JPH093653A - 導電材料の製造方法 - Google Patents

導電材料の製造方法

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JPH093653A
JPH093653A JP16241296A JP16241296A JPH093653A JP H093653 A JPH093653 A JP H093653A JP 16241296 A JP16241296 A JP 16241296A JP 16241296 A JP16241296 A JP 16241296A JP H093653 A JPH093653 A JP H093653A
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JP
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salt
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metal
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JP16241296A
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English (en)
Inventor
Ken Kawada
憲 河田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高密度で精度よく金属材料パターンを形成す
ることができ、しかも生産性が高い金属材料パターンの
形成方法の第1工程として活用できる導電材料の製造方
法を提供する。 【解決手段】 同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有
する下記一般式で表わされる化合物を重合させ、必要に
応じ重合前か重合後にパラジウムより卑な金属元素を添
加し、さらにこれをパラジウム元素を含む溶液と接触さ
せて、パラジウムを含む膜を得る導電材料の製造方法 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am Aは水素原子または水酸基等の官能基を表わす。Rは水
素原子、カルボキシル基もしくはその塩等または周期律
表8族もしくは1B族元素を表わす。Lは化学結合また
は(k+m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上
の整数、mは0または1以上の整数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な導電材料の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無電解メッキは、材料表面の接触作用に
よる還元を利用したメッキ法であり、化学メッキともい
う。これは電気メッキと異なり、くぼんだ所にも一様の
厚さにメッキできるという利点がある。このため、無電
解メッキは、合成樹脂への電気メッキのための導体化処
理や、印刷回路の薄膜製造などに利用されている。
【0003】この無電解の湿式化学的メッキを非金属表
面に施す際、活性化触媒として周期律表8族もしくは1
B族元素を含む化合物が使用されることは公知である
(特開昭57−43977号、DE2934580
号)。
【0004】一般的に非導電性もしくは半導電性基体上
に金属被膜を無電流的に製造する慣用法は、次の i)〜
iv) の工程を含む。
【0005】すなわち、 i)基体表面を清浄にし、塩化第一錫もしくは他の第一
錫塩を含む浴に浸漬し、水洗する工程、 ii)所望金属の析出を促進する金属塩(例えば硝酸銀、
塩化金、塩化パラジウムもしくは塩化白金)の浴中に浸
漬する工程、 iii)基体上に吸着された第一錫イオンおよび/または
次の工程で適用される無電解金属塩浴に含まれる還元剤
によって浴の金属イオンを還元して触媒的に活性化され
た表面を得る工程、 iv)この触媒的に活性化された表面を還元剤の存在下に
所望金属の液で処理して(すなわち無電解金属塩浴で処
理して)、所望金属、例えば、銅、ニッケルもしくはコ
バルトを析出させる工程である。
【0006】この方法やこれに類似の方法は普通「イオ
ン化活性化」と呼ばれる。
【0007】例えばドイツ特許公告第1197720号
には、重合体基体のメッキに際しその表面を活性化する
方法が示されている。この方法では、塩化錫(II)を塩
酸/塩化パラジウム溶液中に導入することにより金属パ
ラジウムのコロイド溶液がつくられるが、この溶液は錫
酸とオキシ塩化錫(IV)によって安定化されると考えら
れる。このため、この方法は一般に「コロイド性活性
化」と呼ばれる。このコロイド粒子は基体表面に沈着
し、次の段階において適当な濃度の酸、アルカリもしく
は塩で活性化され、保護コロイドが除去されてパラジウ
ム粒子となり基体に触媒的に活性化された表面を与え
