JP4015790B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。特に、半導体集積回路が形成された半導体素子を保護し、外部機器との電気的な接続を確保する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化および高機能化に伴って、電子機器に電気的に接続される半導体素子上の電極端子(入出力端子など)の数は増加し、電極端子のピッチは狭小化している。そのため、QFP(Quad・Flat・Package)などのワイヤーボンディング法を用いた従来のパッケージ形態では、電極端子と外部端子との電気的な接続を確保することが困難となってきている。そこで、半導体装置の裏面に外部接続端子を備えたBGA(Ball・Grid・Arrey)やCSP(Chip・Scale・Package)などのパッケージ形態が開発され、このようなパッケージ形態の使用が主流になりつつある。
【0003】
しかしながら、BGAやCSPなどのパッケージ形態においても、電極端子の狭ピッチ化は依然として大きな問題である。この問題を解決するために、半導体素子の電極端子から再び配線を行うことによって、パッド間隔を広げて外部端子を配列させるという技術が開発され、この技術によって、BGAやCSPなどの開発が加速されている。
【0004】
以下、図10(a)および(b)を参照しながら、従来の半導体装置300を説明する。図10(a)は、半導体装置300の上面を模式的に示し、図10(b)は、半導体装置300の断面を模式的に示している。
【0005】
半導体装置300は、半導体集積回路を内蔵した半導体チップ(半導体素子)302と、電極端子303が配列された半導体チップ302の主面上に形成された絶縁層304と、絶縁層304上に形成された外部端子306とを有している。電極端子303と外部端子306との間は、配線305によって電気的に接続されている。電極端子303は、半導体チップ302内の半導体集積回路(不図示)に電気的に接続されており、電極端子303が配列された半導体チップ302の主面上には、半導体集積回路を保護するパッシベーション膜307が形成されている。パッシベーション膜307は、電極端子303を露出する開口部を有しており、開口部内で電極端子303を露出している。パッシベーション膜307の開口部近傍には、パッシベーション膜307上に形成された絶縁層304の厚さによって生じる段差部308が形成されている。絶縁層304の厚さは1μm程度であるのが典型的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体装置300では、絶縁層304の厚さが1μm程度であったため、スパッタリング法やメッキ法を用いて段差部308に配線305を形成することは容易であった。また、段差部308の段差(高さ)が小さかったため、熱サイクル試験などの環境信頼性試験を行った場合でも、段差部308の配線305にクラックの発生などの問題は生じなかった。
【0007】
しかしながら、絶縁層304が厚く形成される場合、段差部308の段差は大きくなるため、熱サイクル試験などの環境信頼性試験を行うと、段差部308の配線305にクラックの発生などが起こりやすくなる。段差部308の配線305にクラックが発生しやすい理由は、段差部308の配線305はほぼ直角に形成されているので、配線305に熱応力が加わると、段差部308の配線305に応力が集中することになるからである。
【0008】
配線305と半導体チップ302との間に高い絶縁性が要求される場合や、配線305と半導体チップ302との間に生じる熱応力の緩和が要求される場合には、絶縁層30を厚く形成する手法が用いられるようになってきている。このため、絶縁層304を厚くした場合でも、段差部308の配線305にクラックが発生しないような半導体装置が望まれている。
【0009】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、絶縁層を厚く形成した場合でも段差部の配線にクラックの発生などの問題が起こることを低減できる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による半導体装置は、電極端子が形成された主面を有する半導体素子と、前記半導体素子の前記主面上に形成され、前記電極端子を露出している絶縁層と、前記絶縁層上に形成された外部端子と、前記電極端子と前記外部端子とに電気的に接続された配線とを有し、前記絶縁層はテーパ状または階段状の側面を有しており、前記配線の一部は前記絶縁層のテーパ状または階段状の前記側面上に形成されており、そのことによって上記目的が達成される。
【0011】
本発明による半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上にネガ型の感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層に所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して光を照射する工程であって、前記透光部の周辺の前記感光性樹脂層に拡散光を照射する照射工程と、光を照射された前記感光性樹脂層を現像することによって、前記拡散光が照射された領域にテーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する。
【0012】
前記照射工程において、前記フォトマスクは、前記感光性樹脂層との間に0.01mm以上3mm以下のギャップを保って配置されることが好ましい。
【0013】
本発明による他の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上にネガ型の感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層に所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して光を照射する工程であって、前記透光部の周辺の前記感光性樹脂層に、前記感光性樹脂層と前記感光性樹脂層の下地との境界面で乱反射された光が照射される照射工程と、光を照射された前記感光性樹脂層を現像することによって、前記乱反射した光が照射された領域にテーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する。
