以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置と、前記遊技領域に設けられ、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、前記可変入賞手段を前記第1状態に変化させる遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ800(図4参照)によって制御される。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を形成する可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態にされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態としての大当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態に制御される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口を開閉する手段である。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動する普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当りとなり、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数を上限値として許容される。このような制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。この実施の形態の場合は、大当りの種類として、継続権が最大15ラウンド継続する15ラウンド大当り(以下、15R大当りという)と、継続権が2ラウンド継続する2ラウンド大当り(以下、2R大当りという)とが設けられている。15R大当りの場合は、前述したように各ラウンドにおいて遊技球がV入賞領域に入賞したか否かに基づいて継続権の発生をチェックするが、2R大当りの場合は、第1ラウンドにおいて遊技球がV入賞領域に入賞したか否かに基づいて継続権の発生をチェックすることなく、無条件で継続権が発生するように制御される。これにより、2R大当りの場合は、遊技球がV入賞領域に入賞するか否かに関わらず、特別可変入賞球装置20が必ず2回開閉される制御が行なわれることとなる。なお、V入賞領域を設けずに、特別可変入賞球装置20の開放を常に最終ラウンドまで(たとえば、15ラウンドまで)許容するようにしてもよい。また、2R大当りについては、第1ラウンドにおいて遊技球がV入賞領域に入賞したか否かに基づいて継続権の発生をチェックするようにしてもよい。なお、15R大当りの場合についても、最終ラウンドまで無条件で継続権が発生するように制御してもよく、そのようにすれば、15R大当りと2R大当りとで制御内容が共通化されるので、制御の複雑化を抑制することができる。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。この実施の形態においては、前述した15R大当りとして、大当り遊技状態後に確変状態となる15R確変大当りと、大当り遊技状態後に確変状態とならない15R通常大当りとが設けられている。また、前述した2R大当りとしては、大当り遊技状態後確変状態となる2R確変大当りが設けられている。
15R通常大当りによる大当り遊技状態は、15R通常大当り遊技状態という。また、15R確変大当りによる大当り遊技状態は、15R確変大当り遊技状態という。また、2R確変大当りによる大当り遊技状態は、2R確変大当り遊技状態という。さらに、15R通常大当り遊技状態と15R確変大当り遊技状態とは、まとめて15R大当り遊技状態と呼ぶ場合がある。また、2R確変大当り遊技状態は、2R大当り遊技状態と呼ぶ場合がある。
また停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が予め定められた小当り図柄である場合には、2R確変大当りの大当り遊技状態の場合と同様の態様で特別可変入賞球装置20が2回開閉される当り状態(以下、小当り遊技状態という)となる小当りとなる。具体的に、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が2回開閉されることが予め定められた一連の動作として設定されており、このような一連の動作が1回だけ行なわれることにより、特別可変入賞球装置20が2回開閉される。より具体的に説明すると、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、2R確変大当りの第1ラウンドと同一時間開状態とされた後、2R確変大当りの第1,2ラウンド間のインターバル時間と同一時間閉状態とされ、さらに、2R確変大当りの第2ラウンドと同一時間開状態とされた後、閉状態とされる。このような小当りの場合は、小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の遊技状態と同様となる。
以上に示した各種大当りと小当りとは、まとめて当りと呼ぶ場合がある。また、以上に示した各種大当りの大当り遊技状態と、小当り遊技状態とは、まとめて当り遊技状態と呼ぶ場合がある。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係、および、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。特別図柄表示器8により大当り図柄(たとえば奇数の図柄)が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9に左,中,右図柄がゾロ目、または、チャンス目となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。このような大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のうち左、右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、変動表示部で15R通常大当りまたは15R確変大当りとなる変動表示が行なわれているときと、15R通常大当りまたは15R確変大当り遊技が行なわれているときとのそれぞれにおいて、変動表示装置9で、再抽選表示が行なわれるときがある。再抽選表示とは、確変状態となるか否かを示す演出を行なう表示であって、たとえば、飾り図柄が確変状態とならない表示結果で一旦仮停止表示した後に、確変大当りとなるか否かが再度抽選されることを示すような画像を表示することをいう。ここで、仮停止とは、変動表示において、表示結果を導出表示する変動表示の終了タイミングよりも前のタイミングで、図柄を一旦停止表示した後、再度変動表示を行なうときに、当該図柄を一旦停止(仮停止)表示させることをいう。このような再抽選表示においては、変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せとなるときに、確変大当り図柄の組合せとなるか通常大当り図柄の組合せとなるかという楽しみを遊技者に与えることができる。再抽選表示は、2R確変大当りとなる変動表示が行なわれているとき、および、2R確変大当り遊技が行なわれているときには行なわれない。
再抽選表示は、1次再抽選表示と2次再抽選表示との複数の再抽選表示を含む。1次再抽選表示は、15R通常大当りまたは15R確変大当りを発生させる契機となる変動表示において、変動表示の表示結果を導出表示する変動表示の終了タイミングよりも前のタイミングで、仮停止図柄として、非確変大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後、再度変動表示を開始させ、その後、非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せを導出表示(停止表示)する演出を行なう表示である。また、2次再抽選表示は、15R通常大当り遊技状態または15R確変大当り遊技状態となった後に、その大当り遊技状態に制御されるときに、その後、確変状態となるか否かを示す演出を行なう表示である。具体的に、2次再抽選表示は、大当り遊技状態の終了時に行なわれる。
また、この実施の形態においては、通常大当り遊技状態となるときには、2次再抽選表示を必ず行なう制御が実行される。その理由は、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果、すなわち、大当り遊技状態前に表示結果として導出表示される図柄の組合せが非確変大当り図柄の組合せとなったときには、2次再抽選表示を行なわなければ確変状態に制御されないことが遊技者に認識されてしまうおそれがあるので、遊技者の興趣を低下させないためである。一方、15R確変大当りとなるときには、2次再抽選表示を行なうか否かがランダムに決定され、その決定に応じて、2次再抽選表示を行なう制御が実行される。
この実施の形態においては、飾り図柄の変動表示の表示結果について、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果(大当り遊技状態前に導出表示される表示結果であって、1次再抽選表示が行なわれたときの表示結果を含む)が確変大当り図柄の組合せとなるか、または、大当り遊技状態の終了時において行なわれるときがある2次再抽選表示において確変状態となることが示されるか、のいずれかの状態となるときには、確変状態となる。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10において普通図柄が変動表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。
また、パチンコ遊技機1においては、予め定められた条件が成立したときに、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、後述する普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすいので、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、および全入賞計数スイッチ34からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホールコンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、全入賞計数スイッチ34等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。しかし、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。さらに、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56、および、I/Oポート506を含む。ROM54、RAM55、および、I/Oポート506は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート506は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等の電気部品制御手段が搭載されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU86と、I/Oポート87とを含む。この演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、キャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
そして、CPU86は、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPはCPU86からデータが入力されたことに基づいて動作する。また、VDPは、それぞれ、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
図5は、主基板31における回路構成、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示すブロック図である。
主基板31には、図5に示すように、始動口スイッチ14aからの配線が接続されている。また、主基板31には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置20や、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各種スイッチ29a,30a,33a,39aからの配線も接続されている(図示省略)。さらに、主基板31には、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aへの配線が接続されている。
主基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560、入力ドライバ回路58、出力回路59、および、情報出力回路53を搭載する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503a,503b、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、プログラムにしたがって動作するCPU56、CPUに割込要求信号を送出するCTC504およびI/Oポート506を内蔵する。
クロック回路501は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を27(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路503a,503bに出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路503a,503bに所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、図5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路503a,503bを搭載する。乱数回路503aは、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路503aは、12ビットで発生できる範囲(すなわち、1から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、乱数回路503bは、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路503bは、16ビットで発生できる範囲(すなわち、1から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bを包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとのうちいずれかを指す場合に、乱数回路503という。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線CD0〜CD7と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、CD0〜CD7から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータにおいて、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
次に、乱数回路503の構成について説明する。図6は、乱数回路503の構成例を示すブロック図である。なお、この実施の形態において、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとの基本的な構成は同じである。図6に示すように、乱数回路503は、カウンタ521、比較器522、カウント値順列変更回路523、クロック信号出力回路524、カウント値更新信号出力回路525、乱数値読取信号出力回路526、乱数更新方式選択信号出力回路527、セレクタ528、乱数回路起動信号出力回路530、乱数値記憶回路531、反転回路532、ラッチ信号生成回路533およびタイマ回路534を含む。
乱数回路503は、識別情報の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が発生した乱数に基づいて特定の表示結果とすると判定すると、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に移行させる。なお、乱数回路503が発生した乱数を、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当り図柄以外の判定用乱数として用いてもよい。
カウンタ521は、セレクタ528によって選択された所定の信号を入力し、セレクタ528から入力する信号に応答してカウント値Cを出力する。この場合、カウンタ521は、所定の初期値を入力し、カウント値Cを一定の規則にしたがって初期値から所定の最終値まで循環的に更新して出力する。また、カウンタ521は、カウント値Cを最終値まで更新すると、カウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号をCPU56に出力する。カウンタ521から通知信号が出力されると、CPU56によって初期値が更新される。
カウンタ521は、セレクタ528から信号を入力するごとに(セレクタ528からの信号における立ち上がりエッヂが入力されるごとに)、カウント値Cを「0」から「4095」まで1ずつカウントアップする。また、カウンタ521は、カウント値Cを「4095」までカウントアップすると、カウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号をCPU56に出力する。すると、CPU56は、カウンタ521から通知信号を入力し、初期値を更新する。そして、カウンタ521は、CPU56によって更新された初期値から「4095」まで、再びカウント値Cをカウントアップする。また、「4095」までカウントアップすると、カウンタ521は、再び「0」からカウントを開始する。そして、カウンタ521は、更新後の初期値の1つ前の値(最終値)までカウントアップすると、通知信号をCPU56に出力する。なお、この実施の形態では、比較器522は、後述するように、すべてのカウント値を入力すると通知信号をカウンタ521に出力する。この場合、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力すると、カウント値をリセットして「0」にする。
なお、比較器522は、入力したカウント値が乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値より大きいか否かを判断し、カウント値が乱数最大値より大きい(乱数最大値を超えた)と判断すると、通知信号をカウンタ521に出力してもよい。この場合、たとえば、比較器522は、カウント値が乱数最大値を超えたと判断すると、クロック信号出力回路524が次に乱数発生用クロック信号SI1を出力する前に、通知信号をカウンタ521に出力する。たとえば、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されている場合を考える。この場合、カウンタ521が「0」から「256」までカウントアップし、さらに、カウント値「257」を出力すると、比較器522は、入力したカウント値「257」が乱数最大値「256」を超えたと判断し、カウンタ521に通知信号を出力する。比較器522から通知信号を入力すると、カウンタ521は、クロック信号出力回路524からの乱数発生用クロック信号SI1の入力を待つことなく、カウント値を「258」に更新し出力する。以上の処理を繰返し実行することによって、比較器522は、カウント値「257」から「4095」まで入力している間、カウント値が乱数最大値を超えていると判断して、繰返しカウンタ521に通知信号を出力する。そして、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力している間、クロック信号出力回路524からの乱数発生用クロック信号SI1の入力を待つことなく、カウント値を繰返し更新する。そのようにすることによって、クロック信号出力回路524が次に乱数発生用クロック信号SI1を出力するまでの間に、「257」から「4095」までカウント値を高速にカウントアップさせるように制御し、「257」から「4095」までの乱数値を読飛ばす(乱数値記憶回路531に記憶させない)ように制御する。
カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ(RSC)536、更新規則選択レジスタ(RRC)542および更新規則メモリ543を含む。カウント値順列変更レジスタ536は、カウンタ521がカウントアップするカウント値Cの更新順である順列(初期値から最終値までの並び順)を変更させるためのカウント値順列変更データ「01h」を格納する。カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536に数値順列変更データ「01h」が格納されているとき、カウンタ521がカウントアップして更新するカウント値Cの順列を、カウント値順列変更データ「01h」が格納されていないときとは異なる順列に変更する。この場合、カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更データ「01h」が格納されているとき、カウント値の順列の変更に用いる更新規則を切換える。また、カウント値の順列の変更に用いる更新規則を切換えた後に、カウンタ521がカウント値の更新を開始すると、カウント値順列変更レジスタ(RSC)536のカウント値順列変更データは、CPU56によって、「01h」から初期値である「0(=00h)」に戻される(クリアされる)。
図7は、更新規則選択レジスタ542の例を示す説明図である。更新規則選択レジスタ542は、カウンタ521が出力するカウント値の並び順の並べ替え(順列の変更)に用いる更新規則を設定するレジスタである。更新規則選択レジスタ542にレジスタ値が設定されることによって、カウンタ521が出力するカウント値の順列の変更に用いる更新規則が設定される。図7に示すように、更新規則選択レジスタ542は、8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、更新規則選択レジスタ542は、ビット0〜ビット3が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、更新規則選択レジスタ542は、ビット4〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、更新規則選択レジスタ542のビット4〜ビット7に値を書込む制御を行なっても無効とされ、ビット4〜ビット7から読出す値はすべて「0(=0000b)」である。
更新規則選択レジスタ542の値(レジスタ値)は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書込まれたことに応じて、レジスタ値が「0(=00h)」から「15(=0Fh)」まで循環的に更新される。すなわち、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列データ「01h」が書込まれるごとに、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値は、「0」から「1」ずつ加算され、「15」になると再び「0」に戻る。
図8は、更新規則メモリ543の例を示す説明図である。図8に示すように、更新規則メモリ543は、更新規則選択レジスタ542の値(レジスタ値)と、カウント値の更新規則とを対応付けて格納している。図8に示す例では、たとえば、更新規則選択レジスタ542にレジスタ値1が設定されている場合、更新規則Bを用いて、カウンタ521が出力するカウント値の順列が変更されることが分かる。なお、図8において、更新規則Aは、カウンタ521がカウント値Cを更新する規則と同一の更新規則であり、レジスタ値「0」に対応づけて更新規則メモリ543に格納される。また、更新規則メモリ543には、カウンタ521がカウント値Cを更新する更新規則とは異なる更新規則B〜Pが、レジスタ値「1」〜「15」に対応づけて格納される。
カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書込まれている場合、まず、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」が最初に入力されるまで、現在設定されている更新規則にしたがって、そのままカウント値を出力する。そして、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」を入力すると、カウント値の更新規則を変更する。なお、CPU56によって初期値が変更されている場合には、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から変更後の最終値(初期値の1つ前の値)まで入力すると、カウント値の更新規則を変更することになる。
カウント値順列変更回路523は、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値に対応する更新規則を更新規則メモリ543から選択し、カウント値の順列の変更に用いる更新規則として設定する。また、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521によって再び初期値「0」から順にカウント値の更新が開始されると、設定した更新規則にしたがって、カウント値の初期値から最終値までの順列を変更する。なお、CPU56によって初期値が変更されている場合には、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521によって変更後の初期値から順にカウント値の更新が開始されると、設定した更新規則にしたがって、カウント値の初期値から最終値までの順列を変更することになる。そして、カウント値順列変更回路523は、変更した順列にしたがってカウント値を出力する。
なお、この実施の形態では、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値が設定されていることによって、発生させる乱数の最大値が制限されている場合、カウント値順列変更回路523は、カウント値Cを乱数最大値以下に制限して順列を変更して出力する。たとえば、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されているものとし、カウント値順列変更回路523が、更新規則Aから更新規則Bに変更して、カウント値の順列を変更するものとする。この場合、カウント値順列変更回路523は、比較器522の乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」に基づいて、更新規則Bにしたがって、カウント値の順列を「256→255→・・・→0」に変更して出力する。
以上のように、カウント値順列変更回路523は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」が書込まれている場合、更新規則を切替えて用いることによって、カウント値Cの順列を変更して出力する。そのため、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
次に、カウント値順列変更回路523が、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更するときの動作の一例を説明する。CPU56は、所定のタイミングで、カウント値順列変更データ「01h」をカウント値順列変更レジスタ536に書込む。すると、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値が1加算される。たとえば、更新規則選択レジスタ542のレジスタ値が「0」から「1」に更新される。レジスタ値が更新されると、カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から最初にカウント値の最終値「4095」が入力されるまで、更新前のレジスタ値「0」に対応する「更新規則A」にしたがってカウント値を更新して出力する。このとき、カウント値順列変更回路523は、更新規則Aにしたがって、「0→1→・・・→4095」の順列でカウント値を出力する。
カウンタ521からカウント値の最終値「4095」が入力されると、カウント値順列変更回路523は、更新規則メモリ543から、更新後のレジスタ値「1」に対応する「更新規則B」を選択して設定する。カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から再び初期値「0」以降のカウント値の入力を開始すると、選択設定した「更新規則B」にしたがって、カウント値の順列を変更して出力する。本例では、カウント値順列変更回路523は、順列を「0→1→・・・→4095」から「4095→4094→・・・→0」に変更して、カウント値を出力する。
その後、カウント値順列変更レジスタ536は、後述するように、カウント値順列変更回路523が切替え後の更新規則にしたがってカウント値の更新動作を開始したことに応じてリセットされる。そして、次にカウント値順列変更データ「01h」がカウント値順列変更レジスタ536に書込まれるまで、カウント値順列変更回路523は、「4095→4094→・・・→0」のままの順列で、カウント値を出力し続ける。
CPU56によってカウント値順列変更データ「01h」がカウント値順列変更レジスタ536に再度書込まれると、カウント値順列変更レジスタ536のレジスタ値が「1」から「2」に更新される。そして、カウンタ521からカウント値の最終値「4095」を入力すると、カウント値順列変更回路523は、更新規則メモリ543から、レジスタ値「2」に対応する「更新規則C」を選択して設定する。カウント値順列変更回路523は、カウンタ521から再び初期値「0」以降のカウント値の入力を開始すると、選択設定した「更新規則C」にしたがって、カウント値の順列を更新して出力する。たとえば、カウント値順列変更回路523は、順列を「4095→4094→・・・→0」から「1→3→…→4095→0→・・・→4094」に変更して、カウント値を出力する。
以上のように、カウント値順列変更レジスタ536をリセットした後、カウント値順列データ「01h」をカウント値順列変更レジスタ536に再度書込むことによって、カウント値の順列をさらに変更することができる。
カウント値順列変更レジスタ536は、カウンタ521がカウントアップするカウント値の順列を変更させるためのカウント値順列変更データ「01h」を設定するレジスタである。カウント値順列変更レジスタ536は、読出可能な8ビットレジスタであり、初期値が「0(=00h)」に設定されている。また、カウント値順列変更レジスタ536は、ビット0だけが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。すなわち、カウント値順列変更レジスタ536は、ビット1〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、カウント値順列変更レジスタ536のビット1〜ビット7に値を書込む制御を行なっても無効とされ、ビット1〜ビット7から読出す値はすべて「0(=0000000b)」である。
なお、カウント値順列変更レジスタ536の値は、カウント値順列変更回路523が切替え後の更新規則にしたがってカウント値の更新動作を開始したことに応じて、CPU56によってリセットされる。この場合、CPU56は、カウント値順列変更レジスタ536に書込まれている値を、カウント値順列変更データ「01h」から初期値である「0(=00h)」に戻す。
比較器522は、ランダム値R1の最大値(乱数最大値)を指定するための乱数最大値設定データを格納する乱数最大値設定レジスタ(RMX)535を備える。比較器522は、乱数最大値設定レジスタ535に格納されている乱数最大値設定データに示される乱数最大値にしたがって、カウンタ521が更新するカウント値の更新範囲を制限する。比較器522は、カウンタ521から入力するカウント値と乱数最大値設定レジスタ535に格納されている乱数最大値設定データ(たとえば「00FFh」)に示される乱数最大値(たとえば「256」)とを比較する。そして、比較器522は、入力したカウント値が乱数最大値以下であると判断すると、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力する。
比較器522は、具体的には、以下のような制御を行なう。比較器522は、カウント値の初期値更新の際に、CPU56からカウント値の初期値をもらい、初期値から乱数最大値までのカウント値の個数を求める。たとえば、カウント値の初期値が「157」であり乱数最大値が「256」である場合、比較器522は、初期値から乱数最大値までのカウント値の個数を「100個」と求める。また、比較器522は、カウント値順列変更回路523からカウント値を入力するにしたがって、初期値からカウント値をいくつ入力したかをカウントアップする。初期値からカウント値を入力した回数が「100回」に達すると、比較器522は、初期値「157」から最大値「256」までのすべてのカウント値を入力したと判断する。そして、比較器522は、すべてのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。カウント値の個数で判断することによって、カウント値順列変更回路523によってカウント値の順列が変更されている場合であっても、比較器522は、カウント値の更新範囲を乱数最大値以下に制限し、すべてのカウント値を入力した際にカウンタ521に通知信号を出力することができる。
カウント値の更新範囲を比較器522が制限する動作について説明する。なお、本例では、カウント値順列変更回路523が更新規則Aを選択し、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値「256」が設定されている場合を説明する。
カウンタ521が「0」から「256」までカウント値を更新している間、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」に基づいて、更新規則Aにしたがって、「0」から「256」までのカウント値をそのまま比較器522に出力する。この場合、カウント値順列変更回路523は、比較器522から乱数最大値「256」の値をもらい、カウンタ521から入力するカウント値が乱数最大値より大きいか否かを判断し、更新規則が変更されているとき(たとえば、更新規則B)であっても、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」に基づいて、「257」から「4095」までのカウント値を比較器522に出力しない。カウンタ521は、たとえば、初期値が「0」と設定されているときに、最終値「256」までカウント値を更新すると、通知信号をCPU56に出力する。通知信号を出力すると、CPU56によって、カウンタ521のカウント値の初期値が変更される。本例では、CPU56によって、初期値が「50」に変更されるものとする。
更新規則Aに基づいて、カウント値順列変更回路523から、「0」から「255」までカウント値を入力している間、比較器522は、入力するカウント値が乱数最大値「256」以下であるので、入力したカウント値をそのまま乱数値記憶回路531に出力する。次に、カウント値順列変更回路523から入力するカウント値が「256」に達すると、比較器522は、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力するとともに、初期値から最大値までのすべてのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。具体的には、比較器522は、カウント値の初期値変更の際に、CPU56からカウント値の初期値(本例では、「0」)をもらい、初期値「0」から乱数最大値(本例では、「256」)までのカウント値の個数(本例では、「257個」)を求める。そして、カウント値順列変更回路523から入力したカウント値の個数が257個に達すると、すべてのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。なお、本例では、CPU56によって初期値が「50」に変更されるので、カウンタ521は、比較器522から通知信号を入力しても、カウント値をリセットするとなく、変更後の初期値「50」からカウント値の更新を行なう。
カウンタ521が変更後の初期値「50」から「256」までカウント値を更新している間、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」に基づいて、更新規則Aにしたがって、「50」から「256」までのカウント値をそのまま比較器522に出力する。また、カウント値順列変更回路523は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値「256」に基づいて、「257」から「4095」までのカウント値を比較器522に出力せず、カウンタ521の更新するカウント値が1周したとき(257回更新したとき)に、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データが書込まれた場合には、カウント値順列変更回路523は、カウント値の順列を変更して出力する。たとえば、更新規則が更新規則Bに変更された場合、カウント値順列変更回路523は、カウント値の順列を「256→255→・・・50」に変更して出力する。
カウント値順列変更回路523から、「256」から「50」までカウント値を入力している間、比較器522は、入力したカウント値をそのまま乱数値記憶回路531に出力する。次に、カウント値順列変更回路523から入力するカウント値が「50」に達すると、比較器522は、入力したカウント値を乱数値記憶回路531に出力するとともに、初期値から最大値までのすべてのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。具体的には、比較器522は、カウント値の初期値変更の際に、CPU56からカウント値の初期値(本例では、「50」)をもらい、初期値「50」から乱数最大値(本例では、「256」)までのカウント値の個数(本例では、「207個」)を求める。そして、カウント値順列変更回路523から入力したカウント値の個数が207個に達すると、すべてのカウント値を入力した旨の通知信号をカウンタ521に出力する。
なお、カウント値順列変更回路523がカウント値の順列を変更した場合であっても、比較器522は、カウント値の個数が207個に達すると、通知信号をカウンタ521に出力する。そのようにすることによって、カウント値の順列が変更された場合であっても、初期値「50」から最大値「256」までのすべてのカウント値を入力したことに基づいて、通知信号をカウンタ521に出力できる。
比較器522から通知信号を入力すると、カウンタ521は、カウント値の初期値をリセットし「0」に戻す。そして、カウンタ521は、「0」からカウント値の更新を行なう。カウンタ521の値が「0」から再び更新がされると、カウンタ521からのカウント値に基づいて、カウント値順列変更回路523は「49」〜「0」までのカウント値を比較器522に出力し、比較器522はカウント値順列変更回路523からのカウント値の入力に基づいて乱数値記憶回路531にカウント値を出力する。そして、カウンタ521は、最終値(本例では、「49」)までカウント値を更新すると、カウンタ521は、通知信号をCPU56に出力する。通知信号を出力すると、CPU56によって、カウンタ521のカウント値の初期値が再び変更される。
以上のような動作を繰返すことにより、比較器522は、カウンタ521に、「0」から乱数最大値「256」まで連続的にカウント値をカウントアップさせ、「0」から「256」までの値を乱数値記憶回路531にR1(乱数値)として記憶させる。すなわち、比較器522は、カウント値の更新範囲を乱数最大値「256」以下に制限して、カウンタ521にカウント値を更新させる。
次に、12ビット乱数回路503aが搭載する乱数最大値設定レジスタ535について説明する。12ビット乱数回路503aにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、16ビットレジスタであり、初期値が「4095(=0FFFh)」に設定されている。乱数最大値設定レジスタ535は、ビット0〜ビット11が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数最大値設定レジスタ535は、ビット12〜ビット15が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、12ビット乱数回路503aにおいて、乱数最大値設定レジスタ535のビット12〜ビット15に値を書込む制御を行なっても無効とされ、ビット12〜ビット15から読出す値はすべて「0(=0000b)」である。
また、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値は、所定の下限値が定められている。乱数最大値設定レジスタ535に下限値「256」より小さい値を指定する乱数最大値設定データ「0000h」〜「00FEh」が書込まれた場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に、初期値「4095」を指定する乱数最大値設定データ「0FFFh」を設定し直す。すなわち、乱数最大値設定レジスタ535に設定可能な乱数最大値は「256」から「4095」までであり、CPU56は、下限値「256」より小さい値が設定されていると判断すると、乱数最大値を所定値「4095」に設定し直す。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、乱数最大値設定データが書込まれた乱数最大値設定レジスタ535を書込不可能に制御する。
次に、16ビット乱数回路503bが搭載する乱数最大値設定レジスタ535について説明する。16ビット乱数回路503bにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、16ビットレジスタであり、初期値が「65535(=FFFFh)」に設定されている。また、16ビット乱数回路503bにおいて、乱数最大値設定レジスタ535は、ビット0〜ビット15のすべてのビットが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
また、乱数最大値設定レジスタ535に下限値「256」より小さい値を指定する乱数最大値設定データ「0000h」〜「00FEh」が書込まれた場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に、初期値「65535」を指定する乱数最大値設定データ「FFFFh」を設定し直す。すなわち、乱数最大値設定レジスタ535に設定可能な乱数最大値は「256」から「65535」までであり、CPU56は、下限値「256」より小さい値が設定されていると判断すると、乱数最大値を所定値「65535」に設定し直す。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、乱数最大値設定データが書込まれた乱数最大値設定レジスタ535を書込不可能に制御する。
クロック信号出力回路524は、セレクタ528および反転回路532に出力するクロック信号の周期(すなわち、カウント値の更新周期)を指定するための周期設定データを格納する周期設定レジスタ(RPS)537を備える。クロック信号出力回路524は、周期設定レジスタ537に格納されている周期設定データに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するクロック回路501から入力する基準クロック信号CLKを分周して、乱数回路503内部で乱数値の生成に用いるクロック信号(乱数発生用クロック信号SI1)を生成する。そのようにすることによって、クロック信号出力回路524は、クロック信号を所定回数入力したことを条件に、カウント値Cを更新させるための乱数発生用クロック信号SI1をカウンタ521に出力するように動作する。なお、周期設定データとは、クロック回路501から入力した基準クロック信号CLKを何分周させるかを設定するためのデータである。また、クロック信号出力回路524は、生成した乱数発生用クロック信号SI1をセレクタ528および反転回路532に出力する。たとえば、周期設定レジスタ537に周期設定データ「0Fh(=16)」が書込まれている場合、クロック信号出力回路524は、クロック回路501から入力する基準クロック信号CLKを16分周して乱数発生用クロック信号SI1を生成する。この場合、クロック信号出力回路524が生成する乱数発生用クロック信号SI1の周期は、「システムクロック信号の周期×128×16」となる。
次に、周期設定レジスタ537の例を説明する。周期設定レジスタ537は、8ビットレジスタであり、初期値が「256(=FFh)」に設定されている。また、周期設定レジスタ537は、書込および読出ともに可能な状態に構成されている。
また、周期設定レジスタ537に設定される周期設定データの値は、所定の下限値が定められている。周期設定レジスタ537に下限値「システムクロック信号の周期×128×7」より小さい値を指定する周期設定データ「00h〜06h」が書込まれた場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に下限値「システムクロック信号の周期×128×7」を指定する周期設定データ「07h」を設定し直す。すなわち、周期設定レジスタ537に設定可能な周期は「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」までであり、CPU56は、下限値より小さい値が設定されていると判断すると、周期設定データを設定し直す。なお、CPU56は、リセットコントローラ502によって遊技制御用マイクロコンピュータ560がシステムリセットされるまで、周期設定データが書込まれた周期設定レジスタ537を書込不可能に制御する。
なお、周期設定レジスタ537に周期設定データを設定することなく、クロック信号出力回路524が基準クロック信号CLKをそのままカウンタ521および反転回路532に出力するようにしてもよい。この場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に設定される周期設定データの値を下限値と比較して設定し直す処理を行なう必要がなくなる。また、カウンタ521は、クロック信号出力回路524から基準クロック信号CLKを入力する毎にカウント値Cを更新することになる。
カウント値更新信号出力回路525は、カウント値更新データ「01h」を格納するカウント値更新レジスタ(RGN)538を備える。カウント値更新データとは、カウント値の更新を要求するためのデータである。カウント値更新信号出力回路525は、カウント値更新レジスタ538にカウント値更新データ「01h」が書込まれたことに応じて、カウント値更新信号SI3をセレクタ528に出力する。
カウント値更新レジスタ538は、読出不能な8ビットレジスタであり、ビット0のみが書込可能な状態に構成されている。したがって、カウント値更新レジスタ538のビット1〜ビット7に値を書込む制御を行なっても無効とされる。
乱数値読取信号出力回路526は、乱数値取込データ「01h」を格納する乱数値取込レジスタ(RLT)539を備える。乱数値取込データとは、乱数値記憶回路531へのカウント値の取込を要求するためのデータである。乱数値読取信号出力回路526は、乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」が書込まれたことに応じて、乱数値の読み取りを要求するための乱数値読取信号をラッチ信号生成回路533に出力する。
乱数値取込レジスタ539は、読出不能な8ビットレジスタである。また、乱数値取込レジスタ539は、ビット0だけが書込可能な状態に構成されている。すなわち、乱数値取込レジスタ539のビット1〜ビット7に値を書込む制御を行なっても無効とされる。
乱数更新方式選択信号出力回路527は、乱数更新方式選択データを格納する乱数更新方式選択レジスタ(RTS)540を備える。乱数更新方式選択データとは、R1の値を更新する方式である各乱数更新方式のうち、いずれかの乱数更新方式を指定するためのデータである。乱数更新方式選択信号出力回路527は、乱数更新方式選択レジスタ540に乱数更新方式選択データが書込まれたことに応じて、書込まれた乱数更新方式選択データにより指定される乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号を、セレクタ528およびラッチ信号生成回路533に出力する。
乱数更新方式選択レジスタ540は、8ビットレジスタであり、初期値が「00h」に設定されている。また、乱数更新方式選択レジスタ540は、ビット0〜ビット1が書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数更新方式選択レジスタ540は、ビット2〜ビット7が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。したがって、乱数更新方式選択レジスタ540のビット2〜ビット7に値を書込む制御を行なっても無効とされ、ビット2〜ビット7から読出す値はすべて「0(=000000b)」である。
次に、乱数更新方式選択レジスタ540に書込まれる乱数更新方式選択データの一例を説明する。乱数更新方式選択データは、2ビットのデータから構成される。乱数更新方式選択データ「01b」は、第1の乱数更新方式を指定するために用いられる。また、乱数更新方式選択データ「10b」は、第2の乱数更新方式を指定するために用いられる。なお、この実施の形態では、第1の乱数更新方式とは、カウント値更新信号出力回路525からカウント値更新信号SI3が出力されたことをトリガとして、カウント値を更新する方式である。また、第2の乱数更新方式とは、クロック信号出力回路524から乱数発生用クロック信号SI1が出力されたことをトリガとして、カウント値を更新する方式である。また、乱数更新方式選択データ「01b」または「10b」が乱数更新方式選択レジスタ540に書込まれた場合、乱数回路503は起動可能な状態となる。一方、乱数更新方式選択データ「00b」または「11b」が乱数更新方式選択レジスタ540に書込まれた場合、乱数回路503は起動不能な状態となる。
