以下、本発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。
A.実施例1
(1)パチンコ機の機械的な構造
本実施例は、遊技機の一具体例として、所謂「セブン機」と称されるタイプのパチンコ機(弾球遊技機)を例示している。先ず、このパチンコ機の機械的な構造について、図1〜図5を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1の前面部は、主として外枠(本体枠)2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。尚、図1及び図2においては、説明を簡単にするため遊技盤が省略されている。
外枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。また、中枠3は、全体がプラスチック製で、枠体部3aと下板部3bとを有し(図2参照)、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。更に、中枠3の右端中央には施錠装置7(図1参照)が設けられ、施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
ここで枠体部3aは、上端から下方へ中枠3全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には、前面枠4の略三角形状の枠飾りLED用レンズ4c,4eに対応して、左側に賞球表示LED(図示を省略)及び賞球表示LED基板4d(図8参照)が、右側にストップ表示LED(図2では図示略)及びストップ表示LED基板4f(図8参照)が配設されている。
また、下板部3bは、下端から上方へ中枠3全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部5に形成されたスピーカー面5aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー400a(図8参照)が配設され、略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット(図示略)に対し、上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
さらに、下板部3bの下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部6が設けられ、下皿部6の略中央には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット(図示略)を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。
前面枠4は、図1及び図2に示すように、全体がプラスチック製であり、遊技盤10(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11(図3参照)の形状に対応して略円周状に開設された開口部4aを有している。そして、その裏面には、開口部4aに応じて二枚のガラス板41rが嵌められた略長方形状のガラス枠41s(図2参照)が装着されている。
この前面枠4は、パチンコ機1の前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。この前面枠4の上端部側には、枠飾りランプ用レンズ4bが設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板4g(図5参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。更に、前面枠4において、枠飾りランプ用レンズ4bの上方の部位と、開口部4aの左右両側方上下に位置する4つの部位には、疑似確変大当り報知ランプ用レンズ4p、4q、4r、4s、4tが設けられている。そして、これらのレンズ4p〜4tの内部には、開口部4aの左右両側方の円弧部分に沿って、疑似確変大当り報知ランプ用基板4u、4v、4w、4x、4yが配設されている(図8参照)。尚、疑似確変大当り報知ランプは、「報知手段」の一具体例を示している。
上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部5bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部5には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面5aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板12(図8参照)が設けられている。パチンコ機1の左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤10の表面構造について図3を参照して説明する。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって中枠3(図1及び図2参照)に保持されるとともに、後述する裏機構盤102(図4参照)によりその背面側が覆われている。この遊技盤10には、遊技盤10の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成され、遊技領域11内には、中央装置16と、第一種始動口(普通電動役物)17と、変動入賞装置18と、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22と、多数の障害釘23と、一対のランプ風車24、25等が配設されている。尚、「第一種始動口(普通電動役物)17」は「始動口」の一具体例を示す。
図3に示すように、中央装置16は遊技領域11の略中央部に配置されており、特別図柄の表示を行うための特別図柄表示装置27と、普通図柄の表示を行うための普通図柄表示装置32aと、特別図柄保留表示装置16aと、普通図柄保留表示装置32bと、回数表示装置277と、予告表示装置278と、を備えている。
特別図柄表示装置27は「可変表示手段」の一具体例を示しており、図23に示すように、4つの「7セグメント表示体」を用いて構成されている。具体的には、中央装置16の上方側において横方向に3つ並べられた主表示部271、272、273と、中央装置16の略中央に配置された演出用表示部275とを備えている。このうち、演出用表示部275は主表示部271、272、273に比べて大型に構成されている。また、この演出用表示部275の上方部を構成する4つの単位セグメントで取り囲まれた略矩形状の部位275aに、中央に位置する主表示部272が配置されている。そして、この主表示部272の左右に他の主表示部271、273が配置されている。
左側に位置する主表示部271によって左特別図柄を表示する左特別図柄表示領域を構成し、右側に位置する主表示部273によって右特別図柄を表示する右特別図柄表示領域を構成すると共に、中央に位置する主表示部272によって中特別図柄を表示する中特別図柄表示領域を構成する。そして、これらの主表示部271〜273及び演出用表示部275においては、識別情報(特別図柄)として、「0〜9」の数字を表示可能とされている。
尚、本実施例と異なり、可変表示手段が所定の表示画面を備える場合(例えば、可変表示手段を液晶表示装置で構成する場合等)において、この表示画面上には、1又は複数の特別図柄(識別情報)を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する特別図柄表示領域(識別情報表示領域)を形成してもよい。例えば、左特別図柄を表示する左特別図柄表示領域、中特別図柄を表示する中特別図柄表示領域、及び右特別図柄を表示する右特別図柄表示領域を、略横一列に設定された配置方向においてこの順序で並んで形成する。そして、各特別図柄表示領域においては、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向に図柄変動方向が設定され、その向きで変動しているように識別情報としての複数の図柄(特別図柄)が順次表示されていってもよい。
図23に示すように、普通図柄表示装置32aは、中央装置16の上部中央に配置されている。この普通図柄表示装置32aは、7セグメント表示器を用いて構成されている。この普通図柄表示装置32aは、1〜9の奇数数字を変動表示させるものである。即ち、後述する左右の普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより変動して、所定時間経過後に1種類の奇数数字が停止表示される。そして、例えば「7」で停止表示すると、普通図柄が当りとなり、第一種始動口(普通電動役物)17が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。
図23に示すように、特別図柄保留表示装置16aは、演出用表示部275の下方部の左右にそれぞれ2つずつ配置された発光体(例えば、LED)によって構成されている。これら4つの発光体は各々レンズ16d、16e、16f、16gで被覆される。また、左側上方に位置するレンズ16d、左側下方に位置するレンズ16e、右側上方に位置するレンズ16f、右側下方に位置するレンズ16gの順に、「1」〜「4」までの数字が付されている。このため、4つの発光体のうちの1つを点灯すると、レンズ16d〜16gに表示された数字によって、「1」〜「4」のうちの何れかの数字を表示でき、また、4つの発光体を全て消灯することで「0」の数字を表示できる。
この特別図柄保留表示装置16aでは、第一種始動口(普通電動役物)17に入球した遊技球の数を4個まで保留とし、入球ごとに対応する発光体を順次、点灯し、シフト表示する。また、次の特別図柄の変動が開始されるたびに、未始動回数が消化され、表示する保留球の数が1ずつ減少するようにされている。
尚、本遊技機においては、始動入賞口(第一種始動口17)への入賞があった場合、後述するように、主制御部140(後述する。)において当否判定を行い、可変表示手段(特別図柄表示装置27)に、所定の図柄(特別図柄等)を変動表示した後に、その当否判定の結果に応じた「図柄(大当り図柄、外れ図柄)」を停止表示する。この当否判定では、例えば、所定の乱数を用いて遊技機が大当り状態となるか否かを決定する。ところで、始動入賞口(第一種始動口17)への入賞があった場合に、当否判定のための乱数を取得するのが一般的であるが、この始動入賞口(第一種始動口17)への入賞を連続的に生じた場合には、「前の始動入賞口(第一種始動口17)への入賞」に伴う図柄変動を終了しないうちに、他の乱数が取得される場合がある。このため、取得された乱数は、主制御部140で記憶され、順番待ち状態とされるが、この順番待ち状態とされる乱数が、一般に「始動記憶」とされる。そして、この「始動記憶」の数が、特別図柄保留表示装置16aによって表示される。
図23に示すように、中央装置16の左右斜め下方には、普通図柄作動ゲート36、37がそれぞれ設けられ、この左右の普通図柄作動ゲート36、37内に左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図5参照)が配設されている。そして、遊技球の普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかの通過により、普通図柄表示装置32a(7セグメント表示器)が変動表示する。
図23に示すように、普通図柄保留表示装置32bは、演出用表示部275の右側方に配置され、4個のLED(例えば、赤色)で構成されている。この普通図柄保留表示装置32bは、左右の普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。そして、次の普通図柄表示装置32aの変動表示が開始されるたびに、未始動回数が消化され、1個のLEDが消灯される。
図23に示すように、回数表示装置277は、演出用表示部275の左側方に配置された2つの「7セグメント表示体」によって構成されている。この回数表示装置277は、遊技機1が「大当り状態(真正大当り状態及び疑似大当り状態の何れでもよい。)」でないときに、その7セグメント表示体で「0、0」を表示する。そして、本遊技機1が大当り状態(特別遊技状態)となると、その7セグメント表示体で「0,1」を表示し、当該大当り状態(特別遊技状態)を終了すると、この7セグメント表示体は、一端消灯する。更に、この大当り状態の終了後、外れ表示を挟むことなく、大当り表示がなされ、大当り状態を生ずると(所、「連チャン」の状態となると)、回数の表示が「0,2」と加算される。そして、このように、大当り状態を更に連続して生ずると、回数の表示が更に増加されるが、大当り状態が途切れると(所定の大当り状態の終了後に、外れ表示がされると)、回数表示装置277はリセットされ、「0,0」を表示する。
図23に示すように、予告表示装置278は、演出用表示部275の下方部において、4つの単位セグメントで取り囲まれた略矩形状の部位275bに配置されている。この予告表示装置278は、機械的に開閉作動する左右一対の扉A、Bを備えており、本遊技機1が所定の予告動作を行うときに、この扉A、Bが、所定のタイミングで開閉する。尚、閉じた状態の扉A、Bの背後には、所定の図柄C(キャラクター、可動体等であってもよい。)が配置されている。
この予告表示装置278は、「遊技機が実際に真正大当り状態に移行する旨を予告すること(真実の予告)」のみを行ってもよいし、このような「真実の予告」のみならず、「実際には大当り状態に移行しないが、演出のためにあたかも大当り状態に移行するが如く予告すること(以下、「ガセ予告」という。)」をも行ってもよい。また、予告には、単発的な予告の他に、複数の始動記憶にまたがって行われる「連続的」な予告も含まれる。蓋し、遊技球の始動入賞口(第一種始動口17)への入賞が連続的に生じた場合には、複数の始動記憶にまたがって連続的に予告演出を行うことが可能であるからである。
尚、本遊技機においては、副制御部(例えば、特別図柄制御部160)が、主制御部140からの予告実行信号を受信した場合には必ず、予告動作を行ってもよいが、この予告実行信号を受信した場合であっても、最終的な予告動作の実行の可否を抽選してもよい。例えば、副制御部(例えば、特別図柄制御部160)が主制御部140からの予告実行信号を受信した場合に、副制御部(例えば、特別図柄制御部160)の予告動作実行抽選手段によって、乱数を用いた抽選を行う。そして、この予告動作実行抽選手段による抽選結果が当選である場合には、実際に予告動作を行い、この抽選結果が落選の場合には予告動作を禁止してもよい。
図23に示すように、中央装置16において、演出用表示部275の下方部の左右両側方には、この下方部を略半周回する状態で、透明な前板部261が配置されている。そして、前板部261に背後には、この前板部261の裏面を樋底面とする2筋の樋部(図23の破線262、263を参照)が設けられている。このうち、左側の樋部(破線262を参照)は、上方に開口する入口部265を中央装置16の左方側の領域に配置し、下方に開口する出口部(図示を省略)を第一種始動口(普通電動役物)17の真上に配置している。また、右側の樋部(破線263を参照)は、上方に開口する入口部266を中央装置16の右方側の領域に配置し、下方に開口する出口部(図示を省略)を第一種始動口(普通電動役物)17の真上に配置している。つまり、左右の樋部(図23の破線262、263)は、所謂「ワープ通路」を構成するものであり、各入口部265、266に到達、進入した遊技球を、第一種始動口(普通電動役物)17に入賞させる確率を高めるためのものである。
ここで、特別図柄表示装置27の表示態様等に関し、図24〜図26を用いて簡単に説明する。尚、図24〜図26は特別図柄表示装置27のうちの主要部を抜粋して図示している。また、これらの図において、主表示部271、272、273及び演出用表示部275のうちで、7セグメント表示体が「白抜き表示」される部分であって、しかも、「下向き矢印」が併記された部分は、図柄変動中の部分を示している。
先ず、図24を用いて特別図柄表示装置27の主表示部271、272、273を用いて停止表示される「停止図柄」について説明する。尚、図24(a)〜(e)においては、各々1つ若しくは複数個の停止図柄が示されている。そして、各停止図柄において、左側に四角内に図示される数字は左側の主表示部271(左特別図柄表示領域)に表示される特別図柄を示し、右側に四角内に図示される数字は右側の主表示部273(右特別図柄表示領域)に表示される特別図柄を示すと共に、中央の四角内に図示される数字は中央の主表示部272(中特別図柄表示領域)に表示される特別図柄を示している。
図24(a)に示すように、3つの主表示部271、272、273によって、同一の奇数数字による3桁の「ぞろ目図柄(例えば、「7、7、7」等)」、即ち、「真正確変大当り図柄」が停止表示されると、遊技機1は「真正確変大当り状態」となる。このように、遊技機1が「真正確変大当り状態」となると、当該遊技機1は大入賞装置31の開閉を行いつつ、遊技球を受け入れ可能な特別遊技状態(第1の特別遊技状態)となる。そして、当該「第1の特別遊技状態」を終了した後、次の大当り(本実施例では、次の真正大当り)を生ずるまでの間、当該遊技機1を高確率状態とする。
また、図24(b)に示すように、3つの主表示部271、272、273によって、同一の偶数数字による3桁の「ぞろ目図柄(例えば、「8、8、8」等)」、即ち、「真正通常大当り図柄(非確変大当り図柄)」が停止表示されると、遊技機1は「真正通常大当り状態(真正非確変大当り状態)」となる。このように、遊技機1が「真正通常大当り状態」なると、当該遊技機1は大入賞装置31の開閉を行いつつ、遊技球を受け入れ可能な特別遊技状態(第1の特別遊技状態)となる。このとき、当該遊技機1が通常の確率状態(低確率状態)にあるときには、この通常の確率状態(低確率状態)を維持し、当該遊技機1が高確率状態にあるときには、「第1の特別遊技状態」を終了した後に通常の確率状態(低確率状態)とする。
更に、図24(c)に示すように、3つの主表示部271、272、273によって、予め定められた「奇数数字の組み合わせ」で構成される「疑似確変大当り図柄」が停止表示されると、遊技機1は「疑似確変大当り状態」となる。本実施例では、この「疑似確変大当り図柄」として、「1、3、5」、「3、5、7」、「5、7、9」、「7、9、1」及び「9、1、3」の計5組を設定する。このように、遊技機1が「疑似確変大当り状態」なると、当該遊技機1は、変動入賞装置18に配設された大入賞装置31の開閉板312を振動させるだけ、大入賞口311の閉鎖状態を維持し、遊技球を受け入れ不可能な状態のままとする「特別遊技状態(第2の特別遊技状態)」となる。そして、当該「第2の特別遊技状態」を終了した後、次の「大当り」(本実施例では、真正大当り及び疑似大当りの何れでもよい。)が生ずるまでの間、当該遊技機1を高確率状態にする。
また、図24(d)に示すように、3つの主表示部271、272、273によって、予め定められた「偶数数字の組み合わせ」で構成される「疑似通常大当り図柄が停止表示されると、遊技機1は「疑似通常大当り状態」となる。本実施例では、この「疑似通常大当り図柄」として、「2、4、6」、「4、6、8」、「6、8、2」、「8、2、4」及び「8、6、4」の計5組を設定する。このように、遊技機1が「疑似通常大当り状態」なると、当該遊技機1は、変動入賞装置18に配設された大入賞装置31の開閉板312を振動させるだけ、大入賞口311の閉鎖状態を維持し、遊技球を受け入れ不可能な状態のままする「特別遊技状態(第2の特別遊技状態)」となる。本実施例では、この「疑似通常大当り」は、遊技機が「疑似確変大当り状態」に起因する高確率状態にあるときに限定して生ずる。そして、この「疑似通常大当り」を生ずると、高確率状態にある遊技機1が「第2の特別遊技状態」を終了した後に通常の確率状態(低確率状態)となる。
図24(e)に示すように、3つの主表示部271、272、273によってその他の図柄(即ち、「真正確変大当り図柄」、「真正通常大当り図柄」、「疑似確変大当り図柄」及び「疑似通常大当り図柄」以外の図柄)、即ち、「外れ図柄」が停止表示されると、遊技機1は、「外れ状態」となる。このとき、大入賞装置31には、「状態の変化」を生ずることはない。