る。このパラジウム粒子はその後の無電解銅あるいはニ
ッケルメッキの触媒核として作用する。
【0008】上記各工程の間には水洗工程が必要であ
る。
【0009】しかし、これらの活性化方法、すなわち一
般的な従来技術は、以下の欠点を有している。
【0010】まず、第一に、無電解メッキを適用し得る
触媒的に活性化された表面の完成のためには数段階の処
理工程(活性化、増感、水洗等)を必要とし、工程を複
雑なものとし、経費がかかるという点である。
【0011】第二に、この方法は広く応用がきくもので
はなく、むしろ一般には表面を化学的もしくは機械的手
段により予備処理した基体に限定される点である。
【0012】このように化学メッキおよび次の電気メッ
キの前に、基体を前処理しなければならないことはザウ
ルガウ ヴュルト市オイゲンG.ロイツ出版社(Eugen
G.Lewze Verlag)発行、R.ワイネル(R.Weiner)著“プ
ラスチックメッキ”(Kunststoff Galvanisierung) (1
973)にも記述されている。
【0013】この前処理は、一般に、例えばクロム硫酸
を用いる基体(多くは重合体)表面のエッチング、数度
の水洗下希重亜硫酸ナトリウム溶液を用いる解毒、さら
に水洗から構成される。そしてこの工程の後に前記のイ
オン化活性化もしくはコロイド性活性化のような適当な
活性化が行なわれる。
【0014】エッチングは重合体表面を変化させ、その
結果ビットおよび空泡が生成する。これは特定の重合体
で可能であるに過ぎず、その例はABS重合体、耐衝撃
性ポリスチレンのような2相性の多成分グラフトまたは
共重合体、あるいは部分的に結晶質のポリプロピレンの
ような2相性のホモポリマーがある。さらに、クロム硫
酸または他の酸化剤の使用は、基体となる重合体物質の
切欠き衝撃強度および電気表面抵抗のような物理的性質
の劣化を伴う。
【0015】触媒核の基体上への密着を良化する技術と
しては、特開昭57−43977号、特開昭58−10
4170号、特開昭61−15984号公報に開示され
ているもののような金属に結合する基と基体に親和性を
示す基を一分子中に有する金属錯体を用いる方法があ
る。しかし、この場合の密着の良化は、基本的に基体上
への金属錯体の吸着に依存しており、満足できる密着度
は達成できていない。
【0016】そして第三に、基体表面に吸着した金属パ
ラジウム等の金属粒子が部分的にでも密に並んだ場合、
無電解メッキによりプリント配線パターンを形成したと
きに、望ましくない導通の発生が生じる点である。
【0017】この問題に対処するために、プリント配線
基板の簡便な製造法として以前から注目されているフル
アディティブ法を採ることが考えられる。しかし、現在
のところ、このフルアディティブ法の積極的な応用はな
されておらず、サブトラクティブ法やセミアディティブ
法といった煩雑な工程を要する製造法が依然として主流
になっている。
【0018】ところで、プリント配線基板等のパターン
を形成する場合、パターン密度が細かくないものはスク
リーン印刷法が用いられるが、密度が高く高精度の微細
加工を要するものにはレジストを用いた写真食刻法が適
用されている。
【0019】このようなレジストを用いてウェットエッ
チングやドライエッチングを行うときには、工程が多く
量産性に劣る。さらには、エッチングが不十分であると
メッキの進行が不十分である、等の不都合が生じる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
高密度で精度よく金属材料パターンを形成することがで
き、しかも生産性が高い金属材料パターンの形成方法の
第1工程として活用できる導電材料の製造方法を提供す
ることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明によって達成される。
【0022】すなわち、本発明は、 (1)同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有する下記
一般式で表わされる化合物を重合させ、これをパラジウ
ム元素を含む溶液と接触させることを特徴とする導電材
料の製造方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
mは0または1以上の整数である。) (2)同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有する下記
一般式で表わされる化合物をパラジウムより卑な金属元
素または周期律表8族または1B族元素の共存下に重合
させ、さらにこれをパラジウム元素を含む溶液と接触さ
せることを特徴とする導電材料の製造方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
mは0または1以上の整数である。) (3)同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有する下記
一般式で表わされる化合物に重合させ、その後パラジウ
