JPS6037933Y2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は換気装置に関するものである。

従来の木造建築においては、傍軒屋根の荷重は、妻壁面
から傍軒軒先端にかけて桁方向に突出した棟木および母
屋によって支持している。

ところが、鉄骨造りの建物においては、上記棟木および
母屋を用いなくても充分に傍軒屋根の荷重に耐えること
ができ、したがって、その位置には鉄板や樹脂等で折曲
形成した内部空洞の化粧棟木や化粧母屋を取付けて、デ
ザインの向上を図っている。

しかし、この化粧棟木や化粧母屋は、単にデザインを演
出するだけのもので、それ以上に何らの技術的効果をも
持たない。

したがって、この考案の目的は、上記化粧棟木または化
粧母屋を用いて小屋裏換気を行なえる換気装置を提供す
ることである。

この考案の一実施例を第１図ないし第３図を用いて説明
する。

すなわち、この換気装置は、第１図に示すように、妻壁
面１から傍軒天井材２の下面に沿って、破風板３の下方
まで桁方向に延設した化粧棟木４および化粧母屋５を利
用して、小屋裏換気を行なうようにしたものである。

いま、化粧棟木４についてみると、第２図および第３図
に示すように、この化粧棟木４は鉄板または樹脂で形成
した略リップ溝形状であり（もっとも軒先端面は第１図
に示すように隠蔽片４ａにより閉成している）、その両
側片４ｂを複数箇所内方へ切起こして換気口６を形成し
ている。

そして、この化粧棟木４は、その両リップ片４ｃを、棟
下方に位置する傍軒天井下地材７の下面に釘８により固
定している。

また、傍軒天井材２は、化粧棟木４の両側方において、
その側端縁上面をリップ片４ｃの下面に当接し、釘９に
より固定している。

さらに、傍軒天井材２の上方に配設したたる木１０には
屋根下地材１１を載架している。

こうして、屋根下地材１１と傍軒天井材２とで囲まれた
小屋裏空間１２を、化粧棟木４の上部開口４ｄおよび換
気口６を介して屋外と連通させている。

また、第１図に示す化粧母屋５も化粧棟木４と同様な構
成とし、母屋取付位置にある傍軒天井下地材７に化粧母
屋５を固定するとともに、化粧母屋５の両側に傍軒天井
材２を貼着することにより、この化粧母屋５を介して、
すなわち化粧母屋５の両側片５ａに設けた換気口１３お
よび化粧母屋５の上部開口（図示せず）を介して、屋外
と小屋裏空間１２とを連通している。

このように、化粧棟木４および化粧母屋５を介して、す
なわち換気口６，１３および化粧棟木４、化粧母屋５の
上部開口４ｄを介して、小屋裏空間１２と屋外とを連通
しているため、小屋裏空間１２の換気を行なうことがで
きる。

しかも、その施工は、化粧棟木４および化粧母屋５を、
それらの取付予定位置に位置する傍軒天井下地材７に釘
固定腰ついでそれら化粧棟木４および化粧母屋５の両側
方に傍軒天井材２を針固定するだけでよく、極めて簡単
に施工することができる。

以上のように、この考案の換気装置は、一定間隔をおい
て並設しそれぞれ妻壁面から桁方向に突出した複数の傍
軒天井下地材と、先端閉成略溝形材でその後端を妻壁面
に当接して両側片上端を相互に隣接する前記傍軒天井下
地材に固定した化粧棟木および化粧母屋と、前記化粧棟
木および化粧母屋の両側に配置して前記傍軒天井下地材
の下面に貼着した傍軒天井材と、前記化粧棟木および化
粧母屋の少くとも一方に設けられて前記傍軒天井下地材
上方の小屋裏空間と屋外を連通ずる換気口とを備えてい
るため、化粧棟木または化粧母屋を用いて小屋裏換気を
行なうことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の正面図、第２図はその要
部断面図、第３図はその斜視図である。 １・・・・・・妻壁面、２・・・・・・傍軒天井材、４
・・・・・・化粧棟木、４ｂ、５ａ・・・・・・両側片
、５・・・・・・化粧母屋、６．１３・・・・・・換気
口、７・・・・・・傍軒天井下地材、１２・・・・・・
小屋裏空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定間隔をおいて並設しそれぞれ妻壁面から桁方向に突
   出した複数の傍軒天井下地材と、先端閉成略溝形材でそ
   の後端を妻壁面に当接して両側片上端を相互に隣接する
   前記傍軒天井下地材に固定した化粧棟木および化粧母屋
   と、前記化粧棟木および化粧母屋の両側に配置して前記
   傍軒天井下地材の下面に貼着した傍軒天井材と、前記化
   粧棟木および化粧母屋の少くとも一方に設けられて前記
   傍軒天井下地材上方の小屋裏空間と屋外を連通ずる換気
   口とを備えた換気装置。