尚、本実施例では、「真正確変大当り状態」への移行の契機となる「真正確変大当り図柄」と、「真正通常大当り状態」への移行の契機となる「真正通常大当り図柄」と、「疑似確変大当り状態」への移行の契機となる「疑似確変大当り図柄」と、「疑似通常大当り状態」への移行の契機となる「疑似通常大当り図柄」と、によって、請求項1及び請求項2の各発明、及び、参考発明1〜参考発明3に示す「特定図柄」の具体例を構成している。また、「真正確変大当り図柄」は、参考発明1の「第1の確率変動図柄」の一具体例を示し、「疑似確変大当り図柄」は、参考発明1の「第2の確率変動図柄」の一具体例を示している。更に、「真正通常大当り図柄」は、参考発明3の「第1の非確率変動図柄」の一具体例を示し、「疑似通常大当り図柄」は、参考発明3の「第2の非確率変動図柄」の一具体例を示している。
本遊技機1において、特別図柄表示装置27が図柄変動を停止している場合には、図25(a)に示すように、主表示部271、272、273が図柄変動を停止すると共に、演出用表示部275が消灯された状態となる。一方、特別図柄表示装置27が図柄変動を開始すると、図25(b)に示すように、3つの主表示部271、272、273が変動を開始する。
この変動後に停止表示される停止図柄(確定図柄)が「リーチ表示を経ない外れ図柄」である場合には、左側の主表示部271、右側の主表示部273、中央の主表示部272の順に図柄変動を停止する{図25(a)の停止状態を参照}。また、停止図柄が「疑似確変大当り図柄」や、「疑似通常大当り図柄」である場合も、左側の主表示部271、右側の主表示部273、中央の主表示部272の順に図柄変動を停止する。尚、「リーチ表示を経ない外れ図柄」、「疑似確変大当り図柄」、若しくは「疑似通常大当り図柄」を停止表示する場合には、演出用表示部275が消灯されたままの状態を維持する。
変動後に停止表示される停止図柄(確定図柄)が、「真正確変大当り図柄」、「真正通常大当り図柄」、若しくは、「リーチ表示を経る外れ図柄」である場合には、先ず、左側の主表示部271と、右側の主表示部273とで、同一の図柄(数字)を停止表示(確定表示)し、「リーチ表示」を行う。この「リーチ表示」が行われると、演出用表示部275が変動を開始する。このとき、中央の主表示部272は図柄変動を継続しており、この主表示部272及び演出用表示部275の変動によって遊技が盛り上げられる。
そして、「真正確変大当り図柄」若しくは「真正通常大当り図柄」を停止表示する場合には、図26(a)及び(b)に示すように、演出用表示部275、中央の主表示部272の順に、左右の主表示部271、273と同一の図柄(数字)を停止表示する。また、「リーチ表示を経る外れ図柄」を停止表示する場合には、演出用表示部275、中央の主表示部272の順に、左右の主表示部271、273と異なる図柄(数字)を停止表示する。
尚、本実施例では、「真正確変大当り図柄」若しくは「真正通常大当り図柄」を停止表示する場合に、所定の条件の下、予告表示装置278によって予告動作が行われる。この予告動作は、図26(c)に示すように、扉A、Bを開放させ、「図柄C」を遊技者から目視可能とすることによって行われる。尚、本実施例では、リーチ表示の後に予告動作(扉A、Bの開閉)を行うと(以下、「後表示」という。)、停止図柄が真正確変大当り図柄若しくは「真正通常大当り図柄」となる確率が「100%」である。一方、リーチ表示の前に予告動作(扉A、Bの開閉)を行うと(以下、「前表示」という。)、停止図柄が「真正確変大当り図柄」若しくは「真正通常大当り図柄」となる確率が「90%」であり、「リーチ表示を経る外れ図柄」となる確率が「10%」である。尚、予告動作の詳細に関しては後述する。
第一種始動口(普通電動役物)17は、図3に示すように、後述する変動入賞装置18と一体化されたもので、中央装置16の下方に離れて配設されている。第一種始動口(普通電動役物)17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図5参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図5参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置18は、図3に示すように、上記第一種始動口(普通電動役物)17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、可変入賞手段の一具体例を示している。また、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖させたり、自ら振動する開閉板312と、この開閉板312の開閉動作(開閉作動)やこの開閉板312の振動動作(振動作動)等を行うための大入賞口ソレノイド313(図5参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する特定領域(V入賞口及び一般入賞口/図示略)と、連動杆(図示略)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図5参照)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。
尚、大入賞口ソレノイド313は、後述する主制御部140及び主制御部140に格納されたプログラム等と共に、「作動実行手段」及び「作動終了」手段(即ち、「作動手段」)の一具体例を構成している。また、開閉板312は大入賞装置31の可動部分を構成すると共に、大入賞口311を開閉するための「開閉手段」の一具体例を示している。
また、図3に示すように、左下入賞口21は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め左下側に配設されて、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図16参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223が左下入賞口LED基板21f(図5参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め右下側に配設されて、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図5参照)が設けられている。そして、この右下入賞口22の下方には複数個の右下入賞口LED224が右下入賞口LED基板22f(図5参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。
図3に示すように、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイド装置38、39がそれぞれ縦円弧状で相対称状に配設されている。これらのサイド装置38、39は、図27に示すように、遊技盤10の表面に固定される基体部700を備えると共に、この基体部700の表面からサイドランプ装置800を突出させている。また、左側のサイド装置38を構成する基体部700においては、表面の下方側に左入賞口19を一体的に備え、右側のサイド装置38を構成する基体部700においては、表面の下方側に右入賞口20(図3参照)を一体的に備える。尚、本実施例のように、左入賞口19や右入賞口20をサイドランプ装置800と一体化したときのサイズは、両者を別体にするときのサイズに比べて小さくなる。また、入賞口19及び右入賞口20は、変動入賞装置18の左右斜め上方に位置し、それらの内部にはそれぞれ、左入賞口通過検知スイッチ19s(図16参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図5参照)が設けられている。
サイドランプ装置800は、図28及び図29に示すように、後方発光体820と、スペーサ840と、後方レンズ体850と、リフレクタ860と、前方発光体830、前方レンズ体870とを、この順に、遊技盤10の表面からその前方に向かって立体的に配置し、構成されている。
後方発光体820は、遊技盤10の表面のうちで遊技領域11の左右両端部側を構成する部位に配置されたLEDによって構成されている。即ち、遊技盤10の表面のうちで遊技領域11の左端部側を構成する部位には、計20個のLED(後方発光体820)を横2列、縦10行の配列で配置し、遊技盤10の表面のうちで遊技領域11の右端部側を構成する部位にも、計20個のLED(後方発光体820)を横2列、縦10行の配列で配置している。尚、これらのLEDが全て同一色に発光してもよいが、全てのLED若しくは幾つかのLEDを異なる色に発光する複数の素子を備えるものとしたり、これらのLEDの中に発光色が異なるLEDを混在させてもよい。かかる場合、この複数の素子を個別に発光させたり、発光色が異なるLEDを個別に発光させてもよいし、これらを同時に発光させて合成色を得ることもできる(例えば、「赤色発光」と「緑色発光」とを同時に行って「オレンジ色の発光色」を得る。)。
スペーサ840は、後方発光体820を取り囲むことが可能な枠形状に構成されている。このスペーサ840は、後方発光体820を構成するLEDの突端部と、後述する後方レンズ体850との間に所定の隙間を確保するためのものである(図29参照)。
後方レンズ体(例えば、樹脂製若しくはガラス製)850は、図28に示すように、略長尺平板状の透明板若しくは半透明板を用いて構成されている。この後方レンズ体850の後面部(後方発光体820と対向するが、遊技者とは反対方向を向いた面)には、図30に示すように、断面三角形状で、後方レンズ体850の短手方向に沿う細かな突条851が、後方レンズ体850の長手方向に沿う等間隔な位置(本実施例では、0.3〜0.7mmのピッチ、好ましくは、約0.5mmのピッチ)に連続形成されている(即ち、略ローレット状の突起が形成されている)。
尚、本実施例では、後方レンズ体850がその全体を通じて一様な構造(レンズとしての構造)を備えるが、この後方レンズ体850の一部に、構造(レンズとしての構造)が異なる部分を設けてもよい。例えば、前述の「後方発光体820を構成するLEDの中に発光色が異なるLEDを混在させる態様」において、後方発光体820の各部分の構造がその後方に配置されるLEDの発光色毎に異なってもよい。より具体的には、後方発光体820の後方において、所定の一つ色(例えば、赤色)に発光するLED(以下、「前者のLED」という。)と、所定の他の色(例えば、青色)に発光するLED(以下、「後者のLED」という。)とが混在する場合においては、後方発光体820のうちで「後者のLED」の前方に位置する部分の後面部(この前方に位置する部分の全体でもよい。)にローレット状の突起を連続形成し、後方発光体820のうちで「後者」の前方に位置する部分の後面部(この前方に位置する部分の全体でもよい。)にシボ模様を形成する態様等を例示できる。
リフレクタ860は、図28に示すように、長尺状の略梯子形状を備えると共に、樹脂の一体成形品で構成される基材部に金属光沢を備えるメッキ(例えば、クロムメッキ)を施して構成されている。即ち、リフレクタ860は、図31(a)〜(c)に示すように、前面部を(遊技者方向を向いた面部)を凹面部861aとし、後面部(後方レンズ体850と対向するが、遊技者方向とは反対側を向いた面部)を平面部861bとする板状体861を、リフレクタ860の長手方向に所定の間隔をおいて、多数(本実施例では、29個)連続配置した構成とされている。また、隣り合う板状体861の間には、板状体861の略板厚に相当する幅の隙間部862が形成されいる。そして、リフレクタ860全体においては、この隙間部862がリフレクタ860の長手方向に沿って、多数(本実施例では、28個)連続配置された構成となっている。
つまり、このリフレクタ860においては、その長手方向に沿って、板状体861と隙間部862とを交互に並べた構成とされている。これにより、リフレクタ860の前面部には、板状体861の凹面部861aが連続配置され、これらの凹面部861aによって反射面863を構成する。尚、本実施例では、この凹面部861aとして、略5角形状に凹設された「5面カット状」のものを用いている。また、リフレクタ860の長手方向に沿って、多数連続配置されるスリット状の隙間部862によって、光通過孔865を構成している。更に、反射面863は、前方発光体830の発する光を前方(遊技者方向)に反射させるための面であり、光通過孔865は後方発光体820の発する光を前方(遊技者方向)に到達させるための孔である。
本実施例では、連続配置された「スリット状の隙間部862」によって光通過孔865を構成するため、リフレクタ860の汎用性を高めることができる。例えば、本実施例とは異なる配置間隔で後方発光体820を配置したり、本実施例とは異なる大きさや数の後方発光体820を配置した場合等においても、スリット状の隙間部862(光通過孔865)が連続配置されるため、これらの後方発光体820の発する光を確実に通過させることができるからである。尚、隙間部862の幅(隣接する他の隙間部862への方向に沿った幅)をdとし、隣接する他の隙間部862との配置間隔(ピッチ)をpとする場合に、d/pの値を0.5〜1.5(好ましくは、0.75〜1.25、特に好ましくは約1.0)としている。リフレクタ860の反射能力(前方発光体830の光を反射する能力)は、凹面部861aの総面積の影響を受け、リフレクタ860の光通過能力(後方発光体820の光を通過させる能力)は隙間部862の総面積の影響を受ける。
そして、d/pの値を上記のように定めると、リフレクタ860が十分な反射能力と、十分な光通過能力とを同時に備えるからである。尚、光選択部を備えるリフレクタ(例えば、透明な基材部と、この基材部の少なくとも前面部に形成される蒸着メッキ層等で構成される光選択膜と、を備えるハーフミラー状のリフレクタ)においては、この隙間部862を形成する必要はない。但し、この場合には、後方発光体820から発光される光が、光選択部(光選択膜)を通過するときに減衰し易いため、後方発光体820からリフレクタの前方に到達する光の光量が、実施例の態様{隙間部862(光通過孔865)を用いる態様}に比べて、少なくなる傾向がある。
また、本実施例では、リフレクタ860の前面部を、リフレクタ860の後方側に凹む凹面状に構成し、この前面部によって、後述する前方発光体830の発する光を反射する反射面863を構成する。このため、この反射面863によって、前方発光体830が発する光を効率的に反射させることができる。つまり、反射面863が凹面状に構成され、受光面積が大きく、しかも、高い集光力を備えるため、前方発光体830が発する光を効率的に反射させることができる。更に、前方発光体830の略全体を凹面状の反射面863で取り囲むため、前方発光体830からその側方に発せられる光を、遊技者方向(前方)に反射させることもできる。
前方発光体830は、長尺状の冷陰極管を用いて構成されると共に、軸線をリフレクタ860の長手方向に沿わせつつ、リフレクタ860の反射面863の前方に配置されている。尚、本実施例では、前方発光体830の配置部位と、後方発光体820とが、サイドランプ装置800の前後方向に沿って位置ずれを生じている(図11参照)。即ち、後方発光体820は、前方発光体830の両脇に位置する個所の後方側に配置される。つまり、後方発光体820は、前方発光体830の「真後ろ」を避けて配置されるため、後方発光体820の発する光が前方発光体830によって遮られることはない。
尚、「冷陰極管」とは、一般に、「陰極からの放電を常温で開始することにより、点灯駆動及び/又は点滅駆動する発光体」、換言すると、「陰極の予熱を必要とせず、電極にフィラメントを備えない発光体」のことをいう。この冷陰極管は、頻繁な点灯駆動や点滅駆動に強く、十分な耐久性を備えるため、長期間に渡って良好な状態で使用できる。従って、冷陰極管を用いて発光体を構成すると、ランプ装置の光量を多くでき、しかもインパクトの強い光を、頻繁に点灯させたり、点滅させることができ、このランプ装置によって十分な電飾効果が得られる。
また、「冷陰極管」によると、頻繁な点灯駆動や点滅駆動を行っても、寿命が短くならず、ランプ装置の構造や、駆動回路の構造を簡便なものとできるため、従来の遊技機用の発光体(熱陰極管や電球等の熱陰極動作を行う発光体を備えるランプ装置)に比べて、製造コストを低くできる。更に、この「冷陰極管」を利用する「ランプ装置」では、ランプを発光させるときの電流が少ないため、ランニングコストを低く抑えることができる。また、この「冷陰極管」は、フィラメントを必要とせず、非発光部を短くでき、小型化(細管化)が容易である。
また、熱陰極管や電球を用いたランプ装置のように、ランプ装置自体の発熱量が多く、ランプ装置自体の熱が、周囲に配置される電子部品に対して悪影響を与える可能性がある場合には、ランプ装置の周囲に放熱手段を設けることが必要である。ところが、「冷陰極管」は、フィラメントを必要とせず、冷陰極管自体の発熱量を少なくできるため、冷陰極管の周囲に放熱手段を設ける必要がないか、若しくは、この放熱手段の数量を少なくできる。更に、冷陰極管では、管本体(ガラス管)に塗布されている蛍光体の種類を選択することによって、冷陰極管(ランプ装置)の発する光の色を多彩な色から選択できる。
尚、の前方発光体830としては、冷陰極管の他に、熱陰極管(ネオ管)や、いわゆる「アクリルバー(アクリル樹脂で構成される筒体内にLEDを配置したもの)」等の他の態様の発光体を用いることもできる。また、本実施例と異なり、後方発光体820を長尺状の発光体(例えば、長尺状の冷陰極管)を用いて構成することもできるが、この場合、長尺状の発光体が発する光は、リフレクタ860によって分断される。即ち、隙間部862を通じて分断された光が、遊技者方向に到達することになる。
前方レンズ体870は、図28に示すように、略トンネル形状を備えた長尺の透明体(例えば、樹脂やガラス等で構成)を用いて構成されている。この前方レンズ体870は、図29に示すように、長手方向を前方発光体830の長手方向に沿わせつつ、前方発光体830及びリフレクタ860を被覆する状態に配置されている。また、この前方レンズ体870の前方(遊技者に近接する側)に配置される頂部871においては、内面側に平面部872が形成されている。即ち、この前方レンズ体870の頂部871は凸レンズを構成し、この頂部871からは、「真後ろ」の光を真っ直ぐに通過させる構造となっている。
以上のサイドランプ装置800は種々の態様で使用可能であるが、本実施例では、特別図柄表示装置(可変表示手段)27によってリーチ表示を行うときに、左右のサイド装置38の後方発光体820を点灯させる。また、左入賞口19に入賞があると、左側のサイド装置38の後方発光体820を点灯し、右入賞口20に入賞があると、右側のサイド装置39の後方発光体820を点灯する。更に、遊技機が待機状態、即ち、「客待ちの状態」にあるときには、左右両サイド装置38の後方発光体820を点灯する。また、遊技機1が高確率状態に移行することが確定したときには、右側のサイド装置38の前方ランプ装置(冷陰極管)830が点灯する。尚、左右のサイド装置38のうちの少なくとも一方が、「報知手段」を構成してもよい。
本実施例では、柔らかな光を発する「後方発光体820」は関しては、頻繁に点灯させる。一方、電飾効果が高く、視認性が良好ではあるが、高頻度に点灯させると、「まぶしい」ことがある「前方発光体(冷陰極管)830」に関しては、遊技上、特に重要なメッセージを発するとき(「高確率状態への移行」の確定時)に限り、点灯させる。尚、本実施例と異なり、冷陰極管で構成される発光体(前方発光体830)を、これら以外の場面(例えば、リーチ状態となったとき、大当り状態となったとき、各種予告時等)に点灯させたり、点滅させることもできる。
尚、リフレクタ860の長手方向を基準に考えると、本実施例では、図32(a)及び(b)に示すように、この長手方向に並ぶ3つの光通過孔865に対して、1つの後方発光体820(リフレクタ860の短手方向には2つ)を配置しているに過ぎない。ところが、後方レンズ体850が突条851を多数備えるため、個々の後方発光体820から発せられる光が、後方レンズ体850を通過するのみならず、種々の方向に屈折する。
