JP3903956B2 - 複軸多層モータ - Google Patents

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    • H02K3/24Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors with channels or ducts for cooling medium between the conductors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同心円状のアウターロータとインナーロータとの相互間にステータを配置し、このステータに、電磁コイルを巻き掛けた複数のステータティースを放射状に設け、互いに隣り合うステータティースの相互間を樹脂成形した複軸多層モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複軸多層モータは、ステータティースに巻き掛けた電磁コイルへ位相の異なる複合電流を流し、アウターロータに設けた磁石とインナーロータに設けた磁石との間に互いに隣り合う2つのステータティースを通る磁路を形成することにより、アウターロータおよびインナーロータを独立して駆動制御することできる。
【0003】
このため、ステータ内では、磁路中に発生する磁束を効率的に確保する必要があり、ステータティース内を通る磁束がロータに設けた永久磁石に確実に結ばれるよう、ステータティースのアウターロータ側およびインナーロータ側にそれぞれ円周方向に沿って延在する凸部を設けてステータティース外向きへの磁気抵抗(以下、“磁気バイパス抵抗“という)を高め、ステータティース内を通る磁束がステータティースの外側に分散することを防止している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
またこうしたステータは、ステータティースの相互間を樹脂成形し、この樹脂成形部を通るボルトによってモータハウジングに固定保持し、このボルトで磁気バイパス抵抗を形成していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−14086号公報(第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、磁気バイパス抵抗をステータの形状やステータを固定保持するボルトで形成するに際しては、以下の不都合が生じることが明らかとなった。
【0007】
まずステータの形状を変更して磁気バイパス抵抗を形成しようとする場合、ステータ自体の形状が複雑となりコストの上昇を招くという不都合があった。特に、円周方向に対する磁気バイパス抵抗(以下、“横方向磁気バイパス抵抗”という)を例えば高い磁気抵抗を有する鋼板で実現しようとすれば、ステータに非常に薄い部分を形成する必要があり、その加工は非常に困難である。
【0008】
またボルトで磁気バイパス抵抗を形成しようとする場合、ボルトに磁束が交番するため、渦電流損失を生じてモータ効率を低下させてしまうという不都合がある。しかも、渦電流損失が発生するとボルトが熱膨張を起こしてしまうため、ステータに対する支持剛性が低下するという新たな不都合を生じる。
【0009】
さらに磁気バイパス抵抗をステータの形状変更やボルトで形成する場合、モータ特性に非常に敏感な横方向バイパス抵抗を唯一となるために、モータ特性を変更しようとした場合、鋼板やボルトを再検討、再生産する必要があり、コストの上昇を招くという不都合がある。
【0010】
本発明は、こうした事実に鑑みてなされたものであり、モータ効率を低下させることなく安価でしかも組み立て易い複軸多層モータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、同心円状のアウターロータとインナーロータとのそれぞれにその円周方向に沿って複数の磁石を設ける一方、これらロータの相互間にステータをボルトによりモータハウジングに固定保持し、このステータに、電磁コイルを巻き掛ける複数のステータティースを放射状に設け、互いに隣り合うステータティースの相互間を樹脂成形した複軸多層モータにおいて、前記樹脂成形部のインナーロータ側またはアウターロータ側の少なくとも一方に、前記ボルトよりも電気抵抗の高い磁性体をモータ軸に沿った方向に延在させたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記磁性体を、極対数の少ないロータ側に配置したことを特徴とするものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記磁性体を、互いに隣り合うステータティースのそれぞれに接触させたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項において、前記磁性体を、圧粉磁心としたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明においては、互いに隣り合うステータティースの相互間のインナーロータ側およびアウターロータ側の少なくとも一方に設けた磁性体が磁気バイパス抵抗を形成するため、たとえ磁束が交番してもステータを固定するために用いられるボルト等のムク材と異なり渦電流発生による損失を低減できる。このため、請求項1に記載の発明によれば、渦電流損失の発生によるモータ効率の低下を低減させることができる。加えて請求項1に記載の発明においては、磁性体が複数のステータティースを放射状に並べたステータコアと別部材であるため、ステータの形状が複雑化することなく簡素化され、ステータを成形する際のプレス加工や電磁コイルを巻き掛ける巻き線工程を簡易化できる。この場合、安価でしかも組み立て易いという優れた効果を奏する。
【0016】
ところで、複軸多層モータは、アウターロータおよびインナーロータそれぞれに設けた磁石の組数(以下、“極対数“という)が異なる場合がある。このため、極対数の少ないロータの磁石からの磁束は、ステータを介して対向する極対数の多いロータ側の磁石を通じて必要な極対数に対応した磁路を形成することができるが、極対数の多いロータの磁石からの磁束は、極対数の少ないロータ側の磁石を通じて必要な極対数に対応した磁路を形成することが困難である。このため、極対数の少ないロータに磁路を形成する必要があり、従来は、電磁鋼板からなるステータに磁路を形成するための形状を持たせていた。
【0017】
これに対し、請求項2に記載の発明は、前記磁性体を、対極数の少ないロータ側に配置している。かかる構成によれば、極対数の少ないロータの磁石を通じて必要な極対数に対応した磁路を形成することができる。加えて、かかる構成によれば、ステータに磁路を形成するための形状が不要となるため、ステータの形状が複雑化することなく簡素化され、ステータを成形する際のプレス加工や電磁コイルを巻き掛ける巻き線工程を簡易化できて、さらに安価でしかも組み立て易くなるという優れた効果を奏する。
【0018】
請求項3に記載の発明においては、前記磁性体を、互いに隣り合うステータティースのそれぞれに接触させるように配置したから、磁性体をステータティースの相互間に精度良く配置できるとともに、ロータからのトルク反力によるステータ支持強度を向上させることができる。またこの場合、ステータを固定保持するボルトを小型化または軽量化できるため、コストの低減を図れるとともに、ステータ冷却通路や電磁コイルの配置スペースを広く確保することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明においては、前記磁性体を圧粉磁心としている。圧粉磁心は、一般的に電磁鋼板に比べて高周波域での鉄損が小さい。一方、インナーロータまたはアウターロータに設けた磁石に生成される主磁束に対して、ステータティース間の磁路を流れる磁束は、高調波を多く含んでいる。このため、磁性体を圧粉磁心とすれば、モータ効率の向上を図ることができ、加えて、ステータの支持強度も向上する。しかも圧粉磁心は最大磁束密度が大きくなく、一般的に透磁率が電磁鋼板に比べて低いため、同一磁気抵抗を実現するにあたり、電磁鋼板ほど小さな形状になることはない。このため、圧粉磁心は電磁鋼板に比べて形成しやすく、生産性に優れるという効果を奏する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる複軸多層モータを備えたハイブリッド自動車のパワートレーンを示すスケルトン図である。
【0021】
図1において、符号Eは主駆動源であるエンジン、符号Mは副駆動源である複軸多層モータ、符号Gはラビニヨ遊星歯車機構、符号Dは駆動出力機構である。
【0022】
エンジンEの出力軸20は、回転変動吸収ダンパー21および多板クラッチ22を介して後述するラビニヨ遊星歯車機構GのリングギアR2と駆動結合されている。
【0023】
