JP4015467B2 - 熱切断加工機 - Google Patents
熱切断加工機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4015467B2 JP4015467B2 JP2002137692A JP2002137692A JP4015467B2 JP 4015467 B2 JP4015467 B2 JP 4015467B2 JP 2002137692 A JP2002137692 A JP 2002137692A JP 2002137692 A JP2002137692 A JP 2002137692A JP 4015467 B2 JP4015467 B2 JP 4015467B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- axis
- carriage
- axis direction
- linear motor
- divided
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laser Beam Processing (AREA)
- Machine Tool Units (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビーム又はプラズマビーム等の熱切断ビームのビーム軸がX軸方向及びY軸方向へ移動しつつ、ワークに対してレーザ切断加工又はプラズマ切断加工等の熱切断加工を行う熱切断加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームがX軸方向及びY軸方向へ移動する所謂ビーム軸移動形式の従来のレーザ切断加工機について簡単に説明すると、以下のようになる。
【0003】
即ち、前記レーザ切断加工機はX軸方向(換言すれば前後方向)へ延びた機械フレームをベースとしており、この機械フレームには板状のワークを支持するテーブルが設けられている。前記機械フレームにおける前記テーブルの左右両側にはX軸方向へ延びた一対のX軸ガイド部材が設けられており、前記一対のX軸ガイド部材には前記テーブルを跨ぐようにY軸方向へ延びたX軸キャレッジがX軸方向へ移動可能に支持されている。そして、前記機械フレームにはX軸方向へ延びたX軸ラックが設けられており、前記X軸キャレッジにはこのX軸ラックに噛合したX軸ピニオンが回転可能に設けられてあって、前記X軸キャレッジには前記X軸ピニオンを回転させるX軸回転モータが設けられている。更に、前記X軸キャレッジにはY軸キャレッジがY軸方向へ移動可能に設けられており、このY軸キャレッジには前記ワークに向かってレーザビームを照射する加工ヘッドがZ軸方向(換言すれば上下方向)へ移動可能に設けられている。
【0004】
従って、前記テーブルにより前記ワークを支持する。次に、前記加工ヘッドをZ軸方向へ移動させて、前記加工ヘッドの先端部と前記ワークの上面との間隔が所定の間隔になるように調節する。そして、前記加工ヘッドにより前記ワークに向かってレーザビームを照射しつつ、前記X軸回転モータの駆動により前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させると共に、前記Y軸キャレッジをY軸方向へ移動させる。前記加工ヘッドを前記X軸キャレッジと一体的にX軸方向へ移動させると共に、前記加工ヘッドを前記X軸キャレッジと一体的にY軸方向へ移動させる。これによって、前記加工ヘッドをX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、換言すればレーザビームのビーム軸をX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、前記ワークに対して所望のレーザ切断加工(熱切断加工の一例)を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、種々の大きさの前記ワークに対してレーザ切断加工を行うことができるように前記テーブルのX軸方向の幅を広くすると、それに応じて、前記一対のX軸ガイド部材のX軸方向の間隔が大きくなって、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度が低下したり、前記X軸キャレッジのY軸方向の長さが長くなって、レーザ切断加工時において温度変化による前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量が大きくなったりする場合が多くなる。上記のような場合に、前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させると、前記X軸回転モータに過負荷が生じて前記加工ヘッドのX軸方向の位置決め精度が悪化して、前記ワークに対して高精度なレーザ切断加工を行うことが困難になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、X軸方向へ延びた機械フレームと、
前記機械フレームに設けられ、ワークを支持するテーブルと、
前記機械フレームにおける前記テーブルの左右両側に設けられ、X軸方向(換言すれば前後方向)へ延びた一対のX軸ガイド部材と、
前記一対のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持され、前記テーブルを跨ぐようにY軸方向(換言すれば左右方向)へ延びたX軸キャレッジと、
