JP4016350B2 - 印刷性及びヒートシール性に優れた不織布シート - Google Patents

印刷性及びヒートシール性に優れた不織布シート Download PDF

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Description

本発明は、優れた印刷性、ヒートシール性、柔軟性を有すると共に、リサイクルが容易であり、更には一般消費者の購買意欲を喚起する意匠性付与が可能な包装材に関する。
包装材はあらゆる分野で必要とされており、その材料の一つとして不織布が使用されている。かかる不織布の使用形態としては、包装材として要求されている強度、耐熱性、感触性、親水性、通気性などの性能と、簡易加工や低コスト性を両立させるため、一般的に積層体として用いられており、また不織布そのものは長繊維不織布(スパンボンド)が広く使用されている。
従来、これら不織布を用いた包装材は、主として傷防止等を目的とした用途に用いられ、プレゼントの包装等の末端消費者の目の直接触れるような用途においては、鮮明な柄や奇抜なデザインを付与した意匠性が必要とされることから、紙やフィルムが一般的に用いられてきた。ところが、近年、不織布の優れた風合い、ドレープ性が注目され、末端消費者向けの包装材として用いられ始めている。
このような末端消費者向けの包装材は、製品のシルエットを映し出す優れたドレープ性、柔らかな感触、更には、包装材としての使用に耐える強度を付与するためのヒートシール性を有する不織布が要求されている。これらを満足する不織布積層体として、ポリアミド系樹脂不織布とオレフィン系樹脂不織布からなる不織布積層体が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、かかる不織布は、柔軟性、ヒートシール性に優れるものの、オレフィン系樹脂不織布を積層させる工程が必要であり、簡易加工しにくいといった問題があり、更には異なる素材を積層するため、リサイクルが困難という問題があった。更に、ポリエチレンは一般に染色性が悪く、深みのある色彩が出せないため、末端消費者の購買意欲を喚起するような意匠性を付与することは困難であり、市場の多様な要求に応えることができず、普及されるに至っていない。
またポリアミド系の素材ではドレープ性、印刷性、ヒートシール性は諸条件の適性化により満足できるものが得られるが、耐候性が悪く、シートが黄変し、包装材の場合商品価値が著しく下がるという問題があった。従って全面的な印刷品のみにしか包装材として使用できず、さらに素材価格も非常に高価なものであるため、これも包装材等の分野で普及されるに至っていない。
一方、オムツ特に子供用紙おむつのバックシートにおいて、キャラクターデザインの印刷が、需要を喚起する上で重要な役割を果している。かかる用途のおける現状として、印刷の色落ちを考慮してオレフィン系の不織布にもう一枚サーマルボンド不織布を積層することが考えられる。バックシート裏面に印刷して表面から見させるという手段も考えられるがオレフィン不織布であるため印刷性が悪く、意匠性が発揮できない状況にある。ポリエステル系の不織布を用いれば印刷性も向上するがシート自身が硬いためとても表面材に使用できない。またPET/PE等の2成分不織布も考えらえるが糸の鞘表面がオレフィンであるため印刷性が悪くなる。
特開平2001−288668号公報
本発明は従来技術の課題を背景になされたもので、優れた加工性、ヒートシール性を有し、末端消費者が満足する柔軟性を有し、更には優れたドレープ性と染色・印刷性を有することで末端消費者の購買意欲を喚起し得、加えてリサイクルが容易な包装材を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。即ち本発明は(1)ソフトポリエステル系樹脂を主原料とし、非晶性ポリエステルを含むポリエステル不織布であって、平均5%伸長時強力が0.01〜0.8N/5cm/gsm、嵩密度が0.01〜0.5g/cm、ヒートシール強力が30〜100N/5cm、染色堅牢度4級以上であることを特徴とする不織布シート、(2)ソフトポリエステル系樹脂が、ポリブチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とする(1)記載の不織布シート、(3)(1)又は(2)記載の不織布シートを用いること特徴とする包装材料、(4)(1)又は(2)記載の不織布シートを用いること特徴とする紙オムツ用バックシートである。
