JP2004187929A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】確率変動するか否かという遊技者の興味をつなぎながらも、変動時間が長大にならない遊技機を提供する。
【解決手段】S300にてリーチ図柄の色変更タイミングか否かを判定する。色変更タイミングは、5秒後、15秒後、25秒後の3種類あり、パチンコ機1が確変している場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が1:8:1となっている。確変時において遊技者の興味は確変図柄で当る否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を通常時よりも更に少なくし、リーチ時間(30秒)の約半分で色変更が発生する場合を多くしている。このようにすることにより、リーチの前半で確変状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、赤(確変)になった場合は当たることを願い、青(非確変)になった場合は外れることを願う時間となっている。
【選択図】 図15
【解決手段】S300にてリーチ図柄の色変更タイミングか否かを判定する。色変更タイミングは、5秒後、15秒後、25秒後の3種類あり、パチンコ機1が確変している場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が1:8:1となっている。確変時において遊技者の興味は確変図柄で当る否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を通常時よりも更に少なくし、リーチ時間(30秒)の約半分で色変更が発生する場合を多くしている。このようにすることにより、リーチの前半で確変状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、赤(確変)になった場合は当たることを願い、青(非確変)になった場合は外れることを願う時間となっている。
【選択図】 図15
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、特にいわゆるセブン機、アレンジボール遊技機、権利物等の弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾球遊技機として、いわゆるフィーバー機、権利物、あるいはアレンジ等と呼ばれる種々のゲーム内容のものが普及している。このうち、フィーバー機は、所定領域(例えば始動入賞口や特定ゲート)に遊技球が入賞または通過すると、可変表示装置に図柄を変動表示させる。その可変表示装置の表示状態が特定のものとなった場合、例えば、大当り時には、まずリーチ表示を行い、そして3つの表示部に表示される図柄の組合わせが「777」等の特定のゾロ目の組合わせになった場合に、特定入賞口の大入賞口が開放されるように構成されている。大入賞口は、所定個数の遊技球が入賞するか所定時間が経過することにより一旦閉鎖されるが、上記開放中において大入賞口内に形成された特定領域を遊技球が通過していれば再び開放し、この開放及び閉鎖の動作を最大16回繰り返す(いわゆる特別遊技)ように構成されている。
【0003】
表示部に表示される図柄の組合わせがゾロ目になるには、3つの図柄の内の2つが同じになっているいわゆるリーチ状態を通常、経る。そしてこのリーチ状態からゾロ目あるいはゾロ目以外(つまり外れ)に至るまでの過程は様々な演出が行われ(例えば、特許文献1)、遊技者の関心を引き、遊技意欲を高める工夫が為されている。
【0004】
ところで、弾球遊技機は、確率変動タイプと呼ばれるものが主流である。これは、例えば、表示部に「333」「777」など奇数の図柄が表示されて大当りになると、次回大当たりになる確率が上昇(確率変動)し、表示部に「222」「666」など偶数の図柄が表示されて大当りになると、次回大当たりになる確率が低下(遊技機の電源を投入した状態等に戻る)というものである。また、こうした数字以外の図柄(例えば、英字、キャラクタ)を用いて確率変動させるか否かを決定するものもある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−239151号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によれば、リーチ状態になった時点で、そのときリーチになっている図柄から、遊技機が確率変動するか否かが分かってしまう。これを防止するために、図柄がゾロ目で揃った(この時点で当りは確定)後に再度図柄を変動させて、例えば、「777」で停止して確率変動するか「666」で停止して確率が低下するかを抽選するもの(いわゆる再抽選)がある。しかしながらこれでは最終的に図柄の配列が確定するまでの間に非常に長い時間を要することになり、遊技機の稼働率の低下を招くという課題がある。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、確率変動するか否かという遊技者の興味をつなぎながらも、変動時間が長大にならない遊技機を提供することにある。
本発明の他の目的は、変動表示が単調になるのを防止することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、変動表示を多様にすることにある。
本発明の他の目的は、遊技機が確率変動しているか否かに応じて異なるタイミングで確率変動するか否かを報知可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる課題を解決するためになされた請求項1に記載の遊技機は、遊技盤と、前記遊技盤に設けられ、複数種類の識別情報を変動表示可能であって該識別情報を同時に複数表示可能な可変表示装置と、該可変表示手段に表示される識別情報が予め定められた特定の配列となったとき、遊技者にとって有利な状態に変化可能な可変入賞装置と、該可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率を上昇させる確率変動手段と、を備えた遊技機であって、
前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の予め定められた所定のタイミングで、該識別情報の色を変更することにより、前記確率変動手段が前記確率を変動させるか否かを報知するための報知動作を行う確率変動報知手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
このように構成された遊技機によれば、リーチ状態になった時点では確率変動するか否かが分からないので、確率変動報知手段により報知されるまでの間、確変するか否かの期待を持たせることができる。それでいながら、再抽選のような時間のかかる動作を行うことがないので、短時間で図柄変動を完了することができる。なお、確率変動報知手段は、可変表示手段に表示される識別情報が特定の配列とならない場合にも、報知動作を行うと良い。これにより報知動作が行われたにもかかわらず、可変入賞装置が遊技者にとって有利な状態に変化しない遊技機となり、遊技興趣が増進する。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記タイミングが複数種類存在し、前記確率変動報知手段が、複数の前記タイミングの中から所定の条件に基づいてタイミングを選択して前記報知動作を行うものであることを特徴とする。
【0012】
このように構成された遊技機によれば、報知されるタイミングが一定していないので、変動表示が単調になるのを防止することができる。
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記所定の条件が、乱数を用いた抽選であることを特徴とする。
【0013】
このように構成された遊技機によれば、乱数により報知タイミングが決まるので、遊技者が報知タイミングの予想を付けることが難しく、変動表示を多様にすることができる。
請求項4に記載の本発明は、請求項2または3に記載の遊技機において、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態であるか否かに応じて、各前記タイミングが選択される確率が異なっていることを特徴とする。
【0014】
このように構成された遊技機によれば、確率変動しているか否かに応じて異なるタイミングで報知を行うことができる。これを一層効果的に報知するのが次の遊技機である。
すなわち、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態においては、前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の略中央のタイミングで報知する確率が最も高く、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇されていない状態においては、前記略中央以外のタイミングで報知する確率の方が高くされていることを特徴とする。
【0015】
このように構成された遊技機によれば、確率変動中は、リーチの前半で確率変動状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、確率変動が報知された場合は当たることを願い、非確変の報知がされた場合は外れることを願う時間となり、遊技者の遊技興趣を適切に高揚させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
以下、本発明の実施の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。
ここでは遊技機として、いわゆるセブン機と呼ばれるタイプの第一種パチンコ機(弾球遊技機)を例に取り、その構造について図1〜図3を参照して説明する。
【0017】
パチンコ機1の前面部は、主として本体枠2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。本体枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠3は、全体がプラスチック製で、枠体部(図示略)と下板部(図示略)とを有し、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。中枠3の右端中央には施錠装置7が設けられ、施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
【0018】
ここで枠体部は、上端から下方へ中枠3全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には、前面枠4の略三角形状の枠飾りLED用レンズ4c,4eに対応して、左側に賞球表示LED(図示略)及び賞球表示LED基板4d(図4参)が、右側にストップ表示LED(図示略)及びストップ表示LED基板4f(図4参照)が配設されている。
【0019】
また、下板部は、下端から上方へ中枠3全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部5に形成されたスピーカー面5aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー400a(図6参照)が配設され、略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット(図示略)に対し、上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
【0020】
さらに、下板部の下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部6が設けられ、下皿部6の略中央には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット(図示略)を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。
【0021】
前面枠4は、図1及び図2に示すように、全体がプラスチック製であり、遊技盤10(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11(図3参照)の形状に対応して略円周状に開設された開口部4aを有している。そして、その裏面には、開口部4aに応じてガラス板4rが嵌められた略長方形状のガラス枠4s(図2参照)が装着されている。尚、本実施例では、ガラス枠4sが、前面枠4の裏面に装着され、このガラス枠4fによって、ガラス板4rの周縁部が保持されている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤10に形成された遊技領域11は、ガラス板4eの後方に形成されている。尚、前面枠4の前面側にガラス枠4sを装着し、前面枠4の前面側で、ガラス板4rを保持してもよい。また、ガラス板4r以外の透明板(例えば、透明な樹脂板)を、前面枠4に装着された透明板枠で保持することもできる。
【0022】
また、この前面枠4は、パチンコ機1の前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ4bも設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板4g(図6参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。
【0023】
上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部5bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部5には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面5aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板12(図6参照)が設けられている。パチンコ機1の左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
【0024】
次に、本実施例の遊技盤10の表面構造について図3を参照して説明する。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって中枠3(図1及び図2参照)に保持されるとともに、後述する裏機構盤102(図5参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤10には、遊技盤10の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成され、遊技領域11内には、中央装置16と、第一種始動口(普通電動役物)17と、変動入賞装置18と、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22と、多数の釘23等が配設されている。なお、本図では図を簡素にするため、釘23の一部、ランプ風車などを省略している。
【0025】
中央装置16は、遊技領域11の略中央部に配置され、普通図柄表示装置32と、LED表示装置200と、演出用表示装置27と、表示装置272とを備えている。
遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球すると、3桁の7セグメント表示装置24の各桁7個のセグメント体を適宜点灯・消灯させることにより各特別図柄をそれぞれ変動させた後、停止表示させる。そして、例えば、図柄が「777」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311が開放される。即ち、パチンコ機1では、「複数の識別情報」を表示する領域として、左特別図柄表示領域と、中特別図柄表示領域と、右特別図柄表示領域とを備えている。また、「遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球する。」という「所定条件の成立」によって、各特別図柄がそれぞれ変動され(即ち、複数の識別情報を可変表示され)、「図柄が3桁同一図柄で揃う。」という、特定条件の停止態様が達成されると、「大当り」という、「特定の価値」を付与するパチンコ機1である。また、中央装置16には、中央の7セグメント表示装置24bを、その上半分の4個のセグメントで囲う大型の7セグメント表示装置である演出用表示装置27が設けられている。下半分の4個のセグメントで囲われた部分には天国窓273という観音開きの扉が設けられており、これが開くことによりリーチ状態や大当りにおける演出を行う。表示装置272は2桁の7セグメント表示装置であり、タイマーモード(後述)において稼働する。
【0026】
図4は7セグメント表示装置24、普通図柄表示装置32、演出用表示装置27、表示装置272などの光源であるLED264が実装された回路基板を図3とは逆側から透視した図である。本図に示すように、7セグメント表示装置24、演出用表示装置27には赤・青・緑の3色のLED264を複数備えており、これによりフルカラーで発光可能にさえている。特に7セグメント表示装置24にはセグメントの背景となる部分にもLED264が配置されており、確率が変更(向上)された時には背景が赤くなるようにされている。演出用表示装置27の表面を為すレンズ27a(図3参照)はダイヤカットされた拡散レンズとなっており、多数の光源が配置されているかのように発光する。
【0027】
図3に戻る。普通図柄表示装置32は中央装置16の中央やや右に配置されており、普通図柄表示装置32が備える左右に並んだ2個のLEDの点灯状態により普通図柄の当否を表示する。これらのLEDは、普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより交互に点滅を開始して、所定時間経過後にどちらか一方のLEDのみが点灯される。そして、例えば左のLEDが点灯した状態で停止すると、第一種始動口(普通電動役物)17が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。
【0028】
普通図柄作動ゲート36、37は中央装置16の左右斜め下方に、それぞれ設けられ、この左右の普通図柄作動ゲート36、37内に左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図6参照)が配設されている。そして、遊技球の普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかの通過により、普通図柄表示装置32が変動表示する。
【0029】
なお、中央装置16には、第一種始動口(普通電動役物)17への入賞の数を4個まで保留したことを表示可能なLED263が設けられている。また、左右の普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留するLEDも設けられているが本図では省略した。
【0030】
第一種始動口(普通電動役物)17は、中央装置16の中央位置の下方に離れて配設されている。第一種始動口(普通電動役物)17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図6参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図6参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
【0031】
