JP4016768B2 - 車両周囲情報表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両周辺状況を撮影して表示する車両周囲情報表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における車両周囲情報表示装置として、特開2001ー106004号公報、特開2000−127874号公報及び特開平11−245723号公報(以下、従来例1という)に記載されているように、車両の後退時(バックギヤシフト時)に車両の後方を撮影する車載カメラからの映像を車内の表示装置に表示させ、その後車両が前進しても所定時間や所定速度の範囲内では表示画面をナビゲーション表示など元の表示状態に戻さず、後方映像を継続して表示するものが知られている。
【0003】
また、特開平9−267687号公報(以下、従来例2という)に記載されているように、車両後方と車両前方の左右とを撮影する複数の車載カメラからの映像を選択表示するディスプレイを有し、バックギヤシフト時には後方表示を優先させるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例1に記載された車両周囲情報表示装置は、車両前進時に後方映像が表示されて、車両進行方向と異なる側の映像が表示されることがあるため、運転者にとって車両周囲の状況を認識し辛いものであった。また、従来例2に記載された車両周囲情報表示装置は、例えば駐車を行うために車両を後退させる場合、車両前方の左右とを撮影する車載カメラを有しているのにもかかわらず、バックギヤシフト時には後方表示を優先させるため、画面上で路肩から前輪までの距離等を確認できず、使い勝手が悪い。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、周囲の状況を認識し易く且つ使い勝手の良い車両周囲情報表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、車両周辺状況を撮影して表示する車両周辺表示装置において、車両側方を撮影する第1撮影手段と、車両後方を撮影する第2撮影手段と、これら第1及び第2撮影手段により撮影された映像を含む複数の映像のうち、いずれかを選択する選択手段と、前記選択手段に選択された映像を表示する表示手段と、を備え、前記選択手段は、特定のモードが指定され、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が停止しているときには前記第1撮影手段からの映像を選択し、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が後退しているときには前記第2撮影手段からの映像を選択し、車両が前進しているときには前記第1撮影手段からの映像を選択することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が後退しているときには、第2撮影手段からの映像が選択されて表示され、車両が前進しているときには、第1撮影手段からの映像が選択されて表示されるので、例えば、駐車時において車両の前進と後退とを繰り返し行ったとしても、表示手段には車両進行方向側(前進の場合は側方)の映像が表示されることとなり、運転者は表示映像を確認しつつ車両の前進と後退とを行うことができる。
【0008】
さらに、本発明によれば、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が後退しているときには、第2撮影手段からの映像が選択されて表示され、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が停止しているときには、第1撮影手段からの映像が選択されて表示される。このため、運転者は、車両後退時に一旦車両を停止させることで、車両側方の映像を確認でき、例えば、路肩から前輪までの距離等を確認をしながら車両を後退させることが可能となる。
【0009】
従って、周囲の状況を認識し易く且つ使い勝手を良くすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両周辺表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、車両周辺用表示装置100は、車両側方を撮影する側方監視用CCDカメラ(第1撮影手段)10と、車両後方を撮影する後方監視用CCDカメラ(第2撮影手段)20と、地図情報及び自車現在位置情報を含んだナビゲーション映像信号Scを出力するナビゲーション装置30と、側方監視用CCDカメラ10からの側方映像信号Sa、後方監視用CCDカメラ20からの後方映像信号Sb、及びナビゲーション装置30からのナビゲーション映像信号Scのうち、いずれかを選択する映像制御装置(選択手段)40と、映像制御装置40により選択された映像信号Soに基づいて映像を表示するディスプレイ(表示手段)50と、を備えている。
【0012】
