JP4016363B2 - 浮遊溶融帯域制御装置及び制御方法 - Google Patents

浮遊溶融帯域制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FZ法による半導体製造装置に用いられる浮遊溶融帯域制御装置に関し、詳しくは、4台のテレビカメラを用いて溶融帯域のゾーン長および晶出結晶径を間接的に制御する浮遊溶融帯域制御装置及び制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、半導体棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域を作り、該誘導加熱コイルに対し上側の溶出側材料棒および下側の晶出側半導体棒を軸方向へ移動させることにより溶融帯域を軸方向に移動させる浮遊溶融帯域半導体製造装置において、該溶融帯域およびその付近をテレビカメラで撮像し、その画像を画像処理して幾何学量を測定し、その測定値の応じて加熱コイルに供給する電力や半導体棒の移動速度を調節するようにした半導体棒浮遊溶融帯域制御装置を既に提案している(特公平5−71552号公報、特公平6−51598号公報、特公平6−57630号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案の技術により、制御の応答性が速く、安定した制御を行なうことが可能となったが、次のような改良すべき点があった。
すなわち、上記の技術は全て溶融帯域付近を1台のテレビカメラで撮像し、これに付随した1個の画像処理回路で画像処理して制御を行なうようにしているため、
(1)結晶成長の初期に無転位化のため、直径を2〜3mm程度に絞る(この部分を絞りという)時に溶融帯域が誘導加熱コイルに隠れてしまい、正確にゾーン長や晶出結晶径が検出できず、そのため絞りが自動化できない。
(2)1台のテレビカメラでは分解能が悪いため、ゾーン長が正確に検出できず、ゾーン長の制御性が悪く、製造された半導体単結晶棒の面内抵抗率分布(結晶の成長軸に垂直な断面における抵抗率の分布)がよくない。
等の問題があった。
【0004】
本発明は上述の点に着目してなされたもので、4台のテレビカメラを用いて溶融帯域を監視することにより、正確な検出が可能で、絞り工程の自動化を可能にすると共に、ゾーン長の制御性を良好にし、面内抵抗率分布の安定化をはかった浮遊溶融帯域制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明は、溶出側材料棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域をつくり、溶出側材料棒および晶出側半導体棒を前記誘導加熱コイルに対し相対的に移動させて前記溶融帯域を軸方向に移動させ、前記溶融帯域の幾何学量をテレビカメラで検出し、該検出量に応じて前記誘導加熱コイルに供給する電力または前記溶出側材料棒の相対移動速度を調節することにより、前記溶融帯域のゾーン長および晶出結晶径を一定に制御する浮遊溶融帯域制御装置において、
前記テレビカメラは、前記誘導加熱コイルの斜め上に設置された第1テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの斜め下に設置された第2テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの下部に位置する前記溶融帯域の真横に水平設置され、前記ゾーン長に略該当する範囲で垂直移動するようにした第3テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの真横に水平に設置された第4テレビカメラと、からなり、各々のテレビカメラに個別に画像処理回路が接続されていることを特徴とする。
【0006】
また、前記第3テレビカメラは垂直移動装置に取り付けられ、該垂直移動装置は、晶出ゾーン長設定器で設定されたゾーン長の設定値に基づいて垂直往復移動するように構成される。
【0007】
そして本発明の好ましい実施の形態は、前記第1テレビカメラおよび第2テレビカメラで前記溶出側材料棒の絞り部の直径とゾーン長とを検出して前記誘導加熱コイルへの供給電力および溶出側材料棒の下降速度を制御することである。これにより絞りの自動化が可能になる。