変動入賞装置18は、上記第一種始動口(普通電動役物)17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖する開閉板312と、この開閉板312を開閉するための大入賞口ソレノイド313(図6参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する特定領域(V入賞口及び一般入賞口/図示略)と、連動杆(図示略)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図6参照)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。
【0032】
また、左下入賞口21は、第一種始動口(普通電動役物)17の略真横の左側に配設されて、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図6参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223〜225が左下入賞口LED基板21f(図6参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口(普通電動役物)17の略真横の右側に配設されて、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図6参照)が設けられている。
【0033】
変動入賞装置18の左右斜め上方には、左入賞口19及び右入賞口20がそれぞれ配設されている。そして、その内部にはそれぞれ、左入賞口通過検知スイッチ19s(図6参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図6参照)が設けられている。さらに、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイドランプ38、39がそれぞれ相対称状に配設されている。サイドランプ38、39は、内部に冷陰極管が配置されており、その光は冷陰極管の更に奥に配置されたスリット付きのリフレクターにより反射され、多数の光源が配置されているかのように発光する。なお、多数の釘23は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
【0034】
次に、遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材59は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60は、ファール球防止部材59の位置とは略正反対側の、遊技盤10の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
【0035】
次に、本実施例のパチンコ機1の裏面構造について図5を参照して説明する。前面枠4(図1及び図2参照)は中枠3にあって、前面枠4の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により、開閉可能に支持されている。裏機構盤102は中枠3にあって裏機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。遊技盤10(図3参照)は中枠3の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ(図示を省略)が、さらに、その下流側には、裏側遊技装置としての賞球払出装置109が配設されている。
【0036】
続いて、遊技球の振り分け部(図示略)が賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、LED表示装置200(図3参照)を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられ、この裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図6参照)として、裏側遊技装置としての遊技制御基板54{図7(a)参照}を格納した格納容器としての収納ボックス55が配設されている。収納ボックス55の背面下側には、発射制御部193(図6参照)として発射装置制御基板を格納した発射装置制御基板ケース113、及び発射制御集合中継基板(図示略)が設けられている。裏機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット(図示略)が、同じく右下方部には、払出制御部150(図6参照)として、払出制御基板350{図7(b)参照}を格納した格納容器としての払出制御基板ケース118が設けられている。収納ボックス55の右側上方に裏側遊技装置としての中継基板190が装着されている。
【0037】
中継基板190は、図6にも示すように、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等と主制御部140とを中継するための基板とされている。本実施例においては、収納ボックス55、中継基板190及び払出制御基板ケース118は、金属板(図示を省略)に着脱自在に装着され、この金属板は裏機構盤102に対して回動自在に懸架されている。
【0038】
一方、裏機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の上側に配設されている。払出制御基板350{図7(b)参照}を格納した払出制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。なお、電源ターミナル基板121には、「RAMクリア信号」を発生させるための図示しないRAMクリアスイッチが接続されている。
【0039】
次に、本実施例のパチンコ機1の電子制御装置130について、図6〜図8を参照して説明する。まず、電子制御装置130は、主制御部140と、信号伝送経路500aにより主制御部140に接続された払出制御部(主として賞球の払出制御を行う賞球払出制御部)150、信号伝送経路500bにより主制御部140に接続された音声ランプ制御部170、及び信号伝送経路500cにより音声ランプ制御部170に接続された特別図柄制御部160とを含んで構成されている。主制御部140は、遊技制御基板54を備え、主制御部140以外の上記3つの制御部150、160、170はそれぞれ、払出制御基板350、特別図柄制御基板360、音声ランプ制御基板を備えている。
【0040】
遊技制御基板54は、図7(a)に示すように、CPU401を含む主回路部400と、入出力回路部500とを備えている(図16参照)。そして、この遊技制御基板54は、通常、開閉困難なケース(後述する収納ボックス55)に収納されている。
【0041】
また、入出力回路部500には、外部端子部145が接続され、この外部端子部145には、パチンコホールの「ホールコンピュータ」が接続される。そして、遊技制御基板54は、RAMクリア処理の実行後に、RAMクリア信号をONし、一定時間経過後にOFFするが、このRAMクリア信号をパチンコ機1の外部に出力し、パチンコホールのシステム等に報知できる。このため、不正行為者が判らない間に、パチンコホールの管理者側が不正行為を知ることができる。
【0042】
図17に示すように、CPU401はCPUコア480を備え、ROM482に格納された制御プログラムにより、RAM481をワークエリアとしてパチンコ機1全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU401が主体となって当否判断制御を行う(当否判定手段)。
【0043】
主回路部400は、図16に示すように、CPU401、発振部410、リセット回路部450、I/Oデコード回路部420、データバス安定化部411、及び第1外部入力回路部430を有している。また、CPU401は、図17に示すように、CPUコア480、内蔵RAM481、内蔵ROM482、メモリ制御回路483、クロック発生器484、アドレスデコーダ485、ウオッチドッグタイマ486、カウンタ/タイマ487、パラレル入出力ポート488、リセット/割り込みコントローラ489、外部バスインターフェース490、出力制御回路491を備えている。
【0044】
図7(a)に示す入出力回路部500には前記した信号伝送経路500aが接続され、入出力回路部500からその信号伝送経路500aへ、各制御部150、160、170へ処理内容を指示する指令信号たるコマンドデータを送信する。尚、主制御部140から各制御部150、160、170へは、一方向形式若しくは双方向形式でデータが伝送される。また、各制御部140〜170には、電源受電基板415から電源ユニット425、さらには分電基板435を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が全制御基板に送信される。
【0045】
中継基板190には、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等が接続され、中継基板190の出力端子は、主制御部140の入出力回路部500と接続されている。また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、普通図柄表示装置基板32f、各種ソレノイド17c,313、右普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ37s、左普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36sが主制御部140の入出力回路部500に接続されている。
【0046】
払出用端子基板191には、タッチスイッチ9a、発射停止スイッチ9b、ヴォリュームスイッチ192、タンク球切れ検知スイッチ104及び補給球切れ検知スイッチ108等が接続され、払出用端子基板191の出力端子は、図7(b)に示す払出制御部150の入出力回路部700と接続されている。
【0047】
払出制御部150は、図7(b)に示すように、主制御部140と同様の主回路部600及び入出力回路部700を含んで構成され、入出力回路部700において図6に示す信号伝送経路500aに接続されている。また、入出力回路部700には、賞球払出装置109、発射装置制御部193等が接続されている。
【0048】
特別図柄制御部160は、図8に示すように、演算回路構成要素として、CPU161と、RAM162と、ROM163と、入出力ポート164と、駆動回路167とを含み、それら演算回路構成要素はバス165により相互に接続して構成され、入出力ポート164において信号伝送経路500aに接続されている。入出力ポート164には、LED表示装置200が接続され、CPU161はROM163に格納された制御プログラムにより、RAM162をワークエリアとして中央装置16の作動制御を行なっている。
【0049】
さらに、枠飾りランプ基板4g等の各種ランプやサウンドジェネレーター188は、特別図柄制御部160の制御による特別図柄の変動・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様(後述する)、特別遊技態様、及び遊技モード(確率変動、時短など)等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、音声ランプ制御部170を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信される。
【0050】
なお、上述した特別図柄制御部160、及び音声ランプ制御部170は、主制御部140や払出制御部150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、主回路部と入出力回路部とから構成されるものとし、内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0051】
次に、賞球動作は、以下の順序で実行される。
主制御部140は、遊技球が入賞球検知スイッチ318を通過したら15個の賞球個数データを、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sを通過したら6個の賞球個数データを、それ以外の場合、例えば、左右下入賞口21、22の通過検知スイッチ21s、22sの通過を検知した場合などにおいては、10個の賞球個数データを、払出制御部150に対してその検知順に、払出制御部150を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信する。(すなわち、固有賞球数はここでは、6個、10個あるいは15個である。)払出制御部150は、主制御部140からの賞球個数データを受け取り、賞球払出信号の送信により賞球払出装置109を作動させる。
【0052】
また、主制御部140は、上述の各種検知スイッチの出力に基づいて遊技状態を判断し、また、その遊技状態に基づいて当否判定を行うとともに、判定内容に応じて対応する図柄表示態様で画像表示制御を行うためのデータを読み込む。例えば、主制御部140は、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、入賞球検知スイッチ318等の検知結果や、特別図柄当否判定乱数の取得値などを使用して、遊技が行われていない客待ちの状態、遊技は行われているが始動入賞がない状態(変動準備状態)、始動入賞があった状態、及び特別遊技状態なども判断する。また、始動入賞が検知されると後述する乱数値に基づいて当否判定が行われ、その判定結果に基づいて特別図柄の変動(リーチ表示態様を含む)、または確定などの表示態様制御のためのデータが読み込まれる。このデータは、特別図柄制御部160を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500bを介して一旦、音声ランプ制御部170に送られ、そこから信号伝送経路500cを介して特別図柄制御部160に送信される。
【0053】
次に、主制御部140により実行されるメインジョブについて図9等を参照して説明する。これは、主制御部140のROM482(図17参照)に格納されたプログラムに基づき、CPU401により実行されるジョブの一例である。先ず、スタックポインタをRAM481(図17参照)の所定のアドレスに設定した後(S10)、RAMクリアスイッチが操作(押下)されているか否かを判断し(S12)、操作されていればRAM481の初期化処理が行われ(S800)、操作されていなければ、バックアップフラグが設定されているか否かが判断される(S15)。そして、バックアップフラグが設定されていれば(S15:YES)、図11の「電源断に対する復電処理」が行われる。
【0054】
尚、本実施例では、停電等によって電源断が発生したときに、図10に示すように、使用レジスタをRAM481に退避し(S630)、スタックポインタの値をRAM481に保存する(S632)。そして、大入賞口ソレノイド、第1種始動口ソレノイドをOFFにし(S634)、賞球センサのポーリング処理時間(例えば、約85m秒)を設定し(S636)、賞球計数前センサ及び賞球計数後センサで遊技球の通過を監視する(S638)。次いで、ポーリング処理時間が経過すると(S640)、使用しているRAM481のチェックサム(チェックサム、バックアップフラグ、スタック領域は除く)を作成し(S642)、保存し、バックアップフラグをRAM481に設定する(S646)。そして、RAM481のアクセスを禁止し(S648)、無限ループ処理にて電源ダウンに備える。なお、上記無制限ループ処理に替えてHALT処理やSTOP処理を実行することも可能である。
【0055】
図11の「復電処理」においては、チェックサムの算出(S664)を実行し、電源断時に保存していたチェックサムの値を比較し、一致しなければ、RAM481の初期化処理を行う(S800)。一致すれば、電源断前のスタックポインタを復帰し(S668)、バックアップフラグをクリアし(S670)、サブ基板を電源断前の状態に復帰させるためのコマンドを送信する(S672)。そして、各レジスタを電源断前の状態に復帰し(S674)、割込みの許可/不許可を電源断前の状態に復帰等し(S676,S678)、電源断前の番地に戻る(S680)。本実施例では、パチンコ機1に対し、電源断対策用のバックアップ電源を付加しているため、パチンコホールの停電時等においても、停電前に生じていた「遊技者にとって有利な情報」を保存できる。
【0056】
図9に戻り、バックアップフラグが設定されていなければ(S15:NO)、初期化終了の判定が行われる(S20)。初期化が終了していれば(S20:YES)、LEDジョブ(S30)からスイッチジョブ(S70)までのジョブが実行される。また、初期化が終了していなければ(S20:NO)、初期化ジョブ(S190)が実行され、再び、初期化終了の判定が行われる(S20)。尚、パチンコ機1が出荷状態から最初の電源投入時であったり、RAMクリアスイッチが操作(押下)されていたり、バックアップフラグに異常があったり、チェックサムが一致しなかった場合には、RAM481の初期化処理が行われる。
【0057】
LEDジョブ(S30)においては、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データや、特別図柄未始動回数の表示態様データなどが出力される。等速乱数ジョブ(S40)では、後述するRAM481の特別図柄当否判定乱数メモリや汎用カウントメモリなどが更新される。非等速乱数ジョブ(S50)では、初期値カウンタ、外れ普通図柄乱数メモリ(図示略)が更新される。なお、汎用カウントメモリ(図示略)は、例えば割り込みごとの「0」〜「255」の値の作成や、コマンドジョブ、飾りジョブの実行などに使用される。
【0058】
また、音声ジョブ(S60)では、音楽や音声に関するデータの読み込みが行われ、スイッチジョブ(S70)では、各種検知スイッチの読み込みが行われる。すなわち、左右入賞口通過検知信号などの各種信号が中継基板190を介して主制御部140に、発射停止検知信号、タッチ検知信号、ヴォリューム検知信号などの各種信号が払出用端子基板191を介して枠制御部150にそれぞれ取り込まれ、また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sから第一種始動口入賞検知信号、大入賞装置31から入賞球検知信号、及び普通図柄作動ゲート通過検知信号が主制御部140に取り込まれる。
【0059】
さらに、カウント検知スイッチ、カウント検知及び特定領域通過検知スイッチ等のスイッチ318(図6参照)に異常があるか否かが判定され(S80)、異常がなければ(S80:YES)、特別図柄メインジョブ(S90)から音声ジョブ(S110)までのジョブが実行される。また、異常(球詰まりや断線など)があれば(S80:NO)、エラージョブ(S130)が実行される。
【0060】
特別図柄メインジョブ(S90)においては、主制御部140と特別図柄制御部160とが協調して動作するために必要なデータに関するジョブが実行される。また、普通図柄メインジョブ(S100)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データの読み込みが行われる。
【0061】
この後、各フラグ状態がバックアップメモリにセットされ(S140)、賞球信号ジョブ(S150)、情報信号ジョブ(S160)、コマンドジョブ(S170)、及び残余時間ジョブ(S180)が実行される。賞球信号ジョブ(S150)においては、賞球払出しに関するデータの読み込みや出力が行われ、情報信号ジョブ(S160)では、他の制御部への情報出力に必要なデータの読み込みが行われる。さらに、コマンドジョブ(S170)では、特別図柄管理等のためのコマンドの出力が行われ、残余時間ジョブ(S180)では、非等速乱数の呼出しが行われる。尚、残余時間ジョブ(S180)においても、初期値乱数の更新が行われる。
