、アウタロータケース62に設けられたリングギヤ70aと、第2モータ軸9に設けられたサンギヤ70bと、を前記ピニオン軸71に設けられたピニオンギヤ70cに噛み合わせて構成されている。この遊星ギヤ機構70は、前記第2モータ軸9の回転数に対してアウタロータケース62の回転数が低くなるように、そのギヤ比(Zs/Zr)が下記の式、
Zs/Zr=I/P
I<P
但し、I:自然数、P:ロータ磁石の極対数、Zr:リングギヤ70aの歯数、 Zs:サンギヤ70bの歯数
が成立するように、例えば、ギヤ比Zs/Zr=1/3にて設定している。
さらに、第3図に示すように、前記第2モータ軸9に嵌合されるサンギヤ70bの外径は、前記ステータSの背面側を覆うリヤギャラリー73(ギャラリープレート)の内径よりも小さな径に設定されている。
なお、図2及び図3において、74はインナーロータIRの回転数及び位相を検出するために第1モータ中空軸8とステータシャフト72とに間に介装配置されたインナーロータレゾルバ、75はアウターロータORの回転数及び位相を検出するために第2モータ軸9とモータサイドカバー1とに間に介装配置されたアウターロータレゾルバである。
次に、作用を説明する。
[複軸多層モータの基本機能]
2ロータ・1ステータで、アウターロータ磁力線とインナーロータ磁力線との2つの磁力線が作られる複軸多層モータMを採用したことで、コイル41及び図外のコイルインバータを2つのインナーロータIRとアウターロータORに対し共用できる。そして、インナーロータIRに対する電流とアウターロータORに対する電流を重ね合わせた複合電流を1つのコイル41に印加することにより、2つのロータIR,ORをそれぞれ独立に制御することができる。つまり、外観的には、1つの複軸多層モータMであるが、モータ機能とジェネレータ機能の異種または同種の機能を組み合わせものとして使える。
よって、例えば、ロータとステータを持つモータと、ロータとステータを持つジェネレータの2つのものを設ける場合に比べて大幅にコンパクトになり、スペース・コスト・重量の面で有利であると共に、コイル共用化により電流による損失(銅損,スイッチングロス)を防止することができる。
また、複合電流制御のみで(モータ+ジェネレータ)の使い方に限らず、(モータ+モータ)や(ジェネレータ+ジェネレータ)の使い方も可能であるというように、高い選択自由度を持ち、例えば、実施例1のように、ハイブリッド車の駆動源に採用した場合、これら多数の選択肢の中から車両状態に応じて最も効果的或いは効率的な組み合わせを選択することができる。
[ステータ支持作用]
複合電流によって駆動され、アウターロータと、インナーロータと、アウターロータとインナーロータとの間に挟まれた一つのステータと、からなる複軸多層モータのステータ支持構造は、一つのステータが2つのロータにより挟まれる構造であるため、例えば、図6に示すように、ステータの両端部のうち、片方の端部側にはアウターロータとアウターロータ回転軸とを連結する背面側連結ケースが配置される。このため、ステータは、モータケースに対し、正面側はボルトにより固定されるが、背面側は、アウターロータと共に回転する背面側連結ケースに対しリヤギャラリーが第1ベアリングにて支持されるだけで、実質的には、正面側だけでステータを支持する片持ち支持となる。このため、両端支持構造と比較すると、捩り入力に対する捩り強度および捩り剛性の向上が難しいという問題がある。
これに対し、実施例1のステータSは、正面側をモータケース2に対し図外のボルトにより固定し、背面側をモータサイドカバー1に固定されたピニオン軸71に対し支持するという両端支持構造となるため、例えば、図6に示すような複軸多層モータのステータ支持構造に比べ、大幅に捩り強度及び捩り剛性を向上させることが可能となる。
ここで、ステータSを両端支持構造にしたことに伴い、図6に示す背面側連結ケースに代えて、アウタロータケース62とアウターロータ回転軸である第2モータ軸9との間で回転及びトルクを伝達するように両者を駆動連結させる必要がある。
この連結機構として、実施例1では遊星ギヤ機構70を採用しているため、この遊星ギヤ機構70では、アウターロータORにて発生した回転は、アウターロータケース62に固定されたリングギヤ70aの歯数Zrと、第2モータ軸9にスプライン嵌合されたサンギヤ70bの歯数Zsとによるギヤ比Zs/Zrの分が増速されて第2モータ軸9に伝達されることになる。