セレクタ528は、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3、またはクロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1のいずれかを選択してカウンタ521に出力する。セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号(第1の乱数更新方式選択信号ともいう)が入力されると、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3を選択してカウンタ521に出力する。一方、セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式に対応する乱数更新方式選択信号(第2の乱数更新方式選択信号ともいう)が入力されると、クロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1を選択してカウンタ521に出力する。なお、セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の更新方式選択信号が入力されると、カウント値更新信号出力回路525から出力されるカウント値更新信号SI3に応じて、クロック信号出力回路524から出力される乱数発生用クロック信号SI1に同期した数値データの更新を指示する数値更新指示信号を、カウンタ521に出力してもよい。
乱数回路起動信号出力回路530は、乱数回路起動データ「80h」を格納する乱数回路起動レジスタ(RST)541を備える。乱数回路起動データとは、乱数回路503の起動を要求するためのデータである。乱数回路起動信号出力回路530は、乱数回路起動レジスタ541に乱数回路起動データ「80h」が書込まれると、所定の乱数回路起動信号をカウンタ521およびクロック信号出力回路524に出力し、カウンタ521およびクロック信号出力回路524をオンにさせる。そして、カウンタ521によるカウント値の更新動作とクロック信号出力回路524による内部クロック信号の出力動作とを開始させることによって、乱数回路503を起動させる。
乱数回路起動レジスタ541は、8ビットレジスタであり、初期値が「00h」に設定されている。乱数回路起動レジスタ541は、ビット7だけが書込および読出ともに可能な状態に構成されている。また、乱数回路起動レジスタ541は、ビット0〜ビット6が書込および読出ともに不可能な状態に構成されている。すなわち、乱数回路起動レジスタ541のビット0〜ビット6に値を書込む制御を行なっても無効とされ、ビット0〜ビット6から読出す値はすべて「0(=000000b)」である。
乱数値記憶回路531は、たとえば16ビットレジスタであり、遊技制御処理における大当り判定において用いられる乱数であるR1の値を格納する。乱数値記憶回路531は、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLを入力したことに応じて、カウンタ521から比較器522を介して出力されるカウント値CをR1の値として格納する。そして、乱数値記憶回路531は、ラッチ信号生成回路533からラッチ信号SLを入力するごとに、カウンタ521が更新するカウント値Cを読込んでR1の値を記憶する。
反転回路532は、クロック信号出力回路524から入力する乱数発生用クロック信号SI1における信号レベルを反転させることによって、クロック信号の極性を反転させた反転クロック信号SI2を生成する。ここで、信号の極性を反転させるとは、たとえば、ローレベルとハイレベルとのような2つの極性を取り得る信号において、ローレベルの信号をハイレベルの信号に反転させること、ハイレベルの信号をローレベルの信号に反転させることのように、信号の極性を反対の極性に転換することをいう。また、反転回路532は、生成した反転クロック信号SI2をラッチ信号生成回路533に出力する。
ラッチ信号生成回路533は、セレクタおよびフリップフロップ回路等を用いて構成される。ラッチ信号生成回路533は、乱数値読取信号出力回路526からの乱数値読取信号と反転回路532からの反転クロック信号SI2とを入力し、乱数値記憶回路531に乱数値を記憶させるためのラッチ信号SLを出力する。また、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527からの乱数更新方式選択信号によって指定された乱数値更新方式に応じて、ラッチ信号SLを出力する。この場合、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第1の乱数更新方式選択信号が入力された場合、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2を選択し、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力する。一方、ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力された場合、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力する。
タイマ回路534は、始動入賞口14への遊技球の入賞を検出した旨の入賞検出信号SSを始動口スイッチ14aから入力する。また、タイマ回路534は、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが継続して入力されている時間を計測する。そして、タイマ回路534は、計測時間が所定期間(たとえば、3ms)になると、乱数値読取信号出力回路526の乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」を書込む。たとえば、タイマ回路534は、ハイレベルの信号が入力されたことに応じて起動するアップカウンタまたはダウンカウンタによって構成される。タイマ回路534は、始動口スイッチ14aからの入力がハイレベルとなっている間(すなわち、入賞検出信号SSが継続して入力されている間)、クロック回路501から順次入力する基準クロック信号CLKをアップカウントまたはダウンカウントする。そして、タイマ回路534は、アップカウントまたはダウンカウントするカウント値が3msに対応する値になると、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが入力されたと判断して、乱数値取込データ「01h」を乱数値取込レジスタ539に書込む。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のROM54においては、ユーザプログラムエリアとユーザプログラム管理エリアとを含む記憶領域が設けられている。ユーザプログラム管理エリアには、CPU56が後述するユーザプログラム550を実行するために必要となるデータ(ユーザプログラム実行データ)が記憶される。また、ユーザプログラム管理エリアにおける所定の領域(1F97h番地の領域)には、カウンタ521に入力される初期値を変更するための方式である初期値変更方式のうち、ユーザによって選択された初期値変更方式を指定するための初期値変更方式選択データが記憶されている。
図9は、初期値変更方式選択データの一例を示す説明図である。図9に示すように、初期値変更方式選択データは、8ビットのデータから構成される。初期値変更方式選択データ「00h」は、初期値変更方式として、初期値を変更しないことを指定するデータである。この実施の形態では、初期値変更方式選択データ「00h」が設定されている場合、乱数回路503のカウンタ521は、予め定められた初期値「0」から所定の最終値までカウント値を更新することになる。また、初期値変更方式選択データ「01h」は、初期値変更方式として、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560を識別するためのIDナンバに基づく値に変更することを指定するデータである。この実施の形態では、初期値変更方式選択データ「01h」が設定されている場合、カウンタ521が更新するカウンタ値の初期値が「0」からIDナンバに基づく値に変更され、カウンタ521は、変更後の初期値から所定の最終値までカウント値を更新することになる。
ユーザプログラムエリアに記憶されるユーザプログラム550について説明する。図10は、ユーザプログラム550の構成例を示す説明図である。図10に示すように、ユーザプログラム550は、複数種類のプログラムモジュールから構成される乱数回路設定プログラム551と、表示結果決定プログラム552と、カウント値順列変更プログラム554と、乱数値更新プログラム555とを含む。
乱数回路設定プログラム551は、乱数回路503にR1の値を更新させるための初期設定を行なう乱数回路設定処理を実行させるためのプログラムである。すなわち、CPU56は、乱数回路設定プログラム551にしたがって処理を実行することにより、乱数回路設定手段として機能する。
図11は、乱数回路設定プログラム551の構成例を示す説明図である。図11に示すように、乱数回路設定プログラム551は、複数種類のプログラムモジュールとして、乱数最大値設定モジュール551aと、乱数更新方式選択モジュール551bと、周期設定モジュール551cと、乱数回路起動モジュール551dと、初期値変更モジュール551eと、乱数回路選択モジュール551fとを含む。
乱数最大値設定モジュール551aは、ユーザ(たとえば、パチンコ遊技機1の製作者)によって予め設定されたR1の最大値を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数最大値設定モジュール551aにしたがって処理を実行することによって、ユーザによって予め設定されたR1の最大値を指定する乱数最大値設定データを、乱数最大値設定レジスタ535に書込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって予め設定されたR1の最大値を乱数回路503に設定する。たとえば、ユーザによってR1の最大値として予め「256」が設定された場合、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に乱数最大値設定データ「0100h」を書込んで、R1の最大値「256」を乱数回路503に設定する。
乱数更新方式選択モジュール551bは、ユーザによって選択された乱数更新方式(第1の乱数更新方式または第2の乱数更新方式)を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数更新方式選択モジュール551bにしたがって処理を実行することによって、ユーザによって選択された乱数更新方式を指定する乱数更新方式選択データ「01b」または「10b」を乱数更新方式選択レジスタ540に書込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって選択された乱数更新方式を乱数回路503に設定する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1の乱数更新方式又は第2の乱数更新方式のうちのいずれかを、乱数回路503が乱数更新に用いる乱数更新方式として選択する機能を備える。
周期設定モジュール551cは、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期(すなわち、クロック信号出力回路524がセレクタ528および反転回路532にクロック信号を出力する周期)を乱数回路503に設定させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、周期設定モジュール551cにしたがって処理を実行することによって、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期を指定するための周期設定データを周期設定レジスタ537に書込む。そのようにすることによって、CPU56は、ユーザによって予め設定された内部クロック信号の周期を乱数回路503に設定する。たとえば、ユーザによって内部クロック信号の周期が予め「システムクロック信号の周期×128×16」と設定された場合、CPU56は、周期設定レジスタ537に周期設定データ「0Fh」を書込んで、内部クロック信号の周期「システムクロック信号の周期×128×16」を乱数回路503に設定する。
乱数回路起動モジュール551dは、乱数回路503を起動させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数回路起動モジュール551dにしたがって処理を実行することによって、乱数回路起動データ「80h」を乱数回路起動レジスタ541に書込むことにより、乱数回路503を起動させる。
初期値変更モジュール551eは、カウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させるためのプログラムモジュールである。CPU56は、初期値変更モジュール551eにしたがって処理を実行することによって、初期値変更手段として機能する。CPU56は、初期値変更モジュール551eを実行して、ユーザによって選択された初期値変更方式によって、カウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させる。そのようにすることによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期値変更方式を選択する機能を備える。
ユーザプログラム管理エリアの1F97h番地の領域に初期値変更方式選択データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、カウント値の初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560毎に付与された固有のIDナンバに基づいて算出された値に変更させる。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の所定の記憶領域に、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと、IDナンバに基づいて所定の演算を行なって求めた演算値とを予め対応付けて記憶している。この場合、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバが「100」であるとすると、IDナンバ「100」に所定値「50」を加算して求めた演算値「150」を、予めIDナンバに対応付けて記憶している。また、たとえば、IDナンバ「100」に所定値「50」を減算して求めた演算値「50」を、予めIDナンバに対応付けて記憶している。また、たとえば、予めIDナンバに対応づけて所定値だけを記憶していてもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、予め記憶する所定値(たとえば、「50」)にIDナンバ(たとえば、「100」を加算して求めた値「150」を、カウント値の初期値としてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、予め記憶する所定値(たとえば、「50」)をIDナンバ(たとえば、「100」)から減算して求めた値「50」を、カウント値の初期値としてもよい。
そして、初期値変更方式選択データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、予め記憶するIDナンバに基づく演算値にカウント値の初期値を変更させる。そのようにすれば、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、大当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
また、たとえば、初期値変更方式選択データ「01h」が記憶されている場合、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと所定値とを演算して(たとえば、IDナンバに所定値を加算して)求めた演算値にカウント値の初期値を変更させる。この場合、たとえば、CPU56は、乱数を用いてランダムに変化させた値をIDナンバと演算することによって、演算に用いる値をランダムに更新し初期値を求めてもよい。そのようにすれば、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
乱数回路選択モジュール551fは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する各乱数回路503の中から、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路を設定するためのプログラムモジュールである。CPU56は、乱数回路選択モジュール551fにしたがって処理を実行することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する2つの乱数回路(12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503b)のうち、いずれの乱数回路をタイマ割込処理の実行時に用いるかを設定する。たとえば、CPU56は、RAM55の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値(ユーザによって予め設定された値)にしたがって、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aまたは16ビット乱数回路503bを設定する。
なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定してもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、たとえば、12ビット乱数回路503aが発生した乱数に基づいて大当り判定を行ない、16ビット乱数回路503bが発生した乱数に基づいて確変判定を行なうようにしてもよい。乱数値記憶回路531は、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとにそれぞれ存在する(すなわち、12ビット用の乱数を記憶する乱数記憶回路と、16ビット用の乱数を記憶する乱数記憶回路とが、別個に存在する)。また、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定した場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、12ビット乱数回路503aから読出した乱数と、16ビット乱数回路503bから読出した乱数とを、RAM55に設けられた別々のバッファ領域にそれぞれ格納する。そのため、12ビット乱数回路503aから乱数を読出すタイミングと、16ビット乱数回路503bから乱数を読出すタイミングとが同じであっても、2つの異なる乱数を抽出し別々のバッファ領域に格納することができる。
乱数値更新プログラム555は、乱数更新方式として第1の乱数更新方式が選択されているときに、乱数値記憶回路531に格納されているR1の値を更新させるためのプログラムである。CPU56は、乱数値更新プログラム555にしたがって処理を実行することによって、乱数値更新手段として機能する。CPU56は、第1の乱数更新方式が選択されているときに、乱数値更新プログラム555を実行して、カウント値更新データ「01h」をカウント値更新レジスタ538に書込むことにより、カウンタ521にカウント値を更新させ、乱数値記憶回路531に格納さているR1の値を更新させる。なお、乱数更新方式として第2の乱数更新方式が選択されている場合には、クロック信号出力回路524が出力する乱数発生用クロック信号によって、カウンタ521にカウント値を更新させ、乱数値記憶回路531に格納さているR1の値を更新させることになる。
表示結果決定プログラム552は、特別図柄表示器8の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを決定するためのプログラムである。
CPU56は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の変動表示を行なうための始動条件が成立したときに乱数値記憶回路531からR1の値を読出してRAM55に格納する。そして、CPU56は、後述するような特別図柄の変動表示を開始(実行)するための開始条件(実行条件ともいう)が成立したことに応じて、格納しておいたR1を読出し、表示結果決定プログラム552にしたがって処理を実行することにより、R1に基づいて、特別図柄表示器8の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを決定する。
図12は、第1の乱数更新方式が選択されている場合に、CPU56がR1の値を更新させたりR1の値を読出したりする動作を示す説明図である。図12に示すように、第1の乱数更新方式が選択されている場合、CPU56は、カウント値更新データ「01h」をカウント値更新レジスタ538に書込むことによって、乱数値記憶回路531が記憶するR1の値(たとえば「2」)を更新させる。そして、CPU56は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の始動条件が成立したことに応じて、乱数値記憶回路531からR1の値(たとえば「2」)を読出す。
なお、乱数値記憶回路531が記憶するR1の値をさらに更新させる場合、前回更新時にR1の値を更新したときから、クロック回路501が出力するシステムクロック信号の周期以上の間隔を経過したときに、カウント値更新レジスタ538にカウント値更新データ「01h」を書込まなければならない。なぜなら、更新後のR1の値を乱数値記憶回路531から読出す時間を確保する必要があるからである。
図13は、第2の乱数更新方式が選択されている場合に、CPU56がR1の値を更新させたりR1の値を読出したりする動作を示す説明図である。図13に示すように、第2の乱数更新方式が選択されている場合、CPU56は、乱数値取込コマンド「01h」を乱数値取込レジスタ539に書込むことによって、カウンタ521が出力するカウント値(たとえば「2」)を乱数値記憶回路531に取込ませて、乱数値記憶回路531が記憶するR1の値を更新させる。そして、CPU56は、乱数値記憶回路531から更新後のR1の値(たとえば「2」)を読出す。
具体的には、第2の乱数更新方式が選択されている場合、カウンタ521は、乱数発生用クロック信号SI1を入力したことをトリガとしてカウント値Cを更新する。その後、乱数値取込コマンド「01h」が乱数値取込レジスタ539に書込まれると、ラッチ信号生成回路533はラッチ信号SLを乱数値記憶回路531に出力する。そして、乱数値記憶回路531は、ラッチ信号SLを入力したことをトリガとしてカウンタ521が出力するカウント値を読込んで記憶する。そして、CPU56は、乱数値記憶回路531が記憶するR1の値を読出す。
なお、CPU56が乱数値取込コマンド「01h」を乱数値取込レジスタ539に書込まなければ、カウンタ521がカウント値を更新しても、乱数値記憶回路531は、カウンタ521が更新する乱数値を読込まない。たとえば、CPU56が乱数値取込コマンド「01h」を乱数値取込レジスタ539に書込み、カウンタ521が出力するカウント値「3」を乱数値記憶回路531に取込ませて、乱数値記憶回路531が記憶するR1の値「3」を更新させたとする。この場合、CPU56が乱数値取込コマンド「01h」を再び乱数値取込レジスタ539に書込まなければ、カウンタ521が出力するカウント値が「3」から「4」や「5」に更新されても、乱数値記憶回路531が記憶する乱数値は更新されず、乱数値記憶回路531から読出される乱数値は「3」のままである。
カウント値順列変更プログラム554は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書込んで、乱数値記憶回路531が記憶するカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を実行するためのプログラムである。CPU56は、カウント値順列変更プログラム554にしたがって処理を実行することによって、数値データ順列変更手段として機能する。CPU56は、カウント値順列変更プログラム554を実行して、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書込むことによって、カウント値順列変更回路523が出力し乱数値記憶回路531に入力されるカウント値の順列を変更させる。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためにソフトウェアを用いて数値データを更新する数値更新手段としてのランダムカウンタについて説明する。図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。図14には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR2〜R8が示されている。
前述したように、大当りとするか否かの判定(大当り判定)は、ハードウェア回路である乱数回路503により発生される乱数値であるR1を用いて行なわれるが、大当り判定以外の各種制御に用いられる乱数値は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて生成される。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのうちのどの種類の大当り遊技状態にするかという大当り種類の決定と、大当り図柄の決定とを行なうために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R2は、「0」からその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR2は、2msec毎に1ずつ加算更新されることとなる。
パチンコ遊技機1においては、大当り遊技状態となるときに、後で確変状態に制御される確変大当りと、後に確変状態に制御されない通常大当り(非確変大当りともいう)とのいずれかに制御される。以下の説明において、単に「大当り」と示すときは、通常大当りと確変大当りとの両方を代表して示す場合である。また、確変状態に制御される大当りとしては、前述したように、大当り遊技状態のラウンド数の上限値を通常の15ラウンドとした大当り遊技状態を経て確変状態に制御される15R確変大当りと、大当り遊技状態のラウンド数の上限値を通常よりも少ないラウンド数(たとえば、2ラウンド)とするとともに1回のラウンドにおける特別可変入賞球装置20の開放時間を通常よりも短い時間(1秒間)とした大当り遊技状態を経て確変状態に制御される2R確変大当りとを含む。
15R確変大当りとしては、15R確変大当りAと15R確変大当りBとの複数の15R確変大当りが設けられている。15R確変大当りAと15R確変大当りBとでは、大当り遊技状態の終了後に遊技制御の状態および演出制御の制御モードが移行するときの移行先が一部異なる。以下の説明において、単に「15R確変大当り」と示すときは、15R確変大当りAと15R確変大当りBとの両方を代表して示す場合である。また、2R確変大当りとしては、2R確変大当りAと2R確変大当りBとの複数の2R確変大当りが設けられている。2R確変大当りAと2R確変大当りBとでは、大当り遊技状態の終了後に遊技制御の状態および演出制御の制御モードが移行するときの移行先が一部異なる。以下の説明において、単に「2R確変大当り」と示すときは、2R確変大当りAと2R確変大当りBとの両方を代表して示す場合である。また、単に「確変大当り」と示すときは、15R確変大当りと2R確変大当りとの両方を代表して示す場合である。また、単に「当り」と示すときには、大当りと小当りとの両方を代表して示す場合である。
次に、大当り確率およびベースにより特定される遊技制御の状態と、演出制御の制御モード(以下、演出制御モードともいう)とについて説明する。遊技制御の状態は、大当り確率およびベースの高低(このような大当り確率およびベースの状態を確率・ベース状態という)に基づいて、低確低ベース、高確低ベース、高確高ベース、および、低確高ベースの複数の遊技制御状態に分類される。また、演出制御の制御モードは、通常モード、確変モード、時短モード、第1ミッションモード、第2ミッションモード、および、高確報知モード等の複数の制御モードを含む。
低確低ベースは、非確変状態(低確率状態)、かつ、非時短状態(低ベース状態)のときの遊技制御の状態である。高確低ベースは、確変状態(高確率状態)、かつ、非時短状態(低ベース状態)のときの遊技制御の状態である。高確高ベースは、確変状態(高確率状態)、かつ、時短状態(高ベース状態)のときの遊技制御の状態である。低確高ベースは、非確変状態(低確率状態)、かつ、時短状態(高ベース状態)のときの遊技制御の状態である。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
低確低ベース、高確低ベース、高確高ベース、および、低確高ベースのそれぞれの状態においては、以下のように対応する演出制御モードで演出制御が行なわれる。
通常モードは、低確低ベースのときの演出制御モードである。通常モードでは、変動表示装置9において、非時短用の変動パターンで変動表示が行なわれる。確変モードは、高確高ベースのときの演出制御モードである。確変モードでは、変動表示装置9において、確変状態であることが示されるとともに、時短用の変動パターンで変動表示が行なわれる。時短モードは、低確高ベースのときの演出制御モードである。時短モードでは、変動表示装置9において、時短状態であることが示されるとともに、時短用の変動パターンで変動表示が行なわれる。
第1ミッションモードは、高確低ベースのときの演出制御モードであり、後述するような所定の真のミッション演出を行なうモードである。第2ミッションモードは、低確低ベース状態のときの演出制御モードであり、後述するような所定の偽(通称ガセ)のミッション演出を行なうモードである。第1ミッションモードと第2ミッションモードとは、変動表示装置9で表示される演出が互いに同様であり、かつ、どちらのモードにおいても、非時短時用の変動パターンが用いられる。このため、変動表示装置9で表示されるミッション演出は、第1ミッションモードと第2ミッションモードとのどちらのモードに制御されているかを遊技者が容易に判別できないようにされている。
ここで、ミッション演出について説明する。ミッション演出は、変動表示時において、あるミッション(課題)の達成条件を遊技者に報知することにより提示するとともに、そのミッションが成功(達成)できるかどうかを示す演出である。達成条件が成立してミッションが達成されたときには、たとえば15R大当りとなる等の遊技者にとって有利な状態に制御される。このミッション演出において報知されることにより提示されるミッションは、たとえば、30回の特別図柄および飾り図柄の変動表示が行なわれるうちに所定のキャラクタを出すというような、所定期間内(30回の変動表示が行なわれる期間内)において実行可能な演出の種類(所定のキャラクタを出すという演出の種類)を示す演出パターンである。ミッション演出期間内の変動表示において15R大当りの大当り表示結果が導出表示されるときには、ミッションが成功する演出(たとえば、所定のキャラクタを出現させる演出パターンでの変動表示)が行なわれる。なお、ミッション演出のミッションにおいて提示されるミッションの期間として指定される所定期間は、たとえば、30回の変動表示が行なわれる期間というような変動表示回数を指定する期間であってもよく、5分以内の期間というような経過時間を指定する期間であってもよい。
また、ミッション演出期間内の変動表示において15R大当りの大当り表示結果が導出表示されないときには、ミッション演出期間内の最後の変動表示においてミッションが失敗する演出が行なわれる。なお、ミッション演出期間内には、ミッションが成功するまでの間の変動表示において、たとえば、所定のキャラクタが出現せずにはずれ表示結果が表示結果として導出表示される。そして、このようなミッション演出が行なわれる期間は、最大限前述の所定期間が終了するまで継続し、前述の所定期間が終了する前であっても、ミッションが成功した時点で終了する。このようなミッション演出は、複数種類設けられており、選択的に実行される。
真のミッション演出である第1ミッション演出は、遊技者にとって有利な状態の1つである高確低ベースのときに行なわれるため、遊技者の大当り(15R大当り)に対する期待感を高めるものとなる。これに対し、偽のミッション演出である第2ミッション演出は、実際の遊技制御状態は低確低ベースであるにもかかわらす、真のミッション演出と同様の演出をすることにより、あたかも、遊技制御状態が高確低ベースの状態にあるように遊技者に感じさせるものである。このような偽のミッション演出を行なえば、遊技者の期待感を高める頻度を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
高確報知モードは、高確低ベースのときの演出制御モードであり、第1ミッションモードにおいてミッションが達成できずにミッション期間が終了したときに、第1ミッションモードから移行するモードであり、後述するように、変動表示装置9において、確変モードであるときとは異なる演出態様で演出が行なわれることにより、高確率状態であることが報知される。
変動表示装置9においては、演出制御の制御モードが、通常モード、確変モード、時短モード、第1ミッションモード、および、第2ミッションモード等のいずれのモードの状態に制御されているのかを示すために、これらのモードに対応して、モード毎に異なる背景画像が表示される。ここで、背景画像とは、飾り図柄の背景となる画像をいう。
始動口スイッチ62により有効な始動入賞が検出されると、それに応じて、前述のR1、R2、および、後述する小当り判定用のR8のそれぞれが抽出されて保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り表示結果として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれる。一致しない場合には、変動表示の表示結果を大当りとしない(小当り表示結果、または、はずれ表示結果となる)ことが決定され、遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、非確変状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2の値は、たとえば図16に示すように大当り遊技状態の種類および特別図柄の大当り図柄の種類に割振られて対応付けられている。R2の抽出値は、特別図柄および飾り図柄の変動表示を開始する前の所定のタイミングで読出され、予め定められた複数の大当り種類・図柄判定値のいずれと一致するか判断される。そして、R2の抽出値に対応する大当り種類が変動表示の結果として生じる大当りとして選択決定され、R2の抽出値に対応する大当り図柄が特別図柄の変動表示において表示結果として導出表示する大当り表示結果として選択決定される。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされ、かつ、後述するR8を用いた小当り判定により小当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとすることが事前決定されているときに、どの種類のはずれ図柄を特別図柄表示器8に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「3」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R3の値は、特別図柄のはずれ図柄のそれぞれに割振られて対応付けられている。R3は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR3の値に対応する特別図柄がはずれ図柄として決定される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、特別図柄表示器8および変動表示装置9の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに決定するために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と変動パターンとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。
R5は、変動表示装置9について、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされ、かつ、後述するR8を用いた小当り判定により小当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。変動パターンを決定する前の段階で、R5の値が抽出され、抽出されたR5の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示器10の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R6は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ32aにより有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
R7は、大当り種類の決定により15R確変大当りAまたは15R確変大当りBとすることが決定されたときに、前述した2次再抽選表示を実行するか否かの判定をするために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R7は、「0」からカウントアップしてその上限である「49」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R7は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、予め定められた2次再抽選用の判定値と一致するか否かが判断される。
R7の値については、R7の抽出値が予め定められた2次再抽選表示判定値のいずれかと一致した場合には、2次再抽選表示をすることが決定される。一方、R7の抽出値がどの2次再抽選判定値とも一致しない場合には、2次再抽選表示を実行しないことが決定される。
R8は、変動表示装置9について、前述の大当り判定において大当りとしない判定がされたときに、小当りとするか否かをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための小当り判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。ここで、小当りについて説明する。パチンコ遊技機1においては、大当り遊技状態とならないときに、小当りに制御される場合がある。小当りは、前述したように、大当りとは異なる当り状態であって、変動表示結果において予め定められた小当り表示結果が表示され、2R確変大当りと同様の態様で特別可変入賞球装置20が2回開閉される当りである。小当りは、大当りと異なる当りであるため、遊技制御の確率・ベース状態の変化には関わらない。
R8は、「0」からカウントアップしてその上限である「19」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。前述したように始動入賞時に抽出されたR8の値が、変動表示開始前の所定のタイミングで読出され、抽出されたR8の値が予め定められた小当り判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、小当り遊技状態を発生させる制御が行なわれる。
図15は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図15には、ランダムカウンタの一例として、演出内容決定用のランダムカウンタRT、および、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3が示されている。
RTは、変動表示装置9で行なわれるミッション演出等の各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RTは、「0」からカウントアップしてその上限である「232」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。所定タイミングでRTから抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と演出内容との関係に基づいて、予め定められた演出内容の中から、演出内容が選択決定される。たとえば、変動表示装置9で行なわれるミッション演出については、複数種類のミッション演出が設けられており、それぞれのミッション演出について、対応するRTの値が割振られている。そして、ミッション演出を開始するときには、所定タイミングでRTから抽出されたカウンタの値に対応するミッション演出が選択決定されて実行される。
RU−1〜RU−3は、変動表示装置9について、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RU−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−1〜RU−3のそれぞれについては、RU−1が33msecごと、RU−2がRU−1の桁上げごと、RU−3がRU−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560により、大当り判定(R1による判定)で大当りとしないとする判定がされ、かつ、小当り判定(R8による判定)で小当りとしないとする判定がされたことによりはずれとすることが決定された場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないことが判定された場合には、所定のタイミングでRU−1〜RU−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。なお、はずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄または小当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、はずれとする場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RU−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RU−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・図柄決定(R2による決定)で15R通常大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRU−3から抽出された乱数に対応する大当り図柄(確変大当りの図柄として用いられる「7」を除く)が左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。これにより、飾り図柄による15R通常大当り表示結果は、「7」以外のゾロ目となる。
また、大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・図柄決定で2R確変大当りとすることが決定された場合には、チャンス目と呼ばれる予め定められた飾り図柄の組合せが左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。また、小当り判定で小当りとする判定がされた場合には、2R確変大当りの場合と同じチャンス目が左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。
また、RU−1〜RU−3は、後述するように、1次再抽選表示での仮停止図柄、2次再抽選表示が行なわれるときの大当り遊技状態前に表示される変動表示結果、および、1次再抽選表示での変動表示結果としての停止図柄をそれぞれ決定するためにも用いられる。
次に、前述した各種の大当りおよび小当りを含む当りのそれぞれについて、特徴を説明する。図16は、各種の大当りおよび小当りを含む当りのそれぞれの特徴を表形式で示す図である。
R2の抽出値が「0」〜「59」のいずれかのときには、15R通常大当りとすること、および、特別図柄の大当り図柄を15R通常大当り表示結果としての「1」とすることが決定される。15R通常大当りとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果は、15R通常大当り表示結果としての「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「8」、「9」のうちのいずれかのゾロ目となる。また、15R通常大当りは、最大ラウンド回数が15ラウンドであり、後に大当り発生確率が低確率となる。
R2の抽出値が「60」〜「69」のいずれかのときには、15R確変大当りAとすること、および、特別図柄の大当り図柄を15R確変大当りA表示結果としての「3」とすることが決定される。15R確変大当りAとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果は、15R確変大当り表示結果としての「7」のゾロ目となる。また、15R確変大当りAは、最大ラウンド回数が15ラウンドであり、後に大当り発生確率が高確率となる。
R2の抽出値が「70」〜「79」のいずれかのときには、15R確変大当りBとすること、および、特別図柄の大当り図柄を15R確変大当りB表示結果としての「5」とすることが決定される。15R確変大当りBとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果は、15R確変大当りAとなるときと同様に15R確変大当り表示結果としての「7」のゾロ目となる。また、15R確変大当りBは、最大ラウンド回数が15ラウンドであり、後に大当り発生確率が高確率となる。
R2の抽出値が「80」〜「89」のいずれかのときには、2R確変大当りAとすること、および、特別図柄の大当り図柄を2R確変大当りA表示結果としての「7」とすることが決定される。2R確変大当りAとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果は、2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となる。ここで、チャンス目は、前述した15R確変大当り表示結果のようなゾロ目以外の図柄の組合せにより構成される図柄の組合せであり、遊技者にチャンスをもたらす表示結果として予め定められている。また、2R確変大当りAは、最大ラウンド回数が2ラウンドであり、後に大当り発生確率が高確率となる。
R2の抽出値が「90」〜「99」のいずれかのときには、2R確変大当りBとすること、および、特別図柄の大当り図柄を2R確変大当りB表示結果としての「9」とすることが決定される。2R確変大当りBとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果は、2R確変大当りAの場合と同様に2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となる。2R確変大当りBは、最大ラウンド回数が2ラウンドであり、大当り発生確率が高確率となる。このようなR2の値と決定される大当り遊技状態の種類および大当り図柄の種類との関係を示すデータは、ROM54に記憶されている。
R8の抽出値が「5」のときには、小当り判定値と一致することにより、小当りとすること、および、特別図柄の大当り図柄を小当り表示結果としての「0」とすることが決定される。小当りとなるときには、変動表示装置9における飾り図柄の表示結果(小当り表示結果)は、2R確変大当りの場合と同様に「135」のチャンス目となる。小当りは、特別可変入賞球装置20が2回開くが、大当り発生確率が変化しない。このようなR8の値と小当り判定値との関係を示すデータは、ROM54に記憶されている。
次に、遊技制御状態(確率・ベース状態)と演出制御モードとがどのように移行するかについて説明する。遊技制御状態(確率・ベース状態)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって管理され、図17および図18に示すような条件に基づいて移行または維持される。また、演出制御モードは、演出制御用マイクロコンピュータ800によって管理され、図17および図18に示すような条件に基づいて移行または維持される。
図17は、当り発生時の遊技制御状態(確率・ベース状態)と、当りの種類と、当りとなった後の遊技制御状態との関係を表形式で示す図である。図18は、遊技制御状態(確率・ベース状態)についての当りの種類と状態変化との関係、および、演出制御モードについての当りと状態変化との関係を示すブロック図である。
図17および図18を参照して、表中の(1)は低確低ベース、(2)は高確低ベース、(3)は高確高ベース、(4)は低確高ベースを示す番号である。また、図17および図18のそれぞれにおいて、aは大当りとする判定がされたときに選択される確率が60%の15R通常大当り、bは大当りとする判定がされたときに選択される確率が10%の15R確変大当りA、cは大当りとする判定がされたときに選択される確率が10%の15R確変大当りB、dは大当りとする判定がされたときに選択される確率が10%の2R確変大当りA、eは大当りとする判定がされたときに選択される確率が10%の2R確変大当りB、fは小当りを示す記号である。また、図18において、矢印は遊技制御状態および演出制御モードの移行または維持の流れを示し、矢印に隣接して示されたa〜fの記号は、前述した大当りの種類を示す記号に対応している。