前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させるX軸移動手段と、
前記X軸キャレッジに対してY軸方向及びZ軸方向(換言すれば上下方向)へ移動可能に設けられ、前記ワークに向かって熱切断ビームを照射する加工ヘッドとを備えてあって、
前記X軸キャレッジは、
基部が前記一対のX軸ガイド部材のうちの一方のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持された第1分割キャレッジと、基部が前記一対のX軸ガイド部材のうちの他方のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持された第2分割キャレッジに分割してあって、
前記第1分割キャレッジの先端部と前記第2分割キャレッジの先端部をY軸方向へ相対的に移動可能に連結してなることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記テーブルにより前記ワークを支持する。次に、前記加工ヘッドを前記Y軸キャレッジに対してZ軸方向へ移動させて、前記加工ヘッドの先端部と前記ワークの上面との間隔が所定の間隔になるように調節する。そして、前記加工ヘッドにより熱切断ビームを前記ワークに向かって照射しつつ、前記X軸移動手段により前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させると共に、前記加工ヘッドを前記Y軸キャレッジに対してY軸方向へ移動させる。これによって、前記加工ヘッドを前記ワークに対してX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、換言すれば熱切断ビームのビーム軸を前記ワークに対してX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、前記ワークに対して所望の熱切断加工を行うことができる。
【0008】
ここで、前記X軸キャレッジを前記第1分割キャレッジと前記第2分割キャレッジに分割してあって、前記第1分割キャレッジの先端部と前記第2分割キャレッジの先端部をY軸方向へ移動可能に連結してあるため、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度が低下した場合、熱切断加工時において温度変化による前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、前記第1分割キャレッジが前記第2分割キャレッジに対して相対的にY軸方向へ移動することによって、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度の低下、前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量を吸収することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明特定事項の他に、前記第1分割キャレッジの先端部或いは前記第2分割キャレッジの先端部に設けられた連結スライド部材と、
前記第2分割キャレッジの先端部或いは前記第1分割キャレッジの先端部に設けられ、前記スライド部材をY軸方向へ移動可能に支持する連結ガイド部材とを備えてなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明特定事項の他に、請求項1に記載の発明特定事項による作用と同様の作用を奏する。
【0011】
請求項3に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、前記X軸移動手段は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、前記第1分割キャレッジをX軸方向へ移動させる第1X軸移動装置と、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、前記第2分割キャレッジをX軸方向へ移動させる第2X軸移動装置とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、前記第1X軸移動装置及び前記第2X軸移動装置を同期駆動させて前記第1分割キャレッジ及び前記第2分割キャレッジを一体的にX軸方向へ移動させることにより、十分な駆動力で前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明にあっては、請求項3に記載の発明特定事項の他に、前記第1X軸移動装置は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、X軸方向へ延びた第1X軸ラックと、
前記第1分割キャレッジの基部に回転可能に設けられ、前記第1X軸ラックに噛合した第1ピニオンと、
前記第1ピニオンを回転させる第1X軸回転モータとを備えてあって、
同様に、前記第2X軸移動装置は、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、X軸方向へ延びた第2X軸ラックと、
前記第2分割キャレッジの基部に回転可能に設けられ、前記第2X軸ラックに噛合した第2ピニオンと、