さらに、遊星ギヤ機構70のギヤ比(Zs/Zr)は、下記の式、
Zs/Zr=I/P
I<P
が成立するように設定されているため、第2モータ軸9の回転数及び位相と、アウターロータORの回転数及び位相と、を演算処理により換算できる。この結果、小径である第2モータ軸9に、アウターロータレゾルバ75を設置することができる。
[組み立て作用]
例えば、図6に示す複軸多層モータ構造では、ステータにインナロータを嵌合し、リヤギャラリーを嵌合して、その後、アウタロータ回転軸及び背面側連結ケースを嵌合するが、その際、第1ベアリング及び第2ベアリングを同時に嵌合する必要があり、且つ、このベアリング部を目視確認できないため、組立ての難易度が高かった。
これに対し、実施例1では、第2モータ軸9に嵌合されるサンギヤ70bの外径を、ステータSの背面側を覆うリヤギャラリー73の内径よりも小さな径に設定したため、インナロータIRとアウタロータOR及びサンギヤ70bを予め嵌合した上で、このユニット部品をステータS内に嵌合可能である。このため、図6に示す複軸多層モータ構造に比べて組み立て性を向上させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の複軸多層モータMにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 円筒状のステータSを挟み、内外周にアウタロータOR及びインナロータIRが配置された複軸多層モータMにおいて、前記ステータSは、軸方向一端部をモータケース2へ固定し、軸方向他端部をモータサイドカバー1に固定された軸部材に対し支持し、前記アウタロータORを固定するアウターロータケース62と、モータ軸心位置に配置された第2モータ軸9とを、前記ステータSの軸方向他端部と前記モータサイドカバー1とで囲まれる空間位置に配置したギヤ機構を介して連結したため、アウターロータケース62と第2モータ軸9との連結を確保しながら、片持ちによるステータ支持構造に比べ、捩り入力に対し捩り強度および捩り剛性を大幅に向上することができる。
(2) 前記軸部材は、ピニオンギヤ70cを支持するピニオン軸71であり、前記ギヤ機構は、アウタロータケース62に設けられたリングギヤ70aと、第2モータ軸9に設けられたサンギヤ70bと、を前記ピニオン軸71に設けられたピニオンギヤ70cに噛み合わせた遊星ギヤ機構70であるため、遊星ギヤ機構70の構成要素であるピニオン軸71が、ステータSを支持する軸部材としての機能を併せ持ち、部品点数の少ない簡潔な構成にてステータSの支持と、アウターロータORの回転伝達を達成することができる。
(3) 前記遊星ギヤ機構70は、前記第2モータ軸9の回転数に対してアウタロータケース62の回転数が低くなるようにギヤ比(Zs/Zr)を設定したため、アウターロータORが回転強度上有利になると共に、アウターロータとアウターロータ回転軸との回転数関係が1:1である背面側連結ケースにて連結する場合に比べ、出力軸である第2モータ軸9の回転数を高めに設定することができる。
(4) 前記遊星ギヤ機構70は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、リングギヤの歯数Zrと、サンギヤの歯数Zsの比が、
Zs/Zr=I/P
I<P
の式が成立するように設定したため、第2モータ軸9上に配置したアウターロータレゾルバ75によってアウターロータマグネット61の位相を検出することが可能となり、増速前、つまり大径のアウターロータORにレゾルバを配置する必要がなくなるので、アウターロータレゾルバ75を小型化することができる。
なお、上記式が成立しないギヤ比に設定した場合には、図7に示すように、アウターロータレゾルバ75’を、正面側連結ケース63とモータケース2との間に配置することも可能である。
(5) 前記第2モータ軸9に嵌合されるサンギヤ70bの外径を、前記ステータSの軸方向他端部を覆うリヤギャラリー73の内径よりも小さな径に設定したため、インナロータIRとアウタロータOR及びサンギヤ70bを予め嵌合した上で、ステータS内に嵌合可能となるので、背面側連結ケースにて連結する複軸多層モータ構造に比べて組み立て性を向上させることができる。
実施例2は、ステータSの軸方向一端部に冷却水路系の出口及び入口を設定し、ステータSの軸方向他端部に強電経路を設定した例である。