本発明による不織布シートは、加工が容易且つ安価な一方で、優れたヒートシール性、一般的な末端消費者の嗜好を満足する柔軟性を有し、更には鮮やかな色による染色・印刷が可能であり、加えてリサイクルが可能であり、特に包装材料又は紙オムツ用バックシートとして用いると、大部分の消費者の嗜好に応えうるという利点を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかる包装材は、ポリエステル系不織布よりなることが好ましい。ポリエステル系不織布を用いることにより、紙、編物、織物にない独特の風合いを備える包装材が得られ、加えて鮮明な染色性・印刷性を付与し、更にはリサイクルが可能とすることができるである。
本発明にかかる包装材に用いるポリエステル不織布は、ソフトポリエステル系を主原料とする不織布であることが好ましい。ソフトポリエステル系ポリエステルを用いることにより、より優れた柔軟性・風合いとドレープ性、染色性・印刷特性を得ることが可能となるからである。
本発明でいうソフトポリエステルとは、具体的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、変性ポリエステルまたはこれらを混合したものが挙げられる。
本発明にかかる包装材に用いるソフトポリエステル系不織布は、平均5%伸長時強力が0.01〜0.8N/5cm/gsm、嵩密度が0.01〜0.5g/cm3であることが好ましい。
かかる範囲内のソフトポリエステル系不織布を用いることにより、包装材においては加工が容易である一方で柔軟性に優れ、被包装物の保護性が高く、更には優れたドレープ性により被包装物のシルエットが映し出せる包装材が得られるからである。また紙おむつのバックシートにおいては肌触りがよく現状のオレフィン系バックシートと相違なく使用できる。より好ましい範囲は平均5%伸長時強力0.1〜0.8N/5cm/gsm、嵩密度0.1〜0.4g/cm3、更に好ましくは平均5%伸長時強力0.3〜0.5N/5cm/gsm、嵩密度0.1〜0.2g/cm3である。
ここでいう平均5%伸長時強力とは、常温において5cm巾の短冊状の不織布を5%伸長させたときにかかる荷重を不織布の目付で割った値を、タテ・ヨコ方向にN=5で平均したものである。
本発明にかかるソフトポリエステル系不織布は、ヒートシール強力が30〜100N/5cmであることが好ましい。
ヒートシール強度が30N/5cm未満であれば、包装材として用いたとき、実用において、被包装物の重量等に耐え切れず破損することが多くなるからである。また紙おむつにおいては他素材との接着において接着強度が不備となる可能性が高い。ヒートシール強度の上限は特に限定するものではないが、100N/5cmを超えても実用においてメリットは少なく、その反面、シール部が硬くなりすぎるという不具合が生じやすいからである。より好ましいヒートシール強度は50〜80N/5cm、更に好ましくは50〜70N/5cmである。
なお、本発明でいうヒートシール強力とは135℃で5秒間、足踏み式ヒートシーラーで巾5mmのヒートシールを形成させ、シール面が中心になるように5cm巾の短冊を打ち抜き、引張試験を行ってシールが破壊されるときの強力を測定した値である。
本発明にかかる包装材に用いるポリエステル系不織布は、染色堅牢度4級以上であることが好ましい。かかる範囲を満足することにより、需要を喚起し得る優れた意匠性を付与することができ、包装材、特にキャラクター等を多色で印刷するオムツ用バックシートにおいては商品価値を高めることができるからである。
本発明でいう染色堅牢度とは130℃*3時間の連続染色を行ったあと、JIS−L0849に基いて測定した値をいう。また同不織布にはグラビア印刷によるプリントも可能であり、同様に良好な堅牢度を有する特徴をもつ。接着剤としては、ウレタン系、エステル系、アクリル系、スチレン系等の樹脂が用いられるが、特に限定されるものではない。これらの接着剤には安定剤、紫外線吸収剤、吸湿剤、撥水剤、顔料等が含まれても良い。
本発明にかかる包装材に用いるポリエステル不織布は、非晶性ポリエステルを含むものであることが好ましい。これにより、ポリエステルの有する風合いを損なうことなく、より強力なヒートシール性を確保することが出来るとともに、より鮮明な染色性・印刷特性をえることができるからである。
本発明でいう非晶性ポリエステルとは、例えば、他の第三成分として、酸成分では、イソフタール酸、アジピン酸、セバチン酸、グルタル酸等の第三成分を共重合したものや、ジオール成分としては、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール/エチレングリコール、などのジオール成分を共重合したポリエステルが挙げられる。
非晶性ポリエステルは、2成分以上の複合繊維のシース部に用いる等、その複合・混合方法に制限はないが、結晶性ポリエステル原料とレジンブレンドに混合することが好ましい。かかる方法により混合すると、通常の2成分紡糸に比して容易に紡糸でき、かつ、2成分紡糸に劣らない強力なヒートシール性が得られるからである。