前記第2ピニオンを回転させる第2X軸回転モータとを備えてなることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明特定事項によると、請求項3に記載の発明特定事項による作用の他に、前記第1X軸回転モータ及び前記第2X軸回転モータの同期駆動により前記第1ピニオン及び前記第2ピニオンを同期して回転させることにより、前記第1ピニオンと前記第1X軸ラックの噛合作用、及び前記第2ピニオンと前記第2X軸ラックの噛合作用によって、前記第1分割キャレッジ及び前記第2分割キャレッジを一体的にX軸方向へ移動させることができ、十分な駆動力で前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させることができる。
【0015】
ここで、前述のように前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度が低下した場合、熱切断加工時において温度変化による前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度の低下、前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量を吸収できるため、前記第1X軸ラックと前記第1ピニオンとの間のバックラッシ及び前記第2X軸ラックと前記第2ピニオンとの間のバックラッシのうちいずれかのバックラッシを大目に設定する必要がなくなり、いずれのバックラッシを適量にそれぞれ設定できる。
【0016】
請求項5に記載の発明にあっては、請求項3に記載の発明特定事項の他に、前記第1X軸移動装置は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられかつX軸方向へ延びた第1X軸リニアモータ用固定子と、前記第1分割キャレッジの基部に設けられかつ前記第1X軸リニアモータ用固定子に対向した第1X軸リニアモータ用可動子を備えてなる第1X軸リニアモータであって、
前記第2X軸移動装置は、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられかつX軸方向へ延びた第2X軸リニアモータ用固定子と、前記第2分割キャレッジの基部に設けられかつ前記第2X軸リニアモータに対向した第2X軸リニアモータ用可動子を備えてなる第2X軸リニアモータであることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明特定事項によると、請求項3に記載の発明特定事項による作用の他に、前記第1X軸リニアモータ及び前記第2X軸リニアモータの同期駆動により前記第1X軸リニアモータ用可動子及び前記第2X軸リニアモータ用可動子を同期してX軸方向へ移動させることにより、前記第1分割キャレッジ及び前記第2分割キャレッジを一体的にX軸方向へ移動させることができ、十分な駆動力で前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させることができる。
【0018】
ここで、前述のように前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度が低下した場合、熱切断加工時において温度変化による前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度の低下、前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量を吸収できるため、前記第1X軸リニアモータ用固定子と前記第1X軸リニアモータ用可動子の間の間隔及び前記第2X軸リニアモータ用固定子と前記第2X軸リニアモータ用可動子の間の間隔を所定の間隔に保つことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、図3におけるI-I線に沿った図であって、図2は、図1における矢視部IIを示す図であって、図3は、本発明の実施の形態に係わるレーザ切断加工機の斜視図であって、図4は、図1に対応する図であって、第1X軸リニアモータ及び第2X軸リニアモータを用いた態様を示す図である。
【0021】
ここで、「前」は、図1及び図4において紙面に向かって表,図2において下,図3において左斜め下のことをいい、「後」は、図1及び図4において紙面に向かって裏,図2において上,図3において右斜め上のことをいい、「左」は、図1,図2及び図4において左,図3において左斜め上のことをいい、「右」は、図1,図2及び図4において右,図3において右斜め下のことをいい、「上」は、図1,図3及び図4において上,図2において紙面に向かって表のことをいい、「下」は、図1,図3及び図4において下,図2において紙面に向かって裏のことをいう。
【0022】
図1から図3に示すように、本発明の実施の形態に係わるレーザ切断加工機1は、レーザビーム(図示省略)のビーム軸をX軸方向(換言すれば前後方向)及びY軸方向(換言すれば左右方向)へ移動させつつ、板状のワークWに対してレーザ切断加工を行う加工機であって、X軸方向へ延びた機械フレーム3をベースとしている。
【0023】
機械フレーム3にはワークWを多数の点で支持するテーブル5が設けられており、このテーブル5にはワークWをテーブル5に対して固定する複数のワーク固定具7を備えている。なお、テーブル5においてワークWを支持する具体的構成は公知であるため、その構成の詳細は省略する。また、機械フレーム3におけるテーブル5の左右両側にはX軸方向へ延びた一対のX軸ガイド部材9,11が設けられており、一対のX軸ガイド部材9,11にはテーブル5を跨ぐようにY軸方向へ延びたX軸キャレッジ13がX軸方向へ移動可能に支持されている。
