JP4015945B2 - テクスチャリング加工用組成物、スラリー、および磁気ディスクの製造方法 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は磁気ディスク用基板にテクスチャリング条痕を付けるテクスチャリング加工用組成物、該組成物を含有するスラリー、およびテクスチャリング加工された磁気ディスクに関し、特に、微細なテクスチャリング条痕を迅速に形成でき、かつテクスチャリング加工後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくすることのできるテクスチャリング加工用組成物、該組成物を含有するスラリーおよびテクスチャリング加工された磁気ディスクの製造方法に関する。
【0003】
(背景技術)
増大する磁気ディスクの記録密度の要求を満たすために、磁気ディスク表面と磁気ヘッドとの距離が小さくなり、例えば50〜100nm程度になっている。このため磁気ディスクの表面はできるだけ平坦であることが必要である。磁気ディスクの平坦化に伴って、いわゆる磁気ヘッドの吸着、すなわち磁気ディスクの静止後再駆動しなくなり、ハードディスクドライブの始動が不能になるというトラブルが起こる。数年前まではこのような「磁気ヘッドの吸着」を防ぐために、通常磁気ディスクの下地層(磁性層の下層)にいわゆるテクスチャリング加工を施していた。
【0004】
テクスチャリング加工とは、所定の粒径の砥粒が付着した研磨テープあるいは砥粒の懸濁液を磁気ディスクの下地層表面に摺接して、磁気ディスク下地層の表面に微小な条痕を形成することである。このときに形成されるテクスチャリング条痕は、数年前まではいわゆる「磁気ヘッドの吸着」を防止するためのものであり、そのためにはある程度の大きさが必要だが、浮上中の磁気ヘッドと衝突する程大きくてはいけないという条件を満たす必要があり、さらにテクスチャリング条痕は十分に均一でなければならなかった。
【0005】
このような条痕を形成するためのテクスチャリング加工用組成物としては、従来から、ダイヤモンド砥粒やアルミナ砥粒を研削液に混合したスラリーが用いられていた。
【0006】
例えば、特開平6−33042号公報には、炭素数2〜5の二価アルコール、エチレングリコール重合物またはプロピレングリコール重合物を分散媒とし、ダイヤモンド、炭化珪素、酸化アルミニウムの砥粒を分散させて得られるメモリーハード用ディスクのテクスチャリング用研磨組成物が開示されている。また、特開平8−287456号公報には、ダイヤモンド等の微粒子または粉末とアルキレングリコールモノアルキルエーテル並びに脂肪酸またはそれらの金属塩を含有する磁気ディスク用基板のテクスチャリング加工用組成物が開示されている。
【0007】
しかし近年では、磁気ディスク内周部にレーザー加工による段差(当分野では「レーザーバンプ」といわれている。)を形成し、磁気ディスク静止時にはこの段差上に磁気ヘッドを着陸させることにより「磁気ヘッドの吸着」を防いでいる。そのため現在は「磁気ヘッドの吸着」防止とは異なる目的のためにテクスチャリング加工が行われている。
【0008】
すなわち、テクスチャリング加工後の磁気ディスク表面に形成される磁性層中の粒子の結晶方向を揃え磁気記録を効率的に行うために、微細なテクスチャリング条痕を形成することが行われる。そのため、以前のような数μm程度の大きさのテクスチャリング条痕ではなく、例えば1μm当たり10〜30本の条痕が形成されている。
【0009】
また、テクスチャリング加工前の磁気ディスク下地層に存在するサブストレート研磨工程に起因する「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去するために、テクスチャリング加工が施される。これら「研磨痕」や「研磨スクラッチ」は、磁性粒子による記録読み書きの際のエラー原因となり、磁気ディスクの記録密度向上を阻害させる要因となる。
【0010】
さらにまた、テクスチャリング後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくし磁気ヘッドの浮上高さを小さくするためにテクスチャリング加工が施されている。
【0011】
しかし、上述の公報に開示されているテクスチャリング用研磨組成物、あるいはテクスチャリング加工用組成物は、上述の「磁気ヘッドの吸着」を防ぐことが目的であり、現在のテクスチャリング加工に必要とされる、微細なテクスチャリング条痕の形成と「研磨痕」や「研磨スクラッチ」の除去、及びテクスチャリング加工後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくすることを同時に達成することは不可能であった。
【0012】
磁気ディスクの記録密度を向上させるには、磁気ディスクの下地層(磁性層の下層)のテクスチャリング加工表面粗さを小さくし磁気ヘッドの浮上高さを従来より小さくすると共に、ディスク円周方向に微細なテクスチャリング条痕を形成し磁気記録を効率的に行い、同時に、テクスチャリング加工前に行われるサブストレート研磨工程に起因する、磁気ディスクの下地層に存在する「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去する必要がある。