何故、レジンブレンドによる紡糸でこのような芯-鞘構造2成分複合糸に匹敵する効果が得られるか定かではないが、以下のとおり推測する。すなわち、溶融した結晶性ポリエステルのマトリックス中に共重合非晶性芳香族ポリエステルが良好に分散した状態で紡糸オリフィスを通過することになるが、紡出前の溶融状態の接触界面では、共重合非晶性ポリエステルと結晶性ポリエステルとの共重合が進み、添加量が少ないと比較的短時間で共重合は完結してマトリックス中に分散している。次いで、紡糸オリフィスで大きなせん断力を受けると、溶融粘度の低い非晶性共重合体はオリフィス壁面へと弾き出されてシースコア構造を形成すると推測される。
このような理由から、結晶性ポリエステルと共重合非晶性芳香族ポリエステルは、レジンブレンド(2種以上のポリマーをレジンで投入し、エクストルーダー内で混合して、溶融押し出しして紡糸する)であってもよいし、混練り等により前もってレジン投入前から共重合ポリエステルと芳香族ポリエステルが共重合されていてもよい。
かくして紡糸された繊維は、固化点付近まで冷却しつつネット上にウエッブ状に引き取られるが、このとき、共重合ポリエステルを含有させたものは、接触する繊維間の界面の接合力が高くなり、次いで、エンボス加工等をおこなっても、不織布強力は非常に向上してくる。この結果から、シースコア構造化して、熱接着繊維のような効果が発現している可能性が考えられる。
以下、本発明にかかる包装材に用いる不織布の好ましい製造方法の一例を示す。
固有粘度1.20〜1.80のポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略す)又は、固有粘度0.8〜1.6のポリトリメチレンテレフタレートと、ポリエチレンテレフタレートにジオールを例えば30モル%共重合した融点が180℃の芳香族ポリエステル(PET共重合体)を混合しつつ真空乾燥して、少なくとも水分率を0.003重量%以下として紡糸に供することが推奨される。本発明での好ましい水分率は0.002重量%以下である。乾燥工程を省略して、紡糸段階でベントより水分を除去する場合は、押出機で溶融される直前及び直後に高真空で水分を除去する方法が推奨される。
ついで、常法により、溶融紡糸を行う。紡糸温度は、ポリブチレンテレフタレートの融点より15℃〜40℃高い温度が推奨される。好ましくは25℃〜35℃高い温度が推奨される。オリフィスから溶融ポリマーを吐出するに際し、本発明では、せん断速度を高く設定できる孔径が推奨できる。剪断速度を高くすることで、擬似シースコア構造化ができるので特に好ましい。好ましい剪断速度は500/秒〜5000/秒であり、より好ましくは1500/秒〜4000/秒である。剪断速度が10000/秒を越えると異常流動を生じ、繊維の強力が低下するので好ましくない。吐出量はせん断速度を高くした構造形成と引取速度に応じて所望の繊度となる最適量とするのが好ましい。
本発明では、好ましい繊度が0.5dtexから8dtexであるから、引取速度が4000m/分であれば、単孔あたりの吐出量は0.2g/分〜3.2g/分とするのが好ましい。吐出するノズルは多数列の小さなノズルを必要個数設置しても良いし、多列の孔を有する一枚のノズルを用いてもよい。吐出された溶融線条は、冷却しつつ細化させて引取る。スパンボンド法では、アスピレーター機能をもつエジェクターで引取り、搬送ネット上に振落として繊維配列をランダムな状態に開繊積層したウエッブを形成する。このとき、繊維は弾性回復限界内で遅延回復して不織布の形態保持性が低下して取扱性が悪くなる場合がある。このため、本発明では、開繊積層したウエッブの遅延回復を直ちに抑制してウエッブ形態を固定する方法を強く推奨する。具体的には、引取りネットでの挟み込み固定化する方法や、押さえローラーによる固定化方法が例示できる。このことにより、不織布の形態保持性が著しく向上する。振り落とす繊維量は、所望の目付けになるように引取ネット速度に応じて調整し振り落とす。
振り落とし繊維本数が一定の場合では、引取ネット速度を早くしていくと、開繊された繊維は、ネットの進行方向(以下MDと略す)に配列する確率が多くなる傾向を示す。このような場合は振り落とす繊維本数を多くすることでランダムな状態を調整することが可能となり、より生産性も向上する。引取りウエッブ形成の工程では、必要な厚み調整も配慮する必要がある。
かくして得られた不織布は、要望に沿う色に染色し、被包装材に応じた大きさに切断・ヒートシールされ、更には印刷工程を経て最終的な包装材や紙オムツ用バックシート等に加工される。