【0062】
大当り判定により、LED表示装置200(図3参照)には所定の配列態様で特別図柄が確定表示されると(例えば、「777」の3桁同一図柄の配列態様)、その後、特別遊技が実行される(特別遊技状態もしくは大当り遊技状態)。特別遊技状態においては、まず、大入賞装置31(図3参照)の開閉板312が開放状態となり、大入賞口311への遊技球の入賞が遊技者にとって優位な遊技球受入状態となる。
【0063】
この特別遊技状態においては、大入賞装置31は、終了条件が成立するまで遊技球受入状態が継続される。例えば、開放状態が所定時間t1(例えば30秒)経過したとき、もしくは入賞球検知スイッチ318(図5参照)に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたときに終了条件が成立し、遊技球受入状態が一旦終了して、開閉板312が閉鎖状態となって1ラウンドが終了する。この開閉板312が閉鎖されて所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の継続条件(図示しない特定領域への通過)が成立していれば、再び開閉板312が開放状態となり大入賞装置31が遊技球受入状態となる。なお、このような終了条件までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では16ラウンド)まで繰り返し継続される。また、終了条件成立時に継続条件が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)するものとなっている。
【0064】
なお、パチンコ機1においては、当り判定により中央装置16のLED表示装置200(図3参照)に停止表示された特別図柄の色に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変動手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変動用乱数値と非確率変動用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じた色の特別図柄が停止表示される。その停止表示された特別図柄が赤の場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。一方、停止表示された特別図柄が青の場合、上記特別遊技状態終了後、大当り確率が通常の確率に戻る(すでに通常の確率である場合はその確率が維持される)ものとされている。特にパチンコ機1では、3,7以外の特別図柄については赤、青の何れも表示するようにされており、色を見ない限り(つまり「222」で当ったか「555」で当ったかという特別図柄の種類別だけでは)確率が変更(確変)するか否かが分からないようにされている。そして3,7だけは、確変が確定する(必ず赤で確定表示する)ようにされている。
【0065】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、変動開始処理に関して図12を参照して説明する。なお、これらのジョブで使用する各種メモリ等は、図6に示す主制御部140のRAM481(図17参照)に格納され、代表的なもの(481a〜481n、481v、481w)を図13に示す。
【0066】
本処理が起動されるとまずS200において特別図柄記憶保留数が0か否かを判定する。これは特別図柄保留数メモリ481b(図13参照)に記憶されている保留数(未始動回数)の有無により判定できる。保留数が無し(すなちゼロ)であれば本処理を終了し、保留があればS205に進む。S205では当否を判定する。これは、特別図柄当否判定乱数(以下、当否用乱数、又は判定乱数ともいう)を発生させ(プログラムで発生させても、所定の乱数発生回路を用いてもいずれでもよい)、これが予め定められた大当り番号(内蔵ROM482内にある)と一致した場合に「当り」と判定する。当りと判定された場合(S210:YES)にはS215に進み、当り特別図柄選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より当り図柄を取得する。そして続くS220にて変動パターン選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より当り変動パターンを取得し、S225で特別図柄の変動時間を設定する。
【0067】
なお、S210で「当りではない」と判定された場合はS230に進み、外れ変動パターン選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より外れ変動パターンを取得する。そして続くS235にて、変動パターンに応じた外れ停止図柄を外れ停止図柄選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より取得し、S225に進む。
【0068】
S225で特別図柄の変動時間を設定すると、S240にて保留エリアをシフトする。これにより先ほど特別図柄及び変動パターンが選択された始動入賞が内蔵RAM481に格納され、最も古い始動入賞が取り出される。こうして取り出された始動入賞に対応して取得された変動パターンを指定するコマンドを特別図柄制御部160に送信する(S245)。そしてその始動入賞に対応して取得された特別図柄を指定するコマンドを特別図柄制御部160に送信する(S250)。
【0069】
この処理のS245,S250において送信されたコマンドに対応して特別図柄制御部160にて実行される変動開始処理を図14に示す。本処理が起動されるとまずS260にて、取得した信号が変動パターン指定コマンド及び図柄設定コマンドか否かを判定する。取得した信号がこれらのコマンドではない場合(S260:NO)は本処理を終了する。取得した信号が変動パターン指定コマンド及び図柄設定コマンドであればS265に進み、変動パターン指定コマンドに従って図柄変動時間をセットする。そしてS270にて、図柄設定コマンドに従って当りの変動パターンか否かを判定する。当りの変動パターンである場合には、S275に進みリーチ図柄の色を選択する。当りの変動パターンではない場合(S270:NO)すなわち外れの変動パターンである場合にはS280に進んでリーチパターンか否かを判定する。リーチパターンである場合(S280:YES)にはS275に進み、リーチパターンでない場合(S280:NO)すなわち普通の外れの場合には本処理を終了する。
【0070】
S275でリーチ図柄の色が選択されるとS290に進み、リーチ図柄の色変更タイミングを選択し本処理を終了する。
こうして設定されたリーチ図柄の色に基づいてリーチ図柄の色を変更するために特別図柄制御部160において実行される処理(リーチ開始後処理)を図15に示す。本処理が起動されると、まずS300にてリーチ図柄の色変更タイミングか否かを判定する。色変更タイミングは、5秒後、15秒後、25秒後の3種類あり、現在、パチンコ機1が確変中か否かによってこれらの出現比が変化する。すなわち、パチンコ機1が確変していない場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が2:4:4となっている。通常時(非確変時)において遊技者の興味は、もっぱら大当りするか否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を少なくしている。ただし3または7でリーチ状態となった場合にはリーチ直後に赤となる。これは、一般に「333」「777」で当った場合は確変するという通念があり、遊技者に「青(非確変)になるかもしれない」という不安を与えないためである。
【0071】
一方、パチンコ機1が確変している場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が1:8:1となっている。確変時において遊技者の興味は確変図柄で当る否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を通常時よりも更に少なくし、リーチ時間(30秒)の約半分で色変更が発生する場合を多くしている。このようにすることにより、リーチの前半で確変状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、赤(確変)になった場合は当たることを願い、青(非確変)になった場合は外れることを願う時間となっている。なお、3または7でリーチ状態となった場合には、通常時と同様、リーチ直後に赤となる。
【0072】
色変更タイミングでない場合(S300:NO)にはS300に戻って色変更タイミングになるまで待機する。色変更タイミングである場合(S300:YES)にはS310に進み、確変リーチか否かを判定する。なお、主制御部140から指定された停止図柄が外れリーチの場合には、S310で確変リーチにするか否かを判定する。確変リーチの場合(S310:YES)にはS320に進んでリーチ図柄を赤色に変更する。一方、確変リーチではない場合(S310:NO)にはS330に進んでリーチ図柄を青色に変更する。こうしてリーチ図柄が赤色または青色に変更するとS340に進み、変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S340:NO)はS340に戻って変動時間が経過するのを待つ。変動時間が経過すると(S340:YES)S350に進み、図柄確定時の色に図柄の色を変更し本処理を終了する。
【0073】
なお、始動入賞が発生した場合には、図18(a)に示すタイマーモード処理(1)が特別図柄制御部160にて実行される。本処理が起動されるとまずS700にてタイマーモードにするための条件が成立したか否かを判定する。ここでは条件として図柄決定乱数や判定乱数とは別途用意された乱数値が予め定められた数値範囲内にあることであって且つ現在すでにタイマーモードではないこととする。この条件が成立していない場合(S700:NO)は本処理を終了する。一方、条件が成立している場合(S700:YES)はS710に進み、外れリーチが選択されるのを抑制する。これがタイマーモードである。具体的には、タイマーモードであることを示すフラグを立てる。このフラグは特別図柄制御部160のRAM162内に設定され、これが立っていると、リーチを行う旨のコマンドを主制御部140から受信しても、当りでない限りリーチを行わない。なお、リーチを一切行わないのではなく、信頼度の高いリーチについてはフラグが立っていても抑制されないようにしたり、信頼度に関係なくある種のリーチについては、強制的にリーチを出すようにしても良い。
【0074】
続くS720では表示装置272におけるカウントダウンを開始し本処理を終了する。カウントダウンは99から始まり、1秒ごとに98→97→96→…と減っていく。タイマーモードは表示装置272の表示が0になるまで続く。このカウントダウン自体はタイマー割り込みにより起動される図示しない別処理で実現される。
【0075】
タイマーモードは図18(b)に示すタイマーモード処理(2)により終了される。本処理は、定期的にタイマー割り込みにより起動される。本処理が起動されるとまずS750にて表示装置272のカウントが0か否かを判定する。カウントが0でない場合(S750:NO)は本処理を終了する。なお、現在、タイマーモードではない場合もカウントは0でないと判定する。カウントが0の場合(S750:YES)はS760に進み、外れリーチの発生を再開する。具体的には、前述のタイマーモードであることを示すフラグをおろす。外れリーチの発生を再開すると本処理を終了する。
【0076】
これらタイマーモード処理(1)およびタイマーモード処理(2)により100秒間だけ外れリーチの発生が抑制される。
中央装置16において行われる様々なリーチ変動パターンの内の幾つかについて図19〜図22を用いて説明する。まず図19に示したリーチ変動パターンにおいては、はじめに図19(a)に示すように7セグメント表示装置24に、例えば「747」が表示される。そして図19(b)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「4」が「5」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。次に図19(c)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「5」が「6」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が青色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。そして図19(d)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「7」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が再び赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。更に図19(e)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「7」が「8」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が再び青色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。なお、このリーチ変動パターンの結果、確定表示される特別図柄の配列は「787」とする。この「787」が7セグメント表示装置24に表示されると図19(f)に示すように演出用表示装置27の発光を停止させ、図19(g)のように7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
【0077】
次に図20に示すリーチ変動パターンについて説明する。このリーチ変動パターンにおいても最終的に確定表示される特別図柄の配列は「787」とする。このリーチ変動パターンにおいては、はじめに図20(a)に示すように7セグメント表示装置24に「717」と表示し、更に中央の特別図柄のみを1→2→3→4→…とカウントアップする。このとき演出用表示装置27の上半分を為す4個のセグメント(図20(a)において黒く示された演出用表示装置27のセグメント)の内の1つが発光し、更に発光するセグメントをその4個の内で下→左→上→右→下→…の順で切り替え、あたかもセグメントが右回りに回転しているかのように見せる。
【0078】
次に図20(b)に示すように特別図柄の配列が「787」になると演出用表示装置27が一旦消灯される。そして図20(c)に示すように中央の7セグメント表示装置24bが消灯され、代わりに演出用表示装置27に「8」が約2秒間、点滅表示される。なお、この点滅表示が始まる際にスピーカー面5aから「バキュン」という銃声が発せられる。点滅表示が終了すると、演出用表示装置27が、図21(a)〜図21(c)に示す順で発光する。これは遊技者から見ると演出用表示装置27の発光部分が左上から右下へ斜めに移動するように見える。このとき、天国窓273が開放するとプレミアアクションとなる。なお、図21では7セグメント表示装置24の点灯状態を省略している。
【0079】
図20に戻る。次に図20(d)に示すように演出用表示装置27に「1」が表示され、更にこの数字が1→2→3→4→…と上がっていく。このとき、奇数は赤、偶数は青で表示される。こうして演出用表示装置27の数字が、図20(e)に示すように中央の7セグメント表示装置24bに最終的に表示される数字(ここでは「8」)になると、図20(f)に示すように演出用表示装置27を消灯し、代わりにその数字(ここでは「8」)を中央の7セグメント表示装置24bに表示する。最後に図20(g)のように7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
【0080】
なお、図20(f)の状態から図22に示すリーチ変動パターンに発展するパターンもある。ここでは最終的に確定表示される特別図柄を「565」とする。このリーチ変動パターンでは、7セグメント表示装置24の表示が図22(a)〜図22(f)に示すように変化される。これは左右の7セグメント表示装置24が1→2→3→…と変化し、これらを追いかけるように中央の7セグメント表示装置24の表示がそれよりも低い速度で変化していく様子から追っかけリーチと呼ばれる。なお、図22(a)〜図22(f)では演出用表示装置27を省略している。こうして特別図柄の配列が「565」になると図22(g)に示すように演出用表示装置27に「8」が約2秒間、点滅表示される。なお、この点滅表示が始まる際にスピーカー面5aから「バキュン」という銃声が発せられる。点滅表示が終了すると、演出用表示装置27が、図21(a)〜図21(c)に示す順で発光する。そして図22(h)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「5」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。図22(i)に示すように演出用表示装置27が全て赤色になると、中央の7セグメント表示装置24bの「5」が「6」に戻る。そして図22(j)に示すように演出用表示装置27の下半分を為す4個のセグメント(図22(j)において黒く示された演出用表示装置27のセグメント)の内の1つが発光し、更に発光するセグメントをその4個の内で下→左→上→右→下→…の順で切り替え、あたかもセグメントが右回りに回転しているかのように見せる。このとき、天国窓273が開きかけると信頼度が増加する(中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「5」になって大当りする場合もある)。
【0081】
最後に図22(k)のように演出用表示装置27を消灯し、7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
以上のように構成されたパチンコ機1によれば、リーチ状態になった時点では確率変動するか否かが分からないので、色が赤または青になるまでの間、確変するか否かの期待を持たせることができる。それでいながら、再抽選のような時間のかかる動作を行うことがないので、短時間で図柄変動を完了することができる。
【0082】
また、報知されるタイミングが5秒、15秒、25秒の3種類あり、一定していないので、遊技者が報知タイミングの予想を付けることが難しく、遊技興趣が増進する。しかも確率変動中は、リーチの前半で確率変動状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、図柄が赤くなった場合は当たることを願い、青くなった場合は外れることを願う時間となり、遊技者の遊技興趣を適切に高揚させることができる。
【0083】
また、このパチンコ機1によれば、一般に液晶表示装置などに比べて実現可能な表示態様が制限されている7セグメント表示装置に、漸次的色変化や回転等の表示態様を付加でき、7セグメント表示装置を多機能な液晶表示装置に、より近づけることができる。
【0084】
ここで本実施例の構成と本発明の構成要件との対応関係を示す。特別図柄が本発明の識別情報に相当し、LED表示装置200が本発明の可変表示装置に相当し、大入賞装置31が本発明の可変入賞装置に相当し、CPU401が本発明の確率変動手段に相当し、LED264及びCPU401が本発明の確率変動報知手段に相当する。
[第2実施例]
次に、本発明をアレンジボール遊技機に適用した実施例について説明する。なお、このアレンジボール遊技機の前面部は、第1実施例のパチンコ機1と同様であるため、説明を省略する。また、名称及び作用がパチンコ機1と同じ構成についてはパチンコ機1と同じ符号を流用して説明する。