【0013】
テクスチャリング加工表面の表面粗さを小さくし、微細なテクスチャリング条痕を形成するためには微小な粒子ないし粉末を使用する必要があるが、通常は粒子が小さくなると加工レートが低下してしまうので、短時間のテクスチャリング加工によって「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去することは困難であった。
【0014】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、テクスチャリング加工後における、磁気ディスクの下地層の平均表面粗さ(Ra)が小さく、かつ微細なテクスチャリング条痕を形成すると同時に、サブストレート研磨工程に起因する「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を、テクスチャリング処理により高加工レートで除去することのできるテクスチャリング組成物を提供することを目的とする。
【0015】
(発明の開示)
本発明のテクスチャリング加工用組成物は、
(i)ダイヤモンド、CBN、アルミナおよび炭化ケイ素からなる群のうち少なくとも1種の平均粒径が、0.01〜1μmの範囲内である微粒子または粉末と、
(ii)一般式 R1O(CnH2nO)mH(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し、mは1〜3の整数、nは2または3を示す。)で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールおよび該多価アルコールの重合物からなる群のうち少なくとも1種と、
(iii)炭素数10〜22の脂肪酸と、
( iv )有機アミン化合物
とを含有し、前記( i )成分の含有量が0.001〜5質量%であり、前記( ii )成分の含有量が1〜50質量%であり、前記( iii )成分の含有量が0.01〜5質量%であり、前記( iv )成分の含有量が0.01〜20質量%であることから成る。
【0018】
更に、上記脂肪酸は、ラウリン酸又はオレイン酸であることを含む。
【0020】
本発明のテクスチャリング加工用組成物は、さらに、界面活性剤を含有することを含み、上記界面活性剤はアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤であることを含み、その含有量は、テクスチャリング加工用組成物中、総量で0.01〜10質量%の範囲であることを含む。
【0021】
また、本発明は、上記テクスチャリング加工用組成物を用いて形成されたスラリーを含み、上記スラリーの溶媒は、水、炭素数が1〜10の1価アルコール類、グリコール類、炭素数が3〜10の多価アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアルデヒド、テトラヒドロフランおよびジオキサンであることを含む。
【0022】
本発明は、上記テクスチャリング加工用組成物を用いてテクスチャリング加工を施す磁気ディスクの製造方法を含む。
また、上記テクスチャリング加工用組成物を用いて形成されたスラリーを用いてテクスチャリング加工を施す磁気ディスクの製造方法を含む。
【0023】
上述のテクスチャリング加工用組成物を用いて、例えば磁気ディスク用基板等にテクスチャリング加工を行うと、1μm当たり約20〜30本の微細なテクスチャリング条痕の形成を高加工レートで行うことができ、加工前の基板の下地層に存在する「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を短時間のテクスチャリング加工により除去し、高品質の磁気ディスクの生産性を飛躍的に向上させることができる。
【0024】
(発明を実施するための最良形態)
本発明のテクスチャリング加工組成物は、(i)ダイヤモンド、CBN、アルミナおよび炭化ケイ素からなる群のうち少なくとも1種の微粒子または粉末と、(ii)一般式R1O(CnH2nO)mH(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し、mは1〜3の整数、nは2または3を示す。)で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールおよび該多価アルコールの重合物からなる群のうち少なくとも1種と、(iii)炭素数10〜22の脂肪酸と、( iv )有機アミン化合物とを含有することを特徴とする。
【0025】
本発明に使用されるダイヤモンドの微粒子または粉末とは、天然または工業合成のダイヤモンドであって、JIS R6001−1987に規定されている研磨材、砥粒の粗紛および微分の粒度に準じる粒度のものをいう。ただし、これらに限定されることなく、特殊な粒度分布を有する微粒子または粉末も使用することができる。
【0026】
本発明に使用されるCBNの微粒子または粉末とは、工業的に合成されたCBNであって、上記したようなJIS R6001−1987準じる粒度のものをいう。ただし、これらに限定されることなく、特殊な粒度分布を有する微粒子または粉末も使用することができる。