以下、図17および図18を参照して説明を行なう。まず、低確低ベースの状態を説明する。低確低ベースにおいて、演出制御モードは、通常モードと第2ミッションモードとのうちいずれかのモードとなる。低確低ベース状態において、15R通常大当りと小当りとのうちいずれかが発生したときには、低確低ベースが維持される。低確低ベース状態において15R通常大当りが発生したときには、演出制御モードが通常モードとなる。通常モードであるときに小当りが発生すると第2ミッションモードに移行し、第2ミッションモードであるときにミッションが達成できずにミッション期間が終了すると第2ミッションモードから通常モードに移行する。また、低確低ベース状態において、15R確変大当りAと15R確変大当りBと2R確変大当りBとのうちいずれかが発生したときには、遊技制御状態が高確低ベースに移行する。
また、低確低ベース状態において、2R確変大当りAが発生したときには、遊技制御状態が高確高ベースに移行する。このように低確低ベース状態においては、2R確変大当りAと2R確変大当りBとで、高確率状態となることが共通するが、確率・ベース状態の移行先が異なる。
次に、高確低ベースの状態を説明する。高確低ベースにおいて、演出制御モードは、第1ミッションモードと高確報知モードとのうちいずれかのモードとなる。低確低ベース状態から高確低ベース状態に移行したとき、および、15R確変大当りBまたは小当りの発生により高確低ベース状態が維持されるときには、第1ミッションモードとなる。低確低ベース状態から高確低ベース状態に移行するときの演出制御モードは、通常モードから第1ミッションモードに移行する場合と、第2ミッションモードから第1ミッションモードに移行する場合とがある。第2ミッションモードから第1ミッションモードに移行する場合には、確率・ベース状態は変化するが、同様のミッション演出が行なわれるため変動表示装置9における表示の演出は、変化しない。そして、第1ミッションモードであるときにミッションが達成できずにミッション期間が終了すると、追加ミッションにより第1ミッションモードがそのまま維持されるか、または、高確報知モードに移行する。一方、また、高確低ベース状態において、15R確変大当りA、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのうちいずれかが発生したときには、遊技制御状態が高確高ベースに移行する。また、高確低ベース状態において、15R通常大当りが発生したときには、低確高ベースに移行する。
次に、高確高ベースの状態を説明する。高確高ベースにおいて、演出制御モードは、確変モードとなる。高確高ベース状態において、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、2R確変大当りB、および、小当りのうちいずれかが発生したときには、遊技制御状態が高確高ベースを維持する。また、高確高ベース状態において、15R通常大当りが発生したときには、低確高ベースに移行する。
また、低確高ベースの状態を説明する。低確高ベースにおいて、演出制御モードは、時短モードとなる。低確高ベース状態において、15R通常大当りが発生したときには、低確低ベースに移行する。その場合は、演出制御モードが通常モードとなる。低確高ベース状態において、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのうちいずれかが発生したときには、遊技制御状態が低確高ベースを維持する。また、低確高ベース状態において、小当りが発生したときには、低確高ベースを維持する。
以上に説明したように、遊技制御状態および演出制御モードは、図17に示す当りの発生等の所定条件の成立に基づいて、移行または維持される。このように、確率・ベース状態は、同じ種類の大当りが発生したときであっても、その発生時における確率・ベース状態により、大当り遊技状態後の確率・ベース状態が異なるようになる場合があるので、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができるようになる。
また、2R確変大当りについては、2R確変大当りAと2R確変大当りBとの複数種類の確変大当りが設けられているが、どちらの確変大当りが発生したときであっても、現状の確率・ベース状態よりも遊技者にとって不利な状態とならないように制御される。これにより、2R確変大当りが発生したことによって遊技者の期待感が低下することがない。
また、確率・ベース状態として、始動入賞口14への進入しやすさが異なる低べース状態(低確低ベース、高確低ベース)と高ベース状態(低確高ベース、高確低ベース)との複数の遊技状態が設けられているので、大当り状態が発生するまでの遊技において、遊技状態が有利であるのか不利であるのかについて、遊技者が実感することができるようになる。
変動表示部(特別図柄表示器8、変動表示装置9)における変動パターンおよび1次再抽選表示の有無の選択決定は、変動パターン選択用のデータテーブルと、変動パターン決定用のR4の抽出値とを用いて行なわれる。変動パターン選択用のデータテーブルは、高確高ベース状態および低確高ベース状態において用いられる短縮変動パターンを選択決定するために用いられる短縮変動パターンデータテーブルと、低確低ベース状態、および、高確低ベース状態において用いられる非短縮変動パターンを選択決定するために用いられる非短縮変動パターンデータテーブルとを含み、前述したROM54に予め記憶されている。
非短縮変動パターンデータテーブルは、低確低ベース時に用いる低確低ベース時データテーブル、および、高確低ベース時に用いる高確低ベース時データテーブルを含む。短縮変動パターンデータテーブルは、低確高ベース時に用いる低確高ベース時データテーブル、および、高確高ベース時に用いる高確高ベース時データテーブルを含む。このようなデータテーブルは、変動パターンを決定するときにおける大当り確率およびベースの状態に対応するものが選択されて用いられる。
図19および図20は、非短縮変動パターンテーブルを表形式で説明するための図である。図19は、低確低ベース時データテーブルを表形式で示す図である。非短縮変動パターンテーブルのうちの低確低ベース時データテーブルでは、R1を用いた大当り判定の結果、R2を用いた大当り種類の決定の結果、R5を用いたリーチ判定の結果、および、R8を用いた小当り判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、15R通常大当り決定時データテーブル、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブル、2R確変大当りA決定時データテーブル、2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルが使い分けられる。
低確低ベースの状態において、R1を用いた大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と、変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められた非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。変動パターンデータテーブルにおける変動パターンという情報には、当りはずれの種類を特定可能な情報(当りについては15R大当りとそれ以外の当りとの2種類を特定可能であり、はずれについては非リーチはずれとリーチはずれとチャンス目はずれとの3種類を特定可能)、変動パターンの種類を特定可能な情報(変動表示時間を特定可能な情報でもある)と、1次再抽選の有無を特定可能な情報と、変動表示後における演出制御モードを特定可能な情報(演出制御モードが移行する場合と、演出制御モードが移行せずに継続する場合とを含む)とが含まれている。
R4の抽出値が「0〜94」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「はずれA変動パターン1次再抽選なし・後通常モード」という変動パターンが選択決定される。ここで、「はずれ」とは、大当りおよび小当り以外のはずれであって、非リーチはずれであり、かつ、非チャンス目のはずれとなることを示す情報である。また、「A変動パターン」とは、変動表示における演出表示のパターンのうち「A」と呼ばれる演出表示パターンを示す情報である。また、「1次再抽選なし」とは、1次再抽選表示が行なわれないことを示す情報である。また、「後通常モード」とは、変動表示後(大当りとなるときには大当り後)に通常モードとなることを示す情報である。このように、「はずれA変動パターン1次再抽選なし・後通常モード」の変動パターンは、変動表示結果がはずれであること、演出表示パターンがA変動パターンであること、1次再抽選表示が行なわれないこと、および、変動表示後に通常モードとなることを示している。
また、R4の抽出値が「95〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目はずれC変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。「チャンス目はずれ」とは、大当りおよび小当り以外でチャンス目が変動表示結果として表示されてはずれとなることを示す情報である。「C変動パターン」とは、変動表示における演出表示のパターンのうち「C」と呼ばれる演出表示パターンを示す情報である。また、「後ミッションモード」とは、変動表示後(大当りとなるときには大当り後)にミッションモード(この場合は第2ミッションモード)となることを示す情報である。チャンス目はずれC変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモードが選択されたときには、変動表示装置9において、前述の2R確変大当り表示結果および小当り表示結果として用いられるチャンス目(「135」)とは異なる予め定められたはずれ用のチャンス目(たとえば、「579」)が表示結果として導出表示された後ミッションモードに移行する。
また、低確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「リーチA変動パターン1次再抽選なし・後通常モード」が選択決定される。ここで、「リーチ」とは、はずれリーチを示す情報である。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「リーチB変動パターン1次再抽選なし・後通常モード」が選択決定される。ここで、「B変動パターン」とは、変動表示における演出表示のパターンのうち「B」と呼ばれる演出表示パターンを示す情報である。
また、低確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R通常大当りであるときには、15R通常大当り決定時データテーブルが用いられる。15R通常大当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり・後通常モード」が選択決定される。ここで、「15R大当り」とは、15R通常大当り、15R確変大当りA、および、15R確変大当りBを代表して示す情報である。また、「1次再抽選あり」とは、1次再抽選表示が行なわれることを示す情報である。1次再抽選を行なった後に変動表示結果が導出表示される変動パターンを示すものである。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし」が選択決定される。
1次再抽選ありの変動パターンについては、1次再抽選表示が行なわれる時間が変動表示時間に含まれている。たとえば、「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり」と「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし」とは、飾り図柄の変動表示が、共通のA変動パターンの演出表示で行なわれるのであるが、「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり」は、A変動パターンで仮停止図柄が停止表示された後に、5秒間にわたり1次再抽選表示を行なうため、「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし」と比べて、変動表示時間が5秒間多く設定されている。このような関係は、他の変動パターンについて同様である。また、この実施の形態に示す変動パターンでは、1次再抽選表示と2次再抽選表示とは変動の態様および変動表示時間が別個に管理されるため、指定する変動表示時間には2次再抽選表示に要する変動表示時間が含まれていない。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が25秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選あり・後通常モード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選なし・後通常モード」が選択決定される。
また、低確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R確変大当りAまたは15R確変大当りBであるときには、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルが用いられる。15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり・後ミッションモード」が選択決定される。15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルにおける「後ミッションモード」は、第1ミッションモードを示す情報である。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が25秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選あり・後ミッションモード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
また、低確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により2R確変大当りAであるときには、2R確変大当りA決定時データテーブルが用いられる。2R確変大当りA決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りC変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。ここで、「チャンス目当り」とは、変動表示結果がチャンス目のときに当りとなる2R確変大当りA、2R確変大当りB、および、小当りを代表して示す情報である。2R確変大当りA決定時データテーブルにおける「後確変モード」とは、変動表示後(大当りとなるときには大当り後)に確変モードとなることを示す情報である。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「チャンス目当りD変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
また、低確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により2R確変大当りBであるとき、または、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、かつ、R8を用いての小当り判定結果が小当りとなるときには、2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルが用いられる。2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りC変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。この場合の「後ミッションモード」は、変動表示後にミッションモードとなる第1ミッションモードおよび第2ミッションモードを代表して示す情報である。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「チャンス目当りD変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
図20は、高確低ベース時データテーブルを表形式で示す図である。非短縮変動パターンテーブルのうちの高確低ベース時データテーブルでは、R1を用いた大当り判定の結果、R2を用いた大当り種類の決定の結果、R5を用いたリーチ判定の結果、および、R8を用いた小当り判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、15R通常大当り決定時データテーブル、15R確変大当りA決定時データテーブル、15R確変大当りB決定時データテーブル、2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブル、および、小当り決定時データテーブルが使い分けられる。
高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。
R4の抽出値が「0〜94」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「はずれA変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」という変動パターンが選択決定される。また、R4の抽出値が「95〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目はずれC変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。この非リーチはずれ決定時データテーブルの場合の「後ミッションモード」は第1ミッションモードを示す情報である。
また、高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「リーチA変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。このリーチはずれ決定時データテーブルの場合の「後ミッションモード」は、第1ミッションモードを示す情報である。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「リーチB変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R通常大当りであるときには、15R通常大当り決定時データテーブルが用いられる。15R通常大当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり・後時短モード」が選択決定される。ここで、「後時短モード」とは、変動表示後(大当りとなるときには大当り後)に時短モードとなることを示す情報である。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が25秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選あり・後時短モード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
また、高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R確変大当りAであるときには、15R確変大当りA決定時データテーブルが用いられる。15R確変大当りA決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が25秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選あり・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
また、高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R確変大当りBであるときには、15R確変大当りB決定時データテーブルが用いられる。15R確変大当りB決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選あり・後ミッションモード」が選択決定される。この15R確変大当りB決定時データテーブルの場合の「後ミッションモード」は、第1ミッションモードを示す情報である。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りA変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が25秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選あり・後ミッションモード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りB変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
また、高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により2R確変大当りAまたは2R確変大当りBであるときには、2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブルが用いられる。2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りC変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「チャンス目当りD変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
また、高確低ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、かつ、R8を用いての小当り判定結果が小当りであるときには、小当り決定時データテーブルが用いられる。小当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りC変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。この小当り決定時データテーブルの場合の「後ミッションモード」は、第1ミッションモードを示す情報である。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「チャンス目当りD変動パターン1次再抽選なし・後ミッションモード」が選択決定される。
図21および図22は、短縮変動パターンテーブルを表形式で説明するための図である。図21は、高確高ベース時データテーブルを表形式で示す図である。短縮変動パターンテーブルのうちの高確高ベース時データテーブルでは、R1を用いた大当り判定の結果、R2を用いた大当り種類の決定の結果、R5を用いたリーチ判定の結果、および、R8を用いた小当り判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、15R通常大当り決定時データテーブル、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブル、2R確変大当りA・2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルが使い分けられる。
高確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。
R4の抽出値が「0〜94」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「はずれE変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」という変動パターンが選択決定される。また、R4の抽出値が「95〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「はずれG変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。このR4の抽出値が「95〜99」の範囲内の場合の「はずれ」は、前述の「チャンス目はずれ」とは異なり、非リーチはずれであり、かつ、非チャンス目のはずれの表示結果が導出表示されることを示す情報である。
また、高確高ベースの状態において、R1を用いた大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチE変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「リーチF変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
高確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R通常大当りであるときには、15R通常大当り決定時データテーブルが用いられる。15R通常大当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りE変動パターン1次再抽選あり・後時短モード」が選択決定される。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「15R大当りE変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りF変動パターン1次再抽選あり・後時短モード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りF変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
また、高確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により15R確変大当りAまたは15R確変大当りBであるときには、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルが用いられる。15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜14」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りE変動パターン1次再抽選あり・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「15〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「15R大当りE変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
R4の抽出値が「30〜62」の範囲内の場合には、変動表示時間が20秒の「15R大当りF変動パターン1次再抽選あり・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「63〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「15R大当りF変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。
また、高確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により2R確変大当りAまたは2R確変大当りBであるときと、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、かつ、R8を用いての小当り判定結果が小当りであるときとには、2R確変大当りA・2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルが用いられる。2R確変大当りA・2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「チャンス目当りG変動パターン1次再抽選なし・後確変モード」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りH変動パターン1次再抽選なし・確変モード」が選択決定される。
図22は、低確高ベース時データテーブルを表形式で示す図である。短縮変動パターンテーブルのうちの低確高ベース時データテーブルでは、R1を用いた大当り判定の結果、R2を用いた大当り種類の決定の結果、R5を用いたリーチ判定の結果、および、R8を用いた小当り判定の結果に基づき、非リーチはずれ決定時データテーブル、リーチはずれ決定時データテーブル、15R通常大当り決定時データテーブル、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブル、2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブル、小当り決定時データテーブルが使い分けられる。
低確高ベースの状態において、R1を用いた大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、非リーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。
R4の抽出値が「0〜94」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「はずれE変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」という変動パターンが選択決定される。また、R4の抽出値が「95〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「はずれG変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
また、低確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、R8を用いての小当り判定結果が小当りとせず、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められたリーチはずれ決定時データテーブルが用いられる。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチE変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「リーチF変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
15R通常大当り決定時データテーブル、および、15R確変大当りA・15R確変大当りB決定時データテーブルのそれぞれについては、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が、高確高ベース時データテーブルの場合と同様である。
また、低確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなり、かつ、その大当りが、R2を用いての大当り種類の決定結果により2R確変大当りA、または、2R確変大当りBであるときには、2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブルが用いられる。2R確変大当りA・2R確変大当りB決定時データテーブルにおけるR4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係は、前述した高確高ベース時データテーブルにおける2R確変大当りA・2R確変大当りB・小当り決定時データテーブルと同様に「チャンス目当り」と「後確変モード」との情報を含む変動パターンを選択するものである。
また、低確高ベースの状態において、R1を用いての大当り判定結果が大当りとせず、かつ、R8を用いての小当り判定結果が小当りであるときには、小当り決定時データテーブルが用いられる。小当り決定時データテーブルでは、R4の抽出値と、選択決定される変動パターンとの関係が、次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「チャンス目当りG変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「チャンス目当りH変動パターン1次再抽選なし・後時短モード」が選択決定される。
図19〜図22では、データテーブルにおいて選択される変動パターンのそれぞれの右側の欄(コマンドNO.の欄)に、選択された変動パターンに対応して送信される変動パターンコマンドのコマンド番号が示されている。変動パターンコマンドは、変動表示装置9の変動表示の開始を指示するとともに、その変動表示における変動パターンを含む演出内容を指示するコマンドである。図19〜図22に示されたコマンド番号は、後述する図23および図24に示すコマンド番号と対応関係にある。
なお、本実施の形態における変動表示に用いられる変動パターンは、後述するように変動表示部において変動表示が開始されるときに、図55を用いて後述する変動パターン設定処理において、図19〜図22で説明したデータテーブルをルックアップして、決定される。
次に、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドについて説明する。図23および図24は、演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。図23および図24においては、演出制御コマンドのそれぞれにコマンド番号を付し、コマンド名称とコマンドの内容とが関連付けて示されている。
まず、変動パターンコマンドを説明する。図23を参照して、1次再抽選なし変動パターン♯1〜♯36のコマンドは、1次再抽選なしの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図19〜図22で説明した1次再抽選なしの各種変動パターンを示すものである。また、1次再抽選あり変動パターン♯37〜♯48のコマンドは、1次再抽選ありの変動パターンを指定する変動パターンコマンドであり、たとえば、図19〜図22で説明した1次再抽選ありの各種変動パターンを示すものである。
図柄情報コマンドは、飾り図柄の変動表示結果を指示するために用いられるコマンドであって、大当り判定の判定結果および大当り種類の判定結果を示すコマンドでもある。より具体的に、図柄情報コマンドは、はずれ、小当り、15R通常大当り、15R確変大当り、2R確変大当りのうちいずれに制御するか、および、2次再抽選表示に関する情報を指定するコマンドである。
はずれ指定のコマンドは、はずれとすることを指定する図柄情報コマンドである。小当り指定のコマンドは、小当りとすることを指定する図柄情報コマンドである。15R通常大当り・2次再抽選後成上がりなし指定のコマンドは、15R通常大当りとすること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がらないことを指定する図柄情報コマンドである。ここで、成上がりとは、再抽選表示において、非確変大当りから確変大当りに変更される(成上がる)ことをいう。
15R確変大当り・2次再抽選なし指定のコマンドは、15R確変大当りとすること、および、2次再抽選表示を実行しないことを指定する図柄情報コマンドである。ここで、2次再抽選なしとは、2次再抽選表示が行なわれないことを示すものである。
15R確変大当り・2次再抽選後成上がりあり指定のコマンドは、15R確変大当り(15R確変大当りA,Bの両方を含む)とすること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がることを指定する図柄情報コマンドである。2R確変大当り・2次再抽選なし指定のコマンドは、2R確変大当り(2R確変大当りA,Bの両方を含む)とすること、および、2次再抽選表示をしないことを指定する図柄情報コマンドである。この実施の形態の場合、2R確変大当りとなるときは、1次再抽選表示および2次再抽選表示が実行されない。
次に、図23を参照して、背景指定コマンドを説明する。背景指定コマンドは、低確低ベース、高確高ベース、低確高ベース、および、高確低ベースのそれぞれの状態について対応付けられた背景画像を指定するコマンドである。低確低ベース、高確高ベース、低確高ベース、および、高確低ベースのそれぞれについて対応付けられた背景画像は、たとえば、確率・ベース状態ごとに背景画像の色が異なる。演出制御用マイクロコンピュータ800では、原則として、後述するように図柄情報コマンドにより指定される飾り図柄の変動表示結果と、変動パターンコマンドにより指定される変動パターンとにより演出制御モードを決定しているが、これらのコマンドのデータがデータ化けした場合等には、長期間にわたって実際の状態と整合しない演出を行なってしまうおそれがある。そこで、このような実際の状態と整合しない演出が行なわれるのを防ぐために、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、演出制御用マイクロコンピュータ800が実際の状態と整合した演出が行なえるかどうかを確認できるようにするために、変動表示をするごとに背景指定コマンドを送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、変動表示を行なうごとに、受信した背景指定コマンドの内容をチェックし、演出制御用マイクロコンピュータ800側で決定した演出制御モードに対応して表示する背景画像による演出が実際の状態と整合した演出となっているか否かを判断する。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ800側で決定した演出制御モードが確変モードであるときに、高確高ベース状態背景指定コマンド以外の背景指定コマンドを受信したときには、背景画像による演出が実際の状態と整合した演出となっていないと判断し、一方、高確高ベース状態背景指定コマンドを受信したときには、背景画像による演出が実際の状態と整合した演出となっていると判断する。そして、背景画像による演出が実際の状態と整合した演出となっていると判断したときには、そのまま演出が実行される。一方、背景画像による演出が実際の状態と整合した演出となっていないと判断したときには、背景指定コマンドが指定する実際の状態と整合した演出となるように、背景画像による演出の選択を変更する制御が行なわれる。
次に、当り開始コマンドを説明する。図24を参照して、当り開始コマンドは、大当り遊技状態が開始することを示すコマンドと、小当り遊技状態が開始することを示すコマンドとを含む。この例では、当り開始コマンドにより、大当り遊技状態の開始という情報に加えて、大当りの種類、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無に関する情報も特定される。なお、当り開始コマンドについては、2次再抽選表示の有無が特定されるので、大当りの種類を特定すれば成上がりの有無を演出制御用マイクロコンピュータ800において判断できるため、当り開始コマンドについては、成上がりの有無を特定するために、大当りの種類を特定する情報と、成上がりの有無を特定する情報とのいずれか一方を用いるようにしてもよい。
15R通常大当り開始・2次再抽選後成上がりなし指定のコマンドは、15R通常大当りの大当り遊技状態が開始すること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽表示において成上がらないことを指定する当り開始コマンドである。
15R確変大当り開始・2次再抽選なし指定のコマンドは、15R確変大当り(15R確変大当りA,Bの両方を含む)の大当り遊技状態が開始すること、および、2次再抽選表示を実行しないことを指定する当り開始コマンドである。
15R確変大当りA開始・再抽選後成上がりあり指定のコマンドは、15R確変大当り(15R確変大当りA,Bの両方を含む)の大当り遊技状態が開始すること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がることを指定する当り開始コマンドである。
2R確変大当り開始・2次再抽選なし指定のコマンドは、2R確変大当り(2R確変大当りA,Bの両方を含む)の大当り遊技状態が開始すること、および、2次再抽選表示を実行しないことを指定する当り開始コマンドである。小当り開始・2次再抽選なし指定のコマンドは、小当り遊技状態が開始すること、および、2次再抽選表示を実行しないことを指定する当り開始コマンドである。
次に、エンディング表示コマンドを説明する。図24を参照して、エンディング表示コマンドは、15R大当り遊技状態が終了するときに行なわれる大当り終了表示、2R確変大当り遊技状態が終了するときに行なわれる大当り終了表示、および、小当り遊技状態が終了するときに行なわれる小当り終了表示等の演出表示の総称であるエンディング表示の内容を指定するコマンドである。この例では、エンディング表示コマンドにより、15R大当り終了表示については、大当り遊技状態の終了という情報に加えて、大当りの種類、2次再抽選表示の有無、成上がりの有無、および、大当り遊技状態後の演出制御モードを示す表示に関する情報も特定される。
2次再抽選後成上がりなし・通常モード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示において確変大当りに成上がらないこと、および、大当り遊技状態後に通常モードとなる表示をすることを指定するコマンドである。2次再抽選後成上がりなし・時短モード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示において確変大当りに成上がらないこと、および、大当り遊技状態後に時短モードとなる表示をすることを指定するコマンドである。2次再抽選後成上がりあり・確変モード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示において確変大当りに成上がること、および、大当り遊技状態後に確変モードとなる表示をすることを指定するコマンドである。2次再抽選後成上がりあり・ミッションモード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示において確変大当りに成上がること、および、ミッションモードとなる表示をすることを指定するコマンドである。
2次再抽選なし・確変モード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示をせずに15R確変大当りの大当り終了表示をすること、および、大当り遊技状態後に確変モードとなる表示をすることを指定するコマンドである。大当り2次再抽選なし・ミッションモード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示をせずに15R確変大当りの大当り終了表示をすること、および、大当り遊技状態後にミッションモードとなる表示をすることを指定するコマンドである。
2R確変大当り終了表示・確変モード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示をせずに2R確変大当り遊技状態の終了時において、後に確変モードとなる表示をすること(2R確変大当りなので2次再抽選表示はしない)を指定するコマンドである。2R確変大当り終了表示・ミッションモード表示指定のコマンドは、2次再抽選表示をせずに2R確変大当り遊技状態の終了時において、後にミッションモードとなる表示をすること(2R確変大当りなので2次再抽選表示はしない)を指定するコマンドである。
小当り終了表示・時短モード表示指定のコマンドは、小当り遊技状態の終了時において、後に時短モードとなる表示をすること(小当りなので2次再抽選表示はしない)を指定するコマンドである。小当り終了表示・確変モード表示指定のコマンドは、小当り遊技状態の終了時において、後に確変モードとなる表示をすること(小当りなので2次再抽選表示はしない)を指定するコマンドである。小当り終了表示・ミッションモード表示指定のコマンドは、小当り遊技状態の終了時において、後にミッションモードとなる表示をすること(小当りなので2次再抽選表示はしない)を指定するコマンドである。
なお、エンディング表示コマンドについては、2次再抽選表示の有無が特定されるので、大当りの種類を特定すれば成上がりの有無を演出制御用マイクロコンピュータ800において判断できる。このため、エンディング表示コマンドについては、成上がりの有無を特定するために、成上がりの有無を特定する情報に代えて、大当りの種類を特定する情報(たとえば、「2次再抽選後成上がりなし」という情報に代えて、「2次再抽選後確変大当り」という情報を用いるようにしてもよい。
次に、図25〜図30を用いて、情報出力回路53から出力する各種の情報信号を説明する。図25は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される図柄確定回数1信号との関係を示すタイミングチャートである。
図25では、特別図柄の変動,停止の状態と、図柄確定回数1信号との関係が示されている。特別図柄が変動表示を開始した後停止したときに、その停止時から所定の時間T1(たとえば、500ms)の経過時までにわたり図柄確定回数1信号がオフ状態からオン状態となる。このような図柄確定回数1信号がオン状態となった数を計数することにより、特別図柄の変動表示回数を把握することができる。
図26は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される大当り1信号との関係を示すタイミングチャートである。図26では、特別図柄の変動,停止の状態、特別可変入賞球装置20の作動,停止の状態、および、大当り遊技状態の作動(開),停止(閉)の状態と、大当り1信号との関係が示されている。
小当りとなるときには、特別図柄の変動表示が停止した時からその停止時に表示された図柄が表示される時間として予め定められた時間T2が経過した時に、大当り1信号がオフ状態からオン状態となる。そして、その大当り1信号は、小当り状態の終了による特別可変入賞球装置20の作動の停止時から小当りが終了する時間として予め定められた時間T3が経過した時に、オン状態からオフ状態となる。また、大当りとなるときには、大当り遊技状態の作動開始時(たとえば後述のS145の大入賞口開放前処理の開始時)に大当り1信号がオフ状態からオン状態となり、そして、大当り遊技状態の停止時(たとえば後述のS147の当り終了処理の終了時)に大当り1信号がオン状態からオフ状態となる。パチンコ遊技機1の外部においては、このような大当り1信号に基づいて、小当りおよび大当りの遊技状態が発生している期間を把握することができるともに、小当りおよび大当りが発生した回数を把握することができる。
図27は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される大当り2信号との関係を示すタイミングチャートである。図27では、時短機能の作動,停止の状態、大当り確率の高確率,低確率の状態、および、大当り遊技状態の作動,停止の状態と、大当り2信号との関係が示されている。
大当り遊技状態の作動開始時に大当り2信号がオフ状態からオン状態となり、そして、大当り遊技状態の停止時に大当り2信号がオン状態からオフ状態となる。さらに、時短機能が作動しているとき、すなわち、高確高ベース状態または低確高ベース状態において大当り2信号はオン状態となり、そして、時短状態の終了時に大当り2信号がオン状態からオフ状態となる。これにより、大当り2信号は、大当り遊技状態と、大当り遊技状態以外の状態で高確高ベースまたは低確高ベースとなっているときとに、オン状態となる。パチンコ遊技機1の外部においては、このような大当り2信号に基づいて、大当り遊技状態および時短状態となっているときの期間を把握することができるともに、大当り遊技状態および時短状態となった回数を把握することができる。
図28は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される確率変動2信号との関係を示すタイミングチャートである。図28では、時短機能の作動,停止の状態、大当り確率の高確率,低確率の状態、および、大当り遊技状態の作動,停止の状態と、確率変動2信号との関係が示されている。
時短機能が作動しているとき、すなわち、大当り遊技状態の終了後、高確高ベースまたは低確高ベースの状態において確率変動2信号はオン状態となる。パチンコ遊技機1の外部においては、このような確率変動2信号に基づいて、時短状態となっているときの期間を把握することができるともに、時短状態となった回数を把握することができる。
図29は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される確率変動1信号との関係を示すタイミングチャートである。図29では、時短機能の作動,停止の状態、大当り確率の高確率,低確率の状態、および、大当り遊技状態の作動,停止の状態と、確率変動1信号との関係が示されている。
大当り確率が高確率となっているとき、すなわち、大当り遊技状態の終了後、高確高ベースまたは高確低ベースの状態において確率変動1信号はオン状態となる。パチンコ遊技機1の外部においては、このような確率変動1信号に基づいて、確変状態となっているときの期間を把握することができるともに、確変状態となった回数を把握することができる。
図30は、パチンコ遊技機1の制御状態と、情報信号として出力される大当り3信号との関係を示すタイミングチャートである。図30では、特別図柄の変動,停止の状態、および、大当り遊技状態の作動,停止の状態と、大当り3信号との関係が示されている。
15R通常大当り、15R確変大当りA、および、15R通常大当りBのうちいずれかとなる大当り表示結果で特別図柄の変動表示が停止したときにおいて、大当り遊技状態の作動開始時から停止時までの間に大当り3信号がオン状態となる。パチンコ遊技機1の外部においては、このような大当り3信号に基づいて、15R継続する大当り遊技状態となっているときの期間を把握することができるともに、15R大当りとなった回数を把握することができる。
このような情報信号を出力することにより、たとえば、大当り1信号がオン状態で、かつ、大当り2信号がオフ状態のときには、小当りが発生したことを把握することができる等、パチンコ遊技機1の外部において、現在の制御状態と、発生した大当りの種類とを把握することができるようになる。