【0085】
まず、アレンジボール遊技機の遊技盤10の構成について図23に基づいて説明する。図23は、遊技盤10の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
図23に示すように、遊技盤10は、外レール14と内レール15により形成される略円形状の遊技領域11が設けられている。遊技領域11には、16連入球口(入球領域)41、入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)25、左右入球口(入球領域)26a及び26b、得点表示装置28、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、誘導図柄表示装置(可変表示装置)42、第1役物作動口(第1の可変入球口)32、第2役物作動口(第2の可変入球口)33、特別遊技装置(特定の領域)35等が設けられている。また、遊技領域11には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口41、左右入球口26a及び26b、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、第1役物作動口43、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
【0086】
16連入球口41は、遊技領域11の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置されている。入賞図柄表示装置25は、16連入球口41の前面側に設けられ、16連入球口41の各入球口に対応した1〜16の入賞図柄(数字ランプ)を備えている。16連入球口41のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示装置25の入賞図柄が点灯表示する。なお、遊技球16個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、13番、15番の入賞図柄に対応する各入球口は、障害釘により直接の入球が困難な難入球口とされている。
【0087】
左入球口26は、16連入球口41の上方左側に設けられ、右入球口27は、16連入球口41の上方右側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口41における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の5番の入賞図柄が表示される。また右入球口27に入球すると、16連入球口41における12番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の12番の入賞図柄が表示される。
【0088】
本実施例のアレンジボール遊技機は、遊技球16個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)する。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(16個)の賞球が払い出される。また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せ(本例では1・2・3・4番、12・13・14・15番、13・14・15・16番)に対して3点が付与される。ただし、1ゲームにおいて獲得できる遊技球数は、規定数の10倍(160個)が上限となっている。また、得点表示装置28は、16連入球口41の下方中央に設けられており、1ゲーム中で成立した得点が払出スコアとして表示される。
【0089】
16連入球口41のうち、16番の入賞図柄に対応する入球口41aは得点増加装置作動口としての機能も有しており、入球口24aに入球した場合には、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、主制御部140を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当たりに払い出される賞球数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。入球口24aは、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口41の右端部に位置し、遊技球が難入球口に比べ比較的入球し易い普通入球口であるので、遊技者は、遊技領域11の右方側に設けられた右入球口27、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことにより、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口24aに遊技球を容易に入球させることができる。ここで、入球口24aは、複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域を構成している。
【0090】
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域11の左上方に設けられている。可変表示装置としての誘導図柄表示装置42は、誘導図柄作動ゲート29の左下方に設けられ、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備えている。誘導図柄表示装置42は、複数パターンの図柄を表示可能に構成されている。具体的には、誘導図柄表示装置42の2つの図柄表示領域はそれぞれ1〜7の数字を表示可能であり、49通りの誘導図柄の組合せを表示できる。誘導図柄表示装置42は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクス、液晶(LCD)等により構成することができる。
【0091】
誘導図柄表示装置42の表示領域に表示される識別図柄としての誘導図柄は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄が変動する誘導図柄変動時間は通常1.5秒程度である。また、誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間(通常0.5秒)が設定されている。
【0092】
誘導図柄表示装置42で停止表示された誘導図柄が、予め定められた当たり図柄の組合せである場合には、一定時間経過後に第1役物誘導装置(可変入球装置)が作動開始し、遊技領域11に設けられた第1の可変入球口としての第1役物作動口43が、遊技球が入球し易い開放状態となる。本実施例では、「3と3」の組合せと「7と7」の組合せを当たり図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、主制御部140を主体として構成され、第1役物作動口43の状態を変化させるものである。
【0093】
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口43に入球があった場合、あるいは3ゲームが終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口43を閉鎖する。
第1役物作動口43は遊技領域11内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口43は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口43が開放して入球し易くなる。
【0094】
第1役物作動口43は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるものである。第1役物作動口43に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0095】
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域11の右上方に設けられており、後述する誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。また、第2の可変入球口としての第2役物作動口33は第2役物誘導装置作動ゲート30の下方である遊技領域11内の右方に設けられており、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効なとき、すなわち誘導増加装置が作動しているときに遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過し、第2役物誘導装置が作動開始すると、第2役物作動口33が、遊技球が入球し易い開放状態となる。第2役物作動口33は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球し易くなる。
【0096】
第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置の作動中に第2役物作動口33に入球があった場合、あるいは当該ゲームが終了したときに作動を終了し、第2役物作動口33を閉鎖する。
第2役物作動口33は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるとともに、誘導図柄表示装置42の誘導図柄を変動表示させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・13・14・15番の入賞図柄が点灯表示する。第2役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0097】
第1役物作動口43は、特別遊技装置35への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置35は、図23中、破線で示すように第1役物作動口43の下方に設けられている。
図24は、特別遊技装置35の全体構成を示す斜視図である。図24に示すように、特別遊技装置35は、旋回板(クルーン)44、誘導増加装置作動領域(Vゾーン)45、排出口45a、発射タイミング指示装置40を備えている。
【0098】
クルーン44は、すり鉢円盤状で遊技球が通過可能な3つのクルーン穴が形成されている。第1役物作動口43に入球した遊技球は、クルーン44上で旋回しながらいずれかのクルーン穴を通過する。クルーン44には、遊技球がいずれのクルーン穴を通過したかを検知するクルーンスイッチ(図示略)が設けられている。
【0099】
誘導増加装置作動領域45は、クルーン44の下方に設けられており、誘導増加装置(特別遊技発生装置)を作動させる特定の領域を構成している。誘導増加装置とは、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり状態)を発生させるものである。
【0100】
具体的には、誘導増加装置の作動により、当否判定用乱数の当たり値を増加させ、誘導図柄表示装置42における当たり発生確率を高確率状態にさせる。具体的には、「3と3」または「7と7」の組合せによる当たり図柄となる確率が48/49となり、役物誘導装置が作動する確率が高確率状態になる。この結果、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球すれば、高い確率で第1役物作動口43が開放される。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲームが終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過した場合に終了する。
【0101】
誘導増加装置作動領域45とクルーン44との間には、遊技球が転がる傾斜面39が設けられている。遊技球が通過するクルーン穴に応じて、傾斜面39上における遊技球が転がる道筋が異なる。誘導増加装置作動領域45は、上方が開口しているとともに内部を遊技球が通過可能に構成されている。
【0102】
誘導増加装置作動領域45は作動領域移動用モータ(図示略)により駆動され、図24中左右方向に往復運動するように構成されている。さらに、図示を省略しているが、誘導増加装置作動領域45には、誘導増加装置作動領域45への入球を検知する誘導増加装置作動領域スイッチ、誘導増加装置作動領域45の位置を検知する作動領域位置スイッチが設けられている。
【0103】
クルーン穴を通過した遊技球が、傾斜面39上を転がり傾斜面39下端に到達した際、遊技球の道筋に誘導増加装置作動領域45が存在していれば、遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過する。遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過することにより、誘導増加装置が作動する。なお、誘導増加装置作動領域45を通過しなかった遊技球は、すべてその下方に設けられた左右方向に傾斜した面に沿って流れ、図示しない排出口スイッチを配設した排出口45aを通過する。
【0104】
誘導図柄表示装置42における図柄変動は、第1実施例のパチンコ機1と同様、リーチ状態になった時点で確変するか否かを図柄の色で遊技者に報知する。具体的には、誘導図柄表示装置42に表示された第1の図柄が「3」もしくは「7」の場合に、それから0.5秒後にその「3」または「7」が赤または青になり、当った場合には確変(赤)するかしないか(青)を、第2の図柄が停止するのを待つことなく報知する。なお、誘導図柄表示装置42の図柄変動は、リーチになる場合には変動開始後、0.5秒でリーチとなり、それから0.5秒後に前記の報知動作がなされ、0.5秒後に停止する。
【0105】
以上のように構成されたアレンジボール遊技機によれば、再抽選のような時間のかかる動作を行うことなく、確変するか否かの期待を持たせつつ、短時間で図柄変動を完了することができる。したがって、従来のアレンジボール遊技機において、リーチによる多彩な演出により、リーチアクションが終了するまで次のゲームに進むことができず、稼働率が低下するという問題を本発明により解決することができる。
【0106】
ここで本実施例の構成と本発明の構成要件との対応関係を示す。誘導図柄表示装置42が本発明の可変表示装置に相当し、誘導図柄表示装置42に表示される図柄が本発明の識別情報に相当し、第1役物作動口43が本発明の可変入賞装置に相当する。
[その他]
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0107】
例えば、パチンコ機1及びアレンジボール遊技機では、特別図柄(アレンジボール遊技機では誘導図柄)が赤になることにより確変、青になることにより非確変を報知するものであったが、この対応関係を逆にしても良い。また赤・青以外の色を用いて確変・非確変を報知してももちろん構わない。
【0108】
タイマーモード処理(1)および(2)は、何れも特別図柄制御部160で実行したが、主制御部140で実行してもよい。この場合、リーチの発生を指定するコマンドがタイマーモードでは特別図柄制御部160に出力されないようになる。また、タイマーモードが発生するきっかけを、始動入賞以外にしてもよい。例えば、大当りの発生、確変状態の終了、所定のリーチ変動パターンの発生などとしたり、これらを適宜組み合わせ、全ての条件が成立したときにタイマーモードになるようにしてもよい。また、タイマーモードの継続時間を、100秒以外にしてもよい。また継続時間を1つの値に固定するのではなく、何らかの条件(例えば、乱数抽選)で50秒、100秒、300秒などとタイマーモードに移行する都度、異なるようにしても良い。また、タイマーモードは、外れリーチの発生を完全に抑制するモードではなく、外れリーチが発生する確率を0以外の所定値まで低下させるモードとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る遊技機において、前面枠を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る遊技機において、7セグメント表示装置、普通図柄表示装置などの光源であるLEDが実装された回路基板を図3とは逆側から透視した図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る遊技機を示す裏面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を示すブロック図である。
【図7】(a)は本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する主制御部の説明図であり、(b)は本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する枠制御部の説明図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する特別図柄制御部の説明図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る遊技機の主制御部が行うメインジョブを説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの復電処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部140にて実行される変動開始処理のフローチャートである。
【図13】本発明の実施例に係る遊技機において、主制御部の内蔵RAMに格納された各種メモリ等の代表例を示す説明図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部160にて実行される変動開始処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部160にて実行されるリーチ開始後処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部を示す説明図である。
【図17】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部を構成するCPUを示す説明図である。
【図18】(a)は本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部にて実行されるタイマーモード処理(1)のフローチャートであり、(b)は本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部にて実行されるタイマーモード処理(2)のフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの一例を示す説明図である。
【図20】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの他の例を示す説明図である。
【図21】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの一部を例示する説明図である。
【図22】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの他の例を示す説明図である。
【図23】本発明の第2実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図24】本発明の第2実施例の特別遊技装置の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機 11…遊技領域
16…中央装置
24,24a,24b,24c…
7セグメント表示装置
27…演出用表示装置
27a…レンズ
42…誘導図柄表示装置(可変表示装置)