【0027】
本発明に使用されるアルミナまたは炭化ケイ素の微粒子または粉末とは、
JIS R6111−1987に規定された人造研磨材またはそれに準するものであって、JIS R6001−1987に規定されている研磨材、砥粒の粗紛および微分の粒度またはそれに準じる粒度の、アルミナ等の微粒子または粉末をいい、更には燒結用のアルミナ粉末または炭化ケイ素粉末も本発明に含まれる。
【0028】
上記微粒子または粉末の粒度は、最大粒径が5μm以下であることが好ましく、より好ましは3μm以下である。最大粒径が5μmを越えると形成されたテスクチャリングの条痕が太くなりすぎることがあり、微細なテスクチャリング条痕を形成することが難しくなる。
【0029】
また、上記微粒子または粉末の平均粒径は、0.01〜1μm、好ましくは0.03〜0.5μmの範囲であることが望ましい。平均粒径が1μmを越えるとテスクチャリング加工により形成される条痕が太くなりすぎることがあり、微細なテスクチャリング条痕を形成することが難しくなり、0.01μm未満であると切削力が低下し、速い研磨レートでのテスクチャリング加工により「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去することが難しくなる。
【0030】
上記微粒子または粉末の含有量は、テクスチャリング加工用組成物中、0.001〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜1質量%である。微粒子等の含有量が0.001質量%未満では、テクスチャリング加工能率が極端に低下して「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去することが困難になることがある。一方、微粒子等の含有量を5質量%より多くしてもテクスチャリング加工能率の更なる向上は認められず、かつ経済的でもないので、5質量%以下であることが好ましい。
【0031】
2種類以上の微粒子または粉末を混合して使用する場合にも、含有量は上記の範囲内で混合することが好ましい。
【0032】
上述したように、本発明の組成物は、特定のアルキレングリコールモノアルキルエーテル、多価アルコール、および多価アルコールの重合体からなる群のうち少なくとも1つを含有する。特定のアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、一般式 R1O(CnH2nO)mH で表されるものが挙げられる。ただし、式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し、mは1〜3の整数、nは2または3の整数を示す。
【0033】
本発明に好ましく用いられるアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、具体的には、
エチレングリコールモノメチルエーテル(CH3OCH2CH2OH)、
エチレングリコールモノエチルエーテル(C2H5OCH2CH2OH)、
エチレングリコールモノブチルエーテル(C4H9OCH2CH2OH)、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル(CH3(OCH2CH2)2OH)、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(C2H5(OCH2CH2)2OH)、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(C4H9(OCH2CH2)2OH)、
プロピレングリコールモノメチルエーテル(CH3OCH(CH3)CH2OH)、
プロピレングリコールモノエチルエーテル(C2H5OCH(CH3)CH2OH)、
プロピレングリコールモノブチルエーテル(C4H9OCH(CH3)CH2OH)、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(CH3(OCH(CH3)CH2)2OH)、
ジプロピレングリコールモノエチルエーテル(C2H5(OCH(CH3)CH2)2OH)、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(CH3(OCH2CH2)3OH)、
トリエチレングリコールモノエチルエーテル(C2H5(OCH2CH2)3OH)、
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(CH3(OCH2CH2CH2)3OH)
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
本発明に好ましく用いられる炭素数2〜5の多価アルコールまたはその重合物としては、具体的には、
エチレングリコール(HOCH2CH2OH)、
プロピレングリコール(CH3CH(OH)CH2OH)、
1,3−プロパンジオール(HO(CH2)3OH)、
1,2−ブタンジオール(HOCH2CH(OH)CH2CH3)、