【0014】
前記照射工程で前記感光性樹脂層に照射される露光量は、前記感光性樹脂層に垂直な側面を形成するための露光量より多いことが好ましい。
【0015】
前記照射工程で前記感光性樹脂層に照射される露光量は、前記感光性樹脂層に垂直な側面を形成するための露光量の1.2倍以上であることが好ましい。
【0016】
本発明による更に他の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上に溶媒を含む感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層に含まれる前記溶媒の量を調整する工程と、前記感光性樹脂層に所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して光を照射する工程と、光を照射された前記感光性樹脂層を現像する工程と、現像された前記感光性樹脂層に含まれる前記溶媒を除去して前記感光性樹脂層を収縮させることによって、テーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する。
【0017】
前記現像された前記感光性樹脂層から除去される前記溶媒の量は、前記感光性樹脂層の固体分100重量部に対して10重量部以上であることが好ましい。
【0018】
本発明による更に更に他の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上にネガ型の感光性樹脂層を形成する工程と、所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して前記感光性樹脂層を露光する工程と、露光された前記感光性樹脂層の周辺の前記感光性樹脂層の樹脂の一部が残存するように現像することによって、テーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する。
【0019】
本発明による更に更に更に他の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層上にマスク層を形成する工程と、前記マスク層の周辺の前記樹脂層の樹脂の一部が残存するように、前記マスク層を用いて前記樹脂層をエッチングすることによってパターニングし、それによってテーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する
本発明による別の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上に硬化性樹脂ペースト層を形成する工程と、前記硬化性樹脂ペースト層を放置し、硬化性樹脂ペーストの重みのため垂れ下がることによってテーパ状の側面を有する硬化性樹脂層を形成する工程と、前記硬化性樹脂層を硬化させることによって、テーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程とを包含する。
【0020】
前記硬化性樹脂ペーストの粘度は5Pa・s以上500Pa・s以下の範囲内にあることが好ましい。
【0021】
スクリーン印刷法によって前記硬化性樹脂ペースト層を形成することが好ましい。
【0022】
本発明による更に別の半導体装置の製造方法は、上記半導体装置を製造する方法であって、前記半導体素子の主面上に第1感光性樹脂層を形成する工程と、
前記第1感光性樹脂層に第1パターンの透光部を有する第1フォトマスクを介して光を照射する工程と、光を照射された前記第1感光性樹脂層を現像することによって、第1絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層上に前記第1絶縁層の上面より狭い上面を有する第2感光性樹脂層を形成する工程と、前記第2感光性樹脂層に第2パターンの透光部を有する第2フォトマスクを介して光を照射する工程と、光を照射された前記第2感光性樹脂層を現像することによって、第2絶縁層を形成する工程とを包含し、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を有し、階段状の前記側面を有する前記絶縁層が形成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明による実施形態を説明する。以下の図面においては、簡単さのために、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態1を説明する。図1は、テーパ状の側面を有する絶縁層を備えた半導体装置100の断面を模式的に示している。
【0024】
半導体装置100は、半導体チップ(半導体素子)2と、電極端子3が配列された半導体チップ2の主面上に形成された絶縁層4と、絶縁層4上に形成された外部端子9とを有している。外部端子9は、外部機器(不図示)に接続可能であり、外部端子9と電極端子3との間は、配線6によって電気的に接続されている。
【0025】
半導体チップ2は、半導体集積回路(不図示)を内蔵しており、半導体集積回路は電極端子3に電気的に接続されている。半導体集積回路を保護するために、半導体チップ2の主面上にはパッシベーション膜7が形成されている。パッシベーション膜7は、電極端子3を露出する開口部を有しており、開口部内で電極端子3を露出している。
【0026】
パッシベーション膜7上には、絶縁層4が形成されている。絶縁層は、例えば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂などの材料から構成されており、低温形成の観点からエポキシ樹脂から構成されていることが好ましい。絶縁層4の厚さは、例えば5〜200μm程度であり、形成の容易性と環境信頼性との観点から50μm程度であることが好ましい。絶縁層4の厚さによって、半導体チップ2上には段差部5が形成されている。
【0027】
絶縁層4はテーパ状の側面8を有しており、絶縁層4の側面8は絶縁層4の底面に対して角θ(テーパ角θ)10にて傾斜している。テーパ角θ10は鋭角であり、形成の容易性の観点から40度以上であることが好ましく、環境試験下での信頼性の観点から80度以下であることが好ましい。
【0028】
電極端子3と外部端子9との間を電気的に接続する配線6の一部は、絶縁層4の側面8に形成されている。配線6は、例えば、銅から構成されている。配線6の厚さは、必要に応じて適宜設定すればよいが、例えば、3〜30μm程度である。外部端子9は、例えば、銀から構成されている。外部端子9を配線6の一部として形成することも可能である。