よって、図32(b)の長円状の破線に示すように、後方発光体820から発せられる光が種々の方向に散乱するため、個々の後方発光体820が、複数(本実施例では3つ)の光通過孔865をその守備範囲とする。即ち、突条851を備える後方レンズ体850を使用することで、少ない数の後方発光体820を用いて、広範囲な発光を行うことができる。尚、このような作用を備える後方レンズ体850は本実施例で示すものに限定されず、例えば、後面部若しくは全体に「ダイヤモンドカット」が施された後方レンズ体を用いても同様な作用を発揮できる。この変形例においても、後方レンズ体850の一部に、構造(レンズとしての構造)が異なる部分を設けてもよい。例えば、前述の「後方発光体820を構成するLEDの中に発光色が異なるLEDを混在させる態様」において、後方発光体820の各部分の構造がその後方に配置されるLEDの発光色毎に異なってもよい。
より具体的には、後方発光体820の後方に、所定の一つ色(例えば、赤色)に発光するLED(前者のLED)と、所定の他の色(例えば、青色)に発光するLED(後者のLED)とが混在する場合においては、後方発光体820のうちで「後者のLED」の前方に位置する部分の後面部(この前方に位置する部分の全体でもよい。)に「ダイヤモンドカット」を形成し、後方発光体820のうちで「後者のLED」の前方に位置する部分の後面部(この前方に位置する部分の全体でもよい。)にシボ模様や、連続的なローレット状の突起等を形成する態様等を例示できる。
図3に戻り、中央装置16の左右斜め上方には、一対のランプ風車24、25がそれぞれ配設されている。なお、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
図3に示すように、遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材59は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60は、ファール球防止部材59の位置とは略正反対側の、遊技盤10の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
次に、本実施例のパチンコ機1の裏面構造について図4を参照して説明する。前面枠4(図1及び図2参照)は中枠3にあって、前面枠4の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により、開閉可能に支持されている。裏機構盤102は中枠3にあって裏機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。遊技盤10(図3参照)は中枠3の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ(図示を省略)が、さらに、その下流側には、裏側遊技装置としての賞球払出装置109が配設されている。
続いて、遊技球の振り分け部(図示略)が賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、特別図柄表示装置27(図3参照)を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられ、この裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図5参照)として、裏側遊技装置としての主制御基板340{図6(a)参照}を格納した格納容器としての主制御基板ケース112が配設されている。主制御基板ケース112の背面下側には、発射装置制御部193(図5参照)として発射装置制御基板を格納した発射装置制御基板ケース113、及び発射制御集合中継基板(図示略)が設けられている。裏機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット(図示略)が、同じく右下方部には、払出制御部150(図5参照)として、払出制御基板350{図6(b)参照}を格納した格納容器としての払出制御基板ケース118が設けられている。前記主制御基板ケース112の右側上方に裏側遊技装置としての中継基板190が装着されている。
前記中継基板190は、図5にも示すように、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等と主制御部140とを中継するための基板とされている。本実施例においては、主制御基板ケース112、中継基板190及び払出制御基板ケース118は、金属板(図示を省略)に着脱自在に装着され、この金属板は裏機構盤102に対して回動自在に懸架されている。
一方、裏機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。尚、電源ターミナル基板121には、ラムクリア信号を発生させるためのラムクリアスイッチ(図示を省略)を接続してもよい。
また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の上側に配設されている。払出制御基板350{図6(b)参照}を格納した払出制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。
(2)パチンコ機1の電子制御装置130
次に、本実施例のパチンコ機1の電子制御装置130について、図5〜図8を参照して説明する。
まず、電子制御装置130は、図5に示すように、主制御部140と、複数の副制御部とを含んで構成されている。この主制御部140は、当否判定の制御等、遊技の基本進行を司る制御部である。また、副制御部は、主制御部140とは別に構成されている。更に、この副制御部は、信号伝送経路500aにより、主制御部140に直に接続された第1次副制御部と、第1次副制御部に信号伝送経路(500b等)によって接続された第2次副制御部とに分けられる。尚、本実施例においては、第2次副制御部に接続される第3次副制御部等の3次以降の副制御部が存在してもよい。
本実施例では、払出制御部(主として賞球の払出制御を行う賞球払出制御部)150と特別図柄制御部160とが第1次副制御部に該当し、発射装置制御部193や、音声・ランプ制御部170a等が第2次副制御部に該当する。ここで、図6(a)及び(b)に示すように、主制御部140は主制御基板340を備え、払出制御部150は払出制御基板350を備えている。また、図7に示すように、特別図柄制御部160は特別図柄制御基板360を備え、図8に示すように、音声・ランプ制御部170aは音声・ランプ制御基板370aを備えている。
尚、図8に示すように、音声・ランプ制御基板370aは、図中の仮想線Aを境界とする一方の部分(ランプ制御基板部370)と、他方の部分(音声制御基板部380)とを一体的に備えるものである。また、特別図柄制御部160と、音声・ランプ制御部170aとが、「遊技の演出を司る副制御部」に相当する。更に、音声・ランプ制御部170aを、音声制御部とランプ制御部とに分離してもよく、この場合には、特別図柄制御部160と、音声制御部と、ランプ制御部とが「遊技の演出を司る副制御部」に相当する。
ここで、詳細は後述するが、本実施例においては、主制御部140から特別図柄制御部160に対して変動コマンド、停止図柄コマンド、及び変動停止コマンドを送信する。更に、特別図柄制御部160では変動コマンドを受けて、複数の変動態様から乱数等による抽選で変動態様を決定する。そして、特別図柄制御部160が選択する種々の図柄変動に応じて、特別図柄制御部160から、音声・ランプ制御部170aに、所定のコマンドが送信可能とされている。
主制御基板340は、図6(a)に示すように、CPU401を含む主回路部400と、入出力回路部500とを備えている(図21参照)。そして、この主制御基板340は、通常、不正行為者にとっては開閉困難なケース(即ち、主制御基板ケース112)に収納されている。また、入出力回路部500には、外部端子部145が接続され、この外部端子部145には、パチンコホールの「ホールコンピューター」が接続される。そして、主制御基板340は、RAMクリア処理の実行後に、RAMクリア信号をONし、一定時間経過後にOFFするが、このRAMクリア信号をパチンコ機1の外部に出力し、パチンコホールのシステム等に報知できる。このため、不正行為者が判らない間に、パチンコホールの管理者側が不正行為を知ることができる。
また、図22に示すように、CPU401はCPUコア480を備え、ROM482に格納された制御プログラムにより、RAM481をワークエリアとしてパチンコ機1全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU401が主体となって当否判断制御を行う。
主回路部400は、図21に示すように、CPU401、発振部410、リセット回路部450、I/Oデコード回路部420、データバス安定化部411、及び第1外部入力回路部430を有している。また、CPU401は、図22に示すように、CPUコア480、内蔵RAM481、内蔵ROM482、メモリ制御回路483、クロック発生器484、アドレスデコーダ485、ウオッチドッグタイマ486、カウンタ/タイマ487、パラレル入出力ポート488、リセット/割り込みコントローラ489、外部バスインターフェース490、出力制御回路491を備えている。
図5に戻り、図6(a)に示す入出力回路部500には前記した信号伝送経路500aが接続され、入出力回路部500からその信号伝送経路500aへ、払出制御部150及び特別図柄制御部160へ処理内容を指示する指令信号たるコマンドデータを送信する。尚、主制御部140から、払出制御部150及び特別図柄制御部160へは、一方向形式若しくは双方向形式でデータが伝送される。また、特別図柄制御部160から音声・ランプ制御部170aへは、一方向形式でデータが伝送される態様を例示するが、特別図柄制御部160及び音声・ランプ制御部170a間で双方向形式でデータが伝送されてもよい。更に、各制御部140〜180には、電源受電基板410から電源ユニット420、さらには分電基板430を介して電源が供給されており(図5の破線を参照)、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が全制御基板に送信される。
中継基板190には、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等が接続され、中継基板190の出力端子は、主制御部140の入出力回路部500と接続されている。また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知器(入賞検知スイッチ)17s、普通図柄表示装置基板32f、各種ソレノイド17c,313、右普通図柄作動ゲート通過検知器(右普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ)37s、左普通図柄作動ゲート通過検知器(左普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ)36sが主制御部140の入出力回路部500に接続されている。
払出用端子基板191には、タッチスイッチ9a、発射停止スイッチ9b、ヴォリュームスイッチ192、タンク球切れ検知スイッチ104及び補給球切れ検知スイッチ108等が接続され、払出用端子基板191の出力端子は、図6(b)に示す払出制御部150の入出力回路部700と接続されている。
払出制御部150は、図6(b)に示すように、主制御部140と同様の主回路部600及び入出力回路部700を含んで構成され、入出力回路部700において図16に示す信号伝送経路500aに接続されている。また、入出力回路部700には、賞球払出装置109、発射装置制御部193等が接続されている。
特別図柄制御部160は、図7に示すように、演算回路構成要素として、CPU161と、RAM162と、ROM163と、入出力ポート164と、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)166とを含み、それら演算回路構成要素はバス165により相互に接続して構成され、入出力ポート164において信号伝送経路500aに接続されている。入出力ポート164には、主表示装置27が接続され、CPU161はROM163に格納された制御プログラムにより、RAM162をワークエリアとして中央装置16の作動制御を行っている。
図8に示すように、音声・ランプ制御部170aを構成するランプ制御基板部370は、演算回路構成要素として、CPU171と、RAM172と、ROM173と、入出力ポート174とを含んで構成されている。そして、これらの要素(171、172、173、及び174)はバス175により相互に接続して構成され、入出力ポート174において信号伝送経路500bに接続されている。そして、入出力ポート174には、図5に示す枠飾りランプ基板4gと、各種ランプ基板261f、262fと、各種LED基板4d、4f、4u〜4y、19f〜22f等が接続されている。これら各基板にランプあるいはLED等が1又は複数個接続される。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯または点滅する。更に、ランプ制御基板部370は、可動部分等を構成するソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。
図8に示すように、音声・ランプ制御部170aを構成する音声制御基板部380は、ランプ制御基板370と同様の演算回路構成要素181〜185、及びサウンドジェネレーター188を含んで構成され、入出力ポート184において信号伝送経路500bに接続されている。サウンドジェネレーター188は、格納された音声データと音声出力モジュールとに基づいて、図5に示す音量スイッチ基板12を介して接続されたスピーカー400aより、ゲームの進行に対応した各種の音声出力を行う。入出力ポート184に接続された音量スイッチ基板12は、音量スイッチ(図示略)の操作に伴い、出力音量の設定を行うものである。
さらに、枠飾りランプ基板4g等の各種ランプやサウンドジェネレーター188は、特別図柄制御部160の制御による特別図柄の変動・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様(後述する)、特別遊技態様、及び遊技モード(確率変動、時短など)等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、音声・ランプ制御部170aを作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500bを介して送信される。
なお、上述した特別図柄制御部160、音声・ランプ制御部170aは、主制御部140や払出制御部150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、主回路部と入出力回路部とから構成されるものとし、内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。また、主制御部140や格納されたプログラムによって、「当否判定手段」と、「確率変動手段」等をを構成する。
次に、賞球動作は、以下の順序で実行される。
主制御部140は、遊技球が入賞球検知スイッチ318を通過したら15個の賞球個数データを、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sを通過したら6個の賞球個数データを、それ以外の場合、例えば、左右下入賞口21、22の通過検知スイッチ21s、22sの通過を検知した場合などにおいては、10個の賞球個数データを、払出制御部150に対してその検知順に、払出制御部150を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信する。(すなわち、固有賞球数はここでは、6個、10個あるいは15個である。)払出制御部150は、主制御部140からの賞球個数データを受け取り、賞球払出信号の送信により賞球払出装置109を作動させる。
また、主制御部140は、上述の各種検知スイッチの出力に基づいて遊技状態を判断し、また、その遊技状態に基づいて当否判定を行うとともに、判定内容に応じて対応する図柄表示態様で画像表示制御を行うためのデータを読み込む。例えば、主制御部140は、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、入賞球検知スイッチ318等の検知結果や、特別図柄当否判定乱数の取得値などを使用して、遊技が行われていない客待ちの状態、遊技は行われているが始動入賞がない状態(変動準備状態)、始動入賞があった状態、及び特別遊技状態なども判断する。また、始動入賞が検知されると後述する乱数値に基づいて当否判定が行われ、その判定結果に基づいて特別図柄の変動(リーチ表示態様を含む)、または確定などの表示態様制御のためのデータが読み込まれる。このデータは、特別図柄制御部160を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信される。
次に、主制御部140により実行されるメインジョブについて図9等を参照して説明する。これは、主制御部140のROM482(図22参照)に格納されたプログラムに基づき、CPU401により実行されるジョブの一例である。先ず、スタックポインタをRAM481(図22参照)の所定のアドレスに設定した後(S10)、RAMクリアスイッチが操作(押下)されているか否かを判断し(S12)、操作されていればRAM481の初期化処理が行われ(S13)、操作されていなければ、バックアップフラグが設定されているか否かが判断される(S15)。そして、バックアップフラグが設定されていれば(S15:YES)、図11の「電源断に対する復電処理」が行われる。
尚、本実施例では、停電等によって電源断が発生したときに、図10に示すように、使用レジスタの内容をRAM481に退避(保存)し(S630)、スタックポインタの値をRAM481に保存する(S632)。そして、大入賞口ソレノイド、第1種始動口ソレノイドをOFFにし(S634)、賞球センサのポーリング処理時間(例えば、約85m秒)を設定し(S636)、賞球計数前センサ及び賞球計数後センサで遊技球の通過を監視する(S638)。次いで、ポーリング処理時間が経過すると(S640)、使用しているRAM481のチェックサム(チェックサム、バックアップフラグ、スタック領域は除く)を作成し(S642)、保存し、バックアップフラグをRAM481に設定する(S646)。そして、RAM481のアクセスを禁止し(S648)、無限ループ処理にて電源ダウンに備える。なお、上記無制限ループ処理に替えてHALT処理やSTOP処理を実行することも可能である。
図11の「復帰処理」においては、チェックサムの算出(S664)を実行し、電源断時に保存していたチェックサムの値を比較し、一致しなければ、RAM481の初期化処理を行う(S13)。一致すれば、電源断前のスタックポインタを復帰し(S668)、バックアップフラグをクリアし(S670)、サブ基板を電源断前の状態に復帰させるためのコマンドを送信する(S672)。そして、各レジスタを電源断前の状態に復帰し(S674)、割込みの許可/不許可を電源断前の状態に復帰等し(S676,S678)、電源断前の番地に戻る(S680)。本実施例では、パチンコ機1に対し、電源断対策用のバックアップ電源を付加しているため、パチンコホールの停電時等においても、停電前に生じていた「遊技者にとって有利な情報」を保存できる。
図9に戻り、バックアップフラグが設定されていなければ(S15:NO)、初期化終了の判定が行われる(S20)。初期化が終了していれば(S20:YES)、LEDジョブ(S30)からスイッチジョブ(S70)までのジョブが実行される。また、初期化が終了していなければ(S20:NO)、初期化ジョブ(S190)が実行され、再び、初期化終了の判定が行われる(S20)。尚、パチンコ機1が出荷状態から最初の電源投入時であったり、RAMクリアスイッチが操作(押下)されていたり、バックアップフラグに異常があったり、チェックサムが一致しなかった場合には、RAM481の初期化処理が行われる。