140…主制御部 160…特別図柄制御部
200…LED表示装置(可変表示装置)
272…表示装置
273…天国窓
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、特にいわゆるセブン機、アレンジボール遊技機、権利物等の弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾球遊技機として、いわゆるフィーバー機、権利物、あるいはアレンジ等と呼ばれる種々のゲーム内容のものが普及している。このうち、フィーバー機は、所定領域(例えば始動入賞口や特定ゲート)に遊技球が入賞または通過すると、可変表示装置に図柄を変動表示させる。その可変表示装置の表示状態が特定のものとなった場合、例えば、大当り時には、まずリーチ表示を行い、そして3つの表示部に表示される図柄の組合わせが「777」等の特定のゾロ目の組合わせになった場合に、特定入賞口の大入賞口が開放されるように構成されている。大入賞口は、所定個数の遊技球が入賞するか所定時間が経過することにより一旦閉鎖されるが、上記開放中において大入賞口内に形成された特定領域を遊技球が通過していれば再び開放し、この開放及び閉鎖の動作を最大16回繰り返す(いわゆる特別遊技)ように構成されている。
【0003】
表示部に表示される図柄の組合わせがゾロ目になるには、3つの図柄の内の2つが同じになっているいわゆるリーチ状態を通常、経る。そしてこのリーチ状態からゾロ目あるいはゾロ目以外(つまり外れ)に至るまでの過程は様々な演出が行われ(例えば、特許文献1)、遊技者の関心を引き、遊技意欲を高める工夫が為されている。
【0004】
ところで、弾球遊技機は、確率変動タイプと呼ばれるものが主流である。これは、例えば、表示部に「333」「777」など奇数の図柄が表示されて大当りになると、次回大当たりになる確率が上昇(確率変動)し、表示部に「222」「666」など偶数の図柄が表示されて大当りになると、次回大当たりになる確率が低下(遊技機の電源を投入した状態等に戻る)というものである。また、こうした数字以外の図柄(例えば、英字、キャラクタ)を用いて確率変動させるか否かを決定するものもある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−239151号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によれば、リーチ状態になった時点で、そのときリーチになっている図柄から、遊技機が確率変動するか否かが分かってしまう。これを防止するために、図柄がゾロ目で揃った(この時点で当りは確定)後に再度図柄を変動させて、例えば、「777」で停止して確率変動するか「666」で停止して確率が低下するかを抽選するもの(いわゆる再抽選)がある。しかしながらこれでは最終的に図柄の配列が確定するまでの間に非常に長い時間を要することになり、遊技機の稼働率の低下を招くという課題がある。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、確率変動するか否かという遊技者の興味をつなぎながらも、変動時間が長大にならない遊技機を提供することにある。
本発明の他の目的は、変動表示が単調になるのを防止することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、変動表示を多様にすることにある。
本発明の他の目的は、遊技機が確率変動しているか否かに応じて異なるタイミングで確率変動するか否かを報知可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる課題を解決するためになされた請求項1に記載の遊技機は、遊技盤と、前記遊技盤に設けられ、複数種類の識別情報を変動表示可能であって該識別情報を同時に複数表示可能な可変表示装置と、該可変表示手段に表示される識別情報が予め定められた特定の配列となったとき、遊技者にとって有利な状態に変化可能な可変入賞装置と、該可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率を上昇させる確率変動手段と、を備えた遊技機であって、
前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の予め定められた所定のタイミングで、該識別情報の色を変更することにより、前記確率変動手段が前記確率を変動させるか否かを報知するための報知動作を行う確率変動報知手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
このように構成された遊技機によれば、リーチ状態になった時点では確率変動するか否かが分からないので、確率変動報知手段により報知されるまでの間、確変するか否かの期待を持たせることができる。それでいながら、再抽選のような時間のかかる動作を行うことがないので、短時間で図柄変動を完了することができる。なお、確率変動報知手段は、可変表示手段に表示される識別情報が特定の配列とならない場合にも、報知動作を行うと良い。これにより報知動作が行われたにもかかわらず、可変入賞装置が遊技者にとって有利な状態に変化しない遊技機となり、遊技興趣が増進する。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記タイミングが複数種類存在し、前記確率変動報知手段が、複数の前記タイミングの中から所定の条件に基づいてタイミングを選択して前記報知動作を行うものであることを特徴とする。
【0012】
このように構成された遊技機によれば、報知されるタイミングが一定していないので、変動表示が単調になるのを防止することができる。
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の遊技機において、前記所定の条件が、乱数を用いた抽選であることを特徴とする。
【0013】
このように構成された遊技機によれば、乱数により報知タイミングが決まるので、遊技者が報知タイミングの予想を付けることが難しく、変動表示を多様にすることができる。
請求項4に記載の本発明は、請求項2または3に記載の遊技機において、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態であるか否かに応じて、各前記タイミングが選択される確率が異なっていることを特徴とする。
【0014】
このように構成された遊技機によれば、確率変動しているか否かに応じて異なるタイミングで報知を行うことができる。これを一層効果的に報知するのが次の遊技機である。
すなわち、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態においては、前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の略中央のタイミングで報知する確率が最も高く、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇されていない状態においては、前記略中央以外のタイミングで報知する確率の方が高くされていることを特徴とする。
【0015】
このように構成された遊技機によれば、確率変動中は、リーチの前半で確率変動状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、確率変動が報知された場合は当たることを願い、非確変の報知がされた場合は外れることを願う時間となり、遊技者の遊技興趣を適切に高揚させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
以下、本発明の実施の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。
ここでは遊技機として、いわゆるセブン機と呼ばれるタイプの第一種パチンコ機(弾球遊技機)を例に取り、その構造について図1〜図3を参照して説明する。
【0017】
パチンコ機1の前面部は、主として本体枠2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。本体枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠3は、全体がプラスチック製で、枠体部(図示略)と下板部(図示略)とを有し、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。中枠3の右端中央には施錠装置7が設けられ、施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
【0018】
ここで枠体部は、上端から下方へ中枠3全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には、前面枠4の略三角形状の枠飾りLED用レンズ4c,4eに対応して、左側に賞球表示LED(図示略)及び賞球表示LED基板4d(図4参)が、右側にストップ表示LED(図示略)及びストップ表示LED基板4f(図4参照)が配設されている。
【0019】
また、下板部は、下端から上方へ中枠3全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部5に形成されたスピーカー面5aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー400a(図6参照)が配設され、略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット(図示略)に対し、上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
【0020】
さらに、下板部の下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部6が設けられ、下皿部6の略中央には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット(図示略)を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。
【0021】
前面枠4は、図1及び図2に示すように、全体がプラスチック製であり、遊技盤10(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11(図3参照)の形状に対応して略円周状に開設された開口部4aを有している。そして、その裏面には、開口部4aに応じてガラス板4rが嵌められた略長方形状のガラス枠4s(図2参照)が装着されている。尚、本実施例では、ガラス枠4sが、前面枠4の裏面に装着され、このガラス枠4fによって、ガラス板4rの周縁部が保持されている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤10に形成された遊技領域11は、ガラス板4eの後方に形成されている。尚、前面枠4の前面側にガラス枠4sを装着し、前面枠4の前面側で、ガラス板4rを保持してもよい。また、ガラス板4r以外の透明板(例えば、透明な樹脂板)を、前面枠4に装着された透明板枠で保持することもできる。
【0022】
また、この前面枠4は、パチンコ機1の前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ4bも設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板4g(図6参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。
【0023】
上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部5bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部5には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面5aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板12(図6参照)が設けられている。パチンコ機1の左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
【0024】
次に、本実施例の遊技盤10の表面構造について図3を参照して説明する。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって中枠3(図1及び図2参照)に保持されるとともに、後述する裏機構盤102(図5参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤10には、遊技盤10の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成され、遊技領域11内には、中央装置16と、第一種始動口(普通電動役物)17と、変動入賞装置18と、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22と、多数の釘23等が配設されている。なお、本図では図を簡素にするため、釘23の一部、ランプ風車などを省略している。
【0025】
中央装置16は、遊技領域11の略中央部に配置され、普通図柄表示装置32と、LED表示装置200と、演出用表示装置27と、表示装置272とを備えている。
遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球すると、3桁の7セグメント表示装置24の各桁7個のセグメント体を適宜点灯・消灯させることにより各特別図柄をそれぞれ変動させた後、停止表示させる。そして、例えば、図柄が「777」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311が開放される。即ち、パチンコ機1では、「複数の識別情報」を表示する領域として、左特別図柄表示領域と、中特別図柄表示領域と、右特別図柄表示領域とを備えている。また、「遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球する。」という「所定条件の成立」によって、各特別図柄がそれぞれ変動され(即ち、複数の識別情報を可変表示され)、「図柄が3桁同一図柄で揃う。」という、特定条件の停止態様が達成されると、「大当り」という、「特定の価値」を付与するパチンコ機1である。また、中央装置16には、中央の7セグメント表示装置24bを、その上半分の4個のセグメントで囲う大型の7セグメント表示装置である演出用表示装置27が設けられている。下半分の4個のセグメントで囲われた部分には天国窓273という観音開きの扉が設けられており、これが開くことによりリーチ状態や大当りにおける演出を行う。表示装置272は2桁の7セグメント表示装置であり、タイマーモード(後述)において稼働する。
【0026】
図4は7セグメント表示装置24、普通図柄表示装置32、演出用表示装置27、表示装置272などの光源であるLED264が実装された回路基板を図3とは逆側から透視した図である。本図に示すように、7セグメント表示装置24、演出用表示装置27には赤・青・緑の3色のLED264を複数備えており、これによりフルカラーで発光可能にさえている。特に7セグメント表示装置24にはセグメントの背景となる部分にもLED264が配置されており、確率が変更(向上)された時には背景が赤くなるようにされている。演出用表示装置27の表面を為すレンズ27a(図3参照)はダイヤカットされた拡散レンズとなっており、多数の光源が配置されているかのように発光する。
【0027】
図3に戻る。普通図柄表示装置32は中央装置16の中央やや右に配置されており、普通図柄表示装置32が備える左右に並んだ2個のLEDの点灯状態により普通図柄の当否を表示する。これらのLEDは、普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより交互に点滅を開始して、所定時間経過後にどちらか一方のLEDのみが点灯される。そして、例えば左のLEDが点灯した状態で停止すると、第一種始動口(普通電動役物)17が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。
【0028】
普通図柄作動ゲート36、37は中央装置16の左右斜め下方に、それぞれ設けられ、この左右の普通図柄作動ゲート36、37内に左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図6参照)が配設されている。そして、遊技球の普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかの通過により、普通図柄表示装置32が変動表示する。
【0029】
なお、中央装置16には、第一種始動口(普通電動役物)17への入賞の数を4個まで保留したことを表示可能なLED263が設けられている。また、左右の普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留するLEDも設けられているが本図では省略した。
【0030】
第一種始動口(普通電動役物)17は、中央装置16の中央位置の下方に離れて配設されている。第一種始動口(普通電動役物)17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図6参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図6参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
【0031】
変動入賞装置18は、上記第一種始動口(普通電動役物)17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖する開閉板312と、この開閉板312を開閉するための大入賞口ソレノイド313(図6参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する特定領域(V入賞口及び一般入賞口/図示略)と、連動杆(図示略)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図6参照)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。
【0032】
また、左下入賞口21は、第一種始動口(普通電動役物)17の略真横の左側に配設されて、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図6参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223〜225が左下入賞口LED基板21f(図6参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口(普通電動役物)17の略真横の右側に配設されて、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図6参照)が設けられている。
【0033】
変動入賞装置18の左右斜め上方には、左入賞口19及び右入賞口20がそれぞれ配設されている。そして、その内部にはそれぞれ、左入賞口通過検知スイッチ19s(図6参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図6参照)が設けられている。さらに、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイドランプ38、39がそれぞれ相対称状に配設されている。サイドランプ38、39は、内部に冷陰極管が配置されており、その光は冷陰極管の更に奥に配置されたスリット付きのリフレクターにより反射され、多数の光源が配置されているかのように発光する。なお、多数の釘23は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