【0029】
段差部5に加わる応力を調べるために、有限要素法を用いて応力解析を行った。応力解析を行った絶縁層4のヤング率は3MPaであり、熱膨張係数は70×10-6/℃である。応力解析の結果、絶縁層4の厚さが50μmである場合、テーパ角θ10が45度のときに加わる応力は、テーパ角θ10が90度のときの段差部5に加わる応力と比較して約0.77倍に低減される。従って、テーパ角θ10が鋭角であるテーパ状の側面8上に配線6の一部を形成すれば、段差部8の配線6にクラックが発生することを低減することができる。
【0030】
図2は、半導体装置100の改変例の1つである半導体装置200の断面を模式的に示している。
【0031】
半導体装置200は、テーパ状の側面8を有する絶縁層4上に形成された外部端子9に半田ボール30を載置した構造を有している。図1に示した半導体装置100の場合と同様に、絶縁層4の側面8はテーパ角θ10で傾斜している。半田ボール30は、外部接続端子として機能し、半田ボール30を介して半導体装置2が配線基板(プリント基板など)に実装可能となる。半田ボール30が載置される外部端子9を除く領域には、配線6を覆うようにソルダーレジスト層31が形成されている。半田ボール30およびソルダーレジスト層31は、公知の技術を用いて作製することができる。
【0032】
半田ボール30のピッチは、半導体チップ2の主面上に配列された電極端子2のピッチよりも大きくすることができるため、半導体装置200は、狭ピッチの電極端子2を有する半導体チップ2に対して好適に適用することができる。
【0033】
本実施形態によれば、絶縁層4のテーパ状の側面8上に配線6の一部が形成されているため、段差部5の配線6に集中して印加される応力を緩和することができる。従って、例えば熱サイクル試験などを行うことによって、半導体チップ2と配線6との間に熱応力が発生した場合であっても、配線6にクラックが発生することを低減させることができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、絶縁層4がテーパ状の側面8を有するように構成したが、絶縁層4が階段状の側面を有するように構成してもよい。階段状の側面上に配線6の一部が形成されるように構成しても、段差部5の配線6に集中して印加される応力を緩和することができ、配線6にクラックが発生することを低減できる。
(実施形態2)
図3(a)〜(c)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の製造方法を説明する。
【0035】
まず、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意する。半導体チップ2の主面上には、電極端子3を露出させるパッシベーション膜7を予め形成しておくことが好ましい。
【0036】
次に、図3(a)に示すように、半導体チップ2の主面上にネガ型の感光性樹脂層11を形成する。感光性樹脂層11の形成は、例えば、ネガ型の感光性樹脂材料を塗布することによって行う。塗布方法として、例えば、スクリーン印刷方法、ダイコーターでのコートやスピンコート法などを用いることができる。必要に応じて、感光性樹脂材料を塗布した後に、所望の時間および温度にて乾燥処理を行っても良い。ネガ型の感光性樹脂材料として、例えば、エポキシ系樹脂などを用いることができる。感光性樹脂層11の厚さは、例えば、5〜200μm程度であり、形成の容易性および環境信頼性の観点から20〜100μm程度にすることが好ましい。
【0037】
本実施形態では、ネガ型の感光性樹脂材料として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2000rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った後、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって、感光性樹脂層11を得た。
【0038】
次に、図3(b)に示すように、フォトマスク(パターン用マスク)12を介して感光性樹脂層11に光50を照射する。フォトマスク12は、遮光部14および透光部15を有しており、透光部15は所定のパターンを有している。光50の照射は、フォトマスク12と被露光体とを接触させて露光する接触式露光機を用いて、フォトマスク12と感光性樹脂層11との間にギャップ13を設けた状態で実行する。
【0039】
ギャップ13を設けた状態で接触式露光機から光50を出射する。接触式露光機から出射した光50は拡散光であるため、透光部15側から遮光部14側へと斜めに入る拡散光51が存在する。拡散光51は、遮光部14の下に位置する感光性樹脂層11の一部にも入射するため、遮光部14下の感光性樹脂層11の感光に強弱が生じ、その結果、テーパ状の側面8を有する感光部16が生成する。
【0040】
フォトマスク12と感光性樹脂層11との間のギャップ13は任意に変化させることができ、ギャップ13を変化させることによって側面8の傾斜(テーパ角θ)を変えることができる。パターンのクリア性の観点から、ギャップ13を0.01mm以上3mm以下にすることが好ましい。本実施形態では、ギャップ13を約200μmとし、露光量を100mJ/cm2として、感光性樹脂層11に対して光50の照射を行った。
【0041】
次に、光50を照射した感光性樹脂層11を現像する。感光性樹脂層11としてネガ型を用いているので、現像すると、非感光部18が除去されて感光部16が残り、図3(c)に示すように、テーパ状の側面8を有する絶縁層17が得られる。現像の後、必要に応じて、熱硬化処理を行っても良い。本実施形態では、10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った後、150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、テーパ角θが約60度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。
