JP4014548B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4014548B2
JP4014548B2 JP2003324660A JP2003324660A JP4014548B2 JP 4014548 B2 JP4014548 B2 JP 4014548B2 JP 2003324660 A JP2003324660 A JP 2003324660A JP 2003324660 A JP2003324660 A JP 2003324660A JP 4014548 B2 JP4014548 B2 JP 4014548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
type
transistor portion
polycrystalline silicon
silicon layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003324660A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004040131A (ja
Inventor
浩和 藤巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2003324660A priority Critical patent/JP4014548B2/ja
Publication of JP2004040131A publication Critical patent/JP2004040131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4014548B2 publication Critical patent/JP4014548B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)
  • Thyristors (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は半導体装置及びその製造方法に関するものであり、具体的にはNPNトランジスタとPNPトランジスタとが同じチップに形成された半導体装置、及びこれらのバイポーラトランジスタとMOSトランジスタとが同じチップに形成された半導体装置、更にこのような半導体装置の製造方法に関する。
バイポーラデバイス(BJT)が、MOSデバイスと比較して優れている点の一つに高速性がある。これはトランジスタ自体の高速性及び電流駆動能力の高さに起因している。しかしながらバイポーラデバイスは消費電力が比較的大きいため、大規模な集積化には適さないというデメリットがある。
MOSデバイスは、旧来のNMOSトランジスタかPMOSトランジスタのどちらかをアクティブ素子としてチップに形成した構造から、両者を同一チップ内に形成したCMOS構造とすることにより、消費電力の大幅な低減を可能としている。
一方、バイポーラデバイスにおいては、SiGe:HBT(ベースにSiGe層を用いたヘテロバイポーラトランジスタ)に代表される超高速NPNトランジスタに近い動作速度を有する高速PNPトランジスタに対するニーズが高まっている。これは、超高速のNPNトランジスタ及び高速のPNPトランジスタの相補型回路を基本回路としこれらを同じチップに形成することができれば、高速性能及び高駆動能力を維持したまま、あるいは更に増強した上で、消費電流を大幅に削減することが可能となり、電源回路の消費電流の低減、オペアンプの高速化及び低消費電力化等が実現されるからである。
また、CMOSデバイスの高速化に伴い、CMOSデバイスとバイポーラデバイスとのインターフェースとして、PNPトランジスタを必須の素子とするLDVS(Low Voltage Differential Signaling)回路を高速化する必要性が高まっており、この点からも高速のPNPトランジスタに対するニーズが高まっている。
しかしながら、PNPトランジスタをSiGe:HBT等に代表される超高速NPNトランジスタとともに同一チップに形成するには非常に複雑で工程数の多い製造プロセスが必要であり、工程数を少なくするためにはPNPトランジスタの構造を極端に単純化せざるを得なく、性能が大幅に低下してしまう。
また、相補型回路を実現すべく、たとえPNPトランジスタを長くて複雑な工程を経てNPNトランジスタと同じチップに形成したとしてもその遮断周波数f及び最大発振周波数fmaxはいずれも20GHz程度であり、SiGe:HBTのNPNトランジスタとは5倍以上の開きがある。従って、同一チップにNPNトランジスタとPNPトランジスタを形成し、相補型のバイポーラデバイスを実現したとしても、NPNトランジスタの遮断周波数f及び最大発振周波数fmaxは100GHzを超えているにも拘わらず、その動作速度はPNPトランジスタの性能で制限されることになる。
尚、NPNトランジスタとPNPトランジスタを同一基板上に形成した構造は、例えば特許文献1に開示されているように公知である。図13にその構造の特徴と説明する。同図(B)に示すように、この構造は、ベース電極用ポリシリコンとエミッタ電極用ポリシリコンがPNPトランジスタとNPNトランジスタとで逆になるような工夫がされている。自己整合技術を用い、TAT(Turn Around Time)の短縮も実現している。トランジスタは共に縦形であり、素子面積もNPN、PNP共に同等であり、プロファイル構造も製法から推定して基本的にP、Nが逆転した構造と考えられる。そのため、PNPトランジスタもNPNに近い動作速度、耐圧特性、DC特性が得られ、電源用のみならず相補的な回路形式に適用することが可能であると思われる。但し、上記したとおり、ベースは旧来のイオン注入法に基づいているため、NPNトランジスタであっても50GHzを越えるような遮断周波数を望むことはできないと考えられる。
特願平6−159732号
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、超高速のNPNトランジスタと高速のPNPトランジスタとが同一チップに形成された半導体装置を、従来に比べ工程数が大幅に削減されたプロセスで製造できるようにすることを目的とする。
本発明の他の目的は、超高速のNPNトランジスタ及び高速のPNPトランジスタに加え、更に高速のPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタが同一チップに形成された半導体装置を、従来に比べ工程数が大幅に削減されたプロセスで製造できるようにすることである。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明は、
縦形構造のPNPトランジスタとNPNトランジスタとが同一基板に形成されている半導体装置を製造する方法において、
基板の全面にPNPトランジスタ部ではコレクタ領域となるP型のエピタキシャル層またはウェル層を形成し、NPNトランジスタ部ではコレクタ領域となるN型のエピタキシャル層またはウェル層を形成する第1の工程と、
エピタキシャル層またはウェル層の形成された前記基板に、第1の絶縁膜、第1の多結晶シリコン層を順次積層し、露光及びエッチング処理により該第1の多結晶シリコン層を各トランジスタ部毎に分離するとともに、該分離された多結晶シリコン層をNPNトランジスタ部ではP型に変換し、PNPトランジスタ部ではN型に変換する第2の工程と、
全面に第2の絶縁膜を形成し、露光及びエッチング処理により各トランジスタ部に前記第2の絶縁膜と前記分離された第1の多結晶シリコン層とを貫通する開口を形成し、前記第1の絶縁膜を露出させる第3の工程と、
NPNトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PNPトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のP型のエピタキシャル層またはウェル層の表面と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、該開口内で少なくともN型の不純物を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長したエピタキシャル層の表面を熱酸化する第4の工程と、
PNPトランジスタ部をレジストパターンで保護し、NPNトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のN型のエピタキシャル層またはウェル層の表面と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、該記開口内で少なくともP型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長したエピタキシャル層の表面を熱酸化する第5の工程と、
PNPトランジスタ部の、前記選択エピタキシャル層の上に、エミッタ電極となるP型の第2の多結晶シリコン層を形成し、NPNトランジスタ部の、前記選択エピタキシャル層の上に、エミッタ電極となるN型の第2の多結晶シリコン層を形成し、前記PNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部の前記第2の多結晶シリコン層からの不純物拡散により、エミッタ領域を形成する第6の工程とを実行し、
前記第4の工程のPNPトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、SiGe層の生成及びシリコン層の生成を含み、
前記第5の工程におけるNPNトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコン層の成長、及びGe及びCを含むシリコン層の成長を含む