ムより卑な金属元素または周期律表8族もしくは1B族
元素を添加し、さらにこれをパラジウム元素を含む溶液
と接触させることを特徴とする導電材料の製造方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
mは0または1以上の整数である。) (4)前記パラジウムより卑な金属が銀である上記
(1)〜(3)のいずれかの導電材料の製造方法。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。
【0024】本発明では、炭素−炭素の三重結合を有す
る化合物に由来する重合体と周期律表8族もしくは1B
族元素とを含有する無電解メッキ用触媒材料を、例えば
放射線によりパターン状に形成し、無電解メッキ用触媒
材料に好適な導体材料を作製する。そして、その後この
パターン状の無電解メッキ用触媒材料に無電解メッキを
施して金属化し金属材料パターンを形成する。
【0025】本発明における炭素−炭素三重結合を有す
る化合物に由来する重合体は主鎖または側鎖中に炭素−
炭素三重結合もしくは二重結合を有するものである。
【0026】上記のポリアセチレン系重合体を構成する
有機部分としては、重合体の基本的な構成要素が炭素−
炭素の三重結合あるいは二重結合を有していれば、それ
がさらに他の重合体に分散ないしブレンドされていても
よい。このような他の重合体としては、例えばポリフェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ゼラチン、ポリビニルアル
コール、ポリスルホン、ジアセチルセルロース、ポリビ
ニルアセタート、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコ
ーンポリマー、ポリエーテルポリオール、ポリイミド、
ポリビニルブチラール等の熱可塑性、熱硬化性、反応性
等の各種合成ないし天然樹脂が挙げられる。
【0027】これら各種合成ないし天然樹脂は通常無電
解メッキ用触媒材料のポリアセチレン系重合体の103
wt% 以下程度とする。
【0028】また、上記のポリアセチレン系重合体は、
さらに他の官能基を有していてもよい。このような官能
基はどのようなものであってもよいが、一般的な水系の
湿式法による無電解メッキ工程でより高い触媒能を示す
ためには、水酸基、アミノ基、エーテル基、ポリオキシ
エーテル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル
基、スルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはそ
の塩またはカルボキシル基もしくはその塩であることが
好ましい。
【0029】本発明においては、このような官能基を有
する化合物を別途ポリアセチレン系重合体とともに無電
解メッキ用触媒材料をともに含有させてもよい。
【0030】本発明における好ましいポリアセチレン系
重合体としては、主鎖あるいは側鎖に炭素−炭素の共役
した不飽和結合と上述のさらに有してもよい他の官能基
とを有する単独重合体もしくは共重合体のみで構成され
るものである。
【0031】このような重合体が由来する炭素−炭素の
三重結合を有する化合物(モノマー)、すなわちこのよ
うな重合体の構成要素のうち基本となる構造を提供する
化合物としては、下記一般式(I)で表わされるもので
ある。 一般式(I)(R−(C≡C)lk −L−Am
【0032】上記一般式(I)において、Aは水素原子
または下記の官能基群の中から任意に一つ以上選ばれる
基、例えば水酸基、アミノ基、エーテル基、メルカプト
基、ポリオキシエーテル基、ポリアミノエーテル基、ポ
リチオエーテル基、スルフィノ基もしくはその塩、スル
ホ基もしくはその塩、カルボキシル基もしくはその塩、
または重合性の基(例えばグリシジル基、ビニル基、イ
ソシアナート基等)などを表わす。
【0033】Rは、好ましくは周期律表8族元素(例え
ばニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金
等、好ましくはパラジウム)または1B族元素(銅、
銀、金、好ましくは銀、銅)のうちパラジウムより卑な
もの、水素原子、カルボキシル基もしくはその塩、また
は各々置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、アリー
ル基、アラルキル基、エステル基もしくは複素環基を表
わす。
【0034】Lは炭素−炭素三重結合とAを連結する化
学結合もしくは(k+m)価の基、例えば置換されてい
てもよいアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン
基、ビニレン基、シクロアルキレン基、グルタロイル
基、フタロイル基、ヒドラゾ基、ウレイレン基、または
チオ基、カルボニル基、オキシ基、イミノ基、スルフィ
ニル基、スルホニル基、チオカルボニル基、オキザリル
基、アゾ基などを表わし、これらの2種以上の組合せで