また、車両周辺用表示装置100は、これら要素に加えて、シフトレバーがリバースポジョンにあるときにリバース信号を出力するリバーススイッチ60と、車両の走行距離に比例した数のパルス信号を出力する車速センサ70と、自動切替モードを指定するための側方モニタスイッチ80と、を具備している。自動切替モード(特定のモード)とは、車速及びシフトレバーのポジション等の車両状態に応じてディスプレイ50に表示される映像を自動的に切り替るモードである。
【0013】
映像制御装置40は、これら信号に基づき、車速値を常時算出すると共に、ギヤがリバースポジションにあるか否か、及び側方モニタスイッチ80が操作された否かを常に監視している。
【0014】
図2は、図1に示した側方監視用CCDカメラ10と後方監視用CCDカメラ20との車両取付状態の説明図である。同図に示すように、側方監視用CCDカメラ10は、車両左側のドアミラー部に設置されており、車両1の左前輪付近、より詳しくは左前輪を含む車体の一部とその周辺の路面とを撮影するようにされている。後方監視用CCDカメラ20は車両後端部に設置されており、車両後方の路面を含んで撮影するようにされている。
【0015】
図3は、図1に示した映像制御装置40の詳細構成を示すブロック図である。同図に示すように、映像制御装置40は、信号の入出力や入力した信号に基づいた条件判定など本装置100の機能全体を管理するプログラムが動作するCPU41と、動作に必要なデータなどを記憶するRAM42と、動作プログラムを格納するROM43と、複数の映像信号Sa,Sb,Scを入力し、CPU41の条件判断に基づいて、複数の映像信号Sa,Sb,Scを選択切替して特定の映像信号Soを出力する映像切替部44と、リバーススイッチ60からのリバース信号、車速センサ70からのパルス信号、及び側方モニタスイッチ80からのスイッチ信号を入力しCPU41に出力するインターフェイス部45と、電源部(図示せず)と、を備えている。
【0016】
次に、車両周辺表示装置100の動作について説明する。車両1のエンジンを起動すると車両周辺表示装置100が起動し、側方監視用CCDカメラ10、後方監視用CCDカメラ20、ナビゲーション装置30、映像制御装置40、及びディスプレイ50が動作を開始する。そして、映像制御装置40により図4に従う処理が実行される。
【0017】
図4は、本実施形態に係る映像制御装置40の処理動作を示すフローチャートである。まず、映像制御装置40は、ナビゲーション映像をディスプレイ50に表示させる(S101)。このとき、映像制御装置40は、複数の映像信号Sa,Sb,Scのうちナビゲーション映像信号Scを選択しており、これを表示用の映像信号Soとしてディスプレイ50に出力している。
【0018】
次に、映像制御装置40は、自動切替モードが指定されているか否かを判断する(S102)。自動切替モードが指定されていないと判断した場合(S102:NO)、映像制御装置40は、シフトレバーがリバースポジションであるか否かを判断する(S106)。ここでは、映像制御装置40のCPU41にリバース信号が入力されているか否かにより、判断が行われる。
【0019】
シフトレバーがリバースポジションにないと判断した場合(S106:NO)、処理はS101に戻る。シフトレバーがリバースポジションにあると判断した場合(S106:YES)、映像制御装置40は、後方映像をディスプレイ50に表示させる(S107)。このとき、映像制御装置40は、複数の映像信号Sa,Sb,Scのうち後方映像信号Sbを選択しており、これを表示用の映像信号Soとしてディスプレイ50に出力している。そして、後方映像が表示されると処理はS102に戻る。
【0020】
一方、自動切替モードが指定されていると判断された場合(S102:YES)、映像制御装置40は、シフトレバーがリバースポジションであるか否かを判断する(S103)。シフトレバーがリバースポジションにあると判断した場合(S103:YES)、映像制御装置40は、パルス信号に基づいて車速が「0」であるか否かを判断する(S104)。すなわち、車両が停止しているか否かを判断する。
【0021】
車速が「0」であると判断した場合(S104:YES)、映像制御装置40は、側方映像をディスプレイ50に表示させる(S105)。このとき、映像制御装置40は、複数の映像信号Sa,Sb,Scのうち側方映像信号Saを選択しており、これを表示用の映像信号Soとしてディスプレイ50に出力している。そして、側方映像が表示されると処理はS103に戻る。
【0022】
一方、車速が「0」でないと判断した場合(S104:NO)、映像制御装置40は、後方映像をディスプレイ50に表示させる(S108)。そして、映像制御装置40は、移動距離が所定値以内であるか否かを判断する(S109)。この移動距離は自動切替モードが指定された位置を基準として計測されるものである。また、ここでの所定値は例えば10mに設定される。
【0023】
移動距離が所定値以内であると判断した場合(S109:YES)、処理はS103に戻る。移動距離が所定値以内でないと判断した場合(S109:NO)、映像制御装置40は自動切替モードの指定を解除し(S110)、処理はS102に戻る。
【0024】