次に、図31〜図41を用いて、変動表示装置9で行なわれる画像表示の一例を説明する。図31は、通常モードにおける表示例1として、通常モードにおける2R確変大当りBの表示例と、小当りの表示例とを示す表示画面図である。図31においては、基本的に変動表示装置9での表示状態を示すが、変動表示装置9と特別図柄表示器8との間の表示の関係を説明するために、変動表示装置9の右上の位置に特別図柄表示器8での特別図柄81の表示状態を示す。このように特別図柄表示器8の表示状態を示すことは、図31以外に、図32〜図41でも同様である。
図31では、(a1)〜(a5)に2R確変大当りBの表示例が示され、(b1)〜(b5)に小当りの表示例が示される。変動表示が行なわれるときには、(a1)に示すように、特別図柄表示器8における特別図柄81と、変動表示装置9における飾り図柄の左図柄91,中図柄92,右図柄93とについて、同時に変動表示が開始される(図中下向きの矢印は、図柄が変動中であることを示している)。変動表示装置9においては、飾り図柄の他に、変動表示の演出に関わる所定のキャラクタ901が表示されている。
そして、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93は、変動開始時からの時間の経過に応じて、予め定められた順序(左図柄91、右図柄93、中図柄92の順番)で順次停止表示される。特別図柄81は、このように飾り図柄が停止表示されるときに同時に停止表示される(たとえば、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の全図柄が停止表示されるタイミングで特別図柄81が停止表示される)。
2R確変大当りBとなるときには、(a2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が2R確変大当りB表示結果としての「9」となる。そして、この場合は、大当り遊技状態の終了後に第1ミッションモードに移行するので、(a3)に示すように、ミッションモード(第1ミッションモード)に突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、ミッションモードが開始されることが報知される。その後、大入賞口が2回開放される2R確変大当り遊技状態となる。2R確変大当り遊技状態中における演出表示の表示内容は、実行中のラウンド数の表示が行なわれず、ラウンド単位で区切られた表示内容ではなく、たとえば、キャラクタ等が第1および第2ラウンドの期間中に亘って連続して動作するような表示内容となる。このような2R確変大当りの演出により、2R確変大当りが、大当り遊技状態を経ずに突然確変状態になったように遊技者に感じさせることができ、変化に富んだ遊技状態を遊技者に提供することができる。
大当り遊技状態の終了時には、(a4)に示すように、たとえば、「30回転以内にキャラXを出せ」というようなミッション(課題)の内容が報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。そして、大当り遊技状態の終了後、(a5)に示すように、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様(たとえば、「ミッションモード」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(a5)に示すような状態は、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第1ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
この場合のミッションは、変動表示が30回行なわれるときまでに、予め定められたキャラクタX(たとえば、図35に示すキャラクタX)が出現する表示がされれば、大当りが生じるという内容である。このミッションの場合、変動表示が30回行なわれるまでに15R大当りとなるときには、キャラクタXを出現させる表示が行なわれ、ミッションが達成されたことを示す表示が行なわれてミッションが終了する。一方、変動表示が30回行なわれるまでに大当りとならないときには、キャラクタXを出現させる表示が行なわれず、ミッションが達成されなかったことを示す表示が行なわれてミッションが終了するか、または、後述するような追加ミッションが行なわれる。このようなミッションモードにおけるミッション内容を特定するメッセージの表示は、次のようなタイミングで行なわれる。15R通常大当りおよび15R確変大当りの場合には、大当り遊技状態の終了時に行なわれる。2R確変大当りの場合には、大当り遊技状態中(大当り遊技状態の開始時とエンディング表示時とを含む)に行なわれる。小当りの場合には、小当り遊技中(小当り遊技状態の開始時とエンディング表示時とを含む)に行なわれる。はずれの場合には変動表示の終了時から次の変動表示の開始時までの間に行なわれる。また、ミッションモードにおけるミッションが達成されるか否かを示す演出は、15R通常大当りおよび15R確変大当りの場合にのみ行なわれるものであり、変動表示の開始時に行なわれる。
小当りとなるときには、(b1)のように変動表示が開始された後、(b2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が小当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が小当り表示結果としての「0」となる。そして、この場合は、小当り遊技状態の終了後に第2ミッションモードに移行するので、(b3)に示すように、ミッションモードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、ミッションモードが開始されることが報知される。その後、大入賞口が2回開放される小当り遊技状態となる。小当り遊技状態においては、前述した2R確変大当り遊技状態と同様の表示内容の演出表示が行なわれる。
小当り遊技状態の終了時には、(b4)に示すように、たとえば、「10回転以内にリーチαを出せ」というようなミッション(課題)の内容が報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。そして、小当り遊技状態の終了後、(b5)に示すように、2R確変大当りの場合と同様に、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様(たとえば、「ミッションモード」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(b5)に示すような状態は、2R確変大当りの場合と同様に、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第2ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
この場合のミッションは、変動表示が10回行なわれるときまでに、予め定められたリーチα(たとえば、奇数図柄によるリーチ)が出現する表示がされれば、15R大当りが生じるという内容である。このミッションの場合、変動表示が10回行なわれるまでに15R大当りとなるときには、リーチαとなる変動表示が行なわれ、ミッションが達成されたことを示す表示が行なわれてミッションが終了する。一方、変動表示が10回行なわれるまでに15R大当りとならないときには、リーチαとなる変動表示が行なわれず、ミッションが達成されなかったことを示す表示が行なわれてミッションが終了するか、または、後述するような追加ミッションが行なわれる。
このように、2R確変大当りBとなるときと、小当りとなるときとでは、同一の表示結果であるチャンス目(「135」)が表示されるとともに、大入賞口が2回開放されるという同一の態様で特別可変入賞球装置20が動作させられた後、第1ミッションモードとなるのか第2ミッションモードとなるのかを特定せずにミッションモードとなる旨の報知が行なわれる。これにより、遊技者にとっては、大当り遊技状態の終了後のミッションモードで行なわれるミッションが、低確低ベース状態でのミッションなのか、高確低ベース状態でのミッションなのかを区別しにくくなる。
図32は、通常モードにおける表示例2として、通常モードにおけるチャンス目はずれの表示例と、2R確変大当りAの表示例とを示す表示画面図である。
図32では、(c1)〜(c5)にチャンス目はずれの表示例が示され、(d1)〜(d4)に2R確変大当りAの表示例が示される。通常モードにおいてチャンス目はずれとなるときには、(c1)のように変動表示が開始された後、(c2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果がチャンス目はずれ表示結果としての「579」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果がはずれ表示結果としての「2」等のはずれ図柄となる。そして、この場合は、変動表示の終了後に第2ミッションモードに移行するので、(c3)に示すように、ミッションモードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、ミッションモードが開始されることが報知され、(c4)に示すように、たとえば、「20回転以内にキャラXを出せ」というようなミッション(課題)の内容が報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。そして、(c5)に示すように、2R確変大当りの場合と同様に、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(c5)に示すような状態は、2R確変大当りの場合と同様に、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第2ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
通常モードにおいて2R確変大当りAとなるときには、(d1)のように変動表示が開始された後、(d2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が2R確変大当りA表示結果としての「7」となる。そして、この場合は、大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、(d3)に示すように、確変モードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードが開始されることが報知される。そして、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態の終了後、(d4)に示すように、キャラクタ901の表示態様が、確変モード中であることを特定する表示態様(たとえば、「確変」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(d4)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
次に、第1ミッションモードにおける表示例を説明する。図33は、第1ミッションモードにおける表示例1として、第1ミッションモードにおける2R確変大当りAまたは2R確変大当りBの表示例と、小当りの表示例とを示す表示画面図である。
第1ミッションモードにおいて2R確変大当りAまたは2R確変大当りBとなるときには、(e1)のような第1ミッションモードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(e2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が2R確変大当りA表示結果としての「7」または2R確変大当りB表示結果としての「9」となる。そして、この場合は、大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、(e3)に示すように、確変モードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードが開始されることが報知される。そして、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態の終了後、(e4)に示すように、キャラクタ901の表示態様が、確変モード中であることを特定する表示態様(たとえば、「確変」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(e4)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
第1ミッションモードにおいて小当りとなるときには、(f1)のような第1ミッションモードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(f2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が小当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が小当り表示結果としての「0」となる。そして、この場合は、小当り遊技状態の終了後に第1ミッションモードが維持されるので、(f3)に示すように、たとえば、「追加ミッション30回転以内にキャラXを出せ!」というような追加されるミッションの内容が報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。このようにミッションが追加された場合は、追加される前のミッションは無効となり、追加されたミッションが有効となる。なお、これに限らず、ミッションが追加された場合は、追加される前のミッションと、追加されたミッションとの両方が有効となるようにしてもよい。その場合には、大当りとなるときに、追加される前のミッションと追加されたミッションとのどちらかが達成された演出を行なう。そして、大入賞口が2回開放される小当り遊技状態の終了後、(f4)に示すように、通常モードでの2R確変大当りの場合と同様に、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(f4)に示すような状態は、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第1ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
このように、第1ミッションモードは、高確低ベース状態のときのモードであるが、同じ高確率状態である高確高ベース状態のときの確変モードと異なり、高確率状態である旨を報知しない。これにより、高確率状態である旨が報知されないときであっても、高確率状態となっている場合があることを遊技者が認識するので、高確率状態である旨が報知されないときであっても、高確率状態となっている可能性があるという期待感を遊技者に持たせることができる。また、高確率状態である旨が報知されないときに、ミッション演出が行なわれると、高確率状態となっているという期待感を遊技者に持たせることができ、ミッション演出に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、低確低ベース状態と高確低ベース状態とでミッション演出が行なわれるので、低確低ベース状態の場合にのみミッション演出が行なわれる場合と比べて、ミッション演出が行なわれるとき全体の平均的な大当り発生確率が高くなる。
図34は、第1ミッションモードにおける表示例2として、第1ミッションモードにおけるチャンス目はずれの表示例と、ミッションが達成できずにミッション期間が終了するときの表示例とを示す表示画面図である。
第1ミッションモードにおいてチャンス目はずれとなるときには、(g1)のような第1ミッションモードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(g2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果がチャンス目はずれ表示結果としての「579」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果がはずれ表示結果としての「2」等のはずれ図柄となる。そして、この場合は、変動表示の終了後に第1ミッションモードが維持されるので、(g3)に示すように、たとえば、「追加ミッション30回転以内にキャラXを出せ」というような追加されるミッションの内容が報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。そして、(g4)に示すように、第1ミッションモードでの小当りの場合と同様に、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様を継続する。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(g4)に示すような状態は、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第1ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
第1ミッションモードにおいてミッションが達成できずにミッション期間が終了するときには、残りの変動表示回数903が「0」となった(h1)のような第1ミッションモードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(h2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果がはずれ図柄の組合せとなり、特別図柄81の停止表示結果が「2」等のはずれ図柄となる。そして、(h3)に示すように、たとえば、「ミッション期間終了!達成ならず・・・」というようなメッセージが表示されることにより、ミッションが達成できずにミッション期間が終了する旨が報知される。そして、この場合は、変動表示の終了後に高確報知モードに移行するので、(h4)に示すように、高確報知モードであることを特定する表示態様のキャラクタ904が、キャラクタ901の代わりに出現する表示が行なわれる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(h4)に示すような状態は、高確報知モードが終了するまで継続され、そのような状態において、高確報知モードでの変動表示が行なわれていく。
このように、第1ミッションモードであるときには、ミッション演出により変動表示が所定回数行なわれた後に、高確報知モードに移行することにより高確率状態であることが報知されるので、高確率状態でのミッションモード(第1ミッションモード)であったことを遊技者が認識することができる。これにより、第1ミッションモードであったときには、ミッションモードにおいて長期間大当りにならなかったときの遊技者が感じる不利益感を緩和することができる。これに対し、第2ミッションモードが終了するときには、(h1)〜(h3)に示すような表示が行なわれた後、図31等に示すような通常モードでの表示に移行する。このように、第1ミッションモードと第2ミッションモードとでは、ミッションが達成できなかったときの演出表示が異なるので、その演出表示を見ることにより、遊技者が確率・ベース状態がどの状態にあるかを認識することができる。
次に、1次再抽選表示および2次再抽選表示に関する表示例を第1ミッションモードであるときに行なわれる変動表示を代表例として説明する。図35は、再抽選関連表示例1として、1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれるときの15R通常大当りAの表示例を示す表示画面図である。
第1ミッションモードにおいて、たとえば15R確変大当りAのような15R大当りとなるときには、たとえば(i1)のような「キャラXを出せ!」というようなミッション内容を特定するメッセージ902に対して、キャラクタXを出現させるというようなミッションを達成する表示が、変動表示の開始時から行なわれる。なお、キャラクタXを出現させるというようなミッションを達成する表示は、変動表示の開始時に限らず、変動表示中(変動表示の開始時から仮停止時までの期間であり、2次再抽選表示が行なわれる期間は除く)であれば、どのようなタイミングで行なわれてもよい。
1次再抽選表示が行なわれるときには、(i2)のように、飾り図柄が、仮停止図柄となる非確変大当り表示結果で一旦停止表示(仮停止表示)され、その後、(i3)に示すように、再抽選表示である旨が表示されるとともに、飾り図柄の変動表示が再度開始されることにより1次再抽選表示が開始される。そして、(i4)に示すように飾り図柄の変動表示が停止して大当り表示結果が導出表示されることにより、1次再抽選表示での表示結果が表示され、大当り遊技状態が開始される。このとき、特別図柄81は、「3」等の確変大当り図柄で停止表示される。図35の例では、大当り遊技状態の開始後に2次再抽選が実行されるので、1次再抽選では確変大当り図柄の組合せとならない非確変大当り表示結果が導出表示される。
大当り遊技状態が開始されるときには、(i5)に示すような大当り遊技状態(15R大当り)が開始される旨を示す大当り開始表示が行なわれる。そして、第1ラウンド〜第15ラウンドの最大15ラウンド継続する大当り遊技状態が行なわれる。
2次再抽選表示が行なわれるときには、大当り遊技状態の終了時において、たとえば、(i6),(i7)に示すような2次再抽選表示が行なわれる。2次再抽選表示においては、(i6)に示すように、再抽選表示である旨が表示されるとともに、キャラクタ901が的905に矢を当てる的当てゲームをする画像が表示される。なお、2次再抽選表示としては、図示したような表示例に限らず、再抽選表示が行なわれていることを遊技者が把握できる表示であればよく、たとえば再度飾り図柄を変動表示させて表示結果を導出表示させる演出を行なう等、どのような表示を用いてもよい。2次再抽選表示の結果としては、的当てゲームの表示結果として、的905に設けられた確変領域に矢が当れば、2次再抽選表示の結果として、確変大当りに成上がることが示される。一方、的当てゲームの表示結果として、的905に設けられた確変領域以外のはずれ領域に矢が当れば、2次再抽選表示の結果として、確変大当りに成上がらないことが示される。この表示例では、確変大当りに成上がった例が(i7)に示されている。2次再抽選表示の結果として確変大当りに成上がるときには、(i7)に示すように確変大当りに成上がる旨がキャラクタ901を用いた所定のメッセージ等により報知される。一方、2次再抽選表示の結果として確変大当りに成上がらないときには、図36の(k4)に示すように確変大当りに成上がらない旨がキャラクタ901を用いた所定のメッセージ等により報知される。
この場合は、大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、(i8)に示すように確変モードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードを開始することが報知される。そして、(i9)に示すように、キャラクタ901の表示態様が、確変モード中であることを特定する表示態様に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(i9)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
図35においては、1次再抽選表示および2次再抽選表示の表示例を第1ミッションモード時を例にとって説明した。第1ミッションモード以外の演出制御モード時における1次再抽選表示および2次再抽選表示では、ミッション演出用のキャラクタXを除いて、図35に示した表示による演出と同様の演出が行なわれる。
次に、1次再抽選表示が行なわれずに2次再抽選表示が行なわれるときの表示例を第1ミッションモードにおける15R確変大当りBとなるときと15R通常大当りとなるときとを代表例として説明する。図36は、再抽選関連表示例2として、1次再抽選表示が行なわれずに2次再抽選表示が行なわれるときの15R確変大当りBの表示例と15R通常大当りの表示例とを示す表示画面図である。
第1ミッションモードにおいて15R確変大当りBとなるときには、図示を省略するが、前述した(i1)と同様のミッションを達成する表示が、変動表示の開始時から行なわれる。そして、1次再抽選表示が実行されずに2次再抽選が実行されて確変大当りに成上がるときには、大当り遊技状態の開始前の変動表示結果として、(j1)に示すように飾り図柄の非確変大当り表示結果が導出表示されることにより、大当り遊技状態が開始される。この例では、飾り図柄は15R通常大当り表示結果としての4のゾロ目が停止表示され、特別図柄は15R確変大当りB表示結果としての「5」が停止表示される。
大当り遊技状態が開始されるときには、(j2)に示すような大当り開始表示が行なわれた後、第1ラウンド〜第15ラウンドの最大15ラウンド継続する大当り遊技状態が行なわれる。そして、(j3),(j4)に示すように、大当り遊技状態の終了時において、前述の的当てゲームをする画像を表示する2次再抽選表示が行なわれる。この表示例では、的当てゲームの表示結果として確変領域に矢が当って確変大当りに成上がった例が(j4)に示されている。
この場合は、大当り遊技状態の終了後に第1ミッションモードが維持されるので、(j5)に示すように、たとえば、「ミッションモード継続!30回転以内にキャラXを出せ!」というようなメーセージが表示されることにより、ミッションモードが継続されることと、新たなミッションの内容とがメーセージにより報知される。ミッションの内容はランダムに選択される。そして、(j6)に示すように、ミッション内容を特定するメッセージ902と、ミッションにおける残りの変動表示回数903とが表示されるとともに、キャラクタ901の表示態様が、ミッションモード中であることを特定する表示態様で継続される。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(j6)に示すような状態は、ミッションが終了するまで継続され、そのような状態において、第1ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
また、第1ミッションモードで15R通常大当りとなるときには、前述した表示例と同様に、図示を省略するが、同様のミッションを達成する表示(この例では、「キャラYを出せ!」というようなミッション内容を特定するメッセージ902に対して、キャラクタYを出現させるというようなミッションを達成する表示)が、変動表示の開始時から行なわれる。そして、1次再抽選表示が実行されずに2次再抽選が実行されて確変大当りに成上がらないときには、大当り遊技状態の開始前の変動表示結果として、(k1)に示すように飾り図柄の非確変大当り表示結果が導出表示されることにより、大当り遊技状態が開始される。この例では、飾り図柄は15R通常大当り表示結果としての4のゾロ目が停止表示され、特別図柄は15R通常大当り表示結果としての「1」が停止表示される。
大当り遊技状態が開始されるときには、(k2)に示すような大当り開始表示が行なわれた後、第1ラウンド〜第15ラウンドの最大15ラウンド継続する大当り遊技状態が行なわれる。そして、(k3),(k4)に示すように、大当り遊技状態の終了時において、前述の的当てゲームをする画像を表示する2次再抽選表示が行なわれる。この表示例では、的当てゲームの表示結果としてはずれ領域に矢が当って確変大当りに成上がらなかった例が(k4)に示されている。
この場合は、大当り遊技状態の終了後に時短モードに移行するので、2次再抽選表示の結果として、確変大当りに成上がらなかったときには、(k5)に示すように、たとえば、「チャンスタイム100回!」というようなメーセージが表示されることにより、時短モードに移行することが報知される。そして、(k6)に示すように、時短モードにおける残りの変動表示回数906が表示されるとともに、キャラクタ901の代わりに、時短モード中であることを特定する表示態様(たとえば、「チャンスタイム」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)のキャラクタ907が出現する表示が行なわれる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(k6)に示すような状態は、時短モードが終了するまで継続され、そのような状態において、時短モードでの変動表示が行なわれていく。
次に、1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれずに15R確変大当りとなるときの表示例を第1ミッションモードにおける15R確変大当りAとなるときを代表例として説明する。図37は、再抽選関連表示例3として、1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれずに15R確変大当りAとなるときの表示例を示す表示画面図である。
第1ミッションモードで15R確変大当りAとなるときには、前述した表示例と同様に、図示を省略するが、同様のミッションを達成する表示(この例では、「キャラYを出せ!」というようなミッション内容を特定するメッセージ902に対して、キャラクタYを出現させるというようなミッションを達成する表示)が、変動表示の開始時から行なわれる。そして、1次再抽選表示および2次再抽選が実行されないときには、大当り遊技状態の開始前の変動表示結果として、(m1)に示すように飾り図柄の確変大当り表示結果が導出表示されることにより、大当り遊技状態が開始される。この例では、飾り図柄は15R確変大当り表示結果としての7のゾロ目が停止表示され、特別図柄は15R確変大当りA表示結果としての「3」が停止表示される。
大当り遊技状態が開始されるときには、(m2)に示すような大当り開始表示が行なわれた後、第1ラウンド〜第15ラウンドの最大15ラウンド継続する大当り遊技状態が行なわれる。そして、この場合は、大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、大当り遊技状態の終了時において、(m3)に示すように、確変モードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードが開始されることが報知される。そして、(m4)に示すように、キャラクタ901の表示態様が、確変モード中であることを特定する表示態様に変化させられる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(m4)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
次に、第2ミッションモードにおける表示例を説明する。図38は、第2ミッションモードにおける表示例1として、第2ミッションモードにおける2R確変大当りBの表示例と、小当りの表示例とを示す表示画面図である。
第2ミッションモードにおいて2R確変大当りBとなるときには、(n1)〜(n3)により、第1ミッションモードにおいて小当りとなるときに行なわれる(f1)〜(f3)のような表示と同様の表示が行なわれる。そして、この場合は、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態の終了後に第1ミッションモードに移行するので、大当り遊技状態の終了時において、(n4)により前述の(f4)と同様のミッションモードを示す表示が行なわれる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。そして、(n4)に示すような状態が、第1ミッションモードが終了するまで継続され、そのような状態において、第1ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
第2ミッションモードにおいて小当りとなるときには、(o1)〜(o3)により、第1ミッションモードにおいて小当りとなるときに行なわれる(f1)〜(f3)のような表示と同様の表示が行なわれる。そして、この場合は、大入賞口が2回開放される小当り遊技状態の終了後に第2ミッションモードが維持されるので、前述の(f4)と同様のミッションモードを示す表示が行なわれる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。そして、(o4)に示すような状態が、第2ミッションモードが終了するまで継続され、そのような状態において、第2ミッションモードでの変動表示が行なわれていく。
2R確変大当りBとなるときと、小当りとなるときとでは、同一の表示結果であるチャンス目(「135」)が表示されるとともに、大入賞口が2回開放されるという同一の態様で特別可変入賞球装置20が動作させられた後、第1ミッションモードとなるのか第2ミッションモードとなるのかを特定せずにミッションモードとなる旨の報知が行なわれる。これにより、遊技者にとっては、飾り図柄の表示結果、特別可変入賞球装置20の動作態様、および、ミッションとなる旨の報知がそれぞれ同様であることにより、大当り遊技状態の終了後のミッションモードで行なわれるミッションが、低確低ベース状態でのミッションなのか、高確低ベース状態でのミッションなのかを区別しにくくなる。
図39は、第2ミッションモードにおける表示例2として、第2ミッションモードにおける2R確変大当りAの表示例と、1次再抽選表示が行なわれずに2次再抽選表示が行なわれるときの15R通常大当りの表示例とを示す表示画面図である。
第2ミッションモードにおいて2R確変大当りAとなるときには、(p1)〜(p3)により、第1ミッションモードにおいて2R確変大当りAまたは2R確変大当りBとなるときに行なわれる(e1)〜(e3)のような表示と同様の表示が行なわれる。そして、この場合は、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、大当り遊技状態の終了時において、(p4)により、前述の(e4)と同様の確変モードを示す表示が行なわれる。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。そして、(p4)に示すような状態が、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
第2ミッションモードにおいて1次再抽選表示が行なわれずに2次再抽選表示が行なわれるときの15R通常大当りについては、(q1)〜(q4)により、第1ミッションモードにおいて1次再抽選表示が行なわれずに2次再抽選表示が行なわれるときの15R通常大当りとなるときに行なわれる(k1)〜(k4)のような表示と同様の表示が行なわれる。そして、(q5)のように、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了表示が行なわれた後、(q6)のような通常モードでの表示が行なわれ、通常モードでの変動表示が行なわれていく。次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。
以上に示したように、第1ミッションモードと、第2ミッションモードとでは、変動表示の演出および大当り遊技状態での演出のそれぞれが同様の演出となるので、遊技者にとっては、現在のミッションモードが低確低ベース状態でのミッションなのか、高確低ベース状態でのミッションなのかを区別しにくくなる。
次に、確変モードにおける表示例を説明する。図40は、確変モードにおける2R確変大当りA、2R確変大当りB、または、小当りの表示例を示す表示画面図である。
確変モードにおいて2R確変大当りA、2R確変大当りB、または、小当りとなるときには、(r1)のような確変モードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(r2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が2R確変大当りA表示結果としての「7」、2R確変大当りB表示結果としての「9」、または、小当り表示結果としての「0」となる。そして、この場合は、大入賞口が2回開放される2R確変大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後に確変モードが維持されるので、(r3)に示すように、確変モードが継続する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードが継続されることが報知される。その後、2R確変大当り遊技状態、または、小当り遊技状態が終了すると、(r4)に示すように、キャラクタ901の表示態様が、確変モード中であることを特定する表示態様で継続される。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(r4)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
次に、時短モードにおける表示例を説明する。図41は、時短モードにおける2R確変大当りAまたは2R確変大当りBの表示例と、小当りの表示例とを示す表示画面図である。
時短モードにおいて2R確変大当りAまたは2R確変大当りBとなるときには、(s1)のような時短モードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(s2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が2R確変大当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が2R確変大当りA表示結果としての「7」または2R確変大当りB表示結果としての「9」となる。そして、この場合は、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態の終了後に確変モードに移行するので、(s3)に示すように、確変モードに突入する旨を示すメッセージが表示されることにより、確変モードが開始されることが報知される。その後、大入賞口が2回開放される大当り遊技状態が終了すると、(s4)に示すように、確変モード中であることを特定する表示態様(たとえば、「確変」というメッセージをキャラクタが示す表示態様)のキャラクタ901がキャラクタ907の代わりに出現する表示が行なわれる。
そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(s4)に示すような状態は、確変モードが終了するまで継続され、そのような状態において、確変モードでの変動表示が行なわれていく。
確変モードにおいて小当りとなるときには、(t1)のような確変モードでの表示状態において、変動表示が開始された後、(t2)に示すように、左図柄91、中図柄92、および、右図柄93の停止表示結果が小当り表示結果としての「135」のチャンス目となり、特別図柄81の停止表示結果が小当り表示結果としての「0」となる。そして、(t3)に示すように、たとえば、「チャンスタイム継続!」というような時短モードが継続する旨を示すメッセージが表示されることにより、時短モードが継続されることが報知される。そして、(t4)に示すように、時短モードにおける残りの変動表示回数906が表示されるとともに、キャラクタ907の表示態様が、時短モード中であることを特定する表示態様で継続される。そして、次の変動表示が開始できる状態(保留記憶データがあるとき)であれば、変動表示を開始する。(t4)に示すような状態は、時短モードが終了するまで継続され、そのような状態において、時短モードでの変動表示が行なわれていく。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図42および図43は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(S6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(S7)。クリアスイッチオンフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、各乱数回路503a,503bを初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラム551にしたがって処理を実行することによって、各乱数回路503a,503bにR1の値を更新させるための設定を行なう。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述のR3〜R5,R7の値が更新される。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S18の表示用乱数更新処理が繰返し行なわれることとなる。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
次に、メイン処理における乱数回路設定処理(S15)を説明する。図44は、乱数回路設定処理を示すフローチャートである。乱数回路設定処理において、CPU56は、まず、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数回路選択モジュール551fにしたがって処理を実行し、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する各乱数回路503a,503bの中から、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路を設定する(S151)。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ユーザ(たとえば、パチンコ遊技機1の製作者)によって設定されたタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路503を指定する指定情報を、予めRAM55の所定の記憶領域に記憶している。そして、CPU56は、RAM55の所定の記憶領域に記憶された指定情報にしたがって、12ビット乱数回路503aまたは16ビット乱数回路503bのいずれかを選択し、選択した乱数回路をタイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として設定する。なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定してもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、たとえば、12ビット乱数回路503aが発生した乱数に基づいて大当り判定を行ない、16ビット乱数回路503bが発生した乱数に基づいて大当り種類および大当り図柄の判定を行なうようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S151で使用する乱数回路503を設定すると、たとえば、カウンタ521やクロック信号出力回路524の動作を停止させることで、使用しないように設定した方の乱数回路のカウンタ521がカウント値Cを更新しないようにする。また、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、使用しないように設定した方の乱数回路のカウンタ521はカウント値Cを更新するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は出力制御信号SCを出力しないようにし、乱数値記憶回路531から乱数を読出せないように制御してもよい。また、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、使用しないように設定した方の乱数回路の乱数値取込レジスタ539に乱数値取込データ「01h」を書込まないようにし、ラッチ信号生成回路533がラッチ信号SLを乱数値記憶回路531に出力しないように制御してもよい。
上記のように、使用する乱数回路503を設定することによって、生成する乱数の値の範囲を適切に設定することができる。また、タイマ割込処理の実行中に不要な乱数を処理することを防止することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。たとえば、大当りとする判定値として離れた値(たとえば、「1」と「100」を含む判定テーブルを用いて大当り判定を行なう場合、所定の大当り確率(たとえば、100分の1)で大当りと判定するようにすると、16ビット乱数回路503bによる乱数を用いるよりも、12ビット乱数回路503aによる乱数を用いた方が、処理すべき判定値の種類の数が少なくて済み、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担が軽減される。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数最大値設定モジュール551aにしたがって処理を実行し、ユーザによって予め設定された乱数最大値を指定する乱数最大値設定データを、乱数最大値設定レジスタ535に書込む(S152)。そのようにすることによって、ユーザによって予め設定されたR1の乱数最大値を乱数回路503に設定する。なお、タイマ割込実行時に用いる乱数回路として12ビット乱数回路503aを設定した場合、CPU56は、乱数最大値(「0」〜「4095」のうちのいずれかの値)を指定する乱数最大値設定データを、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535に書込む。また、タイマ割込実行時に用いる乱数回路として16ビット乱数回路503bを設定した場合、CPU56は、乱数最大値(「0」〜「65535」のうちのいずれかの値)を指定する乱数最大値設定データを、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535に書込む。
なお、この実施の形態では、乱数最大値として「0」〜「255」が設定された場合には、後述する乱数最大値再設定処理において乱数最大値を所定値に設定し直すことになる。また、乱数最大値として「256」以上の値を書込む制御を行なった場合であっても、データ化けなどの原因によって「0」〜「255」の値が乱数最大値設定レジスタ535に設定されてしまった場合には、後述する乱数最大値再設定処理において乱数最大値を所定値に設定し直す。
上記のように、S152において、生成する乱数の最大値を予め乱数最大値設定レジスタ535に設定するので、タイマ割込処理の実行中に用いる乱数の範囲より大きい値の乱数を生成してしまうことを防止でき、乱数回路503および遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
また、CPU56は、S152で乱数最大値設定レジスタ535に設定した乱数最大値が所定の下限値以下でないかを確認し、乱数最大値が下限値以下である場合には、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値の再設定を行なう乱数最大値再設定処理を実行する(S153)。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる初期値変更モジュール551eにしたがって処理を実行し、乱数回路503のカウンタ521が更新するカウント値の初期値を変更させる初期値変更処理を実行する(S154)。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数更新方式選択モジュール551bにしたがって処理を実行し、乱数更新方式選択データを乱数更新方式選択レジスタ540に書込む(S155)。そのようにすることによって、乱数回路503の乱数更新方式を設定する。なお、CPU56は、乱数更新方式選択データ「10h」を乱数更新方式選択レジスタ540に書込むものとする。すなわち、この実施の形態では、乱数回路503の乱数更新方式として第2の乱数更新方式が設定される。
また、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる周期設定モジュール551cにしたがって処理を実行し、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号SI1の周期を指定する周期設定データ(基準クロック信号を何分周させるかを設定するためのデータ)を、周期設定レジスタ537に書込む(S156)。そのようにすることによって、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号SI1の周期を乱数回路503に設定する。
また、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを設定する(S157)。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを示す設定値を、予めユーザによって設定されRAM55の所定領域に記憶している。そして、CPU56は、RAM55の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値にしたがって、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521に入力する初期値を更新するか否かを設定する。CPU56は、S157において、カウンタ521に入力する初期値を更新すると判定すると、所定の最終値までカウント値が更新されたとき(カウンタ521から通知信号を入力したとき)に初期値を更新する旨を示す初期値更新フラグをセットする。
また、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更するか否かを設定する(S158)。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更するか否かを示す設定値を、予めユーザによって設定されRAM55の所定領域に記憶している。そして、CPU56は、RAM55の所定の記憶領域に記憶された所定の設定値にしたがって、カウンタ521によって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更するか否かを設定する。CPU56は、S158において、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更すると判定すると、所定の最終値までカウント値が更新されたときにカウント値の順列を変更する旨を示すカウント値順列変更フラグをセットする。この実施の形態では、S158において、所定の設定値にしたがってカウント値順列変更フラグをセットする場合を説明する。そして、CPU56は、後述するカウント値順列変更処理において、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウンタ521が出力するカウント値の順列を変更する。
