JP4010657B2 - 金属化材料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な金属化材料の製造方法および金属化材料に関する。
上記金属化材料とは、非導電性材料もしくは半導電性材料の基体上に金属被膜を形成して導電性材料とされたものをいう。このような金属化材料は、例えば、装飾品、金属光沢と耐候性を有するプラスチック、電子材料用導電性部材等として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
特開平2−205686号公報には同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物を重合させ無電解メッキすることが記載されている。
無電解メッキは、材料表面の接触作用による還元を利用したメッキ法であり、化学メッキともいう。これは電解メッキと異なり、くぼんだ所にも一様の厚さにメッキできるという利点がある。このため、無電解メッキは、合成樹脂への電気メッキのための導体化処理や、印刷回路の薄膜製造などに利用されている。
【0003】
無電解メッキは、還元剤としてホルマリンを使用するが、これは臭気が強く、発癌性が一部で指摘されたり、皮膚の炎症など、環境と人体への影響が問題になり、その使用が規制される方向にある。また、銅イオンをアルカリ性で安定に維持するため、キレート剤としてEDTAが広く使用されているが、これが排水処理で処理しにくく、重金属と結合し再溶解される問題がある。
これら環境上の問題から、ホルマリンを使わない無電解銅メッキ液なども開発されている。
ところで、上記無電解メッキで得られる金属膜の形成速度は遅く、10〜20nm程度の比較的薄いフレキシブルプリント基板の銅薄膜でも無電解メッキだけで形成されることはない。通常、無電解メッキは、前述のごとく合成樹脂の表面の電気メッキのための導体化下地を形成するために用いられるもので、工程管理がかなり煩雑であり、環境的にもその改善がのぞまれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、合成樹脂のような非導電性あるいは半導体基体を簡便な方法で導電化し、直接電解メッキが可能な金属化材料の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の発明によって達成される。
(1)基体表面上に、下記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物を、硝酸塩の共存下に、100〜200℃の温度範囲で0.5〜90分間熱処理して重合させた材料で形成された下地層を形成し、この下地層にパラジウム元素を含む溶液を接触させて導電性を付与し、この導電性が付与された下地層上に電解メッキ層により金属層を形成して金属化材料を製造することを特徴とする金属化材料の製造方法。
一般式 (R−(C≡C)l)k−L−Am
(上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、リン酸基もしくはその塩および重合性基から選ばれた官能基を表わす。
Rは周期律表8族または1B族元素を表わす。
Lは化学結合または(k+m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、mは0または1以上の整数である。)
(2)基体表面上に、下記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物を、周期律表8族または1B族元素と硝酸塩の共存下に、100〜200℃の温度範囲で0.5〜90分間熱処理して重合させた材料で形成された下地層を形成し、この下地層にパラジウム元素を含む溶液を接触させて導電性を付与し、この導電性が付与された下地層上に電解メッキ層により金属層を形成して金属化材料を製造することを特徴とする金属化材料の製造方法。
一般式 (R−(C≡C)l)k−L−Am
(上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、リン酸基もしくはその塩および重合性基から選ばれた官能基を表わす。
Rはカルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環基、周期律表8族もしくは1B族元素を表わす。
Lは化学結合または(k+m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、mは0または1以上の整数である。)
(3)前記下地層の導電性付与により、その導電率を10〜200Ω/□とする上記(1)または(2)の金属化材料の製造方法。
(4)前記一般式で表わされる化合物の置換基Rが周期律表の1B族元素である上記(1)〜(3)のいずれかの金属化材料の製造方法。
(5)前記1B族元素が銀である上記(4)の金属化材料の製造方法。
(6)前記一般式で表される化合物のAがポリオキシエーテル基である上記(1)〜(5)のいずれかの金属化材料の製造方法。