あってもよい。但し、kおよびlは1以上の整数であ
る。また、mは0以上の整数である。
【0035】以下に好ましい具体的モノマーを挙げる
が、これらに限定されるものではない。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】これらのアセチレン化合物のモノマーは一
般に次のようにして合成することができる。
【0041】すなわち、炭素−炭素三重結合を有する化
合物、例えば、プロピオール酸、臭化プロパギル、プロ
パギルアルコール等とその他の必要な官能基を有する化
合物、例えばテトラエチレングリコールモノエチルエー
テル、マレイン酸無水物、プロパンサルトン、エピクロ
ルヒドリン、アクリル酸クロリド等を縮合すれば良い。
【0042】以下に合成法の一例を挙げる。
【0043】例示化合物(1) の合成 トリエチレングリコールモノエチルエーテル107g、
臭化プロパギル107g、無水炭酸カリウム300gの
混合物を水浴上で20時間加熱攪拌する。冷却後、不溶
物をセライトろ過し、そのろ液を減圧蒸留する。収量1
20g無色透明の液体。沸点115℃/0.6mmHg
【0044】他の化合物も同様にして容易に合成するこ
とができる。
【0045】これらの化合物は、後に詳述するように、
パターン状に重合してポリアセチレン系重合体を形成す
るが、その際これらの化合物のダイマー、トリマー、オ
リゴマー等を用いてもよい。
【0046】また、ポリアセチレン系の共重合体を形成
する場合、これらの化合物の2種以上をモノマーとして
用いてもよい。
【0047】さらに、上記モノマーとしては、Rとして
8族ないし1B族元素を有するものは例示しなかった
が、上記の例示モノマーであってこれら金属元素の1種
または2種以上をRとして有するものを用いてもよい。
【0048】これら金属元素をRとして有するものは、
(R−(C≡C)lk −L−Amで示されるアセチレ
ン化合物と硝酸銀、塩化第1銅、塩化白金酸、塩化パラ
ジウム、塩化金酸等の金属塩もしくは混合物とを公知の
方法で反応させることによって容易に得ることができ
る。
【0049】このような反応に際しては、上記のアセチ
レン化合物を水溶液に懸濁し、これに上記の金属塩を投
入して反応を行えばよい。この際、アンモニアあるいは
有機アミン類を共存させると、容易に反応することが多
い。そして、一般的には抽出法により反応生成物を単離
すればよい。
【0050】このようにして得られる8族ないし1B族
元素を有するアセチレン化合物は、NMRスペクトルお
よび1Rスペクトルにより、アセチリドのσ錯体あるい
はπ錯体である。
【0051】このようなアセチレン化合物あるいはその
ダイマー、オリゴマー等の1種以上は重合されてポリア
セチレン系重合体を形成する。
【0052】本発明における周期律表8族元素として
は、例えばニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ムが挙げられる。これらのうちパラジウムが最も好適で
ある。1B族元素としては、銅、銀、金が挙げられ、こ
れらのうち銀、銅が最も好適である。
【0053】これら周期律表8族ないし1B族元素の1
種以上は、無電解メッキ用触媒材料中に金属単体、金属
塩ないしは金属錯体の形で、そしてポリアセチレン系重
合体に結合ないし配位した形で、さらには場合によって
はこれらの合金や各種化合物の形で含有される。
【0054】これらのうち金属塩としては、硝酸銀、塩
化パラジウム、塩化第1銅、塩化白金などが好ましい。
【0055】またこれらの金属錯体としては、ジ−μ−
クロロビス(η−2−メチルアリル)ジパラジウム(I
I)錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム錯体、ジ−μ−クロロテトラカルボニルジロジウ
ム(I)錯体、ジシクロペンタジエン−金(I)クロリ
ドなどが挙げられる。
【0056】これらは後述のように分子の形で無電解メ
ッキ用触媒材料中に導入されるが、場合によっては上記
の金属単体または合金等を、例えば10-3〜10μm 程
度の平均粒径の粒子として分散させることもできる。ま
た、上記のようにアセチレン化合物のモノマー中に金属
を導入したものを用いるときには、ポリアセチレン系重
合体に結合ないし配位した形で金属が導入されることが
ある。
【0057】ただし、この場合は、後述のように、重合
に際し、金属の形で析出するのが一般的である。
【0058】これらの金属塩、金属錯体等は無電解メッ
キ浴中の還元剤によって金属に還元されて、無電解メッ
キの際の触媒核となるものである。
【0059】この触媒核として、前記したとおり周期律
表8族もしくは1B族元素のうち、パラジウム、銀、銅
が好ましい。
【0060】本発明における重合体は、前記一般式
(I)で示されるもののうち、周期律表8族もしくは1
B族元素を含有するモノマーを用いることもできる。
【0061】また、モノマー中に上記の金属元素を含有
しないものを用いるときには、モノマーと上記元素の金