そして、CPU56は、乱数回路設定プログラム551に含まれる乱数回路起動モジュール551dにしたがって処理を実行し、乱数回路起動データ「80h」を乱数回路起動レジスタ541に書込む(S159)。そのようにすることによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503を起動させる。
次に、乱数回路設定処理における乱数最大値再設定処理(S153)を説明する。図45は、乱数最大値再設定処理を示すフローチャートである。乱数最大値再設定処理において、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読込む(S153a)。なお、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として12ビット乱数回路503aを設定した場合、CPU56は、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読込む。また、タイマ割込処理の実行時に用いる乱数回路として16ビット乱数回路503bを設定した場合、CPU56は、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535に設定されている乱数最大値を読込む。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、読込んだ乱数最大値が所定の下限値以下であるか否かを判定する(S153b)。12ビット乱数回路503aを設定した場合、12ビット乱数回路503aにおいて設定可能な乱数最大値が「256」から「4095」までであるので、CPU56は、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535から読込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であるか否かを判定する。また、16ビット乱数回路503bを設定した場合、16ビット乱数回路503bにおいて設定可能な乱数最大値が「256」から「65535」までであるので、CPU56は、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535から読込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であるか否かを判定する。
読込んだ乱数最大値が下限値以下である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値に設定し直す(S153c)。12ビット乱数回路503aを設定した場合、12ビット乱数回路503aの乱数最大値設定レジスタ535から読込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であると判定すると、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値「4095」に設定し直す。また、16ビット乱数回路503bを設定した場合、16ビット乱数回路503bの乱数最大値設定レジスタ535から読込んだ乱数最大値が下限値「256」以下であると判定すると、CPU56は、乱数最大値設定レジスタ535に設定される乱数最大値を所定値「65535」に設定し直す。
以上のように、乱数最大値設定レジスタ535に設定した乱数最大値が所定の下限値以下となっている場合には、乱数最大値を所定値に設定し直す。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の誤動作や、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、過度に小さい値が乱数の最大値として設定されてしまうことを防止することができる。したがって、最小値から最大値までの値の範囲が過度に小さい乱数を生成する事態が発生することを防止することができる。
次に、乱数回路設定処理における初期値変更処理(S154)を説明する。図46は、初期値変更処理を示すフローチャートである。初期値変更処理において、CPU56は、まず、ユーザプログラム実行データエリアの1F97h番地の領域に記憶されている初期値変更方式選択データを読出し、ユーザによって選択された初期値変更方式を特定する。この場合、CPU56は、読出した初期値変更方式選択データの値が「01h」であるか否かを判定することによって(S154a)、ユーザによって選択された初期値変更方式を特定する。
初期値変更方式選択データの値が「01h」である場合、CPU56は、乱数回路503のカウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバに基づいて設定された値に変更する(S154b)。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の所定の記憶領域に、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと、IDナンバに基づいて所定の演算を行なって求めた演算値とを予め対応付けて記憶している。そして、S154bにおいて、CPU56は、予め記憶するIDナンバに基づく演算値にカウント値の初期値を変更させる。また、たとえば、S154bにおいて、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバと所定値とを演算して(たとえば、IDナンバ(たとえば、「100」)に所定値(たとえば、「100」)を加算して)求めた演算値(たとえば、「200」)にカウント値の初期値を設定する。また、カウンタ521に入力する初期値を変更すると、CPU56は、カウント値の初期値を変更した旨を示す初期値変更フラグをセットする(S154c)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S154bにおいてカウンタ521に入力する初期値を変更する際、乱数回路503の比較器522の乱数最大値設定レジスタ535の値を確認し、IDナンバに基づいて設定された値が乱数最大値以上であるか否かを判断する。そして、IDナンバに基づいて設定された値が乱数最大値以上であると判断すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521に入力する初期値を変更しない(たとえば、初期値を「0」のまま変更しない)。そのようにすることによって、カウント値の初期値が乱数最大値以上の値に設定されてしまう事態を防止することができる。
S154aにおいて、初期値変更方式選択データの値が「01h」でない場合(すなわち、ユーザプログラム実行データエリアの1F97h番地の領域に記憶されている初期値変更方式選択データの値が「00h」である場合)、CPU56は、カウント値の初期値の変更を行なわず、そのまま初期値変更処理を終了し、S155に移行する。
乱数回路設定処理が実行されることによって、遊技制御処理を含むタイマ割込処理の実行時に乱数回路503に各種信号が入力され、乱数回路503内で各種信号が生成される。図47は、乱数回路503に各信号が入力されるタイミング、および乱数回路503内で各信号が生成されるタイミングを示すタイミングチャートである。
図47に示すように、クロック回路501は、所定周期ごと(図47に示すタイミングT11,T21,・・・)に、出力端子の信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げることによって、乱数回路503に基準クロック信号CLK(図47(A)参照)を入力する。
クロック信号出力回路524は、クロック回路501から供給された基準クロック信号CLKを分周し、乱数発生用クロック信号SI1(図47(B)参照)を生成する。たとえば、クロック信号出力回路524は、タイミングT11,T12,・・・で出力端子の信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げ、タイミングT21,T22,・・・で信号レベルをハイレベルからローレベルに立ち下げることによって、乱数発生用クロック信号SI1を出力する。
なお、図47に示す例では、説明を分かりやすくするために、クロック信号出力回路524が基準クロック信号CLKを2分周して乱数発生用クロック信号SI1を生成する場合を示している。しかし、実際の乱数回路では、周期設定レジスタ537に設定可能な周期は「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」まである。したがって、実際の乱数回路では、クロック信号出力回路524は、「システムクロック信号の周期×128×7」から「システムクロック信号の周期×128×256」までの範囲で周期設定レジスタ537に設定される周期設定データ「07h」〜「FFh」に対応した分周比で、基準クロック信号CLKを分周し乱数発生用クロック信号SI1を生成する。クロック信号出力回路524によって生成された乱数発生用クロック信号SI1は、セレクタ528と反転回路532とに出力される。
この実施の形態では、乱数回路設定処理において、第2の乱数更新方式が設定されるので、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号がセレクタ528に入力される。セレクタ528は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力されると、クロック信号出力回路524から入力した乱数発生用クロック信号SI1を選択してカウンタ521に出力する。カウンタ521は、セレクタ528から供給される乱数発生用クロック信号SI1の立ち上がりエッヂが入力されるごとに、カウント値Cを更新してカウント値順列変更回路523に出力する。
反転回路532は、クロック信号出力回路524から入力した乱数発生用クロック信号SI1の信号レベルを反転させることによって、反転クロック信号SI2(図37(C)参照)を生成する。たとえば、反転回路532は、タイミングT11,T12,・・・で出力端子の信号レベルをハイレベルからローレベルに立ち下げ、タイミングT21,T22,・・・で信号レベルをローレベルからハイレベルに立ち上げることによって、反転クロック信号SI2を出力する。また、反転回路532によって生成された反転クロック信号SI2は、ラッチ信号生成回路533に出力される。
ラッチ信号生成回路533には、入賞検出信号SS(図47(D)参照)がタイマ回路534に入力されてから所定時間(たとえば3ミリ秒)が経過すると、乱数値読取信号出力回路526から乱数値読取信号が入力される。たとえば、乱数値読取信号出力回路526の出力端子の信号レベルがローレベルからハイレベルに立ち上がることによって、ラッチ信号生成回路533に乱数値読取信号が入力される。ラッチ信号生成回路533は、乱数更新方式選択信号出力回路527から第2の乱数更新方式選択信号が入力されたことに応じて、乱数値読取信号出力回路526から入力する乱数値読取信号を反転回路532から供給される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SL(図47(E)参照)を出力する。
以上のように、乱数回路503は、タイミングT11,T12,T13・・・においてカウント値Cを更新し、タイミングT11,T12,T13とは異なるタイミングT22においてラッチ信号SLを出力させ、乱数値記憶回路531に乱数値を記憶する。
次に、遊技制御処理について説明する。図48は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、図43のS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S101)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S102)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているか(S157参照)を確認し、乱数回路503のカウンタ521に入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S103)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S104)。具体的に、S104における乱数更新処理では、前述のR2〜R8の値が更新される。
初期値更新処理および乱数更新処理を行なうと、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値の順列をカウント値順列変更回路523に変更させるカウント値順列変更処理を行なう(S105)。この実施の形態では、乱数回路設定処理のS158でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう(S106)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8および特別可変入賞球装置20等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S107)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S108)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当り1信号〜大当り3信号等)、始動情報(図柄確定回数1信号等)、確率変動情報(確率変動1信号、確率変動2信号等)などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S109)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S110)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S111)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S112)。さらに、所定の条件が成立したときに出力回路59に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S113)を実行する。可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜73を駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S114)。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示器8の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S115)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示器10の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S116)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S102〜S115の処理(S109およびS112を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S32においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S102)、飾り図柄コマンド制御処理(S108)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S103からS107、および、S110からS116(S112を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。
また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、タイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の始動口スイッチ通過処理(S132)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503の乱数値記憶回路531に出力制御信号SCを出力し、乱数値記憶回路531に乱数値として記憶されているR1の値を読出す。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の特別図柄通常処理(S140)の実行の際に、読出した乱数値に基づいて大当りとするか否かを決定することとなる。これは、同じ値の乱数値を続けて読出さないために行なう。
次に、タイマ割込処理における初期値更新処理(S103)について説明する。図49は、初期値更新処理を示すフローチャートである。初期値更新処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号の状態を確認する(S220)。通知信号がオン状態になっていることを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期値更新フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路設定処理において、所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がなされたか否か(S157参照)を確認する。
初期値更新フラグがセットされている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503のカウンタ521が所定の最終値までカウント値を更新したときに、カウンタ521に入力する初期値を更新すると判断する。また、初期値更新フラグがセットされている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期値変更フラグがセットされているか否かを確認する(S222)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値の初期値が現在変更されているか否か(すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバに基づく値に変更されているか否か)を判断する。
初期値変更フラグがセットされている(すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバに基づく値に初期値が現在変更されている)場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバに基づく値から元の値(たとえば、「1」)にもどす(S223)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期値変更フラグをリセットし(S224)、初期値更新処理を終了する。
初期値変更フラグがセットされていない(すなわち、初期値が現在変更されていない)場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521に入力する初期値を、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバに基づく値に変更する(S225)。この場合、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバが「100」であるとすると、カウンタ521に入力する初期値を、IDナンバ「100」に所定値「100」を加算して求めた演算値「200」に変更する。また、たとえば、カウンタ521に入力する初期値を、IDナンバ「100」に所定値「50」を減算して求めた演算値「50」に変更する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期値変更フラグをセットし(S226)、初期値更新処理を終了する。
なお、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bの両方を設定した場合、S225において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、一方の乱数回路(たとえば、12ビット乱数回路503a)から読込んだ乱数を所定値としてIDナンバに加算して、カウンタ521に入力する初期値を求めてもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、他の一方(たとえば、16ビット乱数回路503b)から読込んだ乱数を、大当り判定用の乱数として用いてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S225においてカウンタ521に入力する初期値を更新する際、乱数回路503の比較器522の乱数最大値設定レジスタ535の値を確認し、IDナンバに基づいて設定された値が乱数最大値以上であるか否かを判断する。そして、IDナンバに基づいて設定された値が乱数最大値以上であると判断すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521に入力する初期値を所定値のまま更新しない(たとえば、所定値「0」のまま更新しない)。そのようにすることによって、カウント値の初期値が乱数最大値以上の値に設定されてしまう事態を防止することができる。
なお、S220において通知信号がオフ状態であると判断した場合、およびS221において初期値更新フラグがセットされていないと判断した場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウンタ521に入力する初期値を更新することなく、そのまま初期値更新処理を終了し、S104に移行する。
次に、タイマ割込処理におけるカウント値順列変更処理(S105)について説明する。図50は、カウント値順列変更処理を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更プログラム554にしたがって処理を実行することによって、カウント値順列変更処理を行なう。カウント値順列変更処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値Cを最終値まで更新した旨を示す通知信号の状態を確認する(S241)。通知信号がオン状態になっていることを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更フラグがセットされているか否かを確認する(S242)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路設定処理において、所定の最終値までカウント値が更新されたときにカウンタ521が更新するカウント値の順列を変更する旨の設定がなされたか否か(S158参照)を確認する。
カウント値順列変更フラグがセットされている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503のカウンタ521が所定の最終値までカウント値を更新したときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更すると判断する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更レジスタ536にカウント値順列変更データ「01h」を書込む(S243)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更データ「01h」を書込むことによって、乱数値記憶回路531に入力されるカウント値Cの順列をカウント値順列変更回路523に変更させる。
以上のように、カウント値順列変更処理において、乱数を所定の最終値まで更新したときに、カウンタ521が更新するカウント値の順列を変更するので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
以上に説明したように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行なうまでに乱数回路503の初期設定(乱数回路設定処理)を行なうとともに、乱数回路設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバに基づく値を乱数の初期値として設定する。そのため、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させることによって、大当り状態などの特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、乱数回路503の反転回路532が極性を反転させた反転クロック信号SI2を生成し、反転クロック信号SI2に同期して乱数の記憶を指示するためのラッチ信号を出力する。そのため、乱数を更新するタイミングと乱数値記憶回路531に乱数を記憶させるタイミングとをずらすことができ、生成した乱数を安定して確実に記憶させることができる。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S106)を説明する。図51は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S131)、始動口スイッチ通過処理(S132)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147のうちのいずれかの処理を行なう。
S132の始動口スイッチ通過処理では、RAM55の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、保留記憶数を示す保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数回路503の乱数値記憶回路531からR1の数値データ、大当り種類・大当り図柄決定用のランダムカウンタR2からR2の数値データ、小当り判定用のランダムカウンタR8からR8の数値データをそれぞれ抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。ここで乱数値記憶回路531からのR1の数値データの抽出は、乱数回路503の乱数値記憶回路531に出力制御信号SCを入力し(S323)、乱数値記憶回路531に乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように始動口スイッチ62がオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立する。なお、数値データ(乱数)を抽出するとは、数値データ(乱数)を生成させるためのカウンタから乱数を読出して、読出した乱数を数値データの値(乱数)とすることである。
特別図柄通常処理(S140):特別図柄の変動表示を開始できる状態(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、特別図柄についての保留記憶カウンタのカウント値を確認することにより始動入賞記憶数を確認する。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否かを判定する。また、大当りとしないときには、小当りとするか否かを判定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットし、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、特別図柄プロセスフラグをS141に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(S141):前述の大当り種類・大当り図柄決定用のR2の抽出値に基づいて大当りの種類および大当り図柄を決定する。また、小当り図柄の決定と、前述のはずれ図柄決定用のR3の抽出値に基づくはずれ図柄の決定とを行なう。さらに、大当りとなるときには、変動表示装置9での飾り図柄の変動表示に関する所定の情報を決定する処理(飾り図柄情報決定処理)が行なわれ、導出表示する飾り図柄の情報を指定する図柄情報コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄情報コマンドは、図48のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS142に移行するように更新する。
変動パターン設定処理(S142):変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、図19〜図22で説明したデータテーブルを用いて、R4の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定することにより、特別図柄表示器8および変動表示装置9での変動表示の変動パターンを選択決定する。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8での変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図48のS114において出力される。また、飾り図柄の変動表示時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図48のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS143に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(S143):変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動表示時間が経過(S142でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグをS144に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S144):特別図柄表示器8および変動表示装置9のそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図48のS114において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄停止コマンドは、図48のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、大当りフラグがセットされている場合には、特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。そうでない場合には、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(S145):特別図柄プロセスタイマに大入賞口開放中処理の実行時間を設定する等、大当り遊技状態および小当り遊技状態の制御に関するデータを設定し、特別図柄プロセスフラグをS146に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(S146):大当り遊技状態中および小当り遊技状態中の各ラウンドの開始条件の成立を確認して大入賞口を開放する各ラウンドの開始時処理を行なうとともに、ラウンド開始コマンド等の各ラウンドについての表示を行なうための演出制御コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、各ラウンド中は、大入賞口への入賞個数の管理等のラウンド中処理を行なう。その後、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中の各ラウンドの終了条件の成立を確認し、終了条件が成立したら、大当り遊技状態または小当り遊技状態の継続条件の成立を確認する処理を行なうとともに、ラウンド終了コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。継続条件の成立を確認する場合、15R大当りについては、大入賞口内に設けられたV入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態の継続条件が成立したか否かを確認するが、2R確変大当りおよび小当りの場合は、無条件で継続条件が成立したと判断する。そして、継続条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、次のラウンドに移行させる。また、15R大当りの大当り遊技状態の継続条件が成立しなかった場合、または、15R大当り、2R確変大当りおよび小当りのそれぞれについて全てのラウンドを終えた場合、すなわち、当り遊技状態が終了するときには、前述したエンディング表示コマンドを送信するための処理を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグをS147に移行するように更新する。
当り終了処理(S147):小当り遊技状態および大当り遊技状態が終了するときの表示制御として、前述のようなエンディング表示を演出制御用マイクロコンピュータ800にさせるための制御を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
図52は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S140)を示すフローチャートである。この特別図柄通常処理は、前述した表示結果決定プログラム552に含まれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。
まず、保留記憶カウンタの値を確認し、保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S21)。なお、特別図柄通常処理は、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合に実行される。保留記憶数が0であれば、リターンする。
一方、保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保留記憶バッファに格納されている各乱数(数値データ)を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S22)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S23)。すなわち、RAM55の保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
次に、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(R1の抽出データ)を読出し(S24)、大当り判定処理を実行する(S25)。大当り判定処理においては、次のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する。確変フラグがセットされているとき(確変状態となるときに、後述する図60の特別遊技処理においてセットされる)には、大当り判定に用いる大当り判定値に確変時大当り判定値として予め定められている複数の値を設定し、確変フラグがセットされていないときには、大当り判定に用いる大当り判定値に非確変時大当り判定値として予め定められている1つの値を設定する。そして、S24で読出した大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当り判定用乱数と大当り判定値とが一致するときに大当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに大当りとしない決定を行なう。
大当り判定処理の結果、大当りとすることに決定した場合には(S26においてY)、大当りフラグをセットし(S31)、後述するS32に進む。一方、大当り遊技状態としないことに決定した場合には(S26においてN)、乱数バッファ領域から小当り判定用乱数(R8の抽出データ)を読出し(S27)、小当り判定処理を実行する(S28)。小当り判定処理においては、S27で読出した小当り判定用乱数と予め定められた小当り判定値とを比較し、小当り判定用乱数と小当り判定値とが一致するときに小当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに小当りとしない決定(はずれとする決定)を行なう。小当り判定処理の結果、小当りとすることに決定した場合には(S29においてY)、小当りフラグをセットし(S30)、後述するS32に進む。一方、小当り判定処理の結果、小当りとしないことに決定した場合には(S29においてN)、そのままS32に進む。
S32では、確変フラグの状態と、時短フラグの状態とに基づいて、低確低ベース、高確低ベース、高確高ベース、および、低確高ベースのうちのどの状態にあるかを判別し、判別した状態に応じた背景画像を選択する。そして、選択した背景画像を示す背景指定コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S33)。このように背景指定コマンドが設定されると、図48のS108において背景指定コマンドが出力される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理(S141)に対応した値に更新し(S34)、リターンする。
図53は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(S141)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、以下のような処理を行なう。
まず、大当りフラグがセットされているか否かを判別する(S40)。大当りフラグがセットされていないときには、小当りフラグがセットされているか否かを判別する(S45)。小当りフラグがセットされているときには、特別図柄の停止図柄として予め定められた小当り図柄(「0」)を決定する(S46)。そして、後述するS48に進む。一方、小当りフラグがセットされていないときは、変動表示結果をはずれとするときであり、R3から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて特別図柄のはずれ図柄を決定する(S47)。すなわち、R3から抽出した乱数に基づいて、複数の偶数図柄のうちから表示結果として導出表示する特別図柄を決定する。そして、後述するS48に進む。
一方、S41により大当りフラグがセットされているときには、始動入賞時にR2から抽出し、S22により読出したR2の抽出値に基づいて、15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのうちのどの種類の大当り遊技状態にするかという大当り種類の決定と、決定した大当り種類と対応関係にある大当り図柄の決定とを行なう(S41)。そして、S42の判定において確
変大当り(15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのうちいずれかの大当り)とする決定がされたか否かを判断する(S42)。確変大当りとする決定がされたときには、確変大当りの種類に対応する確変大当りフラグ(15R確変大当りAフラグ、15R確変大当りBフラグ、2R確変大当りAフラグ、および、2R確変大当りBフラグのうちいずれかのフラグ)をセットし(S43a)、S44に進む。ここで、確変大当りフラグとは、変動表示部で行なわれる変動表示について確変大当りとする決定がされた旨を示すフラグをいう。一方、確変大当りとしない決定がされたときには、通常大当りとする決定がされたときであるので、変動表示部で行なわれる変動表示について15R通常大当りとする決定がされた旨を示すフラグである通常大当りフラグ(15R通常大当りフラグ)をセットし(S43b)、S44に進む。
S44では、飾り図柄の変動表示に関する所定の情報を決定する処理である飾り図柄情報決定処理が実行され、S48に進む。この飾り図柄情報決定処理では、たとえば、2次再抽選表示を行なうか否かの判定が行なわれる。そして、2次再抽選表示を行なうときには、2次再抽選を実行することを示すフラグとして、2次再抽選フラグがセットされる。飾り図柄情報決定処理の内容については、図54を用いて後述する。
S48では、送信する図柄情報コマンドを選択する処理が行なわれる。S48では、具体的に、次のように図柄情報コマンドを選択する。S47によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、大当りフラグと小当りフラグとのどちらもセットされていないときには、図柄情報コマンドとして、前述のはずれ指定コマンドを選択する。また、小当りフラグがセットされているときには、図柄情報コマンドとして、前述の小当り指定コマンドを選択する。また、大当りフラグがセットされているときには、次のように図柄情報コマンドを選択する。前述の確変大当りフラグのうちのいずれのフラグもセットされておらず、かつ、2次再抽選フラグがセットされているときには、15R確変大当り・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。
また、15R確変大当りAフラグまたは15R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、15R確変大当り・2次再抽選なし指定コマンドを選択する。また、15R確変大当りAフラグまたは15R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされているときには、15R確変大当り・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。また、2R確変大当りAフラグまたは2R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、2R確変大当り・2次再抽選なし指定コマンドを選択する。
次に、S48により選択された図柄情報コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S49)。このように図柄情報コマンドが設定されると、図48のS108において図柄情報コマンドが出力される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S142)に対応した値に更新し(S49)、リターンする。
図54は、特別図柄停止図柄設定処理における飾り図柄情報決定処理(S44)を示すフローチャートである。飾り図柄情報決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、以下のような処理を行なう。
まず、15R確変大当りAフラグおよび15R確変大当りBフラグのうちいずれかがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について15R確変大当り(15R確変大当りAおよび15R確変大当りBのいずれか)とする決定がされているか否かを判断する(S51)。15R確変大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS55に進む。一方、15R確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、R7から数値データを抽出し、その抽出値に基づいて、前述のように、2次再抽選表示を行なうか否かの判定を行なう(S52)。そして、2次再抽選表示をしない旨の決定がされたときには、リターンする。一方、2次再抽選表示をする旨の決定がされたときには、後述するS54に進む。
S55では、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について通常大当り(非確変大当り)とする決定がされているか否かを判断する。本実施の形態の場合、通常大当りとする決定がされていると判断されたときは、前述のように必ず2次再抽選表示を行なう必要があるので、後述するS54に進む。一方、通常大当りとする決定がされていないと判断されたとき(2R確変大当りAまたは2R確変大当りBとする決定がされているとき)は、リターンする。S54では、2次再抽選フラグをセットし、リターンする。これにより、大当り終了時に2次再抽選表示を行なうことが示される。
図55は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S142)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、以下のような処理を行なう。
まず、確変フラグおよび時短フラグの状態に基づいて、確率・ベース状態に応じた変動パターンデータテーブルを選択する(S61)。つまり、確変フラグおよび時短フラグの状態に基づいて、現在の状態が低確低ベース、高確低ベース、高確高ベース、および、低確高ベースのうちのどの確率・ベース状態であるかを判別し、判別した確率・ベース状態に応じた変動パターンデータテーブルが選択されるのである。たとえば、確変フラグおよび時短フラグの状態に基づいて低確低ベースであると判別したときには、変動パターンデータテーブルとして、低確低ベース時データテーブルが選択される。
次に、大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について大当りとする決定がされているか否かを判断する(S62)。大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS64に進む。一方、大当りとする決定がされていると判断されたときは、S61で選択した変動パターンデータテーブルのうちから、大当りの種類(大当りフラグと確変フラグとに基づいて種類を判別する)に応じた変動パターンデータテーブルを選択し(S63)、S68に進む。たとえば、15R通常大当りフラグがセットされているときは、通常大当りとするときであり、15R通常大当り決定時データテーブルが選択される。
また、S64に進んだときは、小当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について小当りとする決定がされているか否かを判断する。小当りとする決定がされていると判断されたときは、S61で選択した変動パターンデータテーブルのうちから、小当り決定時に用いる変動パターンデータテーブルを選択し(S65)、S68に進む。
一方、S64で小当りとする決定がされていないと判断されたときは、はずれとするときであり、R5から乱数を抽出し、その抽出値に基づいてリーチ判定をする(S66)。この場合のリーチ判定結果は、リーチフラグ等のデータにより保存される。そして、S66でのリーチ判定結果に基づいて、S61で選択した変動パターンデータテーブルのうちから、リーチの有無に応じて、はずれ決定時に用いる変動パターンデータテーブルを選択し(S67)、S68に進む。たとえば、リーチとすることが決定されているときには、リーチはずれ決定時データテーブルが選択され、リーチとしないことが決定されているときには、非リーチはずれ決定時データテーブルが選択される。
S68では、R4から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて、S63,S65,S67により選択された変動パターンデータテーブルを用いて変動パターンを選択する。S68において、変動パターンを選択するときには、前述のように、同時に1次再抽選表示の有無も選択決定される。次に、S68により選択された変動パターンにより指定される演出制御モードを示す演出制御モード表示指定フラグをセットする(S68a)。具体的に、S68aでは、「後通常モード」が指定されるときに演出制御モード表示指定フラグをセットし、「後時短モード」が指定されるときに時短モード表示指定フラグをセットし、「後確変モード」が指定されるときに確変モード表示指定フラグをセットし、「後ミッションモード」が指定されるときにミッションモード表示指定フラグをセットする。そして、特別図柄表示器8において、特別図柄の変動表示を開始させるための処理を行なう(S69)。具体的には、特別図柄表示器8で特別図柄の変動表示を開始させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図48のS114で出力される。そして、S68により選択された変動パターンに対応する変動パターンコマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S70)。このように変動パターンコマンドが設定されると、図48のS108において変動パターンコマンドが出力される。そして、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8において変動表示時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる(S71)。特別図柄プロセスタイマは、変動表示時間を管理するために用いられるタイマである。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S143)に対応した値に更新し(S72)、リターンする。
図56は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S144)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S80)。具体的には、特別図柄表示器8で変動表示を行なっている特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図48のS114で出力される。これにより、特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S81)。図柄停止コマンドは、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指示するコマンドである。S81でセットされた図柄停止コマンドは、図48のS108において演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、図柄停止コマンドを受信すると、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、時短状態となっている期間が制限される高確低ベースの状態であるか否かを判断するために、確変フラグがリセット状態で、かつ、時短フラグがセット状態であるか否かを判断する(S82)。確変フラグがリセットされ、かつ、時短フラグがセットされている状態ではないとき、すなわち、高確低ベース以外の状態であるときには、後述するS86に進む。一方、確変フラグがリセットされ、かつ、時短フラグがセットされている状態であるとき、すなわち、高確低ベースの状態であるときには、時短カウンタから「1」を減算する(S83)。ここで、時短カウンタとは、高確低ベースの状態における時短状態の継続期間を管理するために用いられる計数手段である。時短カウンタは、図62を用いて後述する高確低ベース処理において所定数(たとえば、100回)にセットされ、特別図柄および飾り図柄の変動表示が1回行なわれるごとにS83により1ずつ減算更新される。