【0042】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。配線6は、例えば、蒸着法やメッキ法によって形成することができる。また、配線6および外部端子9を形成した後に、半田ボール30およびソルダーレジスト層31を形成すれば、図2に示した半導体装置200を得ることができる。
【0043】
本実施形態によれば、透光部の周辺の感光性樹脂層に拡散光を照射することによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態3)
図4(a)〜(c)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の他の製造方法を説明する。本実施形態は、テーパ状の側面8を形成するために下地で乱反射させた光を照射する点において、上記実施形態2と異なる。以下では、実施形態2と異なる工程を主に説明し、実施形態2と同様の工程の説明は省略する。
【0044】
まず、図4(a)に示すように、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意した後、半導体チップ2の主面上にネガ型の感光性樹脂層11を形成する。上記実施形態2と同様に本実施形態でも、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2000rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った後、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって、感光性樹脂層11を得た。
【0045】
次に、図4(b)に示すように、投写型の露光機を用いて、フォトマスク12を介して感光性樹脂層11に光50(散乱光(拡散光))を照射する。本実施形態では、感光性樹脂層11に垂直な側面を形成するための露光量(以下、この露光量を「規定の露光量」と呼ぶ。)よりも多い露光量で感光性樹脂層11に光50を照射する。規定の露光量よりも多い露光量で光50を照射すると、感光性樹脂層11と感光性樹脂層11の下地(パッシベーション膜7)との境界面で乱反射が起こるので、乱反射された光52によって、透光部15の周辺の感光性樹脂層11が感光される。乱反射光52によって、透光部の周辺に位置する感光性樹脂層11の下部の方が多く感光されるため、その結果として、テーパ状の側面8を有する感光部16が生成する。感光性樹脂層11に照射する露光量は、例えば、規定の露光量の1.2倍以上であり、1.5倍以上であることがが好ましい。本実施形態では、規定の露光量100mJ/cm2に対して、500mJ/cm2の露光量で光50の照射を行った。なお、感光性樹脂層11の下面(または、パッシベーション膜7の上面)の状態を変えることによってテーパの形状を変えることもできるが、図4(b)に示した感光部16の形状にした。
【0046】
次に、図4(c)に示すように、光50を照射した感光性樹脂層11を現像することによって、テーパ状の側面8を有する絶縁層17を得る。本実施形態では、10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った後、150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、テーパ角θが約70度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。
【0047】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。
【0048】
本実施形態によれば、感光性樹脂層と感光性樹脂層の下地との境界面で乱反射された光を、透光部の周辺の感光性樹脂層に照射することによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態4)
図5(a)〜(d)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の他の製造方法を説明する。以下では、実施形態3と異なる工程を主に説明し、実施形態3と同様の工程の説明は省略する。
【0049】
まず、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意する。半導体チップ2の主面上には、電極端子3を露出させるパッシベーション膜7を予め形成しておくことが好ましい。
【0050】
次に、図5(a)に示すように、半導体チップ2の主面上に溶媒を含む感光性樹脂層11を形成する。感光性樹脂層11の形成は、例えば、溶媒を含む感光性樹脂材料を塗布することによって行う。溶媒としては、有機溶媒(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、水、およびこれらの混合などが挙げられる。溶媒は、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して、例えば約50〜300重量部含まれている。塗布方法として、例えば、スクリーン印刷方法、ダイコーターでのコートやスピンコート法などを用いることができる。本実施形態では、感光性樹脂材料として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2000rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った。溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用い、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して100重量部の溶媒を感光性樹脂層11に含有させた。
【0051】
次に、感光性樹脂層11に含まれる溶媒の量を調整する。溶媒の量は、例えば、所望の温度および所望の時間の仮乾燥を行うことによって調整される。溶媒の量は、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して、例えば、約10〜100重量部に調整する。仮乾燥前の溶媒の量を100重量部としたとき、例えば、約100重量部以下の溶媒を残留させるように仮乾燥を実行する。好適には、40重量部程度の溶媒を残留させるように仮乾燥を実行する。本実施形態では、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって溶媒の量を調整し、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して、溶媒の量を約40重量部にした。