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第4の工程と前記第5の工程の順番を逆にしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第5の工程において、不純物を含まない選択エピタキシャル層を成長させ、その後にP型不純物を該選択エピタキシャル層内にその表面から拡散させることを特徴とする。
上記他の目的を達成すべく、請求項4に記載の発明は、
縦形構造のPNPトランジスタ及びNPNトランジスタと横型構造のPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタとが同一基板に形成されている半導体装置を製造する方法において、
基板の全面にPNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタではP型のエピタキシャル層を形成し、NPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部ではN型のエピタキシャル層を形成する第1の工程と、
前記P型及びN型のエピタキシャル層の形成された前記基板に、第1の絶縁膜、第1の多結晶シリコン層を順次積層し、露光及びエッチング処理により前記第1の多結晶シリコン層を各トランジスタ部毎に分離し、該分離された第1の多結晶シリコン層をNPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部ではP型に変換し、PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部ではN型に変換する第2の工程と、
全面に第2の絶縁膜を形成し、露光及びエッチング処理により各トランジスタ部に前記第2の絶縁膜と前記分離された第1の多結晶シリコン層とを貫通する開口を形成し、前記第1の絶縁膜を露出させる第3の工程と、
PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、前記P型のエピタキシャル層に、不純物を注入し、NPNトランジスタ部ではコレクタ領域を形成し、PMOSトランジスタ部では、チンネル直下の不純物濃度の増加した領域を形成し、NPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、前記N型のエピタキシャル層に、不純物を注入し、PNPトランジスタ部ではコレクタ領域を形成し、PMOSトランジスタ部では、チンネル直下の不純物濃度の増加した領域を形成する第4の工程と、
NPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のそれぞれにおいて前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、前記開口内で前記基板のエピタキシャル層とストレス緩和するSiGeエピタキシャル層と該SiGeエピタキシャル層とストレス緩和しないシリコンエピタキシャル層を順次成長させ、該成長したシリコンエピタキシャル層の表面をそれぞれ熱酸化する第5の工程と、
NPNトランジスタ部、PMOSトランジスタ部、及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PNPトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部を露出させた後、前記開口内で少なくともN型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長した選択エピタキシャル層の表面を熱酸化する第6の工程と、
PNPトランジスタ部、PMOSトランジスタ部、及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、NPNトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部を露出させた後、前記開口内で少なくともP型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長した選択エピタキシャル層の表面を熱酸化する第7の工程と
全面に第3の絶縁膜と第2の多結晶シリコン層を形成した後、該第2の多結晶シリコン層をエッチバックして各前記開口の側面にサイドウォール状に残存させた後、該残存する第2の多結晶シリコンをマスクとして各前記開口内の前記第3の絶縁膜及び前記熱酸化により形成された酸化膜をエッチングし、前記選択エピタキシャル層の表面を露出させた後に該表面を熱酸化することにより、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲート酸化膜を形成し、更に、レジストマスクを用いてPMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部にそれぞれ閾値電圧制御のための不純物イオンの注入を行う第8の工程と、
レジストパターンにより、NPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部の前記開口内に前記熱酸化により形成された酸化膜を除去した後、各トランジスタ部の開口に第3の多結晶シリコン層を形成し、更に不純物イオンの注入によりNPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部では該第3の多結晶シリコン層をN型に変換して、PMOSトランジスタ部ではゲート電極を形成し、NPNトランジスタ部では、エミッタ電極を形成し、PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部では該第3の多結晶シリコン層をP型に変換して、NMOSトランジスタ部ではゲート電極を形成し、PNPトランジスタ部では、エミッタ電極を形成し、さらにアニールにより、ドライブインを行ってNPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部にエミッタ領域を形成する第9の工程とを実行し、
前記第6の工程におけるPNPトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコンのエピタキシャル成長、及びSiGe層のエピタキシャル成長を含み、
前記第7の工程におけるNPNトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコン層のエピタキシャル成長、及びGe、Cを含むシリコン層のエピタキシャル成長を含む
ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第6の工程において、不純物を含まない選択エピタキシャル層を成長させ、その後にP型不純物を該選択エピタキシャル層内にその表面から拡散させることを特徴とする。
上記他の目的を達成すべく請求項6に記載の発明は、
縦型構造のNPNトランジスタ及びPNPトランジスタと横型構造のNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタとが同一の基板に形成された半導体装置において、
(1) NPNトランジスタ及びPMOSトランジスタの形成されている部分では、前記基板にはN型のエピタキシャル層、絶縁膜、P型の多結晶シリコン層が順次積層され、前記絶縁膜に第1の開口が形成され、前記P型の多結晶シリコン層に前記第1の開口より小さい第2の開口が該第1の開口と同軸に形成され、前記第1の開口は前記N型のエピタキシャル層の表面から選択成長した単結晶層と前記P型の多結晶シリコン層の底面の一部から成長した多結晶層で埋められ、
PMOSトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層と該SiGe層にチャネルとして積層されたN型のシリコン層とを含み、該N型のシリコン層の表面にゲート酸化膜が形成され、前記ゲート酸化膜の上に、ゲート電極が形成され、前記P型の多結晶シリコン層の底面からの不純物拡散によりソース及びドレインが該N型のシリコン層内に形成されており、前記SiGe層は前記基板のN型のエピタキシャル層とはストレス緩和しているが前記N型のシリコン層とはストレス緩和しておらず、
NPNトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe:C層をベースとして含み、さらにシリコン層を含み、前記N型のエピタキシャル層がコレクタを構成し、前記単結晶層の上に形成されたエミッタをさらに有し、
(2) PNPトランジスタ及びNMOSトランジスタの形成されている部分では、前記基板にはP型のエピタキシャル層、絶縁膜、N型の多結晶シリコン層が順次積層され、前記絶縁膜に第1の開口が形成され、前記N型の多結晶シリコン層に前記第1の開口より小さい第2の開口が該第1の開口と同軸に形成され、前記第1の開口の少なくとも一部が前記P型のエピタキシャル層の表面から選択成長した単結晶層と前記P型の多結晶シリコン層の底面の一部から成長した多結晶層で埋められ、
NMOSトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層と該SiGe層にチャネルとして積層されたP型のシリコン層とを含み、該P型のシリコン層の表面にゲート酸化膜が形成され、前記ゲート酸化膜の上に、ゲート電極が形成され、前記N型の多結晶シリコン層からの不純物拡散によりソース及びドレインが該P型のシリコン層内に形成されており、前記SiGe層は前記基板のP型のエピタキシャル層とはストレス緩和しているが前記P型のシリコン層とはストレス緩和しておらず、
PNPトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層をベースとして含み、さらに、シリコン層を含み、前記P型のエピタキシャル層がコレクタを構成し、前記単結晶層の上に形成されたエミッタをさらに有し、