また、溶融ネック部直径を制御することにより、ゾーン長を制御するようにすれば、応答性が速く、安定した制御ができる。その際、溶融ネック部直径として、溶出側材料棒が1回転する間の溶融ネック部直径の検出値を平均化して用いれば、材料棒が偏平であっても正確な制御ができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構造部品の寸法、材質、形状、相対位置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0009】
図1ないし図3には、本発明が適用された浮遊溶融帯域制御装置の全体構成が示されている。
発振器10から誘導加熱コイル12へ高周波電流が供給されて、溶出側材料棒16の一部が加熱溶融され、溶出側材料棒16と晶出側半導体棒18との間に溶融帯域20が形成される(図2および図3参照)。
【0010】
晶出側半導体棒18は鉛直に配置されており、昇降用可変速モータ22により下方へ速度Vs で移動される。また、晶出側半導体棒18は図示しないモータにより一定速度で回転され、晶出側半導体棒18と溶融帯域20の晶出界面24の付近の温度分布が回転対称になる。
【0011】
一方、溶出側材料棒16も鉛直に配置されており、昇降用可変速モータ26により下方へ速度Vp で移動される。また、溶出側材料棒16は、図示しないモータにより一定速度で回転され、溶出側材料棒16の溶融帯域20との晶出界面28(図2参照)付近の温度分布が回転対称になる。
【0012】
溶融帯域20およびその周辺は、4台のテレビカメラ、すなわち、第1テレビカメラ301、第2テレビカメラ302、第3テレビカメラ303、第4テレビカメラ304により監視されている。第1テレビカメラ301は絞り用の斜め上カメラであり、第2テレビカメラ302は絞り用の斜め下カメラであり、第3テレビカメラ303はゾーン長検出用の垂直移動カメラであり、第4テレビカメラ304は晶出結晶径およびゾーン長検出用の水平固定カメラである。各テレビカメラ301〜304の映像信号が各々の画像処理回路321、322、323および324へ供給されるようになっている。
以下、各図ごとに制御の動作を説明する。
【0013】
図1は、溶出側材料棒16に種子結晶の種付けを行なう初期の状態を示しており、溶出側材料棒16の下端の溶融帯域20の直径およびゾーン長を検出・制御して絞りの自動化を行なうようにしたものである。
【0014】
《絞り制御》
溶融帯域20およびその周辺は、斜め上下から第1テレビカメラ301および第2テレビカメラ302で監視されており、その映像信号が第1画像処理回路321と第2画像処理回路322へ供給されて、晶出結晶径Dc 、および誘導加熱コイル12内にある溶融帯域20の溶出側ゾーン長Lu および誘導加熱コイル12の下部に出ている晶出側ゾーン長Ll が検出される。また、第2テレビカメラ302では晶出結晶径Dc が検出される。
【0015】
画像処理回路321および画像処理回路322からOK/NGの信号が切換回路94に入り、この切換回路94からの信号で切換えスイッチ93を切換え、第1画像処理回路321または第2画像処理回路322からの溶出側検出ゾーン長Luiを補正量記憶装置92に入力する。すなわち、図5に示すように、晶出側検出ゾーン長Luiは視野が異なるため、(a)の第1テレビカメラ301と、(b)の第2テレビカメラ302とでは検出値では検出値が異なるため、連続するように補正量記憶装置92で補正する。
【0016】
加算器91に、第1画像処理回路321および第2画像処理回路322からの溶出側ゾーン長Luiおよび晶出側検出ゾーン長Lli、および記憶装置92からの補正量が入力され、その加算値が減算器89に入力される。
減算器81は、第2画像処理回路322からの前記晶出側検出ゾーン長Lliと、晶出側ゾーン長設定器90から供給される晶出側ゾーン長設定値Ll0(図4(c)に示すように時間と共に可変する値)との差を動作信号として、PID調節器83へ供給し、該PID調節器83は、その出力を前記減算器89に加える。減算器89には、溶出側+晶出側ゾーン長設定器96からの設定値(Luo+Ll0、図4(b)参照)が入力され、比較・増幅されてPID調節器95へ供給し、PID調節器95の出力で発振器10を制御して誘導加熱コイル12へ供給する電力を調節する。