LEDジョブ(S30)においては、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データや、特別図柄未始動回数の表示態様データなどが出力される。等速乱数ジョブ(S40)では、後述するRAM481の特別図柄当否判定乱数メモリや汎用カウントメモリなどが更新される。非等速乱数ジョブ(S50)では、初期値カウンタ、外れ普通図柄乱数メモリ(図示略)が更新される。なお、汎用カウントメモリ(図示略)は、例えば割り込みごとの「0」〜「255」の値の作成や、コマンドジョブ、飾りジョブの実行などに使用される。
また、音声ジョブ(S60)では、音楽や音声に関するデータの読み込みが行われ、スイッチジョブ(S70)では、各種検知スイッチの読み込みが行われる。すなわち、左右入賞口通過検知信号などの各種信号が中継基板200を介して主制御部140に、発射停止検知信号、タッチ検知信号、ヴォリューム検知信号などの各種信号が払出用端子基板200aを介して払出制御部150にそれぞれ取り込まれ、また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sから第一種始動口入賞検知信号、大入賞装置31から入賞球検知信号、及び普通図柄作動ゲート通過検知信号が主制御部140に取り込まれる。
さらに、カウント検知スイッチ、カウント検知及び特定領域通過検知スイッチ等のスイッチ318(図5参照)に異常があるか否かが判定され(S80)、異常がなければ(S80:YES)、特別図柄メインジョブ(S90)から音声ジョブ(S110)までのジョブが実行される。また、異常(球詰まりや断線など)があれば(S80:NO)、エラージョブ(S130)が実行される。
特別図柄メインジョブ(S90)においては、主制御部140と特別図柄制御部160とが協調して動作するために必要なデータに関するジョブが実行される。また、普通図柄メインジョブ(S100)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データの読み込みが行われる。
この後、各フラグ状態がバックアップメモリにセットされ(S140)、賞球信号ジョブ(S150)、情報信号ジョブ(S160)、コマンドジョブ(S170)、及び残余時間ジョブ(S180)が実行される。賞球信号ジョブ(S150)においては、賞球払出しに関するデータの読み込みや出力が行われ、情報信号ジョブ(S160)では、他の制御部への情報出力に必要なデータの読み込みが行われる。さらに、コマンドジョブ(S170)では、特別図柄管理等のためのコマンドの出力が行われ、残余時間ジョブ(S180)では、非等速乱数の呼出しが行われる。尚、残余時間ジョブ(S180)においても、初期値乱数の更新が行われる。
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、始動入賞(第一種始動口(普通電動役物)17への入賞)時の当否判定ジョブに関して図12〜図15を参照して説明する。なお、これらのジョブで使用する各種メモリ等は、図5に示す主制御部140のRAM481(図22参照)に格納され、代表的なもの(481a〜481g、481h〜481m、481o、481p、481x、481y)を図16に示す。
まず、図12に示すように、S200において始動入賞があったか否かを確認し、始動入賞が無い場合(S200;NO)は、S203に進み、特別図柄保留数メモリ481b(図16)に記憶されている保留数(未始動回数であって、保留データの数に相当)を判定する。そして、保留数がなし(つまり、ゼロ)であれば本処理を終了し、保留数があれば、S260に移行する。
一方、始動入賞がある場合(S200;YES)は、S206において、保留数(未始動回数)が一定値(本実施例では「4」)を超えているか否かが判断され、この保留数(未始動回数)が一定値(本実施例では「4」)を超えていれば、その始動入賞は無効となり、S260へスキップする。また、一定値内の保留数(未始動回数)であれば、S208において、特別図柄保留数メモリ481b(図16参照)に記憶されている保留数(未始動回数)を1インクリメントする。
このように、保留数(未始動回数)を1インクリメントすると、S210において、特別図柄当否判定乱数(以下、当否用乱数、又は判定乱数ともいう)および当り図柄乱数を発生させ{(プログラムを発生させても、所定の乱数発生回路を用いてもいずれでもよい(当否用乱数発生手段)}、S212において、これら当否判定乱数および当り図柄乱数を読み込む。こうして読み込んだ乱数値を、S214において、それぞれ特別図柄当否判定乱数メモリ481a(図16参照:以下、判定乱数メモリともいう)、大当り図柄決定乱数メモリ481dに記憶する。このメモリは、読み込んだ判定乱数値を始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶している。
次いで、S220に進み、「予告関連処理」を行う。この予告関連処理では、図13に示すように、先ず、S212で読み込んだ乱数値が大当りか否かを判定する(S222)。このS222では、大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、上記乱数値との比較を行い、両者が一致していれば「大当り」と判定され、一致していなければ「外れ」と判定される。
この「大当り」には、「真正確変大当り」と、「真正通常大当り」と、「疑似確変大当り」と、「疑似通常大当り」とが存在する。そして、本実施例では、「真正確変大当り」、「真正通常大当り」及び「疑似確変大当り」のうちの何れかがを生ずる確率を「1/240」に設定している。このうち、「真正確変大当り」を生ずる割合を「2/5」、「真正通常大当り」を生ずる割合を「2/5」、「疑似確変大当り」を生ずる割合を「1/5」としている。つまり、本実施例では、「疑似確変大当り」を設けることで、遊技機1が高確率状態に移行する確率が高くなるが、「大入賞口311への入賞に伴う多量の遊技球の払い出し状態(つまり、従来の特別遊技状態)」を生ずる確率は、「1/300」となる{(1/240)×(2/5)×2}。このため、本実施例によると、高確率状態への移行の可能性を高くし、遊技上の興趣を十分に向上させつつも、著しく射幸心をあおることがない。なお、本実施例において、「疑似通常大当り」は「疑似確変大当り」に起因した高確率状態にある場合にのみ発生可能である。
「大当り」と判定される場合(S222;YES)には、この「大当り」が特別図柄表示装置27に「確率変動図柄(第1の確率変動図柄若しくは第2の確率変動図柄)」を表示して行われる大当り(以下、「確変大当り」と称する。)であるか否かが判断される(S224)。そして、S224で「確変大当り」と判断される場合(S224;YES)には、確変フラグを設定した後(S226)、当該「確変大当り」の「前回の大当り」として、「真正確変大当り」が存在しているか否かが判断される(S228)。つまり、「当該確変大当り」を基準に、その前回生じた大当りが「真正確変大当り」であるか否かが判断される(S228)。
S228で「NO」と判断されると、当該「確変大当り」が「疑似確変大当り」であるか否かが判断される(S236)。そして、「疑似確変大当り」である場合(S236;YES)には、「疑似確変大当りフラグ」を設定し、「予告関連処理」を終了して、S260に移行する。つまり、本実施例においては、当該「確変大当り」の「前回の大当り」として、「真正確変大当り」が存在しない場合に限って、所定の条件の下、「疑似確変大当り」が発生する。換言すると、本実施例では、遊技機1が「真正確変大当りに起因した高確率状態」にあるときには、特別図柄表示装置(可変表示手段)27に「疑似確変大当り図柄」が表示されることはない。一方、遊技機1が通常の確率状態(低確率状態)にあったり、「疑似確変大当りに起因した高確率状態」にあるときには、特別図柄表示装置(可変表示手段)27に「疑似確変大当り図柄」が表示されることがある。
S228で「YES」と判断される場合には、「予告演出カウンタ」の値が「0」であるか否かを判断し、「0」でない場合(S231;NO)には、「予告関連処理」を終了して、S260に移行する。一方、「予告演出カウンタ」の値が「0」である場合(S231;YES)には、所定の乱数を用いて、予告を行うか否か(即ち、主制御部140が予告実行信号を出力するか否か)の抽選を行い(S232)、当選の場合には(S232;YES)、「大当り予告信号」を出力設定する。尚、このS231や、後述するS248に示す「予告演出カウンタ」は初期値が「0」であり、予告(本実施例では、連続予告に関する実行信号の出力設定)を行わない場合も値が「0」となる。
また、S228及びS236で「NO」と判断される場合にも、S232の処理(S232;NOの場合)、若しくは、S232及びS234の処理(S232;YESの場合)を行った後に「予告関連処理」を終了し、S260に移行する。尚、S228及びS236で「NO」と判断される場合とは、S224で当該「確変大当り」の「前回の大当り」として、「真正確変大当り」が存在せず、しかも、当該「確変大当り」が「疑似確変大当り」でない場合(S236;NO、つまり、「真正確変大当りである場合」)である。
S224で、今回の「大当り」が「確変大当り」ではない(即ち、通常大当りである)と判断されると(S224;NO)には、「当該通常大当りの前回の大当り」として、「疑似確変大当り」が存在しているか否かが判断される(S240)。つまり、当該通常大当りを基準に、前回生じた大当りが「疑似確変大当り」であるか否かが判断される(S240)。
S240で「YES」と判断される場合と、当該「大当り」が「疑似通常大当り」であるか否かを判断し(S244)、「疑似通常大当り」である場合(S244;YES)には、「疑似通常大当りフラグ」を設定し、「予告関連処理」を終了し、S260に移行する。このように、本実施例においては、当該「通常大当り」の「前回の大当り」として、「疑似確変大当り」が存在する場合、即ち、遊技機1が「疑似確変大当りに起因した高確率状態ある場合には、所定の条件の下、「疑似通常大当り」状態が発生することがある。
尚、S240で「NO」と判断される場合には、S231に移行し、「予告演出カウンタ」の値が「0」であるか否かを判断する。そして、「予告演出カウンタ」の値が「0」でない場合には、「予告関連処理」を終了し、S260に移行する。一方、「予告演出カウンタ」の値が「0」である場合には、S232の処理(S232;NOの場合)、若しくは、S232及びS234の処理(S232;YESの場合)を行った後に「予告関連処理」を終了し、S260に移行する。
S222で、「外れ」と判定される場合(S222;NO)には、S248で、「予告演出カウンタ」の値が「0」であるか否かを判断し、「0」でない場合(S248;N0)には、「予告関連処理」を終了し、S260に移行する。一方、「予告演出カウンタ」の値が「0」である場合(S248;YES)には、所定の乱数を用いて、予告を行うか否か(即ち、主制御部140が予告実行信号を出力するか否か)の抽選を行い、当選の場合には(S250;YES)、偽りの当り予告実行信号(図中は、「ガセ予告信号」と標記)を出力設定する(S255)。即ち、偽りの当り予告実行信号(ガセ予告信号)が、主制御部140から特別図柄制御部160に出力される。
このように、S232、S250で、予告を行う旨の抽選結果を得た後、S234、S255の予告信号出力設定を経てからS260の処理に移行する。尚、S232、S250で、予告を行わない旨の抽選結果を得た場合には、予告実行信号の出力設定を行うことなく、S260の処理に移行する。尚、S234若しくはS255で出力された予告実行信号を、特別図柄制御部160が受信した後の処理については後述する。
尚、S234、S255において、予告実行信号(本実施例では、連続予告に関する予告実行信号)を出力設定する場合には、S231、S248に示す「予告演出カウンタ」には、保留数がセットされる。これに加え、S231やS248において、予告演出カウンタの値が「0」でない(ここでは、1〜4の整数となる)と判定される場合には、S260に処理が移行する。つまり、予告演出カウンタに、1〜4の整数が記憶されている場合(連続予告に関する予告実行信号の出力設定が既に行われている場合)には、新たに、予告実行信号の出力設定を行うことがない。尚、各発明に示す遊技機は、本実施例と異なり、連続的予告ではなく、単発的な予告を行う遊技機であってもよい。
図12に戻り、S260において変動開始時であれば、S262にて、特別図柄当否乱数メモリ481a(図16参照)から記憶している最も古い先頭の当否判定乱数値を読み出し、大当り図柄決定乱数メモリ481dから当り図柄乱数値を読み出すと共に、特別図柄当否乱数メモリ481aおよび大当り図柄決定乱数メモリ481dをシフトする。そして、S265において、特別図柄用の大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、S267において、上記特別図柄当否判定乱数値との比較を行い、両者が一致していれば大当り判定となり、一致していなければ外れ判定となる。大当り判定の場合には、S270の「大当り処理」に移行し、外れ判定の場合には、S370の「外れ処理」に移行する。
大当り処理(S270)においては、図14に示すように、先ず、「疑似確変大当りフラグ」が設定されていない(S272;NO)と共に「疑似通常大当りフラグ」が設定されていない(S274;NO)場合、つまり、真正大当りの場合(真正確変大当りであっても、真正通常大当りであってもよい。)には、S276で、真正大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値を真正大当り図柄決定乱数メモリ481d(図16参照)に記憶する(S276)。なお、真正大当り図柄決定乱数は、始動入賞時に当否用乱数と同時に読み込まれているが、当り判定決定と同時に、あるいは当り判定決定後所定の時間後に読み込むものとしてもよい。
この真正大当り図柄決定乱数値で指定される特別図柄は、特別図柄制御部160のROM163(図7参照)に格納されている特別図柄画像データに基づいて、特別図柄表示装置27(図3参照)に、変動表示状態を経た後、定められた配列態様で確定表示(停止表示)される{図24の(a)及び(b)参照}。なお、上記特別図柄画像データを大当り図柄決定乱数値と対応付けて識別情報決定用値として主制御部140のRAM481(図22参照)に記憶しておき、読み込んだ真正大当り図柄決定乱数値と識別情報決定用値とを比較することで停止表示する図柄を決定するものとしてもよい。
また、真正大当り図柄決定乱数と同時にリーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値をリーチ態様決定乱数メモリ481j(図16参照)に記憶する(S280)。このリーチ態様決定乱数値で指定されるリーチ表示態様は、特別図柄制御部160のROM163(図7参照)に格納されたリーチ表示態様画像データに基づいて、特別図柄表示装置27(図3参照)に、変動表示状態を経た後、定められたリーチ態様で表示される。なお、この場合も、上記リーチ表示態様画像データをリーチ態様決定乱数値と対応付けてリーチ態様決定用値として、主制御部140のRAM481(図22参照)のリーチ態様決定用値メモリ481k(図16参照)に記憶しておき、読み込んだリーチ態様決定乱数値とリーチ態様決定用値とを比較することで表示するリーチ態様を決定するものとしてもよい。
一方、「疑似確変大当りフラグ」が設定されている(S272;YES)場合、つまり、疑似確変大当りの場合には、S282で、疑似確変大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値を疑似確変大当り図柄決定乱数メモリ481o(図16参照)に記憶する。また、「疑似確変大当りフラグ」が設定されていない(S272;NO)が、「疑似通常大当りフラグ」が設定されている(S274;YES)場合、つまり、疑似通常大当りの場合には、S284で、疑似通常大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値を疑似通常大当り図柄決定乱数メモリ481p(図16参照)に記憶する。
なお、疑似確変大当り図柄決定乱数や疑似通常大当り図柄決定乱数も、始動入賞時に当否用乱数と同時に読み込まれているが、当り判定決定と同時に、あるいは当り判定決定後所定の時間後に読み込むものとしてもよい。また、疑似確変大当り図柄決定乱数値や疑似通常大当り図柄決定乱数値で指定される特別図柄は、特別図柄制御部160のROM163(図7参照)に格納されている特別図柄画像データに基づいて、特別図柄表示装置27(図3参照)に、変動表示状態を経た後、定められた配列態様で確定表示(停止表示)される{図24の(c)及び(d)参照}。
また、上記特別図柄画像データを疑似確変大当り図柄決定乱数値や疑似通常大当り図柄決定乱数値と対応付けて識別情報決定用値として主制御部140のRAM481(図22参照)に記憶しておき、読み込んだ疑似大当り図柄決定乱数値と識別情報決定用値とを比較することで停止表示する図柄を決定するものとしてもよい。更に、本実施例では、疑似確変大当り図柄や疑似通常大当り図柄を、所定の図柄変動の後、リーチ状態を経ることなく、確定表示するが、疑似確変大当り図柄や疑似通常大当り図柄においても、リーチ状態を経た後に確定表示を行ってもよい。
以上の大当り処理においては、S290において、「大当り」という判定結果(本実施例では「1」)を特別図柄判定結果メモリ481i(図16参照)に記憶する。
一方、外れ処理(S310)においては、図15に示すように、先ず、S265からS372に進み、外れリーチジョブを行うかどうかを乱数により決定する。すなわち、S372において、リーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込み、他方、S374において、リーチ番号メモリ481h(図16参照)に記憶されているリーチ番号を読み出す。そして、S376において、両者が一致していれば外れリーチジョブに、一致していなければ通常外れジョブとなる。
外れリーチジョブの場合は、S378へ進み、少なくとも揃えるべき2つの特別図柄(例えば、3種類の特別図柄のうち、左図柄と右図柄)を、外れリーチ図柄決定乱数(また、左図柄の乱数を参照し、それに右図柄を一致させるようにしてもよい)を使用して決定し(S378)、外れリーチ図柄番号メモリ481l(図16参照)に記憶する(S380)。また、S382において、外れ中図柄を乱数により同様に決定し、S384において決定した乱数値を外れ中図柄番号メモリ481g(図16参照)に記憶する。そして、S390において、「外れリーチ」という判定結果(本実施例では「2」)を特別図柄判定結果メモリ481j(図16参照)に記憶する。
通常外れジョブの場合は、S395に進み、各特別図柄(例えば、左図柄、右図柄及び中図柄)をそれぞれ乱数により決定し、決定した各乱数値をそれぞれ対応する外れ図柄番号メモリ481e、481f、481gに記憶する(S395、S400、S405、S408、S410、S412)。そして、S418において、「通常外れ」という判定結果(本実施例では「3」)特別図柄を判定結果メモリ481i(図16参照)に記憶する。
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、特別図柄メインジョブの概略の流れを図17〜図19を参照して説明する。まず、S500において、第一種始動口(普通電動役物)17への遊技球の入賞に基づき、特別図柄表示装置27の各主表示部271、272、273毎に各特別図柄の変動表示を開始させる。そして、S510において、判定結果メモリ481i(図16参照)から図12〜15に示す当否判定ジョブで得られた各入賞に対する判定結果を読み出す。