(3) PNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部の前記エミッタ電極とPMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部の前記ゲート電極とが同じ層に形成されたものであり、
PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のソース電極及びドレイン電極がPNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部のベース電極と同じ層に形成されている
ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、PNPトランジスタ部の前記第2の開口を埋めるエミッタ電極としての多結晶シリコン層のドーピングレベルを、NMOSトランジスタ部の前記第2の開口を埋めるゲート電極としての多結晶シリコン層と同じとすることにより、PNPトランジスタのエミッタ電極とNMOSトランジスタのゲート電極とを共通化したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の発明において、PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のウェル電位をそれぞれ独立に制御可能とする手段を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、超高速のNPNトランジスタと高速のPNPトランジスタとが同一チップに形成された半導体装置を、従来に比べ工程数が大幅に削減されたプロセスで製造することが可能となる。
本発明によればまた、超高速のNPNトランジスタ及び高速のPNPトランジスタに加え、更に高速のPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタが同一チップに形成された半導体装置を、従来に比べ工程数が大幅に削減されたプロセスで製造することが可能となる。
図1を参照して本発明に係る第1の半導体装置を説明する。同図において、(a)はPNPトランジスタの平面図、(b)は該PNPトランジスタのB−B断面図、(c)は該PNPトランジスタのC−C断面図、(d)はNPNトランジスタの断面図である。これらのトランジスタは同一ウエハ上に形成され、NPNトランジスタは、ベース幅が30nm以下のSiGe:C−HBTであり、PNPトランジスタは縦形構造となっている。各素子は酸化膜を充填した約7.5μm深さのトレンチ7により分離される。またフィールド領域だけでなく、トレンチで囲まれた活性領域近傍まで、約1μm厚のフィールド酸化膜6が入り込んでいる。
図1(b)に示すように、PNPトランジスタでは、P型基板1上にN型のエピタキシャル領域2が2.5μmあり、その上層部にP層3とPエピタキシャル層4が順次積層されており、さらにその上層部にN型のエピタキシャル層5が存在している。PNP及びNPNトランジスタの真性領域は、平面的にはフィールド酸化膜6のバーズビーク端から延びている熱酸化膜8の端部で囲まれた単結晶領域によってほぼ規定されるが、PNPトランジスタでは、図1(b)及び(c)に示すようにP型にドーピングされた活性エミッタ領域3がこの単結晶領域だけでなく、エピタキシャル層5の一部にまで広がっている。
このエミッタ領域の不純物濃度は1E19atoms/cc程度であり、同一パターンから自己整合的に開口された熱酸化膜8端の位置でP型多結晶シリコン11に電気的に接続されている。またPNPトランジスタの真性ベース領域は、N型のエピタキシャル層5により構成され、この部分のリン濃度は、5E16atoms/cc程度である。また、このベース領域の電極引き出しは、図1(c)に示すように、トレンチに囲まれた領域内において、フィールド酸化膜端(バーズビーク端)と熱酸化膜8端との距離を十分とった部分でこの熱酸化膜8に開口パターンを形成し、N多結晶シリコンを埋め込んで形成した領域16から行う。活性コレクタ領域はP型のエピタキシャル層4により構成され、Pの低抵抗層3がその下層に存在する。この領域の電極引き出しは、トレンチ溝近傍の約1μm厚フィールド酸化膜底部にホールを形成し、そこに埋め込まれた2E19atoms/cc程度の不純物濃度を有するP型の多結晶領域9を介して行う。
次にNPNトランジスタの構造を説明する。図1(d)に示すように、NPNトランジスタでは、N型エピタキシャル層2、N層10、及びPNPトランジスタのベースと共通のN型エピタキシャル層5とがP型基板1に順次積層され、これらは埋め込みコレクタ及び活性コレクタ領域を構成する。熱酸化膜8端で囲まれた単結晶領域には、下部にN型の単結晶シリコン層が50nm、中央部にN型Si-Ge-C層が10nm、上部に30nmのP型Si-Ge-C層が存在する。その上方には活性エミッタ領域となるN型シリコン層が存在する。これらのエピタキシャル層の平面的な中心領域にはCVD酸化膜の開口が形成され、活性エミッタ領域17は該開口を介してN型の多結晶シリコン16と電気的に接続している。
上記構造のNPNトランジスタの基本パラメータは以下の通りである。
・ベース幅が30nm以下のSiGe:C-HBTであり、キャリアベース走行時間τFは1.5psec以下。
・電流増幅率hFEは100以上。
・エミッタ長が5μm、実効エミッタ幅が0.2μmのときのべ−ス抵抗は50Ω以下。
・エミッタ長が5μm、実効エミッタ幅が0.2μmのときのコレクタ・ベース接合容量Cjcは7fF以下。
以上の基本パラメータから遮断周波数f及び最大発振周波数fmaxが共に100GHzを超える超高速のトランジスタが実現される。PNPトランジスタに関しては、縦型構造とすることによりベース幅を200nm以下にすることができるので、キャリアベース走行時間τFを20psec以下とすることが可能であり、それにより遮断周波数fは4GHz以上となる。また、エミッタキャリア濃度が2E19atοms/cc、ベースキャリア濃度が5E16atoms/ccであり、電流増幅率hFEは100以上であり、NPNトランジスタとフレームワークを共通化しているので各種の寄生容量はも大幅に低減される。またプロファイル構造から耐圧特性も良好であり、エミッタ面積も大きくベース−エミッタ電圧Vbeが小さいトランジスタが実現できる。
本実施形態によれば、超高速NPNトランジスタに高速PNPトランジスタを同じチップに形成することができ、このPNPトランジスタは、NPNトランジスタと比較すれば低速ではあるが、縦形構造とすることによりNPNトランジスタと同等に微細化しており、電源回路用トランジスタとしては十分な性能を有する。
以上説明したように本発明に係る上記第1の半導体装置によれば、超高速のNPNトランジスタを用いることにより超高速のデジタル/アナログ回路が得られ、また、高速のPNPトランジスタと組み合わせることにより、高速且つ低消費電力のLSIを実現することができる。
次に図2から図4を参照して本発明に係る半導体装置の第1の製造方法を説明する。この製造方法は、図1に示した超高速NPNトランジスタと高速PNPトランジスタとが同一チップに形成された半導体装置を製造する方法である。基板は高抵抗P型基板101とし、結晶面は<100>とする。
この基板上にリンを5E15atoms/cc程度含んだN型のエピタキシャル層102を5.5μm成長させる(S101a,S101b)。次に公知の露光及び拡散技術により、PNPトランジスタ形成部にのみ、PNPトランジスタの埋め込み拡散層となるPBL層(埋め込み層)103を形成する。(S102a,S102b)。さらに全面にボロンを1E16atoms/cc程度含んだエピタキシャル層104を1.0μm程度形成する(S103a,S103b)。
次に、公知の露光及び拡散技術により、NPNトランジスタの埋め込み拡散層となるNBL層105を形成した後、全面に5E16atoms/cc程度のリンを含んだN型のエピタキシャル層106を0.6μm形成する(S104a,S104b)。次に公知の第3の露光工程を含む処理によりロコス酸化を行ってフィールド酸化膜107を形成した後、アクティブ領域の単結晶シリコンを露出させる(S105a,S105b)。
次にアクティブ領域を100nm熱酸化108した後、全面に200nmのボロンをハイドープした多結晶シリコン109を成長させ、第4の露光工程によりこの多結晶シリコン層をパターニングした後、Si窒化膜110を200nm形成する(S106a,S106b)。次に、全面にCVD酸化膜111を500nm形成した後、第5の露光工程によりトレンチ形成用のマスクとなるCVD酸化膜111及びフィールド酸化膜を異方性エッチングにより加工し、フィールド酸化膜下のSi基板を露出させる。(S107a,S107b)。次に、残存するCVD酸化膜をマスクとしてトレンチエッチを行い、7.5μm深さのトレンチを形成する。(S108a,S108b)。
次に、露出表面を20nm程度酸化させた後、低圧条件でTEOS膜(112)を700nm程度成長させてトレンチを埋める。さらに全面をエッチバックし、Si窒化膜110が露出した状態を終点検出としてエッチングを完了し、続いて熱リン酸を用いて残存するSi窒化膜を総て除去した後、再度、Si窒化膜113を200nm形成する(S109a,S109b)。
次に、上記トレンチの形成方法と同様の方法により、トランジスタのコレクタ電極引き出し部を形成する。即ち、マスク酸化膜生成、第6の露光工程、異方性エッチングによりコレクタ電極引き出し部が形成されるホールを開口し、レジストを除去してから全面に多結晶シリコンを1μm形成し、エッチバックして該ホールに多結晶シリコンをプラグ状に残存させる。
そして、第7の露光工程を含む処理により、PNPトランジスタを保護した状態で、リンを2E16atoms/cmの濃度でイオン注入し、さらに第8の露光工程を含む処理によりNPNトランジスタを保護した状態で、ボロンを2E16atoms/cmの濃度でイオン注入し、活性化させた後にマスク酸化膜と窒化膜113とを除去し、再度全面にSi窒化膜114を形成する。(S109a,S109b)。その結果、PNPトランジスタのコレクタ電極引き出し部にはP型の多結晶シリコン115が形成され、またNPNトランジスタのコレクタ電極引き出し部にはN型の多結晶シリコン116が形成される(S110a,S110b)。