なお、本発明における上記製造方法は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によって限定されるものではない。なお、実施例における評価方法は下記とおりである。
(平均5%伸張時強力)
5cm*20cmの短冊状にタテ及びヨコ方向別にサンプルを打ち抜き、テンシロン引張試験機を用いJIS L1906 5.3.1に準じ、5%伸長時にかかる張力をタテ、ヨコ方向N=5でそれぞれ測定し、それらの平均値をサンプルの目付で割って値を求めた。
(柔らかさ)
平均5%伸長時強力が0.5N/5cm/gsm以下のものを○、より大きいものを×とした。
(嵩密度)
不織布巾方向に等間隔でダイヤルシックネスゲージ(測定部面積2.0cm2、荷重5KPa)で厚さ(mm)を測定し、その平均値を平均厚さとする。次に厚さを測定した位置を含む20cm*5cmの短冊を打ち抜き、質量(g)を秤量しその平均値を平均目付(g/m2)とする。嵩密度は(1)式で計算により求め0.5g/cm3以下のものを○、より大きいものを×とした。
嵩密度(g/cm3)=目付(g/m2)÷厚さ(mm)÷1000・・・(1)式
(ヒートシール強力)
ヒートシール部分中央に横断するように5cm*20cmの短冊状にサンプルを打ち抜き、テンシロン引張試験機を用いJIS L1906 5.3.1に準じた方法で測定を行いN=3でシールが破断するときの強力を求め、その平均値を求め、30N/5cm以上のものを○、より小さいものを×とした。
(染色堅牢度)
JIS L-1906に準ずる
摩擦試験機II型(ガクシン型)を用いて測定し、20度*65%RHの標準状態において、100mmのつかみ間隔で試験片を100往復させてN=2で測定を行った。
評価は、染色堅牢度は4級以上のものを○、より低いものを×とした。
(ドレープ性評価)
30cm×30cmの試料の3方をヒートシールにより袋状にし、中に5cm各の箱を入れて、 上部をリボンで縛り、意匠性の全体観察をおこなった。
○:内容物のシルエットがある程度映し出され、包装材及び内容物全体として形状を形成し、審 美性に富む。
△:内容物の突起部分等は映し出されるが、突起部分等がほぼ直線的に結ばれ、審美性が若干劣 る。
× :単に袋の一方をリボンで結んだようにしか見えず、内容物により、全体的な形状が変化す るものではなかった。
(耐光性評価)
5cm×20cmの試料を屋外に60日暴露し、黄色の程度を下記基準で目視評価した。
○:目視では殆ど変化していなかった。
△:若干黄色味を帯びていた。
× :明らかに黄色味を帯び、商品価値は殆どないものであった。
[実施例1〜4]
テレフタル酸(以下TPAと略す)100部、エチレングリコ−ル(以下EGと略す)40部、ネオペンチルグリコール(以下NPGと略す)15部を少量の触媒と仕込み、常法にてエステル交換−重合後ペレタイズして、融点178℃、固有粘度0.780の芳香族共重合ポリエステルA(以下COPES−Aと略す)を得た。
TPA100部、1・4ブタンジオール(以下BGと略す)70部を少量の触媒と仕込み、常法にてエステル交換−重合後ペレタイズして、融点230℃、固有粘度1.205のポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略す)を得た。
COPES−A10部、PBT90部をロータリー式真空乾燥機に投入して、混合乾燥(水分率0.002重量%まで乾燥)し、紡糸に供した。紡糸温度260℃にて、オリフィス径φ0.23mmのノズルより、単孔吐出量0.7g/分で紡糸し、ノズル下50mmより20℃の空気を風速0.5m/秒にて冷却しつつ、ノズル下0.8mの点に設置したエジェクターで糸速4100m/分の速度で吸引させつつ引取り、ノズル下1.5m点で、50m/分の速度で移動している引取ネット面へ繊維束を開繊させつつ振り落とし積層した。ネット面に積層した不織布は210℃で線圧50kN/mのエンボスローラーにて加工され長繊維不織布を得た。
得られたエンボス加工スパンボンド不織布は融点226℃、吸熱開始温度189℃、繊維間の絡合はエンボスによるドットで構成されている。
さらに長繊維不織布にグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷機を用いて種々の印刷加工を行った。その結果エンボスマークの中まで印刷された意匠性の高い不織布シートを得た。
[実施例5〜8]
TPA100部、トリメチレングリコール(以下TGと略す)60部を少量の触媒と仕込み、常法にてエステル交換後、重合してペレット化し、融点221℃、固有粘度1.310のPTTを得た。
