JP4012305B2 - 屋根の換気構造 - Google Patents

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JP4012305B2 JP07468398A JP7468398A JP4012305B2 JP 4012305 B2 JP4012305 B2 JP 4012305B2 JP 07468398 A JP07468398 A JP 07468398A JP 7468398 A JP7468398 A JP 7468398A JP 4012305 B2 JP4012305 B2 JP 4012305B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根の換気構造に関し、主に、寒冷地などで構築される無落雪屋根の換気構造に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
従来から外壁の上部にパラペットが設けられた、軒を有しない住宅が構築されていること周知である。このような住宅の構造として、例えば、北海道といった寒冷地などでみられるような、屋根を住宅の両側の外壁から中央部に下降傾斜させ、この屋根が突き当たった谷部に横樋が設けられた無落雪屋根を有する住宅がある。
ところで、このような無落雪屋根を有する住宅における換気構造としては、例えば、特開平7−180309号の公報の図4に開示に開示のものがある。
【0003】
特開平7−180309号の図4に開示の換気構造は、住宅の外壁の上に、住宅の中央部に下降傾斜する無落雪屋根を介して、中空のパラペットパネルが立設され、このパラペットパネルにおいて、上部の外面に屋外と連通するスリットが形成され、下部の内面には前記屋根の下部の屋根裏と、パラペットパネルの中空の内部と連通する連通穴が形成されている。前記屋根裏からパラペットパネルの下部の連通穴、中空の内部を経て、パラペットパネルの上部のスリットに至る経路が換気経路となっている。そして、この住宅の外壁とパラペットパネルの外側には、スリットを塞がないようにして、該スリットの下部から下に、胴縁を介して外装材が取り付けられている。
【0004】
また、このパラペットパネルの上には、該パラペットパネルの上端から外側に突出した形状であり笠木となる結合部と、上端部が該結合部の前端面に取り付けられ、前下端部が自由な状態で前記スリットの前方を覆っている前板部と、この前板部と前記結合部の上に取り付けられた頭つなぎ部と、これらの露出面を覆っているカバー部とを有しているパラペットカバーが取り付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に開示の換気構造では、パラペットパネルの上に、大きな部材となる笠木を構成する結合部を、パラペットパネルの上端から外側に突出した形状に、つまり、パラペットパネルの上端から外側にオーバーハングした状態で取り付けなければならない。つまり、結合部のパラペットパネルへの取付の際、結合部のオーバーハングした部分の高さ位置が下がらないように上方に力を加えながら取り付けなければならず、若干の手間がかかる。
【0006】
また、スリットの前方を覆っている前面板は、上述したオーバーハングの状態で取り付けられた結合部の前面部に、下端が自由な状態で取り付けなければならない。このため、前記結合部に前記前面板を取り付ける場合には、上端部を前記結合部の前面部に当接し、かつ下端部を治具や手などを使って自由な状態を保持しながら取り付けなければならない。つまり、高さ方向と、該前面板が取り付けられる結合部方向とに押さえて、前記前面板の前記結合部への取り付け位置を保持しながら取り付けなければならない。つまり、結合部の前面部側から前面板を斜め上の方向に押さえながら取り付けなければならず、その作業に若干手間がかかる。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、その目的は、屋根裏の換気を効率よく行え、容易に施工することができる屋根の換気構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すように、内部に中空部11が形成された住宅の外壁10の内面12に、屋根20の端部21が取り付けられ、前記外壁10の内面12に、前記屋根20の下側に位置する屋根裏30と前記中空部11とを連通させる連通孔13が設けられ、前記外壁10の外面14にほぼ水平方向に延在し、かつ前記連通孔13よりも高い位置で、前記中空部11と連通して前記外壁10の外部に開口するスリット15が設けられ、前記外壁10の外面14に、該外壁10の上下方向に沿って複数の胴縁40,40が互いに平行に所定間隔を空けて、前記スリット15を塞がないように配設され、これら胴縁40,40の上端部41,41は前記スリット15より高く配置されているとともに、これら胴縁40,40には、面材51が、その上端部51bを前記通気口15の位置より高く、かつ前記胴縁40,40の上端部41,41の位置より低くして取り付けられており、前記面材51にフード60が、前記スリット15の延在方向に沿って前記胴縁40,4の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとを覆うように設けられ、このフード60は、下方に向かって漸次外側に突出してなり、下部に開口部63が設けられており、