次に、時短カウンタの値が「0」になっているか否かを判断する(S84)。時短カウンタの値が「0」になっていないときには、後述するS86に進む。一方、時短カウンタの値が「0」になっているときには、時短状態の終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをリセットし(S85)、S86に進む。
S86では、大当りフラグがセットされているか否かを確認する。S86で大当りフラグがセットされているときには、すなわち、特別図柄通常処理(S140)におけるS26で大当りと判定されて大当りフラグがセットされたときには、S42で決定された大当り種類の大当りが開始されることを示す当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S87)、後述するS90に進む。
S87では、具体的に、次のように当り開始コマンドを選択する。いずれの確変大当りフラグもセットされておらず、かつ、2次再抽選フラグがセットされているときには、15R通常大当り開始・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。また、15R確変大当りAフラグまたは15R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、15R確変大当り開始・2次再抽選なし指定コマンドを選択する。また、15R確変大当りAフラグまたは15R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされているときには、15R確変大当り開始・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。また、2R確変大当りAフラグまたは2R確変大当りBフラグがセットされており、かつ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、2R確変大当り開始・2次再抽選なし指定コマンドを選択する。
S87でセットされた当り開始コマンドは、図48のS108により演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、当り開始コマンドを受信すると、変動表示装置9で受信した当り開始コマンドに応じた表示制御を行なう。
また、S86で大当りフラグがセットされていないときには、小当りフラグがセットされているか否かを判断する(S88)。小当りフラグがセットされているときには、小当りが開始されることを示す当り開始コマンドである小当り開始・2次再抽選なし指定コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S89)、S90に進む。一方、小当りフラグがセットされていないときには、変動表示結果がはずれとなるときであるので、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S91)、リターンする。また、S90では、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S145)に対応した値に更新し(S90)、リターンする。
図57は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S145)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、2R確変大当りAフラグまたは2R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りとする決定がされているか否かを判断する(S450)。2R確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、後述するS454に進む。一方、2R確変大当りとしない決定がされていると判断されたとき(15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB、または、小当りとする決定がされているとき)は、小当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、小当りとする決定がされているか否かを判断する(S451)。
小当りとする決定がされていないとき、すなわち、15R通常大当り、15R確変大当りA、または15R確変大当りBとする決定がされているときには、最大限15ラウンドで繰返し継続制御が行なわれるときであるので、ラウンド回数の上限値データを15回に設定し(S452)、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間の上限値データを30秒に設定し(S453)、後述するS456に進む。これにより、大入賞口開放中処理において実行されるラウンドの上限回数が15となり、各ラウンドにおける開放時間の最大時間が30秒間となる。一方、小当りとする決定がされていると判断されたときは、S454に進む。
S454では、大入賞口の開放回数に相当するラウンド回数の上限値データを2回に設定し、各大入賞口の開放回における大入賞口の開放時間の上限値データを1秒に設定し(S455)、S456に進む。これにより、2R確変大当りA、2R確変大当りB、および、小当りのそれぞれについては、大入賞口開放中処理において実行されるラウンドの上限回数、すなわち、大入賞口の開放回数が2回となり、各大入賞口の開放回における開放時間が1秒間となる。
S456では、前述したラウンド回数の上限値および開放時間の上限値の他に、大当り遊技状態の制御に必要となるデータを設定する。一例として、大当り遊技状態における各ラウンド間のインターバル期間は、S456により設定される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(S146)に対応した値に更新し(S457)、リターンする。
図58は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S146)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、小当り遊技状態で2R確変大当りの第2ラウンドに相当する2回目の特別可変入賞球装置20の開放動作が終了したか否かに基づいて、小当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S160)。小当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、後述するS180に進む。
一方、小当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、大入賞口開放前処理において設定された大当り遊技状態での最終ラウンド(上限回数のラウンドであって、15R通常大当りおよび15R確変大当りでは15回、2R確変大当りでは2回)に至るまでに大当り遊技状態が継続せずにラウンドが終了したこと、または、大入賞口開放前処理において設定された大当り遊技状態での最終ラウンドが終了したことに基づいて、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S161)。大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、後述するS170に進む。一方、大当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、各ラウンドの開始条件の成立時であるか否かを判断する(S162)。
S162では、たとえば、大当り遊技状態の開始時からの時間が定められた第1ラウンドの開始タイミングとなったとき、または、ラウンドごとに時間が予め定められているラウンド間のインターバル期間が終了するタイミングとなったときのように、各ラウンドの予め定められた開始タイミングとなったときに、各ラウンドの開始条件が成立したと判断する。
各ラウンドの開始条件の成立時ではないと判断したときは、後述するS165に進む。一方、各ラウンドの開始条件の成立時であると判断したときは、大入賞口を開放する等の各ラウンドの開始時に行なう処理を実行する(S163)。そして、各ラウンドのラウンド開始コマンド(たとえば、第3ラウンドであれば、第3ラウンドのラウンド開始コマンド)を送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S164)。このようにラウンド開始コマンドが設定されると、図48のS108においてラウンド開始コマンドが出力される。S164の後、S165に進む。
S165では、各ラウンドにおけるラウンド開始時およびラウンド終了時以外の状態であるラウンド中の状態であるか否かを判断する。ラウンド中の状態であれば、たとえば、ラウンド中における大入賞口への入賞個数の計数等の各ラウンド中に行なう処理を実行し(S166)、S167に進む。一方、ラウンド中の状態でなければ、そのままS167に進む。
S167では、各ラウンドの終了条件の成立時であるか否かを判断する。S167においては、たとえば、前述したようなラウンド中における大入賞口への所定個数(10個)の入賞があったとき、または、前述した大入賞口開放前処理において設定した大入賞口開放時間の上限値が経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときのように、ラウンドの予め定められた終了タイミングとなったときに、各ラウンドの終了条件が成立したと判断する。
S167では、各ラウンドの終了条件の成立時ではないと判断したときは、リターンする。一方、各ラウンドの終了条件の成立時であると判断したときは、大入賞口を閉塞し、大当り遊技状態を次のラウンドに継続させるための条件が成立したか否かを確認する等の各ラウンドの終了時に行なう処理を実行する(S168)。継続条件の成立を確認する場合、15R大当りについては、大入賞口内に設けられたV入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態の継続条件が成立したか否かを確認するが、2R確変大当りおよび小当りの場合は、無条件で継続条件が成立したと判断する。そして、各ラウンドのラウンド終了コマンド(たとえば、第3ラウンドであれば、第3ラウンドのラウンド終了コマンド)を送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S169)。このようにラウンド終了コマンドが設定されると、図48のS108においてラウンド終了コマンドが出力される。S169の後、リターンする。
前述のようにS161で大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、大当り遊技状態終了時に行なわれるエンディング表示の内容を指定するエンディング表示コマンドを選択する(S170)。
次に、S170でのコマンドの選択方法を説明する。まず、2R確変大当りAフラグ、2R確変大当りBフラグ、および、小当りフラグのうちのいずれもがセットされていないとき、すなわち、15R通常大当り、15R確変大当りA、および、15R確変大当りBのうちいずれかとなったときには、次のようにコマンドが選択される。2次再抽選フラグがセットされており、かつ、前述した通常モード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選後成上がりなし・通常モード表示指定コマンドを選択する。2次再抽選フラグがセットされており、かつ、前述した時短モード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選後成上がりなし・時短モード表示指定コマンドを選択する。2次再抽選フラグがセットされており、かつ、前述した確変モード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選後成上がりあり・確変モード表示指定コマンドを選択する。2次再抽選フラグがセットされており、かつ、前述したミッションモード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選後成上がりあり・ミッションモード表示指定コマンドを選択する。
また、2次再抽選フラグがセットされておらず、かつ、確変モード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選なし・確変モード表示指定コマンドを選択する。2次再抽選フラグがセットされておらず、かつ、ミッションモード表示指定フラグがセットされているときには、2次再抽選なし・ミッションモード表示指定コマンドを選択する。
次に、2R確変大当りAフラグまたは2R確変大当りBフラグがセットされているとき、すなわち、2R確変大当りとなったときには、次のようにコマンドが選択される。確変モード表示指定フラグがセットされているときには、2R確変大当り終了表示・確変モード表示指定コマンドを選択する。ミッションモード表示指定フラグがセットされているときには、2R確変大当り終了表示・ミッションモード表示指定コマンドを選択する。
そして、S170により選択されたエンディング表示コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S171)。S171でセットされたエンディング表示コマンドは、図48のS108により演出制御基板80に送信される。
次に、2次再抽選フラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、2次再抽選表示を行なうか否かを判断する(S172)。2次再抽選表示を行なうと判断されたときには、エンディング表示としての当り終了表示を管理するためのタイマである当り終了タイマに、2次再抽選表示が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより、当り終了タイマをスタートさせ(S173)、2次再抽選表示に対応して行なう大当り終了表示を開始させる(S174)。ここで、2次再抽選表示を行なうときに当り終了タイマにセットされる時間は、2次再抽選表示を行なわない15R大当りの大当り終了表示である大当り通常終了表示を行なうときに当り終了タイマにセットされる時間よりも長い時間に設定されている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S184)、リターンする。
また、S172により2次再抽選表示を行なわないと判断されたときには、2R確変大当りフラグがセットされているか否かを確認することに基づいて、2R確変大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S175)。2R確変大当り遊技状態の終了時ではないと判断したとき、すなわち、15R確変大当り遊技状態の大当り通常終了時(本実施の形態の場合は、15R通常大当りのときには必ず2次再抽選表示が行なわれるので、15R大当りのうち、2次再抽選表示が行なわれないのは15R確変大当りのときである)であるときには、当り終了タイマに大当り通常終了表示が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより当り終了タイマをスタートさせ(S176)、大当り通常終了表示に対応して行なう大当り終了表示を開始させる(S177)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S184)、リターンする。
一方、S175により2R確変大当り遊技状態の終了時であると判断したときには、当り終了タイマに2R確変大当りの終了時に当り終了後の演出制御モードの表示等を行なうチャンス目当り終了時表示(前述のように2R確変大当りのときは2次再抽選表示が行なわれない)が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより当り終了タイマをスタートさせ(S178)、チャンス目当り終了時表示を開始させる(S179)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S184)、リターンする。
また、前述のS160により小当り遊技状態の終了時であると判断されたときに進むS180では、小当り遊技状態終了時に行なわれるエンディング表示の内容を指定するエンディング表示コマンドを選択する(S180)。
次に、S180でのコマンドの選択方法を説明する。時短モード表示指定フラグがセットされているときには、小当り終了表示・時短モード表示指定コマンドを選択する。確変モード表示指定フラグがセットされているときには、小当り終了表示・確変モード表示指定コマンドを選択する。ミッションモード表示指定フラグがセットされているときには、小当り終了表示・ミッションモード表示指定コマンドを選択する。
そして、S180により選択されたエンディング表示コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S181)。S181でセットされたエンディング表示コマンドは、図48のS108により演出制御基板80に送信される。そして、当り終了タイマに小当り終了時に当り終了後の演出制御モードの表示等を行なうチャンス目当り終了時表示が行なわれるときの予め定められた時間をセットすることにより当り終了タイマをスタートさせ(S182)、チャンス目当り終了時表示を開始させる(S183)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S184)、リターンする。
図59は、特別図柄プロセス処理における当り終了処理(S147)を示すフローチャートである。当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、前述のように時間がセットされた当り終了タイマを減算更新する(S191)。そして、当り終了タイマがタイムアウト(値が「0」となったこと)したか否かを判断する(S192)。当り終了タイマがタイムアウトしていないと判断されたときは、リターンする。これにより、当り終了タイマは、当り終了処理が実行されるごとに減算更新されることにより当り終了表示の計時を行なう。一方、当り終了タイマがタイムアウトしたときには、特別遊技状態としての確変状態を含む確率・ベース状態を管理する処理である特別遊技処理を行なう(S193)。特別遊技処理の処理内容についは、図60〜64を用いて後述する。そして、大当りフラグ、15R確変大当りフラグ、2R確変大当りフラグ、および、小当りフラグ等の当りに関連するフラグ(当りフラグ)をリセットし(S194)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S195)、リターンする。
図60は、当り終了処理における特別遊技処理(S193)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別遊技処理において、以下のような処理を行なう。
まず、確変フラグがセットされているか否かを判断する(S501)。確変フラグがセットされていると判断したときは、後述するS505に進む。一方、確変フラグがセットされていないと判断したときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S502)。
時短フラグがセットされていないと判断したときは、確変フラグと時短フラグとがともにセットされていないので、低確低ベースの状態であると判断し、低確低ベース状態を管理するための低確低ベース処理を実行する(S503)。そして、リターンする。一方、時短フラグがセットされていると判断したときは、確変フラグがセットされておらず時短フラグがセットされているので、低確高ベースの状態であると判断し、低確高ベース状態を管理するための低確高ベース処理を実行する(S504)。そして、リターンする。
また、確変フラグがセットされていると判断されてS505に進んだときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する。時短フラグがセットされていると判断したときは、確変フラグと時短フラグとがともにセットされているので、高確高ベースの状態であると判断し、高確高ベース状態を管理するための高確高ベース処理を実行する(S506)。そして、リターンする。一方、時短フラグがセットされていないと判断したときは、確変フラグがセットされ時短フラグがセットされていないので、高確低ベースの状態であると判断し、高確低ベース状態を管理するための高確低ベース処理を実行する(S507)。そして、リターンする。
図61は、特別遊技処理における低確低ベース処理(S503)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、低確低ベース処理において、以下のような処理を行なう。
まず、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R通常大当りとされたか否かを判断する(S701)。15R通常大当りとされたと判断したときは、リターンする。これにより、低確低ベースの状態で15R通常大当りとなったときには、確率・ベース状態がそのままで低確低ベースの状態が継続される。一方、15R通常大当りとされていないと判断したときは、15R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りAとされたか否かを判断する(S702)。
15R確変大当りAとされていないと判断したときは、15R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りBとされたか否かを判断する(S703)。15R確変大当りBとされていないと判断したときは、2R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りAとされたか否かを判断する(S704)。2R確変大当りAとされていないと判断したときは、2R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りBとされたか否かを判断する(S705)。
S702により15R確変大当りAとされたと判断したとき、S703により15R確変大当りBとされたと判断したとき、および、S705により2R確変大当りBとされたと判断したときのそれぞれにおいては、確変フラグをセットし(S706)、時短フラグのリセット状態を維持して(S707)リターン。これにより、低確低ベースの状態において、15R確変大当りA、15R確変大当りB、および、2R確変大当りBのいずれかとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確低ベースの状態に移行する。
また、S704により2R確変大当りAとされたと判断したときは、確変フラグをセットし(S708)、時短フラグをセットして(S709)リターンする。これにより、低確低ベースの状態において、2R確変大当りAとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確高ベースの状態に移行する。また、S705により2R確変大当りBとされていないと判断したとき、すなわち、小当りとされたときには、リターンする。これにより、低確低ベースの状態において、小当りとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態がそのまま低確低ベースの状態で継続される。
図62は、特別遊技処理における高確低ベース処理(S507)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、高確低ベース処理において、以下のような処理を行なう。
まず、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R通常大当りとする決定がされているか否かを判断する(S711)。15R通常大当りとする決定がされていると判断したときは、確変フラグをリセットし(S716)、時短フラグをセットし(S717)、さらに、時短カウンタをセットして(S718)リターンする。これにより、高確低ベースの状態で15R通常大当りとなったときには、確率・ベース状態が低確高ベースの状態に移行し、時短カウンタによる変動表示の回数の計数が開始される。
一方、15R通常大当りとする決定がされていないと判断したときは、15R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りAとする決定がされているか否かを判断する(S712)。15R確変大当りAとする決定がされていないと判断したときは、15R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りBとする決定がされているか否かを判断する(S713)。15R確変大当りBとする決定がされていないと判断したときは、2R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りAとする決定がされているか否かを判断する(S714)。2R確変大当りAとする決定がされていないと判断したときは、2R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りBとする決定がされているか否かを判断する(S715)。
S712により15R確変大当りAとする決定がされていると判断したとき、S714により2R確変大当りAとする決定がされていると判断したとき、および、S715により2R確変大当りBとする決定がされていると判断したときのそれぞれにおいては、確変フラグのセット状態を維持し(S719)、時短フラグをセットして(S720)リターンする。これにより、高確低ベースの状態において、15R確変大当りA、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのいずれかとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確高ベースの状態に移行する(S705)。
また、S713により15R確変大当りBとする決定がされていると判断したときは、リターンする。これにより、高確低ベースの状態において、15R確変大当りBとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確低ベースの状態で継続される。また、S715により2R確変大当りBとする決定がされていないと判断したとき、すなわち、小当りとする決定がされているときには、リターンする。これにより、高確低ベースベースの状態において、小当りとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態がそのままで高確低ベースの状態が継続される。
図63は、特別遊技処理における高確高ベース処理(S506)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、高確高ベースベース処理において、以下のような処理を行なう。
まず、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R通常大当りとする決定がされているか否かを判断する(S721)。15R通常大当りとする決定がされていると判断したときは、確変フラグをリセットし(S722)、時短フラグのセット状態を維持し(S723)、さらに、時短カウンタをセットして(S724)リターンする。これにより、高確高ベースの状態で15R通常大当りとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が低確高ベースの状態に移行し、時短カウンタによる変動表示の回数の計数が開始される。
一方、15R通常大当りとする決定がされていないと判断したときは、リターンする。これにより、高確高ベースの状態において、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、2R確変大当りB、および、小当りのいずれかとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確高ベースの状態で継続される。
図64は、特別遊技処理における低確高ベース処理(S504)を示すフローチートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、低確高ベース処理において、以下のような処理を行なう。
まず、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R通常大当りとする決定がされているか否かを判断する(S731)。15R通常大当りとする決定がされていると判断したときは、確変フラグのリセット状態を維持し(S736)、時短フラグをリセットし(S737)、さらに、時短カウンタをリセットして(S738)リターンする。これにより、低確高ベースの状態において、15R通常大当りとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が低確低ベースの状態に移行する。
一方、15R通常大当りとする決定がされていないと判断したときは、15R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りAとする決定がされているか否かを判断する(S732)。15R確変大当りAとする決定がされていないと判断したときは、15R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、15R確変大当りBとする決定がされているか否かを判断する(S733)。15R確変大当りBとする決定がされていないと判断したときは、2R確変大当りAフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りAとする決定がされているか否かを判断する(S734)。2R確変大当りAとする決定がされていないと判断したときは、2R確変大当りBフラグがセットされているか否かを判断することにより、2R確変大当りBとする決定がされているか否かを判断する(S735)。
S732により15R確変大当りAとする決定がされていると判断したとき、S733により15R確変大当りBとする決定がされていると判断したとき、S734により2R確変大当りAとする決定がされていると判断したとき、および、S735により2R確変大当りBとする決定がされていると判断したときのそれぞれにおいては、確変フラグをセットし(S739)、時短フラグのセット状態を維持して(S740)リターンする。これにより、低確低ベースの状態において、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、および、2R確変大当りBのいずれかとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態が高確高ベースの状態に移行する。
また、S735により2R確変大当りBとする決定がされていないと判断したとき、すなわち、小当りとする決定がされているときには、リターンする。これにより、低確高ベースの状態において、小当りとなったときには、図17に示すように確率・ベース状態がそのままで低確高ベースの状態が継続される。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図65は、演出制御用マイクロコンピュータ800が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。
初期化処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、電源断信号が出力された否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。次いで、演出制御プロセス処理を行なう(S206)。演出制御プロセス処理の内容については、図67を用いて後述する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して変動表示装置9の表示制御を含む演出制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S207)。乱数更新処理においては、たとえば、前述した演出内容決定用のランダムカウンタRT、および、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU3等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板31からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
次に、図65のS205によるコマンド解析処理を説明する。図66は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の図柄情報コマンドであるか否かを判断する(S213)。図柄情報コマンドであるときには、図柄情報コマンドが示す図柄情報のデータをRAM85に設けられた図柄情報格納エリアに格納する(S214)。次に、受信した図柄情報コマンドが大当りに関する情報または小当りに関する情報を示すときには、当り情報として、図柄情報コマンドが示す大当りについての情報(15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、2R確変大当りBの情報等)または小当りに関する情報をRAM85に設けられた当り情報格納エリアに格納する(S215)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである図柄情報受信フラグをセットする(S216)。そして、受信した図柄情報コマンドが示す2次再抽選表示についての情報である2次再抽選情報(2次再抽選の有無、成上がりの有無等)をRAM85に設けられた2次再抽選情報格納エリアに格納し(S217)、S211に戻る。
なお、S214において図柄情報コマンドが示す図柄情報のデータを格納するとともに、S215とS217とにより図柄情報のデータを大当りについての情報と2次再抽選表示についての情報とに分けて格納する例を示した。しかし、これに限らず、S214と、S215およびS217とのどちらか一方のデータがあれば、受信した図柄情報が示す図柄情報のデータを特定することが可能であるので、S214と、S215およびS217とのどちらか一方により図柄情報のデータを格納するようにしてもよい。また、図柄情報受信フラグが、受信した図柄情報コマンドを特定可能であるので、受信した図柄情報コマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS214,S215,S217は設けなくてもよい。逆に、S214,S215,S217により格納された情報に基づいて、受信した図柄情報コマンドの種類を特定可能とする場合には、S216は設けなくてもよい。
S213で図柄情報コマンドではないと判断したときは、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S218)。変動パターンコマンドであるときには、変動パターンコマンドが示す変動パターンを特定するデータを、RAM85に設けられた変動パターンデータ格納エリアに格納する(S219)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである変動パターン受信フラグをセットし(S220)、S211に戻る。なお、変動パターン受信フラグが、受信した変動パターンコマンドを特定可能であるので、受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS219は設けなくてもよい。逆に、S219により格納された情報に基づいて、受信した変動パターンコマンドの種類を特定可能とする場合には、S220は設けなくてもよい。
また、読出した受信コマンドが前述の当り開始コマンドであるか否かを判断する(S221)。当り開始コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである当り開始コマンド受信フラグをセットする(S222)。そして、当り情報として、受信した当り開始コマンドが示す大当りについての情報(15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB、2R確変大当りA、2R確変大当りBの情報等)または小当りに関する情報をRAM85に設けられた当り情報格納エリアに、前述のS215とは別に格納する(S223)。次に、受信した当り開始コマンドが示す2次再抽選表示についての情報(2次再抽選の有無、成上がりの有無等)をRAM85に設けられた2次再抽選情報格納エリアに、前述のS217とは別に格納し(S224)、S211に戻る。なお、当り開始コマンド受信フラグが、受信した当り開始コマンドを特定可能であるので、受信した当り開始コマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS223,S224は設けなくてもよい。逆に、S223,S224により格納された情報に基づいて、受信した当り開始コマンドの種類を特定可能とする場合には、S222は設けなくてもよい。
また、読出した受信コマンドが前述のエンディング表示コマンドであるか否かを判断する(S225)。エンディング表示コマンドであるときには、エンディング情報として、エンディング表示コマンドが示すエンディング表示の種類を示すデータを、RAM85に設けられたエンディング表示データ格納エリアに格納する(S226)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるエンディング表示受信フラグをセットし(S227)、S211に戻る。なお、エンディング表示受信フラグが、受信したエンディング表示コマンドを特定可能であるので、受信したエンディング表示コマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS226は設けなくてもよい。逆に、S226により格納された情報に基づいて、受信したエンディング表示コマンドの種類を特定可能とする場合には、S227は設けなくてもよい。
また、前述のS225において受信コマンドがエンディング表示コマンドではないと判断されたときには、その他の受信コマンドが背景指定コマンドであるか否かを判断する(S228)。背景指定コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである背景指定コマンド受信フラグをセットし(S229)、S211に戻る。
また、前述のS228において受信コマンドが背景指定コマンドではないと判断されたとき(前述した各種コマンド以外のその他のコマンドであるとき)には、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S230)、S211に戻る。すなわち、S230は、前述した図柄情報コマンド、当り開始コマンド、変動パターンコマンド、エンディング表示コマンド、および、背景指定コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
次に、図65のS206による演出制御プロセス処理について説明する。図67は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S406のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S400):変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。
図柄変動開始処理(S401):飾り図柄の変動表示について、はずれ図柄の組合せ、大当り図柄の組合せ、チャンス目の表示結果、1次再抽選表示前の仮停止図柄の組合せ、大当り遊技前の変動表示結果としての大当り図柄の組合せ、および、2次再抽選表示の表示結果等の変動表示の停止図柄を決定する。そして、変動パターンコマンドに応じて、前述のように複数予め定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に変動表示装置9での変動表示に使用する変動パターンを決定する。また、決定した変動パターンに応じて変動表示時間を設定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS402に応じた値に更新する。図柄変動開始処理の内容については、図68〜図70を用いて後述する。
図柄変動中処理(S402):変動表示装置9での飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,右,中図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS403に応じた値に更新する。図柄変動中処理の内容については、図71を用いて後述する。
図柄停止待ち処理(S403):変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指示する図柄停止コマンドを受信していたら、変動表示装置9での飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、停止図柄を表示する制御を行なう。その後、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄が当り(大当り、小当りを含む)表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS404に応じた値に更新し、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。
当り表示処理(S404):変動表示装置9での飾り図柄の変動時間の終了後、大当り開始時および小当り開始時における表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS405に応じた値に更新する。
当り遊技中処理(S405):大当り遊技状態中における演出および小当り遊技状態中における演出を含む当り遊技状態中の演出を行なう表示である当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。たとえば、大当り遊技状態および小当り遊技状態における各ラウンド中の各種演出、および、各ラウンド間のインターバル期間中の各種演出等の大当り遊技状態中および小当り遊技状態中における演出をするための表示が実行される。そして、当り遊技中処理が終了すると、演出制御プロセスフラグの値をS406に応じた値に更新する。当り遊技中処理の内容については、図72を用いて後述する。
当り遊技終了処理(S406):大当り遊技状態および小当り遊技状態を含む当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示を行なう。エンディング表示には、2次再抽選表示を行なうことなく15R確変大当り遊技状態を終了させる表示である大当り通常終了表示と、2次再抽選表示を行なった後に15R通常大当り遊技状態または15R確変大当り遊技状態を終了させる表示である2次再抽選対応大当り終了表示と、2次再抽選表示を行なわない2R確変大当り遊技状態の終了時、および、小当り遊技状態の終了時のそれぞれにおいて行なわれるチャンス目当り終了時表示とが含まれる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。
次に、図67のS401による図柄変動開始処理について説明する。図68は、図67の図柄変動開始処理(S401)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、飾り図柄について、はずれ図柄の組合せ、1次再抽選表示前の仮停止図柄の組合せ、大当り遊技前の変動表示結果としての大当り図柄の組合せ、2R確変大当りのチャンス目の表示結果、および、小当りのチャンス目の表示結果等の変動表示の表示結果を決定する表示結果決定処理を行なう(S261)。表示結果決定処理の処理内容については、図69を用いて後述する。そして、表示結果決定処理において決定した図柄のデータをRAM85に設けられた決定図柄データ格納エリアに格納する(S262)。
次に、時短モードであるか否かを判断する(S263)。時短モードであると判断したときは、短縮カウンタを「1」減算更新し(S264)、S265に進む。これにより、時短モードにおいては、短縮カウンタにより変動表示の実行回数が計数される。一方、時短モードでないと判断したときは、そのままS265に進む。S265では、受信したことに応じて今回の変動表示が開始されることとなった演出コマンドが、大当り、小当り、または、チャンス目はずれとなることを指定しているか否かを判断する(S265)。
S265で指定していると判断したときは、制御モードを管理する遊技状態管理処理(S266)を実行した後、後述するS268に進む。S265で指定していないと判断したときは、ミッションモード(第1ミッションまたは第2ミッションのどちらでもよい)であるか否かを判断する(S267)。ミッションモードであると判断したときは、後述するS273に進む。一方、ミッションモードではないと判断したときは、S268に進む。S268では、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンでの変動表示を行なうためのデータを設定する。具体的に、S268では、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンでの変動表示に用いられるデータが選択されて設定されることにより、変動パターンが設定される。たとえば、ミッション演出期間中に15R大当りが発生したときには、前述したようなキャラクタXを表示する等、ミッションが達成した演出を行なう必要があるが、そのような演出を行なうためのデータの設定は、S268において行なわれる。より具体的には、ミッション演出期間中に大当りとなるときには、S266を実行する前の段階で第1ミッションモードフラグまたは第2ミッションモードフラグがセットされているか否かを判断し、これらのフラグによりミッションモードであると判断したときには、ミッション達成演出を行なうことを示すミッション達成演出フラグをセットする。そして、S268では、そのミッション達成演出フラグがセットされているときに、ミッションが達成した演出を行なうための表示データをセットする。また、S268では、たとえば、チャンス目はずれとなった後、第2ミッションモードになるときには、後述する図70の遊技状態管理処理でセットされたミッション種類フラグに基づいて、実行するミッションの種類を確認し、変動表示の終了後に、実行するミッションの種類に応じて、ミッション内容を特定する表示等のミッション演出をする表示を行なうための表示データをセットする。
次に、時短モードであるか否かを判断する(S269)。時短モードではないと判断したときは、後述するS286に進む。一方、時短モードであると判断したときは、短縮カウンタの値が「0」になったか否かを判断する(S270)。短縮カウンタの値が「0」になっていないと判断したときは、後述するS286に進む。一方、短縮カウンタの値が「0」になったと判断したときは、時短モードにおいて所定回数のはずれとなる変動表示が行なわれて時短モードの終了条件が成立したときであるので、時短モードフラグをリセットする(S271)。そして、時短モードの終了に応じて、通常モードフラグをセットし(S272)、後述するS286に進む。これにより、時短モードにおいて所定回数のはずれとなる変動表示が行なわれたときには制御モードが通常モードに移行する。
また、前述のS267によりミッションモードであると判断されてS273に進んだときは、ミッションカウンタを「1」減算更新する。ミッションカウンタは、ミッションモードにおけるミッション演出の進行を管理するために用いられる計数手段であり、ミッションカウンタの値に応じてミッション演出の進行度が把握される。S267により、表示結果がはずれとなる変動表示が行なわれるごとに、ミッションカウンタが減算更新されることなる。そして、受信した変動パターンコマンド、および、ミッション演出の進行度に対応して、ミッション演出を行なう変動パターンを設定する(S274)。具体的に、ミッション演出は、はずれとなる変動表示が実行されるごとに進行していくように設定されており、進行度に応じて、ミッション演出として表示する画像データが選択されて変動パターンとして設定される。
次に、ミッションカウンタの値が「0」になったか否かを判断する(S275)。ミッションカウンタの値が「0」になっていないと判断したときは、ミッション演出を継続させるので、後述するS286に進む。一方、ミッションカウンタの値が「0」になっていると判断したときは、後述する第1ミッションモードフラグと第2ミッションフラグとのどちらがセットされているかに基づいて、第1ミッションモード中であるか否かを判断する(S276)。
第1ミッションモード中でないとき、すなわち、第2ミッションモード中であるときには、セットされている第2ミッションフラグをリセットし(S277)、通常モードフラグをセットして(S278)後述するS286に進む。これにより、第2ミッションの期間が終了すると、通常モードに移行する。一方、第1ミッションモード中であるときには、追加ミッションをするか否かの判定を行なう(S279)。具体的に、S279では、予め定められた追加ミッション判定用のランダムカウンタの数値データを抽出し、その抽出値が予め定められた追加ミッション判定値と一致するときに、追加ミッションをすると判定する。