すなわち、図8に示すように、冷却水路46’をU字形に形成したステータフレーム47と、該ステータフレーム47の一端部に固定した水路形成プレート48と、の組み合わせにより冷却水路系を構成する。
一方で、冷却水路46’を内部に有したステータフレーム47の他端部には、バスバー50をその内部に有したバスバーケース51が固定される。また、バスバーケース51には、実施例1のピニオン軸71に相当し、その内部に強電端子52を有するピニオン中空軸76(軸部材)が固定される。このピニオン中空軸76は、モータサイドカバー1に固定されている。
つまり、ステータSを冷却する出口及び入口を含めた冷却水路系は、ステータSの軸方向一端部に配置し、ステータSのコイル41に複合電流を印加する強電経路は、ステータSの軸方向他端部に配置するというように、冷却水路系と強電経路とを分離した構成としている。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので説明を省略し、また、作用についても実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の複軸多層モータMにあっては、実施例1の(1)〜(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記ステータSの軸方向一端部に冷却水路系の出口及び入口を設定し、ステータSの軸方向他端部に強電経路を設定したため、冷却水路系と強電経路のそれぞれの設置スペースを大きく確保でき、かつ、冷却水路系と強電経路の分離により絶縁性能を向上させることができる。
実施例3は、ギヤ機構として、実施例1,2の遊星ギヤ機構に代え、回転方向変換ギヤ機構を適用した例である。
まず、構成を説明する。
図9は実施例3の複軸多層モータMの図10A−A線断面図、図10は実施例3の複軸多層モータMの回転方向変換ギヤ機構を示す図である。
実施例3のステータSは、図9に示すように、軸方向一端部(正面側)をモータケース2に対し図外のボルトにより固定し、軸方向他端部(背面側)をモータサイドカバー1に固定された締結軸81(軸部材)に対し支持し、前記アウタロータORを固定するアウターロータケース62と、モータ軸心位置に配置された第2モータ軸9とを、前記ステータSの軸方向他端部(背面側)と前記モータサイドカバー1とで囲まれる空間位置に配置した回転方向変換ギヤ機構80(ギヤ機構)を介して連結している。
前記ステータSの正面側支持は、ステータSの正面側にインナー側ボルト・ナット43及びアウター側ボルトナット44によりステータシャフト72が固定され、このステータシャフト72をモータケース2に対し図外のボルトで固定することで支持されている。
前記ステータSの背面側支持は、モータサイドカバー1に固定された前記締結軸81により軸支持されている。この締結軸81は、一端がモータサイドカバー1に固定され、他端がステータSに固定されたリヤギャラリー73に形成された軸嵌合穴73aに対し嵌合固定されている。この締結軸81は、図10に示すように、18個あるコイル41付き積層コア40のそれぞれについて径方向に2本づつ、つまり、計36本配置される。
前記回転方向変換ギヤ機構80は、アウタロータケース62にボルト固定された円環状の第1ギヤ80aと、第2モータ軸9にスプライン嵌合により設けられた円環状の第2ギヤ80bと、両ギヤ80a,80bにそれぞれ噛み合って回転方向を90度変換する2つの第1噛み合いギヤ80cおよび第2噛み合いギヤ80dが両側位置に設けられた径方向配置の中間軸80eと、該中間軸80eを両端位置で支持するベアリング80f,80gと、有して構成されている。
前記回転方向変換ギヤ機構80は、前記第2モータ軸9の回転数に対してアウタロータケース62の回転数が低くなるようにギヤ比(Zs/Zr)として、下記の式、
Zs/Zr=I/P
I<P
但し、I:自然数、P:ロータ磁石の極対数、
Zr:アウターロータケース62に設けられた第1ギヤ80aの歯数
Zs:第2モータ軸9に設けられた第2ギヤ80bの歯数
が成立するように設定されている。
前記回転方向変換ギヤ機構80は、中間軸80eの軸数を、隙間レイアウトを考慮して、ステータ個数整数分の一とした数である3本(=18/6)に設定している。また、アウターロータORから発生する円周方向のトルク配分バランスを考慮して、自然数をI、ロータ磁石の極対数をP(3または6)としたとき、中間軸の軸数nを、
n=2P/I
n<2P
の式が成立するように3本に設定し、これを円周方向に対し等間隔に配置している。