(7)前記一般式で表される化合物の溶液に界面活性剤を添加したものを準備し、これを基体上に膜状に塗布し、この後重合する上記(1)〜(6)のいずれかの金属化材料の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明では、非導電性材料または半導体材料の基体上に、炭素−炭素の三重結合を有する化合物に由来する重合体の層(膜)を形成し、この重合体の層にパラジウム元素を含む溶液を接触させて導電性を付与し、電気メッキが可能な導電性層とし、この導電性層上に電解メッキにより金属層(膜)を形成して金属化材料を得る。
本発明における炭素−炭素三重結合を有する化合物に由来する重合体は主鎖または側鎖中に炭素−炭素三重結合もしくは二重結合を有するものである。
上記のポリアセチレン系重合体を構成する構成単位としては、重合体の基本的な構成要素が炭素−炭素の三重結合あるいは二重結合を有していれば、それがさらに他の重合体に分散ないしブレンドされていてもよい。このような他の重合体としては、例えばポリフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ジアセチルセルロース、ポリビニルアセタート、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーンポリマー、ポリエーテルポリオール、ポリイミド、ポリビニルブチラール等の熱可塑性、熱硬化性、反応性等の各種合成ないし天然樹脂が挙げられる。
これら各種合成ないし天然樹脂は通常メッキ用媒体材料のポリアセチレン系重合体の103 wt% 以下程度とする。
【0007】
また、上記のポリアセチレン系重合体は、さらに他の官能基を有していてもよい。このような官能基はどのようなものであってもよいが、一般的な水系の湿式法による電解メッキ工程でより高い媒体機能を示すためには、水酸基、アミノ基、エーテル基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩またはカルボキシル基もしくはその塩、リン酸基もしくはその塩であることが好ましく、より好ましくはポリオキシエーテル基である。
本発明においては、このような官能基を有する化合物を別途ポリアセチレン系重合体およびメッキ用媒体材料とともに含有させてもよい。
本発明における好ましいポリアセチレン系重合体としては、主鎖あるいは側鎖に炭素−炭素の共役した不飽和結合と上述のさらに有してもよい他の官能基とを有する単独重合体もしくは共重合体のみで構成されるものである。
【0008】
このような重合体が由来する炭素−炭素の三重結合を有する化合物(モノマー)、すなわちこのような重合体の構成要素のうち基本となる構造を提供する化合物としては、下記一般式で表わされるものである。
一般式 (R−(C≡C)l )k −L−Am
上記一般式(I)において、Aは水素原子または下記の官能基群の中から任意に一つ以上選ばれる基、例えば水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、または重合性の基(例えばグリシジル基、ビニル基、イソシアナート基等)などを表わす。上記Aは好ましくはポリオキシエーテル基であり、より好ましくはオリゴエチレンオキシ基である。
【0009】
Rは、好ましくは周期律表8族元素(例えばニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金等)または1B族元素(銅、銀、金、好ましくは銀、銅)、水素原子、カルボキシル基もしくはその塩、または各々置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、アリール基、アラルキル基、エステル基もしくは複素環基を表わす。なお、Rとして上記の水素原子以下を用いる場合には、後に説明するような方法により、重合を周期律表8族元素(例えばニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金等)または1B族元素(銅、銀、金、好ましくは銀、銅)の共存下に行なう必要がある。
【0010】
Lは炭素−炭素三重結合とAを連結する化学結合もしくは(k+m)価の基、例えば置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、ビニレン基、シクロアルキレン基、グルタロイル基、フタロイル基、ヒドラゾ基、ウレイレン基、またはチオ基、カルボニル基、オキシ基、イミノ基、スルフィニル基、スルホニル基、チオカルボニル基、オキザリル基、アゾ基などを表わし、これらの2種以上の組合せであってもよい。但し、kおよびlは1以上の整数である。また、mは0以上の整数である。
以下に好ましい具体的モノマーを挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
これらのアセチレン化合物のモノマーは一般に次のようにして合成することができる。
すなわち、炭素−炭素三重結合を有する化合物、例えば、プロピオール酸、臭化プロパギル、プロパギルアルコール等とその他の必要な官能基を有する化合物、例えばテトラエチレングリコールモノエチルエーテル、マレイン酸無水物、プロパンサルトン、エピクロルヒドリン、アクリル酸クロリド等を縮合すれば良い。
以下に合成法の一例を挙げる。