ところで、シフトレバーがリバースポジションにないと判断した場合(S103:NO)、映像制御装置40は、パルス信号に基づいて車速が所定値以下であるか否かを判断する(S111)。ここでの所定値は例えば10m/hに設定される。車速が所定値以下でないと判断した場合(S111:NO)、映像制御装置40は自動切替モードの指定を解除し(S110)、処理はS101に戻る。
【0025】
一方、車速が所定値以下であると判断した場合(S111:YES)、映像制御装置40は、側方映像をディスプレイ50に表示させる(S112)。そして、映像制御装置40は、移動距離が所定値以内であるか否かを判断する(S113)。移動距離が所定値以内でないと判断した場合(S113:NO)、映像制御装置40は自動切替モードの指定を解除し(S114)、処理はS101に戻る。移動距離が所定値以内であると判断した場合(S109:YES)、処理はS103に戻る。
【0026】
以降、車両1のエンジンを停止させるまで、上記の処理は繰り返されることとなる。
【0027】
次に、自動切替モードの指定方法について説明する。側方モニタスイッチ80が操作されると映像処理装置40のCPU41に割込が発生し、割込処理が実行開始される。
【0028】
図5は、割込処理を示すフローチャートである。まず、映像制御装置40は、シフトレバーがリバースポジションであるか否かを判断する(S201)。シフトレバーがリバースポジションにあると判断した場合(S201:YES)、映像制御装置40は、車速が「0」であるか否かを判断する(S202)。車速が「0」でないと判断した場合(S202:NO)、割込処理は終了する。車速が「0」であると判断した場合(S202:YES)、映像制御装置40は自動切替モードを指定し(S204)、割込処理は終了する。
【0029】
一方、シフトレバーがリバースポジションにないと判断した場合(S201:NO)、映像制御装置40は、車速が所定値以下であるか否かを判断する(S203)。車速が所定値以下でないと判断した場合(S203:NO)、割込処理は終了する。車速が所定値以下であると判断した場合(S203:YES)、映像制御装置40は自動切替モードを指定し(S204)、割込処理は終了する。
【0030】
次に、図6〜8を参照して、縦列駐車する場合における車両周辺表示装置100の動作について説明する。図6は、車両1が縦列駐車する場合における車両周辺表示装置100の動作及び運転者の運転操作を示すタイミングチャートであり、図7は、車両1が縦列駐車する場合の位置を示す説明図であり、図8は、図1に示したディスプレイ50に表示される映像例を示す説明図である。なお、図6において、車速及び移動距離ついては一部簡略化して図示している。
【0031】
まず、図6に示すように、時刻T0において、駐車スペース2の前側方の位置に車両1が停車する(図7(a)、A地点)。このとき、ディスプレイ50には地図情報及び自車位置情報を含んだナビゲーション映像が表示される(図8(a))。
【0032】
その後、時刻T1において、運転者がギヤをリバースポジションにシフトする。このとき、リバーススイッチ60がリバース信号をCPU41に送信するため、映像切替部44は後方監視用CCDカメラ20からの映像を選択するようになる。これにより、ディスプレイ50には後方映像が表示される。
【0033】
そして、時刻T2において、車両1が後退し始める。なお、車両1は車体を駐車スペース2に収めるため斜め後方に後退する。このため、ディスプレ50には、駐車スペース2に対して斜めに向いた後方映像が表示される(図8(b))。
【0034】
その後、時刻T3において、駐車スペース2内に車体の大半が進入した状態で車両1が停車する(図7(b)、B地点)。そして、時刻T4において、運転者が側方モニタスイッチ80を操作する。このとき、車両1が停止していることから、自動切替モードが指定されたことになり、ディスプレイ50には側方映像が表示される。これにより、運転者は前輪と縁石やガードレール等との距離を確認することができる。また、この位置を基準として移動距離が計測される。
【0035】
その後、時刻T5において、再度車両1が後退し始める。このとき、シフトレバーがリバースポジションであり、車速値が「0」よりも大きい値となるため、ディスプレイ50には、再度後方映像が表示される(図8(c))。
【0036】
そして、時刻T6において、車体の約半分程が駐車スペース2からはみ出た状態で車両1が停車する(図7(c)、C地点)。このとき、シフトレバーがリバースポジションであり、車速が「0」となるため、側方映像が表示される(図8(d))。
【0037】
その後、時刻T7において、運転者は、車両1を前進させるポジションにギヤシフトする。そして、車両1は、時刻T8において前進を開始し、時刻T9において駐車スペース2内に車体が完全に収まった状態で停車する(図7(d)、D地点)。
【0038】
その後、時刻T10において、運転者が側方モニタスイッチ80を操作する。これにより、自動切替モードが解除されてディスプレイ50にはナビゲーション映像が表示される。
【0039】