属塩等とを併存させて重合してもよい。
【0062】あるいはポリアセチレン系重合体を形成し
た後、金属塩等を導入してもよい。
【0063】金属塩等の導入は、ポリアセチレン系重合
体を金属塩等の浴(通常水溶液)に浸漬する方法、金属
塩等の溶液を塗布する方法などによればよい。
【0064】このようなポリアセチレン系重合体に存在
する周期律表8族もしくは1B族等のパラジウムより卑
な金属単体、金属錯体、金属塩等の存在量は重合体10
0重量部当り5〜5000、特に10〜500が好まし
い。
【0065】無電解メッキ用触媒材料の触媒核としては
触媒活性等の点からパラジウムが好ましく用いられる
が、このようなパラジウムを上記無電解メッキ用触媒材
料に含有させるには、以下のような方法をとってもよ
い。
【0066】すなわち、炭素−炭素の三重結合を有する
化合物をパラジウムよりイオン化傾向の大きい金属元素
の存在下に重合させ、このパラジウムよりイオン化傾向
の大きい金属元素をパラジウムで置換するものである。
【0067】パラジウムよりイオン化傾向の大きい金属
元素としては、例えばZn、Al、Fe、Ni、Co、
Cr、Mg、Cd、Sn、Pb、Ag等が挙げられる。
【0068】上記のような金属元素の存在下に重合する
方法としては、まず前記アセチレン化合物としてこのよ
うな金属元素を含むものを用いて重合する方法がある。
【0069】このような金属元素を含むアセチレン化合
物としては、具体的には、前記一般式(I)においてR
がパラジウムよりイオン化傾向が大きい金属であるもの
などが挙げられる。
【0070】また、金属元素を有さないアセチレン化合
物のモノマーを重合させてパラジウムよりイオン化傾向
の大きい金属を有する重合触媒の存在下に重合させる方
法がある。
【0071】このような重合触媒としては、Ag、M
o、W等の塩もしくは錯体(例えば、MoCl6 、WC
6 、MoCl5・(C65)4 Sn、WCl6・(C6
5)4 Sn等)、公知の種々のものが挙げられる。
【0072】この場合は、重合触媒を構成する金属元素
が重合体中に含有されることになるが、さらにパラジウ
ムよりイオン化傾向の大きい金属元素を含有させてもよ
い。このような金属元素は重合触媒とともに重合の際共
存させてもよいし、後述の方法で重合後分散させてもよ
い。
【0073】また、このような金属元素を含むモノマー
を予め調製して同時に重合させてもよい。
【0074】上記のポリアセチレン系重合体中に存在す
るパラジウムよりイオン化傾向の大きい(パラジウムよ
り卑な)金属元素は、その後、パラジウムで置換され
る。
【0075】具体的には、PdCl2 、Na2 PdCl
4 等の水溶液の浴に浸漬するなどすればよい。
【0076】その他、溶液を塗布する方法もある。
【0077】このような方法をとることにより、パラジ
ウムの量を少量とすることができ、コスト面で有利とな
る。
【0078】本発明において、アセチレン化合物のモノ
マー、ダイマー、オリゴマー等は、パターン状に重合さ
れる。
【0079】重合は放射線によって行い、パターン状と
するには放射線の走査を制御してパターン状に重合を行
ったり、パターンマスク材等を使用してパターン状に重
合を行うなどすればよい。
【0080】パターンマスク材としては、ポリエステル
ベースのリスフィルム、ガラス乾板、クロムマスク等が
適用でき、公知の方法に従って行えばよい。
【0081】また、複雑なパターンの設計はCADによ
ればよい。
【0082】このように、本発明におけるアセチレン化
合物は、いわゆるレジストとなる作用を有するものであ
り、別途レジストを用いることなくパターンを形成する
ことが可能となる。
【0083】このような意味で、本発明におけるアセチ
レン化合物は、一種のレジストということができる。
【0084】放射線としては、可視紫外線(UV)、電
子線、X線など、用いるアセチレン化合物に応じて適宜
選択すればよい。
【0085】UVを用いる場合通常波長250〜350
nmであり、高圧水銀灯やXeランプ等を使用し、102
〜104 mJ/cm2程度の照射量とする。また露光の解像度
を高くするために、微細加工を施す場合は200〜30
0nmの紫外線を用いるのがよい。このような短波長の紫
外線を用いる微細加工には、エキシマ−レーザー(波長
249nm)を使用する方法が有効である。
【0086】また、長波長の光で反応が起こるようにす
るために、必要に応じて、その光を吸収する光吸収体を
加えることもできる。
【0087】本発明においては、YAGレーザ等のレー
ザを用いてヒートモードで重合してもよい。
【0088】この場合、熱収縮の効率を良化するため
に、色素や顔料等を光吸収体として添加してもよい。
【0089】本発明におけるアセチレン化合物は、いわ
ゆる前記した意味でレジストといえるもので、放射線を
照射した部分が溶媒に溶けにくくなるネガ型のものであ
る。
【0090】このようなことから、上記のようにパター
ン状に重合体を形成した後、放射線が照射されず重合体