尚、図示していないが、上記のコレクタ電極引き出し部の形成工程では、図1(c)に示すPNPトランジスタのベース電極引き出し部も同時に形成される。具体的には、上記第6の露光工程と、それに続くエッチング工程によりN型エピタキシャル層に接続するホールを開口し、この部分に多結晶シリコンを埋め込む。そして上記第7の露光工程と、それに続くイオン注入工程によりこのベース電極引き出し部にも選択的にリンを注入する。
次に、第9の露光工程及びエッチング工程により、アクティブ領域中心部分のSi窒化膜114と多結晶シリコン109とを除去して開口部を形成し、熱酸化膜108を露出させる。さらに全面にSi窒化膜117を150nm形成した後、これを異方性エッチングする。これにより該開口部の側壁にSi窒化膜がサイドウォール状に残存する(S111a,S111b)。続いて希釈HFにより、上記開口部の露出した熱酸化膜108をエッチングし、更に250nm程度サイドエッチする(S112a,S112b)。
次に、NPNトランジスタ、PNPトランジスタ共、選択エピタキシャル成長を行う。成長方法は減圧CVD方式であり、成長条件は、900℃の水素雰囲気で自然酸化膜を完全に除去した後、SiHC1をSiソースガス、GeHをGeソースガス、SiCHをCarbonソースガス、PHをN型ドーピングガス、さらに水素をキャリアガスとする。圧力は20Torrであり、選択性を得るためにHClも添加する。このような雰囲気で、N型Siを50nm程度エピタキシャル成長させた後、Ge組成25%、Carbon組成0.5%の均一プロファイルで、約50nmのN型エピタキシャル成長118aを行った後、温度を750℃にランプアップさせ、5E19atoms/cc程度のP型不純物を含んだ単結晶シリコン118bを23nm成長させた後、アニール処理を行う。(S113a,S113b)。
次に、PNPトランジスタのベース多結晶シリコン以外の領域とNPNトランジスタとを保護した状態で行う第10の露光工程により、レジストパターンを形成した後、PNPトランジスタにボロンを100keV、1E15atoms/cmの条件でイオン注入し、PNPトランジスタの活性エミッタ領域119を形成する。(S114a,S114b)。
次に、全面を5nm程度熱酸化させた後、全面に50nmのCVD酸化膜120と150nmのN型多結晶シリコン121を順次成長させる。この工程でのサーマルバジェットにより、単結晶シリコン118bからボロンがSiGe:C層118aの表面部に拡散して初期の活性ベース領域が形成される。次に、この多結晶シリコン120をエッチバックし、多結晶シリコン120を開口部の側壁部にのみサイドウォール状に残存させ、一方、開口部の底部ではCVD酸化膜120の表面を露出させる。そして第11の露光工程によりPNPトランジスタのみを保護し、NPNトランジスタの露出したCVD酸化膜、及びその下の熱酸化膜を除去し、エピタキシャルシリコン層を露出させる。(S115a,S115b)。
次に全面にN型の多結晶シリコン122を形成し、第12の露光工程により、NPNトランジスタのエミッタ電極となる部分を除き除去する。最後にRTA(Rapid Thermal Annealing)処理を行い、NPNトランジスタでは、再分布による最終的な活性ベース層とポリシリコンからの拡散による活性エミッタ部123とを再分布により形成する(S116a,S116b)。尚、選択エピタキシャル成長工程と、PNPトランジスタの活性エミッタ形成のためのイオン注入工程の順番を逆にしてもよい。この場合、注入エネルギーは低くできる。
本発明に係る上記第1の製造方法によれば、以降の配線工程を除けば、総計12回の露光工程で超高速SiGe:C−HBTであるNPNトランジスタと高速の縦型PNPトランジスタとを同一チップに形成することができる。また選択SiGe:Cのエピタキシャル成長は、NPNトランジスタ及びPNPトランジスタの両方で行われ、NPNトランジスタではベース層が形成され、PNPトランジスタではエミッタの一部が形成される。このようにこの製造方法は、PNPトランジスタをNPNトランジスタとは別個の工程で形成するものではなく、工程の共通化された整合性のよい方法となっている。
また、NPNトランジスタだけを搭載したデバイスを製造する場合と比較しても、ベース形成後は追加の熱処理は一切不要であり、PNPトランジスタを搭載したことによるデバイス性能の低下は発生しない。さらにPNPトランジスタのパラメータの中、AC特性に大きな影響を与える遮断周波数fや、DC特性に大きな影響を与える電流増幅率hFEは、エミッタを形成する際のイオン注入のエネルギーとドープ量によってコントロールすることができる。これらのパラメータの値は、従来の横型トランジスタの場合、平面パターンに大きく支配されていたが、上記の本発明に係る第1の製造方法では、上記したようにプロセス条件によってコントロール可能であるので高性能化が容易である。
次に図5を参照して本発明に係る第2の半導体装置を説明する。第2の半導体装置は、同一チップにMOSトランジスタ(NMOSトランジスタ、PMOSトランジスタ)とバイポーラトランジスタ(PNPトランジスタ、NPNトランジスタ)とを形成したものである。図5(a)にNMOSトランジスタの断面構造、図5(b)にPMOSトランジスタの断面構造、図5(c)にPNPトランジスタの断面構造、図5(d)にNPNトランジスタの断面構造を示す。
NMOSトランジスタ部及びPNPトランジスタ部では、P型基板21にN型エピタキシャル層22、P層23、P型エピタキシャル層24が順次積層されている。PMOSトランジスタ部及びNPNトランジスタ部では、P型基板21にN型エピタキシャル層22、N層33、N型エピタキシャル層34が順次積層されている。
バイポーラトランジスタは、自己整合型2層多結晶シリコンによる縦形構造を有し、PNPトランジスタはベース39にSiGe層を用い、NPNトランジスタはベース41にSiGe:C層を用いている。MOSトランジスタは、チャネル下部に基板と格子緩和した高組成のSiGe層を有し、その上には格子緩和していないチャネルを形成するSi単結晶層29,37が存在する。またソース、ドレイン電極28,36は、バイポーラトランジスタのベース電極と同じ層に形成され、ドーピング型はNPNトランジスタ及びPMOSトランジスタではP型、PNPトランジスタ及びNMOSトランジスタではN型となっている。さらにバイポーラトランジスタのエミッタ電極とMOSトランジスタのゲート電極32,38も共通であり、PNPトランジスタ及びNMOSトランジスタではP型にドーピングされ、NPNトランジスタ及びPMOSトランジスタではN型にドーピングされている。
MOSトランジスタは端部のない閉じた構造であり、図5(e)及び(f)の平面図に示すように各電極は楕円形や矩形の環状構造となる。またMOSトランジスタのチャネル下部の電位を独立にコントロールできるようにするためポリシリコン電極27,35が設けられている。また各トランジスタはフィールド酸化膜25とトレンチ26により、互いに分離されている。
上記構成の半導体装置によれば、寄生容量や寄生抵抗が小さく、且つ活性領域での信号遅延も小さいC−BiCMOSが構成できる。バイポーラトランジスタは共にHBTであり、特にNPNトランジスタはSiGe:C層を活性ベースに有する超高速タイプである。またPNPトランジスタもSiGeベースのHBTであり高速性能が実現される。
また、MOSトランジスタはチャネル下部に基板と格子緩和したSiGe層を有し、チャネルのシリコン層の結晶構造がひずむことによるモビリティーの増大が期待できる構造となっている。またセルフアライン縮小により、0.35μmのデザインルールであっても、0.1μm以下のゲート長が実現できる。更に、チャネル下部の電位が独立に制御できるので、トランジスタをオンにするためにゲートに印加すべき電圧が可変の(VTMOS)ような使用方法も可能である。このような理由から、本実施形態によれば、高速・高集積・低消費電力・高駆動能力を有するLSIを設計・製造することが可能となる。
次に本発明に係る半導体装置の第2の製造方法を説明する。本方法は、前に説明した第1の製造方法を基本としており、図4のS115a,S115bに示した工程までは、第1の製造方法と同じであり、この工程で得られる断面構造を図6にS201a,S201bとして示す。
本方法では、次にNの多結晶シリコン200を選択的に成長させる。(S202a,S202b)。NPNトランジスタではこの多結晶シリコンはエミッタ電極となる。PNPトランジスタではこの多結晶シリコン層は直接的には不要であるが、自己整合的にラテラル成長層を形成し、次の工程でマスクとして使用される。次に、レジスト210によりNPNトランジスタを保護した後、リンを500keV、1E14atoms/cmの条件でイオン注入する。その結果、上記多結晶シリコンのマスク効果により、PNPトランジスタの活性ベースとベース電極を接続するリンク部にキャリア濃度が増大した領域202が形成される(S203a,S203b)。レジストを除去した後は真性エミッタ形成のため、RTA処理を行う。
尚、上記第2の製造方法ではN多結晶シリコン200の選択成長を用いたが、第1の製造方法の場合と同様に、N多結晶シリコンを全面成長させ、露光及びエッチングによりパターン形成してもよい。但し、露光装置の照射誤差が無視できず、これに起因した抵抗の微増の可能性がある。
上記第2の製造方法によれば、PNPトランジスタの真性ベースと多結晶のベース電極との接続部分の不純物濃度を真性ベースと同じ(5E16atoms/cc)にすることができる。この領域はエピタキシャル成長によって形成され、NPNの真性コレクタと共通であるため、単純にイオン注入を行うとPNPトランジスタの電流増幅率hFEの低下と、NPNトランジスタのコレクタ・ベース間の寄生容量Ctcの増加を招く。そこで、本第2の製造方法では、NPNトランジスタを保護するために露光工程が1回増加するが、自己整合的に選択成長した多結晶シリコンをマスクにして、PNPトランジスタの上記リンク部の濃度だけを効果的に増加させている。その結果としてPNPトランジスタのトータルのベース抵抗が低下することになる。非自己整合的にイオン注入を行う場合には、ずれが発生し、ベース抵抗の低減効果は多少低下する。