【0034】
次に、遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材59は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60は、ファール球防止部材59の位置とは略正反対側の、遊技盤10の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
【0035】
次に、本実施例のパチンコ機1の裏面構造について図5を参照して説明する。前面枠4(図1及び図2参照)は中枠3にあって、前面枠4の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により、開閉可能に支持されている。裏機構盤102は中枠3にあって裏機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。遊技盤10(図3参照)は中枠3の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ(図示を省略)が、さらに、その下流側には、裏側遊技装置としての賞球払出装置109が配設されている。
【0036】
続いて、遊技球の振り分け部(図示略)が賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、LED表示装置200(図3参照)を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられ、この裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図6参照)として、裏側遊技装置としての遊技制御基板54{図7(a)参照}を格納した格納容器としての収納ボックス55が配設されている。収納ボックス55の背面下側には、発射制御部193(図6参照)として発射装置制御基板を格納した発射装置制御基板ケース113、及び発射制御集合中継基板(図示略)が設けられている。裏機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット(図示略)が、同じく右下方部には、払出制御部150(図6参照)として、払出制御基板350{図7(b)参照}を格納した格納容器としての払出制御基板ケース118が設けられている。収納ボックス55の右側上方に裏側遊技装置としての中継基板190が装着されている。
【0037】
中継基板190は、図6にも示すように、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等と主制御部140とを中継するための基板とされている。本実施例においては、収納ボックス55、中継基板190及び払出制御基板ケース118は、金属板(図示を省略)に着脱自在に装着され、この金属板は裏機構盤102に対して回動自在に懸架されている。
【0038】
一方、裏機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の上側に配設されている。払出制御基板350{図7(b)参照}を格納した払出制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。なお、電源ターミナル基板121には、「RAMクリア信号」を発生させるための図示しないRAMクリアスイッチが接続されている。
【0039】
次に、本実施例のパチンコ機1の電子制御装置130について、図6〜図8を参照して説明する。まず、電子制御装置130は、主制御部140と、信号伝送経路500aにより主制御部140に接続された払出制御部(主として賞球の払出制御を行う賞球払出制御部)150、信号伝送経路500bにより主制御部140に接続された音声ランプ制御部170、及び信号伝送経路500cにより音声ランプ制御部170に接続された特別図柄制御部160とを含んで構成されている。主制御部140は、遊技制御基板54を備え、主制御部140以外の上記3つの制御部150、160、170はそれぞれ、払出制御基板350、特別図柄制御基板360、音声ランプ制御基板を備えている。
【0040】
遊技制御基板54は、図7(a)に示すように、CPU401を含む主回路部400と、入出力回路部500とを備えている(図16参照)。そして、この遊技制御基板54は、通常、開閉困難なケース(後述する収納ボックス55)に収納されている。
【0041】
また、入出力回路部500には、外部端子部145が接続され、この外部端子部145には、パチンコホールの「ホールコンピュータ」が接続される。そして、遊技制御基板54は、RAMクリア処理の実行後に、RAMクリア信号をONし、一定時間経過後にOFFするが、このRAMクリア信号をパチンコ機1の外部に出力し、パチンコホールのシステム等に報知できる。このため、不正行為者が判らない間に、パチンコホールの管理者側が不正行為を知ることができる。
【0042】
図17に示すように、CPU401はCPUコア480を備え、ROM482に格納された制御プログラムにより、RAM481をワークエリアとしてパチンコ機1全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU401が主体となって当否判断制御を行う(当否判定手段)。
【0043】
主回路部400は、図16に示すように、CPU401、発振部410、リセット回路部450、I/Oデコード回路部420、データバス安定化部411、及び第1外部入力回路部430を有している。また、CPU401は、図17に示すように、CPUコア480、内蔵RAM481、内蔵ROM482、メモリ制御回路483、クロック発生器484、アドレスデコーダ485、ウオッチドッグタイマ486、カウンタ/タイマ487、パラレル入出力ポート488、リセット/割り込みコントローラ489、外部バスインターフェース490、出力制御回路491を備えている。
【0044】
図7(a)に示す入出力回路部500には前記した信号伝送経路500aが接続され、入出力回路部500からその信号伝送経路500aへ、各制御部150、160、170へ処理内容を指示する指令信号たるコマンドデータを送信する。尚、主制御部140から各制御部150、160、170へは、一方向形式若しくは双方向形式でデータが伝送される。また、各制御部140〜170には、電源受電基板415から電源ユニット425、さらには分電基板435を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が全制御基板に送信される。
【0045】
中継基板190には、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等が接続され、中継基板190の出力端子は、主制御部140の入出力回路部500と接続されている。また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、普通図柄表示装置基板32f、各種ソレノイド17c,313、右普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ37s、左普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36sが主制御部140の入出力回路部500に接続されている。
【0046】
払出用端子基板191には、タッチスイッチ9a、発射停止スイッチ9b、ヴォリュームスイッチ192、タンク球切れ検知スイッチ104及び補給球切れ検知スイッチ108等が接続され、払出用端子基板191の出力端子は、図7(b)に示す払出制御部150の入出力回路部700と接続されている。
【0047】
払出制御部150は、図7(b)に示すように、主制御部140と同様の主回路部600及び入出力回路部700を含んで構成され、入出力回路部700において図6に示す信号伝送経路500aに接続されている。また、入出力回路部700には、賞球払出装置109、発射装置制御部193等が接続されている。
【0048】
特別図柄制御部160は、図8に示すように、演算回路構成要素として、CPU161と、RAM162と、ROM163と、入出力ポート164と、駆動回路167とを含み、それら演算回路構成要素はバス165により相互に接続して構成され、入出力ポート164において信号伝送経路500aに接続されている。入出力ポート164には、LED表示装置200が接続され、CPU161はROM163に格納された制御プログラムにより、RAM162をワークエリアとして中央装置16の作動制御を行なっている。
【0049】
さらに、枠飾りランプ基板4g等の各種ランプやサウンドジェネレーター188は、特別図柄制御部160の制御による特別図柄の変動・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様(後述する)、特別遊技態様、及び遊技モード(確率変動、時短など)等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、音声ランプ制御部170を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信される。
【0050】
なお、上述した特別図柄制御部160、及び音声ランプ制御部170は、主制御部140や払出制御部150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、主回路部と入出力回路部とから構成されるものとし、内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0051】
次に、賞球動作は、以下の順序で実行される。
主制御部140は、遊技球が入賞球検知スイッチ318を通過したら15個の賞球個数データを、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sを通過したら6個の賞球個数データを、それ以外の場合、例えば、左右下入賞口21、22の通過検知スイッチ21s、22sの通過を検知した場合などにおいては、10個の賞球個数データを、払出制御部150に対してその検知順に、払出制御部150を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信する。(すなわち、固有賞球数はここでは、6個、10個あるいは15個である。)払出制御部150は、主制御部140からの賞球個数データを受け取り、賞球払出信号の送信により賞球払出装置109を作動させる。
【0052】
また、主制御部140は、上述の各種検知スイッチの出力に基づいて遊技状態を判断し、また、その遊技状態に基づいて当否判定を行うとともに、判定内容に応じて対応する図柄表示態様で画像表示制御を行うためのデータを読み込む。例えば、主制御部140は、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、入賞球検知スイッチ318等の検知結果や、特別図柄当否判定乱数の取得値などを使用して、遊技が行われていない客待ちの状態、遊技は行われているが始動入賞がない状態(変動準備状態)、始動入賞があった状態、及び特別遊技状態なども判断する。また、始動入賞が検知されると後述する乱数値に基づいて当否判定が行われ、その判定結果に基づいて特別図柄の変動(リーチ表示態様を含む)、または確定などの表示態様制御のためのデータが読み込まれる。このデータは、特別図柄制御部160を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500bを介して一旦、音声ランプ制御部170に送られ、そこから信号伝送経路500cを介して特別図柄制御部160に送信される。
【0053】
次に、主制御部140により実行されるメインジョブについて図9等を参照して説明する。これは、主制御部140のROM482(図17参照)に格納されたプログラムに基づき、CPU401により実行されるジョブの一例である。先ず、スタックポインタをRAM481(図17参照)の所定のアドレスに設定した後(S10)、RAMクリアスイッチが操作(押下)されているか否かを判断し(S12)、操作されていればRAM481の初期化処理が行われ(S800)、操作されていなければ、バックアップフラグが設定されているか否かが判断される(S15)。そして、バックアップフラグが設定されていれば(S15:YES)、図11の「電源断に対する復電処理」が行われる。
【0054】
尚、本実施例では、停電等によって電源断が発生したときに、図10に示すように、使用レジスタをRAM481に退避し(S630)、スタックポインタの値をRAM481に保存する(S632)。そして、大入賞口ソレノイド、第1種始動口ソレノイドをOFFにし(S634)、賞球センサのポーリング処理時間(例えば、約85m秒)を設定し(S636)、賞球計数前センサ及び賞球計数後センサで遊技球の通過を監視する(S638)。次いで、ポーリング処理時間が経過すると(S640)、使用しているRAM481のチェックサム(チェックサム、バックアップフラグ、スタック領域は除く)を作成し(S642)、保存し、バックアップフラグをRAM481に設定する(S646)。そして、RAM481のアクセスを禁止し(S648)、無限ループ処理にて電源ダウンに備える。なお、上記無制限ループ処理に替えてHALT処理やSTOP処理を実行することも可能である。
【0055】
図11の「復電処理」においては、チェックサムの算出(S664)を実行し、電源断時に保存していたチェックサムの値を比較し、一致しなければ、RAM481の初期化処理を行う(S800)。一致すれば、電源断前のスタックポインタを復帰し(S668)、バックアップフラグをクリアし(S670)、サブ基板を電源断前の状態に復帰させるためのコマンドを送信する(S672)。そして、各レジスタを電源断前の状態に復帰し(S674)、割込みの許可/不許可を電源断前の状態に復帰等し(S676,S678)、電源断前の番地に戻る(S680)。本実施例では、パチンコ機1に対し、電源断対策用のバックアップ電源を付加しているため、パチンコホールの停電時等においても、停電前に生じていた「遊技者にとって有利な情報」を保存できる。
【0056】
図9に戻り、バックアップフラグが設定されていなければ(S15:NO)、初期化終了の判定が行われる(S20)。初期化が終了していれば(S20:YES)、LEDジョブ(S30)からスイッチジョブ(S70)までのジョブが実行される。また、初期化が終了していなければ(S20:NO)、初期化ジョブ(S190)が実行され、再び、初期化終了の判定が行われる(S20)。尚、パチンコ機1が出荷状態から最初の電源投入時であったり、RAMクリアスイッチが操作(押下)されていたり、バックアップフラグに異常があったり、チェックサムが一致しなかった場合には、RAM481の初期化処理が行われる。
【0057】
LEDジョブ(S30)においては、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データや、特別図柄未始動回数の表示態様データなどが出力される。等速乱数ジョブ(S40)では、後述するRAM481の特別図柄当否判定乱数メモリや汎用カウントメモリなどが更新される。非等速乱数ジョブ(S50)では、初期値カウンタ、外れ普通図柄乱数メモリ(図示略)が更新される。なお、汎用カウントメモリ(図示略)は、例えば割り込みごとの「0」〜「255」の値の作成や、コマンドジョブ、飾りジョブの実行などに使用される。
【0058】
また、音声ジョブ(S60)では、音楽や音声に関するデータの読み込みが行われ、スイッチジョブ(S70)では、各種検知スイッチの読み込みが行われる。すなわち、左右入賞口通過検知信号などの各種信号が中継基板190を介して主制御部140に、発射停止検知信号、タッチ検知信号、ヴォリューム検知信号などの各種信号が払出用端子基板191を介して枠制御部150にそれぞれ取り込まれ、また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sから第一種始動口入賞検知信号、大入賞装置31から入賞球検知信号、及び普通図柄作動ゲート通過検知信号が主制御部140に取り込まれる。
【0059】
さらに、カウント検知スイッチ、カウント検知及び特定領域通過検知スイッチ等のスイッチ318(図6参照)に異常があるか否かが判定され(S80)、異常がなければ(S80:YES)、特別図柄メインジョブ(S90)から音声ジョブ(S110)までのジョブが実行される。また、異常(球詰まりや断線など)があれば(S80:NO)、エラージョブ(S130)が実行される。
【0060】
特別図柄メインジョブ(S90)においては、主制御部140と特別図柄制御部160とが協調して動作するために必要なデータに関するジョブが実行される。また、普通図柄メインジョブ(S100)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データの読み込みが行われる。
【0061】
この後、各フラグ状態がバックアップメモリにセットされ(S140)、賞球信号ジョブ(S150)、情報信号ジョブ(S160)、コマンドジョブ(S170)、及び残余時間ジョブ(S180)が実行される。賞球信号ジョブ(S150)においては、賞球払出しに関するデータの読み込みや出力が行われ、情報信号ジョブ(S160)では、他の制御部への情報出力に必要なデータの読み込みが行われる。さらに、コマンドジョブ(S170)では、特別図柄管理等のためのコマンドの出力が行われ、残余時間ジョブ(S180)では、非等速乱数の呼出しが行われる。尚、残余時間ジョブ(S180)においても、初期値乱数の更新が行われる。
【0062】
大当り判定により、LED表示装置200(図3参照)には所定の配列態様で特別図柄が確定表示されると(例えば、「777」の3桁同一図柄の配列態様)、その後、特別遊技が実行される(特別遊技状態もしくは大当り遊技状態)。特別遊技状態においては、まず、大入賞装置31(図3参照)の開閉板312が開放状態となり、大入賞口311への遊技球の入賞が遊技者にとって優位な遊技球受入状態となる。
【0063】
この特別遊技状態においては、大入賞装置31は、終了条件が成立するまで遊技球受入状態が継続される。例えば、開放状態が所定時間t1(例えば30秒)経過したとき、もしくは入賞球検知スイッチ318(図5参照)に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたときに終了条件が成立し、遊技球受入状態が一旦終了して、開閉板312が閉鎖状態となって1ラウンドが終了する。この開閉板312が閉鎖されて所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の継続条件(図示しない特定領域への通過)が成立していれば、再び開閉板312が開放状態となり大入賞装置31が遊技球受入状態となる。なお、このような終了条件までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では16ラウンド)まで繰り返し継続される。また、終了条件成立時に継続条件が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)するものとなっている。
【0064】
