JP4012494B2 - 豆類を原料とする醸造食品の製造方法 - Google Patents

豆類を原料とする醸造食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、豆類を原料とする醸造食品の製造方法に関し、具体的には、豆類を蒸煮する際に生じる煮汁を再利用することによって当該煮汁中に含まれる各種の高機能成分を有効に活用することを可能にし、併せて、醸造処理における廃水処理コストを削減するとともに、醸造処理における作業効率を改善することを可能にする方法を提供することにある。
本発明は、以下に述べる第1の背景及び第2の背景に鑑みて提供される。
(第1の背景)
近年における健康ブームの広まりに伴い、大豆等の豆類を原料とする醸造食品が注目されている。このような醸造食品のうち、たとえば、豆味噌は、一般的には図8に示すような工程を経て製造されている。以下、一例として、図8を参照しながら従来の豆味噌の製造工程の概略について説明する。
豆味噌を製造する際には、まず、選別や洗浄等の所定の前処理が施された大豆を準備する(S1)。次に、準備された大豆を、所定時間の間、水中に浸漬する(S3)。この浸漬工程の目的は、大豆に適量の水分を吸収させることによって、後の蒸煮工程で、大豆に均一な熱変性を生じさせることにある。
所定時間の浸漬工程S3が完了した後、大豆の蒸煮を開始する(S5)。この蒸煮工程の目的は、主に、以下の(1)〜(5)に挙げる点を達成することにある。
(1)大豆を軟化させることによって、たんぱく質を熱変性させる。
(2)大豆を殺菌する。
(3)生理的有害物質を除去する(または失活させる)。
(4)生大豆臭の原因となるヘキサナール等を除去する。
(5)多糖類(アラビノガラクタンなど)の溶出を可能にする。
蒸煮された大豆は、温度が高いため、蒸煮工程S5の後にそのまま放置すれば着色が進んでしまう。そのため、蒸煮工程S5の終了後は、所定温度まで大豆を冷却するための処理が行われる(S7)。なお、一般的には、冷却工程における冷却温度は、麹、気温等の種々の条件を考慮に入れた上で設定される。
次に、所定温度に冷却された大豆を、すり潰したり、くだいたり、押しつぶしたりするとともに、発酵菌(米麹)、食塩及び種水を、冷却された大豆に対して混合する(S9)。次に、この混合物を発酵容器(たとえば桶)に詰めて、仕込みが行われる(S11)。そして、仕込んだ混合物を、所定期間の間、発酵室内で発酵,熟成させて(S13)、最終的に製品味噌が完成する(S15)。なお、米味噌又は麦味噌を製造する際には、上記仕込み工程S11において、米又は麦を発酵させたものを加えるようになっている。
ここで、上述した蒸煮工程S5において大豆を蒸煮する方法には、主に、大豆を「煮熱」する方法と、大豆を「蒸熱」する方法の二つの方法がある。前者の「煮熱」は、たとえば淡色,赤色系味噌を製造する際に、大豆を水に浸し煮ることによって行われる。一方、後者の「蒸熱」は、たとえば、赤色系味噌を製造する際に、大豆から水を抜き蒸すことによって行われる。「煮熱」の特徴は、煮汁に溶出する高機能成分(サポニンやイソフラボン等)が比較的多いことにあるのに対し、「蒸熱」の特徴は、煮汁に溶出する高機能成分が比較的少ないことにある。ただし、「煮熱」及び「蒸熱」の何れの方法で大豆を蒸煮した場合であっても、蒸煮する大豆の量に応じた分量の煮汁が発生する。したがって、業として味噌を製造する場合には、通常、味噌を大量に製造する必要がある理由から、煮汁も大量に発生する。
従来より、味噌の製造業者等は、このように大量に発生した煮汁を、特に再利用することなく、廃液として所定の排水処理S100を施した後に廃棄している。この排水処理S100においては、一般的には、まず、所定の薬品を添加することによって、大量に生じた大豆の煮汁に対して薬品処理を施す(S103)。次に、薬品処理が施された煮汁を、所定の排水処理装置に投入する(S105)。この排水処理装置での所定の処理を経て、煮汁が、液体部分(比較的綺麗な上澄み液の部分)と、薬品と反応することによって生じた汚泥部分と、に分離される。通常、煮汁を分離することによって得られた上澄み液の部分は、そのまま放流される(S107)。一方、汚泥部分は、埋立処理されるか、あるいは、焼却処理される(S109)。
しかしながら、上述した従来の豆味噌の醸造処理(製造方法)には、以下のような問題がある。
すなわち、味噌の製造業者等は、味噌の製造過程において大量に生じた煮汁を、そのままの状態で放流・廃棄するのではなく、図8のS100に示すような所定の排水処理を施している。ところが、蒸煮工程S5において生じた大豆の煮汁は、通常、BOD(Biochemical Oxygen Demand/生物化学的酸素要求量)、COD(Chemical Oxygen Demand/化学的酸素要求量)、SS(Suspended Solids/浮遊物質量)等の値が非常に高い。そのため、大量の煮汁に対して排水処理を施す際に、排水処理施設に、多大な負担が生じている。また、大量に煮汁を生じさせる味噌の製造業者等にとっては、この煮汁を排水処理する際の費用(薬品の費用等)や労力が、大きな負担となっている。さらに、このような大量の煮汁の排水処理を強いられることから、味噌を製造する際の作業効率が悪くなっている。さらに、近年の環境問題に対する関心の高まりから、煮汁の排水処理を経て生じる汚泥の埋立や焼却による地球環境への悪影響が懸念され始めている。
(第2の背景)
一方において、近年における疫学調査等の結果から、豆類の一種である大豆に大量に含まれているイソフラボンやサポニン等の高機能成分(有用成分)が注目され始めている。このような高機能成分は、人体に有益に作用する成分として一般的に知られている。
たとえば、イソフラボンについては、乳ガンや前立腺ガン等の各種のガンに対して、予防効果があることが明らかになっている。また、このイソフラボンについては、更年期障害の軽減効果があることも明らかになっている。一方、サポニンについては、過酸化脂質生成の防止、肥満、高血圧の予防効果等が確認され始めている。また、このサポニンは溶血活性を有しないことから、サポニンを(たとえば酸化防止剤や界面活性剤等として)食品へ応用することも検討され始めている。
しかしながら、上述した蒸煮工程S5において大豆を蒸煮した際には、イソフラボンやサポニン等の有効な高機能成分が、大量に煮汁中に溶出,溶解してしまう。たとえば、蒸煮工程S5において生じる大豆の煮汁に含まれるサポニンの量は、約1g/Lであり、また、サポニンの量は、約0.2g/Lである。このように、大豆の煮汁は人体に有益な高機能成分を大量に含んではいるものの、現時点では、再利用されることなく、高機能成分が溶出,溶解したままの状態で廃液として排水処分されている。したがって、従来の豆類の醸造処理によれば、健康食品の一つとして注目されている大豆に含有されている高機能成分(イソフラボンやサポニン等を含む)の多くは、最終生成物である醸造食品(製品味噌等)にほとんど含まれることなく、廃棄処分されていた。
なお、下記特許文献1及び特許文献2には、イソフラボン等の高機能成分を有効活用する特徴が開示されているが、上述した第1及び第2の背景に関連する問題を同時に解決する特徴までは開示していない。
特開平9−187244号公報 特開平11−292898号公報
そこで、上述した第1の背景に鑑み、本発明の目的は、豆類を原料とする醸造食品の製造方法において、当該豆類を蒸煮する際に生じる煮汁を廃液として排水処理することなく再利用することによって、醸造処理におけるコストを削減するとともに、作業効率を改善することにある。
また、上述した第2の背景に鑑み、本発明の他の目的は、豆類を蒸煮する際に生じる煮汁を再利用することによって、当該煮汁中に含まれるイソフラボンやサポニン等の高機能成分を有効に活用することにある。
このような目的は、
豆類の煮汁を乾燥粉末化して、これを醸造処理において再利用する方法であって、前記乾燥粉末化工程で、円筒状シリンダ(3)とその内壁面に沿って回転するブレード(11)を備えた濃縮装置(1)を用いる方法において、
豆類の煮汁に対し、固化の核として作用するデキストリンを添加し、
当該煮汁を、加熱された円筒状シリンダ(3)内に投入して、ブレード(11)が回転する状況下で前記シリンダ(3)の内壁面に薄膜状に展延させつつ流下させ、
前記シリンダ(3)の内壁面を流下する過程で乾燥粉末化した煮汁粉末を回収し、
得られた前記煮汁粉末を、当該豆類を原料とする醸造食品の製造過程で還元する
ことによって達成される。
上記還元工程では、煮汁粉末を、仕込み工程において仕込み側に還元する。あるいは、煮汁粉末を、発酵熟成工程を経て得られた醸造食品に還元する。
上記乾燥粉末化工程では、真空低温濃縮装置を利用して行うことが好ましい。この場合、真空低温濃縮装置は、薄膜式蒸発濃縮装置であることが好ましい。
なお、上記豆類を原料とする醸造食品は、味噌、醤油、及び納豆のうちの何れかである。
本発明によれば、濃縮工程において得られた豆類の濃厚液(または、乾燥工程において得られた粉末)を、仕込み工程において仕込み側に還元するようになっている。すなわち、煮汁を従来のように排水処理するのではなく、濃縮又は粉末化した上で、醸造食品を製造する際の副原料として再利用している。その結果、本発明によれば、煮汁の“一部”を再利用する場合には、排水処理をすべき煮汁の量が減るので、醸造食品の製造業者にとっては、排水処理する際の費用(薬品の費用等)や労力が軽減される。さらに、煮汁の排水処理における負担が軽減される結果、醸造食品を製造する際の作業効率を改善することが可能になる。
また、煮汁の“全部”を再利用する場合には、従来要していた煮汁を排水処理するための排水処理施設が不要となる。その結果、醸造食品の製造業者にとっては、煮汁を排水処理するための費用(薬品の費用等)や労力が一切不要になるので、醸造食品を製造する際のコスト及び作業効率を大幅に改善することが可能になる。
さらに、煮汁の濃厚液(または粉末)を仕込み工程において仕込み側に還元することによって、一旦煮汁中に大量に溶出したイソフラボンやサポニン等の高機能成分を回収して、完成醸造食品に含有させることが可能になる。その結果、従来の醸造食品と比較して、極めて高い割合でイソフラボンやサポニン等の高機能成分を含有する醸造食品を提供することが可能になる。
以下、豆類の一例として大豆を挙げるとともに、醸造処理の一例として豆味噌を製造するための醸造処理を挙げ、添付図面に基づいて、醸造食品の製造方法の第1乃至第4実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず最初に、図1に基づいて、醸造食品の製造方法の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の醸造食品の製造方法の第1実施形態を示すフローチャートである。なお、本発明の醸造食品の製造方法の第1実施形態は、図8に示す排水処理工程S100を、煮汁再利用工程S30に変更した点を除いて、図8との関係で説明した従来の醸造食品の製造方法と同様である。したがって、以下の説明においては、第1実施形態の特徴の一つである煮汁再利用工程S30を中心にして説明する。
第1実施形態に係る大豆を原料とする醸造処理においては、まず、従来と同様に所定の処理(S1及びS3)が施された大豆を、煮熱又は蒸熱する(S5)。なお、本明細書において、「煮熱」とは、たとえば淡色,赤色系味噌を製造する際に、大豆を水に浸し煮る工程を意味する。また、「蒸熱」とは、たとえば赤色系味噌を製造する際に、大豆から水を抜き蒸す工程を意味する。以下、「煮熱」及び「蒸熱」のうちの何れかを意味する用語として、「蒸煮」を用いる。