複軸多層モータMは、2つのモータジェネレータ機能を有し、モータカバー40およびモータケース41で画成された空間において、モータケース41に固定保持されている。この複軸多層モータMは、同心円状のインナーロータIRとアウターロータORとの相互間にステータSTを配し、これら3つの要素を同軸(モータ軸線O)上に三層配置したものである。インナーロータIRは、第1モータ中空軸23に固定され、この第1モータ中空軸23は、ラビニヨ遊星歯車機構Gの第1サンギアS1に連結されている。アウターロータORは、第2モータ中空軸24に固定され、この第2モータ中空軸24は、ラビニヨ遊星歯車機構Gの第2サンギアS2に連結されている。
【0024】
ラビニヨ遊星歯車機構Gは、エンジンEおよび複軸多層モータMの少なくとも一方からの入力を変速させる変速機能を有し、フロントカバー42およびギアハウジング43で画成された空間に収納されている。このラビニヨ遊星歯車機構Gは、互いに径が異なる大小2つの第1サンギアS1および第2サンギアS2と、第1サンギアS1または第2サンギアS2に噛み合う第1ピニオンP1および第2ピニオンP2と、第1ピニオンP1および第2ピニオンP2が互いに噛み合った状態のまま回転自在に支持される共通キャリアCと、第1ピニオンP1または第1ピニオンP2に噛み合う第1リングギアR1および第2リングギアR2を備える。なお、第1リングギアR1は、多板クラッチ25を介してギアハウジング43に保持されている。
【0025】
駆動出力機構Dは、共通キャリアCに結合された出力ギア26、この出力ギア26と噛み合う第1カウンタギア27、この第1カウンタギア27と一体に回転する第2カウンタギア28、この第2カウンタギア28と噛み合うドライブギア29、このドライブギア29からの回転が入力される差動減速機構30、この差動減速機構30から左右輪を駆動させるドライブシャフト31からなる。
【0026】
図2は、複軸多層モータMの要部を図1の領域Xで示す拡大断面図であり、図3は、そのA−A断面図である。なお図4は、ステータSTを背面側から示す平面図である。
【0027】
インナーロータIRは、第1モータ中空軸23に結合された電磁鋼板からなるロータベース1を有し、これにより第1モータ中空軸23と一体に回転することができる。ロータベース1には、図3に示す如く、その円周方向に沿って極性の異なる永久磁石Mg1,Mg2がロータベース1に対して磁束形成を考慮して交互に計12本埋設されており、6極対となっている。
【0028】
アウターロータORは、シェル32に固定された電磁鋼板からなるロータベース2を有する。このロータベース2も、図3に示す如く、その円周方向に沿って極性の異なる永久磁石Mg1,Mg2がロータベース2に対して磁束形成を考慮して同一磁極を2つづつ交互に計12本埋設されており、3極対となっている。なお、シェル32の前面側は、図1,2に示す如く、モータケース41に対して回転自在に支持されており、その背面側は第2モータ中空軸24にスプライン嵌合されている。これによりアウターロータORは、第2モータ中空軸24と一体に回転することができる。
【0029】
なお、図1,2において、符号50,51は、アウターロータORをモータカバー40またはモータケース41に対して回転自在に支持する一対のアウターロータ支持ベアリング、符号52は、インナーロータIRをモータケース41に対して回転自在に支持するインナーロータ支持ベアリング、符号53は、アウターロータORに対して回転自在に支持するステータ支持ベアリング、符号54は、第1モータ中空軸23と第2モータ中空軸24とを相対回転可能に支持する中間ベアリングである。
【0030】
ステータSTは、図3に示す如く、その円周方向に沿って放射状に設けた複数のステータティース3、このステータティース3に巻き掛けられる電磁コイル4、ステータティース3の相互間に成形された樹脂モールド部(樹脂成形部)5、この樹脂モールド部5のインナーロータ側またはアウターロータ側を貫通する非磁性材料からなるボルト6,7、このボルト6とステータSTの内周部との相互間に配置され モータ軸線Oに沿った方向に延在するほぼ平坦なプレート状の磁性体8からなる。そしてステータSTの前面側端部は、図2に示す如く、前面側エンドプレート9およびステータシャフト10を介してモータケース41に固定されている。
【0031】
ステータティース3は、電磁鋼板をプレス成形して造ったI字状のステータ鋼板をステータ軸線方向に積層してなり、そのアウターロータ側ヨーク3Yを除くティースの箇所において図4に示す如く電磁コイル4を巻線している。そして、このコイル巻線済のステータティース3を同一円周方向等間隔に、つまり放射状に配列してステータコアとし、このステータコアをステータ軸線方向両側のブラケット9,10間にボルト6,7で挟持する。なお、各ボルト6,7は、リベットピンによる締め上げ構造としても良い。