具体的には、大当り判定(「1」)の場合は(S520:YES)、S800に進み、大当り表示ジョブを行う。この大当り表示ジョブでは、図18に示すように、S803において「確変フラグ」が設定されているか否かを判断し、設定されていない場合(S803;NO)には、「疑似通常大当り当りフラグ」が設定されているか否かが判断される(S805)。そして、「疑似通常大当り当りフラグ」が設定されていない場合(S805;NO)、即ち、「真正通常大当り」の場合には、S808に進み、上述したリーチ態様決定乱数値に対応するリーチ態様決定用値メモリ481kに記憶されているリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS810に進み、真正大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。
そして、S813に進み、左側に位置する主表示部271と、右側に位置する主表示部273とに同一図柄(同一の偶数)を表示してリーチ表示を行った後に、演出用表示部275の変動を開始する。更に、演出用表示部275、中央に位置する主表示部272の順に、図柄変動を停止させ、「真正通常大当り図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する(S816)。尚、本実施例では、遊技機が通常の確率状態(低確率状態)にあるときに、この「真正通常大当り図柄」が表示されても、遊技機1は通常の確率状態(低確率状態)を維持するが、遊技機が高確率状態にあるときに、この「真正通常大当り図柄」が表示されると、「第1の特別遊技状態」を終了した後に遊技機1は通常の確率状態(低確率状態)とされる。また、本実施例では、演出用表示部275を主表示部271、272、273に比べて大型化し、この演出用表示部275に表示される図柄も大型化されているため、図18及び19において演出用表示部275に表示される図柄を「大図柄」と称している。
S805で、「疑似通常大当り当りフラグ」が設定されると判断されると(S805;YES)、即ち、「疑似通常大当り」の場合には、S820に進み、疑似通常大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。そして、S823に進み、左側に位置する主表示部271と、右側に位置する主表示部273、中央に位置する主表示部272の順で、図柄変動を停止させ、「疑似通常大当り図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する。尚、この「疑似通常大当り図柄」は、前述の如く、遊技機1が「疑似確変大当り」を原因として高確率状態となっているときに限定して表示される。そして、この「疑似通常大当り図柄」が表示されると、「第2の特別遊技状態」を終了した後に遊技機1は通常の確率状態(低確率状態)とされる。
S803において「確変フラグ」が設定されていると判断されると(S803;YES)、「疑似確変大当り当りフラグ」が設定されているか否かが判断される(S830)。そして、「疑似確変大当り当りフラグ」が設定されていない場合(S830;NO)、即ち、「真正確変大当り」の場合には、前述の「真正通常大当り」の場合と同様に処理される。即ち、S833に進み、上述したリーチ態様決定乱数値に対応するリーチ態様決定用値メモリ481kに記憶されているリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS835に進み、真正大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。
そして、S838に進み、左側に位置する主表示部271と、右側に位置する主表示部273とに同一図柄(同一の奇数)を表示してリーチ表示を行った後に、演出用表示部275の変動を開始する。更に、演出用表示部275、中央に位置する主表示部272の順に、図柄変動を停止させ、「真正確変大当り図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する(S841)。尚、本実施例では、遊技機が高確率状態にあるときに、この「真正確変大当り図柄」が表示されると、「第1の特別遊技状態」を終了した後に遊技機1は高確率状態を継続し、遊技機が低確率状態にあるときに、この「真正確変大当り図柄」が表示されると、「第1の特別遊技状態」を終了した後に遊技機1は高確率状態とされる。
S830で、「疑似確変大当り当りフラグ」が設定されると判断されると(S830;YES)、即ち、「疑似確変大当り」の場合には、S850に進み、疑似確変大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。そして、S853に進み、左側に位置する主表示部271と、右側に位置する主表示部273、中央に位置する主表示部272の順で、図柄変動を停止させ、「疑似確変大当り図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する。尚、この「疑似確変大当り図柄」は、前述のように、遊技機1が「真正確変大当り」を原因として高確率状態となっているときには表示されない。そして、この「疑似確変大当り図柄」が表示されると、「第2の特別遊技状態」を終了した後に遊技機1は高確率状態とされる。更に、疑似確変大当り報知ランプ(報知手段)を点灯させ、遊技機1が疑似確変大当り状態に突入することが報知される。
図17に戻り、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S530:YES)、S900に進み、外れリーチ表示ジョブを行う。即ち、図19に示すように、上述した外れリーチ図柄番号メモリ481l(図16参照)から外れリーチ図柄番号と、外れ中図柄番号メモリ481g(図16参照)から外れ中図柄番号とを読み出す(S905)。そして、S910において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ中図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S915)。具体的には、S915において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と中図柄との差)を算出し、その差に基づいて外れリーチ態様メモリ481mから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば中図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れスーパーリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。
その後、S918において、左側に位置する主表示部271と、右側に位置する主表示部273とに同一図柄(同一の奇数でも、偶数でもよい。)を表示してリーチ表示を行った後に、演出用表示部275の変動を開始する(S920)。更に、演出用表示部275、中央に位置する主表示部272の順に、左右の主表示部271、273とは異なる図柄を、停止表示し(S925)、「外れ図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する。
通常外れ判定(「3」)の場合は(S540)、図17のS550に進み、外れ各図柄番号を外れ番号メモリ481e、481f、481g(図16参照)からそれぞれ読み出し、S560に進んで、主表示部271〜273において各特別図柄を(例えば、左図柄、右図柄及び中図柄)、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させ、「外れ図柄」を、特別図柄表示装置27で確定表示する。
次に、特別図柄制御部160によって行われる「予告処理」に関し、図20を用いて簡単に説明する。即ち、主制御部140が発信した予告信号(図13のS234、S255参照)を、特別図柄制御部160が受信すると(S1100;YES)、実際に予告を行うか否かを乱数等によって抽選する(S1110)。そして、実際に予告を行う旨の抽選結果が得られると(S1110;YES)、その予告信号が「大当り」に対応するもの(真の予告に関するもの)か、外れに対応するもの(ガセ予告に関するもの)か、が判断される(S1120)。
予告信号が、「大当り(真正確変大当り及び真正通常大当り)」に対応するもの(真の予告に関するもの)である場合(S1120;YES)は、S1130に進み、後表示を行うか{リーチ表示の後に予告動作(扉A、Bの開閉)を行うか}、前表示を行うか{リーチ表示の前に予告動作(扉A、Bの開閉)を行うか}を、乱数等を用いて抽選しする。そして、後表示を行う場合(S1130;YES)には、「リーチ表示の後に予告動作(扉A、Bの開閉)を行う」旨の指令が、音声・ランプ制御部170aに出力される(S1140)。また、前表示を行う場合(S1130;NO)には、「リーチ表示の前に予告動作(扉A、Bの開閉)を行う」旨の指令が、音声・ランプ制御部170aに出力される(S1150)。更に、予告信号が外れに対応するもの(ガセ予告に関するもの)と判断される場合(S1120;NO)も、「リーチ表示の前に予告動作(扉A、Bの開閉)を行う」旨の指令が、音声・ランプ制御部170aに出力される(S1150)。
次に、特別図柄表示装置27(図3参照)に、特定図柄(真正確変大当り図柄、真正通常大当り図柄、疑似確変大当り図柄、若しくは、疑似通常大当り図柄)が確定表示された後の処理、即ち、遊技機1が特別遊技状態となった後の処理(以下、「特別遊技関連処理」と称する。)について、図33〜図37を用いて説明する。
特別遊技が開始されると、図33に示すように、連続カウンタを初期化(例えば、「1」に設定)した(S1010)後、「疑似確変大当りフラグ」が設定されているか否か(S1012)、「疑似通常大当りフラグ」が設定されているか否か(S1013)が判断される。そして、「疑似確変大当りフラグ」及び「疑似通常大当りフラグ」が設定されていない場合(S1012;NOで、S1013;NOの場合)、つまり、真正大当り(真正確変大当りでも、真正通常大当りでもよい。)には、特別遊技として「第1の特別遊技状」を実行する。即ち、開閉板312を開放方向に作動し、大入賞口311を開放し(S1015)、大入賞口311に遊技球が入賞し易い状態にする。尚、「連続カウンタ」の値は、特別遊技状態における「ラウンド回数」に相当する
大入賞口311の開放状態が所定時間t1(例えば30秒)を経過したとき(S1020;YES)、若しくは、入賞数が所定数n1に到したとき(S1030;YES)に、「停止条件」が成立し、開閉板312を閉鎖方向に作動し、大入賞口311が閉鎖状態とされ(S1040)、1つのラウンドを終了する。即ち、開閉板312を開放方向へ作動させ、「停止条件」の成立を待って、閉鎖方向への作動させること、即ち、閉鎖状態にある大入賞口311を開閉することが、「第1の特別遊技」における「単位作動」の一具体例を示している。
尚、所定時間t1が経過しておらず(S1020;NO)、しかも、入賞数が所定数n1に到達していないとき(S1030;NO)、即ち、「停止条件」が成立しない場合には、大入賞口311の開放状態が維持される。また、「入賞数が所定数n1に到達したか否か」は、入賞球検知スイッチ318(図5参照)に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたか否かにより判断することができる。
S1040によって大入賞口311(開閉板312)が閉鎖されてから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の「継続条件」が成立していれば(S1045;YES)、連続カウンタの値を「+1」し(S1050)、継続条件が成立していなければ(S1045;NO)、特別遊技を終了する(S1060)。即ち、S1045の処理は「作動終了手段」の一具体例を示している。また、「継続条件」としては、「大入賞口311に入賞した遊技球が、図示しない特定領域を通過したこと」を例示できる。
所定の継続条件が成立し(S1045;YES)、連続カウンタの値を「+1」した(S1050)場合には、特別遊技の終了条件を満たすか否かが判断される。例えば、連続カウンタの値が所定の回数(例えば、16回)に到達したか否かが判断され(S1055)、所定の回数に達すると(S1055;YES)、特別遊技の終了条件が成立し、特別遊技を終了する(S1060)。一方、特別遊技の終了条件を満たさない場合、つまり、所定の回数に到達しない場合(S1055;NO)と、再び大入賞口311(開閉板312)が開放状態となり、大入賞装置31が遊技球受入状態となる。尚、「停止条件」までを、1つのラウンドとする「遊技球受入状態」は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では16ラウンド)まで繰り返し継続される。また、「停止条件」成立時に「継続条件」が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)する。
S1060で特別遊技を終了した後に、「確変フラグ」が設定されているか否かが判断され(S1065)、設定されていない場合(S1065;NO)、即ち、「真正通常大当り」に係る特別遊技を終了した場合には、そのまま特別遊技気関連処理を終了する。このとき、図36(a)に示すように、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が通常の確率状態(低確率状態)にあるときには、当該特別遊技の終了後も、この通常の確率状態(低確率状態)がそのまま維持される。一方、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が高確率状態にあるときには、当該特別遊技の終了後に、遊技機1は通常の確率状態(低確率状態)に移行する(図示を省略)。
S1065で、「確変フラグ」が設定されていると判断されると(S1065;YES)、即ち、「真正確変大当り」に係る特別遊技を終了した場合には、「確変処理」を実行し(S1100)、本遊技機1を高確率状態に移行させた後に特別遊技関連処理を終了する。このとき、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が通常の確率状態(低確率状態)にあるときには、図36(b)に示すように、当該特別遊技の終了後に遊技機1は高確率状態に移行する。そして、この高確率状態は、その後、真正通常大当りを生ずると(所定条件の一具体例)、通常の確率状態(低確率状態)に戻される。また、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が高確率状態にあるときには、当該特別遊技の終了後に、この高確率状態を継続する(図示を省略)。
S1012で、「疑似確変大当りフラグ」が設定されていると判断される場合(S1012;YES)と、S1013で「疑似通常大当りフラグ」が設定されている判断される場合(S1013;YES)には、「第2の特別遊技」が実行される。
即ち、S1012で、「疑似確変大当りフラグ」が設定されていると判断される場合(S1012;YES)、つまり、疑似確変大当りの場合には、図34に従って「第2の特別遊技」が実行される。先ず、開閉板312を振動させ(S2015)、この開閉板312の振動時間が所定時間t1(例えば30秒)となるか(S2020;YES)、若しくは、入賞数が所定数n1に到したとき(S2030;YES)に、「停止条件」が成立し、開閉板312の振動を停止し(S2040)、1つのラウンドを終了する。ここで、開閉板312を振動させ、「停止条件」の成立を待って、振動を停止することは、「第2の特別遊技」における「単位作動」の一具体例を示している。
この「第2の特別遊技」においても、所定時間t1が経過するか(S2020)、入賞数が所定数n1に到達すること(S2030)が「停止条件」とされるが、「第2の特別遊技」においては、S2015で開閉板312が振動状態となっても、大入賞口311は開放状態とならない。よって、遊技球が大入賞口311に入賞することは不可能なため、S2035で、入賞数が所定数n1に到達したと判断されることはない。
また、この「第2の特別遊技」においても例えば、大入賞口311に入賞した遊技球が、図示しない特定領域を通過したことが「継続条件」とされる。このため、S2040によって、開閉板312の振動を停止してから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、当該「継続条件」が成立しているか否かが判断される(S2045)が、開閉板312を振動状態させるだけの「第2の特別遊技」においては、この「継続条件」が成立すると判断されることはない。従って、第2の特別遊技においては、S2015で、開閉板を振動させ、所定時間t1が経過した(S2020;YES)後に、一律に「継続条件」が不成立と判断され(S2045;NO)、特別遊技を終了する(S2060)。つまり、「第2の特別遊技」は、単位作動を一回行ったら終了する。
このように、第2の特別遊技を終了した後(S2060)、「確変処理」を実行し(S2065)、本遊技機1を高確率状態に移行させた後に処理を終了する。このとき、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が通常の確率状態(低確率状態)にあるときには、図37(a)に示すように、当該特別遊技の終了後に、遊技機1は高確率状態に移行する。即ち、本遊技機1において、「疑似確変大当り」を生ずると、大入賞口311への入賞を行わずに特別遊技を終了させ、高確率状態のみを残すことができる。そして、この高確率状態は、その後、通常当り(真正通常大当り若しくは疑似通常大当り)を生ずると(所定条件の一具体例)、通常の確率状態(低確率状態)に戻される。また、当該特別遊技を開始する直前において、遊技機1が高確率状態にあるときには、当該特別遊技の終了後に、この高確率状態を継続する(図示を省略)。
S1012で「疑似確変大当りフラグ」が設定されていないと判断されると(S1012;NO)と共に、S1013で「疑似通常大当りフラグ」が設定されている判断される場合、つまり、疑似通常大当りの場合にも、前述の疑似確変大当りの場合と同様に、「第2の特別遊技」が実行される。即ち、図35に示すように、先ず、開閉板312を振動させ(S3015)、この開閉板312の振動時間が所定時間t1(例えば30秒)となるか(S3020;YES)、若しくは、入賞数が所定数n1に到したとき(S3030;YES)に、「停止条件」が成立し、開閉板312の振動を停止し(S3040)、1つのラウンドを終了する。尚、3035においても、入賞数が所定数n1に到達したと判断されることはない。
また、S3040によって、開閉板312の振動を停止してから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の「継続条件」が成立しているか否かが判断される(S3045)が、この場合も、「継続条件」が成立すると判断されることはない。従って、図35に従う場合も、開閉板を振動させ、所定時間t1が経過した(S3020;YES)後に、一律に「継続条件」が不成立と判断され(S3045;NO)、特別遊技を終了する(S3060)。
この「疑似確変大当り」は、前述の如く、遊技機1が「疑似確変大当りを契機とする高確率状態」にあるときのみ生ずる。そして、遊技機1が、当該「疑似通常大当り」に起因する特別遊技を開始する直前において、高確率状態(疑似確変大当りを契機とする高確率状態)にあるが、図37(b)に示すように、当該特別遊技の終了後に、遊技機1は通常の確率状態(低確率状態)に移行する。
(3)実施例の効果
本実施例によると、確率変動図柄が複数種類設定され、特別図柄表示装置(可変表示手段)27に表示される確率変動図柄の種類に応じて、大入賞装置(可変入賞手段)31の作動態様が2つの作動態様の中から選択される。つまり、大入賞装置(可変入賞手段)31への遊技球の入賞率が異なる「2種類」の「特別遊技状態」を設定し、特別図柄表示装置(可変表示手段)27に表示される「確率変動図柄」の種類に応じて、所定の「特別遊技状態」を選択する。これにより、大入賞装置(可変入賞手段)31への遊技球の入賞率が変更される。よって、実施例に係る遊技機1では、例えば、高確率状態への移行頻度を高くしつつも、遊技球の払い出し数を所望の数とすることができる。