【0017】
《溶出側材料棒の下降速度制御》
次に、溶出側材料棒16の下降速度Vp の制御について説明する。
第2画像処理回路322からから出力される晶出検出直径Dciと晶出直径設定器97の設定値Dco(図4(a)参照)が減算器98に入力され、該減算器98からPID調節器99を介して減算器44へ入力される。減算器44は、下降速度検出器45により検出される溶出側材料棒16の下降検出速度Vpiと、PID調節器99からの晶出直径の演算結果とを比較・増幅し、動作信号として速度調節器46へ供給する。これにより、駆動回路47を介して、昇降用可変速モータ26による溶出側材料棒16の下降速度Vp が制御される。
【0018】
次に、図2に基づいて第3テレビカメラ303および第4テレビカメラ304のよる制御動作を説明する。
図2において、第4テレビカメラ304の映像信号は第4画像処理回路324に供給されて、溶出界面28における直径Dp 、誘導加熱コイル12の下面と晶出界面24との間の長さである晶出側ゾーン長Lおよび晶出側融液傾斜部38と晶出界面24との間の晶出側融液肩部34の直径Dm が検出される。
この融液肩部直径Dm は、晶出界面24から上方へ一定距離hm 離れた位置における晶出側融液肩部34の直径である。
【0019】
これら溶出界面直径Dp および融液肩部直径Dm は、画像上でそれぞれの位置に相当する走査線の輝度振幅が基準値より大きい走査線の長さにより測定される。また、溶出界面28、晶出界面24および誘導加熱コイル12の下面の位置は、走査線の垂直方向の輝度振幅が急変する位置として検出される。さらに、距離hm は、各々の誘導加熱コイル12の下面および晶出界面24に対応した走査線から一定本数離れた走査線までの距離に対応している。この距離hm の値は、3〜5mm程度が好ましい。
【0020】
《溶出側材料棒の下降速度制御》
次に、溶出側材料棒16の下降速度Vp の制御について説明する。
図2において、上棒下降速度演算器39には第4画像処理回路324から溶出直径Dpiおよび融液肩部直径Dmiが供給され、晶出側半導体棒18の下降速度を検出する下降速度検出器41から検出下降速度Vsiが供給される。上棒下降速度演算器39は、これらの値を用いてVsi・(Dmi/Dpi)2 を演算し、これを算出目標下降速度VpAとして減算器54へ供給する。この算出目標下降速度VpAは、溶融帯域20の体積が一定である場合の下降速度Vp の目標値である。
【0021】
溶融帯域20の体積が時間とともに変化する場合には、次のような近似的な処理をし、補正目標下降速度VpBを補正値として減算器54へ加える。すなわち、減算器48へ第4画像処理回路324、晶出ゾーン長設定器90から各々の晶出側検出ゾーン長Li 、晶出側目標ゾーン長Lo が供給され、比較・増幅されてPID調節器50の出力信号が補正目標下降速度下降速度VpBとして減算器54へ供給される。
【0022】
この晶出ゾーン長設定器90は、プログラム設定器であり、画像処理回路324から供給される融液肩部直径Dmiに応答して、例えば図2に示すような融液肩部直径Dm の関数である晶出側目標ゾーン長Lo を出力する。
晶出側目標ゾーン長Lo の値は、直胴部では一定であるが、コーン部では一定でない。一定にしない理由は、コーン部においては、晶出結晶直径Dsiより融液肩部直径Dmiを大きくする必要があり、融液滴下が発生しやすい部分で晶出側目標ゾーン長Lo を長くして、融液滴下の発生を防止するためであり、また、結晶に転位が生じるのを避けるためである。
ただし、晶出側ゾーン長Li をあまり長くすると、融液部が保持されず切断したり、またコイルと融液部の電磁結合の低下が起きる等種々の問題が生じるので、適当な値にする必要がある。
【0023】