【0032】
磁性体8は、 ボルト6,7よりも電気抵抗の高い電磁鋼板を複数重ねて積層体とし、この積層体を、絶縁テープを用いて一体化したものであり、ステータコアの内周端部とボルト6との相互間に配置する。これにより、ステータコアを全体的に樹脂でモールドすると、磁性体8は、互いに隣り合うステータティース3の相互間に成形された樹脂モールド部5のインナーロータIR側に固定保持される。この場合、磁性体8は樹脂によって一体成形されるため、機械的な振動や外力によって変位することなく済む。なお、樹脂モールド部5内には隣り合うステータティース3間において形成された冷却液通路5aが軸線方向に形成されている。
【0033】
電磁コイル4は、コイル数が18で図4に示す如く、U相コイル4Uと、V相コイル4Vと、W相コイル4Wとを1グループとして、この順番のグループを円周方向に沿って配置されている。
【0034】
そして、U相コイル4U、V相コイル4V、W相コイル4Wに対しては、図2に示す如く、図示せぬインバータから給電接続端子60とバスバー径方向積層体61と給電コネクタ62とバスバー軸方向積層体63を介して複合電流が印加される。なお、図2において、符号64は、インナーロータIRの回転位置を検出するインナーロータ回転センサ、符号65は、アウターロータORの回転位置を検出するアウターロータ回転センサである。
【0035】
複軸多層モータMの駆動に当たっては、回転センサ64および回転センサ65が検出するインナーロータIRおよびアウターロータORの回転位置、つまりこれらに上記のごとく設けられる永久磁石Mg1,Mg2の位置に応じた両ロータIR,OR用の位相の異なる駆動電流を複合して得られる複合電流をステータSTの電磁コイル4に供給し、これにより両ロータIR,OR用の回転磁界をステータSTに個別に発生させることで、回転磁界に同期してロータIR,ORを個別に回転駆動させることができる。
【0036】
本実施形態においては、互いに隣り合うステータティース3の相互間のインナーロータIR側に設けたほぼ平坦なプレート状の磁性体8が磁気バイパス抵抗を形成するため、たとえ磁束が交番してもステータSTを固定するために用いられるボルト6,7等のムク材と異なり渦電流発生による損失を低減できる。このため、本実施形態によれば、渦電流損失の発生によるモータ効率の低下を低減させることができる。加えて本実施形態においては、磁性体8が複数のステータティース3を放射状に並べたステータコアと別部材であるため、ステータSTの形状が複雑化することなく簡素化され、ステータSTを成形する際のプレス加工や電磁コイルを巻き掛ける巻き線工程を簡易化できる。この場合、安価でしかも組み立て易いという優れた効果を奏する。
【0037】
ところで、本実施形態において、複軸多層モータMは、アウターロータORおよびインナーロータIRそれぞれに設けた極性の異なる永久磁石Mg1,Mg2の組数(以下、“極対数“という)が異なっている。このため、極対数の少ない3極対のインナーロータIRの磁石Mg1,Mg2からの磁束は、ステータSTを介して対向する極対数の多い6極対のアウターロータORの永久磁石Mg1,Mg2を通じて必要な極対数に対応した磁路を形成することができるが、極対数の多いアウターロータORの永久磁石Mg1,Mg2からの磁束は、極対数の少ないインナーロータIRの永久磁石Mgを通じて必要な極対数に対応した磁路を形成することが困難である。このため、極対数の少ないインナーロータIRに磁路を形成する必要があり、従来は、電磁鋼板からなるステータSTに磁路を形成するための形状を持たせていた。
【0038】
これに対し、本発明においては、磁性体8を極対数の少ないインナーロータIR側に配置すればよい。かかる構成によれば、必要な極対数に対応した磁路を形成することができる。加えて、かかる構成によれば、ステータSTに磁路を形成するための形状が不要となるため、ステータSTの形状が複雑化することなく簡素化され、ステータSTを成形する際のプレス加工や電磁コイルを巻き掛ける巻き線工程を簡易化できて、さらに安価でしかも組み立て易くなるという優れた効果を奏する。
【0039】
図5は、本発明の第2の実施形態を図1のA−A断面で示す。この実施形態は、磁性体8を、ステータSTの内周端部とボルト6との相互間に配置するのに加えて、ステータSTの外周端部とボルト7との相互間に配置したものである。
【0040】
このように、磁性体8は、樹脂モールド部5のインナーロータIR側またはアウターロータOR側の少なくとも一方に設けられていればよい。なお、本実施形態にあっては、第1実施形態と同一部分は同一符号をもってその説明を省略する。