【0024】
このX軸キャレッジ13は、基部が一対のX軸ガイド部材9,11のうち一方のX軸ガイド部材9にX軸方向へ移動可能に支持された第1分割キャレッジ15と、基部が一対のX軸ガイド部材9,11のうち他方のX軸ガイド部材11にX軸方向へ移動可能に支持された第2分割キャレッジ17とに分割してある。ここで、X軸キャレッジ13の左部の適宜位置で第1分割キャレッジ15と第2分割キャレッジ17に分割してあるが、X軸キャレッジ13の中央部の適宜位置或いは右部の適宜位置で第1分割キャレッジ15と第2分割キャレッジ17に分割するように構成してもよい。
【0025】
また、第1分割キャレッジ15の先端部と第2分割キャレッジ17の先端部はY軸方向へ相対的に移動可能に連結するように、第1分割キャレッジ15の先端部には右方向へ突出した複数の連結スライドピン(連結スライド部材)19が設けられており、第2分割キャレッジ17の先端部には対応する連結スライドピン19をY軸方向へ移動可能に支持する複数の連結ガイドブッシュ(連結ガイド部材)21が設けられている。ここで、第1分割キャレッジ15の先端部に連結ガイドブッシュ21を、第2分割キャレッジ17の先端部に連結スライドピン19をそれぞれ設けるようにしてもよく、連結スライド部材として連結雄スプライン及び連結ガイド部材として連結雌スプラインを用いるようにしてもよい。
【0026】
一方のX軸ガイド部材9の近傍には第1分割キャレッジ15をX軸方向へ移動させる第1X軸移動装置23が設けられている。即ち、機械フレーム3における一方のX軸ガイド部材9の上側近傍にはX軸方向へ延びたX軸ラック25が設けられており、第1分割キャレッジ15の基部にはこのX軸ラック25に噛合した第1ピニオン27が回転可能に設けられている。そして、第1分割キャレッジ15には第1ピニオン27を回転させる第1X軸回転モータ29が設けられており、この第1X軸回転モータ29は減速機構31を介して第1ピニオン27に連動連結されている。
【0027】
同様に、他方のX軸ガイド部材11の近傍には第2分割キャレッジ17をX軸方向へ移動させる第2X軸移動装置33が設けられている。即ち、機械フレーム3における他方のX軸ガイド部材11の上側近傍にはX軸方向へ延びたX軸ラック35が設けられており、第2分割キャレッジ17の基部にはこのX軸ラック35に噛合した第2ピニオン37が回転可能に設けられている。そして、第2分割キャレッジ17には第2ピニオン37を回転させる第2X軸回転モータ39が設けられており、この第2X軸回転モータ39は減速機構41を介して第2ピニオン37に連動連結されている。
【0028】
従って、第1X軸回転モータ29及び第2X軸回転モータ39の同期駆動により第1ピニオン27及び第2ピニオン37を同期して回転させることにより、第1ピニオン27と第1X軸ラック25の噛合作用、及び第2ピニオン37と第2X軸ラック35の噛合作用によって、第1分割キャレッジ15及び第2分割キャレッジ17を一体的にX軸方向へ移動させることができ、十分な駆動力でX軸キャレッジ13をX軸方向へ移動させることができる。
【0029】
第1X軸移動装置23及び第2X軸移動装置33の代わりに図4に示すように第1X軸リニアモータ43及び第2X軸リニアモータ45を用いてもよい。即ち、機械フレーム3における一方のX軸ガイド部材9の上側近傍にはX軸方向へ延びた第1X軸リニアモータ用固定子47が設けられており、第1分割キャレッジ15の基部にはこの第1X軸リニアモータ用固定子47に左右に対向した第1X軸リニアモータ用可動子49が設けられている。同様に、機械フレーム3における他方のX軸ガイド部材11の上側近傍にはX軸方向へ延びた第2X軸リニアモータ用固定子51が設けられており、第2分割キャレッジ17の基部にはこの第2X軸リニアモータ用固定子51に左右に対向した第2X軸リニアモータ用可動子53が設けられている。
【0030】
従って、第1X軸リニアモータ43及び第2X軸リニアモータ45の同期駆動により第1X軸リニアモータ用可動子49及び第2X軸リニアモータ用可動子53を同期してX軸方向へ移動させることにより、第1分割キャレッジ15及び第2分割キャレッジ17を一体的にX軸方向へ移動させることができ、十分な駆動力でX軸キャレッジ13をX軸方向へ移動させることができる。
【0031】
なお、第1X軸移動装置23と第2X軸移動装置33、第1X軸リニアモータ41と第2X軸リニアモータ43の代わりに、X軸方向へ延びたボールねじ等を用いた移動装置に変更しても差し支えない。
【0032】
図1から図3に示すように、第2分割キャレッジ17の水平部にはY軸方向へ延びたY軸ガイド部材55が設けられており、このY軸ガイド部材55にはY軸キャレッジ57がY軸モータ(図示省略)の駆動によりY軸方向へ移動可能に設けられている。Y軸キャレッジ57にはワークWに向かってレーザビームを照射する加工ヘッド59が設けられており、この加工ヘッド59はZ軸モータ(図示省略)の駆動よりZ軸方向へ移動可能である。機械フレーム3の後部にはレーザビームを発振させて出力するレーザ発振器61が設けられており、このレーザ発振器61と加工ヘッド59は光学的に接続されている。
【0033】
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0034】