さて、減算器54は、上棒下降速度演算器39、PID調節器50から算出目標下降速度VpAと補正目標下降速度VpBの差を上棒目標下降速度Vpoとして減算器44へ供給する。減算器44は、下降速度検出器45により検出される溶出側材料棒16の下降速度Vpiと、減算器54から上棒目標下降速度下降速度Vpoを比較・増幅し、動作信号として速度調節器46へ供給する。これにより、駆動回路47を介して、昇降用可変速モータ26による溶出側材料棒16の下降速度Vp が制御される。
【0024】
《晶出側半導体棒の下降速度制御》
次に、晶出側半導体棒18の下降速度Vs の制御について説明する。
下降速度検出器41により検出された晶出側半導体棒18の下降速度Vsiと、下降速度設定器59から下棒目標下降速度Vsoとが、減算器62に供給されて比較・増幅され、動作信号として速度調節器63へ供給され、その出力信号が駆動回路65へ供給されて、昇降用可変速モータ22による晶出側半導体棒18の下降速度Vs が制御される。この下降速度設定器59はプログラム設定器であり、第4画像処理回路324からの融液肩部直径Dmiに応答して、融液肩部直径Dmiの関数である下棒目標下降速度Vsoを出力する。
【0025】
《晶出側結晶直径制御》
次に、晶出側結晶径Ds の制御について説明する。
下降速度検出器41により検出された晶出側半導体棒18の下降速度Vsiは、積分器68により積分され、積分棒長YA として減算器70へ供給される。この積分棒長YA は、Li =0の場合の晶出側半導体棒18の長さであり、第3画像処理回路323からの晶出側ゾーン長Li によって補正される。
【0026】
すなわち、減算器70は、積分棒長YA と晶出側ゾーン長Li との差を晶出側半導体棒長Yとして、基本供給電力微分値設定器72へ供給する。基本供給電力微分値設定器72は、プログラム設定器であり、晶出側半導体棒長Yの関数である基本供給電力微分値Ep を加算器74へ供給する。この基本供給電力微分値Ep は加算器74を介して積分器76へ供給されて積分され、加算器78を介して発振器10の電力制御入力端子へ供給されて、発振器10から誘導加熱コイル12へ供給される電力が調節される。基本供給電力微分値Ep により、融液肩部直径Dmiをほぼ融液肩部目標直径Dmoに近づけることができる。
【0027】
一方、晶出側半導体棒長Yは、融液肩部直径設定器80にも供給される。この融液肩部直径設定器80は、プログラム設定器であり、晶出側半導体棒長Yの値に応答して例えば図2に示すような晶出側半導体棒長Yの関数である融液肩部目標直径Dmoを減算器82へ供給する。減算器82は、融液肩部直径設定器80から供給される融液肩部目標直径Dmoと第4画像処理回路324から供給される融液肩部直径Dmiとの差を動作信号として、PID調節器84へ供給し、その出力を加算器78に加えて基本供給電力微分値Ep の積分値を補正する。
【0028】
ここで、PID動作を各ゲインを小さくして、ハンチングの幅を抑えることにより、融液滴下の発生を防止する必要がある。しかしこのゲインを小さくするとPID調節器84の出力では補正が不充分となる。そこで、PID調節器84の出力のI動作成分出力を定数倍器86へ供給して定数倍し、これを加算器74へ加え、基本供給電力微分値Ep とともに積分器76により積分し、加算器へ供給して補正するようにしている。
【0029】
本発明では、ゾーン長Lの検出用にもう1台の第3テレビカメラ303を垂直移動装置101に取り付け、この第3テレビカメラ303を垂直移動させながら、コーン部〜直胴のゾーン長を検出するようにしたものである。垂直移動装置101としては、例えばボールネジのような送りネジ機構を用い、この送りネジ機構を駆動手段で回転させる装置が用いられる。この垂直移動装置101には晶出側ゾーン長設定器90により晶出側目標ゾーン長Lo が供給され、このゾーン長Lo の範囲で垂直移動する。
【0030】
第3画像処理回路323から前記晶出側検出ゾーン長Li と晶出側目標ゾーン長Lo との差(Li−Lo)が出力されて、加算器105から晶出側検出ゾーン長Li が出力されて前記減算器70へ供給され、前述のように晶出側結晶直径制御がなされる。
次に、図3に基づいて第3テレビカメラ303および第4テレビカメラ304のよる制御動作を説明する。
【0031】
《融液肩部直径と晶出結晶直径》
図3において、融液肩部直径Dm が一定時間後の晶出結晶直径Ds と一定の関係にあり、その相関関係が大きいことが判明している。