【0052】
次に、図5(b)に示すように、投写型の露光機を用いて、フォトマスク12を介して感光性樹脂層11に光50を照射する。本実施形態では、露光量500mJ/cm2で光50の照射を行った。光50の照射によって、感光部16が生成する。
【0053】
次に、図5(c)に示すように、光50を照射した感光性樹脂層11を現像する。ネガ型の感光性樹脂層11を用いているので、現像すると、非感光部18が除去されて、テーパ角θがほぼ90度の感光部16が残る。本実施形態では、10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った。
【0054】
次に、図6(d)に示すように、現像された感光性樹脂層11に含まれる溶媒を除去するために熱処理を行うことによって、テーパ状の側面8を有する絶縁層17を形成する。光照射の前に実行する仮乾燥の際には溶媒を完全に蒸発させずに、光照射の後の熱処理の際に、感光性樹脂層11に残存する溶媒を蒸発させると、感光性樹脂層11が収縮する。感光性樹脂層11の下面は半導体基板2に密着しているので収縮が拘束されるため、感光性樹脂層11の収縮量は、上面(自由面)の方が下面(拘束面)よりも多くなり、その結果、テーパ状の側面8が形成されることになる。現像された感光性樹脂層11から除去される溶媒の量は、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して、例えば40重量部以上である。本実施形態では、150℃で1時間の熱処理を行うことによって、テーパ角θが約50度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。残存溶媒量を調整することによって、テーパ角θを制御することが可能であり、好適な残存溶媒量は、感光性樹脂層11の固体分100重量部に対して、10〜100重量部である。
【0055】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。
【0056】
本実施形態によれば、現像された感光性樹脂層に含まれる溶媒を除去して感光性樹脂層11を収縮させることによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態5)
図6(a)〜(c)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の他の製造方法を説明する。以下では、実施形態3と異なる工程を主に説明し、実施形態3と同様の工程の説明は省略する。
【0057】
まず、図6(a)に示すように、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意した後、半導体チップ2の主面上にネガ型の感光性樹脂層11を形成する。本実施形態では、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2000rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った後、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって、感光性樹脂層11を得た。
【0058】
次に、図6(b)に示すように、投写型の露光機を用いて、フォトマスク12を介して感光性樹脂層11に光50を照射する。本実施形態では、露光量500mJ/cm2で光50の照射を行った。光50の照射によって、感光部16が生成する。なお、本実施形態および後述する実施形態における露光量500mJ/cm2は、テーパ角θが90度のテーパ部を形成する標準条件の露光量である。
【0059】
次に、光50を照射した感光性樹脂層11を現像する。現像は、露光された感光性樹脂層11の周辺の感光性樹脂層11の樹脂の一部が残存するように行う。例えば、感光部16の周辺に位置する非感光部18の一部が半導体チップ2の主面上に残存するように、80%程度の現像状態で現像を止める。樹脂は等方的に現像されるので、80%程度の現像状態で現像を止めると、現像に時間がかかる非感光部18の角部18aが半導体チップ2の主面上に残存する。その結果、図6(c)に示すように、テーパ状の側面8を有する絶縁層17が得られる。非感光部18の角部18aが残存することによってテーパ状の側面8が形成されるため、絶縁層17の大きさは、フォトマスク12の透光部15のサイズよりも大きくなる傾向にある。現像の後、必要に応じて、熱硬化処理を行っても良い。本実施形態では、10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った後、150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、テーパ角θが約60度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。
【0060】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。
【0061】
本実施形態によれば、露光された感光性樹脂層11の周辺の感光性樹脂層11の樹脂の一部が残存するように現像することによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態6)
図7(a)〜(c)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の他の製造方法を説明する。以下では、実施形態3と異なる工程を主に説明し、実施形態3と同様の工程の説明は省略する。
【0062】
まず、図7(a)に示すように、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意した後、半導体チップ2の主面上に樹脂層23を形成する。樹脂層23の形成は、例えば、半導体チップ2の主面上に感光性樹脂材料を塗布した後、投写型の露光機を用いて、感光性樹脂材料の全面を露光することによって実行する。なお、必要に応じて、感光性樹脂材料を塗布した後に、所望の時間および温度にて乾燥処理を行っても良い。また、感光性樹脂材料の全面を露光した後に、熱硬化処理を行っても良い。
【0063】