テーブル5によりワークWを支持して、複数のワーク固定具7によってワークWをテーブル5に対して固定する。次に、前記Z軸モータの駆動により加工ヘッド59をZ軸方向へ移動させて、加工ヘッド59の先端部とワークWの上面との間隔が所定の間隔になるように調節する。そして、加工ヘッド59の先端部からレーザビームをワークWに向かって照射しつつ、第1X軸移動装置23及び第2X軸移動装置33によりX軸キャレッジ13をX軸方向へ移動させると共に、前記Y軸モータの駆動によりY軸キャレッジ57をY軸方向へ移動させる。これによって、加工ヘッド59をワークWに対してX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、換言すればレーザビームのビーム軸をワークWに対してX軸方向及びY軸方向へ移動させることができ、ワークWに対して所望のレーザ切断加工を行うことができる。
【0035】
ここで、X軸キャレッジ13を第1分割キャレッジ15と第2分割キャレッジ17に分割してあって、第1分割キャレッジ15の先端部と第2分割キャレッジ17の先端部をY軸方向へ移動可能に連結してあるため、一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度が低下した場合、レーザ切断加工時において温度変化によるX軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、第1分割キャレッジ15が第2分割キャレッジ17に対して相対的にY軸方向へ移動することによって、一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度の低下、X軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量を吸収することができる。
【0036】
更に、前述のように一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度が低下した場合、レーザ切断加工時において温度変化によるX軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度の低下、X軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量を吸収できるため、第1X軸移動装置23及び第2X軸移動装置33を備えた態様にあっては、第1X軸ラック25と第1ピニオン27との間のバックラッシ及び第2X軸ラック35と第2ピニオン37との間のバックラッシのうちいずれかのバックラッシを大目に設定する必要がなくなり、いずれのバックラッシを適量にそれぞれ設定できる。同じ理由により、第1X軸リニアモータ43及び第2X軸リニアモータ45を備えた態様にあっては、第1X軸リニアモータ用固定子47と第1X軸リニアモータ用可動子49の間の間隔及び第2X軸リニアモータ用固定子51と第2X軸リニアモータ用可動子53の間の間隔を所定の間隔に保つことができる。
【0037】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度が低下した場合、レーザ切断加工時において温度変化によるX軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、第1分割キャレッジ15が第2分割キャレッジ17に対して相対的にY軸方向へ移動することによって、一対のX軸ガイド部材9,11の平行度の精度の低下、X軸キャレッジ13のY軸方向の伸縮量を吸収できるため、X軸キャレッジ13をX軸方向へ移動させても第1X軸移動装置23及び第2X軸移動装置33(第1X軸リニアモータ43及び第2X軸リニアモータ45)に過負荷が生じることがなく、加工ヘッド59のX軸方向の位置決め精度が向上して、ワークWに対して高精度な熱切断加工を容易に行うことできる。
【0038】
また、第1X軸移動装置23及び第2X軸移動装置33を備えた態様にあっては、第1X軸ラック25と第1ピニオン27との間のバックラッシ及び第2X軸ラック35と第2ピニオン37との間のバックラッシのうちいずれかのバックラッシを大目に設定する必要がなくなり、いずれのバックラッシを適量にそれぞれ設定できるため、X軸キャレッジ13のX軸方向の位置決め精度がより向上する。
【0039】
更に、第1X軸リニアモータ43及び第2X軸リニアモータ45を備えた態様にあっては、第1X軸リニアモータ用固定子47と第1X軸リニアモータ用可動子49の間の間隔及び第2X軸リニアモータ用固定子51と第2X軸リニアモータ用可動子53の間の間隔を所定の間隔に保つことができるため、第1X軸リニアモータ41の駆動力(推力)及び第2X軸リニアモータ43の駆動力(推力)が安定して、X軸キャレッジ13のX軸方向の位置決め精度がより向上する。
【0040】
なお、本発明は、前述の発明の実施の形態の説明に限るものではなく、例えば、本発明の主要部の構成をレーザ切断加工機1の代わりにプラズマ切断加工機に適用したり、また、第2分割キャレッジ17を更に複数に分割する等の適宜の変更を行うことできる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度が低下した場合、熱切断加工時において温度変化による前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量が大きくなった場合においても、前記第1分割キャレッジが前記第2分割キャレッジに対して相対的にY軸方向へ移動することによって、前記一対のX軸ガイド部材の平行度の精度の低下、前記X軸キャレッジのY軸方向の伸縮量を吸収できるため、前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させても前記X軸移動手段に過負荷が生じることがなく、前記加工ヘッドのX軸方向の位置決め精度が向上して、前記ワークに対して高精度な熱切断加工を容易に行うことできる。