このようにして、本実施形態に係る車両周辺表示装置100では、シフトレバーがリバースポジションにあり車両1が後退しているときには、後方監視用CCDカメラ20からの映像が選択されて表示され、車両1が前進しているときには、側方監視用CCDカメラ10からの映像が選択されて表示されるので、例えば、駐車時において車両1の前進と後退とを繰り返し行ったとしても、ディスプレイ50には車両進行方向側(前進の場合は側方)の映像が表示されることとなり、運転者は表示映像を確認しつつ車両1の前進と後退とを行うことができる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る車両周辺表示装置100では、シフトレバーがリバースポジションにあり車両1が後退しているときには、後方監視用CCDカメラ20からの映像が選択されて表示され、シフトレバーがリバースポジションにあり車両1が停止しているときには、側方監視用CCDカメラ10からの映像が選択されて表示される。このため、運転者は、車両後退時に一旦車両1を停止させることで、車両側方の映像を確認でき、例えば、路肩から前輪までの距離等を確認をしながら車両1を後退させることが可能となる。
【0041】
従って、周囲の状況を認識し易く且つ使い勝手を良くすることができる(請求項1の効果)。
【0042】
また、車両前進時の走行速度が所定値を超えるときには、側方及び後方監視用CCDカメラ10,20からの映像が選択されないようになっているため、法定速度などで走行している場合に必要とされない側方及び後方映像が表示されることなく、例えば、誤って自動切替モードが指定されてしまったとしても、ナビゲーションなどの運転に必要な情報の表示を阻害し難くすることができる(請求項2の効果)。
【0043】
また、自動切替モードが指定された位置を基準として車両1が基準位置から所定距離だけ移動した場合に、自動切替モードが解除されるため、例えば、誤って自動切替モードが指定され、その後、信号待ち、一時停止及び渋滞時の停車などがあったとしても、所定距離だけ移動した後は自動切替モードが解除されて不要に側方映像が表示されないこととなる。従って、ナビゲーションなどの運転に必要な情報の表示を阻害し難くすることができる(請求項3の効果)。
【0044】
さらに、自動切替モードを指定するためには、側方モニタスイッチ80を操作することを条件としているので、誤って自動切替モードが指定されてしまうことが少なくなると共に、仮に駐車時に自動切替モードが解除されてしまったとしても、スイッチ操作によりすぐに自動切替モードを指定することも可能となる(請求項5の効果)。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態とほぼ同様であるが、自動切替モードが解除される距離の設定が第1の実施形態と異なっている。つまり、第1の実施形態では、自動切替モードが解除される距離が車両前進方向及び車両後退方向のどちらにおいても同じ(例えば10m)であったが、第2の実施形態では、車両前進方向に15m、車両後退方向に10mといったように、自動切替モードが解除される距離が車両後退方向よりも車両前進方向に長く設定されている。
【0046】
次に、図9を参照して、道幅が狭い道路において対向車とすれ違う場合における車両周辺表示装置100の動作について説明する。図9は、車両1が対向車とすれ違う場合における車両周辺表示装置100の動作及び運転者の運転操作を示すタイミングチャートである。なお、図9において、車速及び移動距離ついては一部簡略化している。
【0047】
まず、時刻T11において、車両1は対向車とすれ違うために停車する。そして、時刻T12において、運転者は側方モニタスイッチ80を操作する。このとき、車両1が所定速度以下(例えば、10km/h以下)であるため、自動切替モードが指定されたことになり、ディスプレイ50は側方映像を表示するようになる。これにより、運転者は前輪と縁石や側溝等との距離を確認することができるようになる。また、この位置を基準として移動距離が計測される。
【0048】
そして、運転者は、脱輪等しないように車両側方を確認し、時刻T13において車両1を発進させる。その後、運転者は、対向車とのすれ違いが困難であると判断し、時刻T14において車両1を停止させる。
【0049】
運転者は再度車両側方を確認し、時刻T15において車両1を発進させる。そして、車両1は対向車とすれ違う。その後、運転者は車両1を前進させる。そして、時刻T16において、移動距離が15mに達し、自動切替モードが解除される。これにより、ディスプレイ50にはナビゲーション映像が表示されるようになる。
【0050】
このようにして、本実施形態に係る車両周辺表示装置100では、第1の実施形態と同様に、周囲の状況を認識し易く且つ使い勝手を良くすることができ(請求項1の効果)、ナビゲーションなどの運転に必要な情報の表示を阻害し難くすることができ(請求項2,3の効果)、誤って自動切替モードが指定されてしまうことが少なくなると共に、仮に駐車時に自動切替モードが解除されてしまったとしても、スイッチ操作によりすぐに自動切替モードを指定することも可能となる(請求項5の効果)。
【0051】
また、自動切替モードが解除される走行距離が車両後退方向よりも車両前進方向に長く設定されているため、前進方向の移動に関しては自動切替モードが解除されにくくなり、例えば、縁石や側溝などに注意しながら前進走行する場合において、自動切替モードが解除されてしまい、確認ができなくなってしまうという事態を回避することができる(請求項4の効果)。