1,3−ブタンジオール(HOCH2CH2CH(OH)CH3)、
1,4−ブタンジオール(HO(CH2)4OH)、
2,3−ブタンジオール(CH3CH(OH)CH(OH)CH3)、
1,2−ペンタンジオール(HOCH2CH(OH)CH2CH2CH3)、
1,3−ペンタンジオール(HOCH2CH2CH(OH)CH2CH3)、
1,4−ペンタンジオール(HOCH2CH2CH2CH(OH)CH3)、
1,5−ペンタンジオール(HO(CH2)5OH)、
2,3−ペンタンジオール(CH3CH(OH)CH(OH)CH2CH3)、
2,4−ペンタンジオール(CH3CH(OH)CH2CH(OH)CH3)、
2−メチル−1,2−プロパンジオール(HOCH2C(CH3)(OH)CH3)、
2−メチル−1,3−プロパンジオール(HOCH2CH(CH3)CH2OH)、
2−メチル−1,2−ブタンジオール(HOCH2C(CH3)(OH)CH2CH3)、
2−メチル−1,3−ブタンジオール(HOCH2CH(CH3)CH(OH)CH3)、
2−メチル−1,4−ブタンジオール(HOCH2CH(CH3)CH2CH2OH)、
2−メチル−2,3−ブタンジオール(CH3C(CH3)(OH)CH(OH)CH3)、
2−メチル−2,4−ブタンジオール(CH3C(CH3)(OH)CH3CH2OH)、
2−メチル−3,4−ブタンジオール(CH3CH(CH3)CH(OH)CH2OH)、
ジエチレングリコール(HOCH2CH2OCH2CH2OH)、
トリエチレングリコール(HOCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OH)、
ポリエチレングリコール(HO(CH2CH2O)qCH2CH2OH)、
ジプロピレングリコール(HOCH(CH3)CH2OCH2CH(CH3)OH)、
トリプロピレングリコール(HOCH(CH3)CH2OCH2CH(CH3)OCH2CH(CH3)OH)、
ポリプロピレングリコール(HOCH(CH3)CH2O(CH2CH(CH3)O)qCH2CH(CH3)OH)、
グリセリン(HOCH2CH(OH)CH2OH)
等が挙げられる。本発明は、これらに限定されるものではなく、また、これらを単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。なお、上記化合物のポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールの一般式におけるqは4以上の整数である。
【0035】
本発明においては、上記特定のアルキレングリコールエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールまたはその重合物の含有量は、テクスチャリング加工用組成物中、総量で1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%である。
【0036】
上記含有量が1質量%未満では、後述する脂肪酸を完全に溶解することは難しく、かつ加工レートが低下するので、短時間のテクスチャリング加工により「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を十分に除去することは難しい。また、含有量が50質量%より多いとテクスチャリング加工用組成物の粘度が高くなり、均質で微細なテクスチャリング条痕を形成すること、及びテクスチャリング加工後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくすることが困難になる。
【0037】
本発明に使用される脂肪酸としては、炭素数10〜22の飽和またはモノ、ジ、およびトリ不飽和脂肪酸が挙げられ、具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、脂肪酸の金属塩は含まれない。
【0038】
本発明においては、上記脂肪酸を単独でまたは混合して使用することができる。また、炭素数10〜22以外の範囲の脂肪酸を混合して使用することもできるが、本発明の目的を十分に達成させるためには炭素数10〜22の脂肪酸を主に使用することが好ましい。
【0039】
脂肪酸の含有量は総量で、テクスチャリング加工用組成物中、0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であることが好ましい。含有量が0.01質量%未満では加工レートが低下するので、短時間のテクスチャリング加工により「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を十分に除去することは難しく、かつ微細なテクスチャリング条痕の形成が困難である場合がある。一方、含有量が5質量%より多くてもそれ程効果の向上が認められず、また本発明の組成物として均一分散系にすることが難しくなるので、5質量%以下であることが好ましい。
【0040】
また、本発明に使用される有機アミン化合物としては、具体的には、
メチルアミン(CH3NH2)、
エチルアミン(CH3CH2NH2)、
プロピルアミン(CH3(CH2)2NH2)、