を形成しない部分は、適当な溶剤を用いて除去される。
【0091】このような溶剤としては、水、アルコー
ル、アセトン等が用いられ、なかでも水が好ましい。
【0092】このようにして形成されたパターン状の無
電解メッキ用触媒材料の線巾は、1〜100μm 程度で
ある。
【0093】上記のような細線とできるのは、本発明に
おけるアセチレン化合物をいわゆる前記した意味でレジ
ストとした場合解像性に優れるといえるからである。ま
た感度も高く、重合体を形成した部分と重合体を形成し
ない部分とでのある溶剤(例えば水)に対する溶解性が
大きく異なり、鮮明なパターン像が形成できる。従っ
て、別途レジストを用いることもない。
【0094】本発明においてパターン状に形成される無
電解メッキ用触媒材料は、一般に膜状のものである。
【0095】膜状のものとする場合、具体的には、基体
表面に膜を形成すればよい。
【0096】基体上への膜の形成法については、上述の
モノマーを塗布法を用いて基体上に担持させる方法が最
も簡便なものとして挙げられる。
【0097】塗布法の場合は、モノマーの溶液または懸
濁液からカーテンコート、ディップコート、スプレーコ
ート、スピンナーコート、ロールコートする方法等があ
る。この時用いる溶媒、濃度は特に限定するものではな
い。
【0098】薄膜の均一性を考慮すると溶解度の高い溶
媒を用いるのが望ましく、代表的なものとしては水、メ
タノール、アセトン、メチルエチルケトンのようなケト
ン類、クロロホルム、塩化メチレンのようなハロゲン化
合物、酢酸エチルのようなエステル類、ジメチルアセト
アミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンのようなアミド類、アセトニトリルのようなニト
リル類である。
【0099】具体的に塗布法を適用した例としては、熱
重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルと例示化
合物(20)のクロロホルム溶液をポリメチルメタアクリレ
ート基板上にスピンコート等により塗布し、前述のよう
に放射線を用いてパターン状に重合させた後、重合しな
い部分を水で除去し、周期律表8族もしくは1B族の金
属塩等の浴に浸漬などする方法である。
【0100】これらの方法によって膜中に含浸された金
属塩は、例えば無電解メッキ浴中の還元剤によってある
いは無電解メッキ浴の前に還元浴を適用することによっ
て金属に還元される。
【0101】また、重合体形成用モノマーとして周期律
表8族もしくは1B族の金属と錯体を形成している化合
物、例えば例示化合物(1) 、(6) 、(27)の銀アセチリド
を用い、これを基板上にスピンコート等により塗布し、
次いで前述のように紫外光等の放射線の照射によってパ
ターン状に重合させ、重合しない部分を前述のように除
去する。
【0102】この方法では紫外光等の照射によって無電
解メッキの触媒となるのに十分な量の金属が得られる。
場合によっては一部金属錯体として存在しているものも
あるが無電解メッキ浴中の還元剤の作用により、これら
金属錯体も触媒核として機能するように変化する。この
方法により有機溶剤を全く使わずに、触媒核となる微細
な金属粒子が共役不飽和結合を有する重合体に均質に分
散した無電解メッキの触媒機能を有するサブミクロン厚
の薄膜を容易に非導電性の基体上に形成できる。
【0103】この他、例えばモノマーの溶液あるいは懸
濁液に金属塩や金属単体、あるいは合金や金属化合物を
溶解あるいは分散させて、これを塗布した後、前述のよ
うに放射線によりパターン状に重合し、重合しない部分
を取り除いてもよい。
【0104】本発明において、前記の炭素−炭素不飽和
結合を有する重合体の使用量は基板1m2当り1mg〜10
g、特に20mg〜1gが好ましい。この重合体またはこ
の重合体と他のバインダーが作る膜の厚みとしては、
0.001μm 〜5μm 、特に0.005μm 〜0.5
μm が適当である。
【0105】なお、このように設層される膜に保護層や
下地層を設けたり、複数積層したりする公知の技術の適
用は可能である。
【0106】また、膜の形成法については、ラングミュ
アー・ブロジェット法を適用してもよい。
【0107】ラングミュアー・ブロジェット法による単
分子膜の作製およびそれを累積する方法は「新実験化学
講座 18巻 界面とコロイド 第6章;日本化学会編
丸善」などの一般的方法に準拠する。
【0108】この場合基体(基板)を液面を横切る方向
に上下して単分子膜を移しとる垂直浸漬法を用いても、
基体(基板)を水平に支え、単分子膜面に触れて膜を付
着させる水平付着法を用いてもいずれでもよい。
【0109】使用する水にはイオン交換、過マンガン酸
カリでの有機物除去、蒸留を行う。水温は15〜20℃
に設定する。必要に応じてCd2+などのイオンを10-3
〜10-4mol/l加える。
【0110】例えば、垂直浸漬法では、装置としてフロ
ート型のマイクロパランを用いるのが望ましい。精製し
たモノマーを分光分析用のクロロホルム等に、濃度0.