本実施形態では、感光性樹脂材料として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2000rpmにて40秒間スピンコート法による塗布した後、塗布した感光性樹脂材料を露光量500mJ/cm2で全面露光し、次いで150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、絶縁層23を得た。なお、感光性を有しない樹脂材料を用いて樹脂層23の形成することも可能である。この場合は、印刷法などで半導体チップ2の主面全面に樹脂層23を形成すればよい。
【0064】
次に、図7(b)に示すように、樹脂層23の上にマスク層24を形成する。マスク層24の形成は、公知の技術を用いて行うことができる。本実施形態では、ゴムを用いてマスク層24を形成した。
【0065】
次に、図7(c)に示すように、エッチング剤でエッチングを行う。エッチングとして、物理的なエッチングおよび化学的なエッチングを利用することができる。物理的なエッチングとして、研磨法、サンドブラスト法、スパッタ法などが挙げられ、化学的なエッチングとして、溶剤などによる処理方法が挙げられる。本実施形態では、アルゴンガスを用いるスパッタ法によって、エッチングを行った。
【0066】
エッチングは、マスク層24の周辺の樹脂層23の樹脂の一部が残存するように実行する。樹脂は等方的にエッチングされるので、マスク層24の周辺に位置する樹脂層23の角部23aがエッチングされるのには時間がかかる。そのため、半導体チップ2の主面上に残存する樹脂層23の量が例えば80%程度になった時点でエッチングを止めると、樹脂層23の角部23aが残存した状態になり、その結果、テーパ状の側面8が形成される。なお、角部23aとは、図中破線で示したパターニングされた樹脂層23のエッジと半導体チップ2の主面とで形成される角の近傍のことを指す。
【0067】
次に、図7(d)に示すように、マスク層24を除去することによって、テーパ状の側面8を有する絶縁層17が得られる。樹脂層23の角部23aが残存することによってテーパ状の側面8が形成されるため、絶縁層17の大きさは、マスク層24のサイズよりも大きくなる傾向にある。本実施形態では、テーパ角θが約60度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。
【0068】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。
【0069】
本実施形態によれば、マスク層24の周辺の樹脂層23の樹脂の一部が残存するように樹脂層23をエッチングすることによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態7)
図8(a)および(b)を参照しながら、図1に示した半導体装置100の他の製造方法を説明する。
【0070】
まず、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意する。半導体チップ2の主面上には、電極端子3を露出させるパッシベーション膜7を予め形成しておくことが好ましい。
【0071】
次に、図8(a)に示すように、半導体チップ2の主面上に硬化性樹脂ペースト層を形成する。硬化性樹脂ペースト層の形成は、例えば、スクリーン印刷法によって行う。具体的には、メタルマスク27およびスキージ28を用いて硬化性樹脂ペースト26を塗布することによって行う。また、所望のパターンを有するスクリーンマスクやメタルマスクを用いて、スクリーン印刷機またはダイコーター装置によって硬化性樹脂ペースト26を塗布することもできる。硬化性樹脂ペースト26として、例えばエポキシ系樹脂などを用いることができる。
【0072】
硬化性樹脂ペースト26の粘度は、例えば、5〜500Pa・sであり、テーパ量の制御の観点から、10〜100Pa・sの範囲内にあることが好ましい。メタルマスク27の厚さは、例えば50〜300μmであり、印刷安定性の観点から100〜200μmであることが好ましい。
【0073】
本実施形態では、硬化性樹脂ペースト26として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂(粘度:20Pa・s)を使用し、塗布装置としてニューロング社製のスクリーン印刷機によってスクリーン印刷を行った。メタルマスク27の厚さは100μmにした。
【0074】
次に、メタルマスク27を除去した後、硬化性樹脂ペースト層を放置する。放置している間に、硬化性樹脂ペースト26が、硬化性樹脂ペースト26自身の重さによって垂れ下がるため、テーパ状の側面8を有する硬化性樹脂層が生成する。硬化性樹脂ペースト粘度が例えば20Pa・sである場合、硬化性樹脂ペースト層の放置時間は、例えば1〜60分程度であり、放置温度は、例えば20〜100℃程度である。次に、硬化性樹脂ペースト層の熱硬化を行うと、図8(b)に示すように、テーパ状の側面8を有する絶縁層17が得られる。本実施形態では、80℃で30分間放置した後、150℃で1時間の熱硬化を行うことによって、テーパ角θが約60度で、厚さが約50μmの絶縁層17を得た。
【0075】
次に、公知の技術を用いて絶縁層17上に配線6および外部端子9を形成すれば、図1に示した半導体装置100を得ることができる。
【0076】
本実施形態によれば、硬化性樹脂ペースト層を放置して硬化性樹脂ペーストの重みによって硬化性樹脂ペースト層が垂れ下がるようにすることによって、簡便なプロセスで半導体装置100を製造することができる。
(実施形態8)
図9(a)〜(c)を参照しながら、階段状の側面を有する絶縁層を備えた半導体装置の製造方法を説明する。
【0077】
まず、図9(a)に示すように、主面上に電極端子3が形成された半導体チップ2を用意した後、半導体チップ2の主面上に第1感光性樹脂層11を形成する。第1感光性樹脂層11の形成は、例えば、感光性樹脂材料を塗布することによって行う。塗布方法として、例えば、スクリーン印刷方法、ダイコーターでのコートやスピンコート法などを用いることができる。必要に応じて、感光性樹脂材料を塗布した後に、所望の時間および温度にて乾燥処理を行っても良い。本実施形態では、感光性樹脂材料として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2500rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った後、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって、第1感光性樹脂層11を得た。