【0016】
例示化合物(1) の合成
トリエチレングリコールモノエチルエーテル107g、臭化プロパギル107g、無水炭酸カリウム300gの混合物を水浴上で20時間加熱攪拌する。冷却後、不溶物をセライトろ過し、そのろ液を減圧蒸留する。収量120g無色透明の液体。沸点115℃/0.6mmHg
他の化合物も同様にして容易に合成することができる。
これらの化合物は、後述するように、パターン状に重合してポリアセチレン系重合体を形成できるが、その際これらの化合物のダイマー、トリマー、オリゴマー等を用いてもよい。
また、ポリアセチレン系の共重合体を形成する場合、これらの化合物の2種以上をモノマーとして用いてもよい。
さらに、上記モノマーとしては、Rとして8族ないし1B族元素を有するものは例示しなかったが、上記の例示モノマーであってこれら金属元素の1種または2種以上をRとして有するものを用いてもよい。
【0017】
これら金属元素をRとして有するものは、(H−(C≡C)l )k −L−Am で示されるアセチレン化合物と硝酸銀、塩化第1銅、塩化白金酸、塩化パラジウム、塩化金酸等の金属塩もしくは混合物とを公知の方法で反応させることによって容易に得ることができる。
このような反応に際しては、上記のアセチレン化合物を水溶液に懸濁し、これに上記の金属塩を投入して反応を行えばよい。この際、アンモニアあるいは有機アミン類を共存させると、容易に反応することが多い。そして、一般的には抽出法により反応生成物を単離すればよい。
このようにして得られる8族ないし1B族元素を有するアセチレン化合物は、NMRスペクトルおよび1Rスペクトルにより、アセチリドのσ錯体あるいはπ錯体である。
このようなアセチレン化合物あるいはそのダイマー、オリゴマー等の1種以上は重合されてポリアセチレン系重合体を形成する。
【0018】
本発明における周期律表8族元素としては、例えばニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウムが挙げられる。1B族元素としては、銅、銀、金が挙げられ、これらのうち銀、銅が最も好適である。
これら周期律表8族ないし1B族元素の1種以上は、メッキ用媒体材料中に金属単体、金属塩ないしは金属錯体の形で、そしてポリアセチレン系重合体に結合ないし配位した形で、さらには場合によってはこれらの合金や各種化合物の形で含有される。
これらのうち金属塩としては、硝酸銀、塩化パラジウム、塩化第1銅、塩化白金などが好ましい。
またこれらの金属錯体としては、ジ−μ−クロロビス(η−2−メチルアリル)ジパラジウム(II)錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム錯体、ジ−μ−クロロテトラカルボニルジロジウム(I)錯体、ジシクロペンタジエン−金(I)クロリドなどが挙げられる。
このようなポリアセチレン系重合体に存在する周期律表8族もしくは1B族等の金属単体、金属錯体、金属塩等の存在量は重合体100重量部当り5〜5000、特に10〜500が好ましい。
【0019】
上記のような金属元素の存在下に重合する方法としては、まず前記アセチレン化合物としてこのような金属元素を含むものを用いて重合する方法がある。
このような金属元素を含むアセチレン化合物は、100℃以上、好ましくは140〜200℃の温度範囲で、0.5〜90分間加熱すると熱分解的に重合し、かつ金属元素は同時に還元され金属コロイドが生成する。本発明の重合は、硝酸塩の共存下に行なうものである。この硝酸塩としては、硝酸ナトリウムや硝酸アンモニウム等を好ましく用いることができる。
本発明において、アセチレン化合物のモノマー、ダイマー、オリゴマー等は、パターン状に重合可能である。
【0020】
本発明において施されることが好ましい電気メッキ用媒体材料は、一般に膜状のものである。
膜状のものとする場合、具体的には、基体表面に膜を形成すればよい。
基体上への膜の形成法については、上述のモノマーを塗布法を用いて基体上に担持させる方法が最も簡便なものとして挙げられる。
塗布法の場合は、モノマーの溶液または懸濁液からカーテンコート、ディップコート、スプレーコート、スピンナーコート、ロールコートする方法等がある。この時用いる溶媒、濃度は特に限定するものではない。
薄膜の均一性を考慮すると溶解度の高い溶媒を用いるのが望ましく、代表的なものとしては水、メタノール、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、クロロホルム、塩化メチレンのようなハロゲン化合物、酢酸エチルのようなエステル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンのようなアミド類、アセトニトリルのようなニトリル類である。
【0021】
溶液で塗布する場合、溶液中に界面活性剤を添加することが望ましい。この場合、添加量としては、重合体形成用モノマー1000重量部あたり0.1〜200重量部が好ましく、特に0.3〜100重量部が好ましい。この界面活性剤の添加により塗布が均一となり、ピンホールの発生を防止することができる。界面活性剤としては、種々の界面活性剤を用いることができるが、アニオン系またはノニオン系界面活性剤が好ましい。代表的界面活性剤としては、アニオン系では、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等、ノニオン系ではN−ヘキサデカ(エチレンオキシ)−N−プロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド等が挙げられる。