また、前記第2モータ軸9に設けられた第2ギヤ80bの外径と、中間軸80eの端部に設けられた第2噛み合いギヤ80dの外径とを、前記ステータSの軸方向他端部を覆うリヤギャラリー73の内径よりも小さな径に設定している。そして、前記第2ギヤ80bは、静止部材であるリヤギャラリー73に対し、ベアリング82を介して回転可能に支持されている。
なお、他の構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。また、作用についても、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の複軸多層モータMにあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(7) 前記軸部材は、ギヤ機構の存在しない位置に配置された締結軸81であり、前記ギヤ機構は、アウタロータケース62に設けられた円環状の第1ギヤ80aと、第2モータ軸9に設けられた円環状の第2ギヤ80bと、両ギヤ80a,80bにそれぞれ噛み合って回転方向を90度変換する2つの第1噛み合いギヤ80cおよび第2噛み合いギヤ80dが両側位置に設けられた径方向配置の中間軸80eと、を有する回転方向変換ギヤ機構80であるため、中間軸80eのみが径方向に配置されることで、締結軸81を設ける十分なスペースを確保しながら、アウターロータORの回転伝達を達成することができる。
(8) 前記回転方向変換ギヤ機構80は、前記第2モータ軸9の回転数に対してアウタロータケース62の回転数が低くなるようにギヤ比(Zs/Zr)を設定したため、アウターロータORが回転強度上有利になると共に、アウターロータとアウターロータ回転軸との回転数関係が1:1である背面側連結ケースにて連結する場合に比べ、出力軸である第2モータ軸9の回転数を高めに設定することができる。
(9) 前記回転方向変換ギヤ機構80は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、アウターロータケース62に設けられた第1ギヤ80aの歯数Zrと、第2モータ軸9に設けられた第2ギヤ80bの歯数Zsの比が、
Zs/Zr=I/P
I<P
の式が成立するように設定したため、第2モータ軸9上に配置したアウターロータレゾルバ75によってアウターロータマグネット61の位相を検出することが可能となり、増速前、つまり大径のアウターロータORにレゾルバを配置する必要がなくなるので、アウターロータレゾルバ75を小型化することができる。
(10) 前記回転方向変換ギヤ機構80は、中間軸80eの軸数をステータ個数整数分の一とした数に設定したため、ケース側支持構造部材を各スロットに対応させても、中間軸80eは前記ケース側支持構造部材の隙間にレイアウトできるので、各スロットを一つずつ強固に保持することが可能である。
(11) 前記回転方向変換ギヤ機構80は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、中間軸の軸数nを、
n=2P/I
n<2P
の式が成立するように設定したため、アウターロータから発生する円周方向トルク成分により、第2モータ軸9やアウターロータORが偏心して回転するのを防止し、騒音や振動の発生を防止することができる。
(12) 前記回転方向変換ギヤ機構80は、前記中間軸80eを円周方向に対し等間隔に配置したため、アウターロータから発生する円周方向トルク成分により、第2モータ軸9やアウターロータORが偏心して回転するのを防止し、騒音や振動の発生を防止することができる。
(13) 前記第2モータ軸9に設けられた第2ギヤ80bの外径と、中間軸80eの端部に設けられた第2噛み合いギヤ80dの外径とを、前記ステータSの軸方向他端部を覆うリヤギャラリー73の内径よりも小さな径に設定したため、インナロータIRとアウタロータOR及びサンギヤ70bを予め嵌合した上で、ステータS内に嵌合可能となるので、背面側連結ケースにて連結する複軸多層モータ構造に比べて組み立て性を向上させることができる。
実施例4は、実施例3の複軸多層モータをベースとし、中間軸80eが存在する側に外部への強電経路を設定した例である。