なお、パチンコ機1においては、当り判定により中央装置16のLED表示装置200(図3参照)に停止表示された特別図柄の色に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変動手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変動用乱数値と非確率変動用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じた色の特別図柄が停止表示される。その停止表示された特別図柄が赤の場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。一方、停止表示された特別図柄が青の場合、上記特別遊技状態終了後、大当り確率が通常の確率に戻る(すでに通常の確率である場合はその確率が維持される)ものとされている。特にパチンコ機1では、3,7以外の特別図柄については赤、青の何れも表示するようにされており、色を見ない限り(つまり「222」で当ったか「555」で当ったかという特別図柄の種類別だけでは)確率が変更(確変)するか否かが分からないようにされている。そして3,7だけは、確変が確定する(必ず赤で確定表示する)ようにされている。
【0065】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、変動開始処理に関して図12を参照して説明する。なお、これらのジョブで使用する各種メモリ等は、図6に示す主制御部140のRAM481(図17参照)に格納され、代表的なもの(481a〜481n、481v、481w)を図13に示す。
【0066】
本処理が起動されるとまずS200において特別図柄記憶保留数が0か否かを判定する。これは特別図柄保留数メモリ481b(図13参照)に記憶されている保留数(未始動回数)の有無により判定できる。保留数が無し(すなちゼロ)であれば本処理を終了し、保留があればS205に進む。S205では当否を判定する。これは、特別図柄当否判定乱数(以下、当否用乱数、又は判定乱数ともいう)を発生させ(プログラムで発生させても、所定の乱数発生回路を用いてもいずれでもよい)、これが予め定められた大当り番号(内蔵ROM482内にある)と一致した場合に「当り」と判定する。当りと判定された場合(S210:YES)にはS215に進み、当り特別図柄選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より当り図柄を取得する。そして続くS220にて変動パターン選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より当り変動パターンを取得し、S225で特別図柄の変動時間を設定する。
【0067】
なお、S210で「当りではない」と判定された場合はS230に進み、外れ変動パターン選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より外れ変動パターンを取得する。そして続くS235にて、変動パターンに応じた外れ停止図柄を外れ停止図柄選択テーブル(内蔵ROM482内にある)より取得し、S225に進む。
【0068】
S225で特別図柄の変動時間を設定すると、S240にて保留エリアをシフトする。これにより先ほど特別図柄及び変動パターンが選択された始動入賞が内蔵RAM481に格納され、最も古い始動入賞が取り出される。こうして取り出された始動入賞に対応して取得された変動パターンを指定するコマンドを特別図柄制御部160に送信する(S245)。そしてその始動入賞に対応して取得された特別図柄を指定するコマンドを特別図柄制御部160に送信する(S250)。
【0069】
この処理のS245,S250において送信されたコマンドに対応して特別図柄制御部160にて実行される変動開始処理を図14に示す。本処理が起動されるとまずS260にて、取得した信号が変動パターン指定コマンド及び図柄設定コマンドか否かを判定する。取得した信号がこれらのコマンドではない場合(S260:NO)は本処理を終了する。取得した信号が変動パターン指定コマンド及び図柄設定コマンドであればS265に進み、変動パターン指定コマンドに従って図柄変動時間をセットする。そしてS270にて、図柄設定コマンドに従って当りの変動パターンか否かを判定する。当りの変動パターンである場合には、S275に進みリーチ図柄の色を選択する。当りの変動パターンではない場合(S270:NO)すなわち外れの変動パターンである場合にはS280に進んでリーチパターンか否かを判定する。リーチパターンである場合(S280:YES)にはS275に進み、リーチパターンでない場合(S280:NO)すなわち普通の外れの場合には本処理を終了する。
【0070】
S275でリーチ図柄の色が選択されるとS290に進み、リーチ図柄の色変更タイミングを選択し本処理を終了する。
こうして設定されたリーチ図柄の色に基づいてリーチ図柄の色を変更するために特別図柄制御部160において実行される処理(リーチ開始後処理)を図15に示す。本処理が起動されると、まずS300にてリーチ図柄の色変更タイミングか否かを判定する。色変更タイミングは、5秒後、15秒後、25秒後の3種類あり、現在、パチンコ機1が確変中か否かによってこれらの出現比が変化する。すなわち、パチンコ機1が確変していない場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が2:4:4となっている。通常時(非確変時)において遊技者の興味は、もっぱら大当りするか否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を少なくしている。ただし3または7でリーチ状態となった場合にはリーチ直後に赤となる。これは、一般に「333」「777」で当った場合は確変するという通念があり、遊技者に「青(非確変)になるかもしれない」という不安を与えないためである。
【0071】
一方、パチンコ機1が確変している場合は、5秒後、15秒後、25秒後に色変更する割合が1:8:1となっている。確変時において遊技者の興味は確変図柄で当る否かにあるので、早めに色変更して報知する場合(5秒後)を通常時よりも更に少なくし、リーチ時間(30秒)の約半分で色変更が発生する場合を多くしている。このようにすることにより、リーチの前半で確変状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、赤(確変)になった場合は当たることを願い、青(非確変)になった場合は外れることを願う時間となっている。なお、3または7でリーチ状態となった場合には、通常時と同様、リーチ直後に赤となる。
【0072】
色変更タイミングでない場合(S300:NO)にはS300に戻って色変更タイミングになるまで待機する。色変更タイミングである場合(S300:YES)にはS310に進み、確変リーチか否かを判定する。なお、主制御部140から指定された停止図柄が外れリーチの場合には、S310で確変リーチにするか否かを判定する。確変リーチの場合(S310:YES)にはS320に進んでリーチ図柄を赤色に変更する。一方、確変リーチではない場合(S310:NO)にはS330に進んでリーチ図柄を青色に変更する。こうしてリーチ図柄が赤色または青色に変更するとS340に進み、変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合(S340:NO)はS340に戻って変動時間が経過するのを待つ。変動時間が経過すると(S340:YES)S350に進み、図柄確定時の色に図柄の色を変更し本処理を終了する。
【0073】
なお、始動入賞が発生した場合には、図18(a)に示すタイマーモード処理(1)が特別図柄制御部160にて実行される。本処理が起動されるとまずS700にてタイマーモードにするための条件が成立したか否かを判定する。ここでは条件として図柄決定乱数や判定乱数とは別途用意された乱数値が予め定められた数値範囲内にあることであって且つ現在すでにタイマーモードではないこととする。この条件が成立していない場合(S700:NO)は本処理を終了する。一方、条件が成立している場合(S700:YES)はS710に進み、外れリーチが選択されるのを抑制する。これがタイマーモードである。具体的には、タイマーモードであることを示すフラグを立てる。このフラグは特別図柄制御部160のRAM162内に設定され、これが立っていると、リーチを行う旨のコマンドを主制御部140から受信しても、当りでない限りリーチを行わない。なお、リーチを一切行わないのではなく、信頼度の高いリーチについてはフラグが立っていても抑制されないようにしたり、信頼度に関係なくある種のリーチについては、強制的にリーチを出すようにしても良い。
【0074】
続くS720では表示装置272におけるカウントダウンを開始し本処理を終了する。カウントダウンは99から始まり、1秒ごとに98→97→96→…と減っていく。タイマーモードは表示装置272の表示が0になるまで続く。このカウントダウン自体はタイマー割り込みにより起動される図示しない別処理で実現される。
【0075】
タイマーモードは図18(b)に示すタイマーモード処理(2)により終了される。本処理は、定期的にタイマー割り込みにより起動される。本処理が起動されるとまずS750にて表示装置272のカウントが0か否かを判定する。カウントが0でない場合(S750:NO)は本処理を終了する。なお、現在、タイマーモードではない場合もカウントは0でないと判定する。カウントが0の場合(S750:YES)はS760に進み、外れリーチの発生を再開する。具体的には、前述のタイマーモードであることを示すフラグをおろす。外れリーチの発生を再開すると本処理を終了する。
【0076】
これらタイマーモード処理(1)およびタイマーモード処理(2)により100秒間だけ外れリーチの発生が抑制される。
中央装置16において行われる様々なリーチ変動パターンの内の幾つかについて図19〜図22を用いて説明する。まず図19に示したリーチ変動パターンにおいては、はじめに図19(a)に示すように7セグメント表示装置24に、例えば「747」が表示される。そして図19(b)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「4」が「5」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。次に図19(c)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「5」が「6」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が青色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。そして図19(d)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「7」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が再び赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。更に図19(e)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「7」が「8」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が再び青色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。なお、このリーチ変動パターンの結果、確定表示される特別図柄の配列は「787」とする。この「787」が7セグメント表示装置24に表示されると図19(f)に示すように演出用表示装置27の発光を停止させ、図19(g)のように7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
【0077】
次に図20に示すリーチ変動パターンについて説明する。このリーチ変動パターンにおいても最終的に確定表示される特別図柄の配列は「787」とする。このリーチ変動パターンにおいては、はじめに図20(a)に示すように7セグメント表示装置24に「717」と表示し、更に中央の特別図柄のみを1→2→3→4→…とカウントアップする。このとき演出用表示装置27の上半分を為す4個のセグメント(図20(a)において黒く示された演出用表示装置27のセグメント)の内の1つが発光し、更に発光するセグメントをその4個の内で下→左→上→右→下→…の順で切り替え、あたかもセグメントが右回りに回転しているかのように見せる。
【0078】
次に図20(b)に示すように特別図柄の配列が「787」になると演出用表示装置27が一旦消灯される。そして図20(c)に示すように中央の7セグメント表示装置24bが消灯され、代わりに演出用表示装置27に「8」が約2秒間、点滅表示される。なお、この点滅表示が始まる際にスピーカー面5aから「バキュン」という銃声が発せられる。点滅表示が終了すると、演出用表示装置27が、図21(a)〜図21(c)に示す順で発光する。これは遊技者から見ると演出用表示装置27の発光部分が左上から右下へ斜めに移動するように見える。このとき、天国窓273が開放するとプレミアアクションとなる。なお、図21では7セグメント表示装置24の点灯状態を省略している。
【0079】
図20に戻る。次に図20(d)に示すように演出用表示装置27に「1」が表示され、更にこの数字が1→2→3→4→…と上がっていく。このとき、奇数は赤、偶数は青で表示される。こうして演出用表示装置27の数字が、図20(e)に示すように中央の7セグメント表示装置24bに最終的に表示される数字(ここでは「8」)になると、図20(f)に示すように演出用表示装置27を消灯し、代わりにその数字(ここでは「8」)を中央の7セグメント表示装置24bに表示する。最後に図20(g)のように7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
【0080】
なお、図20(f)の状態から図22に示すリーチ変動パターンに発展するパターンもある。ここでは最終的に確定表示される特別図柄を「565」とする。このリーチ変動パターンでは、7セグメント表示装置24の表示が図22(a)〜図22(f)に示すように変化される。これは左右の7セグメント表示装置24が1→2→3→…と変化し、これらを追いかけるように中央の7セグメント表示装置24の表示がそれよりも低い速度で変化していく様子から追っかけリーチと呼ばれる。なお、図22(a)〜図22(f)では演出用表示装置27を省略している。こうして特別図柄の配列が「565」になると図22(g)に示すように演出用表示装置27に「8」が約2秒間、点滅表示される。なお、この点滅表示が始まる際にスピーカー面5aから「バキュン」という銃声が発せられる。点滅表示が終了すると、演出用表示装置27が、図21(a)〜図21(c)に示す順で発光する。そして図22(h)に示すように中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「5」に変動するとともに、演出用表示装置27の下部が赤色で発光し、その発光部分が上方へ広がっていく。図22(i)に示すように演出用表示装置27が全て赤色になると、中央の7セグメント表示装置24bの「5」が「6」に戻る。そして図22(j)に示すように演出用表示装置27の下半分を為す4個のセグメント(図22(j)において黒く示された演出用表示装置27のセグメント)の内の1つが発光し、更に発光するセグメントをその4個の内で下→左→上→右→下→…の順で切り替え、あたかもセグメントが右回りに回転しているかのように見せる。このとき、天国窓273が開きかけると信頼度が増加する(中央の7セグメント表示装置24bの「6」が「5」になって大当りする場合もある)。
【0081】
最後に図22(k)のように演出用表示装置27を消灯し、7セグメント表示装置24の特別図柄の色を変化させて特別図柄の配列を確定させる。
以上のように構成されたパチンコ機1によれば、リーチ状態になった時点では確率変動するか否かが分からないので、色が赤または青になるまでの間、確変するか否かの期待を持たせることができる。それでいながら、再抽選のような時間のかかる動作を行うことがないので、短時間で図柄変動を完了することができる。
【0082】
また、報知されるタイミングが5秒、15秒、25秒の3種類あり、一定していないので、遊技者が報知タイミングの予想を付けることが難しく、遊技興趣が増進する。しかも確率変動中は、リーチの前半で確率変動状態が続くか否かに対する興味をつなぎ、リーチの後半は、図柄が赤くなった場合は当たることを願い、青くなった場合は外れることを願う時間となり、遊技者の遊技興趣を適切に高揚させることができる。
【0083】
また、このパチンコ機1によれば、一般に液晶表示装置などに比べて実現可能な表示態様が制限されている7セグメント表示装置に、漸次的色変化や回転等の表示態様を付加でき、7セグメント表示装置を多機能な液晶表示装置に、より近づけることができる。
【0084】
ここで本実施例の構成と本発明の構成要件との対応関係を示す。特別図柄が本発明の識別情報に相当し、LED表示装置200が本発明の可変表示装置に相当し、大入賞装置31が本発明の可変入賞装置に相当し、CPU401が本発明の確率変動手段に相当し、LED264及びCPU401が本発明の確率変動報知手段に相当する。
[第2実施例]
次に、本発明をアレンジボール遊技機に適用した実施例について説明する。なお、このアレンジボール遊技機の前面部は、第1実施例のパチンコ機1と同様であるため、説明を省略する。また、名称及び作用がパチンコ機1と同じ構成についてはパチンコ機1と同じ符号を流用して説明する。
【0085】
まず、アレンジボール遊技機の遊技盤10の構成について図23に基づいて説明する。図23は、遊技盤10の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
図23に示すように、遊技盤10は、外レール14と内レール15により形成される略円形状の遊技領域11が設けられている。遊技領域11には、16連入球口(入球領域)41、入賞図柄表示装置(入賞情報表示装置)25、左右入球口(入球領域)26a及び26b、得点表示装置28、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、誘導図柄表示装置(可変表示装置)42、第1役物作動口(第1の可変入球口)32、第2役物作動口(第2の可変入球口)33、特別遊技装置(特定の領域)35等が設けられている。また、遊技領域11には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口41、左右入球口26a及び26b、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、第1役物作動口43、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
【0086】
16連入球口41は、遊技領域11の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置されている。入賞図柄表示装置25は、16連入球口41の前面側に設けられ、16連入球口41の各入球口に対応した1〜16の入賞図柄(数字ランプ)を備えている。16連入球口41のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示装置25の入賞図柄が点灯表示する。なお、遊技球16個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、13番、15番の入賞図柄に対応する各入球口は、障害釘により直接の入球が困難な難入球口とされている。
【0087】