【0041】
図6は、本発明の第3の実施形態を図1のA−A断面で示す。この実施形態は、磁性体8を、互いに隣り合うステータティース3のそれぞれに接触させたものである。
【0042】
かかる構成によれば、磁性体8を互いに隣り合うステータティース3の相互間に精度良く埋め込むことができるとともに、ロータからのトルク反力によって生じる捩れ方向の力に対してステータティース3を支持する力が増加し、ステータ支持強度を向上させることができる。この場合、ステータSTを固定保持するボルト6,7を小型化または軽量化できるため、コストの低減を図れるとともに、冷却液通路5aや電磁コイル4の配置スペースを広く確保することができる。
【0043】
なお、本実施形態も、磁性体8は、樹脂モールド部5のインナーロータIR側またはアウターロータOR側の少なくとも一方に設けられていればよい。また本実施形態において、他の実施形態と同一部分は同一符号をもってその説明を省略する。
【0044】
図7は、本発明の第4の実施形態を図1のA−A断面で示す。この実施形態は、磁性体8を、圧粉磁心としたものである。かかる構成によれば、圧粉磁心は、一般的に電磁鋼板に比べて高周波域での鉄損が小さいため、ロータの回転に対して同期するが高次高調波が存在する横方向の磁束の流れで多く発生する鉄損が軽減され、モータ効率の向上を図ることができ、加えて、ステータの支持強度も向上する。しかも圧粉磁心は最大磁束密度が大きくなく、一般的に透磁率が電磁鋼板に比べて低いため、同一磁気抵抗を実現するにあたり、電磁鋼板ほど小さな形状になることはない。このため、圧粉磁心は電磁鋼板に比べて形成しやすく、生産性に優れるという効果を奏する。
【0045】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したに過ぎず、当業者によれば、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、第1〜第4実施形態の個々の構成は、その使用条件に応じて、適宜組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる複軸多層モータを備えたハイブリッド自動車のパワートレーンを示すスケルトン図である。
【図2】 同実施形態において、複軸多層モータの要部を示す拡大断面図である。
【図3】 図1のA−A断面図である。
【図4】 同実施形態のステータを背面側から示す平面図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態を示すA−A断面図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態を示すA−A断面図である。
【図7】 本発明の第4の実施形態を示すA−A断面図である。
【符号の説明】
1,2 ロータコア
3 ステータティース
4 電磁コイル
5 樹脂モールド部(樹脂成形部)
6,7 ボルト
8 磁性体
E エンジン
M 複軸多層モータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
ST ステータ
G ラビニヨ遊星歯車機構
D 駆動出力機構

Claims (4)

  1. 同心円状のアウターロータとインナーロータとのそれぞれにその円周方向に沿って複数の磁石を設ける一方、これらロータの相互間にステータをボルトによりモータハウジングに固定保持し、このステータに、電磁コイルを巻き掛ける複数のステータティースを放射状に設け、互いに隣り合うステータティースの相互間を樹脂成形した複軸多層モータにおいて、
    前記樹脂成形部のインナーロータ側またはアウターロータ側の少なくとも一方に、前記ボルトよりも電気抵抗の高い磁性体をモータ軸に沿った方向に延在させたことを特徴とする複軸多層モータ。
  2. 前記磁性体を、極対数の少ないロータ側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の複軸多層モータ。
  3. 前記磁性体を、互いに隣り合うステータティースのそれぞれに接触させたことを特徴とする請求項1または2に記載の複軸多層モータ。
  4. 前記磁性体を、圧粉磁心としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の複軸多層モータ。
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