【0042】
請求項4に記載の発明によれば、前記第1X軸ラックと前記第1ピニオンとの間のバックラッシ及び前記第2X軸ラックと前記第2ピニオンとの間のバックラッシのうちいずれかのバックラッシを大目に設定する必要がなくなり、いずれのバックラッシを適量にそれぞれ設定できるため、前記X軸キャレッジのX軸方向の位置決め精度がより向上する。
【0043】
請求項5に記載の発明にあっては、前記第1X軸リニアモータ用固定子と前記第1X軸リニアモータ用可動子の間の間隔及び前記第2X軸リニアモータ用固定子と前記第2X軸リニアモータ用可動子の間の間隔を所定の間隔に保つことができるため、前記第1X軸リニアモータの駆動力(推力)及び前記第2X軸リニアモータの駆動力(推力)が安定して、前記X軸キャレッジのX軸方向の位置決め精度がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3におけるI-I線に沿った図である。
【図2】図1における矢視部IIを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わるレーザ切断加工機の斜視図である。
【図4】図1に対応する図であって、第1X軸リニアモータ及び第2X軸リニアモータを用いた態様を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ切断加工機
3 機械フレーム
5 テーブル
9,11 X軸ガイド部材
13 X軸キャレッジ
15 第1分割キャレッジ
17 第2分割キャレッジ
19 連結スライドピン
21 連結ガイドブッシュ
23 第1X軸移動装置
25 X軸ラック
27 第1ピニオン
29 第1X軸回転モータ
33 第2X軸移動装置
35 X軸ラック
37 第2ピニオン
39 第2X軸回転モータ
43 第1X軸リニアモータ
45 第2X軸リニアモータ
47 第1X軸リニアモータ用固定子
49 第1X軸リニアモータ用可動子
51 第2X軸リニアモータ用固定子
53 第2X軸リニアモータ用可動子
59 加工ヘッド
Claims (5)
- X軸方向へ延びた機械フレームと、
前記機械フレームに設けられ、ワークを支持するテーブルと、
前記機械フレームにおける前記テーブルの左右両側に設けられ、X軸方向(換言すれば前後方向)へ延びた一対のX軸ガイド部材と、
前記一対のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持され、前記テーブルを跨ぐようにY軸方向(換言すれば左右方向)へ延びたX軸キャレッジと、
前記X軸キャレッジをX軸方向へ移動させるX軸移動手段と、
前記X軸キャレッジに対してY軸方向及びZ軸方向(換言すれば上下方向)へ移動可能に設けられ、前記ワークに向かって熱切断ビームを照射する加工ヘッドとを備えてあって、
前記X軸キャレッジは、
基部が前記一対のX軸ガイド部材のうちの一方のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持された第1分割キャレッジと、基部が前記一対のX軸ガイド部材のうちの他方のX軸ガイド部材にX軸方向へ移動可能に支持された第2分割キャレッジに分割してあって、
前記第1分割キャレッジの先端部と前記第2分割キャレッジの先端部をY軸方向へ相対的に移動可能に連結してなることを特徴とする熱切断加工機。 - 前記第1分割キャレッジの先端部或いは前記第2分割キャレッジの先端部に設けられた連結スライド部材と、
前記第2分割キャレッジの先端部或いは前記第1分割キャレッジの先端部に設けられ、前記連結スライド部材をY軸方向へ移動可能に支持する連結ガイド部材とを備えてなることを特徴とする請求項1に記載の熱切断加工機。 - 前記X軸移動手段は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、前記第1分割キャレッジをX軸方向へ移動させる第1X軸移動装置と、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、前記第2分割キャレッジをX軸方向へ移動させる第2X軸移動装置とを備えてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱切断加工機。 - 前記第1X軸移動装置は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、X軸方向へ延びた第1X軸ラックと、
前記第1分割キャレッジの基部に回転可能に設けられ、前記第1X軸ラックに噛合した第1ピニオンと、
前記第1ピニオンを回転させる第1X軸回転モータとを備えてあって、
同様に、前記第2X軸移動装置は、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられ、X軸方向へ延びた第2X軸ラックと、
前記第2分割キャレッジの基部に回転可能に設けられ、前記第2X軸ラックに噛合した第2ピニオンと、
前記第2ピニオンを回転させる第2X軸回転モータとを備えてなることを特徴とする請求項3に記載の熱切断加工機。 - 前記第1X軸移動装置は、