具体的に塗布法を適用した例としては、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルと例示化合物(20)の銀アセチリドのクロロホルム溶液をポリメチルメタアクリレート基板上にスピンコート等により塗布し、前述のように放射線を用いてパターン状に重合させた後、重合しない部分を水で除去する方法がある。
【0022】
また、重合体形成用モノマーとして周期律表8族もしくは1B族の金属と錯体を形成している化合物、例えば例示化合物(1) 、(6) 、(27)の銀アセチリドを用い、これを基板上にスピンコート等により塗布し、次いで前述のように紫外光等の放射線の照射によってパターン状に重合させ、重合しない部分を前述のように除去することもできる。
この他、例えばモノマーの溶液あるいは懸濁液に金属塩や金属単体、あるいは合金や金属化合物を溶解あるいは分散させて、これを塗布した後、前述のように放射線によりパターン状に重合し、重合しない部分を取り除いてもよい。
本発明において、前記の炭素−炭素不飽和結合を有する重合体の使用量は基板(基体)1m2当り1mg〜10g、特に20mg〜1gが好ましい。この重合体またはこの重合体と他のバインダーが作る膜の厚みとしては、0.001μm 〜5μm 、特に0.05μm 〜0.5μm が適当である。
【0023】
なお、このように設層される膜に保護層や下地層を設けたり、複数積層したりする公知の技術の適用は可能である。
また、膜の形成法については、ラングミュアー・ブロジェット法を適用してもよい。
ラングミュアー・ブロジェット法による単分子膜の作製およびそれを累積する方法は「新実験化学講座 18巻 界面とコロイド 第6章;日本化学会編 丸善」などの一般的方法に準拠する。
この場合基体(基板)を液面を横切る方向に上下して単分子膜を移しとる垂直浸漬法を用いても、基体(基板)を水平に支え、単分子膜面に触れて膜を付着させる水平付着法を用いてもいずれでもよい。
使用する水にはイオン交換、過マンガン酸カリでの有機物除去、蒸留を行う。水温は15〜20℃に設定する。必要に応じてCd2+などのイオンを10-3〜10-4mol/l加える。
【0024】
例えば、垂直浸漬法では、装置としてフロート型のマイクロパランを用いるのが望ましい。精製したモノマーを分光分析用のクロロホルム等に、濃度0.5〜1.0mg/ml になるよう溶解する。単分子膜を作製後、基板に、表面圧を20〜25dyn/cmに保ちつつ累積する。
ラングミュア・ブロジェット法を具体的に適用した例としては特開昭61−137781号に記載のラングミュアー・ブロジェット法を用いて、両親媒性のモノマー、例えば例示化合物(10)、(12)、(14)、(16)をガラス基板上に単分子累積膜とし、これに高圧水銀灯などによる紫外光等の放射線を前述のようにパターン状に照射して重合させた後、重合しない部分を除去して、周期律表8族もしくは1B族の金属塩等の浴に浸漬するという方法がある。
【0025】
なお、本発明において、膜を形成する場合、用いるモノマーによっては、PVDとCVDとに大別される気相成長法を適用することもできる。
また、この場合PVD、CVDをパターンマスク材を用いて行えば、直接パターン化できる。そしてCVDの場合には、重合膜がパターン状に形成される。
なお、CVD等で例えば光照射等をパターン状に行うことにより、パターンマスク材を用いずにパターン化も可能である。
以上の説明では、重合膜をパターン状に形成する場合について説明したが、基体表面全体を重合膜で被ってもよいことは勿論である。
【0026】
本発明において膜を形成するための基体には、非導電性材料あるいは半導体材料が用いられ、例えば、ガラス、石英、セラミックス、炭素、ポリエチレン、ポリフェノール、ポリプロピレン、ABS重合体、エポキシ樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、ポリエステルが含まれ、またポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルハライド、木綿もしくはウールまたはそれらの混合物の、あるいは上記したモノマーの共重合体の織物シート(布も含む)、糸および繊維、紙のような繊維の集合体、シリカのような粒状物が含まれる。上記基体としては、金属の表面に上記のような非導電性材料あるいは半導体材料の層あるいは膜が形成されたものも含まれる。
【0027】
以上のように形成された中間層(下地層)は、パラジウムを含む溶液と接触される。パラジウムを含む溶液としては、塩化パラジウムの希塩酸水溶液等が好ましく用いられ、その塩化パラジウムの濃度は、10ppm以上が好ましく、特に200〜1000ppmが好ましい。上記接触は、パラジウムを含む溶液で構成された浴中に上記中間層が形成された基体を浸漬すること等により行なわれる。この浸漬は、10秒〜2分程度行なうことが好ましい。