次に、S279での追加ミッション判定により追加ミッションをすると判定されたか否かを判断する(S280)。追加ミッションをしないと判断したときには、セットされている第1ミッションフラグをリセットし(S281)、高確報知モードフラグをセットして(S282)、後述するS286に進む。これにより、第1ミッションの期間が終了し、追加ミッションをしないときには、高確報知モードに移行する。一方、追加ミッションをすると判断したときには、追加ミッションとして実行するミッションの種類をランダムに決定する(S283)。具体的に、S283では、演出内容決定用RTのランダムカウンタの数値データを抽出し、数値データと複数種類のミッションの種類と予め定められた関係に基づいて、その抽出値に対応する種類のミッションを追加ミッションとして決定する。そして、S283により決定したミッションの種類を特定するミッション種類フラグをセットする(S284)。このミッション種類フラグは、実行するミッションの種類を特定するために、実行可能な複数種類のミッションのそれぞれに対応して設けられたフラグである。そして、ミッション種類フラグにより特定されるミッションの種類に応じたミッションの継続回数をミッションカウンタに設定し(S285)、後述するS286に進む。
S286では、S268またはS274で設定された変動パターンに対応する変動表示時間が、変動表示装置9での変動表示時間を計時するための変動時間タイマにセットされ、変動時間タイマによる変動表示時間の計時がスタートさせられる(S264)。大当り、小当り、またはチャンス目はずれが発生する場合の変動表示が開始されるときについては、S266により演出制御モードが管理されるが、実際に演出制御モードが換わるのは、大当り、小当り、またはチャンス目はずれの状態が終了した後である。このため、変動表示が開始される時点では、それまでの演出制御モードと同じ演出制御モードであり、その演出制御モードで変動表示が行なわれる。たとえば、複数の演出制御モードのそれぞれに対応して、前述した背景画像の色と、図31〜図41に示すようなミッションモード中であることを示すキャラクタの表示態様の画像、および、確変モード中であることを示すキャラクタの表示態様の画像とを含む、演出制御モードに対応した各種の画像を表示する制御が演出制御プロセス処理により行なわれる。これにより、当り遊技状態の終了後には、たとえば、図31〜図41に示すように確変モードであることの報知、ミッションモードであることの報知、時短モードであることの報知等の現在の演出制御モードを報知する演出制御が演出制御プロセス処理において継続して行なわれることとなる(当り遊技状態の終了後、変動パターンコマンド待ち処理S400からそのような演出制御が開始されることとなる)。
次に、S268またはS274で設定された変動パターンで、変動表示装置9において表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S287)。そして演出制御プロセスフラグを図柄変動中処理(S402)に対応した値に更新し(S288)、リターンする。
図69は、図柄変動開始処理における表示結果決定処理(S261)を示すフローチャートである。表示結果決定処理においては、まず、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果を大当り表示結果とするか否かを判断する(S241)。具体的には、図柄情報コマンドとして、15R通常大当り、15R確変大当り、または、2R確変大当りを指定するコマンドを受信したときに、大当り表示結果とすると判断する。
大当り表示結果とすると判断したときは、後述するS249に進む。一方、大当り表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果を小当り表示結果とするか否かを判断する(S242)。具体的には、図柄情報コマンドとして、小当り指定するコマンドを受信したときに、小当り表示結果とすると判断する。
小当り表示結果とすると判断したときは、変動表示結果として、前述のような予め定められた小当り図柄の組合せを決定し(S243)、リターンする。一方、小当り表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果をチャンス目はずれ表示結果とするか否かを判断する(S244)。具体的には、図柄情報コマンドとして、はずれ指定コマンドを受信し、変動パターンコマンドとしてチャンス目はずれを指定するコマンドを受信したときに、チャンス目はずれ表示結果とすると判断する。
チャンス目はずれ表示結果とすると判断したときは、変動表示結果として、前述のようなチャンス目となる予め定められたはずれ図柄の組合せを決定し(S245)、リターンする。一方、チャンス目はずれ表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果をリーチはずれ表示結果とするか否かを判断する(S246)。具体的には、図柄情報コマンドとしてはずれ指定コマンドを受信し、変動パターンコマンドとしてリーチはずれを指定するコマンドを受信したときに、リーチはずれ表示結果とすると判断する。
リーチはずれ表示結果とすると判断したときは、変動表示結果として、リーチはずれ図柄の組合せをランダムに決定し(S247)、リターンする。具体的には、まず、飾り図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜3の値を抽出する。そして、RU−1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、RU−2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RU−2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RU−2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。
一方、リーチはずれ表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう変動表示の表示結果をチャンス目表示結果およびリーチはずれ表示結果以外のはず表示結果とする場合である。具体的に、この場合には、図柄情報コマンドとして、はずれ指定コマンドを受信し、変動パターンコマンドとして、リーチ変動パターンおよびチャンス目はずれ変動パターン以外のはずれ変動パターンを受信したときである。この場合には、変動表示結果として、チャンス目はずれ表示結果およびリーチはずれ表示結果以外のはずれ図柄の組合せをランダムに決定し(S248)、リターンする。より具体的には、まず、飾り図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜3の値を抽出する。そして、RU−1の値と左図柄との関係が予め定められた左図柄決定用データテーブル、前述の中図柄決定用データテーブル、および、RU−3の値と右図柄との関係が予め定められた右図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RU−1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが大当り図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、チャンス目図柄の組合せ、および、リーチはずれ図柄の組合せと一致するときには、一致しないように、予め定められた位置の図柄(たとえば、中図柄または右図柄)を変更する補正を行なう。
また、前述のS241の判断により大当り図柄の組合せとすると判断してS249に進んだときには、1次再抽選表示の指定があったか否かを判断する(S249)。具体的に、S249では、受信した変動パターンコマンドが示す1次再抽選表示の有無の情報に応じて、1次再抽選表示の指定があったか否かを判断する。1次再抽選表示の指定がなかったと判断したときには、後述するS251に進む。一方、1次再抽選表示の指定があったと判断したときには、1次再抽選前に表示する仮停止図柄として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S250)、後述するS251に進む。
S250では、次のように非確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−1の値を抽出する。そして、RU−1の値と非確変大当り図柄(7以外の飾り図柄のゾロ目)との関係が予め定められた第1非確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の仮停止図柄の組合せとして決定する。
次に、確変大当りとするか否かを判断する(S251)。具体的に、S251では、たとえば、15R確変大当り・2次再抽選なし指定コマンド等の15R確変大当りを指定する図柄情報コマンドを受信したとき、または、2R確変大当り・2次再抽選なし指定コマンドのような2R確変大当りを指定する図柄情報コマンドを受信したときに、確変大当りとすると判断する。確変大当りとすると判断したときには、後述するS253に進む。一方、確変大当りとしないと判断したときには、大当り遊技状態となる前の変動表示結果(1次再抽選表示をする場合には1次再抽選表示の表示結果、1次再抽選表示をしない場合には変動表示の表示結果)として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定する(S252)。
具体的に、S252では、次のように非確変大当り図柄の組合せを決定する。まず、RU−2の値を抽出する。そして、RU−2の値と非確変大当り図柄(7以外の飾り図柄のゾロ目)との関係が予め定められた第2非確変大当り図柄決定用データテーブルとを用いて、RU−2の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
また、前述のS251により確変大当りとすると判断してS253に進んだときには、2R確変大当りとするか否かを判断する。具体的に、S253では、2R確変大当り・2次再抽選なし指定コマンドを受信したときに、2R確変大当りとすると判断する。2R確変大当りとしないと判断したとき、すなわち、15R確変大当りとするときには、後述するS255に進む。一方、2R確変大当りとすると判断したときには、大当り遊技状態となる前の変動表示結果として、前述のような2R確変大当り図柄の組合せ(「135」のチャンス目)を決定し(S254)、リターンする。
前述したS253により2R確変大当りとしない(15R確変大当りとする)と判断してS255に進んだときは、2次再抽選表示の指定があったか否かを判断する。具体的に、S255では、15R確変大当り・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを受信したときは、2次再抽選表示の指定があったと判断する。2次再抽選表示の指定がなかったと判断したときには、変動表示結果として、15R確変大当り図柄の組合せ(「777」)を決定し(256)、リターンする。一方、2次再抽選表示の指定があったと判断したときには、S252と同様に、大当り遊技状態となる前の変動表示結果として、非確変大当り図柄の組合せをランダムに決定し(S257)、リターンする。
図70は、図柄変動開始処理における遊技状態管理処理(S266)を示すフローチャートである。遊技状態管理処理においては、まず、受信した変動パターンコマンドにより変動表示後に通常モードとなることが指定されているか否かを判断する(S331)。具体的に、S331では、変動パターンコマンドにより「後通常モード」が指定されているときに、変動表示後に通常モードとなることが指定されていると判断する。
変動表示後に通常モードとなることが指定されていないと判断したときは、後述するS335に進む。一方、変動表示後に通常モードとなることが指定されていると判断したときは、既に通常モードフラグがセットされているか否かを判断する(S332)。通常モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、制御モードが通常モードで継続する。一方、通常モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S333)、通常モードフラグをセットして(S334)、リターンする。これにより、制御モードが他のモードから通常モードに移行する。
前述のS331により変動表示後に通常モードとなることが指定されていないと判断されてS335に進んだときは、受信した変動パターンコマンドにより変動表示後にミッションモードとなることが指定されているか否かを判断する。具体的に、S335では、変動パターンコマンドにより「後ミッションモード」が指定されているときに、変動表示後にミッションモードとなることが指定されていると判断する。
変動表示後にミッションモードとなることが指定されていないと判断したときは、後述するS347に進む。一方、変動表示後にミッションモードとなることが指定されていると判断したときは、そのミッションモードが第1ミッションモードと第2ミッションモードとのどちらであるかを区別するために、受信した図柄情報コマンドまたは変動パターンコマンドにより、小当りとなること、または、チャンス目はずれとなることが指定されているか否かを判断する(S336)。具体的に、図柄情報コマンドが小当り指定のコマンドであるときは、小当りとなることが指定されていると判断し、変動パターンコマンドにより「チャンス目はずれ」が指定されているときは、チャンス目はずれが指定されていると判断する。この実施の形態の場合、変動表示後に第1ミッションモードとなるのは、通常モードまたは第2ミッションモードにおいて15R確変大当りA、15R確変大当りB、または、2R確変大当りBとなったときと、第1ミッションモードにおいて15R確変大当りB、小当り、または、チャンス目はずれとなったときとである。また、この実施の形態の場合、変動表示後に第2ミッションモードとなるのは、通常モードにおいて小当り、または、チャンス目はずれとなったときと、第2ミッションモードにおいて小当り、または、チャンス目はずれとなったときとである。したがって、変動表示後に第1ミッションモードまたは第2ミッションモードとなるのは、第1ミッションモード、通常モード、または、第2ミッションモードの場合である。このため、まず、変動表示後にミッションモード(第1ミッションモードおよび第2ミッションモード)となる変動表示のうち、大当りとなる変動表示を除く小当りまたはチャンス目はずれとなる変動表示から、第1ミッションモードにおいて小当りまたはチャンス目はずれとなる変動表示を除けば、変動表示後に第2ミッションモードとなる変動表示が判別できる。そして、そのような第2ミッションモードとなる変動表示の他は、第1ミッションモードとなる変動表示であると判別することができる。したがって、変動表示後に第1ミッションモードとなる変動表示と、変動表示後に第2ミッションモードとなる変動表示とは、次のように区別する。
S336により、小当りとなること、または、チャンス目はずれとなることが指定されているときには、第1ミッションモードにおいて小当りとなるときと、チャンス目はずれとなるときとを判別するために、第1ミッションモードフラグがセットされているか否かを判断する(S337)。第1ミッションモードフラグがセットされているときは、変動表示後に小当り、または、チャンス目はずれとなった後ミッションモードとなるときである。一方、第1ミッションモードフラグがセットされていないとき、すなわち、通常モードフラグまたは第2ミッションモードフラグがセットされているときは、小当り、または、チャンス目はずれとなった後に、第2ミッションモードとなるときである。したがって、S337で第1ミッションモードフラグがセットされていないと判断されたときは、第2ミッションモードとなるときであるので、既に第2ミッションモードフラグがセットされているか否かを判断する(S338)。第2ミッションモードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにS344に進む。これにより、制御モードが第2ミッションモードで継続する。一方、第2ミッションモードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグ(通常モードフラグ)をリセットし(S339)、第2ミッションモードフラグをセットして(S340)、S344に進む。これにより、制御モードが他のモード(通常モード)から第2ミッションモードに移行する。
小当りとなること、または、チャンス目はずれとなることが指定されていないと判断したときは、第1ミッションモードフラグがセットされているか否かを判断する(S341)。第1ミッションモードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにS344に進む。これにより、制御モードが第1ミッションモードで継続する。一方、第1ミッションモードフラグがセットされてないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S342)、第1ミッションモードフラグをセットして(S343)、S344に進む。これにより、演出制御コマンドにより、小当りとなること、または、チャンス目はずれとなることが指定されていないときには、制御モードが他のモードから第1ミッションモードに移行する。
S344では、ミッション演出として実行するミッションの種類をランダムに決定する。具体的に、S344では、演出内容決定用RTのランダムカウンタの数値データを抽出し、数値データと複数種類のミッションの種類と予め定められた関係に基づいて、その抽出値に対応する種類のミッションを実行するミッションとして決定する。そして、S344により決定したミッションの種類を特定するミッション種類フラグをセットする(S345)。そして、ミッション種類フラグにより特定されるミッションの種類に応じたミッションの継続回数をミッションカウンタに設定し(S346)、リターンする。
前述のS335により変動表示後にミッションモードとなることが指定されていないと判断してS347に進んだときは、受信した変動パターンコマンドにより変動表示後に確変モードとなることが指定されているか否かを判断する。具体的に、S347では、変動パターンコマンドにより「後確変モード」が指定されているときに、変動表示後に確変モードとなることが指定されていると判断する。
変動表示後に確変モードとなることが指定されていないと判断したときは、後述するS351に進む。一方、変動表示後に確変モードとなることが指定されていると判断したときは、既に確変モードフラグがセットされているか否かを判断する(S348)。確変モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、制御モードが確変モードで継続する。一方、確変モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S349)、確変モードフラグをセットして(S350)、リターンする。これにより、制御モードが他のモードから確変モードに移行する。
前述のS347により変動表示後に確変モードとなることが指定されていないと判断してS351に進んだときは、受信した変動パターンコマンドにより変動表示後に時短モードとなることが指定されているか否かを判断する。具体的に、S351では、変動パターンコマンドにより「後時短モード」が指定されているときに、変動表示後に時短モードとなることが指定されていると判断する。
変動表示後に時短モードとなることが指定されていないと判断したときは、リターンする。一方、変動表示後に時短モードとなることが指定されていると判断したときは、既に時短モードフラグがセットされているか否かを判断する(S352)。時短モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、制御モードが時短モードで継続する。一方、時短モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S353)、時短モードフラグをセットする(S354)。これにより、制御モードが他のモードから時短モードに移行する。そして、図柄情報定コマンドにより小当りとなることが指定されているか否かを判断する(S355)。小当りとなることが指定されていると判断したときはリターンし、小当りとなることが指定されていないと判断したときは短縮カウンタをセットして(S356)リターンする。これにより、第1ミッションモード(高確報知モードの場合も同様)または確変モードでの15R通常大当りに基づいて時短モードとなるときには、S356により時短モードの継続期間を管理するために用いられる短縮カウンタがセットされて計数を新たに開始することとなる。一方、時短モードでの小当りに基づいて時短モードが継続するときには、S355からリターンするので、短縮カウンタの計数値は、その小当り発生前から継続されることとなる。
以上に説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ800では、遊技状態管理処理において、受信した演出制御コマンドに基づいて、制御モードを管理する。
図71は、図67の図柄変動中処理(S402)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、前述の変動時間タイマと、変動中処理における表示制御を管理するために用いられるプロセスタイマとを更新する(S291)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し(S292)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替えを行ない(S293)、S294に進む。タイムアウトしていなければ、そのままS294に進む。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマのデータと演出制御実行データとの組合せが複数集まったデータで構成される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択するとともに該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。これにより、1次再抽選表示をすることが指定された変動パターンにおいては、指定された変動パターン中において、飾り図柄について、仮停止図柄の組合せを一旦停止させた後、再度変動表示を開始させ、その後、確変大当り図柄の組合せまたは非確変大当り図柄の組合せを導出表示させる1次再抽選表示を含む変動表示を行なうことができる。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S294)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、リターンする。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていれば、図柄停止コマンドの受信期間を監視するための監視タイマをセットしてスタートさせ(S295)、演出制御プロセスフラグを図柄停止待ち処理(S403)に対応した値に更新し(S296)、リターンする。
図72は、図67の当り遊技中処理(S405)を示すフローチャートである。当り遊技中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技状態および小当り遊技状態を含む当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S301)。具体的に、S301では、いずれかのエンディング表示コマンド受信フラグがセットされているときに大当り遊技状態の終了時であると判断する。
当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、後述するS310に進む。一方、当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、まず、前述の当り情報格納エリアに記憶された情報に基づいて、小当り遊技中であるか否かを判断する(S302)。たとえば、その時点で小当りを示す情報が当り情報格納エリアに記憶されているときには、小当り遊技状態中であると判断する。小当り遊技状態中であると判断したときは、リターンする。これは、小当り遊技状態の演出は当り表示処理において開始されるが、小当り遊技状態においては前述のようにラウンド単位で区切られていない表示内容の演出表示が行なわれるので、ラウンド単位の表示内容の管理をしないからである。一方、小当り遊技状態中ではないと判断したときは、2R確変大当り遊技状態中(2R確変大当りAと2R確変大当りBとの両方を含む)であるか否かを判断する(S303)。たとえば、その時点で2R確変大当りを示す情報が当り情報格納エリアに記憶されているときには、2R確変大当り遊技状態中であると判断する。2R確変大当り遊技状態中であると判断したときは、リターンする。これは、2R確変大当り遊技状態の演出は当り表示処理において開始されるが、2R確変大当り遊技状態においては小当り遊技状態の場合と同様にラウンド単位で区切られていない表示内容の演出表示が行なわれるので、ラウンド単位の表示内容の管理をしないからである。
一方、2R確変大当り遊技状態中ではないと判断したときは、各ラウンドに対応するラウンド開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、各ラウンドの開始時であるか否かを判断する(S304)。各ラウンドの開始時ではないと判断したときには、後述するS307に進む。一方、各ラウンドの開始時であると判断したときには、各ラウンドのラウンド数を示す表示をし(S305)、各ラウンド中を演出する表示を開始させ(S306)、S307に進む。
S307では、各ラウンドに対応するラウンド終了コマンド受信フラグがセットされているかを判断することに基づいて、各ラウンドの終了時であるか否かを判断する。各ラウンドの終了時ではないと判断したときには、リターンする。一方、各ラウンドの終了時であると判断したときには、受信したラウンド終了コマンドが示すラウンド数に基づいて、今回のラウンドが最終ラウンド(第15ラウンド)であるか否かを判断する(S308)。最終ラウンドではないと判断したときは、各ラウンド間を演出する表示を開始させ(S309)、リターンする。一方、最終ラウンドであると判断したときは、次のラウンドに進まないので、ラウンド間を演出する表示を開始させることなくリターンする。
また、前述のS301で大当り遊技状態の終了時であると判断してS310に進んだときは、図柄情報コマンド、当り開始コマンド、および、エンディング表示コマンドのうち少なくとも1つのコマンドにより、2次再抽選表示を実行することが指定されているか否かを判断する。S310では、たとえば、コマンド解析処理において格納された2次再抽選表示の情報に基づいて、2次再抽選表示の実行指定の有無を判断する。2次再抽選表示を実行することが指定されていないと判断したときは、S311〜S316により、2次再抽選表示をしない演出処理を実行する。
まず、前述の当り情報格納エリアに記憶された小当りについての情報に基づいて、小当り遊技状態中であるか否かを判断する(S311)。たとえば、その時点で小当りを示す情報が当り情報格納エリアに記憶されているときには、小当り遊技状態中であると判断する。小当り遊技状態中であると判断したときは、後述するS315に進む。一方、小当り遊技状態中ではないと判断したときは、前述の当り情報格納エリアに記憶された大当りについての情報に基づいて、2R確変大当り遊技状態中であるか否かを判断する(S312)。たとえば、その時点で2R確変大当りを示す情報が当り情報格納エリアに記憶されているときには、2R確変大当り遊技状態中であると判断する。
2R確変大当り遊技状態中であると判断したときは、後述するS315に進む。一方、2R確変大当り遊技状態中ではないと判断したときは、終了表示タイマに、大当り通常終了表示の表示時間として予め設定された時間である大当り通常終了表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S313)。そして、大当り通常終了表示に対応して行なう大当り終了表示を開始させ(S314)、S324に進む。この大当り終了表示においては、受信したコマンドおよび大当り遊技状態後の演出制御モードを示すフラグ(図70の遊技状態管理処理により設定されるフラグ)に応じて、大当り遊技状態後の演出制御モードを示す表示が行なわれる。
また、小当り遊技状態中であると判断され、または、2R確変大当り遊技状態中であると判断されてS315に進んだときは、15R大当り遊技状態の終了時におけるエンディング表示とは表示態様が異なり、当り遊技状態の終了後における演出制御モードの表示等をするチャンス目当り終了時表示時を行なうために、終了表示タイマに、2R確変大当りの終了時の表示および小当り終了時の表示についての共通の表示時間として予め設定された時間であるチャンス目当り終了時表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる。そして、当り終了後の演出制御モードの表示等を行なうチャンス目当り終了時表示を開始させ(S316)、S324に進む。この表示においては、受信したコマンドおよび当り遊技状態後の演出制御モードを示すフラグ(図70の遊技状態管理処理により設定されるフラグ)に応じて、当り遊技状態後の演出制御モードを示す表示が行なわれる。
一方、前述のS310で2次再抽選表示を実行することが指定されていると判断したときは、前述のS310で2次再抽選表示を実行することを指定していると判断されたコマンド(少なくとも1つのコマンド)により、2次再抽選表示で成上がりありが指定されているか否かを判断する(S317)。S317では、たとえば、コマンド解析処理において格納された2次再抽選表示の情報に基づいて、2次再抽選表示での成上がりありの指定の有無を判断する。
2次再抽選表示で成上がりありが指定されていないと判断したときには、後述するS321に進む。一方、2次再抽選表示で成上がりありが指定されていると判断したときには、2次再抽選表示における表示結果を図35の(i7)に示すような高確率(確変)を特定する表示(以下、高確率特定表示という)とすることに決定する(S318)。そして、エンディング表示の時間を管理するために用いる終了表示タイマに、2次再抽選表示を実行するときの時間として予め定められた2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S319)。S319でセットされる2次再抽選表示の実行時間は、前述のS314でセットされる大当り通常終了表示の実行時間よりも長くなるように設定されている。そして、S318で決定したような確変大当りに成上がる2次再抽選表示を開始させ(S320)、特別図柄プロセスフラグの値を当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S324)、リターンする。これにより、成上がりの表示をする2次再抽選表示が実行される。この表示においては、受信したコマンドおよび大当り遊技状態後の演出制御モードを示すフラグ(図70の遊技状態管理処理により設定されるフラグ)に応じて、大当り遊技状態後の演出制御モードを示す表示が行なわれる。
一方、2次再抽選表示で成上がりありが指定されていないと判断してS321に進んだときは、2次再抽選表示における表示結果を図36の(k4)に示すような低確率(非確変)を特定する表示(以下、低確率特定表示という)とすることに決定する。そして、終了表示タイマに、前述の2次再抽選表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせる(S322)。S322でセットされる2次再抽選表示の実行時間は、前述のS314でセットされる大当り通常終了表示の実行時間よりも長くなるように設定されている。そして、S321で決定したような確変大当りに成上がらない2次再抽選表示を開始させ(S323)、特別図柄プロセスフラグの値を当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S324)、リターンする。これにより、成上がらない表示をする2次再抽選表示が実行される。この表示においては、受信したコマンドおよび大当り遊技状態後の演出制御モードを示すフラグ(図70の遊技状態管理処理により設定されるフラグ)に応じて、大当り遊技状態後の演出制御モードを示す表示が行なわれる。
このように、2次再抽選表示は、図柄情報コマンド、大当り開始コマンド、および、エンディング表示コマンドのうち少なくとも1つのコマンドにより、2次再抽選表示を実行することが指定されているときに実行される。これにより、たとえば、図柄情報コマンドを受信できなかったとき、または、図柄情報コマンドの受信後に電源断状態となったときであっても、大当り開始コマンドとエンディング表示コマンドとのうち少なくとも1つを受信したことに基づいて、2次再抽選表示を実行することができる。
また、前述した実施の形態においては、当り遊技状態が発生した後に送信される演出制御コマンドのうち、当り開始コマンドとエンディング表示コマンドとにより、当りの種類、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無に関する情報を示すようにした例を示した。しかし、これに限らず、次のようなコマンドのうちのいずれか1つ、または、いずれか複数(全部を含む)のコマンドにより、大当りの種類、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無に関する情報を示すようにしてもよい。このようなコマンドとしては、当り開始コマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド、および、エンディング表示コマンドが対象となる。このように、当り遊技状態が発生した後に送信される演出制御コマンドのうち、当りの種類、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無に関する情報を示すコマンドは、前述したコマンドのうち少なくとも1つのコマンドを用いればよい。その場合には、図72のS310において、図柄情報コマンドと、大当り遊技状態が発生した後に送信される2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無に関する情報を示すコマンド(1つまたは複数)とのうち、少なくとも一方のコマンドにより、2次再抽選表示を実行することが指定されているか否かを判断すればよい。また、2次再抽選表示に関する情報を含むラウンド開始コマンドまたはラウンド終了コマンドは、特定のラウンドに送信されるコマンドであってもよく、また、抽選により決定された不特定のラウンドに送信されるコマンドであってもよい。
この実施の形態においては、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれとして、特別可変入賞球装置20を、通常大当り遊技状態および15R確変大当り遊技状態において定められた所定期間(1ラウンド30秒)よりも短い期間(1ラウンド1秒間)、および、前記所定回数(15ラウンドの回数)よりも少ない回数(2ラウンドの回数)で第1状態(開状態)に変化させ、当該2R確変大当り遊技状態の終了後、前記確変制御モードに移行させる例を示した。しかし、これに限らず、2R確変大当り遊技状態としては、特別可変入賞球装置20を、所定期間よりも短い期間(1ラウンド1秒間)、および、所定回数よりも少ない回数(2ラウンドの回数)のうち少なくともどちらかで第1状態(開状態)に変化させるものであればよい。したがって、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれとしては、特別可変入賞球装置20を所定期間(1ラウンド30秒)、および、所定回数(15ラウンドの回数)よりも少ない回数(2ラウンドの回数)で第1状態(開状態)に変化させてもよく、また、特別可変入賞球装置20を所定期間(1ラウンド30秒)よりも短い期間(1ラウンド1秒間)、および、所定回数(15ラウンドの回数)で第1状態(開状態)に変化させてもよい。
(変動パターンコマンドのその他の例)
次に、変動パターンコマンドのその他の例を説明する。変動パターンコマンドは、図柄情報コマンドと同様に、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無を指定するようにしてもよい。このように変動パターンコマンドが、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無を指定するときには、図69のS255での2次再抽選の指定の判断については、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンドのうちの少なくとも一方が2次再抽選表示ありを指定していれば2次再抽選表示ありと判断する。また、図72のS310での2次再抽選表示の指定の判断については、変動パターンコマンドが2次再抽選表示ありを指定しているときにも2次再抽選表示ありと判断する。また、このような2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無の指定は、図柄情報コマンドと変動パターンコマンドとの少なくとも一方で行なうようにすればよい。たとえば、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無の指定は、変動パターンコマンドのみで行なうように構成してもよく、図柄情報コマンドのみで行なうように構成してもよく、または、変動パターンコマンドと図柄情報コマンドとの両方で行なうように構成してもよい。このような構成を採用する場合には、図69のS255での2次再抽選の指定の判断、および、図72のS310での2次再抽選表示の指定の判断のそれぞれについては、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無を指定する変動パターンコマンドのみ、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無を指定する図柄情報コマンドのみ、または、2次再抽選表示の有無、および、成上がりの有無を指定する変動パターンコマンドと図柄情報コマンドとの両方を用いるようにすればよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図17等に示すように、大当り遊技状態に制御されたときに移行する遊技状態として、低確低ベース状態、高確低ベース状態、および、高確高ベース状態が設けられているので、始動入賞のしやすさの設定が異なることに基づいてベースが異なる複数の遊技状態がある。このように、ベースが異なる複数の遊技状態があることにより、大当り遊技状態が発生するまでの遊技において、遊技状態が有利であるのか不利であるのかについて、遊技者が実感することができるようになる。また、図17では高確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が10%であり、高確高ベース状態となる確率が30%である。一方、高確高ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が0%であり、高確高ベース状態となる確率が40%である。このように、高確低ベース状態に制御されているときと高確高ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に高確低ベース状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御すると決定する割合とが異ならされるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(2) 図17では高確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が0%であり、高確高ベース状態となる確率が30%である。一方、高確高ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が0%であり、高確高ベース状態となる確率が40%である。このように、高確低ベース状態に制御されているときと高確高ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に通常状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御すると決定する割合とが異ならされるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(3) 図17では低確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が30%であり、高確高ベース状態となる確率が10%である。一方、高確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が10%であり、高確高ベース状態となる確率が30%である。このように、通常状態に制御されているときと高確低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に高確低ベース状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御すると決定する割合とが異ならされるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(4) 図17では低確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が60%であり、高確高ベース状態となる確率が10%である。一方、高確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が0%であり、高確高ベース状態となる確率が30%である。このように、通常状態に制御されているときと高確低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に通常状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御すると決定する割合とを異ならせるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(5) 高確高ベース状態は、大当りとなる確率と、始動入賞しやすさとについて、遊技者にとって有利な状態であり、複数の確率・ベース状態の中で最も遊技者にとって有利な状態である。そして、図17では高確高ベース状態で大当りが発生したときは高確高ベース状態となる確率が40%であり、低確低ベース状態で大当りが発生したときに高確高ベース状態となる確率が10%、高確低ベース状態で大当りが発生したときに高確高ベース状態となる確率が30%である。このように、高確高ベース状態に制御されているときには、他の状態にされているときに比べて高い割合で高確高ベース状態に制御されるので、高確高ベース状態に制御されたときには、他の状態にされているときに比べて、遊技者にとって有利な高確高ベース状態が継続しやすい。これにより、高確高ベース状態の他の状態から高確高ベース状態への移行について遊技者の関心を高めることができる。
(6) 図17等に示すように、大当り遊技状態に制御されたときに移行する遊技状態として、低確低ベース状態、高確低ベース状態、および、低確高ベース状態が設けられているので、始動入賞のしやすさの設定が異なることに基づいてベースが異なる複数の遊技状態がある。このように、ベースが異なる複数の遊技状態があることにより、大当り遊技状態が発生するまでの遊技において、遊技状態が有利であるのか不利であるのかについて、遊技者が実感することができるようになる。また、図17では高確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が10%であり、低確高ベース状態となる確率が60%である。一方、低確高ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が0%であり、低確高ベース状態となる確率が0%である。このように、高確低ベース状態に制御されているときと低確高ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に高確低ベース状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に低確高ベース状態に制御すると決定する割合とを異ならせるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(7) 図17では高確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が0%であり、低確高ベース状態となる確率が60%である。一方、低確高ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が60%であり、低確高ベース状態となる確率が0%である。このように、高確低ベース状態に制御されているときと低確高ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に通常状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に低確高ベース状態に制御すると決定する割合とを異ならせるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(8) 図17では低確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が30%であり、低確高ベース状態となる確率が0%である。一方、高確低ベース状態で大当りが発生したときは高確低ベース状態となる確率が10%であり、低確高ベース状態となる確率が60%である。このように、通常状態に制御されているときと高確低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に高確低ベース状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に低確高ベース状態に制御すると決定する割合とを異ならせるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(9) 図17では低確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が60%であり、低確高ベース状態となる確率が0%である。一方、高確低ベース状態で大当りが発生したときは低確低ベース状態となる確率が0%であり、低確高ベース状態となる確率が60%である。このように、通常状態に制御されているときと高確低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態終了後に通常状態に制御すると決定する割合と、大当り遊技状態終了後に低確高ベース状態に制御すると決定する割合とを異ならせるので、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(10) 図35等に示すように、変動表示装置9において確変状態となるか否かを示すために行なわれる演出として、1次再抽選表示と、2次再抽選表示とを実行することができる。このように確変状態となるか否かを示すために行なわれる演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、2次再抽選表示については、大当り遊技状態が開始された後に行なわれるので、大当り遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動パターンコマンドに基づいて1次再抽選表示の実行が指示されて図69のS249でYと判断され、かつ、変動パターンコマンドと図柄情報コマンドとのうち少なくともいずれか一方のコマンドと、大当り開始後に送信される2次再抽選表示を指示するコマンド(当り開始コマンド、エンディング表示コマンド)との少なくともいずれか一方に基づいて2次再抽選表示の実行が指示されたときにおいて、図柄情報コマンドが確変状態に制御する旨の決定がなされた旨を示しているときには、図69のS251でY、S255でYと判断され、図25のS257で1次再抽選表示の表示結果として非確変大当り図柄表示結果が決定され、さらに、図72のS318により2次再抽選表示の表示結果として高確率特定表示が決定される。これにより、確変大当りとなるときの変動表示において、2次再抽選表示が行なわれる前の1次再抽選表示で確変状態となることが示されてしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。また、大当り開始コマンドおよびエンディング表示コマンドのように大当り開始後に送信される2次再抽選表示を指示するコマンドにより、2次再抽選表示の実行によって確変状態となる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、2次再抽選表示において、確変状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
また、図53、図55、および、図58に示すように、変動表示を開始するときと、大当り遊技状態が開始された後というような異なるタイミングに送信される図柄情報コマンドまたは変動パターンコマンドと、大当り遊技状態開始後に送信される2次再抽選表示を指示するコマンド(当り開始コマンド、エンディング表示コマンド)との複数のコマンドにより、2次再抽選表示を実行することが示され、図72のS310,S317〜S323に示すように、これらコマンドの少なくともいずれか一方により2次再抽選表示を実行することが示されたときに2次再抽選表示の実行が指示された旨の判定がされる。このように、異なるタイミングに送信される複数のコマンドを用いて第2演出表示を実行することが示されるので、たとえば、図柄情報コマンド(または変動パターンコマンド)を表示制御用マイクロコンピュータ800が取りこぼした場合、および、図柄情報コマンド(または変動パターンコマンド)を表示制御用マイクロコンピュータ800が取り込んだ後にパチンコ遊技機1の電源が停電等により断たれた場合のように一方のコマンドに基づく2次再抽選表示が実行不可能となるときでも、大当り開始後に送信される2次再抽選表示を指示するコマンドのような他方のコマンドに基づいて2次再抽選表示を実行することができるようになる。また、大当り遊技状態開始後に送信される2次再抽選表示を指示するコマンドを表示制御用マイクロコンピュータ800が取りこぼした場合であっても、図柄情報コマンド(または変動パターンコマンド)を受信しているときには、図柄情報コマンドに基づいて、2次再抽選表示を実行することができるようになる。