次に本発明に係る半導体装置の第3の製造方法を図7を参照して説明する。本製造方法も前に説明した第1の製造方法を基本としているが、アクティブ素子としてNPNトランジスタ及びPNPトランジスタに加え、PNPNサイリスタも同じチップに形成するものである。
図4のS114a,S114bの工程までは、第1の製造方法と同じであり、この工程で得られる断面構造を図7にS301a,S301bとして示す。以降はPNPNサイリスタとNPNトランジスタの形成工程を示す。PNPトランジスタの形成工程は第1の製造方法と同じである。
S301a,S301bの工程完了後、第1の製造方法と同様に、露出Si面を5nm程度酸化した後、50nmのCVD酸化膜301、200nmの多結晶シリコン502を順次堆積させ、異方性エッチングにより、この多結晶シリコンをエッチバックし、側壁部にのみサイドウォール状に残存させる。ここでPNPトランジスタのみを保護するレジストパターンを形成した後、PNPNサイリスタとNPNトランジスタについて、CVD酸化膜301と5nmの熱酸化膜をエッチングする(S302a,S302b)。
レジストを除去した後、全面に200nmのN型多結晶シリコン303を形成し、続いてRTA処理を行うことによりこの多結晶シリコンから不純物を拡散させることにより活性N拡散領域304を形成する(S303a,S303b,S303c)。以上の工程によりNPNトランジスタ、PNPトランジスタ、PNPNサイリスタが形成される。いずれも縦形構造である。
上記第3の製造方法は、特別の工程を追加することなくサイリスタ素子が形成できるという利点があり、NPNトランジスタとPNPトランジスタに加え、PNPNサイリスタも縦形構造に形成できるので負性抵抗素子を必要とするデバイスの製造に有利である。
次に本発明に係る半導体装置の第4の製造方法を図8を参照して説明する。
本方法も前に説明した第1の製造方法を基本とするものであり、図4のS115a,S115bに示した工程までは、第1の製造方法と同じであり、この工程で得られる断面構造を図8にS401a,S401bとして示す。
本方法では、その後、NPNトランジスタだけでなくPNPトランジスタについても露出したCVD酸化膜と極薄熱酸化膜をエッチングし、ドーピングしていない多結晶シリコンを200nm程度形成させる。公知の方法により、PNPトランジスタ上の多結晶シリコンのホウ素濃度を2E20atoms/ccに選択的にドーピング400aし、またNPNトランジスタ上の多結晶シリコンのリン濃度を3E20atoms/cc程度に選択的にドーピング400bした後、電極のパターニングを行う。その後、RTA処理を行うことによりNPNトランジスタの真正エミッタ領域を形成する(S402a,S402b)。尚、PNPトランジスタにおいては、既に真性エミッタ領域は形成されている。
本方法によれば、第1の製造方法に比べ、エミッタ抵抗の小さいPNPトランジスタを形成することができる。但し、露光工程が増加し、また、In−situのドーピングが行えないので、多結晶シリコン400a,400b中の均一化アニール処理等が必要になる場合もある。
次に、本発明に係る半導体装置の第5の製造方法を図9及び図10を参照して説明する。本方法では、同じチップにより高速なPNPトランジスタ及びNPNトランジスタを形成することができる。ここではウエハ基板は<100>の結晶方位を持った高抵抗P型基板501とする(S501a,S501b)。
先ず、リンを5E15atoms/cc程度含んだN型のエピタキシャル成長膜502を約5.5μm成長させ、公知の2回の露光技術、不純物拡散技術を用いて埋め込み拡散層となる領域を形成する。これによりNPNトランジスタではNBL層504、PNPトランジスタではPBL層503が形成される(S502a,S502b)。次に、全面に常圧でエピタキシャル成長を行う。膜厚は、約0.7μmであり、ドーピングガスは流さない。この結果PBL層503上にはP型のエピタキシャル層505aが成長し、NBL層504上にはN型のエピタキシャル層505bが成長する(S503a,S503b)。これはエピタキシャル膜成長中のオートドーピング効果、即ち表面から蒸発した不純物原子が雰囲気中ガスと衝突・散乱して成長膜中に取り込まれる現象に基づくものであり、平均自由行程が短い方が有利である。
次に、第3の露光工程を含む公知の技術により、ロコス酸化によるフィールド酸化膜506を形成する。これによりアクティブ領域が規定される。アクティブ領域上の酸化膜を除去した後(S504a,S504b)、アクティブ領域を100nm熱酸化507し、さらに全面に多結晶シリコン508を形成する。そして第4の露光工程とエッチング技術により、この多結晶シリコンをベース電極引き出しとなるようにエッチングし、その後、全面にSi窒化膜509を形成する(S505a,S505b)。
次に、前に説明した第1の製造方法と同様に、第5の露光工程を含む工程により、内部が酸化膜で充填されたトレンチ520を形成し、第6の露光工程を含む一連の工程により、コレクタ電極部を多結晶シリコンでプラグ状に埋め込み、表面のマスク酸化膜を全て除去し、続いてSi窒化膜も全て除去する。そして、第6及び第7の露光工程、これに続くリンイオンの注入工程により、PNPトランジスタのベース電極508aとNPNトランジスタのコレクタ電極512をN型にする。さらにボロンイオンの注入を行い、PNPトランジスタのコレクタ電極511とNPNトランジスタのベース電極508bをP型にする。その後のアニール処理により、コレクタプラグから基板接続部まで不純物拡散を行い、更に全面にSi窒化膜510を形成する(S506a,S506b)。
次に、第8の公知の露光、エッチング技術によりSi窒化膜510と多結晶シリコン508とを0.5μm幅でエッチングし、更に全面にシリコン窒化膜を1000Å程度生成した後、この膜をエッチバックすることにより、エッチング領域側壁部にサイドウォール状の窒化膜層513を残存させる。(S507a,S507b)。次に、第9の露光工程によりNPNトランジスタをレジストパターンで保護してから希釈HFによりPNPトランジスタ部の露出した熱酸化膜507をエッチングし、サイドエッチを250nm程度行い、多結晶シリコン508の底面部を一部露出させる。続いてレジストを除去してから選択エピタキシャル成長を行う(S508a,S508b)。生成膜514の構成は以下の通りである。
(1)P型シリコン層、不純物濃度5E16atoms/cc:50nm
(2)P型SiGe層、不純物濃度5E16atoms/cc:30nm
(3)N型SiGe層、ピーク不純物濃度5E19atoms/cc、:10nm
(4)N-型SiGe層:20nm
(5)N-型シリコン層:25nm
エピタキシャル成長条件は、第1の製造方法に示した条件に類似しているが、カーボンを含まず、P/N構成が逆転している。活性ベースは、SiGe層の幅10nmを初期幅としているが、最終的には熱拡散により40nm程度に広がる。次にPNPトランジスタ部の露出Si面を5nm程度熱酸化515する(S509a,S509b)。レジストパターンで保護してから、今度は第10の露光工程により、NPNトランジスタ部に露出している熱酸化膜507を希釈HFでエッチングし、250nm程度サイドエッチする(S510a,S510b)。そして、この部分に第1の製造方法と同様に、選択エピタキシャル成長518を行い、トランジスタの真性ベースを形成する(S511a,S511b)。
本方法は、上記したように連続して行われる2回の選択エピタキシャル工程により、PNPトランジスタ、NPNトランジスタのベース形成を行い、これにより、両トランジスタをHBT化する点を特徴とする。最初に選択成長させた表面は、5nm程度熱酸化させるので2回目の選択成長時には全く影響を及ぼさない。
次に、希釈HFによりPNPトランジスタの選択エピタキシャル表面上の酸化膜を除去してから表面を5nm程度熱酸化させ、続いてCVD酸化膜生成、多結晶シリコン生成を連続的に行う。更に、これらの膜を順次エッチングして、選択エピタキシャル表面を露出させてからノンドープの多結晶シリコン516を成長させる。更に、第11、12の露光工程、イオン注入を含む公知の工程により、PNPトランジスタ部の多結晶シリコン516に不純物としてボロンを1E21atoms/cm程度の濃度で注入してP型516aとし、一方、NPNトランジスタ部の多結晶シリコン516に不純物として砒素またはリンを同程度の濃度で注入し、N型516bとする。更に、750℃程度で均一化アニール処理を行った後、第13の露光工程及びエッチング工程により、各トランジスタのエミッタ電極を成形する。最後に、多結晶シリコンから不純物の拡散をRTA処理により行い真性エミッタ領域517a,517bを形成する(S512a,S512b)。尚、本方法では、選択エピタキシャル成長をPNPトランジスタ部から先に行っているが、NPNトランジスタ部から先におこなってもよい。
本第5の製造方法では、トータルで13回の露光工程により縦形のPNPトランジスタとNPNトランジスタの両方を形成できる。また、第1の製造方法と異なり、PNPトランジスタも縦形のHBTとすることが可能であり、そのため遮断周波数が50GHz以上のPNPトランジスタを形成することが可能である。NPNトランジスタだけでなく、PNPトランジスタも縦形構造のHBTとし、これにより相補型回路を構成することにより、バイポーラデバイスの高速化のみならず低消費電力化、高駆動能力化の点でも大きなメリットが得られる。