すなわち、図11に示すように、前記中間軸80eが存在する背面側のリヤギャラリー73の締結軸支持部とモータサイドカバー1の締結軸支持部(ステータ支持部材)を一部切り欠き、強電系バスバー取り出し口83及び端子台84を有する外部への強電経路を設定した。なお、他の構成は実施例3と同様であるので図示並びに説明を省略する。また、作用についても実施例3と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の複軸多層モータMにあっては、実施例3の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(14) 前記中間軸80eが存在する背面側のリヤギャラリー73の締結軸支持部とモータサイドカバー1の締結軸支持部を一部切り欠き、強電系バスバー取り出し口83及び端子台84を有する外部への強電経路を設定したため、ステータSの軸方向一端部に冷却水路系が設定され、ステータSの軸方向他端部に強電経路が設定されるというように、冷却水路系と強電経路の分離構造となり、冷却水路系と強電経路のそれぞれの設置スペースを大きく確保することができると共に、絶縁性能を向上させることができる。
実施例5は、実施例3の複軸多層モータをベースとし、中間軸80eが存在する側にモータ冷却水路系の出口及び入口を設定した例である。
すなわち、図12に示すように、前記中間軸80eが存在する背面側のリヤギャラリー73の締結軸支持部とモータサイドカバー1の締結軸支持部(ステータ支持部材)を一部切り欠き、モータ冷却水路系の出口管85及び入口管86を設定した。なお、他の構成は実施例3と同様であるので図示並びに説明を省略する。また、作用についても実施例3と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例5の複軸多層モータMにあっては、実施例3の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(15) 前記中間軸80eが存在する背面側のリヤギャラリー73の締結軸支持部とモータサイドカバー1の締結軸支持部を一部切り欠き、モータ冷却水路系の出口管85及び入口管86を設定したため、ステータSの軸方向一端部に強電経路が設定され、ステータSの軸方向他端部に冷却水路系が設定されるというように、冷却水路系と強電経路の分離構造となり、冷却水路系と強電経路のそれぞれの設置スペースを大きく確保することができると共に、絶縁性能を向上させることができる。
以上、本発明の複軸多層モータを実施例1〜実施例5に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1,2ではギヤ機構として遊星ギヤ機構70を適用した例を示し、また、実施例3,4,5ではギヤ機構として2組の傘歯車を有する回転方向変換ギヤ機構80を適用した例を示したが、2組のウォーム&ウォームホイールを有する回転方向変換ギヤ機構等、離れた2部材間を駆動連結するギヤ機構であれば他のギヤ機構を適用しても良い。
実施例3,4,5では、中間軸80eを周方向に120°の等間隔で3本配置した例を示したが、例えば、図13に示すように、中間軸80eを周方向に60°の等間隔で6本配置するようにしても良い。
実施例3,4,5では、ステータS側の支持構造部材であるリヤギャラリー73として全周一体型のものを示したが、例えば、図14に示すように、中間軸80eを周方向に120°の等間隔で3本配置する場合、周方向に隣接する中間軸80e,80eとの間を約120°づつ一体化した分離型のリヤギャラリー73’としても良い。このとき、締結軸81は、図14に示すように、3個のリヤギャラリーのそれぞれについて2本としても良いし、また、実施例3,4,5と同様に、ステータの個数分の締結軸81としても良い。
実施例4では中間軸80eが存在する背面側に強電経路を設定し、また、実施例5では中間軸80eが存在する背面側に冷却水路系を設定する例を示したが、中間軸80eが存在する背面側に強電経路と冷却水路系とを設置できるのは言うまでもない。なお、この場合、例えば、図11において、右上位置に強電経路を設定したものに対し、左上位置に冷却水路系を設定する。
実施例1〜実施例5では、複軸多層モータとしてハイブリッド駆動ユニットに適用される複軸多層モータの例を示したが、本発明の複軸多層モータは、複合電流によって駆動され、円筒状のステータを挟み内外周にアウターロータ及びインナーロータを備えた複軸多層モータであれば、他の用途に使用される複軸多層モータにも適用できる。