さらに、前記フード60は、前記胴縁40,40間の開口を上方から覆うカバー部61と、このカバー部61に覆われ、前記カバー部61に該カバー部61の上下部61a,61bで固定されるブラケット62と、このブラケット62を左右両端部で固定して前記面材51に取り付けるブラケット固定部材64とを有するものである。
【0009】
前記外壁10は、該外壁10の外面14となる面に設けられたスリット15と、内面となる面に設けられた連通孔13とを連通させる中空部11が内部に形成されているものであるならば、どの様に形成されていても良い。
また、前記屋根20は、住宅の外壁の内面12に、端部が取り付けられるものであるならば、どの様な形態の屋根でもよく、例えば、屋上にパラペットが設けられた屋根、例えば、パラペットを具備した陸屋根や無落雪屋根などが挙げられる。
【0010】
前記面材51の上端部51bが、該面材51が取り付けられている前記複数の胴縁40,40の上端部41、41より低いので、前記複数の胴縁40,40の間の空間は、上方に開口した状態となっている。よって、前記胴縁40の上端部41と前記面材51の上端部51bとの間の空間は、前記複数の胴縁40,40間の空間と連通している。前記胴縁40,40には、面材51が、その上端部51bを前記スリット15の位置より高く、かつ前記胴縁40,40の上端部41,41の位置より低くして取り付けられているので、上記構成による換気経路におては、前記屋根裏30と前記外壁10と前記連通孔13の上方に前記スリット15が配置され、このスリット15の上方に前記胴縁40の上端部41が配置されているといった位置関係となっており、前記屋根裏30の空気は上方に流出するものとなっている。なお、胴縁に取り付けられる面材は、面状であり、その上端部が前記スリットの位置より高くなっているものであれば、どの様に構成されていても良い。例えば、図1において、胴縁に取り付けられる面材は、胴縁40に取り付けられるサイディングとなる化粧材50と、フード60の取付下地材51とを有している。
【0011】
前記フード60は、下方に向かって漸次外側に突出してなり、下部に開口部63が設けられ、前記胴縁40,4の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとを覆うものであれば、どの様に形成されていてもよく、例えば、一面が開口し、この開口に隣接する面に開口部が設けられた箱型のものとし、前記開口部を下部にして、前記開口で前記胴縁および面材の上端部を覆うようにした形状のものなどが挙げられる。このように、下方に向かって漸次外側に突出してなるものであることから、この下方に向かって漸次外側に突出した部分の下端が水切り部となる。
【0012】
請求項1記載の屋根の換気構造にあっては、前記屋根裏30の空気が前記連通孔13を通って外壁10の中空部11に流入し、この中空部11を通ってスリット15から前記複数の胴縁40,40間に流入し、これら複数の胴縁40,40間を上昇して、該胴縁40,40の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとの間から前記フード60内部を通って、該フード60の下部に設けられた開口部63から住宅の外部に流れることによって換気が行われるものである。
そして、前記外壁10の外面14に取り付けられた面材51にフード60が、前記スリット15の延在方向に沿って前記胴縁40,40の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとを覆うように設けられているので、外方から雨や雪などが胴縁40,40間から屋内に侵入することを防ぐことができるとともに、前記フード60を前記外壁10の外面14に設けられた面材51に設ける際、該フード60を、取り付ける外面14の方向に押さえるだけで取り付けることができる。
したがって、フード60を前記面材51に設ける際に、該フード60が設けられる高さ位置を保持するために上方向に力を加えながら取り付け作業を行うことがなく容易に、フード60の取り付け作業を行うことができる。
【0013】
また、前記屋根裏30の空気が、前記スリット15の外側の前記胴縁40,40の間で、該胴縁40,40間を上方向に流れる空気と合流して加速して上方に流れ、該胴縁40,40の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとの間から住宅の外部に流出することになり、屋内外を結ぶ換気経路の通気量を十分に確保することができ、屋根裏(屋内)の換気を効率よく行うことができる。
【0014】
加えて、このスリット15の延在方向に沿って、前記面材51に前記フード60が設けられているので、前記スリット15から、前記面材51と前記外面14との間の前記複数の胴縁40,40間に流出される前記屋根裏30からの空気量が増加し、屋内外を結ぶ換気経路の通気量を増加することができる。
【0015】
なお、水平方向に延在するスリット15に沿って設けられるフード60の下面に、軒天材を取り付けることにより軒天井を形成すれば、この軒天井によって、下部に設けられた開口部63を隠すようにすれば、下方からの見栄えがよいものとなる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の屋根の換気構造において、例えば、図1に示すように、前記連通孔13は、前記外壁10の内面12において前記屋根20が取り付けられている位置の直下に設けられているものである。
【0017】
請求項2記載の屋根の換気構造にあっては、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記外壁10の内面12において、住宅の外部と連通している連通孔13が屋根20が取り付けられている位置の直下に設けられているので、前記外壁10の内面12に設けられた前記連通孔13と、前記外壁10の外面14に設けられた前記前記スリット15との間の距離が短くなる。すなわち、屋内外を結ぶ換気経路の長さが短くなり、該換気経路の通気性の向上を図ることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の屋根の換気構造において、例えば、図1に示すように、前記外壁10および屋根20のうち少なくとも一方がパネルで構成されてなるものである。
【0019】
ここで、パネルは、どの様に構成されていても良いが、外壁となるパネルには、内部に中空部が形成され、この中空部と連通するスリットおよび連通孔が設けられるものである。例えば、パネルを、桟材を矩形枠状に組んでなる枠体の表裏両面のうち少なくとも表面に合板等の面材を貼設し、前記枠体内には必要に応じて補助桟材が縦横に組み付けられているように構成したものが挙げられる。
上記構成のパネルを外壁として用いる際には、桟材の枠体の表裏両面に面材が貼着されたものを用いると好適である。
【0020】
請求項3記載の屋根の換気構造にあっては、請求項1または2に記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記外壁10および屋根20のうち少なくとも一方がパネルで構成されているので、パネルで構成された外壁10や屋根20の建築現場での施工を省力化することができる。
特に、外壁をパネルで構成した場合、前記スリット15や前記連通孔13を予め穿設しておくことで、現場での穿孔作業を省略することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る屋根の換気構造の実施の形態例を図1から図4に基づいて説明する。
先ず、図1は本発明の一例としての屋根の換気構造を適用した住宅のパラペット付近の縦断面図である。図2は図1において、屋根を省略した外壁の内面側からの斜視図、図3は胴縁が取付られた外壁の斜視図、図4はフードが胴縁を介して外壁に取り付けられた状態を説明する外壁の斜視図である。なお、本実施の形態を適用した住宅は、両側の外壁から住宅中央部に下降傾斜している無落雪屋根を有するものである。
【0022】
この住宅の屋根の換気構造1は、連通孔13及びスリット15とを有する外壁10と、該外壁10に取り付けられた屋根20と、該外壁に取り付けられる胴縁40と、該胴縁40を介して外壁に設けられたサイディングである化粧材(面材)50と、取付下地材(面材)51を介して外壁10に固定されたフード60とから概略構成されている。
【0023】
前記外壁10は、桟材10aを矩形枠状に組んでなる枠体の表裏両面に合板等の面材を貼設して、内部に中空部11が形成されている木質パネルのそれぞれの側端面どうしを複数接合してなるものであり、表裏面に貼設された面材がそれぞれ、外壁10の内面12、外面14を構成している。この外壁10の上端面には調整材16,…が取り付けられており、該調整材16の上面に笠木となる板材17が取り付けられている。
【0024】
この外壁10の内面12には、屋根20の端部21が取り付けられている。
屋根20は、桟材を縦横に組み付けて形成した枠体の表面に面材が貼設されて木質パネル22と、該木質パネル22の上面に敷設された屋根下地材23と、該屋根下地材の上面に敷設された屋根材24とを有し、外壁10の内面12に調整材25を介して、取り付けられている。図中、22a,22bは木質パネル22の枠体を構成する桟材であり、22cは桟材22a,22bからなる枠体に取り付けられた面材であり、26は屋根20の端部21の下端を受ける屋根受け材である。なお、前記屋根下地材23は、屋根材24の下地となるもので、防水シートや防腐処理が施された合板などから構成されている。屋根材24は、外気にされされるため、防水や防腐等の処理が施された外気に対する耐性を有する部材を用いる。例えば、鋼製の屋根材を使用する等である。
【0025】
また、この屋根20が取り付けられている外壁10の内面12には、屋根20の下側に位置する屋根裏30と外壁10の内部の中空部11とを連通させる連通孔13,…が複数穿孔されている。
図2に示すように、この連通孔13,…は、外壁10の内面12において、該内面12に取り付けられた屋根受け材26の直下に、ほぼ水平方向に延在するように複数形成されている。
【0026】
また、外壁10の外面14には、屋根20が取り付けられている高さ位置とほぼ同じ位置で、スリット15が形成されている。
このスリット15は、中空部11と連通して住宅外部に開口したものであり、図3に示すように、外壁10の外面14に、ほぼ水平方向に延在するものである。