【0078】
次に、図9(b)に示すように、第1パターンの透光部15を有する第1フォトマスク12を介して第1感光性樹脂層11に光50を照射する。本実施形態では、露光量500mJ/cm2で光50の照射を行った。光50の照射によって、感光部16が生成する。
【0079】
次に、図9(c)に示すように、光50を照射した第1感光性樹脂層11を現像する。ネガ型の感光性樹脂層11を用いているので、現像すると、非感光部18が除去されて、第1絶縁層21が形成される。現像の後、必要に応じて、熱硬化処理を行っても良い。本実施形態では、10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った後、150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、テーパ角θが約90度で、厚さが約20μmの第1絶縁層21を得た。
【0080】
次に、図9(a)〜(c)の工程を繰り返すことによって、図9(d)に示すように、第1絶縁層21上に第1絶縁層21の上面より狭い上面を有する第2絶縁層22を形成する。このようにして、第1絶縁層21および前記第2絶縁層22を有し、階段状の側面を有する絶縁層を形成することができる。第2絶縁層22の形成は、具体的には次のようにすればよい。
【0081】
まず、図9(c)に示す第1絶縁層21の上に、第1絶縁層21の上面より狭い上面を有する第2感光性樹脂層を形成する。次に、第2感光性樹脂層に第2パターンの透光部を有する第2フォトマスクを介して光50を照射した後、光50が照射された第2感光性樹脂層を現像すると、図9(d)に示すように、第2絶縁層22が得られる。第1絶縁層21の上面より第2絶縁層22の上面を狭くするため、第2感光性樹脂層をネガ型の感光性樹脂材料から形成した場合、第1フォトマスク12における第1パターンの透光部15よりも、第2フォトマスクにおける第2パターンの透光部を小さくする。露出させる第1絶縁層21の上面の大きさLは、第1絶縁層21の厚さの0.1〜3倍程度にすることが好ましい。また、第2絶縁層21の厚さの0.1〜3倍程度にすることが好ましい。
【0082】
本実施形態では、感光性樹脂材料として、太陽インキ製造(株)社製PVI500シリーズのネガ型樹脂を用いて、2500rpmにて40秒間スピンコート法による塗布を行った後、80℃で30分間の仮乾燥を行うことによって、第2感光性樹脂層を得た。次に、第2感光性樹脂層に露光量500mJ/cm2で光50の照射を行い、次いで10%水酸化ナトリウムを用いて現像を行った後、150℃で1時間の熱硬化処理を行うことによって、テーパ角θが約90度で、厚さが約20μmの第2絶縁層22を得た。このようにして合計約40μmの階段状の側面を有する絶縁層を形成した。なお、露出させる第1絶縁層21の上面の大きさLは、約10μmにした。
【0083】
次に、公知の技術を用いて、階段状の側面を有する絶縁層上に配線6および外部端子9を形成すれば、階段状の側面を有する絶縁層を備えた半導体装置を得ることができる。
【0084】
本実施形態によれば、第1フォトマスクを用いて第1絶縁層を形成した後に第2フォトマスクを用いて第2絶縁層を形成することによって、簡便なプロセスで疑似テーパ状の側面を有する半導体装置を製造することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、第1樹脂層21および第2樹脂層22をネガ型の感光性樹脂材料から形成したが、第1樹脂層21および第2樹脂層22をポジ型の感光性樹脂材料から形成することもできる。ポジ型の場合には、第1フォトマスクにおける第1パターンの遮光部よりも、第2フォトマスク12における第2パターンの遮光部の方を小さくする必要がある。
【0086】
また、第1絶縁層21および第2絶縁層22の2層の場合を例示的に示したが、図9(a)〜(c)の工程を繰り返すことによって、3層以上の絶縁層から形成された階段状の側面を2層目の場合と同様に形成することも可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、絶縁層を厚く形成した場合でも段差部の配線にクラックの問題が起こることを低減できる半導体装置を提供することができる。また、本発明の製造方法によれば、簡便なプロセスを用いて、そのような半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1にかかる半導体装置100の断面図である。
【図2】本発明の実施形態1にかかる半導体装置200の断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の実施形態2を説明するための工程断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の実施形態3を説明するための工程断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、本発明の実施形態4を説明するための工程断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の実施形態5を説明するための工程断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、本発明の実施形態6を説明するための工程断面図である。
【図8】(a)および(b)は、本発明の実施形態7を説明するための工程断面図である。
【図9】(a)〜(d)は、本発明の実施形態8を説明するための工程断面図である。
【図10】(a)は、従来の半導体装置300の平面図であり、(b)は、従来の半導体装置300の断面図である。
【符号の説明】
2 半導体素子(半導体チップ)
3 電極端子
4 絶縁層
5 段差部
6 配線
7 パッシベーション膜
8 絶縁層の側面
9 外部端子
10 テーパ角θ
11a 半田ボール
11b ソルダーレジスト層
11 感光性樹脂層
12 フォトマスク
13 ギャップ
14 遮光部
15 透光部
16 感光部
17 絶縁層
18 非感光部
21 第1樹脂層
22 第2樹脂層
23 樹脂層
24 マスク層
26 硬化性樹脂ペースト
27 メタルマスク