COPES−A10部、得られたPTT90部を乾燥後、紡糸温度255℃にて、実施例2で用いたスリット孔のノズルより、単孔吐出量0.25g/分で紡糸し、ノズル下50mmより20℃の空気を風速0.5m/秒にて冷却しつつ、ノズル下0.8mの点に設置したエジェクターで糸速4000m/分の速度で吸引させつつ引取り、ノズル下1.5m点で、45m/分の速度で移動している引取ネット面へ繊維束を開繊させつつ振り落とし積層した。ネット面に積層されたウェブは230℃のエンボスロールで線圧40kg/cmで部分熱圧着し長繊維不織布を得た。
得られた長繊維不織布に、融点221℃、吸熱開始温度182℃、繊維間の絡合はエンボスによるドットで構成されている。
さらに長繊維不織布にグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷機を用いて種々の印刷加工を行った。その結果エンボスマークの中まで印刷された意匠性の高い不織布シートを得た。
[参考例1〜4]
フィラメントとして芯にポリエチレンテレフタレート(以下PET)、鞘にPBTを体積比8:2で複合紡糸し、スパンボンド法不織性ウェブにした後、220℃のエンボスロールで線圧40kg/cmで部分熱圧着し、長繊維不織布を得た。
さらに長繊維不織布にグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷機を用いて種々の印刷加工を行った。その結果エンボスマークの中まで印刷された意匠性の高い不織布シートを得た。
[比較例1〜4]
固有粘度0.68のPETを用い、紡糸温度285℃にて、孔径0.35mmノズルより単孔吐出量2.5g/分、引取速度4800m/分にて紡糸し、エンボス加工をドット5mm間隔で240℃、線圧50kN/mで行った以外、実施例1と同様にして長繊維不織布を得た。
印刷加工においても実施例1と同様に加工を施した。
[比較例5〜8]
実施例1のPBTの代わりに、PETを芯、ポリエチレン(以下PE)を鞘にした芯鞘複合繊維を使用したスパンボンド法不織性ウェブを、115℃エンボスロールで線圧40kg/cmで部分熱圧着し、実施例1と同様な不織布と印刷加工を施した。
[比較例9〜10]
実施例1のPBTの代わりに、PPを使用してスパンボンド法不織性ウェブとし、190℃のエンボスロールで線圧40kg/cmで部分熱圧着し、ロール状に巻き取った。その後、実施例1と同様の印刷を施した。
[比較例11〜12]
実施例1のPBTの代わりに、ナイロン(以下NY)を使用してスパンボンド法不織性ウェブとし、215℃のエンボスロールで線圧40kg/cmで部分熱圧着し、ロール状に巻き取った。その後、実施例1と同様の印刷を施した。
Figure 0004016350
Figure 0004016350
表1の実施例1〜10に示すごとく、ソフトポリエステル系の不織布で平均5%伸長時強力を0.5以下、嵩密度を0.5g/cm3以下としたものは、風合いが柔らかいだけでなく、PBTや共重合PETを使用することで、ヒートシール性や染色堅牢度に優れ、包装材または紙おむつのバックシートとして非常に適したものが得られた。これに対し、比較例1〜4は風合いが硬いだけでなく、ヒートシール性に劣るものとなった。また、比較例5〜8は染色堅牢度が悪く包装材または紙おむつバックシートとしては劣るものとなった。比較例9〜12は柔らかさは良好であったが、染色堅牢度が劣るものとなった。
本発明による、柔らかく優れたヒートシール性を有する不織布を用いた包装材は、物質の保護と加工性に優れたものであり、染色性が良いため外観上の美しさを要求される包装材にも広く使用できる。
本発明において測定した、ヒートシール評価サンプルを示した図である。 本発明においてヒートシール評価の方法を示した図である。

Claims (2)

  1. ポリブチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートを主原料とし、非晶性ポリエステルを含むポリエステル不織布であって、平均5%伸長時強力が0.01〜0.8N/5cm/gsm、嵩密度が0.01〜0.5g/cm、ヒートシール強力が30〜100N/5cm、染色堅牢度4級以上である不織布シートを用いた包装材料。
  2. ポリブチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートを主原料とし、非晶性ポリエステルを含むポリエステル不織布であって、平均5%伸長時強力が0.01〜0.8N/5cm/gsm、嵩密度が0.01〜0.5g/cm 、ヒートシール強力が30〜100N/5cm、染色堅牢度4級以上である不織布シートを用いたオムツ用バックシート。
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