図1に示すように、このようにスリット15が形成されている外壁10の外面14には、外壁10の上下方向に沿って、上端部41,…が、スリット15より高い位置に配置された複数の胴縁40,…が設けられている。この実施の形態においては、外壁10の外面14に、胴縁40が、該胴縁40の上端と該外壁10の上端とが同じ高さとなるように取り付けられている。
【0027】
前記胴縁40,…は、図3に示すように、複数上下方向に沿って互いに平行に所定間隔を空けて、スリット15を塞がないように配設されている。
そして、図1に示すように、これら胴縁40,…には、サイディングである化粧材(面材)50と、該化粧材50の上方に取り付けられたフード60が取り付けられている取付下地材51が設けられている。つまり、これら取付下地材51および化粧材50によって、外壁10の外面14は覆われた状態となっており、複数配設されている胴縁40,…間のそれぞれには、上下方向に延在する空間がそれぞれ設けられた状態となっている。
【0028】
取付下地材51は、外壁10の外面14に水平方向に延在しているものであり、その下端部51aは化粧材50の上端部50aに接合され、また、その上端部51bはスリット15の位置より高くなるように取り付けられている。
このように取付下地材51の下端部51aは、胴縁40,…の上端部41,…より低くなっているため、胴縁40,40間の空間は、上方に開口55を有するものとなっている。これら胴縁間の開口55は、前記胴縁40,40の上端部41,41と前記面材51の上端部51bとを覆うように設けられているフード60によって覆われた状態となっている。
【0029】
図1および図4に示すように、フード60は、外壁10に該外壁10のほぼ水平方向に形成されている胴縁間の開口55を上方から覆うように取り付けられているものであり、下部に胴縁間の開口55と連通している開口部63を具備している。このフード60は、胴縁40,40間の開口55を上方から覆うカバー部61と、このカバー部61に覆われ、前記カバー部61に該カバー部61の上下部61a,61bで固定されるブラケット62と、このブラケット62を左右両端部で固定して取付下地材51に取り付けるブラケット固定部材64とを有する。カバー部61はブラケット62を外方から覆うように取り付けられており、フード60内部に、スリット15とフード60の下部に設けられている開口部63とを連通する経路が形成されている。
【0030】
このフード60は、外壁10に釘、ビスなどの固定部材56によって取付下地材51を介して外壁10に設けられ、胴縁40,40間の開口55を上方から覆うように取り付けられているので、外部から胴縁40,40間の開口55への雨や雪の侵入を防ぐことができる。なお、この固定部材56は外壁10を構成しているパネルの縦の桟材に打ち込まれることが好ましい。固定部材56を桟材に打ち込んで、フード60を外壁10に固定するようにすれば、より強固にフード60を取付下地材51および外壁10に固定することができる。なお、この図4では胴縁40に取り付けられる化粧材50は省略している。
【0031】
このように形成された屋根の換気構造1の換気経路は図1に示す矢印のようになっている。つまり、屋内から屋外への空気の流れは、屋根裏30から連通孔13を介して外壁10の中空部11に入り、該中空部11からスリット15を経て外壁10に上下方向に延在する胴縁40,…どうしの間の空間を通って、上方の開口55からフード60内部に入り、フード60の下部の開口部63から住宅外部に開放されている。
【0032】
このときスリット15から出た空気は、面材50の裏面の胴縁40間で生じている上方向の空気の流れに乗って、上方に加速して流れて開口55から外部に開放される。よって、換気経路の空気の流れが円滑になり、屋根裏30から住宅の外部への通気性を向上することができ、該換気経路の通気量を十分に確保することができる。
【0033】
上記のように構成された実施の形態における屋根の換気構造によれば、外壁10の外面14にフード60が、スリット15の延在方向に沿って胴縁40,40の上端部41,41と面材51の上端部51bとを覆うように設けられているので、フード60を外壁10の外面14に取り付けられた取付下地材51に取り付ける際、フード60を、取り付ける外面14の方向に押さえるだけで取り付けることができる。
したがって、フード60を外壁10の外面14に設けられた取付下地材51に取り付ける際に、該フード60が設けられる高さ位置を保持するために上方向に力を加えながら取り付け作業を行うことがなく容易に、フード60の取り付け作業を行うことができる。
【0034】
なお、以上の実施の形態例における屋根の換気構造を適用した住宅は、無落雪屋根を有する住宅としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、陸屋根など外壁の上部にパラペットを有する住宅に適用してもよい。