つまり、実施例の遊技機1によると、射幸心を著しくそそる遊技機1となることを防止しつつも、高確率状態に移行させる頻度を高めることができ、遊技上の興趣を十分に向上させることができる。また、本実施例では、確率変動図柄のみならず、非確率変動図柄も、「2種類」設定し、特別図柄表示装置(可変表示手段)27に表示される非確率変動図柄に応じて、大入賞装置(可変入賞手段)31の作動態様を変更するため、より一層、遊技上の興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
即ち、「第2の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)の作動作態様は実施例で例示する態様に限定されない。例えば、図38に示すように、「第1の特別遊技」における開閉板312の開放量(V)よりも(図38の破線を参照)、「第2の特別遊技」における開閉板312の開放量(Y)を小さく(少なく)し、「第1の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率よりも、「第2の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率を低くしてもよい。例えば、「第1の特別遊技(状態)」においては開閉板312の開放量(V)を遊技球Wの直径(X)より多くし(大きくし)、「第2の特別遊技(状態)」においては開閉板312の開放量(Y)を遊技球Wの直径(X)よりも少なく(小さく)してもよい。好ましくは、開放量(Y)を直径(X)の(2/3)以下(0を含まない。)にしたり、より好ましくは、(1/2)以下(0を含まない。)にする場合を例示できる。
また、前述の参考発明12〜参考発明14の発明とは異なる手法で、「第1の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率よりも、「第2の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率を低くしてもよい。例えば、「第2の特別遊技」の際に行う単位作動の上限回数を、「第1の特別遊技」の際に行う単位作動の上限回数よりも少なくし、「第1の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率よりも、「第2の特別遊技」における大入賞装置31(可変入賞手段)への入賞率を低くしてもよい。
実施例を構成する電子制御装置130においては、主制御部140に対して、払出制御部150及び特別図柄制御部160ばかりではなく、音声・ランプ制御部170aをも、信号伝送経路500aによって直に接続してもよい。また、音声・ランプ制御部170aの代わりに、各々別体のランプ制御部及び音声制御部を用いてもよい。この場合には、ランプ制御部や音声制御部を特別図柄制御部160に対し、信号伝送経路500bにより接続してもよいし、ランプ制御部や音声制御部を信号伝送経路500aにより、主制御部140に直に接続してもよい。尚、これらの場合の伝送方向は一方向であっても双方向であってもどちらでも良い。
例えば、図39の変形例に示すように、主制御部140と、音声・ランプ制御部170とを信号伝送経路500bによって接続し、音声・ランプ制御部170と、特別図柄制御部160とを信号伝送経路500cによって接続してもよい。そして、主制御部140から音声・ランプ制御部170へは、一方向形式でデータを伝送し、音声・ランプ制御部170及び特別図柄制御部160間では双方向でのデータの伝送を可能としてもよい。この場合には、音声・ランプ制御部170及び特別図柄制御部160間で、同期を図ることが容易であり、音の発生、ランプの点灯、図柄の表示等を当り図柄の確定やリーチ態様にあわせて正確なタイミングで制御することができる。
また、実施例では、リフレクタ860として、いわゆる「5面カット状」の反射面863を備えたものを例示したが、リフレクタ860の態様はこれに限定されない。例えば、図40に示すように、「4面カット状」等の「5面以外の多角面カット状」の反射面863や、円形、楕円形等の種々の形状のを反射面863を備えたものを用いてもよい。尚、実施例に示す「5面カット状」の反射面863では中央が水平面状となり、図40に示す「4面カット状」の反射面863では中央が谷形状となる。このため、第1の発光体(前方発光体830)が発する光を、異なった態様で遊技者に到達させることになる。つまり、反射面863の形状を適宜変更することで、異なる態様の反射光を得ることができる。
実施例では、リフレクタ860として、反射面863と、光通過孔865を備えるものを例示したが、リフレクタ860の構造はこれに限定されない。例えば、リフレクタ860を、後方発光体820の発する光を透過するが、前方発光体830の発する光を透過せず、反射する「ハーフミラー」で構成してもよい。この場合には、リフレクタ860には必ずしも、光通過孔865を形成する必要がないため、リフレクタ860の構造の簡略化や、リフレクタ860の強度の向上等を図ることができる。
後方発光体820の配置は、本実施例と異なる態様であってもよく、例えば、図41に示すような「千鳥状」に配置したり、ランダムに配置してもよい。また、光通過孔もスリット状の隙間部によって構成されるものに限定されず、例えば、丸形孔、三角形孔、多角形孔、切り欠き状の孔等で構成してもよい。更に、光通過孔の配置方法も種々選択でき、例えば、「千鳥状」に配置したり、ランダムに配置してもよい。また、光選択部を備えるリフレクタ(例えば、透明な基材部と、この基材部の少なくとも前面部に形成される蒸着メッキ層等で構成される光選択膜と、を備えるハーフミラー状のリフレクタ)においては、この隙間部862を形成する必要はない。但し、この場合には、後方発光体820から発光される光が、光選択部(光選択膜)を通過するときに減衰し易いため、後方発光体820からリフレクタの前方に到達する光の光量が、実施例の態様{隙間部862(光通過孔865)を用いる態様}に比べて、少なくなる傾向がある。
また、変形例に係るサイドランプ装置として、図42及び図43に示す後方レンズ体1850を備えるものを例示できる。但し、この変形例に係るサイドランプ装置においても、後方レンズ体1850以外の構成部材としては、実施例と同様な構成部材(リフレクタ860、後方発光体820、スペーサ840、前方発光体830、前方レンズ体870)を備える。この変形例に係る後方レンズ体1850は、所定の透明な一体成形品{例えば、透明な樹脂(ポリカーボネート)等の一体成形品}を用いて構成されている。また、長尺状に形成された平板部1850aと、平板部1850aの前面からその前方に向かって多数突出する突出部1850bと、を備えている。尚、この後方レンズ体1850においては、平板部1850aの平面寸法がリフレクタ860の平面寸法よりも一回り大きくされている(略同じとされてもよいし、小さくされてもよい。)。
突出部1850bは、「リフレクタ860の隙間部862(光通過孔865)の空間形状」と凹凸が略反転した凸形状を備える。即ち、突出部1850bは、リフレクタ860の板状体861と略同一の形状を備え、その前端面1851bは、「5面カット状」の凹面形状を備える。また、突出部1850bの数は隙間部862の数と等しくされている(本変形例では、28個)と共に、隣接する突出部1850bの配置間隔も隣接する隙間部862の配置間隔と等しくされている。この変形例においては、リフレクタ860の後方に後方レンズ体1850を配置し、各突出部1850bを対応する関係にある隙間部862に挿入すると{図43(b)を参照}、リフレクタ860と、後方レンズ体1850とが一体化される。このとき、板状体861の凹面部861aと、突出部1850bの前端面1851bとが、略面一な状態となる。
リフレクタ860に、その前後(表裏)を貫通する隙間部862(光通過孔865)を設ける場合においては、本変形例の如く、後方レンズ体1850の前面部にから、隙間部862(光通過孔865)に挿入される突出部1850bを突出させると、リフレクタ860と後方レンズ体1850との位置決めを行うことが容易である。また、この変形例のように、突出部1850bの前端面1851bと板状体861の前端面(凹面部861a)とが同一形状とされ、突出部1850bを隙間部862に挿入したときに、両前端面(851bと1861a)が略面一な状態となると、前方レンズ体870を通じて目視可能な「サイドランプ装置の内部構造」の意匠性が向上する。尚、各突出部1850bの対応する関係にある隙間部862への「挿入」は「嵌合状態」で行われてもよいし、「遊入状態」で行われてもよい。また、突出部1850bの前端面1851bの形状は、板状体861の前端面(凹面部861a)の形状にあわせて変更可能であり、例えば、前端面(凹面部861a)が「四面カット状」や「半円筒状等」の他の凹面形状を備えれば、前端面851bの形状もこの「他の凹面形状」とすることが好ましい。
また、冷陰極管を用いて構成される前方発光体830は、実施例に示す直線状に限らず、略U字状、略円形状、略L字状等の種々の形状とすることができる。更に、本実施例では、冷陰極管の両側方における後方側の部位に、LEDを配置(連続状)する態様を例示したが、冷陰極管の一側方における後方側の部位に、LEDを配置してもよい。
B.実施例2
次に、実施例2の遊技機について説明する。この遊技機も、所謂「セブン機」と称されるタイプのパチンコ機(弾球遊技機)である。このパチンコ機に関し、実施例1の遊技機との相違点を中心に説明する。尚、実施例2では、「図3の代わりに、図44及び図45」、「図12の代わりに、図49及び図50」、「図13の代わりに図51」、「図14の代わりに図52」、「図15の代わりに図53」、「図16の代わりに図54」、「図17の代わりに図55」、「図18の代わりに図56」、「図23の代わりに図45」、「図24の代わりに図46」、「図25及び図26の代わりに、図47及び図48」、「図33〜図35の代わりに、図57及び図58」が用いられ、図59及び図60が付加されている点が、実施例1と異なる。また、図1、図2、図4〜図11、図20〜図22と、それらの説明は、実施例2においてもそのまま適用できる。
先ず、本パチンコ機の機械的な構造における「実施例1の遊技機」との相違としては、遊技盤1000の相違を挙げることができる。尚、以下の説明において、実施例1の遊技盤10と同様な部位(部品)に関しては、同一の符号を付して、説明を省略したり、簡略化することがある。
実施例2の遊技盤1000は、図44に示すような構造を備え、中枠3(図1及び図2参照)に保持されるとともに、裏機構盤102(図4参照)によりその背面側が覆われている。また、遊技盤1000には、遊技盤1000の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成され、遊技領域11内には、中央装置26と、第一種始動口(普通電動役物)17と、変動入賞装置18と、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22と、多数の障害釘23と、一対のランプ風車24、25等が配設されている。
図44に示すように、中央装置26は遊技領域11の略中央部に配置されると共に、「可変表示手段」の一具体例を構成する特別図柄表示装置(液晶表示装置)1270を備えている。この特別図柄表示装置1270の表示画面1271は、図45(a)に示すように、その下縁側に横長に形成された主表示領域1271Aと、表示画面1271の大部分を占める演出用表示領域1271Bとを備えている。このうち、主表示領域1271Aは、右端寄りの部分に本図柄表示部1272、1273を形成し、略中央に特別図柄保留表示部1600aを形成している。また、演出用表示領域1271Bは、3つの演出図柄表示部(疑似図柄を表示する部分である。)1275〜1277と、その他の部分で構成される背景画面表示部1278とを備えている。尚、本実施例では、本図柄を表示するための領域(主表示領域1271A)と、演出専用図柄{演出図柄(疑似図柄である。)や背景図柄}を表示するための領域(演出用表示領域1271B)とが、「可変表示手段」において区画されているが、「可変表示手段」の同一の領域に、本図柄と演出専用図柄とを表示してもよい。
2つの本図柄表示部1272、1273は、演出図柄表示部1275〜1277よりも小型(例えば、1/10〜1/100)で、認識困難とされている。そして、個々の本図柄表示部1272、1273において、本図柄が変動表示された後に、確定表示される。
この特別図柄表示装置1270においても、遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球することにより、その表示画面1271の表示領域(主表示領域1271Aと、演出用表示領域1271B)に表示される各図柄(特別図柄等)が、それぞれ変動し、停止表示する。つまり、2つの本図柄表示部1272、1273によって、2つの本図柄を変動表示した後に、2つの本図柄の確定表示がなされる。また、演出用表示領域1271Bにおいても、3つの演出図柄(疑似図柄の一具体例を示す)の変動表示と、背景図柄の表示と、3つの演出図柄の確定表示とがなされる。
そして、図46(a)に示すように、本図柄表示部1272、1273に、特定図柄の一具体例を示す大当り図柄(後述するが)が確定表示(停止表示)されると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311が開放させたり、この大入賞口311を振動させて、遊技者に「特別遊技に係る特典」と、「第2の特典」とが付与される。
2つの本図柄は、その確定表示(停止表示)の態様によって、「特別遊技に係る特典を遊技者に付与するか否かの判定(以下、「当否判定」ということがある。)」の結果を表示する。尚、本明細書において、左側の本図柄表示部1272を「第1本図柄表示部1272」と称すると共に、この本図柄表示部1272に表示される本図柄を「第1本図柄」と称することがある。また、右側の本図柄表示部1273を「第2本図柄表示部1273」と称し、この本図柄表示部1273に表示される本図柄を「第2本図柄」と称することがある。
本実施例では、第一種始動口(普通電動役物)17に遊技球が入球すると、両本図柄表示部1272、1273では、本図柄の変動表示を開始する。即ち、図45(b)及び(c)に示すように、両本図柄表示部1272、1273では、「1」〜「9」の数字をこの順に表示した後、アルファベットの「A」の文字を表示して、その後、「1」に戻り、更に、「1」〜「9」の数字をこの順に表示し、「A」の文字を表示することを繰り返す。
図46(a)に示すように、両本図柄表示部1272、1273に確定図柄(停止図柄)が表示されると、遊技者に対して、以下の情報が発信される。つまり、両本図柄表示部1272、1273に同一の数字が確定表示されると、「当否判定」の結果が「標準型の大当り(以下、「スタンダード大当り」という。)」であることを示す。この両本図柄表示部1272、1273に、同一の数字を並べて構成される特定図柄は、「第1の特定図柄」の一具体例を示している。この場合、遊技機は「標準型の特別遊技(以下、「スタンダード特別遊技」という。)状態となる。尚、この「スタンダード特別遊技」状態になると、後述するように、賞球を伴う利益と、変動入賞装置18の状態変化に伴う快感(視覚的、聴覚的な快感)を与えることを内容とする利益とが、遊技者に付与される。
本遊技機では、この「スタンダード特別遊技」を実行した後、一律に「回数制限(本実施例では、50回を例示する。)付きの確率変動状態」に移行する。この「回数制限」は、スタンダード特別遊技の後に、高確率状態で当否判定を行うことができる回数の上限数である。更に、本遊技機は、この確率変動状態を終了した後に、一律に「回数制限(本実施例では、30回を例示する。)付きの時短状態」に移行する。この「回数制限」は、確率変動状態終了後に、特別図柄表示装置1270の表示領域に表示される各図柄(特別図柄)の変動時間と、普通図柄表示装置の表示領域で表示される普通図柄の変動時間を短縮する時短を行う回数の上限値である。
図46(a)に示すように、両本図柄表示部1272、1273に、「A」の文字が並んで表示されると、「当否判定」の結果が「非標準型の大当り(以下、「チャンス大当り」という。)」であることを示す。この両本図柄表示部1272、1273に、同一のアルファベット文字「A」を並べて構成される特定図柄は、「第2の特定図柄」の一具体例を示している。この場合、遊技機は「非標準型の特別遊技(以下、「チャンス特別遊技」という。)」状態となる。尚、この「チャンス特別遊技」状態になると、賞球に伴う利益は付与されないが、「チャンス特別遊技」終了後に特別遊技状態とは別の特典が遊技者に付与される。
本遊技機には、この「チャンス特別遊技」を実行した後に、前述の「スタンダード特別遊技」を実行した後と同一の状態変化を生ずる。つまり、「チャンス特別遊技」を実行した後、一律に「回数制限(本実施例では、50回を例示する。)付きの確率変動状態」に移行する。更に、遊技機は、この確率変動状態を終了した後に、一律に「回数制限(本実施例では、30回を例示する。)付きの時短」状態に移行する。
尚、遊技機が確率変動中であったり、時短中であるときに、特別図柄表示装置1270に「大当り」を示す特定図柄が表示されると、遊技機は、当該確率変動状態や時短状態の終了を待たずに、「特別遊技」を実行する。そして、当該「特別遊技」の終了後に、当該「特別遊技」に起因した新たに確率変動状態となり、その後、時短状態となる。
図46(a)に示すように、両本図柄表示部1272、1273に、「大当りを示す図柄」以外の図柄(外れ図柄)が確定表示されると、「当否判定」の結果が「外れ」であることを示す。尚、この場合、遊技者には、「スタンダード特別遊技」に係る特典や「チャンス特別遊技」に係る特典(確率変動状態や時短状態による特典を含む)は付与されない。
演出図柄表示部1275〜1277は、図45(a)に示すように、演出用表示領域1271Bの下半部において3つ並んで配置される。尚、以下の説明において、遊技者から見て左側の演出図柄表示部1275を「左演出図柄表示部1275」と称し、遊技者から見て中央の演出図柄表示部1276を「中演出図柄表示部1276」と称すると共に、遊技者から見て右側の演出図柄表示部1277を「右演出図柄表示部1277」と称する。また、背景画面表示部1278は、演出用表示領域1271Bのその他の部位によって構成され、背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)を表示したり、この背景画面と共にキャラクタを示す図柄(以下、キャラクタ図柄という。)が表示される。
演出図柄表示部1275〜1277では、前述の本図柄表示部1272、1273と、同時に図柄変動を開始する。そして、この演出図柄表示部1275〜1277に、確定表示される確定図柄(停止図柄)には、図46(b)に示す態様がある。即ち、「スタンダード大当りを示す停止図柄」は、「7」、「7」、「7」のように、何れかの数字を3つ並べて構成される。また、「チャンス大当りを示す停止図柄」は、3つの演出図柄表示部1275〜1277に、左から右に昇順となる数字を並べて(例えば、「1」、「2」、「3」)構成される。更に、「外れを示す停止図柄」は、3つの演出図柄表示部1275〜1277のうちの少なくとも2つに異なる数字を表示して構成される停止図柄のうちで、「チャンス大当りを示す停止図柄」を除いたものである。
ここで、この演出図柄表示部1275〜1277においても、第一種始動口(普通電動役物)17に遊技球が入球すると、図柄の変動(疑似図柄の変動)を開始すると共に、背景画面表示部1278には動画が連続的に表示される。この際、変動途中の演出図柄(疑似図柄)の表示態様は、それ自体単独で、若しくは、背景の動画が示すメッセージに呼応して、回転、拡大、縮小等を行ってもよい。
尚、本実施例では、演出図柄表示部1275〜1277に確定表示される演出図柄(以下、「確定疑似図柄」という。)の表示内容と、両本図柄表示部1272、1273に確定表示される本図柄の表示内容(以下、「真実の抽選の結果の内容」という。)とが一致している。つまり、本図柄の確定図柄によって「スタンダード大当りを示す停止図柄」が表示されるときには、演出図柄の確定図柄によって「スタンダード大当りを示す停止図柄」が表示され、本図柄の確定図柄によって「チャンス大当りを示す停止図柄」が表示されるときには、演出図柄の確定図柄によって、「チャンス大当りを示す停止図柄」が表示される。また、本図柄の確定図柄によって「外れ」が表示されるときには、演出図柄の確定図柄によって、「外れ」が表示される。