上述した蒸煮工程S5において、サポニンやイソフラボン等の高機能成分が大量に溶出,溶解した大豆煮汁が生じる。本実施形態においては、この煮汁に対して、煮汁再利用工程S30を施す。この煮汁再利用工程S30においては、まず、後述する所定の真空低温濃縮装置を利用して、蒸煮工程S5を経て生じた煮汁に対して濃縮処理を施す(S33)。この濃縮処理を経て、煮汁から、蒸留水(蒸発水)と濃厚液とが得られる。この濃厚液には、煮汁中に溶出,溶解した高機能成分が高い濃度(濃縮前の煮汁における高機能成分の濃度と比較して、約3倍〜5倍程度の濃度)で含有されている。
濃縮工程S33を経て得られた濃厚液は、仕込み工程S11において、仕込み側(すなわち、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物)に還元される(S35)。ここでいう「還元」とは、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物に対して、当該濃厚液を練り込んだり、あるいは、混ぜ込んだりする処理を含む意味である。一方、濃縮工程S33を経て得られた蒸発水は、所定の再利用に供される(S37)。このような蒸発水の再利用における用途としては、たとえば、大豆洗浄用の水や、種水の原料としての水等が挙げられる。
(真空低温濃縮装置)
次に、上述した濃縮工程S33において利用する真空低温濃縮装置について説明する。
第1実施形態に係る醸造処理において、濃縮工程S33で利用することが可能な真空低温濃縮装置は特に限定されず、種々の真空低温濃縮装置を用いることが可能である。ただし、利用可能な好ましい真空低温濃縮装置の一つとしては、たとえば特開平4−4001号公報に開示された薄膜式蒸発濃縮装置(商品名「ハイエバオレータ」/商標登録第3068162号)が挙げられる。なお、本明細書において、「真空低温濃縮装置」とは、真空下で水や溶媒等の揮発性成分を蒸発させることによって、低温で濃縮対象物を濃縮させるための装置をいう。また、「薄膜式蒸発濃縮装置」とは、液状の濃縮対象物を薄膜状として表面積を拡大し、真空下で揮発性成分を蒸発させることによって、低温で当該濃縮対象物を濃縮させるための装置をいう。
以下、図2乃至図4に基づいて、薄膜式蒸発濃縮装置の構成について詳細に説明する。図2は、薄膜式蒸発濃縮装置を示す側面図であり、一部を断面で示している。図3は、図2に示す薄膜式蒸発濃縮装置を示す断面図である。図4は、図2に示す薄膜式蒸発濃縮装置の一部を拡大して示す側面図である。
図2〜図4において、符号1は縦型タイプの薄膜式蒸発濃縮装置を示している。この薄膜式蒸発濃縮装置1において、円筒状のシリンダ3は外側に上下2段のジャケット2,2を有しており、該シリンダ3の上下は、軸受5,メカニカルシール6によって軸承されている。
モータ7は所定のベルトプーリ機構を介して回転軸8を回転させるようになっており、該回転軸8には、シリンダ3に同軸的な駆動シャフト9が一体的に設けられている。この駆動シャフト9には、長手方向所定ピッチで、複数のブラケット10,10…が固設されており、該ブラケット10,10…は、周方向90゜おきに配置されている(図2参照)。ブラケット10,10のそれぞれには、ピン112により周方向にスイング自在に枢支されたベース111が取り付けられており、該ベース111によってブレード11が把持されている(図3,4参照)。
シリンダ3の上部には供給口12が設けられており、該供給口12を介して上述した大豆煮汁13が供給されるようになっている。また、ジャケット2,2のそれぞれの上部には、供給口14が設けられており、該供給口14を介して所定温度のスチーム(蒸気)15が供給されるようになっている。また、ジャケット2,2のそれぞれの下部には、排出口16が設けられており、該排出口16を介してスチーム15が排出されるようになっている。さらに、シリンダ3の下部には排出口17が設けられており、該排出口17から濃厚液18が排出されるようになっている。
なお、駆動シャフト9の供給口12に対向する部分には、ディスク状の分散板20が一体的に設けられている。また、その上部の回転軸8には、フィン21,21…が放射状に所定数設けられて蒸発口22に臨まされている。