上記したように、本方法の最大の特徴は、選択エピタキシャル成長法の特性を生かし、2回に分けて選択成長を行う点である。最初にPNPトランジスタ部もしくはNPNトランジスタ部のみの選択成長を行い、この部分の表面を極薄酸化してから2回目の選択成長を行うことにより、2回目の選択成長部分は1回目の選択成長部分の影響を全く受けない。酸化もRTO等の方法を用い、また2回目の成長時の温度も全て800℃以下で短時間に行うことができ、サーマルバジェットによるプロファイルの再分布も最小限に抑えられる。
次に、本発明に係る半導体装置の第6の製造方法を図11及び図12を参照して説明する。本方法は、前に説明した本発明に係る第2の半導体装置を製造する方法、即ち同じチップにPNP、NPN、PMOS、NMOSの4種類のトランジスタを形成するものである。本方法は上記の第5の製造方法と同じ工程を多く含むので図9及び図10も参照しながら説明する。
本方法は、図9のS507a, S507bの工程までは第5の製造方法と同じである。本方法ではこの工程の後、第9の露光工程によりPNPトランジスタとNMOSトランジスタをレジストパターンで保護してからリンイオンの注入を行い、NPNトランジスタ部では真性コレクタ領域を形成し、PMOSトランジスタ部ではチャネル直下のリン濃度の増加した領域605を形成する。同様に、第10の露光工程によりNPNトランジスタとPMOSトランジスタをレジストパターンで保護してからボロンイオンの注入を行い、PNPトランジスタ部では真性コレクタ領域を形成し、NMOSトランジスタ部ではチャネル直下のボロン濃度の増加した領域611を形成する。
次に、第11の露光工程により、PNPトランジスタ、NPNトランジスタをレジストパターンで保護してから露出熱酸化膜(図9の507相当)を除去し、250nm程度サイドエッチし、レジストを除去した後、エピタキシャル層の選択成長を行う。この層は2層構成であり、第1層は40%のGeを含む、膜厚100nmのSiGeエピタキシャル層(N型SiGe層606、P型SiGe層612)である。第2層は、Geを含まないSiエピタキシャル層(多結晶シリコン層607、613)であり25nmの膜厚とする。第1層のエピタキシャル成長では、基板結晶面とSiGeエピタキシャル層との界面でストレス緩和が起こる。しかし、第2層のエピタキシャル成長では、膜厚が25nmと薄いので、下層のGe組成が高いにもかかわらず界面でのストレス緩和は起こらない。
その結果、SiGe層は立方晶の結晶構造となるが、シリコン層は正方晶の結晶構造となり、内部にストレスを受けた状態となる。またエピタキシャル成長前に、夫々のトランジスタの表面濃度を増大させるイオン注入を行っているのでオートドーピング効果により、PMOSトランジスタはエピタキシャル層全体がN型に、NMOSトランジスタはP型となる。以上の工程により得られる構造を拡大してS601a、S601bに示す。
次に、このMOSトランジスタ部の表面のシリコン層608を5nm程度熱酸化させた後、第12の露光工程によりPMOS及びNMOSトランジスタとNPNトランジスタを保護した状態で希釈HFによりPNPトランジスタ部の露出熱酸化膜507を除去し、250nm程度サイドエッチする。この状態で第5の製造方法で説明したPNPトランジスタの選択エピタキシャル成長を行い、真性ベース領域を形成する。この領域は3層構成であり、第1層618がボトムシリコン層、第2層620がSiGe層、第3層621がキャップシリコン層である。また第2層のSiGe層は、さらに中心部にN型にドープされる層を有する(S601d)。
次に、露出シリコン表面を5nm熱酸化させた後、第13の露光工程によりMOSトランジスタ部及びPNPトランジスタ部を保護し、希釈HFによりNPNトランジスタ部の熱酸化膜507を除去し、25nm程度サイドエッチを行う。そして、このNPNトランジスタにも第5の製造方法で説明した真性ベース層を形成する選択エピタキシャル成長を行う(S601c)。この層は3層構成であり、第1層がボトムシリコン層614、第2層がSiGe:C層616、第3層がキャップシリコン層617である。
その後、露出シリコン表面を5nm程度熱酸化した後、全面にCVD酸化膜(622)を50nm程度形成し、さらに多結晶シリコン623を150nm程度形成した後、エッチバックし、この多結晶シリコンをサイドウォール状に残存させる(S602a,S602b,S602c,S602d)。
次に、露出した酸化膜を除去した後、MOSトランジスタのゲート酸化膜となる熱酸化膜624を形成する。そして、第14及び第15の露光工程によりPMOSトランジスタ部にはPイオン注入を行い、NMOSトランジスタ部にはBF イオン注入を行う(S603a,S603b)。
次に第16の露光工程によりMOSトランジスタを保護した状態で、PNPトランジスタとNPNトランジスタ表面部の熱酸化膜を除去し、全面に多結晶シリコンを200nm成長させる。更に、第14及び第15の露光工程とイオン注入工程を含む処理により、NMOSトランジスタとPNPトランジスタ上部の多結晶シリコンをP型にドープし、PMOSトランジスタとNPNトランジスタ上部の多結晶シリコンをN型にドープする。そして活性化及び均一化のアニール処理を750℃〜800℃で行った後、第17の露光工程により、多結晶シリコンをバイポーラトランジスタではエミッタ電極、MOSトランジスタではゲート電極に形成し、さらにバイポーラトランジスタの真性エミッタを形成するためドライブインをRTA処理により行う(S604a,S604b,S604c,S604d)。
上記第6の製造方法では、PNP及びNPNのバイポーラトランジスタに加えてNMOS及びPMOSのMOSトランジスタも同じチップに形成することができる。本方法は、MOSトランジスタを完全に別に作り込むのではなく、バイポーラトランジスタと同じフレームワーク用いて共通に形成する点に特徴がある。即ち、NMOSトランジスタは、伝導型も含めてPNPトランジスタと同じフレームワーク上に形成していき、PMOSトランジスタは伝導型も含めてNPNトランジスタと同じフレームワーク上に形成して行くことを特徴とする。
MOSトランジスタは、前出の本発明に係る第2の半導体装置のようにリング状の平面構造となるという条件は付くが、微細化すれば占有面積も十分小さくでき、緩和SiGe層上でストレスを受けたシリコン上にチャネルを有するので、モビリティーが増加し動作速度の向上が期待できる。また自己整合縮小により、0.35μmのデザインルールで0.1μm以下のゲート長も実現できる。またPNP及びNPNの両トランジスタ共、ベースにSiGe(C)構造を有し超高速性が期待できる。また製造工程においても露光工程はトータルで17回に抑えており、各素子の工程共通化も十分に行っており、従来のC−BiCMOSを製造する方法に比較して優位性が極めて高い。また各トランジスタの性能を決定するベース形成やチャネル形成工程以降は、余計な熱処理がほとんど加わらない方法ともなっており、全てのアクティブ素子の特性劣化が極めて小さい。また各アクティブ素子の特性に重要な影響を与える工程は、個別的にチューニング可能であり、特性の最適化も容易であり、自由度が高い点も大きな利点である。
本発明に係る第1の半導体装置の構造を示す図である。 本発明に係る半導体装置の第1の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第1の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第1の製造方法を説明する図である。 本発明に係る第2の半導体装置の構造を示す図である。 本発明に係る半導体装置の第2の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第3の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第4の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第5の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第5の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第6の製造方法を説明する図である。 本発明に係る半導体装置の第6の製造方法を説明する図である。 従来の半導体装置の構造を示す図である。
符号の説明
1 P型基板、 2 N型エピタキシャル層、 3 P埋め込み層、 4 Pエピタキシャル層、 5 N型エピタキシャル層、 6 フィールド酸化膜、 7 トレンチ、 8 熱酸化膜、 9 P多結晶シリコン、 10 N多結晶シリコン、 11 P多結晶シリコン、 12 シリコン窒化膜、 13 Pエミッタ領域、 14 CVD酸化膜、 15 多結晶シリコンサイドウォール、 16 N多結晶シリコン、 17 活性エミッタ領域。

Claims (8)

  1. 縦形構造のPNPトランジスタとNPNトランジスタとが同一基板に形成されている半導体装置を製造する方法において、
    基板の全面にPNPトランジスタ部ではコレクタ領域となるP型のエピタキシャル層またはウェル層を形成し、NPNトランジスタ部ではコレクタ領域となるN型のエピタキシャル層またはウェル層を形成する第1の工程と、
    エピタキシャル層またはウェル層の形成された前記基板に、第1の絶縁膜、第1の多結晶シリコン層を順次積層し、露光及びエッチング処理により該第1の多結晶シリコン層を各トランジスタ部毎に分離するとともに、該分離された多結晶シリコン層をNPNトランジスタ部ではP型に変換し、PNPトランジスタ部ではN型に変換する第2の工程と、
    全面に第2の絶縁膜を形成し、露光及びエッチング処理により各トランジスタ部に前記第2の絶縁膜と前記分離された第1の多結晶シリコン層とを貫通する開口を形成し、前記第1の絶縁膜を露出させる第3の工程と、
    NPNトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PNPトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のP型のエピタキシャル層またはウェル層の表面と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、該開口内で少なくともN型の不純物を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長したエピタキシャル層の表面を熱酸化する第4の工程と、