但し、「確定演出図柄(確定疑似図柄)」の表示内容が、「真実の抽選の結果の内容」と一致しない内容(「偽りの抽選の結果の内容」)であってもよい。また、演出図柄表示部1275〜1277において、演出図柄の変動表示の後に、一旦、「偽りの抽選の結果の内容」を示す演出図柄を仮停止させる(以下、この仮停止された疑似図柄を「仮確定演出図柄」という。)。そして、演出図柄表示部1275〜1277において、演出図柄を再度、変動表示した後に、「真実の抽選の結果の内容」と一致する内容の演出図柄(確定演出図柄)を確定表示してもよい。
具体的には、本図柄表示部1272、1273において、「大当り(「スタンダード大当りであっても、チャンス大当りであってもよい。」が表示されるときに、演出図柄表示部1275〜1277において、一旦、「外れを示す仮確定演出図柄」を表示した後に、演出図柄を再度、変動させ、最終的に、「大当りを示す確定演出図柄」を表示してもよい。また、本図柄表示部1272、1273において、「スタンダード大当りを示す確定本図柄」が表示されるときに、演出図柄表示部1275〜1277において、一旦、「チャンス大当りを示す仮確定演出図柄」を表示した後に、演出図柄を再度、変動(再抽選表示ともいう。)させ、最終的に、「スタンダード大当りを示す確定演出図柄」を表示してもよい。尚、再変動の実行の可否等は、主制御部140で抽選してもよいし、副制御部(170若しくは160)によって抽選してもよい。
尚、各請求項に係る発明において、本図柄表示部1272、1273の表示態様は、本実施の形態に例示するものに限定されない。例えば、本図柄表示部1272、1273の少なくとも一方を、2つ又は3つ以上の特別図柄表示領域(識別情報表示領域)で構成する。そして、この複数の特別図柄表示領域(識別情報表示領域)で、複数の特別図柄(識別情報)を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、特別図柄の組み合わせ図柄を、停止表示させてもよい。例えば、特別図柄表示装置1270に、左特別図柄を表示する左特別図柄表示領域と、中特別図柄を表示する中特別図柄表示領域と、右特別図柄を表示する右特別図柄表示領域とを、略横一列に設定された配置方向においてこの順序で並んで形成する。そして、各特別図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向に図柄変動方向が設定され、その向きで変動しているように識別情報としての複数の図柄(特別図柄)が順次表示されていくようにしてもよい。これらの態様では、例えば、表示画面1271の本図柄表示部に、同一図柄(例えば、「7、7、7」)で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311を開放してもよい。また、表示画面1271の本図柄表示部に、左から順に昇順に並ぶ数字(例えば、「1、2、3」)が停止表示(確定表示)されると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311を振動等させてもよい。
本実施の形態では、所謂「リーチ演出」を演出図柄表示部1275〜1277のみにおいて行う態様を例示したが、本図柄表示部1272、1273及び演出図柄表示部1275〜1277の双方で行う態様であっても、双方で行わない態様であっても、本図柄表示部1272、1273のみで行う態様であってもよい(尚、本図柄表示部1272、1273で、リーチ演出を行う場合には、本図柄表示部1272、1273の数を3つ、若しくは、9つ等にする必要がある。)。
図45(a)に戻り、特別図柄保留表示部1600aは、第一種始動口(普通電動役物)17に入球した遊技球のうちで、未消化の状態にあるもの数(保留数)を、所定数を上限(例えば、4個を上限)として表示するものである。尚、「未消化」の状態とは、例えば、所定の遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球したが、特別図柄表示装置1270において、当該遊技球に係る当否判定の結果(抽選結果)の表示が未だなされていない状態等を指す。
この特別図柄保留表示部1600aには、「1」〜「4」までの数字を表示するための「数字表示部位1611a、1612a、1613a、1614a」を横方向に並べている。そして、保留数に対応する数字表示部位1611a〜1614aを点灯させたり、全数字部位1611a〜1614aを消灯させることで、その時点の保留数が表示される。例えば、全「数字表示部位1611a〜1614a」が消灯状態とされると、その時点の保留数が「0」であると表示される。また、左端の数字表示部位1611aを点灯すると、その時点の保留数が「1」であると表示され、点灯する数字表示部位を右方向に1つずつ増加させていくと、保留数が1つずつ増加する。そして、全数字表示部位1614aを点灯すると、その時点の保留数が「4」であると表示される。
この特別図柄保留表示部1600aでは、第一種始動口(普通電動役物)17に遊技球が入球するごとに、表示する保留数を1つずつ増加させる。また、次の特別図柄の変動(本図柄表示部1272、1273における変動)を開始するたびに、保留数が消化され、特別図柄保留表示部1600aによって表示される保留数が1つずつ減少する。尚、この特別図柄保留表示部1600aを、表示画面1271とは別体の装置として構成することもできる。
図44に戻り、中央装置26の上部中央には、普通図柄表示装置1032が配置されている。この普通図柄表示装置1032は、7セグメント表示器1032aと、普通図柄保留表示LED1032bとを有している。7セグメント表示器1032aは、1〜9の奇数数字を変動表示させるもので、後述する左右の普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより変動して、所定時間経過後に1種類の奇数数字が停止表示される。そして、例えば「7」で停止表示すると、第一種始動口(普通電動役物)17が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。
中央装置26の左右斜め下方には、普通図柄作動ゲート36、37がそれぞれ設けられ、この左右の普通図柄作動ゲート36、37内に左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図8参照)が配設されている。そして、遊技球の普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかの通過により、普通図柄表示装置1032における7セグメント表示器1032aが変動表示する。
普通図柄保留表示LED1032bは、4個の丸形の赤色LEDで構成され、7セグメント表示器1032aの左右両側に近接して配置されている。これは、左右の普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。次の7セグメント表示器1032aの変動表示が開始されるたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED1032bが消灯される。
第一種始動口(普通電動役物)17は、後述する変動入賞装置18と一体化されたもので、中央装置26の下方に離れて配設されている。第一種始動口(普通電動役物)17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図8参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図8参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置18は、上記第一種始動口(普通電動役物)17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖する開閉板312と、この開閉板312を開閉するための大入賞口ソレノイド313(図8参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する特定領域(V入賞口及び一般入賞口/図示略)と、連動杆(図示略)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図8参照)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。
また、左下入賞口21は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め左下側に配設されて、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図8参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223が左下入賞口LED基板21f(図8参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め右下側に配設されて、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図8参照)が設けられている。そして、この右下入賞口22の下方には複数個の右下入賞口LED224が右下入賞口LED基板22f(図8参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。
変動入賞装置18の左右斜め上方には、左入賞口19及び右入賞口20がそれぞれ配設されている。そして、その内部にはそれぞれ、左入賞口通過検知スイッチ19s(図8参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図8参照)が設けられている。また、中央装置26の左右斜め上方には、一対のランプ風車24、25がそれぞれ配設されている。さらに、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイドランプ38、39がそれぞれ縦円弧状で相対称状に配設されている。なお、多数の障害釘23は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
図44に戻り、遊技盤1000の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材59は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60は、ファール球防止部材59の位置とは略正反対側の、遊技盤1000の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
遊技機のその他の「機械的な構造」と、遊技機の裏面構造、「電子装置130」の構造等に関しては、実施例1と同様である。但し、実施例2では、当否判定ジョブを、図49〜図53に従って行う。
次に、実施例2において、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、始動入賞(第一種始動口(普通電動役物)17への入賞)時の当否判定ジョブに関して明する。なお、これらのジョブで使用する各種メモリ等は、図5に示す主制御部140のRAM481(図22参照)に格納されている。但し、実施例では、代表的なもの(1481a〜1481i、1481k〜1481m、1481t、1481u、1481x、1481y)を図54に示す。
まず、図49に示すように、S5200において始動入賞があったか否かを確認し、始動入賞が無い場合(S5200;NO)は、S5203に進み、特別図柄保留数メモリ1481b(図53)に記憶されている保留数(未始動回数であって、保留データの数に相当)を判定する。そして、保留数がなし(つまり、ゼロ)であれば本処理を終了し、保留数があれば、S5250に移行する。
一方、始動入賞がある場合(S5200;YES)は、S5206において、保留数(未始動回数)が一定値(本実施例では「4」)を超えているか否かが判断され、この保留数(未始動回数)が一定値(本実施例では「4」)を超えていれば、その始動入賞は無効となり、S5250へスキップする。また、一定値内の保留数(未始動回数)であれば、S5208において、特別図柄保留数メモリ1481b(図54参照)に記憶されている保留数(未始動回数)を1インクリメントする。
このように、保留数(未始動回数)を1インクリメントすると、S5210において、特別図柄当否判定乱数(以下、当否用乱数、又は判定乱数ともいう)および当り図柄乱数を発生させ{(プログラムを発生させても、所定の乱数発生回路を用いてもいずれでもよい(当否用乱数発生手段)}、これら当否判定乱数および当り図柄乱数を読み込む。こうして読み込んだ乱数値を、それぞれ特別図柄当否判定乱数メモリ1481a(図54参照:以下、判定乱数メモリともいう)、大当り図柄決定乱数メモリ1481dに記憶する。このメモリは、読み込んだ判定乱数値を始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶している。
次いで、S5212に進み、遊技機が特別遊技の実行中(「スタンダード特別遊技」の実行中、若しくは、チャンス特別遊技」の実行中)であるか否かが判断され、実行中の場合(S5212;YES)には、低確率状態での当否判定が行われる(S5218)。つまり、S5210で読み込んだ乱数値が大当りか否かを「低確率時のデータテーブル」を用いて判定する(S5218)。尚、このS5218では、大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、上記乱数値との比較を行い、両者が一致していれば「大当り」と判定され、一致していなければ「外れ」と判定される。
S5212で、遊技機が特別遊技の実行中でないと判断されると(S5212;NO)、「確変カウンター(図54の1481tを参照)」の値を「+1」した後(S5214)、「確変カウンター(図54の1481tを参照)」の値が、「1〜50」の間であるか否かが判断される(S5216)。
この「確変カウンター」は、当否判定を高確率状態で行うか、低確率状態で行うかを判定するために用いられる。この「確変カウンター」は、遊技機の始業時に「50」から開始し、当否判定を行う度に(但し、特別遊技中を除く。)、「+1」ずつ加算される。そして、後述するように、当否判定の結果が、「大当り(スタンダード大当りであっても、チャンス大当りであってもよい。)」である場合には、「確変カウンター」の値が初期化されて「0」にされる。
このため、「当該大当りに関わる特別遊技」が終了した後に、連続して外れ判定が「50」回なされると、「確変カウンター」の値は「50」となる。更に、次回の当否判定では、「確変カウンター」の値は「51」となり、S5216で「NO」と判断される。このため、当該「大当りに関わる特別遊技が終了した後に、連続して外れ判定が「50」回なされた後の当否判定は、S5218において、低確率状態で行われる。
一方、大当りに関わる特別遊技が終了した後において、未だ、外れ判定が連続的に「50」回なされていない場合は、S5216において肯定的な判断がなされるため、高確率状態での当否判定が行われる(S5219)。つまり、S5210で読み込んだ乱数値が大当りか否かを「高確率時のデータテーブル」を用いて判定する(S5219)。尚、このS5219においても、大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、上記乱数値との比較を行い、両者が一致していれば「大当り」と判定され、一致していなければ「外れ」と判定される。
S5218の処理、若しくは、S5219の処理を行った後に、予告関連処理S5220が実行される。この予告関連処理では、図51に示すように、先ず、S5210で読み込んだ乱数値が大当りである場合(S5222;YES)は、前述の「確変カウンター」と共に「時短カウンター」を初期化し、「0」にする処理が行われる。この「時短カウンター」は後述するように、普通図柄の変動時間と特別図柄の変動時間とを短縮するか否かを判定するための用いられる。
この「時短カウンター」は、後述のように、遊技機の始業時に「30」から開始し、「確変カウンター」の値が「50」を超えた状況の下で、当否判定を行う度に(特別遊技中中を除く)、「+1」ずつされるものである。そして、後述のように、「時短カウンター」の値が、「30」を超えた状況の下では、普通図柄の変動時間と特別図柄の変動時間との短縮は行われない。
S5226において、「確変カウンター」と共に「時短カウンター」を初期化した後に、大当りの種類が判断される。つまり、大当りの種類が「スタンダード大当り」である場合には(S5228;YES)、「スタンダード大当りフラグ」が設定され(S5230)、「チャンス大当り」である場合には(S5228;NO)、「チャンス大当りフラグ」が設定される(S5232)。尚、このS5228の判断は、大当り図柄を決定するための乱数を用いて行ってもよいし(つまり、大当り図柄の種類に応じて決定してもよいし)、S5210で読み込んで、大当りとされた乱数値によって行ってもよい。このように、本実施例では、S5228に示す「振り分け処理」によって、特別遊技状態の具体的な内容が選択される。
S5230若しくはS5232の処理を行った後、「予告演出カウンタ」の値が「0」であるか否かを判断し(S5234)、「0」でない場合(S5234;NO)には、「予告関連処理」を終了して、S5250に移行する。一方、「予告演出カウンタ」の値が「0」である場合(S5234;YES)には、所定の乱数を用いて、予告を行うか否か(即ち、主制御部140が予告実行信号を出力するか否か)の抽選を行い(S5236)、当選の場合には(S5236;YES)、「大当り予告信号」を出力設定する(S5238)。尚、このS5234や、後述するS5244に示す「予告演出カウンタ」は初期値が「0」であり、予告(本実施例では、連続予告に関する実行信号の出力設定)を行わない場合も値が「0」となる。
また、S5210で読み込んだ乱数値が大当りでない場合(S5222;NO)は、「確変カウンター」の値が「50」以上であるか否かが判断される(S5240)。つまり、所定の「大当りに関わる特別遊技」が終了した後に、連続して「50」回以上、外れ判定を行っているか否かが判断される(S5240)。そして、S5240で「YES」と判断されると、「時短カウンター」の値を「+1」する処理が行われる(S5243)。尚、所定の「大当りに関わる特別遊技」が終了し、連続して「50」回の外れ判定を行ったときには、「確変カウンター」の値が「50」となる。よって、この「50」回目の外れ判定の後の当否判定時には、「時短カウンター」の値が「1」となり(特別遊技の大当り時に、時短カウンターが初期化されているからである。)、以後、外れ判定を繰り返す毎に、時短カウンターの値は、「+1」ずつ加算されていく。
S5240で「NO」と判断された後、若しくは、S5243の処理の後に、S5244に移行し、「予告演出カウンタ」の値が「0」であるか否かを判断する(S5244)。そして、「予告演出カウンタ」の値が「0」でない場合には、「予告関連処理」を終了し、S5250に移行する。一方、「予告演出カウンタ」の値が「0」である場合(S5244;YES)には、所定の乱数を用いて、予告を行うか否か(即ち、主制御部140が予告実行信号を出力するか否か)の抽選を行い(S5246)、当選の場合には(S5246;YES)、偽りの当り予告実行信号(図中は、「ガセ予告信号」と標記)を出力設定した後(S5248)、予告関連処理を終了し、S5250に移行する。また、落選の場合には(S5246;NO)、そのまま予告関連処理」を終了し、S5250に移行する。
尚、S5238、S5248において、予告実行信号(本実施例では、連続予告に関する予告実行信号)を出力設定する場合には、S5234、S5244に示す「予告演出カウンタ」には、保留数がセットされる。これに加え、S5234やS5244において、予告演出カウンタの値が「0」でない(ここでは、1〜4の整数となる)と判定される場合には、S5250に処理が移行する。つまり、予告演出カウンタに、1〜4の整数が記憶されている場合(連続予告に関する予告実行信号の出力設定が既に行われている場合)には、新たに、予告実行信号の出力設定を行うことがない。尚、各発明に示す遊技機は、本実施例と異なり、連続的予告ではなく、単発的な予告を行う遊技機であってもよい。