したがって、晶出結晶直径Ds を直接制御するよりも、融液肩部直径Dm を制御することにより、間接的に晶出結晶直径Ds を制御した方が、応答性が速くなり、安定した制御を行なうことができる。
【0032】
また、晶出界面24よりも晶出側融液肩部34での横断面の方が、融液の表面張力により真円に近い。このため、晶出結晶直径Ds よりも融液肩部直径Dm を用いた方が、より正確な制御を行なうことができる。
このことから、融液肩部直径Dm を制御することにより、コーン部の製造においては、商品として利用できないコーン部の長さをできるだけ短くしつつ、溶融帯域の融液が滴下するのを防止することが可能となる。
【0033】
《融液ネック部直径Dn とゾーン長Lの関係》
誘導加熱コイル12の下面から下方へ一定距離hn 離れた位置における晶出側融液ネック部36の直径として定義される融液ネック部直径Dn が、一定時間後のゾーン長Lとは密接な関係にあり、その相関関係が大きいことが判明しており、直胴初期、末期と直胴中央部では熱バランスが異なり、直胴初期、末期ではゾーン長Lが長くなる傾向がある。したがって、ゾーン長Lを測定し、融液ネック部目標直径を補正した方が良い。
【0034】
また、ゾーン長Lを直接制御するよりも、融液ネック部直径Dn を制御することにより、間接的にゾーン長Lを制御した方が応答性が速くなり、安定した制御を行なうことができる。
溶出側材料棒16が偏平な場合、溶融ネック部直径Dn は、溶出側材料棒16の回転により変動するので、溶出側材料棒16が1回転する間の直径の検出値を、ネック直径平均回路49により平均化して用いることが望ましい。
【0035】
面内抵抗率分布に最も影響を与えるものは、ゾーン長Lであることは判明している。融液ネック部目標直径を補正し、直胴全長にわたりゾーン長Lを一定に制御することにより、直胴全長にわたり、面内抵抗率分布の改善された結晶を得ることができる。
ここで上記の距離hn は、ゾーン長Lの変化量に対する融液ネック部直径Dn の変化量が大きく、すなわち、感度が高く、かつ、測定値が安定しているという条件のもとに決定される。具体的には、最小径であるくびれ部分に近い方が好ましく、誘導加熱コイル12の下面から数mm以内がよい。
【0036】
《ゾーン長制御》
図3において、ネック部直径設定器40により、融液ネック部目標直径Dnoが設定される。この融液ネック部目標直径Dnoは、ゾーン長偏差の演算値(Li −Lo)*と共に、加算器/減算器42へ供給されて補正される。
【0037】
融液ネック部検出直径Dni、融液ネック部目標直径Dnoは、各々の画像処理回路324、ネック部直径設定器40からゾーン長偏差の演算値(Li−Lo)* と共に加算器/減算器42へ供給されて比較・増幅されてPID調節器43へ供給される。減算器44は、速度検出器45による昇降用可変速モータ26の回転速度の検出値とPID調節器43の出力値とを比較増幅し、動作信号として速度調節器46へ供給する。これにより、駆動回路47を介して昇降用可変速モータ26の回転速度が調節され、融液ネック部検出直径Dniが目標直径Dno+補正量(Li−Lo)* になるように制御される。したがって、直胴部製造時には間接的にゾーン長Lが一定になるよう制御される。
【0038】
ここで、融液肩部直径Dmiと融液ネック部検出直径Dniの測定ラインは平行になっているので、両者共同一方法で直径を測定することができる。
その上、走査線の数が限定されているので、第4テレビカメラ304をその走査線が水平になるように配置することにより、融液肩部直径Dmiおよび融液ネック部検出直径Dniの測定精度がいずれも高くなる。
【0039】
前記画像処理回路323から前記晶出側検出ゾーン長Li と晶出側目標ゾーン長Lo との差(Li−Lo)が出力されてPID調節器104へ供給される。このPID調節器104の出力は前記加算器/減算器42へ供給され、比較・増幅されてPID調節器43へ供給され、前述のようにゾーン長制御がなされる。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、4台のテレビカメラを使用し、斜め上と斜め下に設置された第1、第2のテレビカメラで溶出側材料棒の溶融帯域を監視してその直径とゾーン長を検出するようにしたので、誘導加熱コイルに隠れて検出できにくかった絞りの直径とゾーン長が正確に検出できるようになり、この検出に基づいて誘導加熱コイルや昇降用可変速モータの制御して絞り工程の自動化が可能となる。
