JP4010794B2 - 内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置 - Google Patents

内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の操作部が使用中に汚染されないようにカバーをするための内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡を介して患者から患者への感染が起きないようにするためには、内視鏡の操作部を汚染されないようにカバーすることが望ましい。
【0003】
そこで、例えば特開平4−325138号に示されるように、操作部をシート状のカバーで包んだ状態で使用するようにしたものや、実開平6−68708号に示されるように、操作部を包むカバーを袋状に形成して操作部全体を包み込むようにしたもの等がある。
【0004】
そのような従来の内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置においては、送気送水路や吸引路に連通接続された送気送水操作弁や吸引操作弁等が、操作部全体と共にカバーによってすっぽりと包み込まれるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
送気送水操作弁や吸引操作弁等は、一般に、送気送水路や吸引路の基端が接続されたシリンダ状の口金内にピストン状の管路切換部材が進退自在に配置された構成になっている。
【0006】
したがって、例えば吸引操作弁の口金内には吸引路内を経由して挿入部の先端側から汚液が浸入してきており、切り換え弁のシールに僅かでも不具合が生じると汚液が口金からカバー内に漏れ出て、操作部が汚染されてしまう恐れがある。
【0007】
そこで本発明は、挿入部の先端に開口する管路と連通接続されて操作部に配置された口金から汚液漏れが発生した場合でも、操作部が汚染される恐れのない衛生上の安全性の高い内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置は、挿入部の先端に開口する管路と連通接続された口金が操作部に配置された構成の内視鏡の操作部を被覆する内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置であって、操作部を包むように柔軟な材料により形成されて口金の端部開口を外方に突出させるための孔が穿設されたカバーと、口金の端部開口が孔からカバーの外側に突出する状態にカバーと口金とを固定するための口金固定部材とを設けたものである。
【0009】
なお、管路が送気送水路又は吸引路であって、口金が送気送水操作弁のシリンダ又は吸引操作弁のシリンダであってもよく、管路が処置具を挿通させるための処置具挿通チャンネルであって、口金が処置具を挿入するための処置具挿入口金であってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、内視鏡の操作部10にカバー1が被せられた使用準備状態を示している。
【0011】
操作部10の下端に連結された挿入部11内には、送気送水管路12や処置具挿通チャンネル13等が挿通配置されていて、それらの先端開口は挿入部11の先端に配置されている。
【0012】
操作部10の上半部前面には、送気送水操作弁20と吸引操作弁30が並んで配置されており、送気送水操作弁20には送気送水管路12の基端が連通接続され、吸引操作弁30には、処置具挿通チャンネル13から分岐された吸引管14が連通接続されている。
【0013】
送気送水操作弁20と吸引操作弁30は、いずれも管路(送気送水管路12、吸引管14)が接続されたシリンダ状の口金21,31に、その端部開口側からピストン状の管路切換部材ユニット22,32(口金固定部材)が着脱自在に取り付けられて構成されている。
【0014】
また、処置具挿通チャンネル13の基端は操作部10の下部に配置されていて、その入口部分に設けられた処置具挿入口金41には、その端部開口側から鉗子栓42が着脱自在に取り付けられている。なお、送気送水操作弁20及び吸引操作弁30と外部の送気送水装置及び吸引装置との間を接続する管路がライトガイドケーブル15内に挿通配置されているが、その図示は省略されている。
【0015】
カバー1は操作部10にすっぽりと被せられるように形成されており、下端部には挿入部11が通される孔2が形成され、後面側には、ライトガイドケーブル15が通される袖状部3が形成されている。
【0016】
なお、この実施例では、操作者の腕を袖状部3に通してカバー1内で操作部10を直接握って保持できるようになっているが、袖状部3を細く形成してカバー1の外側から操作部10を握るようにしたものであっても差し支えない。
【0017】