図50に示すように、S5250において変動開始時であれば、S5252以降の処理に移行する。そして、特別図柄当否乱数メモリ1481a(図54参照)から記憶している最も古い先頭の当否判定乱数値を読み出し、大当り図柄決定乱数メモリ1481dから当り図柄乱数値を読み出すと共に、特別図柄当否乱数メモリ1481aおよび大当り図柄決定乱数メモリ1481dをシフトする。
そして、S5254において、特別図柄用の大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、S5256において、上記特別図柄当否判定乱数値との比較を行い、両者が一致していれば大当り判定となり、一致していなければ外れ判定となる。このS5256において、遊技機が確率変動状態にあるときには、「高確率時のデータテーブル」を用いた当否判定が行われ、遊技機が低確率変状態にあるときには、「低確率時のデータテーブル」を用いた当否判定が行われる。更に、S5256において、大当り判定がなされる場合には、S5270の「大当り処理」に移行し、外れ判定がなされる場合には、S5370の「外れ処理」に移行する。
大当り処理(S5270)においては、図52に示すように、先ず、「スタンダード大当りフラグ」が設定されるか否かが判断され(S5272)、設定されていない場合(S5272;NO)、つまり、「チャンス大当り」の場合には、S5276で、チャンス大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値をチャンス大当り図柄決定乱数メモリ1481g(図54参照)に記憶する(S5276)。
一方、「スタンダード大当りフラグ」が設定されいる場合(S5272;YES)、つまり、「スタンダード大当り」の場合には、S5282で、スタンダード大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値をチャンス大当り図柄決定乱数メモリ1481h(図54参照)に記憶する(S5282)。そして、S5276処理、若しくは、S5282の処理の後、「大当り」という判定結果(本実施例では「1」)を特別図柄判定結果メモリ1481i(図54参照)に記憶する。
一方、外れ処理においては、図53に示すように、S5450で外れ第1本図柄を乱数により同様に決定し、決定した乱数値を外れ第1本図柄番号メモリ5481e(図54参照)に記憶する(S5455)。同様に、S5460で外れ第2本図柄を乱数により同様に決定し、決定した乱数値を外れ第2本図柄番号メモリ1481f(図54参照)に記憶する(S5465)。そして、S5470において、「外れ」という判定結果(本実施例では「2」)を特別図柄判定結果メモリ481i(図54参照)に記憶する。
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、特別図柄メインジョブの概略の流れを図55〜図56を参照して説明する。まず、S5500において、第一種始動口(普通電動役物)17への遊技球の入賞に基づき、各特別図柄の変動表示を開始させる。尚、遊技機が確率変動状態であったり、時短状態である場合には、「変動時間短縮用の変動パターン」に従って各特別図柄の変動が行われる。そして、S5510において、判定結果メモリ1481i(図54参照)から図49〜54に示す当否判定ジョブで得られた各入賞に対する判定結果を読み出す。
具体的には、大当り判定(「1」)の場合は(S5520:YES)、S5800に進み、大当り表示ジョブを行う。この大当り表示ジョブでは、図56に示すように、S5803において「スタンダード大当りフラグ」が設定されているか否かを判断し、設定されている場合(S5803;YES)、つまり、「スタンダード大当り」の場合は、S5810に進み、スタンダード大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。そして、演出図柄による演出表示(例えば、リーチ表示)を行った後(S5812)、特別図柄を停止させ(S5814)、更に、スタンダード大当り表示を行って処理を終了する(図47参照)。尚、この後、スタンダード大当りに係る特別遊技が実行される(図47、図57参照)。
「スタンダード大当りフラグ」が設定されていない場合(S5803;NO)、つまり、「チャンス大当り」の場合は、S5850に進み、チャンス大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(内蔵ROM482内)から読み出す。そして、 演出図柄による演出表示を行った後(S5852)、特別図柄を停止させ(S5854)、更に、チャンス大当り表示を行って処理を終了する(図48参照)。尚、この後、チャンス大当りに係る特別遊技が実行される(図48、図58参照)。
一方、外れ判定(「3」)の場合は(S5540)、図55のS5550に進み、外れ第1本図柄番号を外れ第1本図柄番号メモリ1481eから読み出すと共に、外れ第2本図柄番号を外れ第2本図柄番号メモリ1481fから読み出し、S5560に進んで、各特別図柄を停止表示させ、「外れ図柄」を確定表示し、処理を終了する。
次に、特別図柄表示装置1270(図44参照)に、特定図柄(スタンダード大当り図柄、チャンス大当り図柄)が確定表示された後の処理、即ち、遊技機1が特別遊技状態となった後の処理(以下、「特別遊技関連処理」と称する。)について、図57〜図58を用いて説明する。特別遊技が開始されると、図57に示すように、連続カウンタを初期化(例えば、「1」に設定)した(S6010)後、「チャンス大当りフラグ」が設定されているか否か(S6012)が判断される。そして、「チャンス大当りフラグ」が設定されていない場合(S6012;NO)、つまり、スタンダード大当の場合には、特別遊技として「第1の特別遊技状(即ち、スタンダード特別遊技)」を実行する。即ち、開閉板312を開放方向に作動し、大入賞口311を開放し(S6015)、大入賞口311に遊技球が入賞し易い状態にする。尚、「連続カウンタ」の値は、特別遊技状態における「ラウンド回数」に相当する
大入賞口311の開放状態が所定時間t1(例えば30秒)を経過したとき(S6020;YES)、若しくは、入賞数が所定数n1に到したとき(S6030;YES)に、「停止条件」が成立し、開閉板312を閉鎖方向に作動し、大入賞口311が閉鎖状態とされ(S6040)、1つのラウンドを終了する。即ち、開閉板312を開放方向へ作動させ、「停止条件」の成立を待って、閉鎖方向への作動させること、即ち、閉鎖状態にある大入賞口311を開閉することが、「第1の特別遊技」における「単位作動」の一具体例を示している。
尚、所定時間t1が経過しておらず(S6020;NO)、しかも、入賞数が所定数n1に到達していないとき(S6035;NO)、即ち、「停止条件」が成立しない場合には、大入賞口311の開放状態が維持される。また、「入賞数が所定数n1に到達したか否か」は、入賞球検知スイッチ318(図5参照)に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたか否かにより判断することができる。
S6040によって大入賞口311(開閉板312)が閉鎖されてから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の「継続条件」が成立していれば(S6045;YES)、連続カウンタの値を「+1」し(S6050)、継続条件が成立していなければ(S6045;NO)、特別遊技を終了する(S6060)。即ち、S6045の処理は「作動終了手段」の一具体例を示している。また、「継続条件」としては、「大入賞口311に入賞した遊技球が、図示しない特定領域を通過したこと」を例示できる。
所定の継続条件が成立し(S6045;YES)、連続カウンタの値を「+1」した(S6050)場合には、特別遊技の終了条件を満たすか否かが判断される。例えば、連続カウンタの値が所定の回数(例えば、14回)に到達したか否かが判断され(S6055)、所定の回数に達すると(S6055;YES)、特別遊技の終了条件が成立し、特別遊技を終了する(S6060)。一方、特別遊技の終了条件を満たさない場合、つまり、所定の回数に到達しない場合(S6055;NO)と、再び大入賞口311(開閉板312)が開放状態となり、大入賞装置31が遊技球受入状態となる。尚、「停止条件」までを、1つのラウンドとする「遊技球受入状態」は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では14ラウンド)まで繰り返し継続される。また、「停止条件」成立時に「継続条件」が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)する。
S6060で特別遊技を終了した後に、確変処理が実行され(S6100)、本遊技機1を高確率状態に移行させた後に処理を終了する。
一方、S6012で、「チャンス大当りフラグ」が設定されていると判断される場合(S6012;YES)には、「第2の特別遊技(即ち、チャンス特別遊技)」が実行される。先ず、開閉板312を振動させ(S7015)、この開閉板312の振動時間が所定時間t1(例えば30秒)となるか(S7020;YES)、若しくは、入賞数が所定数n1に到したとき(S7030;YES)に、「停止条件」が成立し、開閉板312の振動を停止し(S7040)、1つのラウンドを終了する。ここで、開閉板312を振動させ、「停止条件」の成立を待って、振動を停止することは、「第2の特別遊技」における「単位作動」の一具体例を示している。
この「第2の特別遊技」においても、所定時間t1が経過するか(S7020)、入賞数が所定数n1に到達すること(S7030)が「停止条件」とされるが、「第2の特別遊技」においては、S2015で開閉板312が振動状態となっても、大入賞口311は開放状態とならない。よって、遊技球が大入賞口311に入賞することは不可能なため、S7035で、入賞数が所定数n1に到達したと判断されることはない。
また、この「第2の特別遊技」においても、開閉板312の振動を停止してから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、当該「継続条件」が成立しているか否かが判断される(S7045)。そして、仮に、「継続条件」が成立しているとすると(S7045;YES)、連続カウンタの値を「+1」した(S7050)後、特別遊技の終了条件を満たすか否かが判断される。例えば、連続カウンタの値が所定の回数(例えば、2回)に到達したか否かが判断され(S7055)、所定の回数に達すると(S7055;YES)、特別遊技の終了条件が成立し、特別遊技を終了する(S7060)こととされている。
但し、本実施例では、例えば、大入賞口311に入賞した遊技球が、図示しない特定領域を通過したことが「継続条件」とされる。このため、S7040によって、開閉板312の振動を停止してから、所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、当該「継続条件」が成立しているか否かが判断される(S7045)が、開閉板312を振動状態させるだけの「第2の特別遊技」においては、この「継続条件」が成立すると判断されることはない。従って、第2の特別遊技においては、7015で、開閉板を振動させ、所定時間t1が経過した(S7020;YES)後に、一律に「継続条件」が不成立と判断され(S7045;NO)、特別遊技を終了する(S7060)。つまり、「第2の特別遊技」は、単位作動を一回行ったら終了する。
このように、第2の特別遊技を終了した後(S7060)、「確変処理」を実行し(S7065)、本遊技機1を高確率状態に移行させた後に処理を終了する。
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、普通図柄の当否判定ジョブに関して図59を参照して説明する。先ず、S8200において、始動ゲート(即ち、普通図柄作動ゲート36、37の何れか)を、遊技球が通過したか否かを確認し、NOであれば、S8203に進み、普通図柄保留数メモリ1481k(図参照)に記憶されている保留数(未始動回数)の有無を判定する。保留数が無し(すなわちゼロ)であれば本処理を終了し、保留があればS8245に進む。
一方、始動ゲート(即ち、普通図柄作動ゲート36、37の何れか)を、遊技球が通過した場合(S8200:YES)には、S8206に進み、保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であればS8245に進み、保留数が4未満であればS8210に進む。S8210では保留数を1インクリメントする。そしてS8220において、普通図柄の当否判定乱数値(以下、普通図柄判定乱数値という。)を発生させ、S8230において、この当否判定乱数値を読み込む。こうして読み込んだ普通図柄判定乱数値を、S8240において、普通図柄当否判定乱数メモリ1481lに記憶する。このメモリは、読み込んだ普通図柄判定乱数値を、始動ゲート通過の時系列にシフトメモリ形式で記憶している。
次に、変動開始時であれば、S8250において、普通図柄判定乱数メモリ481l(図54参照)から記憶している最も古い先頭の普通図柄判定乱数値を読み出すと共に、普通図柄判定乱数メモリ1481lをシフトする。次いで、S8260において、普通図柄用の大当り番号メモリ(内蔵ROM482内にある)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、S8270において、上記普通図柄判定乱数値との比較を行い、両者が一致していれば当り判定となり、一致していなければ外れ判定となる。そして、当り判定の場合には、S8300において、「当り」という判定結果(本実施例では「1」)を普通図柄判定結果メモリ1481m(図54参照)に記憶する。また、外れ判定の場合には、S8303において、「外れ」という判定結果(本実施例では「2」)を普通図柄判定結果メモリ1481m(図54参照)に記憶する。
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、普通図柄メインジョブの概略の流れを図60を参照して説明する。まず、S8500において、始動ゲート(即ち、普通図柄作動ゲート36、37の何れか)を遊技球が通過することに基づき、普通図柄表示装置32の表示領域で、普通図柄の変動表示を開始させる。尚、遊技機が確率変動状態にあったり、時短状態にある場合には、「変動時間短縮用の変動パターン」に従って普通図柄の変動が行われる。
次いで、S8510において、普通図柄判定結果メモリ1481v(図54参照)から判定結果を読み出し、更に、S8515において、確率変動中(確変中)であるか否かを判断する。
確率変動中でない場合(S8515;NO)には、時短カウンターの値が「1〜30」であるか否か(つまり、時短中であるか否か)を判断し(S8516)、「1〜30」でない場合(時短中でない場合)には(S8516;YES)、第一種始動口(普通電動役物)17の解放パターンとして、「通常の開放パターン」を選択する(S8520)。この「通常の開放パターン」は、例えば、第一種始動口(普通電動役物)17が、通常の解放時間(例えば、0.5秒)だけ開放される態様を示している。
S8510で読み出された判定結果が、当り判定(「1」)の場合は(S8525:YES)、S8530に進み、当り図柄を選択する。また、S8510で読み出された判定結果が、外れ判定(「2」)の場合は(S8525:NO)、S8535に進み、外れ図柄(1〜6、8、9のうちの何れか)を選択する。
一方、確率変動中(但し、特別遊技中を除く)の場合(S8515;YES)には、チャンス大当たり後である(つまり、チャンス大当たり後の確率変動中である)か否かが判断される(S8550)。また、確率変動中ではないが(S8515;NO)、時短カウンターの値が「1〜30」である場合(S;8516;YES)も、チャンス大当たり後であるか否か判断される(S8550)。
S8550で、「チャンス大当たり後でない」と判断される(S8550;NO)場合(スタンダード大当たり後の確率変動中や時短中の場合)には、第一種始動口(普通電動役物)17の解放パターンとして、「第1の特別パターン」を選択する(S8522)。この「第1の特別パターン」は、例えば、第一種始動口(普通電動役物)17が、前記「通常の解放時間」よりも長い解放時間(以下、「第1の長時間」といい、例えば、1.2秒)だけ解放されることを、複数回(例えば、3回)連続させる態様を示している
S8550で、チャンス大当たり後であると判断される(S8550;YES)場合(チャンス大当たり後の確率変動中や時短中の場合)には、第一種始動口(普通電動役物)17の解放パターンとして、「第2の特別パターン」を選択する(S8558)。この「第2の特別パターン」は、例えば、第一種始動口(普通電動役物)17の解放回数が1回ではあるが、解放時間が前記「第1の長時間」の「2〜5」倍の長さとされるパターンを示している。
つまり、チャンス大当たり後に生ずる「高確率状態での50回の当否判定」を行っているときと、この後30回の時短を行っているときには、第一種始動口(普通電動役物)17への入賞確率が高くなる。このため、遊技者は、チャンス大当たりに係る特別遊技中に賞球として得ることができなかった遊技球を、「高確率状態での50回の当否判定」の間と、30回の時短の間に補填することができる。
S8552、若しくは、S8558の何れを経た場合も、S8510で読み出された判定結果が、当り判定(「1」)の場合は(S8560:YES)、S8565に進み、当り図柄を選択する。また、S8510で読み出された判定結果が、外れ判定(「2」)の場合は(S8560:NO)、S8570に進み、外れ図柄(1〜6、8、9のうちの何れか)を選択する。
このように、本実施例では、チャンス大当たり後の「確率変動中」と、「時短中」に、第一種始動口(普通電動役物)17への入賞を生じ易くしている。つまり、本実施例の如く、大当たりの態様に、「チャンス大当たり」を加えると、遊技機が確率変動状態となる可能性が高められ、遊技の幅が広がる。ところが、「スタンダード大当たり」に係る特別遊技では大量の賞球が望めるのに対し、「チャンス大当たり」に係る特別遊技では賞球が望めないため、後者の特別遊技を行った遊技者の中には、何か損をしたような印象を受ける者も少なくない。
この点を考慮し、本実施例では、第一種始動口(普通電動役物)17への入賞確率を、「スタンダード大当たり係る特別遊技」の後の確率変動状態時及び時短時よりも、「チャンス大当たりに係る特別遊技」の後の確率変動状態時及び時短時の方を高くしている。つまり、「チャンス大当たりに係る特別遊技」の後には、第一種始動口(普通電動役物)17の解放パターンと、表示時間を遊技者とってより有位なものにかえ、小当たり{第一種始動口(普通電動役物)17への入賞}を集中させている。
以上の実施例2においても、実施例1と同様な効果が得られる。つまり、大入賞装置(可変入賞手段)31への遊技球の入賞率が異なる「2種類」の「特別遊技状態」を設定し、特別図柄表示装置(可変表示手段)1270に表示される「特定図柄」の種類に応じて、所定の「特別遊技状態」を選択する。これにより、大入賞装置(可変入賞手段)31への遊技球の入賞率が変更される。よって、実施例2に係る遊技機1では、例えば、高確率状態への移行頻度を高くしつつも、遊技球の払い出し数を所望の数とすることができる。
実施例2においても、実施例1と同様に、図38やその説明を適用したり、図39に示す変形例を適用できる。更に、実施例2の遊技機がサイドランプ装置800を備えてもよい。一方、実施例1においても、実施例2と同様に、「大当たり」の後に、確率変動や時短を行う場合には、「疑似大当たり」の後の確率変動時や時短時に第一種始動口(普通電動役物)17へ入賞する確率を、「真性大当たり」の後の確率変動時や時短時に第一種始動口(普通電動役物)17へ入賞する確率よりも高くしてもよい。