イソプロピルアミン((CH3)2CHNH2)、
ブチルアミン(CH3(CH2)3NH2)、
アミルアミン(CH3(CH2)4NH2)、
ヘキシルアミン(CH3(CH2)5NH2)、
ヘプチルアミン(CH3(CH2)6NH2)、
オクチルアミン(CH3(CH2)7NH2)、
ノニルアミン(CH3(CH2)8NH2)、
デシルアミン(CH3(CH2)9NH2)、
ウンデシルアミン(CH3(CH2)10NH2)、
ドデシルアミン(CH3(CH2)11NH2)、
トリデシルアミン(CH3(CH2)12NH2)、
テトラデシルアミン(CH3(CH2)13NH2)、
ペンタデシルアミン(CH3(CH2)14NH2)、
セチルアミン(CH3(CH2)15NH2)、
ジメチルアミン((CH3)2NH)、
ジエチルアミン((C2H5)2NH)、
ジプロピルアミン((n−C3H7)2NH)、
ジイソプロピルアミン((i−C3H7)2NH)、
ジブチルアミン((n−C4H9)2NH)、
ジアミルアミン((n−C5H11)2NH)、
トリメチルアミン((CH3)3N)、
トリエチルアミン((C2H5)3N)、
トリプロピルアミン((n−C3H7)3N)、
トリブチルアミン((n−C4H9)3N)、
トリアミルアミン((n−C5H11)3N)、
アリルアミン(CH2=CHCH2NH2)、
ジアリルアミン((CH2=CHCH2)2NH)、
トリアリルアミン((CH2=CHCH2)3N)、
アニリン(C6H5NH2)、
メチルアニリン(C6H5NHCH3)、
ジメチルアニリン(C6H5N(CH3)2)、
エチルアニリン(C6H5NHC2H5)、
ジエチルアニリン(C6H5N(C2H5)2)、
トルイジン(C6H4(CH3)(NH2))、
ベンジルアミン(C6H5CH2NH2)、
ジベンジルアミン((C6H5CH2)2NH)、
トリベンジルアミン((C6H5CH2)3N)、
ジフェニルアミン((C6H5)2NH)、
トリフェニルアミン((C6H5)3N)、
ナフチルアミン(C10H7NH2)、
エタノールアミン(HOCH2CH2NH2)、
プロパノールアミン(HOCH2CH2CH2NH2)、
ブタノールアミン(HOCH2CH2CH2CH2NH2)、
ジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NH)、
ジプロパノールアミン((HOCH2CH2CH2)2NH)、
ジブタノールアミン((HOCH2CH2CH2CH2)2NH)、
トリエタノールアミン((HOCH2CH2)3N)、
トリプロパノールアミン((HOCH2CH2CH2)3N)、
トリブタノールアミン((HOCH2CH2CH2CH2)3N)
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、これらは単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
【0041】
有機アミン化合物の含有量は、総量で、テクスチャリング加工用組成物中、0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%であることが好ましい。含有量が0.01質量%未満では加工レートが低下するので、短時間のテクスチャリング加工により「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を十分に除去することは難しい。一方、含有量が20質量%より多くてもそれ程効果の向上が認められないので、20質量%以下であることが好ましい。
【0042】
上記ダイヤモンド、CBN、アルミナ、炭化ケイ素等の微粒子又は粉末と、上記アルキルエーテル又はアルコール又はその重合物と、上記脂肪酸はそれぞれ所定量混合し、充分攪拌することにより、テクスチャリング加工用組成物になる。
【0043】
本発明のテクスチャリング加工用組成物は、さらに界面活性剤を含有することが好ましい。本発明の目的を十分に達成するためには、テクスチャリング加工用組成物における、ダイヤモンド等の微粒子または粉末以外の成分は均一溶液になっていることが望ましく、少なくともエマルジョン状態になっていることが望ましいので、界面活性剤を添加して均一溶液化またはエマルジョン化することが望ましい。
【0044】
本発明に用いられる界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤(アニオン系界面活性剤)、陽イオン性界面活性剤(カチオン系界面活性剤)、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらのいかなる種類のものを用いても十分に性能を発揮することができるが、本発明においては特に非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0045】