5〜1.0mg/ml になるよう溶解する。単分子膜を作製
後、基板に、表面圧を20〜25dyn/cmに保ちつつ累積
する。
【0111】ラングミュア・ブロジェット法を具体的に
適用した例としては特開昭61−137781号に記載
のラングミュアー・ブロジェット法を用いて、両親媒性
のモノマー、例えば例示化合物(10)、(12)、(14)、(16)を
ガラス基板上に単分子累積膜とし、これに高圧水銀灯な
どによる紫外光等の放射線を前述のようにパターン状に
照射して重合させた後、重合しない部分を除去して、周
期律表8族もしくは1B族の金属塩等の浴に浸漬すると
いう方法がある。
【0112】なお、本発明において、膜を形成する場
合、用いるモノマーによっては、PVDとCVDとに大
別される気相成長法を適用することもできる。
【0113】また、この場合PVD、CVDをパターン
マスク材を用いて行えば、直接パターン化できる。そし
てCVDの場合には、重合膜がパターン状に形成され
る。
【0114】なお、CVD等で例えば光照射等をパター
ン状に行うことにより、パターンマスク材を用いずにパ
ターン化も可能である。
【0115】本発明において膜を形成するための基体に
は、例えば、銅、鉄、チタン、ガラス、石英、セラミッ
クス、炭素、ポリエチレン、ポリフェノール、ポリプロ
ピレン、ABS重合体、エポキシ樹脂、ガラス繊維強化
エポキシ樹脂、ポリエステルが含まれ、またポリアミ
ド、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニ
ルハライド、木綿もしくはウールまたはそれらの混合物
の、あるいは上記したモノマーの共重合体の織物シート
(布も含む)、糸および繊維、紙のような繊維の集合
体、シリカのような粒状物が含まれる。
【0116】このように無電解メッキ用触媒材料に好適
な導電材料は、その後無電解メッキ等が施され、金属化
され、金属材料パターンが形成される。
【0117】本発明で使用する無電解メッキ浴は、ニッ
ケル塩、コバルト塩、銅塩、金および銀塩、またはこれ
ら塩類と、その相互の、もしくは鉄塩との混合物を含有
する浴が好適なものである。この種のメッキ浴は、無電
解メッキにおいて使用するために公知のものであるが、
これらに限定されるものではなく、不活性な基質を浴中
に含み、その物質をメッキ被膜中に共析させるようなメ
ッキ浴も利用できる。
【0118】例えば、神戸徳蔵監修“最新の無電解めっ
き技術”総合技術センター(1986年)等の成書に記
載のメッキ浴およびメッキ条件はいずれも本発明におい
て使用可能である。
【0119】本発明において得られる金属材料パターン
は、前記した無電解メッキ用触媒材料のパターン同様、
1〜100μm 程度であり、1μm 程度の細線とするこ
とができる。
【0120】本発明の金属材料パターンの形成方法は、
高密度で高精度のプリント配線基板を得る場合に適用し
て有効である。
【0121】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0122】実施例1 例示化合物(1) の銀塩を以下の方法により調製した。
【0123】遮光した状態で、酢酸ナトリウム16.4
g、酢酸銀16.7gを40℃の蒸留水200mlに懸濁
させた。これに例示化合物(1) 20.1gを滴下し、2
0分間攪拌した後、室温まで冷却した。これを炭酸水素
ナトリウム7.8gで中和し、デカンテーションで上澄
み液を除き、さらに蒸留水200mlとクロロホルム40
0mlを加え、抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、クロロホルムを減圧下留去し、白色ワ
ックス状固形物29g(ほぼ定量的)を得た。
【0124】この物質が銀のσ錯体であることを、NM
RスペクトルとIRスペクトルから確認した。
【0125】NMR δ1.15(triplet,3H) 3.0〜40(multiplet,14H) 3.4(broad singlet,2H) IR 2860cm-1(C−H伸縮) 1980cm-1(C=C伸縮) 1100cm-1(C−O伸縮)
【0126】例示化合物(1) の銀塩0.24gと蒸留水
0.36g、メタノール1.80gを混合、溶解し10
重量%濃度の溶液とした。
【0127】これをガラス基板上にスピンコート法によ
り塗布し、これに、エキシマレーザ(249nm)の紫外
光をパターン状に走査した。
【0128】次に、溶剤に水を用いて重合体を形成して
ない部分を除去した。
【0129】このようにして、パターン状に水に不溶性
の淡褐色の透明薄膜を作成した。この薄膜の厚みは、
0.1μm でその中に50〜100A の均一な銀粒子が
分散していた。
【0130】また形成した細線のパターン線巾は60μ
m であった。
【0131】これを500ppm のPdCl2 の希塩酸溶
液に30秒間浸漬した。抵抗は200Ω/□であって、
XRD(X線回折)の結果、AgおよびPdピークがシ
フトしており、AgPd合金が生成していることがわか
った。Ag量は60mg/m2 、Pd量は24mg/m2 と推定
された。
【0132】実施例2 例示化合物(12)をベンゼンに3×10-3mol/lの濃
度で溶解した後、pH5.8で塩化カドミウム(濃度1
×10-3mol/l)水溶液の水相上に展開させた。溶媒の
ベンゼンを蒸発除去後、表面圧を20dyn/cmまで高め
た。
【0133】表面圧を一定に保ちながら、表面が十分に
清浄で親水性となっているガラス基板を担体とし、水面
を横切る方向に上下速度1.0cm/minで静かに上下さ
せ、ジアセチレン単分子膜をガラス基板に移しとり、そ
の31層に累積した膜を形成した。
【0134】これに、高圧水銀灯による紫外光を約10
4 mJ/cm2の照射量で照射してパターン状に重合体を形成
した。
【0135】次に、溶剤に、クロロホルムを用いて重合
体を形成しない部分を除去した。
【0136】このようにして、パターン状の青色膜を形
成した。
【0137】これを塩化パラジウム濃度1×10-3mol/
lの水溶液に10分間浸漬した後よく水洗し、パターン
状の無電解メッキ用触媒材料を得た。
【0138】次に、ボラン3g/l およびクエン酸10g/
l を含み、アンモニアでpH8.1に調整されたアルカ
リ性のニッケルメッキ浴に浸漬した。10分後、効果的
に付着した光沢のあるパターン状のニッケル層が析出し
た。表面抵抗は0.1Ω/cm2 であり、前記パターンサ
イズにて欠陥等がない良好なニッケルメタライズドパタ
ーンであった。
【0139】実施例3 例示化合物(24)を用いてこれを銀錯体として同様な実験
を行ったところ、実施例1と同等の効果を得た。また例