実施例1の複軸多層モータが適用されたハイブリッド駆動ユニットを示す概略全体図である。 実施例1の複軸多層モータMの遊星ギヤ機構位置で切断した縦断側面図である。 実施例1の複軸多層モータMのピニオン軸が存在しない位置で切断した一部縦断側面図である。 実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図である。 実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。 複軸多層モータの従来例を示す縦断面図である。 複軸多層モータのアウターロータの回転及び位相を直接検出するレゾルバの取り付け位置を示す一部断面図である。 実施例2の複軸多層モータMを示す縦断側面図である。 実施例3の複軸多層モータMを示す図10のA−A線断面図である。 実施例3の複軸多層モータMの傘歯車による回転方向変換ギヤ機構部を示す図である。 実施例4の複軸多層モータMの傘歯車による回転方向変換ギヤ機構部を示す図である。 実施例5の複軸多層モータMの傘歯車による回転方向変換ギヤ機構部を示す図である。 実施例3,4,5以外の複軸多層モータMの傘歯車による回転方向変換ギヤ機構例を示す図である。 実施例3,4,5以外の複軸多層モータMの傘歯車による回転方向変換ギヤ機構例を示す図である。
符号の説明
M 複軸多層モータ(複軸多層モータ)
S ステータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
1 モータサイドカバー(モータサイドカバー部材)
2 モータケース(モータケース部材)
9 第2モータ軸(アウタロータ回転軸)
43 インナー側ボルト・ナット
44 アウター側ボルトナット
46 冷却水路
46’ U字形の冷却水路
47 ステータフレーム
48 水路形成プレート
50 バスバー
51 バスバーケース
52 強電端子
62 アウターロータケース(アウターロータ固定部材)
70 遊星ギヤ機構(ギヤ機構)
70a リングギヤ
70b サンギヤ
70c ピニオンギヤ
71 ピニオン軸(軸部材)
72 ステータシャフト
73 リヤギャラリー(ギャラリープレート)
73a 軸嵌合穴
74 インナーロータレゾルバ
75 アウターロータレゾルバ
76 ピニオン中空軸(軸部材)
80 回転方向変換ギヤ機構(ギヤ機構)
80a 第1ギヤ
80b 第2ギヤ
80c 第1噛み合いギヤ
80d 第2噛み合いギヤ
80e 中間軸
80f,80g ベアリング
81 締結軸(軸部材)
82 ベアリング
83 強電系バスバー取り出し口
84 端子台
85 出口管
86 入口管

Claims (15)

  1. 円筒状のステータを挟み、内外周にアウタロータ及びインナロータが配置された複軸多層モータにおいて、
    前記ステータは、軸方向一端部をモータケース部材へ固定し、軸方向他端部をモータサイドカバー部材に固定された軸部材に対し支持し、
    前記アウタロータを固定するアウターロータ固定部材と、モータ軸心位置に配置されたアウタロータ回転軸とを、前記ステータの軸方向他端部と前記モータサイドカバー部材とで囲まれる空間位置に配置したギヤ機構を介して連結したことを特徴とする複軸多層モータ。
  2. 請求項1に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記軸部材は、ピニオンギヤを支持するピニオン軸であり、
    前記ギヤ機構は、アウタロータ固定部材に設けられたリングギヤと、アウタロータ回転軸に設けられたサンギヤと、を前記ピニオン軸に設けられたピニオンギヤに噛み合わせた遊星ギヤ機構であることを特徴とする複軸多層モータ。
  3. 請求項2に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記遊星ギヤ機構は、前記アウタロータ回転軸の回転数に対してアウタロータ固定部材の回転数が低くなるようにギヤ比を設定したことを特徴とする複軸多層モータ構造。
  4. 請求項2に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記遊星ギヤ機構は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、リングギヤの歯数Zrと、サンギヤの歯数Zsの比が、
    Zs/Zr=I/P
    I<P