    PNPトランジスタ部をレジストパターンで保護し、NPNトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のN型のエピタキシャル層またはウェル層の表面と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、該記開口内で少なくともP型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長したエピタキシャル層の表面を熱酸化する第5の工程と、
    PNPトランジスタ部の、前記選択エピタキシャル層の上に、エミッタ電極となるP型の第2の多結晶シリコン層を形成し、NPNトランジスタ部の、前記選択エピタキシャル層の上に、エミッタ電極となるN型の第2の多結晶シリコン層を形成し、前記PNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部の前記第2の多結晶シリコン層からの不純物拡散により、エミッタ領域を形成する第6の工程とを実行し、
    前記第4の工程のPNPトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、SiGe層の生成及びシリコン層の生成を含み、
    前記第5の工程におけるNPNトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコン層の成長、及びGe及びCを含むシリコン層の成長を含む
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第4の工程と前記第5の工程の順番を逆にしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第5の工程において、不純物を含まない選択エピタキシャル層を成長させ、その後にP型不純物を該選択エピタキシャル層内にその表面から拡散させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 縦形構造のPNPトランジスタ及びNPNトランジスタと横型構造のPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタとが同一基板に形成されている半導体装置を製造する方法において、
    基板の全面にPNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタではP型のエピタキシャル層を形成し、NPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部ではN型のエピタキシャル層を形成する第1の工程と、
    前記P型及びN型のエピタキシャル層の形成された前記基板に、第1の絶縁膜、第1の多結晶シリコン層を順次積層し、露光及びエッチング処理により前記第1の多結晶シリコン層を各トランジスタ部毎に分離し、該分離された第1の多結晶シリコン層をNPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部ではP型に変換し、PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部ではN型に変換する第2の工程と、
    全面に第2の絶縁膜を形成し、露光及びエッチング処理により各トランジスタ部に前記第2の絶縁膜と前記分離された第1の多結晶シリコン層とを貫通する開口を形成し、前記第1の絶縁膜を露出させる第3の工程と、
    PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、前記P型のエピタキシャル層に、不純物を注入し、NPNトランジスタ部ではコレクタ領域を形成し、PMOSトランジスタ部では、チンネル直下の不純物濃度の増加した領域を形成し、NPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、前記N型のエピタキシャル層に、不純物を注入し、PNPトランジスタ部ではコレクタ領域を形成し、PMOSトランジスタ部では、チンネル直下の不純物濃度の増加した領域を形成する第4の工程と、
    NPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のそれぞれにおいて前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部とを露出させた後、前記開口内で前記基板のエピタキシャル層とストレス緩和するSiGeエピタキシャル層と該SiGeエピタキシャル層とストレス緩和しないシリコンエピタキシャル層を順次成長させ、該成長したシリコンエピタキシャル層の表面をそれぞれ熱酸化する第5の工程と、
    NPNトランジスタ部、PMOSトランジスタ部、及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、PNPトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部を露出させた後、前記開口内で少なくともN型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長した選択エピタキシャル層の表面を熱酸化する第6の工程と、
    PNPトランジスタ部、PMOSトランジスタ部、及びNMOSトランジスタ部をレジストパターンで保護し、NPNトランジスタ部の前記露出した第1の絶縁膜を等方的にエッチングし更にサイドエッチすることにより前記基板のエピタキシャル層と前記第1の多結晶シリコン層の底面の一部を露出させた後、前記開口内で少なくともP型の不純物を含む層を含む選択エピタキシャル層を成長させてベース領域を形成し、該成長した選択エピタキシャル層の表面を熱酸化する第7の工程と
    全面に第3の絶縁膜と第2の多結晶シリコン層を形成した後、該第2の多結晶シリコン層をエッチバックして各前記開口の側面にサイドウォール状に残存させた後、該残存する第2の多結晶シリコンをマスクとして各前記開口内の前記第3の絶縁膜及び前記熱酸化により形成された酸化膜をエッチングし、前記選択エピタキシャル層の表面を露出させた後に該表面を熱酸化することにより、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲート酸化膜を形成し、更に、レジストマスクを用いてPMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部にそれぞれ閾値電圧制御のための不純物イオンの注入を行う第8の工程と、
    レジストパターンにより、NPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部の前記開口内に前記熱酸化により形成された酸化膜を除去した後、各トランジスタ部の開口に第3の多結晶シリコン層を形成し、更に不純物イオンの注入によりNPNトランジスタ部及びPMOSトランジスタ部では該第3の多結晶シリコン層をN型に変換して、PMOSトランジスタ部ではゲート電極を形成し、NPNトランジスタ部では、エミッタ電極を形成し、PNPトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部では該第3の多結晶シリコン層をP型に変換して、NMOSトランジスタ部ではゲート電極を形成し、PNPトランジスタ部では、エミッタ電極を形成し、さらにアニールにより、ドライブインを行ってNPNトランジスタ部及びPNPトランジスタ部にエミッタ領域を形成する第9の工程とを実行し、
    前記第6の工程におけるPNPトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコンのエピタキシャル成長、及びSiGe層のエピタキシャル成長を含み、
    前記第7の工程におけるNPNトランジスタ部の選択エピタキシャル層の成長が、シリコン層のエピタキシャル成長、及びGe、Cを含むシリコン層のエピタキシャル成長を含む
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記第6の工程において、不純物を含まない選択エピタキシャル層を成長させ、その後にP型不純物を該選択エピタキシャル層内にその表面から拡散させることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 縦型構造のNPNトランジスタ及びPNPトランジスタと横型構造のNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタとが同一の基板に形成された半導体装置であって、
    (1) NPNトランジスタ及びPMOSトランジスタの形成されている部分では、前記基板にはN型のエピタキシャル層、絶縁膜、P型の多結晶シリコン層が順次積層され、前記絶縁膜に第1の開口が形成され、前記P型の多結晶シリコン層に前記第1の開口より小さい第2の開口が該第1の開口と同軸に形成され、前記第1の開口の少なくとも一部が前記N型のエピタキシャル層の表面から選択成長した単結晶層と前記P型の多結晶シリコン層の底面の一部から成長した多結晶層で埋められ、
    PMOSトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層と該SiGe層にチャネルとして積層されたN型のシリコン層とを含み、該N型のシリコン層の表面にゲート酸化膜が形成され、前記ゲート酸化膜の上に、ゲート電極が形成され、前記P型の多結晶シリコン層の底面からの不純物拡散によりソース及びドレインが該N型のシリコン層内に形成されており、前記SiGe層は前記基板のN型のエピタキシャル層とはストレス緩和しているが前記N型のシリコン層とはストレス緩和しておらず、
    NPNトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe:C層をベースとして含み、さらにシリコン層を含み、前記N型のエピタキシャル層がコレクタを構成し、前記単結晶層の上に形成されたエミッタをさらに有し、
    (2) PNPトランジスタ及びNMOSトランジスタの形成されている部分では、前記基板にはP型のエピタキシャル層、絶縁膜、N型の多結晶シリコン層が順次積層され、前記絶縁膜に第1の開口が形成され、前記N型の多結晶シリコン層に前記第1の開口より小さい第2の開口が該第1の開口と同軸に形成され、前記第1の開口の少なくとも一部が前記P型のエピタキシャル層の表面から選択成長した単結晶層と前記P型の多結晶シリコン層の底面の一部から成長した多結晶層で埋められ、
    NMOSトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層と該SiGe層にチャネルとして積層されたP型のシリコン層とを含み、該P型のシリコン層の表面にゲート酸化膜が形成され、前記ゲート酸化膜の上に、ゲート電極が形成され、前記N型の多結晶シリコン層からの不純物拡散によりソース及びドレインが該P型のシリコン層内に形成されており、
    前記SiGe層は前記基板のP型のエピタキシャル層とはストレス緩和しているが前記P型のシリコン層とはストレス緩和しておらず、
    PNPトランジスタ部では、前記単結晶層はSiGe層をベースとして含み、さらに、シリコン層を含み、前記P型のエピタキシャル層がコレクタを構成し、前記単結晶層の上に形成されたエミッタをさらに有し、
    (3) PNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部の前記エミッタ電極とPMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部の前記ゲート電極とが同じ層に形成されたものであり、
    PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のソース電極及びドレイン電極がPNPトランジスタ部及びNPNトランジスタ部のベース電極と同じ層に形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. PNPトランジスタ部の前記第2の開口を埋めるエミッタ電極としての多結晶シリコン層のドーピングレベルを、NMOSトランジスタ部の前記第2の開口を埋めるゲート電極としての多結晶シリコン層と同じとすることにより、PNPトランジスタのエミッタ電極とNMOSトランジスタのゲート電極とを共通化したことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. PMOSトランジスタ部及びNMOSトランジスタ部のウェル電位をそれぞれ独立に制御可能とする手段を設けたことを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置。
JP2003324660A 2003-09-17 2003-09-17 半導体装置及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4014548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324660A JP4014548B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324660A JP4014548B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 半導体装置及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002145749A Division JP3494638B2 (ja) 2002-05-21 2002-05-21 半導体装置及び半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004040131A JP2004040131A (ja) 2004-02-05
JP4014548B2 true JP4014548B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=31712729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003324660A Expired - Fee Related JP4014548B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4014548B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4695373B2 (ja) * 2004-10-05 2011-06-08 ルネサスエレクトロニクス株式会社 メモリテスト回路及びメモリテスト方法
JP5063865B2 (ja) * 2005-03-30 2012-10-31 オンセミコンダクター・トレーディング・リミテッド 半導体装置
JP2007243140A (ja) 2006-02-09 2007-09-20 Renesas Technology Corp 半導体装置、電子装置および半導体装置の製造方法
TW200809980A (en) * 2006-03-10 2008-02-16 Koninkl Philips Electronics Nv Method of manufacturing a bipolar transistor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004040131A (ja) 2004-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3494638B2 (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US6900519B2 (en) Diffused extrinsic base and method for fabrication
KR100630110B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조방법
US8026146B2 (en) Method of manufacturing a bipolar transistor
US7297991B2 (en) Bipolar junction transistor and fabricating method
US8541812B2 (en) Semiconductor device and method of manufacture thereof
KR940702647A (ko) 높은 얼리전압, 고주파성능 및 고항복전압 특성을 구비한 상보형 바이폴라 트랜지스터 및 그 제조방법(complementary bipolar transistors having high early voltage, high frezuency performance and high breakdown voltage characteristics and method of making same)
KR100554465B1 (ko) SOI 기판 위에 구현된 SiGe BiCMOS 소자 및그 제조 방법
EP1997130B1 (en) Method of manufacturing a bipolar transistor
CN113540223B (zh) 绝缘栅极场效双极性晶体管及其制造方法
JP4932981B2 (ja) バイポーラトランジスタおよびその製造方法
JP4014548B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US20060163697A1 (en) Bipolar transistor and related method of fabrication
JP2001196382A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH06318602A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP3278493B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3472486B2 (ja) バイポーラトランジスタ及びその製造方法
JP2697631B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3908023B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3062028B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002353229A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2007173452A (ja) バイポーラトランジスタおよびその製造方法
JPH04322431A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH0766217A (ja) 半導体装置
JPH04298043A (ja) バイポーラ型半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070911

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees