JP4009771B2 - フィルム液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

フィルム液晶表示パネルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はフィルム液晶表示パネルの製造方法に関し、特に、可撓性フィルム基板を用いたフィルム液晶表示パネルを反りを発生させずに製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のフィルム液晶表示パネルの一例の断面図を示したものである。このフィルム液晶表示パネルは、セグメント側フィルム基板1およびコモン側フィルム基板2を備えている。セグメント側フィルム基板1の図中における上面(以下、単に上面という)には複数のセグメント電極3が設けられ、その上面には配向膜4が設けられている。セグメント側フィルム基板1の図中における下面(以下、単に下面という)には偏光板5が接着剤層6を介して貼り付けられている。コモン側フィルム基板2の下面には複数のコモン電極7が設けられ、その下面には配向膜8が設けられている。コモン側フィルム基板2の上面には偏光板9が接着剤層10を介して貼り付けられている。
【0003】
そして、両フィルム基板1、2は、その配向膜4、8間にシリカガラスやグラスファイバなどからなる球状または円柱状のスペーサ11が介在された状態で、ほぼ方形枠状のシール材12を介して貼り合わされている。また、シール材12の内側における両フィルム基板1、2に挟まれた空間には液晶13が封入されている。この場合、セグメント側フィルム基板1の所定の一辺部はコモン側フィルム基板2から突出され、この突出部1aの上面には接続端子14が設けられている。接続端子14の一部はセグメント電極3に直接接続され、残りはコモン電極7に導電部材(図示せず)を介して接続されている。
【0004】
次に、従来のこのようなフィルム液晶表示パネルの製造方法の一例について説明する。まず、図示していないが、各フィルム基板1、2を多数枚ずつ採取できる長尺な2枚のベースフィルムを用意し、電極形成工程やシール材形成工程などの所定の前工程を経た後、2枚のベースフィルムを貼り合わせ、貼り合わされた2枚のベースフィルムを所期の通り切断すると、図7に示すものを得られる。
【0005】
図7において、2枚のフィルム基板1A、2Aは3個のフィルム液晶表示パネルを並設できる大きさの短冊形状であり、したがってシール材12の数は3つである。また、コモン側フィルム基板2Aにはその長さ方向(パネル並設方向)に一定の間隔をおいて3つのスリット15が幅方向全域にわたって設けられている。スリット15は、2枚のベースフィルムを貼り合わせる前に、コモン側フィルム基板2Aを形成するためのベースフィルムにパンチングにより形成される。ただし、図7に示す状態では、コモン側フィルム基板2Aのうち左側のスリット15の左側における部分は、当該スリット15の存在により、除去されている。なお、図7において符号16で示すものは、ベースフィルムをロールtoロールで搬送するためのスプロケットホールである。
【0006】
ここで、スリット15の役目について説明する。図7において一点鎖線で示す箇所でセグメント側フィルム基板1Aおよびコモン側フィルム基板2Aを切断すると、図6に示すようなフィルム液晶表示パネルが3個得られる。この場合、図6において、コモン側フィルム基板2のセグメント側フィルム基板1の突出部1aに対応する部分は、スリット15の存在により予め除去されている。したがって、図7において、コモン側フィルム基板2Aの当該部分をこの時点で切断する必要はない。一方、コモン側フィルム基板2Aの当該部分をこの時点で切断することにすると、当該部分の下方に設けられた接続端子14(図6参照)を傷付けたり完全に切断したりしてしまうことがある。したがって、このような不都合を解消することが、スリット15の役目である。なお。後述する偏光板9Aのスリット19も同様の役目を果たすものである。
【0007】
さて、図7に示すものを得たら、次に、図8に示すように、セグメント側フィルム基板1Aの表面に貼り付ける偏光板5Aとして、3個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状のものを用意する。この場合、偏光板5Aの下面には接着剤層6Aが設けられている。そして、図7に示すものをセグメント側フィルム基板1Aを上側にして作業ステージ17上に載置し、偏光板5Aを接着剤層6Aを介してセグメント側フィルム基板1Aの表面にローラ18で押さえ付けながらその長さ方向一端側から他端側に向かって順次貼り付ける。
【0008】
次に、図9に示すように、コモン側フィルム基板2Aの表面に貼り付ける偏光板9Aとして、3個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状のものを用意する。この場合、偏光板9Aの幅はコモン側フィルム基板2Aの幅よりもやや大きくなっており、偏光板9Aのコモン側フィルム基板2Aのスリット15に対応する部分にはスリット19が形成されている。また、偏光板9Aの下面には接着剤層10Aが設けられている。そして、図8に示す工程を経た後のものをコモン側フィルム基板2Aを上側にして作業ステージ17上に載置し、偏光板9Aを接着剤層10Aを介してコモン側フィルム基板2Aの表面にローラ18で押さえ付けながらその長さ方向一端側から他端側に向かって順次貼り付ける。
【0009】
次に、3つのシール材12の内側における両フィルム基板1A、2A間に液晶13を注入し、封止する。次に、図7において一点鎖線で示す箇所でセグメント側フィルム基板1A、コモン側フィルム基板2Aおよび偏光板5A、9Aを切断すると、図6に示すフィルム液晶表示パネルが3個得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこのようなフィルム液晶表示パネルの製造方法では、偏光板5A、9Aを接着剤層6A、10Aを介してフィルム基板1A、2Aの表面に貼り付けるとき、接着剤層6A、10Aとフィルム基板1A、2Aとは材質的に密着性が悪いのが通常であるため、それらの間に局部的に微細な空気溜りが残り易い。このような場合には、貼り付けた偏光板5A、9Aに皺が発生したり、可撓性フィルム基板1、2を用いたフィルム液晶表示パネルであるので、その後の環境変化などにより、偏光板5A、9Aが変形してフィルム液晶表示パネル自体に反りが発生することがあるという問題があった。また、図9に示すように、偏光板9Aを接着剤層10Aを介してコモン側フィルム基板2Aの表面にローラ18で押さえ付けながらその長さ方向一端側から他端側に向かって順次貼り付けるとき、ローラ18の中心軸方向とスリット15、19の長さ方向とが同じとなるため、ローラ18がスリット15、19の段差部を通るときに衝撃が発生し、この発生した衝撃により、スペーサ11が移動して液晶封入間隙の高精度確保に支障を来すことがあるという問題があった。
この発明の課題は、可撓性フィルム基板を備えたフィルム液晶表示パネルに反りや偏光板のしわが発生しにくいようにすることである。
この発明の他の課題は、複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状のフィルム基板に偏光板をローラを用いて貼り付けるとき、衝撃などが発生しないようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、貼り合わされた2枚の可撓性を備えたフィルム基板間に液晶を封入し、少なくとも何れか一方の前記フィルム基板の外表面に偏光板を貼り付けてなるフィルム液晶表示パネルの製造方法であって、前記偏光板を貼り付けるに際し、平坦な加熱板上に接着剤層を有する前記偏光板を接着剤層を上にして吸着させて載置し、前記加熱板により前記偏光板および前記接着剤層を加熱し、前記加熱板上に吸着された偏光板の加熱された前記接着剤層に貼り合わされた前記2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面を圧着させるようにしたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、貼り合わされた前記2枚のフィルム基板は、平坦な前記加熱板上に吸着された偏光板の前記接着層に対して、順次撓ませて圧着させるようにしたものである。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記2枚のフィルム基板および前記偏光板が複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状であり、一方のフィルム基板の長さ方向に間隔をおいて複数のスリットが幅方向に延びて設けられ、前記偏光板上の前記接着剤層に他方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させるようにしたものである。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記2枚のフィルム基板および前記偏光板が複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状であり、前記一方のフィルム基板および前記偏光板の長さ方向に間隔をおいて複数のスリットが幅方向に延びて設けられ、前記偏光板上の前記接着剤層に前記一方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させるようにしたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記フィルム基板の圧着をローラで押さえ付けながら行うようにしたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記偏光板として、偏光能を有する有機板の両面に無機膜が設けられたものを用いるようにしたものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記有機板をポリビニルアルコール延伸膜の両面にトリアセチルセルロース膜が設けられたものによって構成したものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記無機膜をSiOによって形成したものである。
そして、請求項1に記載の発明によれば、平坦な加熱板上に接着剤層を有する偏光板を接着剤層を上にして吸着させて載置して偏光板および接着剤層を加熱し、加熱板上に吸着された偏光板の加熱された接着剤層に2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面を圧着させているので、接着剤層が加熱されて適宜に軟らかくなった状態でこの接着剤層にフィルム基板を貼り付けることとなり、このため接着剤層とフィルム基板との間に微細な空気溜りが生じ難くすることができ、また偏光板は加熱されると適宜に縮み、その後で伸びることも縮むこともなく、以上の結果、可撓性フィルム基板を備えたフィルム液晶表示パネルにそれ自体の反りや偏光板のしわが発生しにくいようにすることができる。
また、請求項またはに記載の発明によれば、2枚のフィルム基板および偏光板が複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状で、フィルム基板や偏光板にスリットが幅方向に延在させて形成されている場合でも、加熱された接着剤層に貼り合わされた2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させるので、フィルム基板の外表面をその長さ方向一端側から他端側に向かって順次圧着する場合と比較して、ローラを用いて圧着しても、ローラが幅方向に延在形成したスリットに落ち込んで衝撃などが発生しないようにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一実施形態におけるフィルム液晶表示パネルの製造方法により製造されたフィルム液晶表示パネルの断面図を示したものである。この場合、最終的に得られるフィルム液晶表示パネルの構造は、図6に示す従来の場合と同じであるが、同一部分には同一の符号を付して、再度説明する。
【0013】
このフィルム液晶表示パネルは、共に透明な可撓性フィルムシートからなるセグメント側フィルム基板1およびコモン側フィルム基板2を備えている。セグメント側フィルム基板1の上面には複数のセグメント電極3が設けられ、その上面には配向膜4が設けられている。セグメント側フィルム基板1の下面には偏光板5が接着剤層6を介して貼り付けられている。コモン側フィルム基板2の下面には複数のコモン電極7が設けられ、その下面には配向膜8が設けられている。コモン側フィルム基板2の上面には偏光板9が接着剤層10を介して貼り付けられている。
【0014】
そして、両フィルム基板1、2は、その配向膜4、8間にシリカガラスやグラスファイバなどからなる球状または円柱状のスペーサ11が介在された状態で、ほぼ方形枠状のシール材12を介して貼り合わされている。また、シール材12の内側における両フィルム基板1、2に挟まれた空間には液晶13が封入されている。この場合、セグメント側フィルム基板1の所定の一辺部はコモン側フィルム基板2から突出され、この突出部1aの上面には接続端子14が設けられている。接続端子14の一部はセグメント電極3に直接接続され、残りはコモン電極7に導電部材(図示せず)を介して接続されている。
【0015】
次に、このフィルム液晶表示パネルの製造方法の一例について説明する。まず、図示していないが、各フィルム基板1、2を多数枚ずつ採取できる長尺な可撓性透明フィルムシートからなる2枚のベースフィルムを用意し、ロールtoロールで搬送しつつ電極形成工程やシール材形成工程などの所定の前工程を経た後、2枚のベースフィルムを貼り合わせ、貼り合わされた2枚のベースフィルムを所定の大きさ毎に切断すると、図2に示す複数の液晶セルが並列に配置されてなるセルユニットが得られる。この後、各液晶セルに液晶を注入して各注入口を封止する。
【0016】
図2において、2枚のフィルム基板1A、2A(以下、セルユニット単位の部材には符号Aを付加してある)は3個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状であり、したがってシール材12の数は3つである。また、コモン側フィルム基板2Aの長さ方向(長手方向)に間隔をおいて3つのスリット15が幅方向全域にわたって設けられている。スリット15は、2枚のベースフィルムを貼り合わせる前に、コモン側フィルム基板2Aを形成するためのベースフィルムにパンチングにより形成される。ただし、図2に示す状態では、コモン側フィルム基板2Aのうち左側のスリット15の左側における部分は、当該スリット15の存在により、除去されている。なお、図2において符号16で示すものは、ベースフィルムを搬送するためのスプロケットホールである。また、ここまでの製造工程は、上記従来の場合と同じである。
【0017】
さて、図2に示すものを得たら、次に、図3(A)、(B)に示すように、セグメント側フィルム基板1Aの外表面に貼り付ける偏光板5Aとして、3個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状のものを用意する。この場合、偏光板5Aの上面には接着剤層6Aが設けられている。そして、真空吸着機構付きのホットプレート(加熱板)21上に偏光板5Aを接着剤層6Aを上にして吸着させ載置する。次に、ホットプレート21を50〜60℃程度に加熱し、偏光板5Aおよび接着剤層6Aを加熱する。すると、偏光板5Aは加熱されて適宜に縮み、接着剤層6Aは加熱されて適宜に軟らかくなる。したがって、この場合の元の偏光板5Aのサイズは、このときの縮み量を考慮したサイズとなっている。
【0018】
次に、貼り合わされた2枚のフィルム基板1A、2Aのうちセグメント側フィルム基板1Aを下側とし、ローラ18で押さえ付けながら、セグメント側フィルム基板1Aの外表面を偏光板5A上の接着剤層6Aに、図3(A)に示すようにその幅方向(短手方向)一端側から他端側に向かって順次圧着させる。この場合、接着剤層6Aは加熱されて適宜に軟らかくなっているので、接着剤層6Aとセグメント側フィルム基板1Aとが互いに密着性が悪い材質の組合せであっても、それらの間に微細な空気溜りが存在し難くなる。
【0019】
また、この場合、ローラ18で押さえ付けながら、セグメント側フィルム基板1Aの表面を偏光板5A上の接着剤層6Aにその幅方向(短手方向)一端側から他端側に向かって順次貼り付けているので、ローラ18の中心軸方向とスリット15の長さ方向とが交差することになる。このため、ローラ18がスリット15内に入り込むことはなく、したがってローラ18がスリット15上を通っても衝撃が発生することはなく、このような衝撃に起因するスペーサ11の移動も生じない。また、ローラ18がスリット15内に入り込むことはないので、ローラ18がセグメント側フィルム基板1Aの接続端子14(図1参照)に当接する虞もなく、接続端子14にクラックが発生することもない。
【0020】
次に、図4に示すように、コモン側フィルム基板2Aの表面に貼り付ける偏光板9Aとして、3個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状のものを用意する。この場合、偏光板9Aの幅はコモン側フィルム基板2Aの幅よりもやや大きくなっており、偏光板9Aのコモン側フィルム基板2Aのスリット15に対応する部分にはスリット(図示せず)が形成されている。また、偏光板9Aの上面には接着剤層10Aが設けられている。そして、真空吸着機構付きのホットプレート21上に偏光板9Aを吸着させて載置する。次に、ホットプレート21を50〜60℃程度に加熱し、偏光板9Aおよび接着剤層10Aを加熱する。すると、偏光板9Aは加熱されて適宜に縮み、接着剤層10Aは加熱されて適宜に軟らかくなる。したがって、この場合の元の偏光板9Aのサイズおよびスリットのサイズは、このときの縮み量を考慮したサイズとなっている。
【0021】
次に、図3に示す工程を経た後のもののうちコモン側フィルム基板2Aを下側とし、ローラ18で押さえ付けながら、コモン側フィルム基板2Aの表面を偏光板9A上の接着剤層10Aに、セグメント側の偏光板5Aを貼り付ける場合と同様にその幅方向(短手方向)一端側から他端側に向かって順次圧着させる。この場合も、接着剤層10Aは加熱されて適宜に軟らかくなっているので、接着剤層10Aとコモン側フィルム基板2Aとの間に微細な空気溜りが存在し難くすることができる。
【0022】
なお、この場合も、ローラ18で押さえ付けながら、コモン側フィルム基板2Aの表面を偏光板9A上の接着剤層10Aにその幅方向一端側から他端側に向かって順次貼り付けているので、ローラ18の中心軸方向と図2に示すスリット15の長さ方向とが交差することになる。この場合、ローラ18はスリットを有しない偏光板5Aおよびセグメント側フィルム基板1Aを押さえ付けることになるので長さ方向一端側から他端側へ貼り付けることも可能であるが、その場合にも押さえ付けた際に下方に位置するコモン側フィルム基板2Aに存在するスリット15への落ち込みが或る程度ではあるが発生するから、セグメント側偏光板5Aを貼り付ける場合と同様に幅方向(短手方向)一端側から他端側に向かって貼り付ける方がよい。
【0023】
次に、図2において一点鎖線で示す箇所でセグメント側フィルム基板1A、コモン側フィルム基板2Aおよび偏光板5A、9Aを切断すると、図1に示すフィルム液晶表示パネルが3個得られる。
【0024】
ところで、このようにして得られたフィルム液晶表示パネルでは、上述したように、接着剤層6A、10Aとフィルム基板1A、2Aとの間に微細な空気溜りが生じ難いようにすることができる。また、偏光板5、9は加熱されて一度縮むと、その後において伸びることも縮むこともない。以上の結果、可撓性フィルム基板1、2を備えたフィルム液晶表示パネルに反りや偏光板のしわが発生しにくいようにすることができる。
【0025】
次に、偏光板5、9の具体的な構造の一例について、図5を参照して説明する。偏光板5、9は、偏光膜31の両面に支持フィルム32が設けられ、その両面に無機膜33が設けられた多層構造となっている。このうち偏光膜31は、PVA(ポリビニルアルコール)膜を延伸し、この延伸膜にヨウ素を吸収させたものからなっている。支持フィルム32は、TAC(トリアセチルセルロース)からなっている。無機膜33は、SiOやITO(Indium Tin Oxide)などからなっている。
【0026】
ところで、偏光板5、9を、偏光膜31の両面に支持フィルム32が設けられただけの構造とした場合、これらが有機材料であるので、多湿環境下等において吸湿したとき、水分が支持フィルム32を通って偏光膜31に到達し、偏光膜31が延伸前の元の状態に戻ろうとする力が働き、ひいては偏光板5、9が反ってしまう。これに対して、偏光板5、9を図5に示す構造とした場合、無機膜33によって外部からの水分の浸入を防止することができ、したがって偏光膜31が吸湿しにくくなり、ひいては偏光板5、9が反りにくいようにすることができる。したがって、図5に示す偏光板5、9を用いると、フィルム液晶表示パネルがより一層反りにくいものとなる。この場合、無機膜33は物性的に曲げ応力に対して脆弱であるが、本発明の製造方法によれば、偏光板5、9を加熱板上に載置して加熱しつつフィルム基板に貼り付けるから、偏光板5、9の無機膜33が割れたりひびが入る不具合の発生が回避される。
【0027】
なお、本発明は、フィルム液晶表示パネルの表裏両面に偏光板を設置するフィルム液晶表示パネルに限らず、表面側(表示側)にのみ偏光板を設置するフィルム液晶表示パネルにも適用できる。また、本発明においては、偏光板の貼り付け工程を液晶注入前に実施してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、平坦な加熱板上に接着剤層を有する偏光板を接着剤層を上にして吸着させて載置して偏光板および接着剤層を加熱し、加熱板上に吸着された偏光板の加熱された接着剤層に2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面を圧着させているので、接着剤層が加熱されて適宜に軟らかくなった状態でこの接着剤層にフィルム基板を貼り付けることとなり、このため接着剤層とフィルム基板との間に微細な空気溜りが生じ難くすることができ、また偏光板は加熱されると適宜に縮み、その後で伸びることも縮むこともなく、以上の結果、可撓性フィルム基板を備えたフィルム液晶表示パネルにそれ自体の反りや偏光板のしわが発生しにくいようにすることができる。
また、請求項またはに記載の発明によれば、2枚のフィルム基板および偏光板が複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状で、フィルム基板や偏光板にスリットが幅方向に延在させて形成されている場合でも、加熱された接着剤層に貼り合わされた2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させるので、フィルム基板の外表面をその長さ方向一端側から他端側に向かって順次圧着する場合と比較して、ローラを用いて圧着しても、ローラが幅方向に延在形成したスリットに落ち込んで衝撃などが発生しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるフィルム液晶表示パネルの製造方法により製造されたフィルム液晶表示パネルの断面図。