    の式が成立するように設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記アウタロータ回転軸に嵌合されるサンギヤの外径を、前記ステータの軸方向他端部を覆うギャラリープレートの内径よりも小さな径に設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記ステータの軸方向一端部に冷却水路系の出口及び入口を設定し、ステータの軸方向他端部に強電経路を設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  7. 請求項1に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記軸部材は、ギヤ機構の存在しない位置に配置された締結軸であり、
    前記ギヤ機構は、アウタロータ固定部材に設けられた円環状の第1ギヤと、アウタロータ回転軸に設けられた円環状の第2ギヤと、両ギヤにそれぞれ噛み合って回転方向を90度変換する2つの第1噛み合いギヤおよび第2噛み合いギヤが両側位置に設けられた径方向配置の中間軸と、を有する回転方向変換ギヤ機構であることを特徴とする複軸多層モータ。
  8. 請求項7に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記回転方向変換ギヤ機構は、前記アウタロータ回転軸の回転数に対してアウタロータ固定部材の回転数が低くなるようにギヤ比を設定したことを特徴とする複軸多層モータ構造。
  9. 請求項7または請求項8に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記回転方向変換ギヤ機構は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、アウターロータ固定部材に設けられた第1ギヤ歯数Zrと、アウターロータ回転軸に設けられた第2ギヤ歯数Zsの比が、
    Zs/Zr=I/P
    I<P
    の式が成立するように設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  10. 請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記回転方向変換ギヤ機構は、中間軸の軸数をステータ個数整数分の一とした数に設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  11. 請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記回転方向変換ギヤ機構は、自然数をI、ロータ磁石の極対数をPとしたとき、中間軸の軸数nを、
    n=2P/I
    n<2P
    の式が成立するように設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  12. 請求項7ないし請求項11の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記回転方向変換ギヤ機構は、前記中間軸をモータ軸中心に対して点対称に配置し、もしくは、円周方向に対し等間隔に配置したことを特徴とする複軸多層モータ。
  13. 請求項7ないし請求項12の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記アウタロータ回転軸に設けられた第2ギヤの外径と、中間軸の端部に設けられた第2噛み合いギヤの外径とを、前記ステータの軸方向他端部を覆うギャラリープレートの内径よりも小さな径に設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  14. 請求項7ないし請求項13の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記中間軸が存在する側のステータ支持部材を一部切り欠き、外部への強電経路を設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
  15. 請求項7ないし請求項13の何れか1項に記載された複軸多層モータにおいて、
    前記中間軸が存在する側のステータ支持部材を一部切り欠き、モータ冷却水路系の出口及び入口を設定したことを特徴とする複軸多層モータ。
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