【0052】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、シフトレバーがリバースポジションにない場合には車速が10km/h以下であることが、自動切替モードの指定条件であったが、必ずしもこの数値に限定されるものではない。また、自動切替モードが維持される条件を移動距離10m以内としたが(第2の実施形態については前進方向に15m以内、後退方向に10m以内)、これについてもこの数値に限定されるものではない。
【0053】
さらに、車両1に設置されるカメラとしてCCDカメラを用いたが、CMOSカメラなどであってもよいし、側方監視用CCDカメラ10の設置個所も左ドアミラー部に限定されるものでもなく、車両側方を撮影できる箇所であれば他の箇所であっても構わない。
【0054】
また、側方監視用CCDカメラ10は左側ドアミラー部に設けられていたが、さらに右側ドアミラー部に設けられてもよい。この場合、両側方の映像を合成してディスプレイ50に表示させるようにしてもよいし、新たに切替スイッチを設け、両側方の映像を切替表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両周辺表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した側方監視用CCDカメラと後方監視用CCDカメラとの車両取付状態の説明図である。
【図3】図1に示した映像制御装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る映像制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図5】割込処理を示すフローチャートである。
【図6】車両が縦列駐車する場合における車両周辺表示装置の動作及び運転者の運転操作を示すタイミングチャートである。
【図7】車両が縦列駐車する場合の位置を示す説明図であり、(a)は駐車スペースの前側方に停車した場合を示しており、(b)は駐車スペース内に車体の大半が進入した状態で停車した場合を示しており、(c)は車体の約半分程が駐車スペースからはみ出た状態で停車した場合を示しており、(d)は駐車スペース内に車体が完全に収まった状態で停車した場合を示している。
【図8】図1に示したディスプレイに表示される映像例を示す説明図であり、(a)はナビゲーション表示例を示しており、(b)は車両が駐車スペースに対し斜めに位置している場合の後方表示例を示しており、(c)は側方表示例を示しており、(d)は車両が駐車スペースに対し真っ直ぐに位置している場合の後方表示例を示している。
【図9】車両が対向車とすれ違う場合における車両周辺表示装置の動作及び運転者の運転操作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 側方監視用CCDカメラ(第1撮影手段)
20 後方監視用CCDカメラ(第2撮影手段)
40 映像制御装置(選択手段)
50 ディスプレイ(表示手段)
80 側方モニタスイッチ(指定スイッチ)

Claims (5)

  1. 車両周辺状況を撮影して表示する車両周囲情報表示装置において、
    車両側方を撮影する第1撮影手段と、
    車両後方を撮影する第2撮影手段と、
    これら第1及び第2撮影手段により撮影された映像を含む複数の映像のうち、いずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段に選択された映像を表示する表示手段と、を備え、
    前記選択手段は、特定のモードが指定され、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が停止しているときには前記第1撮影手段からの映像を選択し、シフトレバーがリバースポジションにあり車両が後退しているときには前記第2撮影手段からの映像を選択し、車両が前進しているときには前記第1撮影手段からの映像を選択することを特徴とする車両周囲情報表示装置。
  2. 前記選択手段は、車両前進時の走行速度が所定値を超えるときには、前記第1及び第2撮影手段により撮影された映像を選択しないことを特徴とする請求項1に記載の車両周囲情報表示装置。
  3. 前記特定のモードは、前記特定のモードが指定された位置を基準として車両が基準位置から所定距離だけ移動した場合に解除されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の車両周囲情報表示装置。
  4. 前記所定距離は、車両後退方向よりも車両前進方向に長く設定されていることを特徴とする請求項3に記載の車両周囲情報表示装置。
  5. 前記特定のモードを指定するための指定スイッチをさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両周囲情報表示装置。
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