(11) 図70のS336〜S340,S344〜S346により、図38に示すような偽のミッションモードである第2ミッションモードの演出を行なうことにより、変動表示の結果が小当り表示結果となったときに、真のミッションモードである第1ミッションモードになっていないときであっても、ミッションモードに演出態様が変更されるので、実際の確率・ベース状態が変更されていないときであっても演出態様の変更により、あたかも確率・ベース状態が変更されたかのような印象を遊技者に与えることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(12) 遊技制御用マイクロコンピュータ560が、図43のS15のように、パチンコ遊技機1への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行なうまでに、乱数回路503の初期設定を行なうとともに、図46のS154bのように、初期設定において遊技制御用マイクロコンピュータ560を識別するためのIDナンバに基づく値を乱数の初期値として設定するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いた取込み信号を遊技機に対して発生させることによって、大当り遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。
(13) 図17に示すように、低確低ベース状態に制御されているときにおいて2R確変大当り(2R確変大当りA,2R確変大当りB)とするときには、大当り遊技状態終了後に高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御することが決定される。また、高確高ベース状態に制御に制御されているときにおいて2R確変大当り(2R確変大当りA,2R確変大当りB)とするときには、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御することが決定される。これにより、特別可変入賞球装置20を2回開放する同じ2R確変大当りが生じたときであっても、大当りが生じたときの状態によって、移行する状態が異なるので、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。また、低確低ベース状態に制御されているときと、高確高ベースに制御されているときとのいずれの状態においても、2R確変大当りとするときには、現状よりも遊技者にとって不利な状態に移行しないので、2R確変大当りとなったことによって遊技者の期待感が低下することがないようにすることができる。
(14) 図68のS266,S268,図70のS340,S343,S344〜S346に示すように、特別可変入賞球装置20を2回開放する制御が行なわれる2R確変大当りAおよび2R確変大当りBに制御する旨を決定したときと、同様に特別可変入賞球装置20を2回開放する制御が行なわれる小当りに制御する旨を決定したときとで、当り遊技状態終了後に、同じ演出態様となるミッション演出状態に制御される。これにより、ミッション演出状態に制御されているときに、高確率状態となっているか否かを遊技者が区別しにくくなるので、高確率状態となっていないときであっても、ミッション演出状態によって、遊技者の期待感を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、ミッション演出状態に制御されているときに、高確率状態となっているか否かを遊技者が区別しにくくなるので、ミッション演出状態に制御されているときが遊技の止め時であると遊技者が判断しにくくなるため、パチンコ遊技機1の稼働率を向上させることができる。
(15) 図68のS277,S278,S282に示すように、2R確変大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了してから、変動表示が所定回数行なわれるまでミッション演出状態に制御され、2R確変大当り遊技状態に制御する旨を決定したときと小当り遊技状態に制御する旨を決定したときとで、ミッション演出状態が終了したときの演出態様が異ならされるので、その演出態様を見ることにより、変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率がどのような状態にあるかを遊技者が推測することができる。
(16) 図17に示すように、低確低ベース状態において2R確変大当りAとするときには高確高ベース状態となり、図32の(d4)のように高確率状態である旨を報知する確変モードに制御される。一方、低確低ベース状態において2R確変大当りBとするときには高確低ベース状態となり、図31の(a5)のように高確率状態である旨を報知しないミッションモードに制御される。このため、2R確変大当りの終了後は、高確率状態とされるが、高確率状態である旨が報知されるときと報知されないときとが生じる。より具体的に、たとえば、低確低ベース状態のときに、2R確変大当りの終了後に、高確率状態である旨を報知するか否かは、2R確変大当りAと2R確変大当りBとのどちらが選択されて確変モードとミッションモードとのどちらが選択されるかにより決定される。このように、高確率状態である旨が報知されないときであっても、高確率状態となっている場合があることを遊技者が認識するので、高確率状態である旨が報知されないときであっても、高確率状態となっている可能性があるという期待感を遊技者に持たせることができる。これにより、大当り遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。
(17) 図17に示すように、低確低ベース状態における2R確変大当りBの終了後のように、高確率状態である旨が報知されないが高確率状態とされるときに、2R確変大当りの大当り遊技状態が終了したことを条件にミッション演出が行なわれることにより、大当り遊技状態となる確率が高くなるので、ミッションが達成できる可能性が高くなる。これにより、ミッション演出に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
(18) 図70のS336,S340、図38、図39に示すように、低確低ベース状態における2R確変大当り(より具体的には2R確変大当りB)の終了後以外のときであっても、ミッション演出が行なわれるので、ミッション演出が行なわれる頻度が高くなるため、ミッション演出に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(19) 図68のS282、図34の(h4)に示すように、高確率状態に制御されている旨を報知しない低確低ベース状態における2R確変大当りB大当り遊技状態に制御されたときであっても、当該大当り遊技状態が終了してから所定期間が経過したときには、高確率状態に制御されている旨が報知されるので、高確率状態であったことを遊技者が認識することができる。これにより、長期間大当りにならなかったときの遊技者が感じる不利益感を緩和することができる。
(20) 図6の反転回路532により、クロック信号の極性を反転させた反転クロック信号に同期して乱数値記憶回路531に乱数値を記憶させるためのラッチ信号をラッチ信号生成回路533から出力するように構成されているので、乱数値を更新するタイミングと乱数値記憶回路531に乱数値を記憶させるタイミングとをずらすことができ、生成した乱数値を安定して確実に記憶させることができる。
(21) 図5に示す12ビット乱数回路503a、16ビット乱数回路503bのように、更新可能な数値データの範囲が異なる複数の乱数回路について、それぞれ使用可能とするか否かを設定するように構成されているので、使用する乱数回路だけを設定することによって、生成する乱数値の範囲を適切に設定することができる。そのため、たとえば、2つの乱数回路503a,503bのうちの一方が発生する乱数のみを用いて遊技制御処理を行なう場合、処理に用いない乱数回路から乱数を読出す等の不要な処理を省くことができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
(22) 図45のS153cにより、数値データが更新される範囲の最大値としての値を予め設定するように構成されているので、タイマ割込処理の実行中に用いる乱数の範囲より大きい値の乱数値を生成してしまうことを防止でき、乱数回路503および遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。また、設定された最大値が所定の下限値以下である場合には、最大値を設定し直すように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の誤動作や、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、過度に小さい値が乱数値の最大値として設定されてしまうことを防止することができる。
(23) 図44のS156により、カウンタ521が数値データを更新する条件であるクロック信号の入力回数を予め設定するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
(24) 図46のS154b、図49のS225により、遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバを用いた演算によって算出された値に基づいて初期値を設定するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。そのため、IDナンバを見ただけでは乱数値の初期値を認識しにくくすることができ、セキュリティ性を向上させることができる。
(25) 乱数回路503が生成する数値データを最終値まで更新したときに、図49のS220〜S226により、初期値を更新するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性をより向上させることができる。
(26) 図6のラッチ信号生成回路533が、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力することを示したように、ラッチ信号が出力されたことに基づいて乱数値記憶回路531が乱数値を記憶するにあたって、所定期間に亘って継続して入賞検出信号SSが入力されたことを条件にラッチ信号を出力するように構成されているので、ノイズの発生を入賞検出信号SSの入力と誤認識してラッチ信号SLを出力し、生成した乱数値を記憶してしまうことを防止できる。また、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によってラッチ信号が出力され、不正なラッチ信号によって生成された乱数値を記憶させられてしまう可能性を低減することができる。
(27) ラッチ信号生成回路533が、乱数値読取信号出力回路526から出力される乱数値読取信号を、反転回路532から出力される反転クロック信号SI2の立ち上がりエッヂに同期させて、ラッチ信号SLとして乱数値記憶回路531に出力することを図6に示したように、乱数値記憶回路531から、乱数値として記憶されているランダムRの値を読出すにあたって、タイマ割込処理が所定回数実行される間継続して入賞検出信号SSが入力されたことを条件に乱数値記憶回路531から乱数値を読出すように構成されているので、乱数値を読出してから、乱数値記憶回路531に記憶される乱数値の値が更新される前に再び乱数値を読出してしまうことを防止することができる。そのため、前回、乱数値記憶回路531から読出した乱数値と同じ値の乱数値を再び読出してしまうことを防止することができる。
(28) 図48のS105に示すように、乱数回路503の数値データを最終値まで更新したときに、乱数回路503のカウンタ521が出力するカウント値の順列をカウント値順列変更回路523に変更させ、初期値から最終値までの並び順を更新するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数値のランダム性をより向上させることができる。
(29) 一般的に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が正規のマイクロコンピュータであるか否かが検査されるときには、マイクロコンピュータの内部がX線により撮像され、その撮像結果に基づいて、正規のマイクロコンピュータであるか否かを判断する検査が行なわれる。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ560が乱数回路503を内蔵しているか否かは、X線の撮像結果に基づいて判別することができる。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560に乱数回路503を内蔵させる構造を採用することにより、マイコンを偽造するときには、X線による撮像検査が行なわれることを考慮して、偽造者が乱数回路503の偽物まで作る必要があるので、偽造がしにくいようにすることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、変動表示部について、特別図柄表示器8と飾り変動表示装置9とで構成される例を説明した。しかし、これに限らず、変動表示部は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置のみで構成されるようにしてもよい。その場合には、飾り変動表示装置9と同様の画像が表示可能な表示装置により特別図柄表示装置を構成し、当該特別図柄表示装置で表示する特別図柄として、前述した飾り図柄と同様の図柄を表示するとともに、前述した背景画像等の飾り図柄以外の各種画像を同様に表示するように制御する。
(2) 前述した実施の形態においては、制御信号に基づいて飾り変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータ800を設けた。しかし、これに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(3) 変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段としては、変動表示装置9の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御基板に設けられる)と、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御基板に設けられる)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるようにしてよい。演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへの表示制御コマンドの与え方としては、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する(加工して出力する)ようにしてもよく、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドのうち、表示制御を対象とするコマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータへ出力する(加工せずに出力する)ようにしてもよい。演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する構成を採用したときには、演出制御手段側で演出に関する制御内容を決定することができ、その決定にしたがった処理を、ランプ、音、および、表示で統一させることができる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ側から演出制御コマンドを受ける演出制御用マイクロコンピュータで演出制御手段側での演出に関する決定を行ない、さらに、その決定結果を、遊技制御用マイクロコンピュータ側で決定されて演出制御コマンドにより示された演出に関する制御内容の決定結果に合わせて、制御内容をまとめて示す表示制御用コマンドを表示制御用マイクロコンピュータへ出力することができるので、制御内容に関する各種決定事項を出力するための処理回数を増やさずに済むようになる。
(4) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(5) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(6) 前述した実施の形態においては、2次再抽選表示の演出として、図35等に示すようなキャラクタ901を用いた的当てゲームのように、所定のキャラクタを用いて確変状態となるか否かを示す表示を行なうというような、飾り図柄以外の画像を表示することにより2次再抽選表示を行なう例を示した。しかし、これに限らず、飾り図柄を再度変動表示させて表示結果を導出表示することにより確変状態となるか否かを示すようにしてもよい。また、飾り図柄以外の複数種類の図柄を再度変動表示させて表示結果を導出表示することにより確変状態となるか否かを示すようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、非確変大当りとなるときには、2次再抽選表示を必ず行なう例を示した。しかし、これに限らず、非確変大当りとなるときに、ランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いて、2次再抽選表示を実行するか否かをランダムに選択決定するようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態において、大入賞口の開放中(ラウンド中)に打球が大入賞口内のV入賞領域に入賞してV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し、次のラウンドに移行する例を示した。しかし、これに限らず、V入賞スイッチを設けずに、各ラウンド中(ただし、最終ラウンドを除く)において、大入賞口の開放中に打球が大入賞口内に所定数(たとえば、10個)入賞したとき、または、大入賞口が開放されてから一定期間(たとえば、15R通常大当り遊技状態および15R確変大当り遊技状態においては30秒間、2R確変大当り遊技状態においては1秒間)が経過したときに、必ず次のラウンドへ移行する制御を行なうようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示を停止させるためのコマンドとして、図柄停止コマンドを用いる例を示した。しかし、これに限らず、図柄停止コマンドを用いずに、飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間を表示制御用マイクロコンピュータ800において監視し、変動表示を開始してから、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、飾り図柄の変動表示を停止させる制御を行なうようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、図72の当り遊技中処理のように、エンディング表示コマンドの受信時のように、2次再抽選表示が行なわれる直前のタイミングで2次再抽選表示における表示結果を決定する例を示した。しかし、これに限らず、2次再抽選表示における表示結果を変動表示の開始時に決定するようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、1回の変動表示に関連して実行可能な2次再抽選表示の実行回数が1回である例を示した。しかし、これに限らず、1回の変動表示に関連して実行可能な2次再抽選表示の実行回数としては、2回以上の所定回数であってもよい。また、前述した実施の形態では、2次再抽選表示をエンディング表示時において行なう例を示した。しかし、これに限らず、2次再抽選表示は、大当り遊技状態のラウンド中に行なうようにしてもよく、また、大当り遊技状態のラウンド間に行なうようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、再抽選表示の例として、通常大当りから確変大当りへ成上がるか否かを表示する例を示した。しかし、これに限らず、再抽選表示としては、次のように、確率・ベース状態の移行を示す表示を行なうようにしてもよい。低確低ベース状態から高確高ベース状態へ成上がるか否かを再抽選表示により示すようにしてもよい。低確低ベース状態から低確高ベース状態へ成上がるか否かを再抽選表示により示すようにしてもよい。低確低ベース状態から高確低ベース状態へ成上がるか否かを再抽選表示により示すようにしてもよい。また、低確高ベース状態から高確高ベース状態へ成上がるか否かを再抽選表示により示すようにしてもよい。また、高確低ベース状態から高確高ベース状態へ成上がるか否かを再抽選表示により示すようにしてもよい。このように、再抽選表示は、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に成上がるか否かを示すものであればどのようなものであってもよい。ここで、遊技者にとって不利な状態と有利な状態との区別は、成上がり前後の状態を相対的に比較したときの有利不利とする。たとえば、高確低ベース状態は、大当り確率に関して低確低ベースよりも遊技者にとって有利な状態であるが、高確高ベース状態と比べた場合、ベースに関して高確高ベース状態よりも遊技者にとって不利な利な状態であると言える。したがって、高確低ベース状態から高確高ベース状態への成り上がりの場合において、高確低ベース状態が遊技者にとって不利な状態であり、高確高ベース状態が遊技者にとって有利な状態となる。
(13) 前述した実施の形態では、確率・ベース状態の移行について、高確率状態とするときに、高確低ベース状態と高確高ベース状態とのどちらかへ移行する例を示した。しかし、これに限らず、高確率状態とするときに、まず高確高ベース状態に移行し、その後、変動表示が所定回数(たとえば、50回)実行された後、高確低ベース状態に移行するように制御してもよい。このような確率・ベース状態の移行パターンは、高確率状態とするときに、このような移行パターンのみが選択されるようにしてもよく、または、前述の実施の形態に示したような高確低ベース状態への移行、および、高確高ベース状態への移行に加える状態移行のその他の選択肢として用いるようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、低確低ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態、および、低確高ベース状態のそれぞれの遊技状態に合せて、通常モード、ミッションモード、確変モード、および、時短モード状態のそれぞれの演出表示を行なう例を示した。しかし、これに限らず、ベースの高低に基づいて、遊技状態を高ベース状態(低確高ベース、高確高ベース状態)と、低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)とに分けて、それぞれの遊技状態に合せて、高ベースモードと、低ベースモードとのそれぞれの演出表示を行なうようにしてもよい。その場合には、前述の実施の形態において、低確低ベース状態で、高確低ベース状態で行なわれるミッション演出と同様のミッション演出を行なったように、低ベースモードであるときにも、所定条件が成立したときに、高ベースモードであるときに行なう演出表示と同様の演出表示を行なうようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態では、低確低ベース状態において高確率状態となるときに、高確低ベース状態と高確高ベース状態とのどちらかに制御される例を示した。しかし、これに限らず、低確低ベース状態において高確率状態となるときには、高確低ベース状態にのみ制御されるようにしてもよく、高確高ベース状態にのみ制御されるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態では、第2ラウンドで終了する大当り(2R確変大当り)と、第15ラウンドで終了する大当り(15R通常大当り、15R確変大当り)とを設けた例を示した。しかし、これに限らず、第3ラウンド〜第14ラウンドのうちのいずれか予め定められたラウンド、たとえば、第7ラウンドで終了する大当り(7R大当り)を設けてもよい。その7R大当りは、通常大当りおよび確変大当りのいずれか一方を設けてもよく、両方を設けてもよい。その場合には、大当り判定により大当りとすることが決定されたときに所定の割合で7R大当りが選択されるように設定する。7R大当りが選択されたときには、15R大当りのときと同様の条件(開放時間は15R大当りと同じ時間)で大当り遊技状態でのラウンド制御が行なわれる。そのような7R大当りを用いる場合、15R大当りは、大当り遊技状態において第7ラウンドまでは7R大当りと同様の制御を行ない、第7ラウンドと第8ラウンドとの間のインターバル期間において、飾り図柄のみを再度変動表示させる演出表示(たとえば、全図柄を変動表示開始させた後、左,右,中図柄の順に順次停止させていく表示)を行なった後、第8ラウンド以降の制御を行なうようにする。
(17) 遊技状態が4種類の確率・ベース状態のうちのどの状態となるかを飾り図柄の停止図柄または再抽選表示結果により明確に示す表示を行なうようにしてもよい。その場合には、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンドの受信後に電源断状態となったときにも飾り図柄の停止図柄または再抽選表示結果により4種類の確率・ベース状態のうちのどの状態となるかを明確に示すために、たとえば、当り開始コマンドおよびエンディング表示コマンドにより、大当り遊技状態後にどの状態となるかを特定する。
(18) 前述した実施の形態においては、ミッションモードにおいて偽のミッションモード(第2ミッションモード)を設けた例を示した。偽のモードとしては、たとえば高確高ベースと低確高ベースとの関係のように、ベースが同じ状態であれば、どのような状態間を対象として行なってもよい。このような偽のモードとしては、次のような演出制御モードを設けてもよい。たとえば、高確高ベース状態に移行する大当りが発生したときに制御される高確高ベース対応の演出制御モードとして、所定回数の変動表示が行なわれたときにモードが終了して時短モードに移行する真のモードを設けておき、これに対する偽のモードとして、このような高確高ベース対応の演出制御モードと同様の演出が行なわれるが、所定回数の変動表示が行なわれた後でも高確高ベース状態がそのまま継続モードを設けてもよい。また、偽のモードとしては、たとえば、演出制御モードに応じて背景画像が変わるものにおいて、偽のモードとして真のモードのときと同じ背景画像を表示する等、ミッション演出のような特別な演出を行なわないものであってもよい。
(19) 前述した実施の形態に示した高ベース状態の代わりに、高確率状態と確率・ベース状態として、特別図柄の変動時間短縮状態を伴う例を示したが、これに限らず、高ベース状態としては、特別図柄の変動時間短縮状態を伴わない高ベース状態を用いてもよい。また、高ベース状態の代わりに、特別図柄の変動時間短縮状態のみとする状態を用いてもよい。
(20) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ800との両方で確率・ベース状態および演出制御モードを把握して制御を行なう例を説明した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で確率・ベース状態を把握するが演出制御モードについては把握せず、演出制御用マイクロコンピュータ800側で演出制御モードを把握するが確率・ベース状態については把握せずに、前述した制御を行なうようにしてもよい。この場合、たとえば、前述した高確報知モードのように、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ800とで制御内容を合せにくい制御は設けないようにするのが望ましい。このような構成を採用した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では確率・ベース状態を把握して制御を行ない、演出制御用マイクロコンピュータ800側では演出制御モードを把握して制御を行なうことにより前述の実施の形態に示すような制御が行なえる。そして、このような構成を採用した場合には、演出制御コマンドにより、コマンドにより演出制御モードを特定する必要がなくなるので、前述した実施の形態に示したような、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンドの受信後に電源断状態となったときにも2次再抽選表示等の制御が行なわれるようにするために、当り開始コマンドおよびエンディング表示コマンドのそれぞれを複数種類設ける必要がない。このため、このような構成を採用した場合には、当り開始コマンドおよびエンディング表示コマンドのそれぞれについては、1種類だけ設けるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、2R確変大当りとなる飾り図柄の表示結果と、小当りとなる飾り図柄の表示結果とが同一である例を示した。しかし、これに限らず、2R確変大当りとなる飾り図柄の表示結果と、小当りとなる飾り図柄の表示結果とが異なるようにしてもよい。その場合において、ミッション演出が行なわれるときには、異なる飾り図柄の表示結果が導出表示された後に、大入賞口が2回開放され、その後、同様のミッション演出が行なわれることとなる。また、このようにするときには、たとえば、2R確変大当りとなる飾り図柄の表示結果と小当りとなる飾り図柄の表示結果とが異なるが、これらの表示結果を簡単には区別しにくいような類似した表示結果(たとえば、予め定められた複数種類の図柄を左,中,右の配列を変えることにより図柄の組合せの表示結果としては異なるようにしたような類似する表示結果等)とするのが好ましい。
(22) 前述した実施の形態においては、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれについて、特別可変入賞装置20を、15R大当りについて定められた所定期間(30秒間)よりも短い期間(1秒間)、および、前記所定回数(15回)よりも少ない回数(2回)で第1状態(開状態)に変化させる例を示した。しかし、これに限らず、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれについては、特別可変入賞装置20を、所定期間(30秒間)よりも短い期間(1秒間)、および、前記所定回数(15回)よりも少ない回数(2回)のうち少なくともいずれかで第1状態(開状態)に変化させるものであればよい。したがって、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれについては、特別可変入賞装置20を所定期間(30秒間)、および、所定回数(15回)よりも少ない回数(2回)で第1状態(開状態)に変化させてもよく、また、特別可変入賞装置20を所定期間(30秒間)よりも短い期間(1秒間)、および、所定回数(15回)で第1状態(開状態)に変化させてもよい。
以上の実施の形態での開示内容には、以下のものが含まれる。
(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球)が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(可変入賞球装置15)と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)と、前記遊技領域に設けられ、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段(特別可変入賞球装置20)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、前記可変入賞手段を前記第1状態に変化させる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態として、前記可変入賞手段を所定期間(30秒間)第1状態に変化させることを所定回数(15回)行なう第1特定遊技状態(15R通常大当り、15R確変大当りA、15R確変大当りB)に制御する第1特定遊技状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図53のS41、S43a、S43b、図57のS452,S453,S456、図51のS146)と、
前記特定遊技状態として、前記可変入賞手段を前記所定期間よりも短い期間(1秒間)および前記所定回数よりも少ない回数(2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させる第2特定遊技状態(2R確変大当りA、2R確変大当りB)に制御する第2特定遊技状態制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図53のS41、S43a、図57のS454,S455,S456、図51のS146)と、
前記特定遊技状態に制御するか否かと、前記第1特定遊技状態に制御するか、前記第2特定遊技状態に制御するかとを前記変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図52のS25、図53のS41)とを含み、
該事前決定手段は、さらに、前記第2特定遊技状態後の状態として、前記特定遊技状態と異なる通常状態のときは、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記通常状態よりも向上しかつ前記始動領域への遊技媒体の進入しやすさが前記通常遊技状態と同一である第1高確率状態(高確低ベース状態)、または、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記第1高確率状態と同一でありかつ該第1高確率状態よりも前記始動領域へ遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態(高確高ベース)に制御することを決定し、当該第2高確率状態のときは、当該第2高確率状態に制御することを決定する(図61のS704〜S709、図63のS721、図17)。
この開示内容の効果としては、第2特定遊技状態後の状態として、通常状態のときは、第1高確率状態、または、第2高確率状態に制御することが決定され、第2高確率状態のときは、第2高確率状態に制御することが決定される。これにより、可変入賞手段を所定期間よりも短い期間および所定回数よりも少ない回数の少なくともいずれかで第1状態に変化させる第2特定遊技状態について、同じ特定遊技状態であっても、特定遊技状態が生じたときの状態によって、移行する状態が異なるので、特定遊技状態に起因した遊技状態の移行について、どのように遊技状態が移行するかについて遊技者に強い関心を持たせることができる。そして、このような効果が得られることにより、特定遊技状態に起因した遊技状態の移行について遊技者の興趣を向上させることができる。また、通常状態に制御されているときと、第2高確率状態に制御されているときとのいずれの状態においても、第2特定遊技状態とするときには、現状よりも遊技者にとって不利な状態に移行しないので、第2特定遊技状態となったことによって遊技者の期待感が低下することがないようにすることができる。
(2) 前記演出状態制御手段は、前記第2遊技状態または第3遊技状態が終了してから、前記識別情報の変動表示が所定回数行なわれるまで前記特定演出状態に制御し、前記事前決定手段により前記第2遊技状態に制御する旨を決定したときと前記第3遊技状態に制御する旨を決定したときとで、前記特定演出状態が終了したときの演出態様を異ならせる(図68のS277,S278,S281,S283)。
この開示内容の効果としては、第2遊技状態または第3遊技状態が終了してから、識別情報の変動表示が所定回数行なわれるまで特定演出状態に制御され、第2遊技状態に制御する旨を決定したときと第3遊技状態に制御する旨を決定したときとで、特定演出状態が終了したときの演出態様が異ならされるので、その演出態様を見ることにより、変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率がどのような状態にあるかを遊技者が推測することができる。
(3) 前記識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果のうちで予め定められた特別表示結果(確変大当り表示結果)となったときに、前記特定遊技状態終了後に、前記高確率状態に制御され、
遊技の進行を制御し、前記変動表示装置を制御するための制御信号を出力する遊技制御手段(主基板31、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記変動表示装置を含む演出制御装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御基板80、演出制御用マイクロコンピュータ800)とをさらに含み、
前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段と、
前記事前決定手段によって前記第1特定遊技状態とする旨の決定がされたとき、前記特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、前記特別表示結果および前記特別表示結果以外の特定表示結果のいずれかを導出表示させる第1演出表示(図35の(i3)〜(i4)に示す1次再抽選表示)を実行させるか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(図46の変動パターン設定処理でのS63,S68(変動パターンとともに1次再抽選の有無を決定))と、
前記事前決定手段によって前記第1特定遊技状態とする旨の決定がされたとき、前記第1特定遊技状態が開始された後に、前記変動表示装置において前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記通常状態よりも向上した状態となるか否かを示す第2演出表示(図36の(j3)〜(j5)、(k3)〜(k5)に示す2次再抽選表示)を実行させるか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(図54の飾り図柄情報決定処理におけるS52,S55)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記第1演出表示実行決定手段による決定結果と、前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間と、前記識別情報の変動表示の実行開始とを示す変動表示開始コマンド(図23の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(図55のS70、図48のS108)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果を示す結果コマンド(図23の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(図53のS49、図48のS108)と、
前記第1特定遊技状態が開始された後に、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果と、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果とを示す第2演出表示コマンド(図24の当り開始コマンド、エンディング表示コマンド)を送信する第2演出表示コマンド送信手段(図56のS87、図58のS171、図48のS108)とを含み、
前記変動表示開始コマンドと前記結果コマンドとの少なくとも一方は、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果を示し(たとえば、図23のように図柄情報コマンドが2次再抽選表示の実行の有無を示す)、
前記演出制御手段は、
前記変動表示装置において、前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドに基づいて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドに基づく変動表示時間が経過したときに、表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図67のS401〜S403)と、
前記変動表示開始コマンド送信手段によって送信された変動表示開始コマンドにより前記第1演出表示を実行させる旨が示されているとき、前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(図68のS286〜S289、図71のS291〜S296、図67のS403の図柄停止待ち処理)と、
前記第1演出表示が実行される前に、前記変動表示開始コマンドと前記結果コマンドとのうち前記第2演出表示実行決定手段による決定結果を示す少なくともいずれか一方のコマンドにより、前記第2演出表示を実行させる旨が示されたか否かを判定する結果コマンド判定手段(図69のS255)と、
前記第2演出表示コマンド送信手段によって第2演出表示コマンドが送信された後に、前記変動表示開始コマンドと前記結果コマンドとのうち前記第2演出表示実行決定手段による決定結果を示す少なくともいずれか一方のコマンドと、前記第2演出表示コマンド送信手段によって送信された第2演出表示コマンドとの少なくともいずれか一方により、前記第2演出表示を実行させる旨が示されたか否かを判定する第2演出判定手段(図72のS310)と、
前記第1特定遊技状態が開始された後、前記第2演出判定手段によって前記第2演出表示を実行させる旨が示されたときに、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(図72のS318〜S323)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記変動表示開始コマンドによって前記第1演出表示を実行させる旨が示され(図69のS249Y)、かつ、前記結果コマンド判定手段によって前記第2演出表示を実行させる旨が示された旨の判定がされたとき(図69のS255Y)に、前記結果コマンドが前記事前決定手段により前記特定遊技状態終了後に前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記通常状態よりも向上した状態に制御する旨の決定がなされた旨を示しているとき(図69のS251Y)には、前記第1演出表示実行制御手段により、前記第1演出表示で前記特別表示結果以外の特定表示結果(非確変大当り表示結果)を導出表示させ(図69のS257)、前記第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記特定遊技状態終了後に前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が前記通常状態よりも向上した状態になる旨(図35等の確変モードとなる旨、ミッションモードとなる旨)を表示させる(図72のS318)。
この開示内容の効果としては、変動表示装置において行なわれる演出として、特別表示結果以外の特定表示結果を仮停止させた後、いずれかの種類の特定表示結果を導出表示させる第1演出表示と、変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となるか否かを示す第2演出表示とを実行することができる。このように変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となるか否かを示す演出表示が複数種類設けられることにより、演出表示のバリエーションが豊富になるので、演出表示の面から遊技者の興趣を高めることができる。また、第2演出表示については、特定遊技状態が開始された後に行なわれるので、特定遊技状態中の遊技者の興趣を高めることができる。
また、変動表示開始コマンドに基づいて第1演出表示の実行が指示され、かつ、変動表示開始コマンドと結果コマンドとのうち少なくともいずれか一方のコマンドと、第2演出表示コマンドとの少なくともいずれか一方に基づいて第2演出表示の実行が指示されたときにおいて、結果コマンドが特定遊技状態終了後に変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態に制御する旨の決定がなされた旨を示しているときに、第1演出表示で特別表示結果以外の特定表示結果が導出表示され、第2演出表示で変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態になる旨が表示される。これにより、特定遊技状態終了後に、変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となるときの変動表示において、第2演出表示が行なわれる前の第1演出表示で変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となる旨を表示してしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。また、第2演出表示コマンドにより、第2演出表示の実行によって変動表示の表示結果が特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となる旨の表示を行なうか否かが指示されるので、第2演出表示において、特定表示結果となる確率が通常状態よりも向上した状態となる旨の表示を行なうか否かについて誤って示してしまうことを防ぐことができる。
また、変動表示を開始するときと、特定遊技状態が開始された後というような異なるタイミングに送信される変動表示開始コマンドと結果コマンドとのうち少なくともいずれか一方のコマンドと、第2演出表示コマンドとの複数のコマンドにより、第2演出表示を実行することが示され、これらコマンドの少なくともいずれか一方により第2演出表示を実行することが示されたときに第2演出表示の実行が指示された旨の判定がされる。このように、異なるタイミングに送信される複数のコマンドを用いて第2演出表示を実行することが示されるので、たとえば、変動表示開始コマンドと結果コマンドとのうち少なくともいずれか一方のコマンド、または、第2演出表示コマンドを演出制御手段が取りこぼした場合、および、変動表示開始コマンドと結果コマンドとのうち少なくともいずれか一方のコマンドを演出制御手段が取り込んだ後に遊技機の電源が停電等により断たれた場合のように一方のコマンドに基づく第2演出表示が実行不可能となるときでも、第2演出表示コマンドのような他方のコマンドに基づいて第2演出表示を実行することができるようになる。
(4) 乱数を発生する乱数回路を内蔵し、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行し、前記変動表示装置を制御するための制御信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ(図4の遊技制御用マイクロコンピュータ560)をさらに含み、
前記乱数回路は、
所定周期のクロック信号を生成し、前記乱数回路に出力するクロック信号生成手段(図6のクロック信号出力回路524)と、
前記クロック信号の入力に基づいて、数値データを更新可能な所定の範囲において、所定の初期値から所定の最終値まで予め定められた順序に従って数値データを更新する数値更新手段(図6のカウンタ521)と、
該数値更新手段によって更新された数値データを乱数値として記憶する乱数記憶手段(図6の乱数値記憶回路531)とを含み、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が開始されたときに、前記乱数回路の初期設定を行なう乱数回路初期設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図43のS15を実行する部分)と、
該乱数回路初期設定手段が前記乱数回路の初期設定を行なった後に、所定時間毎にタイマ割込を発生させるための設定をする割込設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図43のS16を実行する部分)と、
前記タイマ割込が発生したときに、前記遊技制御処理(図48のタイマ割込処理におけるS102〜S115(S109,S112を除く)の処理)を含むタイマ割込処理を実行する割込処理実行手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図48のS101〜S116を実行する部分)と、
前記割込処理実行手段によるタイマ割込処理において、前記始動条件が成立したときに、前記乱数記憶手段が記憶する乱数値を読出す乱数読出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図51のS132を実行する部分)と、
前記事前決定手段とを含み、
前記事前決定手段は、前記乱数読出手段によって読出された乱数値が所定の判定値と合致するか否かを判定することによって、前記特定遊技状態に制御するか否かを決定し(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図52のS25を実行する部分)、
前記乱数回路初期設定手段は、前記初期設定において、前記数値更新手段が更新する数値データの前記所定の初期値を、前記遊技制御用マイクロコンピュータ毎に付与された前記遊技制御用マイクロコンピュータを識別するためのマイコン識別情報(遊技制御用マイクロコンピュータ560固有のIDナンバ)に基づいて設定する(遊技制御用マイクロコンピュータ560における図46のS154bを実行する部分)。
この開示内容の効果としては、遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行なうまでに乱数回路の初期設定を行なうとともに、初期設定においてマイコン識別情報に基づく値を乱数の初期値として設定するように構成されているので、乱数回路が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いた取込み信号を遊技機に対して発生させることによって、特定遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。