左入球口26は、16連入球口41の上方左側に設けられ、右入球口27は、16連入球口41の上方右側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口41における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の5番の入賞図柄が表示される。また右入球口27に入球すると、16連入球口41における12番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示装置25の12番の入賞図柄が表示される。
【0088】
本実施例のアレンジボール遊技機は、遊技球16個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)する。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(16個)の賞球が払い出される。また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せ(本例では1・2・3・4番、12・13・14・15番、13・14・15・16番)に対して3点が付与される。ただし、1ゲームにおいて獲得できる遊技球数は、規定数の10倍(160個)が上限となっている。また、得点表示装置28は、16連入球口41の下方中央に設けられており、1ゲーム中で成立した得点が払出スコアとして表示される。
【0089】
16連入球口41のうち、16番の入賞図柄に対応する入球口41aは得点増加装置作動口としての機能も有しており、入球口24aに入球した場合には、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、主制御部140を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当たりに払い出される賞球数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。入球口24aは、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口41の右端部に位置し、遊技球が難入球口に比べ比較的入球し易い普通入球口であるので、遊技者は、遊技領域11の右方側に設けられた右入球口27、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことにより、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口24aに遊技球を容易に入球させることができる。ここで、入球口24aは、複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域を構成している。
【0090】
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域11の左上方に設けられている。可変表示装置としての誘導図柄表示装置42は、誘導図柄作動ゲート29の左下方に設けられ、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備えている。誘導図柄表示装置42は、複数パターンの図柄を表示可能に構成されている。具体的には、誘導図柄表示装置42の2つの図柄表示領域はそれぞれ1〜7の数字を表示可能であり、49通りの誘導図柄の組合せを表示できる。誘導図柄表示装置42は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクス、液晶(LCD)等により構成することができる。
【0091】
誘導図柄表示装置42の表示領域に表示される識別図柄としての誘導図柄は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄が変動する誘導図柄変動時間は通常1.5秒程度である。また、誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間(通常0.5秒)が設定されている。
【0092】
誘導図柄表示装置42で停止表示された誘導図柄が、予め定められた当たり図柄の組合せである場合には、一定時間経過後に第1役物誘導装置(可変入球装置)が作動開始し、遊技領域11に設けられた第1の可変入球口としての第1役物作動口43が、遊技球が入球し易い開放状態となる。本実施例では、「3と3」の組合せと「7と7」の組合せを当たり図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、主制御部140を主体として構成され、第1役物作動口43の状態を変化させるものである。
【0093】
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口43に入球があった場合、あるいは3ゲームが終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口43を閉鎖する。
第1役物作動口43は遊技領域11内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口43は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口43が開放して入球し易くなる。
【0094】
第1役物作動口43は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるものである。第1役物作動口43に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0095】
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域11の右上方に設けられており、後述する誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。また、第2の可変入球口としての第2役物作動口33は第2役物誘導装置作動ゲート30の下方である遊技領域11内の右方に設けられており、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効なとき、すなわち誘導増加装置が作動しているときに遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過し、第2役物誘導装置が作動開始すると、第2役物作動口33が、遊技球が入球し易い開放状態となる。第2役物作動口33は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球し易くなる。
【0096】
第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置の作動中に第2役物作動口33に入球があった場合、あるいは当該ゲームが終了したときに作動を終了し、第2役物作動口33を閉鎖する。
第2役物作動口33は、入賞図柄表示装置25における4つの入賞図柄を同時に表示させる役物を作動させるとともに、誘導図柄表示装置42の誘導図柄を変動表示させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・13・14・15番の入賞図柄が点灯表示する。第2役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
【0097】
第1役物作動口43は、特別遊技装置35への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置35は、図23中、破線で示すように第1役物作動口43の下方に設けられている。
図24は、特別遊技装置35の全体構成を示す斜視図である。図24に示すように、特別遊技装置35は、旋回板(クルーン)44、誘導増加装置作動領域(Vゾーン)45、排出口45a、発射タイミング指示装置40を備えている。
【0098】
クルーン44は、すり鉢円盤状で遊技球が通過可能な3つのクルーン穴が形成されている。第1役物作動口43に入球した遊技球は、クルーン44上で旋回しながらいずれかのクルーン穴を通過する。クルーン44には、遊技球がいずれのクルーン穴を通過したかを検知するクルーンスイッチ(図示略)が設けられている。
【0099】
誘導増加装置作動領域45は、クルーン44の下方に設けられており、誘導増加装置(特別遊技発生装置)を作動させる特定の領域を構成している。誘導増加装置とは、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり状態)を発生させるものである。
【0100】
具体的には、誘導増加装置の作動により、当否判定用乱数の当たり値を増加させ、誘導図柄表示装置42における当たり発生確率を高確率状態にさせる。具体的には、「3と3」または「7と7」の組合せによる当たり図柄となる確率が48/49となり、役物誘導装置が作動する確率が高確率状態になる。この結果、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過、又は第2役物作動口33に入球すれば、高い確率で第1役物作動口43が開放される。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲームが終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過した場合に終了する。
【0101】
誘導増加装置作動領域45とクルーン44との間には、遊技球が転がる傾斜面39が設けられている。遊技球が通過するクルーン穴に応じて、傾斜面39上における遊技球が転がる道筋が異なる。誘導増加装置作動領域45は、上方が開口しているとともに内部を遊技球が通過可能に構成されている。
【0102】
誘導増加装置作動領域45は作動領域移動用モータ(図示略)により駆動され、図24中左右方向に往復運動するように構成されている。さらに、図示を省略しているが、誘導増加装置作動領域45には、誘導増加装置作動領域45への入球を検知する誘導増加装置作動領域スイッチ、誘導増加装置作動領域45の位置を検知する作動領域位置スイッチが設けられている。
【0103】
クルーン穴を通過した遊技球が、傾斜面39上を転がり傾斜面39下端に到達した際、遊技球の道筋に誘導増加装置作動領域45が存在していれば、遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過する。遊技球が誘導増加装置作動領域45を通過することにより、誘導増加装置が作動する。なお、誘導増加装置作動領域45を通過しなかった遊技球は、すべてその下方に設けられた左右方向に傾斜した面に沿って流れ、図示しない排出口スイッチを配設した排出口45aを通過する。
【0104】
誘導図柄表示装置42における図柄変動は、第1実施例のパチンコ機1と同様、リーチ状態になった時点で確変するか否かを図柄の色で遊技者に報知する。具体的には、誘導図柄表示装置42に表示された第1の図柄が「3」もしくは「7」の場合に、それから0.5秒後にその「3」または「7」が赤または青になり、当った場合には確変(赤)するかしないか(青)を、第2の図柄が停止するのを待つことなく報知する。なお、誘導図柄表示装置42の図柄変動は、リーチになる場合には変動開始後、0.5秒でリーチとなり、それから0.5秒後に前記の報知動作がなされ、0.5秒後に停止する。
【0105】
以上のように構成されたアレンジボール遊技機によれば、再抽選のような時間のかかる動作を行うことなく、確変するか否かの期待を持たせつつ、短時間で図柄変動を完了することができる。したがって、従来のアレンジボール遊技機において、リーチによる多彩な演出により、リーチアクションが終了するまで次のゲームに進むことができず、稼働率が低下するという問題を本発明により解決することができる。
【0106】
ここで本実施例の構成と本発明の構成要件との対応関係を示す。誘導図柄表示装置42が本発明の可変表示装置に相当し、誘導図柄表示装置42に表示される図柄が本発明の識別情報に相当し、第1役物作動口43が本発明の可変入賞装置に相当する。
[その他]
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0107】
例えば、パチンコ機1及びアレンジボール遊技機では、特別図柄(アレンジボール遊技機では誘導図柄)が赤になることにより確変、青になることにより非確変を報知するものであったが、この対応関係を逆にしても良い。また赤・青以外の色を用いて確変・非確変を報知してももちろん構わない。
【0108】
タイマーモード処理(1)および(2)は、何れも特別図柄制御部160で実行したが、主制御部140で実行してもよい。この場合、リーチの発生を指定するコマンドがタイマーモードでは特別図柄制御部160に出力されないようになる。また、タイマーモードが発生するきっかけを、始動入賞以外にしてもよい。例えば、大当りの発生、確変状態の終了、所定のリーチ変動パターンの発生などとしたり、これらを適宜組み合わせ、全ての条件が成立したときにタイマーモードになるようにしてもよい。また、タイマーモードの継続時間を、100秒以外にしてもよい。また継続時間を1つの値に固定するのではなく、何らかの条件(例えば、乱数抽選)で50秒、100秒、300秒などとタイマーモードに移行する都度、異なるようにしても良い。また、タイマーモードは、外れリーチの発生を完全に抑制するモードではなく、外れリーチが発生する確率を0以外の所定値まで低下させるモードとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る遊技機において、前面枠を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る遊技機において、7セグメント表示装置、普通図柄表示装置などの光源であるLEDが実装された回路基板を図3とは逆側から透視した図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る遊技機を示す裏面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を示すブロック図である。
【図7】(a)は本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する主制御部の説明図であり、(b)は本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する枠制御部の説明図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する特別図柄制御部の説明図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る遊技機の主制御部が行うメインジョブを説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの復電処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部140にて実行される変動開始処理のフローチャートである。
【図13】本発明の実施例に係る遊技機において、主制御部の内蔵RAMに格納された各種メモリ等の代表例を示す説明図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部160にて実行される変動開始処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部160にて実行されるリーチ開始後処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部を示す説明図である。
【図17】本発明の第1実施例に係る遊技機において、主制御部を構成するCPUを示す説明図である。
【図18】(a)は本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部にて実行されるタイマーモード処理(1)のフローチャートであり、(b)は本発明の第1実施例に係る遊技機において、特別図柄制御部にて実行されるタイマーモード処理(2)のフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの一例を示す説明図である。
【図20】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの他の例を示す説明図である。
【図21】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの一部を例示する説明図である。
【図22】本発明の第1実施例に係る遊技機におけるリーチ変動パターンの他の例を示す説明図である。
【図23】本発明の第2実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図24】本発明の第2実施例の特別遊技装置の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機 11…遊技領域
16…中央装置
24,24a,24b,24c…
7セグメント表示装置
27…演出用表示装置
27a…レンズ
42…誘導図柄表示装置(可変表示装置)
140…主制御部 160…特別図柄制御部
200…LED表示装置(可変表示装置)
272…表示装置
273…天国窓
Claims (5)
- 遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、複数種類の識別情報を変動表示可能であって該識別情報を同時に複数表示可能な可変表示装置と、
該可変表示手段に表示される識別情報が予め定められた特定の配列となったとき、遊技者にとって有利な状態に変化可能な可変入賞装置と、
該可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率を上昇させる確率変動手段と、
を備えた遊技機であって、
前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の予め定められた所定のタイミングで、該識別情報の色を変更することにより、前記確率変動手段が前記確率を変動させるか否かを報知するための報知動作を行う確率変動報知手段
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記タイミングが複数種類存在し、
前記確率変動報知手段が、複数の前記タイミングの中から所定の条件に基づいてタイミングを選択して前記報知動作を行うものである
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記所定の条件が、乱数を用いた抽選であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態であるか否かに応じて、各前記タイミングが選択される確率が異なっていることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
- 前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇された状態においては、前記可変表示装置に表示される識別情報がリーチ状態となった後、全ての識別情報が確定表示されるまでの間の略中央のタイミングで報知する確率が最も高く、前記確率変動手段により、前記可変表示手段に表示される識別情報が前記特定の配列となる確率が上昇されていない状態においては、前記略中央以外のタイミングで報知する確率の方が高くされていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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-
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