以上の浴への浸漬により、好ましくは周期律表8族または1B族元素とパラジウムの合金が形成され、上記中間層に導電性が付与される。このとき、中間層の導電率は、10〜200Ω/□であることが好ましい。なお、このように形成される合金の形状は、不定型である。
以上の方法により有機溶剤を全く使わずに、導電性媒体となる微細な金属(合金)粒子が共役不飽和結合を有する重合体に均質に分散したメッキの媒体機能を有するサブミクロン厚の薄膜を容易に非導電性材料あるいは半導体材料の基体上に形成できる。
【0028】
このようにメッキ用媒体材料の層(膜)が施された基体は、電気メッキが施され、金属化され、好ましくは金属材料パターンが形成され金属化材料とされることが好ましい。
本発明で使用するメッキ浴は、ニッケル塩、コバルト塩、銅塩、金および銀塩、またはこれら塩類と、その相互の、もしくは鉄塩との混合物を含有する浴が好適なものである。この種のメッキ浴は、不活性な基質を浴中に含み、その物質をメッキ被膜中に共析させるようなメッキ浴も利用できる。
本発明で使用する電気メッキは、金属塩の水溶液から、外部電流により電気化学的に加工物表面(陰極)へ金属を還元析出させる方法であり、亜鉛、カドミウム、スズ、ニッケル、コバルト、鉄、銅、クロムなどの重金属や銀、金、ロジウムなどの貴金属に至るまでの広範囲の金属メッキが可能であり、目的用途によって、それぞれの金属の特性を生かし、単層または複層で用いられる。
【0029】
実際的な使用条件は、東京鍍金材料協同組合技術委員会編“めっき技術ガイドブック”(1985年)等の成書に記載されたものを用いることができる。
以上の本発明の金属化材料の製造方法により製造された金属化材料は、非導電性材料または半導体材料の基体、この基体表面に形成された中間層(下地層)およびこの中間層の上に形成された電解メッキ層を有し、上記中間層が、上記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物に由来する化合物、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウムより卑な金属元素とパラジウムとの合金またはパラジウム元素、および電解メッキ層を構成する金属材料の混合体で構成されている。なお、本発明の金属化材料においては、上記中間層と電解メッキ層とは完全な形では分離できず、上記中間層においては、基体に接する部分において、上記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物に由来する化合物、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウムより卑な金属元素とパラジウムとの合金またはパラジウム元素の含有量が多く、電解メッキ層側に行くにつれて、これらの含有率が小さくなり、最後に0となって電解メッキ層に移行して行く構成をとっている。このような、構成は、中間層と電解メッキ層とを基体から剥離し、これをESCAで測定することにより分かる。
【0030】
上記電解メッキ層の厚さは、5〜20μmであることが好ましい。この厚さは、無電解メッキによっては極めて困難な厚さである。
本発明において得られる金属材料パターンの細線の幅は、1〜100μm 程度であり、幅1μm 程度の細線とすることができる。したがって、本発明の金属化材料は、高密度で高精度のプリント配線基板に用いて有効である。この場合、基体(基板)をポリイミド樹脂、ポリエチレンナフタレートまたはポリエチレンテレフタレートで構成し、フレキシブルプリント基板であることが好ましい。特にこのような配線基板の場合、金属材料パターンとしては銅を用いることが好ましい。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
参考例1
例示化合物(1) の銀塩を以下の方法により調製した。遮光した状態で、酢酸ナトリウム16.4g、酢酸銀16.7gを40℃の蒸留水200mlに懸濁させた。これに例示化合物(1)
20.1gを滴下し、20分間攪拌した後、室温まで冷却した。これを炭酸水素ナトリウム7.8gで中和し、デカンテーションで上澄み液を除き、さらに蒸留水200mlとクロロホルム400mlを加え、抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、クロロホルムを減圧下留去し、白色ワックス状固形物29g(ほぼ定量的)を得た。
この物質が銀のσ錯体であることを、NMRスペクトルとIRスペクトルから確認した。
【0032】
NMR
δ1.15(triplet,3H)
3.0〜40(multiplet,14H)
3.4(broad singlet,2H)
IR 2860cm-1(C−H伸縮)
1980cm-1(C=C伸縮)
1100cm-1(C−O伸縮)
例示化合物(1) の銀塩0.24gと蒸留水0.36g、メタノール1.80gを混合、溶解し10重量%濃度の溶液とした。
【0033】
これをポリエチレンナフタレート基板上にスピンコート法により塗布し、これを200℃のオーブン中で3分間加熱した。