28 スキージ
30 半田ボール
31 ソルダーレジスト層
50 光
51 拡散光
52 乱反射光
100 半導体装置
200 半導体装置
300 半導体装置
302 半導体チップ
303 電極端子
304 絶縁層
305 配線
306 外部端子
307 パッシベーション膜
308 段差部

Claims (8)

  1. 電極端子が形成された主面を有する半導体素子と、
    前記半導体素子の前記主面上に形成され、前記電極端子を露出している絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成された外部端子と、
    前記電極端子と前記外部端子とに電気的に接続された配線と、
    を有し、
    前記絶縁層はテーパ状または階段状の側面を有しており、前記配線の一部は前記絶縁層のテーパ状または階段状の前記側面上に形成されている半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体素子の主面上にネガ型の感光性樹脂層を形成する工程と、
    前記感光性樹脂層に所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して光を照射する工程であって、前記透光部の周辺の前記感光性樹脂層に、前記感光性樹脂層と前記感光性樹脂層の下地との境界面で乱反射された光が照射される照射工程と、
    光を照射された前記感光性樹脂層を現像することによって、前記乱反射した光が照射された領域にテーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程と、
    を包含する半導体装置の製造方法。
  2. 前記照射工程で前記感光性樹脂層に照射される露光量は、前記感光性樹脂層に垂直な側面を形成するための露光量より多い請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記照射工程で前記感光性樹脂層に照射される露光量は、前記感光性樹脂層に垂直な側面を形成するための露光量の1.2倍以上である請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 電極端子が形成された主面を有する半導体素子と、
    前記半導体素子の前記主面上に形成され、前記電極端子を露出している絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成された外部端子と、
    前記電極端子と前記外部端子とに電気的に接続された配線と、
    を有し、
    前記絶縁層はテーパ状または階段状の側面を有しており、前記配線の一部は前記絶縁層のテーパ状または階段状の前記側面上に形成されている半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体素子の主面上にネガ型の感光性樹脂層を形成する工程と、
    所定のパターンの透光部を有するフォトマスクを介して前記感光性樹脂層を露光する工程と、
    露光された前記感光性樹脂層の周辺の前記感光性樹脂層の樹脂の一部が残存するように現像することによって、テーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程と、
    を包含する半導体装置の製造方法。
  5. 電極端子が形成された主面を有する半導体素子と、
    前記半導体素子の前記主面上に形成され、前記電極端子を露出している絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成された外部端子と、
    前記電極端子と前記外部端子とに電気的に接続された配線と、
    を有し、
    前記絶縁層はテーパ状または階段状の側面を有しており、前記配線の一部は前記絶縁層のテーパ状または階段状の前記側面上に形成されている半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体素子の主面上に硬化性樹脂ペースト層を形成する工程と、
    前記硬化性樹脂ペースト層を放置し、硬化性樹脂ペーストの重みのため垂れ下がることによってテーパ状の側面を有する硬化性樹脂層を形成する工程と、
    前記硬化性樹脂層を硬化させることによって、テーパ状の前記側面を有する前記絶縁層を形成する工程と、
    を包含する半導体装置の製造方法。
  6. 前記硬化性樹脂ペーストの粘度は5Pa・s以上500Pa・s以下の範囲内にある請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. スクリーン印刷法によって前記硬化性樹脂ペースト層を形成する請求項またはに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 電極端子が形成された主面を有する半導体素子と、
    前記半導体素子の前記主面上に形成され、前記電極端子を露出している絶縁層と、
    前記絶縁層上に形成された外部端子と、
    前記電極端子と前記外部端子とに電気的に接続された配線と、
    を有し、
    前記絶縁層はテーパ状または階段状の側面を有しており、前記配線の一部は前記絶縁層のテーパ状または階段状の前記側面上に形成されている半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体素子の主面上に第1感光性樹脂層を形成する工程と、
    前記第1感光性樹脂層に第1パターンの透光部を有する第1フォトマスクを介して光を照射する工程と、
    光を照射された前記第1感光性樹脂層を現像することによって、第1絶縁層を形成する工程と、
    前記第1絶縁層上に前記第1絶縁層の上面より狭い上面を有する第2感光性樹脂層を形成する工程と、
    前記第2感光性樹脂層に第2パターンの透光部を有する第2フォトマスクを介して光を照射する工程と、
    光を照射された前記第2感光性樹脂層を現像することによって、第2絶縁層を形成する工程とを包含し、
    前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を有し、階段状の前記側面を有する前記絶縁層が形成される半導体装置の製造方法。
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