示化合物(27)のPd錯体や、例示化合物(5) を重合後こ
れにPdCl2 を混合した場合も同等の結果を得た。
【0140】
【発明の効果】本発明によれば、高密度で精度よく金属
材料パターンを形成することができる。また、密着性等
の特性に優れ、導電性にも優れる。この場合無電解メッ
キ用触媒材料を形成するアセチレン化合物自体がいわゆ
るレジストとしての作用を兼ねるため、改めてレジスト
を用いることなく微細加工が可能となる。従って生産性
が高くなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有
    する下記一般式で表わされる化合物を重合させ、これを
    パラジウム元素を含む溶液と接触させることを特徴とす
    る導電材料の製造方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
    ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
    ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
    ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
    よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
    子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
    基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
    基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
    より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
    m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
    mは0または1以上の整数である。)
  2. 【請求項2】 同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有
    する下記一般式で表わされる化合物をパラジウムより卑
    な金属元素または周期律表8族または1B族元素の共存
    下に重合させ、さらにこれをパラジウム元素を含む溶液
    と接触させることを特徴とする導電材料の製造方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
    ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
    ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
    ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
    よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
    子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
    基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
    基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
    より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
    m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
    mは0または1以上の整数である。)
  3. 【請求項3】 同一分子内に炭素−炭素の三重結合を有
    する下記一般式で表わされる化合物に重合させ、その後
    パラジウムより卑な金属元素または周期律表8族もしく
    は1B族元素を添加し、さらにこれをパラジウム元素を
    含む溶液と接触させることを特徴とする導電材料の製造
    方法。 一般式 (R−(C≡C)lk −L−Am (上記一般式において、Aは水素原子または水酸基、ア
    ミノ基、エーテル基、メルカプト基、ポリオキシエーテ
    ル基、ポリアミノエーテル基、ポリチオエーテル基、ス
    ルフィノ基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩お
    よび重合性基から選ばれた官能基を表わす。Rは水素原
    子、カルボキシル基もしくはその塩、アルキル基、シク
    ロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル
    基、アリール基、アラルキル基、エステル基、複素環
    基、周期律表8族もしくは1B族元素またはパラジウム
    より卑な金属元素を表わす。Lは化学結合または(k+
    m)価の連結基を表わす。kおよびlは1以上の整数、
    mは0または1以上の整数である。)
  4. 【請求項4】 前記パラジウムより卑な金属が銀である
    請求項1〜3のいずれかの導電材料の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001226777A (ja) * 2001-03-02 2001-08-21 Omron Corp 高分子成形材のメッキ形成方法と回路形成部品とこの回路形成部品の製造方法
JP2008050694A (ja) * 2006-07-25 2008-03-06 Ube Ind Ltd 無電解めっき促進用多分岐ポリイミド、金属被覆多分岐ポリイミド及びこれらの製造方法
JP2009099970A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp 金属パターン形成方法
JP2012144761A (ja) * 2011-01-07 2012-08-02 Fujifilm Corp 被めっき層形成用組成物、金属膜を有する積層体の製造方法
JP2016216770A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 アキレス株式会社 パターン状の金属めっき膜が形成されためっき品の製造方法

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