このようにして、水に不溶性の淡褐色の透明薄膜を作成した。この薄膜の厚みは0.1μm で、その中に50〜100A の均一な銀粒子が分散していた。
これを500ppm のPdCl2 の希塩酸溶液に30秒間浸漬した。その薄膜の表面抵抗は200Ω/□であって、XRD(X線回折)の結果、AgおよびPdピークがシフトしており、AgPd合金が生成していることがわかった。Ag量は60mg/m2 、Pd量は24mg/m2 と推定された。
次にガラス板上に上記ポリエチレンナフタレート基板を固定し、これを陰極とし、含リン銅板を陽極とし8cmの間隔をあけて電気銅メッキを行った。
銅メッキ浴は硫酸銅200g/l、硫酸70g/l、塩素イオン50mg/lとし、頭初8Vを印加したが、5分後は2Vで1.8A/dm2の電流密度で定常状態となった。15分後、銅の光沢を有するポリエチレンナフタレート基板を得た。ポリエチレンナフタレート基板上に得られた銅膜の厚みは10μmであった。
【0034】
参考例2
例示化合物(24)を用いてこれを銀錯体として参考例1と同様な実験を行ったところ、参考例1と同等の効果を得た。また例示化合物(27)のPd錯体や、例示化合物(5)
を重合後これにPdCl2 を混合した場合も同等の結果を得た。
【0035】
実施例1
例示化合物(1)を用いてこれを銀錯体とし、さらにこれに硝酸アンモニウムを50モル%添加したものと、無添加の二種類を参考例1に準じて作成した。これを150℃オーブン中で加熱処理したほかは参考例1と同様の処理を行ったところ、パラジウム接触後の表面抵抗は前者が110Ω/□、後者は300〜700KΩ/□であった。電気メッキは、参考例1の条件では前者が圧倒的に高活性であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、特別な前処理を必要とせず、例えば塗布・加熱という簡便な操作で被膜が形成でき、パラジウム水溶液との接触により、電気メッキを容易に進行させるほど高い導電率を有する金属を含有するメッキ媒体被膜を得ることができ、これにより容易に金属化材料が得られる。
これによって、今後環境保護の観点でその使用が抑制される無電解メッキ法を経由せず、従来の導電化処理法での過酷な電気メッキ条件も必要でない。したがって、金属化材料自体の信頼性も高いことが期待される。
Claims (7)
- 基体表面上に、下記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物を、硝酸塩の共存下に、100〜200℃の温度範囲で0.5〜90分間熱処理して重合させた材料で形成された下地層を形成し、この下地層にパラジウム元素を含む溶液を接触させて導電性を付与し、この導電性が付与された下地層上に電解メッキ層により金属層を形成して金属化材料を製造することを特徴とする金属化材料の製造方法。
一般式 (R−(C≡C)l)k−L−Am
(上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、リン酸基もしくはその塩および重合性基から選ばれた官能基を表わす。
Rは周期律表8族または1B族元素を表わす。
Lは化学結合または(k+m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、mは0または1以上の整数である。) - 基体表面上に、下記一般式で表される同一分子内に炭素−炭素三重結合を有する化合物を、周期律表8族または1B族元素と硝酸塩の共存下に、100〜200℃の温度範囲で0.5〜90分間熱処理して重合させた材料で形成された下地層を形成し、この下地層にパラジウム元素を含む溶液を接触させて導電性を付与し、この導電性が付与された下地層上に電解メッキ層により金属層を形成して金属化材料を製造することを特徴とする金属化材料の製造方法。
一般式 (R−(C≡C)l)k−L−Am
(上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、リン酸基もしくはその塩および重合性基から選ばれた官能基を表わす。
Rはカルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環基、周期律表8族もしくは1B族元素を表わす。
Lは化学結合または(k+m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、mは0または1以上の整数である。) - 前記下地層の導電性付与により、その導電率を10〜200Ω/□とする請求項1または2の金属化材料の製造方法。
- 前記一般式で表わされる化合物の置換基Rが周期律表の1B族元素である請求項1〜3のいずれかの金属化材料の製造方法。
- 前記1B族元素が銀である請求項4の金属化材料の製造方法。
- 前記一般式で表される化合物のAがポリオキシエーテル基である請求項1〜5のいずれかの金属化材料の製造方法。
- 前記一般式で表される化合物の溶液に界面活性剤を添加したものを準備し、これを基体上に膜状に塗布し、この後重合する請求項1〜6のいずれかの金属化材料の製造方法。
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