上述した構成を有する薄膜式蒸発濃縮装置1において、モータ7を回転させると、ベルトプーリ機構を介して伝達されたモータ7からの駆動力によって、回転軸8が軸受5、メカニカルシール6に支持された状態で、所定速度で回転し始める。そして、回転軸8の回転に伴って、駆動シャフト9も一体的に回転する。この時、駆動シャフト9に設けられた各ブレード11は、駆動シャフト9の回転に伴って生じる遠心力によって、ブラケット10のピン112に枢支された状態でシリンダ3の内面に対し所定クリアランス19を介して回転する。
そして、供給口12により大豆煮汁13を供給すると、該煮汁13はリング状の分散板20により遠心作用を受け、シリンダ3の内面に薄膜状に添設されるとともに、重力によってシリンダ3の内壁面を伝わって流過していく。さらに、複数のブレード11のそれぞれの回転によってシリンダ3の内面に薄膜状に展延され、さらに、ジャケット2内を流過する所定温度のスチーム15によって熱交換されて加熱される。
この薄膜状の液体への効率的な加熱作用により、大豆煮汁のうちの揮発性成分(水分)の一部は蒸発し、フィン21,21…による気液分離作用の後排出口22から排出蒸気として排出逸散し、又は、真空装置で吸出される。その結果、シリンダ3の内面を流過する大豆煮汁は蒸発作用を受けてその濃度が高まって濃縮され、排出口17から濃厚液18が排出される。
なお、上述した第1実施形態においては、濃縮工程S33を経て得られた煮汁の濃厚液に対して微生物処理を施すために、当該煮汁に対して、分解浄化作用を有する微生物群を添加することも可能である。このような微生物を利用した微生物処理を施すことにより、最終的に得られる製品味噌の味に影響が出ないように、製品味噌におけるサポニンやイソフラボン等の高機能成分の含有率を飛躍的に向上させることが可能になる。
また、上述した第1実施形態においては、煮汁を濃縮する処理を行う際に、当該煮汁中に固化の核となるべき添加物を添加することも可能である。添加物の例としては、添加して食品に影響のない塩或いはデキストリン等が挙げられる。このような添加物を添加することにより、濃縮工程における煮汁の濃縮を促進させることが可能になる。
以上、第1実施形態に係る醸造食品の製造方法について説明した。このような醸造食品の製造方法によれば、濃縮工程において得られた大豆煮汁の濃厚液を、仕込み工程において仕込み側に還元するようになっている。すなわち、煮汁を従来のように排水処理するのではなく、濃縮した上で、味噌を製造する際の副原料として再利用している。その結果、本発明によれば、煮汁の“一部”を再利用する場合には、排水処理をすべき煮汁の量が減るので、味噌の製造業者にとっては、排水処理する際の費用(薬品の費用等)や労力が軽減される。さらに、煮汁の排水処理における負担が軽減される結果、味噌を製造する際の作業効率を改善することが可能になる。
また、煮汁の“全部”を再利用する場合には、従来要していた煮汁を排水処理するための排水処理施設が不要となる。その結果、味噌の製造業者にとっては、煮汁を排水処理するための費用(薬品の費用等)や労力が一切不要になるので、味噌を製造する際のコスト及び作業効率を大幅に改善することが可能になる。
さらに、煮汁を排水処理することなく、再利用することにより、煮汁から生じる汚泥の埋立や焼却等による環境破壊を回避することが可能になる。しかも、このような煮汁の再利用は、近年におけるゼロエミッション化の要請に沿うものであるので好ましい。
さらに、煮汁の濃厚液を仕込み工程において仕込み側に還元することによって(副原料として用いることによって)、一旦煮汁中に大量に溶出したイソフラボンやサポニン等の高機能成分を回収して、製品味噌に含有させることが可能になる。その結果、従来の製品味噌と比較して、極めて高い割合でイソフラボンやサポニン等の高機能成分を含有する製品味噌を提供することが可能になる。
(第2実施形態)