また、上記実施の形態の住宅は外壁および屋根をパネルによって構成するものとしたがこれに限らず、外壁は内部に中空部が形成され、スリットおよび連通孔を有するものであるならば、どのように構成されたものでもよい。フード等も上述した機能を有するものであるならばどのような形状で構成されてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明に係る屋根の換気構造によれば、前記外壁の外面にフードが、前記スリットの延在方向に沿って前記胴縁の上端部と前記面材の上端部とを覆うように設けられているので、外方から雨や雪などが前記胴縁の上端部と前記面材の上端部との間を通って前記胴縁間から屋内に侵入することを防ぐことができるとともに、前記フードを、前記面材に設ける際、該面材が設けられている外面方向に押さえるだけで取り付けることができ、フードを外壁の外面に設ける際に、該フードが設けられる高さ位置を保持するために上方向に力を加えながら取り付け作業を行うことがなく容易に、フードの取り付け作業を行うことができる。
【0036】
また、前記スリットから流出した屋根裏の空気は、前記スリットの外側の前記胴縁の間で、該胴縁間を上方向に流れる空気と合流して加速して上方に流れ、該胴縁の上端部と前記面材の上端部との間から住宅の外部に流出されるので、屋内外を結ぶ換気経路の通気量を十分に確保することができる。
【0037】
さらに、前記外壁の外面に形成されたほぼ水平方向に延在するスリットの延在方向に沿って、前記面材に前記フードが設けられているので、前記スリットから前記面材と前記外面との間における前記複数の胴縁間に流出される前記屋根裏からの空気量が増加し、屋内外を結ぶ換気経路の通気量を増加することができる。
【0038】
請求項2記載の発明に係る屋根の換気構造よれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記外壁の内面において、住宅の外部と連通している連通孔は屋根の直下に設けられているので、前記外壁の内面に設けられた前記連通孔と、前記外壁の外面に設けられた前記前記スリットとの間の距離が短くなり、つまり、屋内外を結ぶ換気経路の長さが短くなり、該換気経路の通気性の向上を図ることができる。
【0039】
請求項3記載の発明に係る屋根の換気構造によれば、請求項1または2に記載の発明と同様の効果を得ることができるとともに、前記外壁および屋根のうち少なくとも一方がパネルで構成されているので、パネルで構成された外壁や屋根の建築現場での施工を省力化することができる。
特に、外壁をパネルで構成した場合、前記スリットや前記連通孔を予め穿設しておくことで、現場での穿孔作業を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例としての屋根の換気構造を適用した無落雪屋根を有する住宅の外壁の上端部付近の縦断面図である。
【図2】図1において、屋根を省略した外壁の内面側からの斜視図である。
【図3】胴縁が取付られた外壁の斜視図である。
【図4】フードが胴縁を介して外壁に取り付けられた状態を説明する外壁の斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根の換気構造
10 外壁
11 中空部
12 内面
13 連通孔
14 外面
15 スリット
20 屋根
21 屋根の端部
22a 桟材
22 木質パネル
23 屋根下地材
30 屋根裏
40 胴縁
41 胴縁の上端部
50 化粧材(面材)
50a 化粧材の上端部
51 取付下地材(面材)
51a 取付下地材の下端部
51b 取付下地材の上端部
55 開口
56 固定部材
60 フード
61 カバー部
62 ブラケット
63 開口部
64 ブラケット固定部材

Claims (3)

  1. 内部に中空部が形成された住宅の外壁の内面に、屋根の端部が取り付けられ、
    前記外壁の内面に、前記屋根の下側に位置する屋根裏と前記中空部とを連通させる連通孔が設けられ、
    前記外壁の外面にほぼ水平方向に延在し、かつ前記連通孔よりも高い位置で、前記中空部と連通して前記外壁の外部に開口するスリットが設けられ、
    前記外壁の外面に、該外壁の上下方向に沿って複数の胴縁が互いに平行に所定間隔を空けて、前記スリットを塞がないように配設され、
    これら胴縁の上端部は前記スリットより高く配置されているとともに、これら胴縁には、面材が、その上端部を前記スリットの位置より高く、かつ前記胴縁の上端部の位置より低くして取り付けられており、
    前記面材にフードが、前記スリットの延在方向に沿って、前記胴縁の上端部と前記面材の上端部とを覆うように設けられ、このフードは、下方に向かって漸次外側に突出してなり、下部に開口部が設けられており、
    さらに、前記フードは、前記胴縁間の開口を上方から覆うカバー部と、このカバー部に覆われ、前記カバー部に該カバー部の上下部で固定されるブラケットと、このブラケットを左右両端部で固定して前記面材に取り付けるブラケット固定部材とを有すること、を特徴とする屋根の換気構造。
  2. 前記連通孔は、前記外壁の内面において前記屋根が取り付けられている位置の直下に設けられていること、
    を特徴とする請求項1記載の屋根の換気構造。
  3. 前記外壁および屋根のうち少なくとも一方がパネルで構成されてなること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の屋根の換気構造。
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