【図2】図1に示すフィルム液晶表示パネルを製造する際に、ある所定の工程において得られたものを示す平面図。
【図3】 (A)は図2に示すもののうちセグメント側フィルム基板の表面に偏光板を貼り付ける場合を説明する平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【図4】図3に示すもののうちコモン側フィルム基板の表面に偏光板を貼り付ける場合を説明するために示す断面図。
【図5】偏光板の具体的な構造の一例を説明するために示す断面図。
【図6】従来のフィルム液晶表示パネルの一例の断面図。
【図7】図6に示すフィルム液晶表示パネルを製造する際に、ある所定の工程において得られたものを示す平面図。
【図8】図7に示すもののうちセグメント側フィルム基板の表面に偏光板を貼り付ける場合を説明するために示す断面図。
【図9】図8に示すもののうちコモン側フィルム基板の表面に偏光板を貼り付ける場合を説明するために示す断面図。
【符号の説明】
1、1A セグメント側フィルム基板
2、2A コモン側フィルム基板
5、5A、9、9A 偏光板
6、6A、10、10A 接着剤層
11 スペーサ
12 シール材
13 液晶
18 ローラ
21 ホットプレート
31 偏光膜
32 支持フィルム
33 無機膜

Claims (8)

  1. 貼り合わされた2枚の可撓性を備えたフィルム基板間に液晶を封入し、少なくとも何れか一方の前記フィルム基板の外表面に偏光板を貼り付けてなるフィルム液晶表示パネルの製造方法であって、前記偏光板を貼り付けるに際し、平坦な加熱板上に接着剤層を有する前記偏光板を接着剤層を上にして吸着させて載置し、前記加熱板により前記偏光板および前記接着剤層を加熱し、前記加熱板上に吸着された偏光板の加熱された前記接着剤層に貼り合わされた前記2枚のフィルム基板のうちの一方のフィルム基板の外表面を圧着させることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  2. 請求項1に記載の発明において、貼り合わされた前記2枚のフィルム基板は、平坦な前記加熱板上に吸着された偏光板の前記接着層に対して、順次撓ませて圧着させることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  3. 請求項1に記載の発明において、前記2枚のフィルム基板および前記偏光板は複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状であり、一方のフィルム基板の長さ方向に間隔をおいて複数のスリットが幅方向に延びて設けられ、前記偏光板上の前記接着剤層に他方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  4. 請求項1に記載の発明において、前記2枚のフィルム基板および前記偏光板は複数個のフィルム液晶表示パネルに対応する大きさの短冊形状であり、一方のフィルム基板および前記偏光板の長さ方向に間隔をおいて複数のスリットが幅方向に延びて設けられ、前記偏光板上の前記接着剤層に前記一方のフィルム基板の外表面をその幅方向一端側から他端側に向かって順次圧着させることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記フィルム基板の圧着をローラで押さえ付けながら行うことを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記偏光板は偏光能を有する有機板の両面に無機膜が設けられたものからなることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  7. 請求項6に記載の発明において、前記有機板はポリビニルアルコール延伸膜の両面にトリアセチルセルロース膜が設けられたものからなることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
  8. 請求項7に記載の発明において、前記無機膜はSiOからなることを特徴とするフィルム液晶表示パネルの製造方法。
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