次に、図5に基づいて、醸造食品の製造方法の第2実施形態について説明する。図5は、本発明の醸造食品の製造方法の第2実施形態を示すフローチャートである。なお、第2実施形態に係る醸造食品の製造方法は、煮汁から生成した濃厚液を“種水”として用いる点を除いて、上記第1実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様である。以下、第1実施形態と同様の処理についてはその説明を省略し、第1実施形態と比較して異なる点を中心に説明する。
第2実施形態に係る醸造処理においては、蒸煮工程S5において生じた大豆煮汁に対して、煮汁再利用工程S40を施す。煮汁再利用工程S40においては、まず、第1実施形態の場合と同様に、所定の真空低温濃縮装置を利用して、大豆煮汁に対して濃縮処理を施す(S33)。この濃縮処理を経て、煮汁から、蒸留水(蒸発水)と濃厚液が得られる。濃縮工程S33を経て得られた濃厚液は、仕込み工程S11を行う際に種水として用いられる(S41)。なお、濃縮工程S33を経て得られた濃厚液は、必ずしも、種水の全部として利用される必要はなく、種水の一部として利用されてもよい。
以上説明した特徴を有する第2実施形態に係る醸造食品の製造方法によっても、上述した第1実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様の優れた効果を達成することが可能である。
(第3実施形態)
次に、図6に基づいて、醸造食品の製造方法の第3実施形態について説明する。図6は、本発明の醸造食品の製造方法の第3実施形態を示すフローチャートである。なお、第3実施形態に係る醸造食品の製造方法は、以下の(1)及び(2)に挙げる点を除いて、上記第1実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様である。
(1)煮汁を乾燥粉末化(フレーク化)する。
(2)仕込み工程S11を行う際に、濃厚液ではなく、濃縮乾燥工程S51により得られた粉末を還元側に還元する。
以下、第1実施形態と同様の処理についてはその説明を省略し、第1実施形態と比較して異なる点を中心に説明する。
第3実施形態に係る醸造処理においては、蒸煮工程S5において生じた大豆煮汁に対して、煮汁再利用工程S50を施す。この煮汁再利用工程S50においては、まず、第1実施形態において用いた真空低温濃縮装置と同様の真空低温濃縮装置を利用して、大豆煮汁に対して濃縮処理を施して濃厚液を生成し、更に当該濃厚液に対して乾燥処理を施す(S51)。これにより、大豆煮汁から、サポニンやイソフラボン等の高機能成分を高濃度で含有する粉末と、蒸留水(蒸発水)とが得られる。このような濃縮乾燥工程S51は、たとえば、第1実施形態との参照した図2乃至図4に示すような薄膜式蒸発濃縮装置を利用して実施することが可能である。
図2乃至図4に示す薄膜式蒸発濃縮装置1を用いて濃縮乾燥工程S51を行う場合には、まず、薄膜式蒸発濃縮装置1のモータ7を回転させて、回転軸8及び駆動シャフト9を所定速度で回転させる。そして、供給口12により大豆煮汁13を供給すると、該煮汁13はリング状の分散板20により遠心作用を受け、シリンダ3の内面に薄膜状に添設されるとともに、重力によってシリンダ3の内壁面を伝わって流過していく。さらに、複数のブレード11のそれぞれの回転によって、シリンダ3の内面に薄膜状に展延され、さらに、ジャケット2内を流過するスチーム15によって熱交換されて加熱される。ただし、第3実施形態においては、薄膜式蒸発濃縮装置1に供給するスチーム15の温度、煮汁13の供給量、蒸発圧力等の諸条件を調整することで、大豆煮汁中の揮発性成分のほとんどを蒸発させることに留意されたい。
この薄膜状の液体への効率的な加熱作用により、大豆煮汁のうちの揮発性成分(水分)は蒸発し、フィン21,21…による気液分離作用の後排出口22から排出蒸気として排出逸散し、又は、真空装置で吸出される。その結果、シリンダ3の内面を流過する大豆煮汁は蒸発作用を受けてその濃度が高まって濃縮され、更に、熱交換作用を受けて次第にその濃度が高められて、遂には粉末化され、排出口17から粉末18として排出されていく。
次に、濃縮乾燥工程S51を経て得られた粉末は、仕込み工程S11において、仕込み側(すなわち、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物)に還元される(S53)。なお、ここでいう「還元」とは、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物に対して、当該粉末を副原料として練り込んだり、混ぜ込んだりする処理を含む意味である。
なお、上述した煮汁の再利用工程S50は、必ずしも、蒸煮工程S5において生じた煮汁のすべてに対して施す必要はなく、一部の煮汁に対して施してもよい。また、このように一部の煮汁に対してのみ再利用工程S40を施す場合には、本発明の醸造食品の製造方法は、図8に示す排水処理工程S100との組み合わせにおいて実施することも可能である。
また、上述した第3実施形態においては、濃縮乾燥工程S51を施す前の煮汁に対して微生物処理を施すために、当該煮汁に対して、分解浄化作用を有する微生物群を添加してもよい。このような微生物を利用した微生物処理を施すことにより、最終的に得られる製品味噌の味に影響が出ないように、製品味噌におけるサポニンやイソフラボン等の高機能成分の含有率を飛躍的に向上させることが可能になる。
また、上述した第3実施形態においては、煮汁を濃縮乾燥する処理を行う際に、当該煮汁中に固化の核となるべき添加物を添加することも可能である。添加物の例としては、添加して食品に影響のない塩或いはデキストリン等が挙げられる。このような添加物を添加することにより、濃縮乾燥工程S51における煮汁の粉末化を促進させることが可能になる。
また、上述した第3実施形態においては、大豆煮汁を濃縮する処理と、濃縮処理によって得られた濃厚液を乾燥させる処理とを、単一の装置(真空低温濃縮装置)を利用して実施しているが、必ずしも濃縮乾燥工程S33において用いるべき濃縮装置は単一の装置である必要はない。たとえば、濃縮乾燥工程S33においては、大豆煮汁を濃縮して濃厚液を得るための濃縮装置と、当該濃厚液に対して乾燥処理を施すための乾燥装置(濃縮装置とは別体の装置)と、を利用することも可能である。
以上説明した特徴を有する第3実施形態に係る醸造食品の製造方法によっても、上述した第1及び第2実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様の優れた効果を達成することが可能である。
(第4実施形態)
次に、図7に基づいて、醸造食品の製造方法の第4実施形態について説明する。図7は、本発明の醸造食品の製造方法の第4実施形態を示すフローチャートである。なお、第4実施形態に係る醸造食品の製造方法は、以下の2点を除いて、上記第1実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様である。
(1)煮汁再利用工程S30の代わりに、高機能成分を主成分として含有する製剤を煮汁から精製する工程S60を含んでいる。
(2)仕込み工程S11を行う際に、濃厚液ではなく、精製工程S60により得られた製剤を添加する。
以下、第1実施形態と同様の処理についてはその説明を省略し、第1実施形態と比較して異なる点を中心に説明する。
第4実施形態に係る醸造処理においては、蒸煮工程S5において生じた大豆煮汁に対して、精製処理を施す(S60)。この精製工程S60においては、まず、大豆煮汁に対して所定の精製処理を施すことによって、大豆煮汁から、サポニンやイソフラボン等の高機能成分を高濃度で含有する製剤を精製する。
精製工程S60を経て得られた製剤は、仕込み工程S11において、仕込み側(すなわち、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物)に対して還元される(S35)。なお、ここでいう「還元」とは、食塩,種水,発酵菌,大豆等を含む混合物に対して、当該製剤を練り込んだり、混ぜ込んだり、あるいは、添加したりする処理を含む意味である。
なお、精製工程S60を経て得られた製剤は、必ずしも、仕込み工程S11において仕込み側に還元(添加)される必要はなく、たとえば、発酵熟成工程S13を経て得られた製品味噌に対して還元(添加)されてもよい。
以上説明した特徴を有する第4実施形態に係る醸造食品の製造方法によっても、上述した第1乃至第3実施形態に係る醸造食品の製造方法と同様の優れた効果を達成することが可能である。
以上、第1乃至第4実施形態との関係で、本発明に係る醸造食品の製造方法について説明した。なお、上述した実施形態は、単なる例であって、本発明を上述した実施形態に限定する趣旨はないことに留意されたい。たとえば、本発明に係る製造方法の実施態様は、必ずしも、豆味噌を製造するための醸造処理に限定されず、豆味噌以外の種々の醸造食品(醤油や納豆等)を製造するための醸造処理において応用することが可能である。また、本発明に係る製造方法の実施態様は、必ずしも、大豆を原料とする醸造食品を製造するための醸造処理に限定されず、大豆以外の豆類を原料とする種々の醸造食品を製造するための醸造処理において応用することが可能である。
本発明の醸造食品の製造方法の第1実施形態を示すフローチャートである。 薄膜式蒸発濃縮装置を示す側面図であり、一部を断面で示している。 図2に示す薄膜式蒸発濃縮装置を示す断面図である。 図2に示す薄膜式蒸発濃縮装置の一部を拡大して示す側面図である。 本発明の醸造食品の製造方法の第2実施形態を示すフローチャートである。 本発明の醸造食品の製造方法の第3実施形態を示すフローチャートである。 本発明の醸造食品の製造方法の第4実施形態を示すフローチャートである。 大豆を原料とする従来の豆味噌の製造工程を示すフローチャートである。
符号の説明
1 薄膜式蒸発濃縮装置
2 ジャケット
3 シリンダ
6 メカニカルシール
7 モータ
8 回転軸
9 駆動シャフト
10 ブラケット
11 ブレード
12 供給口(大豆煮汁用の供給口)
13 大豆煮汁
14 供給口(スチーム用の供給口)
15 スチーム
16 排出口(スチーム用の排出口)
17 排出口(濃厚液用の排出口)
18 煮汁の濃厚液(又は煮汁粉末)
19 クリアランス
20 分散板
21 フィン
111 ベース
112 ピン

Claims (5)

  1. 豆類の煮汁を乾燥粉末化して、これを醸造処理において再利用する方法であって、前記乾燥粉末化工程で、円筒状シリンダ(3)とその内壁面に沿って回転するブレード(11)を備えた濃縮装置(1)を用いる方法において、
    豆類の煮汁に対し、固化の核として作用するデキストリンを添加し、
    当該煮汁を、加熱された円筒状シリンダ(3)内に投入して、ブレード(11)が回転する状況下で前記シリンダ(3)の内壁面に薄膜状に展延させつつ流下させ、
    前記シリンダ(3)の内壁面を流下する過程で乾燥粉末化した煮汁粉末を回収し、
    得られた前記煮汁粉末を、当該豆類を原料とする醸造食品の製造の仕込み工程に還元することを特徴とする豆類を原料とする醸造食品の製造方法。
  2. 前記煮汁粉末を、発酵熟成工程を経て得られた醸造食品に還元することを特徴とする豆類を原料とする請求項1記載の醸造食品の製造方法。
  3. 前記乾燥粉末化工程を、真空低温濃縮装置を利用して行うことを特徴とする請求項1記載の醸造食品の製造方法。
  4. 前記真空低温濃縮装置が、薄膜式蒸発濃縮装置であることを特徴とする請求項記載の醸造食品の製造方法。
  5. 前記豆類を原料とする醸造食品が、味噌、醤油、及び納豆のうちの何れかであることを特徴とする請求項1記載の醸造食品の製造方法。
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