また、必要に応じて用いられる、アニオン系界面活性剤としては、公知のカルボン酸塩(石鹸、N−アシルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド等)、スルホン酸塩(アルカンスルホン酸塩(アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む)およびアルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α―オレヒィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩等)、硫酸エステル塩(硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩等)、燐酸エステル塩(アルキル燐酸塩、アルキルエーテル燐酸塩、アルキルアリルエーテル燐酸塩等)から選ばれ、低分子の化合物や高分子型化合物も含まれる。ここで、塩とはLi塩、Na塩、K塩、Rb塩、Cs塩、アンモニウム塩の少なくとも1種から選ばれる。
【0046】
例えば、石鹸としては、炭素数がC12〜C18の脂肪酸塩であり、一般には脂肪酸基としては、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が挙げられ、N−アシルアミノ酸塩としては、炭素数がC12〜C18のN−アシル−N−メチルグリシン塩やN−アシルグルタミン酸塩が挙げられる。アルキルエーテルカルボン酸塩としては、炭素数がC6〜C18の化合物が挙げられ、アシル化ペプチドとしては、炭素数がC12〜C18の化合物が挙げられる。スルホン酸塩としては、炭素数がC6〜C18の前記化合物が挙げられ、例えばアルカンスルホン酸では、ラウリルスルホン酸、ジオクチルサクシンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。硫酸エステル塩としては、炭素数がC6〜C18の前記化合物が挙げられ、例えばラウリル硫酸、ジオクチルサクシン硫酸、ミリスチル硫酸、ステアリル硫酸等のアルキル硫酸塩、燐酸エステル塩としては、炭素数がC8〜C18の前記化合物が挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられる。さらには前記アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤以外に公知のフッ素系界面活性剤が使用できる。
【0047】
界面活性剤の添加量は、テクスチャリング加工用組成物中、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%であることが好ましい。添加量が0.01質量%未満では微細なテクスチャリング条痕の形成が困難になる場合があり、10質量%より多いと、ダイヤモンド等の微粒子または粉末が滑ってしまい、加工レートが低下するので、短時間のテクスチャリング処理により「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を十分に除去することは困難になる。
【0048】
さらに本発明の研磨材スラリー組成物には、上記界面活性剤以外にスラリーの沈降防止あるいは安全性向上を図るために、必要に応じてトリポリリン酸塩のような高分子分散剤、ヘキサメタリン酸塩等のリン酸塩、メチセルロース、カルボキシメチセルロース等のセルロースエーテル類、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子などの添加剤を添加することもできる。これらの添加剤の添加量は、研磨材に対して、0.05〜20質量%の範囲内であることが一般的に好ましく、特に好ましくは0.1〜10質量%の範囲である。
【0049】
本発明のテクスチャリング加工用組成物を用いれば、磁気ディスク用基板の下地層に対して均質で微細なテクスチャリング条痕を形成することができ、また、高い加工レートでテクスチャリング加工を行っても、サブストレート研磨工程起因の「研磨痕」や「研磨スクラッチ」を除去することができる。特に磁気ディスクの下地層がNi−Pメッキや、ガラスである場合に、優れた効果を発揮する。
【0050】
本発明は、テクスチャリング加工用組成物のみから成っていても良いが、適当な溶媒を用いて適当な濃度に組成物を希釈されて形成したスラリーであっても良い。スラリーの製造方法は特に限定されるものではなく、乾式粉砕プロセス、湿式粉砕プロセス等の当分野で使用される技術を適宜用いて製造することができる。
【0051】
上記のスラリーの溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の炭素数が1乃至10の1価アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン、ジオキサンからなる群から選ばれた少なくとも1種が用い得る。中でも、水、アルコール類が好ましく使用される。
【0052】
次に図面を用いてテクスチャリング加工方法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
図1は磁性層を形成する前の状態の磁気ディスク用基板の構成を模式的に示す断面図の一例である。磁性層未設の磁気ディスク用基板1は、A1合金等の基板11と、その両面に形成されたNi−Pメッキの下地層12とから成る。ただし、磁気ディスクは、下地層12の表面にテクスチャリング加工を施して、テクスチャリング条痕を付けた後、その上に磁性層が形成されている。基板11がガラスの場合には、下地層12を設けずに、ガラスの表面に直接テクスチャリング加工を施してテクスチャリング条痕を付し、その上に直接磁性層を、もしくは下地層を形成した上に磁性層を形成することができる。なお、以下の説明においては下地層にテクスチャリング加工を施す方法を示すが、ガラス表面にテクスチャリング加工を施す場合にも同様に適用されるものとする。
【0054】
下地層12の表面にはテクスチャリング加工前に鏡面研磨が施され、好ましくは平均表面粗さ(Ra)を0.5nm以下にする。
【0055】
図2(a)は磁気ディスク用基板1にテクスチャリング加工を施す状態の一例を示す模式的断面図であり、図2(b)はこの状態を示す斜視図である。磁気ディスク用基板1における下地層12の表面にそれぞれテープ2をローラー3で押圧し、磁気ディスク表面と接触させる。テープ2の上方に設けたスラリー供給装置4からテクスチャリング加工用組成物のスラリー5をテープ表面および/または磁気ディスク表面に供給し、テープ2を押しつけたまま磁気ディスク1を回転させて、磁気ディスクの下地層にテクスチャリング条痕を形成する。図2(b)において、テープ2は、ローラー3の回転により、磁気ディスク1の回転方向と同方向または逆方向に進行させることが可能である。すなわち、接触部分が磁気ディスク用基板上を同心円状に摺動し、テープに保持される砥粒が磁気ディスク面を転がることによって、凹凸のテクスチャリング条痕を形成する。スラリー供給装置4によるスラリー供給は、スラリーを連続的に供給しても良い。また、間隔をあけて供給しても良く、または不連続的に供給しても良い。また、テープ2を押圧する方法はローラー自体の重さで押圧しても、外部から圧力をかけてもよく、後者の場合その押圧する圧力は適宜選択されるものとするが、0.1〜20kg、好ましくは0.5〜10kgの範囲であることが好ましい。
【0056】
摺接用テープの材質としては、ナイロン、ポリエステル等の繊維からなる織布テープ、不織布テープあるいは、植毛布テープや、ポリウレタンの発泡テープを使用することができる。
【0057】
テクスチャリング加工において、磁気ディスク用基板1の回転速度は50〜2000rpm、好ましくは100〜1,000rpmとすることが好ましい。回転速度が50rpmより遅いと加工レートが低下するためテクスチャリング加工により短時間で「研磨傷」や「研磨スクラッチ」を十分に除去することが難しくなる。2000rpmより速いとテクスチャリング加工用組成物が下地層表面に留まれず周囲に飛散するので装置の汚染源となり実用的ではない。
【0058】
テクスチャリング加工した下地層上に中間層、磁性層を形成して磁気ディスクを得る。中間層、磁性層はメッキ法、スパッタリング法、蒸着法等により薄く(一般に、0.05〜0.15μm)形成するので、磁性層の表面にはテクスチャリング条痕とほとんど同じ条痕が現れる。磁性層の上に更に保護層を形成してもよく、かかる保護層は、カーボン等の潤滑性の良好な材料をスパッタリング法等で薄く(一般に、0.01〜0.03μm)形成したものである。従って、保護層の表面にもテクスチャリング条痕跡とほぼ同じ条痕跡が現れる。
【0059】
本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。また、以下の実施例ではアルキレングリコールモノアルキルエーテルとしてジエチレングリコールモノブチルエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールまたはその重合物としてエチレングリコールを、脂肪酸としてラウリン酸をそれぞれ使用したが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0060】
実施例1〜11
各実施例において、3.5インチの磁気ディスク用アルミニウム基板にNi−Pをメッキして下地層を形成したものに、あらかじめ鏡面処理を施しておいた。これを、図2に示すような構成のテクスチャリングマシン(米国Exclusive Design社製 EDC−1800A型)に取り付けた。
【0061】
各実施例において、スラリー供給装置から、表1に示す組成のテクスチャリング加工用組成物からなるスラリーを摺接用テープの研磨処理部分の上方に供給しつつ、ディスクを200rpmの速度で回転させた。スラリーの供給速度は10ml/minで、テクスチャリング加工を行っている間、連続的に供給した。
【0062】
また、磁気ディスク用基板と同方向にテープが進行速度5cm/minで進行するようにローラを回転させた。なお、テクスチャリング時のローラーの押圧は2.0kgであり、テクスチャリング加工時間は30秒とした。
【0063】
テクスチャリング加工完了後の磁気ディスク用基板について、以下の方法で評価を行った。
評価方法:
(1)テクスチャリング条痕数(条痕数)
原子間力顕微鏡(米国Digital Instruments社製、Nanoscope−III)を用いて、磁気ディスク表面(下地層)上の1μm×1μmの視野範囲を観察し、テクスチャリング条痕の数をカウントした。
【0064】
(2)加工レート
テクスチャリング加工前と後の磁気ディスクの重量を測定し、加工前後の重量減少値を求め、これを処理時間で除して、1分当たりの重量減少値に換算して加工レートとした。
【0065】
(3)平均表面粗さ(Ra)
触針式表面粗さ測定機(英国Taylor Hobson社製、Talystep)を用いて加工後のディスク用基板表面(下地層)の平均表面粗さを測定した。
得られた評価結果を表1に示す。
【0066】
比較例1〜8
実施例1において、テクスチャリング加工用組成物を表2に示す組成のものに変更した以外は実施例1と同様にして、テクスチャリング加工を行った。また、テクスチャリング加工後の磁気ディスク用基板について、実施例1と同様の評価を行った。その評価結果を2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
表1から明らかなように、実施例1〜11は細いテクスチャリング条痕の形成および高い加工レートを達成することができ、かつ、下地層表面の平均表面粗さを小さくすることができた。
【0070】
一方、比較例1〜8は、表2に示されるように、微細なテクスチャリング条痕の形成と「研磨痕」や「研磨スクラッチ」の除去、及びテクスチャリング加工後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくすることを同時に達成することは不可能であった。
【0071】
(産業上の利用可能性)
本発明のテクスチャリング加工用組成物を用いて、例えば磁気ディスク用基板等にテクスチャリング加工を行うと、磁気ディスク基板上1μm当たり約20〜30本の微細なテクスチャリング条痕の形成を、今までのテクスチャリング加工用組成物では成し得ない高加工レートで行うことができ、かつテクスチャリング加工後の下地層の平均表面粗さ(Ra)を小さくすることができる。このため、テクスチャリング加工前の下地層に存在する「研磨傷」や「研磨スクラッチ」の除去を短時間のテクスチャリング加工で行うことが可能となり、磁気ディスクの生産性を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 磁性層が未設の磁気ディスク基板の構成を示す模式的断面図である。
【図2】 (a)は磁気ディスク基板にテクスチャリング加工を施す状態を模式的に示す正面図である。
(b)は図2(a)の磁気ディスク用基板の斜視図である。
Claims (9)
- (i)ダイヤモンド、CBN、アルミナおよび炭化ケイ素からなる群のうち少なくとも1種の平均粒径が、0.01〜1μmの範囲内である微粒子または粉末と、
(ii)一般式 R1O(CnH2nO)mH(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基を示し、mは1〜3の整数、nは2または3を示す。)で表されるアルキレングリコールモノアルキルエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールおよび該多価アルコールの重合物からなる群のうち少なくとも1種と、
(iii)炭素数10〜22の脂肪酸と、
(iv)有機アミン化合物
とを含有し、前記( i )成分の含有量が0.001〜5質量%であり、前記( ii )成分の含有量が1〜50質量%であり、前記( iii )成分の含有量が0.01〜5質量%であり、前記( iv )成分の含有量が0.01〜20質量%であることを特徴とするテクスチャリング加工用組成物。 - 上記脂肪酸は、ラウリン酸又はオレイン酸である請求項1に記載のテクスチャリング加工用組成物。
- さらに、界面活性剤を含有する請求項1に記載のテクスチャリング加工用組成物。
- 上記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項3に記載のテクスチャリング加工用組成物。
- 上記界面活性剤の含有量が、テスクチャリング加工用組成物中、総量で0.01〜10質量%である請求項3または4に記載のテスクチャリング加工用組成物。
- 請求項1乃至第5のいずれか一項記載のテスクチャリング加工用組成物を用いて形成されたスラリー。
- スラリーの溶媒が、水、炭素数が1〜10の1価アルコール類、グリコール類、炭素数が3〜10の多価アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランおよびジオキサンからなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項6に記載のスラリー。
- 請求項1乃至5のいずれか一項記載のテスクチャリング加工用組成物を用いてテスクチャリング加工を施す磁気ディスクの製造方法。
- 請求項6または7に記載のテスクチャリング加工用組成物を用いて形成されたスラリーを用いてテスクチャリング加工を施すことを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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