図2は、送気送水操作弁20と吸引操作弁30の部分を示しており、16は、操作部10の側面に突設された湾曲操作ノブである。カバー1には、送気送水操作弁20の口金21と吸引操作弁30の口金31が各々通過する大きさの孔4,5が穿設されており、管路切換部材ユニット22,32はカバー1の外側から口金21,31に着脱される。
【0018】
そして、図3に示されるように、カバー1の外側から管路切換部材ユニット22,32を口金21,31に対して例えば螺合させて取り付けると、管路切換部材ユニット22,32の太径部分によってカバー1が操作部10の表面に押さえ付けられ、口金21,31の端部開口がカバー1の外側に突出した状態でカバー1と口金21,31とが固定された状態になる。そして、カバー1の孔4,5部分は縁部が全周にわたって押し潰されて封止された状態になる。
【0019】
その結果、内視鏡が使用される状態においては、口金21,31がカバー1の外面に開口する状態になるので、口金21,31の端部開口から汚液が漏れ出すことがあっても、カバー1内の操作部10は汚染されない。
【0020】
図4は、処置具挿入口金41の部分を示しており、鉗子栓42に設けられた弾力性のあるゴム製の閉鎖膜にはスリット42aが形成されている。カバー1には、処置具挿入口金41が通過する大きさの孔6が穿設されており、鉗子栓42はカバー1の外側から処置具挿入口金41に着脱される。
【0021】
そして、図5に示されるように、カバー1の外側から鉗子栓42を処置具挿入口金41に対して例えば螺合させて取り付けると、鉗子栓42によりカバー1が操作部10の表面に押さえ付けられ、処置具挿入口金41の端部開口がカバー1の外側に突出した状態でカバー1と処置具挿入口金41とが固定された状態になる。
【0022】
その結果、内視鏡が使用される状態においては、処置具挿入口金41がカバー1の外面に開口する状態になるので、処置具挿入口金41の端部開口から汚液が漏れ出すことがあっても、カバー1内の操作部10は汚染されない。
【0023】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図6に示されるように、挿入部11の先端に開口する管路(例えば副送水管)と連通接続された口金81が操作部10の頭部に位置する場合等でも、本発明を適用することができる。82は、カバー1の外側から口金81に着脱される蓋体である。
【0024】
【発明の効果】
本発明の内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置は、内視鏡の挿入部の先端に開口する管路と連通接続するように操作部に配置された口金の端部開口がカバーの外側に突出する状態にカバーと口金とを固定するための口金固定部材を設けたことにより、使用状態においては口金の端部開口がカバー外に位置するので、口金から汚液漏れがあっても操作部が汚染される恐れがなく、衛生上も安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の内視鏡の操作部にカバーが被せられた使用準備状態の全体構成を示す側面透視図である。
【図2】本発明の実施例の内視鏡の操作部にカバーが被せられた操作弁付近の使用準備状態の部分側面透視図である。
【図3】本発明の実施例の内視鏡の操作部にカバーが被せられた操作弁付近の使用状態の部分側面透視図である。
【図4】本発明の実施例の内視鏡の操作部にカバーが被せられた処置具挿入部付近の 使用準備状態の部分側面透視図である。
【図5】本発明の実施例の内視鏡の操作部にカバーが被せられた処置具挿入部付近の 使用状態の部分側面透視図である。
【図6】本発明の他の実施例の使用準備状態の部分側面透視図である。
【符号の説明】
1 カバー
4,5,6 孔
10 操作部
11 挿入部
12 送気送水管路
13 処置具挿通チャンネル
14 吸引管
20 送気送水操作弁
21 シリンダ状口金
22 管路切換部材ユニット
30 吸引操作弁
31 シリンダ状口金
32 管路切換部材ユニット
41 処置具挿入口金
42 鉗子栓

Claims (2)

  1. 挿入部の先端に開口する処置具挿通チャンネルと連通接続された処置具挿入口金が操作部に配置された構成の内視鏡の上記操作部を被覆する内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置であって、
    上記操作部を包むように柔軟な材料により形成されて上記処置具挿入口金の端部開口を外方に突出させるための孔が穿設されたカバーと、上記処置具挿入口金の端部開口が上記孔から上記カバーの外側に突出する状態に上記カバーと上記処置具挿入口金とを固定するための口金固定部材とが設けられていることを特徴とする内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置。
  2. 上記口金固定部材が、スリットが形成された弾力性のある材料からなる閉鎖膜を有する鉗子栓である請求項1記載の内視鏡の操作部汚染防止用カバー装置。
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