【0041】
また、第3テレビカメラは垂直移動装置に取り付けられ、ゾーン長の設定値に基づいて垂直往復移動するようにしたので、第3テレビカメラは溶融帯域の下部境界線から上部境界線まで往復移動し、境界線とテレビカメラが一致するため高分解能が得られ、面内抵抗率分布が安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体棒浮遊溶融帯域制御装置の実施の形態を示すブロック図で、第1および第2テレビカメラによる絞りの制御装置を示している。
【図2】 本発明の半導体棒浮遊溶融帯域制御装置の実施の形態を示すブロック図で、第3および第4テレビカメラによるコーン部の制御装置を示している。
【図3】 本発明の半導体棒浮遊溶融帯域制御装置の実施の形態を示すブロック図で、第3および第4テレビカメラによる直胴部の制御装置を示している。
【図4】 (a)は晶出直径設定器、(b)は溶出側+晶出側ゾーン長設定器、(c)は晶出側ゾーン長設定器の各々の設定値と時間の関係を示すグラフである。
【図5】 (a)は第1テレビカメラ、(b)は第2テレビカメラの各々の視野を示す説明図である。
【符号の説明】
12 誘導加熱コイル
16 溶出側材料棒
18 晶出側半導体棒
20 溶融帯域
101 垂直移動装置
301 第1テレビカメラ
302 第2テレビカメラ
303 第3テレビカメラ
304 第4テレビカメラ
321 第1画像処理回路
322 第2画像処理回路
323 第3画像処理回路
324 第4画像処理回路
L ゾーン長

Claims (5)

  1. 溶出側材料棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域をつくり、溶出側材料棒および晶出側半導体棒を前記誘導加熱コイルに対し相対的に移動させて前記溶融帯域を軸方向に移動させ、前記溶融帯域の幾何学量をテレビカメラで検出し、該検出量に応じて前記誘導加熱コイルに供給する電力または前記溶出側材料棒の相対移動速度を調節することにより、前記溶融帯域のゾーン長および晶出結晶径を一定に制御する浮遊溶融帯域制御装置において、
    前記テレビカメラは、前記誘導加熱コイルの斜め上に設置された第1テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの斜め下に設置された第2テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの下部に位置する前記溶融帯域の真横に水平設置され、前記ゾーン長に略該当する範囲で垂直移動するようにした第3テレビカメラと、前記誘導加熱コイルの真横に水平に設置された第4テレビカメラと、からなり、各々のテレビカメラに個別に画像処理回路が接続されていることを特徴とする浮遊溶融帯域制御装置。
  2. 前記第3テレビカメラは垂直移動装置に取り付けられ、該垂直移動装置は、晶出ゾーン長設定器で設定されたゾーン長の設定値に基づいて垂直往復移動することを特徴とする請求項1記載の浮遊溶融帯域制御装置。
  3. 請求項1または2記載の浮遊溶融帯域制御装置を用いて、
    前記第1テレビカメラおよび第2テレビカメラで前記溶出側材料棒の絞り部の直径とゾーン長とを検出して前記誘導加熱コイルへの供給電力および溶出側材料棒の下降速度を制御することを特徴とする浮遊溶融帯域制御方法。
  4. 請求項1または2記載の浮遊溶融帯域制御装置を用いて、
    溶融ネック部直径を制御することにより、ゾーン長を制御することを特徴とする浮遊溶融帯域制御方法。
  5. 前記溶融ネック部直径として、前記溶出側材料棒が1回転する間の溶融ネック部直径の検出値の平均値を用いることを特徴とする請求項4記載の浮遊溶融帯域制御方法。
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