前記一方のX軸ガイド部材の近傍に設けられかつX軸方向へ延びた第1X軸リニアモータ用固定子と、前記第1分割キャレッジの基部に設けられかつ前記第1X軸リニアモータ用固定子に対向した第1X軸リニアモータ用可動子を備えてなる第1X軸リニアモータであって、
前記第2X軸移動装置は、
前記他方のX軸ガイド部材の近傍に設けられかつX軸方向へ延びた第2X軸リニアモータ用固定子と、前記第2分割キャレッジの基部に設けられかつ前記第2X軸リニアモータに対向した第2X軸リニアモータ用可動子を備えてなる第2X軸リニアモータであることを特徴とする請求項3に記載の熱切断加工機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002137692A JP4015467B2 (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 熱切断加工機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002137692A JP4015467B2 (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 熱切断加工機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003326383A JP2003326383A (ja) | 2003-11-18 |
JP4015467B2 true JP4015467B2 (ja) | 2007-11-28 |
Family
ID=29699373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002137692A Expired - Fee Related JP4015467B2 (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 熱切断加工機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4015467B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101501961B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2015-03-12 | 주식회사 한광 | 레이저 가공장치 |
-
2002
- 2002-05-13 JP JP2002137692A patent/JP4015467B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003326383A (ja) | 2003-11-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW542766B (en) | NC machine tool | |
JP2008126322A (ja) | バイト加工方法及びバイト加工装置 | |
CN103079736A (zh) | 螺旋加工方法及加工装置 | |
JP6403944B2 (ja) | 曲面の旋削方法 | |
EP2311599A1 (en) | Five-axis milling machine | |
JP5147317B2 (ja) | レーザ・パンチ複合加工機 | |
JPH1199424A (ja) | 工作機械の主軸ヘッド支持構造 | |
JP2001219325A (ja) | ガントリー型の工作機械 | |
JP4015467B2 (ja) | 熱切断加工機 | |
JP2003225806A (ja) | 複合nc旋盤のフレーム構造 | |
JP3019311B2 (ja) | 同時5軸制御加工機 | |
JPH05293681A (ja) | レーザー加工機 | |
JP4268842B2 (ja) | 工作機械 | |
JP5577159B2 (ja) | ワークの表面の加工方法 | |
JPH10518A (ja) | 工作機械 | |
JPH11114772A (ja) | 自由曲面の加工法 | |
JPH08118061A (ja) | レーザ加工機のワークテーブル | |
JP4078175B2 (ja) | テレスコピックカバー装置 | |
JP3126216B2 (ja) | レーザ加工機 | |
JPH01316112A (ja) | V字形状溝加工機 | |
JPH0751974A (ja) | 主軸ヘッドの送り装置 | |
JP4144955B2 (ja) | 歯車加工方法 | |
JP2001025936A (ja) | 工作機械 | |
JP3536929B2 (ja) | ワークテーブルの前後動装置 | |
JP4551783B2 (ja) | クランクシャフトの加工装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050509 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070824 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070913 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921 Year of fee payment: 6 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |