JP2000147486A - 液晶表示パネル及びこれを用いた入出力装置、並びに液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

液晶表示パネル及びこれを用いた入出力装置、並びに液晶表示パネルの製造方法

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JP2000147486A
JP2000147486A JP10316411A JP31641198A JP2000147486A JP 2000147486 A JP2000147486 A JP 2000147486A JP 10316411 A JP10316411 A JP 10316411A JP 31641198 A JP31641198 A JP 31641198A JP 2000147486 A JP2000147486 A JP 2000147486A
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crystal display
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Masaaki Araki
雅昭 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 フレキシブルな液晶表示パネルでありな
がら、高温または高湿の環境下でも偏光板が反ることに
よって、偏光板の剥がれ等を引き起こすことがなく、表
示品質が劣化しないフレキシブルな液晶表示パネル及び
これを用いた入出力装置、並びに液晶表示パネルの製造
方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の少なくと
も表面側に配置される偏光板とを備えた液晶表示パネル
において、前記液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を
介して偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板の表面を
緩衝材と同一の材料によって一体的に被覆するように構
成して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機、ファクシミ
リやプリンターなどのOA機器、あるいはパーソナルコ
ンピューターやワードプロセッサー、ハンディ端末機器
や携帯型情報通信機器、銀行のキャッシュディスペンサ
ーや交通機関の券売機、街頭の情報入出力ターミナルな
どに幅広く用いられる液晶表示パネル及びこれを用いた
入出力装置、並びに液晶表示パネルの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記複写機、ファクシミリやプリ
ンターなどのOA機器、あるいはパーソナルコンピュー
ターやワードプロセッサーなどに幅広く用いられる液晶
表示パネルとしては、プラスチックフィルム等の可撓性
を有するフレキシブルな基板を用いたものが既に製品化
されてきている。この液晶表示パネルは、プラスチック
フィルム基板で構成しているため、ガラス基板で構成し
た液晶表示パネルに比べて薄く、かつ軽くすることがで
き、しかも容易に曲げることができるという利点を有し
ている。
【0003】しかしながら、上記液晶表示パネルは、液
晶を挟持するためのプラスチックフィルムから構成され
る透明基板と、当該透明基板の表面又は表裏両面に配置
される偏光板と、液晶を挟持する透明基板の裏面側に配
置される反射板等によって構成されるが、これらプラス
チックフィルムから構成される透明基板や偏光板あるい
は反射板は、熱膨張係数や吸湿膨張係数に差がある。そ
のため、たとえば高温・高湿環境下では、プラスチック
フィルム基板に比べて熱膨張係数や吸湿膨張係数が大き
い偏光板に反りが発生する。この偏光板の反りが激しい
場合は、偏光板がプラスチックフィルム基板から剥が
れ、液晶表示パネルの表示品質が著しく低下したり、極
端な場合は、画像を表示することができなくなるという
問題点があった。
【0004】さらに説明すると、上記偏光板は、通常ポ
リビニルアルコールにヨー素溶液を塗布した後、一方向
に延伸させた偏光子の表裏両面に、トリアセテートを貼
り合わせて構成される。このトリアセテートは、吸水率
が大きく、吸湿膨張係数も大きい。したがって、偏光板
の表裏両面を構成するトリアセテートに、表面側と裏面
側とで吸湿に差があった場合は、一方の側のトリアセテ
ートのみが吸湿することで、偏光板の表裏両面で伸びの
差が生じ、偏光板に反りが生じる。
【0005】また、高温・高湿環境下になって偏光板に
反りが生じると、当該偏光板に積層された液晶を挟持す
るプラスチックフィルム基板にも反りや歪み等の変形が
生じやすく、これによってプラスチックフィルム基板間
のセルギャップが不均一となって色斑が生じやすいとい
う問題点があった。
【0006】かかる問題点に対処するためには、偏光板
をプラスチックフィルム基板に接着する接着剤を改良
し、偏光板とプラスチックフィルム基板との接着性を向
上させることも考えられる。こうした場合は、偏光板と
プラスチックフィルム基板との接着力が上がることで、
偏光板がプラスチックフィルム基板から剥がれることは
なくなる。
【0007】しかし、上記のごとく偏光板とプラスチッ
クフィルム基板との接着性を向上させた場合には、逆
に、一対のプラスチックフィルム基板間に挟持された液
晶セル自体を破壊してしまうことがあるという新たな問
題点を生じる。
【0008】すなわち、上記偏光板は、偏光子の表裏両
面に吸水率及び吸湿膨張係数が大きいトリアセテートを
配置して構成されているため、表裏両面に位置するトリ
アセテートが接する環境が違うと、偏光板の表裏両面の
膨張量に差が生じる。特に、偏光板が液晶表示パネルの
一番上部に配置される場合は、表面に位置するトリアセ
テートが吸湿して膨張するために、偏光板全体に反りを
生じさせる。その際、上述したように偏光板とプラスチ
ックフィルム基板との接着力が強まった分、偏光板の反
りがプラスチックフィルム基板をも引っ張る形で、偏光
板とプラスチックフィルム基板の両方に反りを生じさせ
る。そのため、プラスチックフィルム基板間の液晶セル
のギャップが不均一となったり、液晶セルに変形を生じ
させ、液晶の配向壊れなどが生じ、液晶表示パネルの表
示品質の劣化や表示不能を引き起こすという問題点があ
った。
【0009】そこで、上記液晶表示パネルにおいて、偏
光板とプラスチックフィルム基板の高温・高湿環境下で
の反りや変形、あるいは歪みを防止する技術としては、
例えば、特開平10−96909号公報や特開平8−5
4620号公報、特開平10−104424号公報、特
開平10−96908号公報及び特開平9−25115
9号公報等に開示されているものが既に提案されてい
る。
【0010】上記特開平10−96909号公報に係る
液晶素子は、可撓性を有する一対の基板間に少なくとも
透明電極を有し、前記一対の基板間に少なくとも液晶層
を介して重合接着され、その表面には接着部材を介して
少なくとも偏光機能を有する光学素子が配設されてなる
液晶素子において、前記液晶素子の少なくとも一方の表
面が少なくとも前記基板よりも剛性を有する支持部材と
接合部材を介して貼着されてなるように構成したもので
ある。
【0011】また、上記特開平8−54620号公報に
係るプラスチック液晶セル用偏光板は、プラスチック液
晶セルの表面又は裏面に使用される偏光板の片面に、光
学的透明性の高いプラスチック基板を積層一体化した構
造を有するように構成したものである。
【0012】さらに、上記特開平10−104424号
公報に係る偏光板は、偏光子層と、前記偏光子層を挟持
するようにその両側に設けたそれぞれ少なくとも1層か
らなる2個の支持体層を有する偏光板において、一方の
前記支持体層の厚さが、他方の前記支持体層の厚さより
厚くなるように構成したものである。
【0013】また更に、上記特開平10−96908号
公報に係る液晶素子は、可撓性を有する一対の基板間に
透明電極を設け所定の間隙を保持し液晶層を挟持させて
液晶セルを構成し前記液晶セルの外側には少なくとも一
対の光学素子が配置されてなる液晶素子において、前記
液晶セルの最表面は前記光学素子が粘着されず、かつ、
所定の間隙を有して配設されてなるように構成したもの
である。
【0014】さらに、上記特開平9−251159号公
報に係る液晶表示装置は、液晶表示パネル上に透明入力
タッチパネルを設置した構造の透明入力タッチパネル付
き液晶表示装置において、透明入力タッチパネルと液晶
表示パネルの間の透明入力タッチパネルの有効エリアと
液晶表示パネルの画素エリアに相当する領域に透明シー
ト層を設け、かつ前記透明シートの平面方向外方に、前
記透明シート層より大きな粘着力を有する粘着シート層
および/または接着シート層をさらに有するように構成
したものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記特開平10−96909号公報に係る液晶素子
の場合には、液晶を挟持する基板に貼着され、当該基板
よりも剛性を有する支持部材として、高透過率、且つ高
強度の部材が望ましく、支持部材の厚さは、実施例中に
記載されているように、0.4mm〜1.5mm程度必
要となる。そのため、この支持部材をプラスチックフィ
ルム基板に貼り合わせると、液晶表示パネル全体が厚く
なるとともに重量も増し、薄くて軽いというプラスチッ
クフィルム基板を用いた液晶表示パネルの特徴が生かせ
なくなるという問題点を有している。特に、面積の大き
な液晶表示パネルでは、この問題点が顕著となる。
【0016】また、上記特開平8−54620号公報に
係る偏光板の場合には、偏光板自体の表面に光学的透明
性の高いプラスチック基板を積層一体化したものである
ため、上述した特開平10−96909号公報と同様
に、プラスチックフィルム基板を用いた液晶表示パネル
全体の厚さが厚くなってしまうという問題点を有してい
る。
【0017】さらに、特開平10−104424号公報
に係る偏光板の場合には、偏光板の反りが凹状となる側
の偏光子の支持体層の厚さを、もう一方の支持体層の厚
さよりも厚くすることにより、偏光板の反りを軽減する
ことができるものの、偏光板の反りを無くすためには、
偏光子の支持体層を相当厚くしなければならず、液晶の
視認性が劣化し、プラスチックフィルム基板を用いた液
晶表示パネル全体の厚さが厚くなってしまうという問題
点を有している。
【0018】特に、本出願人が特開平9−292948
号公報において提案しているごとく、フレキシブルな液
晶表示パネルの下にスイッチを配置するように構成した
液晶表示パネルを備えた情報入出力装置の場合には、液
晶表示パネル全体が厚くなったり、剛性が大きくなって
しまうと、液晶表示パネルに加えた荷重を当該液晶表示
パネルの下に配置されたスイッチに伝えることができ
ず、情報入出力装置を構成することができないという別
の問題点を有している。
【0019】また更に、上記特開平10−96908号
公報に係る液晶素子の場合には、液晶セルの最表面に光
学素子を粘着せず、かつ、所定の間隙を有して配設する
ように構成したものであるが、液晶セルの最表面と光学
素子との間に間隙を設けると、光学素子と空気との屈折
率の差によって視認性が低下するととも、上述したよう
に、フレキシブルな液晶表示パネルの下にスイッチを配
置するように構成した液晶表示パネルを備えた情報入出
力装置の場合には、偏光板等の光学素子に加えられる荷
重を緩衝させることができず、液晶の配向壊れ等を招く
という別の問題点を有している。
【0020】さらに、上記特開平9−251159号公
報に係る液晶表示装置の場合には、透明入力タッチパネ
ルと液晶表示パネルの間の透明入力タッチパネルの有効
エリアと液晶表示パネルの画素エリアに相当する領域に
透明シート層を設けたものであり、本出願人が特開平9
−292948号公報において提案しているごとく、フ
レキシブルな液晶表示パネルの下にスイッチを配置する
ように構成した液晶表示パネルを備えた情報入出力装置
の場合には、液晶表示パネルが表面側に位置するため、
前述したように、液晶表示パネルの偏光板が表面に露出
して、反りが発生するという問題点を解決することがで
きない。
【0021】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、フレキシブルな液晶表示パネルでありながら、
高温または高湿の環境下でも偏光板が反ることによっ
て、偏光板の剥がれ等を引き起こすことがなく、表示品
質が劣化しないフレキシブルな液晶表示パネル及びこれ
を用いた入出力装置、並びに液晶表示パネルの製造方法
を提供することにある。
【0022】また、この発明の他の目的とするところ
は、フレキシブルな液晶表示パネルでありながら、高温
または高湿の環境下でも反りが生じず、液晶表示パネル
が上からの押圧力に対して強くて、且つ薄型で軽量な液
晶表示パネル及びこれを用いた入出力装置、並びに液晶
表示パネルの製造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の発明は、可撓性を有する一対の例えば合成樹脂製の
基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子と、前記液晶表
示素子の少なくとも表面側に配置される偏光板とを備え
た液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示素子の表面側
に透明な緩衝材を介して偏光板を積層状態に配置し、当
該偏光板の表面を緩衝材と同一の材料によって一体的に
被覆したものである。
【0024】ここで、液晶表示素子の表面側とは、当該
液晶表示素子を厚さ方向に見た場合に、その外気と接す
る面に来る側を意味するものである。また、上記液晶表
示素子を例えば2枚重ねた状態で配置することにより、
表裏ともに画像を表示可能とした場合には、やはり、2
枚重ねた状態で配置された液晶表示素子の外気と接する
面に来る側が、表面側である。
【0025】かかる請求項1に記載の発明によれば、液
晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介して偏光板を積
層状態に配置し、当該偏光板の表面を緩衝材と同一の材
料によって一体的に被覆したので、偏光板が直接外部の
環境と接触することがなく、高温・高湿環境下で生じる
偏光板の反りが原因で、偏光板がフレキシブルな基板か
ら剥がれたり、偏光板の反りによって起こるフレキシブ
ルな基板の反りや歪みを無くすことができ、高温・高湿
環境下でも表示品質が劣化せず、上からの押圧に対して
強くて、軽い液晶表示パネルを提供することができる。
【0026】また、請求項2に記載の発明は、可撓性を
有する一対の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子
と、前記液晶表示素子の少なくとも表面側に配置される
偏光板と、前記液晶表示素子の裏面側に配置される反射
板とを備えた液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示素
子の裏面側に反射板を積層状態に配置するとともに、前
記液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介して偏光板
を積層状態に配置し、当該偏光板の表面を緩衝材と同一
の材料によって一体的に被覆したものである。
【0027】かかる請求項2に記載の発明によれば、上
記請求項1に記載の作用に加えて、液晶表示素子の裏面
側に反射板を積層状態に配置するように構成されている
ので、上記液晶表示素子は、その表面側から入射する光
を、当該液晶表示素子の裏面側に配置された反射板によ
って反射することにより、液晶表示素子の視認性を高め
ることができるとともに、上記液晶表示素子の裏面側に
も偏光板を配置した場合でも、当該偏光板の更に裏面側
に反射板を配置することにより、液晶表示素子の裏面側
に配置された偏光板を、液晶表示素子の裏面側に侵入す
る湿度等から保護することができる。
【0028】さらに、請求項3に記載の発明は、可撓性
を有する一対の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子
と、前記液晶表示素子の表裏両面側に配置される偏光板
とを備えた液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示素子
の裏面側に偏光板を積層状態に配置するとともに、前記
液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介して偏光板を
積層状態に配置し、当該偏光板の表面を緩衝材と同一の
材料によって一体的に被覆したものである。
【0029】かかる請求項3に記載の発明によれば、上
記請求項1に記載の作用に加えて、液晶表示素子の裏面
側に偏光板を積層状態に配置するように構成されている
ので、上記液晶表示素子は、その裏面側に配置された偏
光板によって、当該液晶表示素子の配向状態の変化を濃
度差として表示することができ、透過型の液晶表示パネ
ルを構成することができる。
【0030】また更に、請求項4に記載の発明は、可撓
性を有する一対の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素
子と、前記液晶表示素子の表面側に配置される偏光板と
を備えた液晶表示パネルにおいて、前記偏光板の周囲に
固着された弾性体シートによって、当該偏光板の周囲に
外方に向けて張力が作用するように構成したものであ
る。
【0031】かかる請求項4に記載の発明によれば、偏
光板の周囲に固着された弾性体シートによって、当該偏
光板の周囲に外方に向けて張力が作用するように構成さ
れているので、液晶表示素子の表面側に配置される偏光
板が直接外部の環境と接触して、高温・高湿環境下で当
該偏光板に反りが発生するような状態でも、当該偏光板
は、その周囲に固着された弾性体シートによって、偏光
板の周囲に外方に向けて引っ張られるため、偏光板が剥
がれたり、偏光板に反りが発生するのを防止することが
できる。
【0032】さらに、請求項5に記載の発明は、可撓性
を有する一対の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子
と、前記液晶表示素子の表面側に配置される偏光板とを
備えた液晶表示パネルにおいて、前記偏光板を使用状態
で変形する方向と逆方向に予め変形させた後に、前記液
晶表示素子の表面側に偏光板を固着したものである。
【0033】かかる請求項5に記載の発明によれば、偏
光板を使用状態で変形する方向と逆方向に予め変形させ
た後に、前記液晶表示素子の表面側に偏光板を固着する
ように構成されているので、液晶表示素子の表面側に偏
光板を固着した状態で、当該偏光板の表面側に外気の湿
度等によって反りが発生しても、この反りは、偏光板に
予め付与された変形と逆方向に発生するため、両者の変
形が相殺して偏光板を平らな状態に保持することがで
き、高温・高湿環境下で生じる偏光板の反りが原因で、
偏光板がフレキシブルな基板から剥がれたり、偏光板の
反りによって起こるフレキシブルな基板の反りや歪みを
無くすことができ、高温・高湿環境下でも表示品質が劣
化せず、上からの押圧に対して強くて、軽い液晶表示パ
ネルを提供することができる。
【0034】又、請求項6に記載の発明は、可撓性のあ
る表示画面上に情報を表示する表示手段と、前記表示手
段の下に設けられ当該表示手段の視認側からの押圧によ
り表面画面上の位置を検出する検出手段とを備えた入出
力装置において、前記表示手段は、可撓性を有する一対
の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子と、前記液晶
表示素子の少なくとも表面側に配置される偏光板とを備
え、前記液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介して
偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板の表面を緩衝材
と同一の材料によって一体的に被覆したものである。
【0035】ここで、上記表示手段の視認側とは、当該
表示手段の目視によって認識する側を意味するものであ
り、通常は、表示手段の表面側と一致する。
【0036】かかる請求項6に記載の発明によれば、表
示手段と検出手段とを備えた入出力装置においても、前
記請求項1に記載の発明と同様に、その表面側に位置す
る表示手段の偏光板が、高温・高湿環境下で反ることに
よって、偏光板がフレキシブルな基板から剥がれたり、
偏光板の反りによって起こるフレキシブルな基板の反り
や歪みを無くすことができ、高温・高湿環境下でも表示
品質が劣化せず、上からの押圧に対して強くて、軽い入
出力装置を提供することができる。
【0037】更に、請求項7に記載の発明は、可撓性を
有する一対の基板で液晶を挟持してなる液晶表示素子
と、前記液晶表示素子の少なくとも表面側に配置される
偏光板とを備えた液晶表示パネルの製造方法において、
前記液晶表示素子及び偏光板を収容した筐体6内に未硬
化状態の透明な緩衝材を流し込んた後、当該緩衝材を硬
化させ、前記液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介
して偏光板を積層状態に配置した状態で、当該偏光板の
表面を緩衝材と同一の材料によって一体的に被覆したも
のである。
【0038】かかる請求項7に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明と同様の作用を有する液晶表示
パネルを製造することが可能となる。
【0039】
【実施の形態】以下にこの発明を図示の実施の形態に基
づいて説明する。
【0040】実施の形態1 図1はこの発明の実施の形態1に係る液晶表示パネルを
示す断面図である。
【0041】この実施の形態1に係る液晶表示パネル1
は、反射式の液晶表示パネルであり、可撓性を備えたシ
ート状に形成されている。この液晶表示パネル1は、大
きく分けて、図1に示すように、液晶表示素子2と、当
該液晶表示素子2の上側に配置された偏光板3と、前記
液晶表示素子2の下側に配置された反射板4と、これら
液晶表示素子2、偏光板3及び反射板4の全体を被覆す
るシリコーン樹脂5と、前記液晶表示素子2、偏光板
3、反射板4及びシリコーン樹脂5を収容した上面が全
面開口した薄い枠体状の筐体6とから構成されている。
【0042】上記液晶表示パネル1のうち、液晶表示素
子2は、図3に示すように、透明電極であるITO(I
ntium Tin Oxide)電極7が所定のピッ
チで直線状に蒸着等により形成された、フレキシブルな
プラスチックフィルム基板としての一対のPES(ポリ
エーテルサルフォン)製のシート8、8の間に、液晶9
を積層して構成されている。また、一対のPESシート
8、8にそれぞれ蒸着されるITO電極7は、互いに直
交するように所定のピッチで直線状に配置されており、
上側の電極7と下側の電極7とでマトリックスを形成す
るようになっている。さらに、上記一対のPESシート
8、8の間に積層される液晶9としては、例えば、強誘
電性高分子液晶が用いられるが、これに限定されるもの
ではなく、他の種類の液晶を用いても勿論よい。
【0043】上記液晶表示パネル1の液晶表示素子2と
しては、例えば、基本的な構成及び動作が特許第251
2290号公報等に開示されているように構成したもの
が用いられるが、更に具体的には、出光興産(株)社の
出願に係る特開平5−61061号公報や特開平5−2
73531号公報等に開示されているように構成したも
のを用いることができる。この液晶表示パネル1の液晶
表示素子2は、例えば、透明な電極となるITO電極
7、7が蒸着された一対のPESシート8、8の一方又
は双方に、強誘電性高分子液晶等からなる液晶9を塗布
して製膜し、対向する一対のPESシート8、8をラミ
ネートした後、複数のローラ間を通過させることによっ
て曲げによる配向処理を施して製造される。ここで、強
誘電性高分子液晶からなる液晶9を用いた液晶表示パネ
ル1は、メモリ性を有しているため、電圧の印加を停止
した状態でも、表示画面を保持可能であるという特性を
有している。
【0044】また、上記液晶表示パネル1の表面側、即
ち視認側には、図1に示すように、PESシート8と偏
光板3との間に、乱反射等を防止して当該液晶表示パネ
ル1の視認性を向上させるための視認性向上シートとし
ての機能を備えた緩衝層5が積層状態に配置されてい
る。この緩衝層5としては、例えば、ゲル状のシリコー
ン樹脂からなるものが用いられる。
【0045】さらに、上記緩衝層5の表面には、電場が
加えられた液晶の光学的異方性の変化に基づいて表示画
像の濃淡を明らかにするために、偏光板3が積層配置さ
れている。その際、可撓性を有する液晶表示素子2と偏
光板3との間に介在される緩衝層5は、他の部材と屈折
率が大きく異なると、外光の反射を起こしてしまい、液
晶表示パネル1の表示品質が悪くなる。そのため、上記
緩衝層5としては、空気の屈折率が1.0であるのに対
して、強誘電性液晶9や偏光板3等を構成する合成樹脂
の屈折率は1.4付近であるため、透明な緩衝層5のゲ
ル状樹脂の屈折率は1.4近傍のものを用いるのが最適
である。
【0046】これに適したゲル状のシリコーン樹脂5と
しては、例えば、株式会社シーゲルのαゲル(商品名)
が屈折率1.46であることから、緩衝層5としては、
例えば、当該株式会社シーゲルのαゲル(商品名)を厚
さ0.4mmに積層したものが用いられる。この緩衝層
5は、液晶表示素子2と偏光板3との間に、それ自体の
粘着性によって接着保持された状態で介在される。
【0047】また、上記液晶表示素子2の裏面側には、
液晶表示パネル1の表面側から入射する光を反射する反
射板4が、積層された状態で接着されている。この反射
板4としては、例えば、アルミニウム箔等が用いられ
る。
【0048】ところで、この実施の形態に係る液晶表示
パネル1では、図1に示すように、緩衝層5と同一の材
料からなるゲル状のシリコーン樹脂5が、偏光板3の表
面及び周囲に一定の厚さに被覆されており、結果的に、
偏光板3は、ゲル状のシリコーン樹脂5中に埋設される
ように構成されている。上記偏光板3は、例えば、ポリ
ビニルアルコールにヨー素溶液を塗布した後、一方向に
延伸させた偏光子の表裏両面に、トリアセテートを貼り
合わせて構成される。
【0049】また、上記液晶表示パネル1では、液晶表
示素子2の周囲及び反射板4の裏面側にも、緩衝層5と
同一の材料からなるゲル状のシリコーン樹脂5が被覆さ
れている。
【0050】なお、図1中、10は上記液晶表示素子2
のPESシート8の端部を封止するアクリル系樹脂等か
らなる封止材を示すものである。
【0051】図2は上記の如く構成される液晶表示パネ
ル1の制御基板との配線を示すものである。
【0052】図2において、1は液晶表示パネルを示す
ものであり、この液晶表示パネル1の配線は、当該液晶
表示パネル2のITO電極7にフレキシブル基板11を
介して所定の駆動電圧を印加するSTN液晶用ドライバ
ーIC12をTCP(Tape Carier Pac
kage)13とし、液晶表示パネル1の透明樹脂シー
ト8のITO電極7を異方導電接着シート14により熱
圧着接続している。また、上記TCP13は、プリント
基板15に接続されている。
【0053】次に、上記のごとく構成される液晶表示パ
ネル1の製造方法について説明する。
【0054】まず、この実施の形態1に係る液晶表示パ
ネル1は、図1に示すように、筐体6の底部に緩衝層等
を構成するゲル状のシリコーン樹脂5を、所定量だけ流
し込んだ後、液晶9をフレキシブルな一対のPESシー
ト8で挟持した液晶表示素子2の下面に、反射板4を接
着剤により貼り合わせたものを配置し、筐体6内に配置
する。
【0055】その後、上記液晶表示素子2の上面に偏光
板3を配置する際に、シリコーンを主材としたゲル状物
質5を、当該液晶表示素子2の上部から筐体6の内部に
流し込む。このとき、偏光板3は、シリコーンを主材と
したゲル状物質5中に完全に埋没させる必要がある。そ
のため、上記液晶表示素子2の上部からシリコーンを主
材としたゲル状物質5を筐体6の内部に流し込む際に、
まず、緩衝層5を形成する一様の厚さに、シリコーンを
主材としたゲル状物質5を筐体6の内部に流し込んだ
後、当該ゲル状物質5の上部に偏光板3を配置し、更に
偏光板3の上部にシリコーンを主材としたゲル状物質5
を再度流し込んで、偏光板3をゲル状物質5中に完全に
埋没させるのが望ましい。
【0056】ところで、上記シリコーンを主材としたゲ
ル状物質5は、付加反応型シリコーンであり、当該シリ
コーン樹脂の主剤と硬化剤の2液を混合した後、筐体6
内に順次流し込んで、真空状態で脱泡し、加熱すること
によって硬化される。
【0057】以上の構成において、この実施の形態1に
係る液晶表示パネルでは、次のようにして、フレキシブ
ルな液晶表示パネルでありながら、高温または高湿の環
境下でも偏光板が反ることによって、偏光板の剥がれ等
を引き起こすことがなく、表示品質が劣化することがな
いようになっている。また、この実施の形態1に係る液
晶表示パネルは、次のようにして、液晶表示パネルが上
からの押圧力に対して強くて、且つ薄型で軽量な液晶表
示パネルとなっている。
【0058】すなわち、この実施の形態に係る液晶表示
パネル1は、図1に示すように、液晶表示素子2の表面
側に位置する偏光板3の表面が、シリコーン樹脂5によ
って全面被覆されており、偏光板3は、外部の空気等と
接触することがない。そのため、液晶表示パネル1が高
温・高湿環境下等に置かれた場合でも、偏光板3は、そ
の表裏両面に位置するトリアセテートが直接高湿環境等
と接触することがないので、偏光板の表裏両面の膨張量
に差が生じることがない。したがって、高温または高湿
の環境下でも偏光板3に反り等の変形が生ぜず、偏光板
3の剥がれ等を引き起こすことがなく、表示品質が劣化
することがない。これは、フレキシブルな液晶表示パネ
ル1が環境に対して接する部分がシリコーン樹脂5であ
り、このシリコーン樹脂5は、高温・高湿環境下等の環
境の変化に対しても、耐候性や耐薬品性、耐久性にも優
れていることによるものである。
【0059】これに対して、従来の偏光板の伸びは、当
該偏光板を構成する偏光子の両側に位置するトリアセテ
ートの伸びに不均衡が生じることが原因で偏光板にカー
ルが生じたためである。高温・高湿環境下での偏光板の
剥がれは、偏光板とフレキシブルな基板とを貼り合わせ
た場合に、偏光板の伸びがフレキシブルな基板の伸びよ
りも大きいと凹カールになる。
【0060】偏光板の反りは、偏光子であるポリビニル
アルコール(PVA)の両側に位置するトリアセテート
(TAC)の吸湿膨張係数が0.005(%/%RH)
と大きく、両側のトリアセテートが同じように吸湿した
場合には反りを発生しないが、片側だけが環境に接して
吸湿する場合は接着している2層間の伸縮の差が反りと
して発生する。
【0061】この点、シリコーン樹脂5は撥水性に富ん
でおり、耐候性、耐湿性に優れており、また、−50℃
〜200℃の温度変化に対しても特性は変わらず、耐熱
性がよいことから、偏光板3の表面をシリコーン樹脂5
で被覆することにより、偏光板3の両側に位置するトリ
アセテートが吸湿することがなくなり、偏光板3が反る
ことがなくなる。
【0062】また、上記液晶表示パネル1は、図1に示
すように、液晶表示素子2の表面と偏光板3との間に、
緩衝層としてのシリコーン樹脂5が介在されているた
め、液晶表示パネル1の表面から指で押圧等した場合で
も、押圧力が緩衝層としてのシリコーン樹脂5によって
吸収され、液晶表示素子2に直接大きな押圧力が伝わる
のを防止することができ、液晶表示パネル1が上からの
押圧力に対して強くて、且つ薄型で軽量な液晶表示パネ
ルとなっている。
【0063】実施の形態2 図4はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記
実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施の形態2では、液晶表示パネルの液晶
表示素子の下面側をも、シリコーン樹脂によって被覆す
るのではなく、液晶表示パネルの液晶表示素子の周囲及
び上面側のみを、シリコーン樹脂によって被覆するよう
に構成されている。
【0064】すなわち、この実施の形態2に係る液晶表
示パネル1は、図4に示すように、液晶表示素子2の下
面に接着された反射板4が、筐体6内の底部に設けられ
た凹所20に嵌合状態に配置されている。そして、上記
液晶表示パネル1は、筐体6内に配置された液晶表示素
子2の周囲及び上面がシリコーン樹脂5によって被覆さ
れている。また、上記液晶表示素子2の上部には、前記
実施の形態1と同様に、緩衝層として機能するシリコー
ン樹脂5を介して偏光板3が載置された状態で、当該シ
リコーン樹脂5中に埋設されており、この偏光板3の表
面は、シリコーン樹脂5によって全面が覆われている。
【0065】次に、この実施の形態2に係る液晶表示パ
ネル1の製造方法について説明する。
【0066】まず、この実施の形態2に係る液晶表示パ
ネル1は、図5に示すように、筐体6の底面直上に反射
板4を配置し、当該反射板4の上に液晶9をフレキシブ
ルな一対のPESシート8で挟持した液晶表示素子2を
貼り合わせる。その後、図6に示すように、上記筐体6
の内部に緩衝層5等を構成するゲル状のシリコーン樹脂
5を、所定量だけ流し込む。このとき、偏光板3は、シ
リコーンを主材としたゲル状物質5中に完全に埋没させ
る必要がある。そのため、上記液晶表示素子2の上部か
らシリコーンを主材としたゲル状物質5を筐体6の内部
に流し込む際に、まず、緩衝層5を形成する一様の厚さ
に、シリコーンを主材としたゲル状物質5を筐体6の内
部に流し込んだ後、図7に示すように、当該ゲル状物質
5の上部に偏光板3を配置し、更に偏光板3の上部にシ
リコーンを主材としたゲル状物質5を再度流し込んで、
偏光板3をゲル状物質5中に完全に埋没させるのが望ま
しい。
【0067】ところで、上記シリコーンを主材としたゲ
ル状物質5は、付加反応型シリコーンであり、当該シリ
コーン樹脂の主剤と硬化剤の2液を混合した後、筐体6
内に順次流し込んで、真空状態で脱泡し、加熱すること
によって硬化される。
【0068】その他の構成及び作用は、前記実施の形態
1と同一であるので、その説明を省略する。
【0069】実施の形態3 図8はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記
実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施の形態3では、液晶表示パネルの液晶
表示素子の下面側をも、シリコーン樹脂によって被覆す
るのではなく、液晶表示パネルの液晶表示素子の上面側
のみを、シリコーン樹脂によって被覆するように構成さ
れている。
【0070】すなわち、この実施の形態2に係る液晶表
示パネル1は、図8に示すように、液晶表示素子2の下
面に接着された反射板4が、筐体6内の底部に設けられ
た凹所20に嵌合状態に配置されている。そして、上記
液晶表示パネル1は、筐体6内に配置された液晶表示素
子2の周囲及び上面がシリコーン樹脂5によって被覆さ
れている。また、上記液晶表示素子2の上部には、前記
実施の形態1と同様に、緩衝層として機能するシリコー
ン樹脂5を介して偏光板3が載置された状態で、当該シ
リコーン樹脂5中に埋設されており、この偏光板3の表
面は、シリコーン樹脂5によって全面が覆われている。
【0071】その他の構成及び作用は、前記実施の形態
1と同一であるので、その説明を省略する。
【0072】実施の形態4 図9はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記
実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施の形態4では、偏光板が環境の変化の
影響を受けて、当該偏光板にその表裏両面側の膨張の不
均衡から反りが生じて剥がれるという事実に基づき、フ
レキシブル基板と偏光板との間は接着剤を付けず、偏光
板を周辺から常に引っ張るように構成したものである。
【0073】この実施の形態4では、図9及び図10に
示すように、弾性体のゴムシート30を偏光板3の周囲
に糊代ができるくらいの大きさに切り抜き、偏光板3と
弾性体のゴムシート30を接着し、さらに弾性体のゴム
シート30の周辺は筐体6と接着するように構成されて
いる。
【0074】このように、偏光板3の表裏両面側の膨張
の違いによる反りの発生を、当該偏光板3を周囲から弾
性体30で引っ張ることにより周辺への伸びに変えるこ
とができる。また、上記液晶表示パネル1では、偏光板
3とフレキシブル基板7とを接着しないことで、偏光板
3の伸びに引っ張られてフレキシブル基板7が膨張・収
縮することはなかった。
【0075】さらに、この実施の形態4では、偏光板3
とフレキシブル基板7を接着しないことにより、偏光板
3のフレキシブル基板7側も環境に触れることになり、
偏光板3の両面は、外部の環境に対して同じ条件となる
ために、基本的には偏光板3に反りが発生しないことも
確認できた。
【0076】その他の構成及び作用は、前記実施の形態
1と同一であるので、その説明を省略する。
【0077】実施の形態5 図11はこの発明の実施の形態5を示すものであり、前
記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この実施の形態5では、予め偏光板に吸湿し
た場合に生じる反りと逆方向の凸状の反りを起こさせて
から貼り合わせるように構成されている。
【0078】この実施の形態5では、図11に示すよう
に、偏光板3の反りが偏光子の両側に位置するトリアセ
テートの膨張の不均衡から生じることから、偏光板3の
フレキシブル基板7と接触する面側の保護シートを先に
取り除いておくことにより、この面のトリアセテートが
環境の変化を受け、偏光板3は、液晶表示パネル1に組
み付けた場合と逆の反りを起こした。
【0079】この予め凸状に変形した偏光板3をフレキ
シブル基板7に貼り合わせた後、偏光板3の表面側の保
護シートを剥がし、表面側のトリアセテートも環境に触
れさせる。
【0080】こうすることにより、偏光板2の表面側に
位置するトリアセテートは、外部環境の湿度によって膨
張し、偏光子の両面の均衡がとれ、偏光板2を平板状に
維持することができる。そのため、偏光板3とフレキシ
ブル基板7が密着し、偏光板3が反りを起こすのを防止
することができる。
【0081】実施の形態6 図12はこの発明の実施の形態6を示すものであり、前
記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この実施の形態6では、可撓性のある表示画
面上に情報を表示する表示手段の下に、当該表示手段の
視認側からの押圧により表面画面上の位置を検出する検
出手段を配置した情報入出力装置を構成するようになっ
ている。
【0082】すなわち、この実施の形態6に係る入出力
装置40は、図12に示すように、大きく分けて、当該
入出力装置40が適用される機器の機能に応じて種々の
画面が表示される表示手段としての液晶表示パネル1
と、この液晶表示パネル1の下部に配置される検出手段
としてのメンブレンスイッチ41とから構成されてい
る。
【0083】上記液晶表示パネル1は、前記実施の形態
2と同様に構成されているが、この実施の形態6では、
液晶表示パネル1は、筐体6を取り外した状態となって
いる。
【0084】また、この実施の形態6では、液晶表示素
子2の裏面側にも偏光板3が設けられており、この偏光
板3の裏面側に反射板4が積層配置されている。
【0085】さらに、上記反射板10の下部には、液晶
表示パネル1の表面側から指やペン等によって押された
位置を検出するための検出手段としてのメンブレンスイ
ッチ41が配置されている。このメンブレンスイッチ4
1は、薄い合成樹脂製のシートからなる一対のスイッチ
シート42、42を備えており、これらの一対のスイッ
チシート42、42は、液晶表示パネル1と略同一の大
きさの平面形状に形成されている。また、上記スイッチ
シート42、42の相対向する面には、円形状又は矩形
状のスイッチ用電極43が、所定のピッチで縦方向及び
横方向に沿って碁盤の目状に形成されている。さらに、
上記一対のスイッチシート42、42の間には、スイッ
チ用電極43の部分が開口したスペーサシート44が介
在されている。
【0086】そして、上記メンブレンスイッチ41は、
指等で押された領域のスイッチシート42、42が撓ん
で、これら一対のスイッチシート42、42に形成され
た上下のスイッチ用電極43が互いに接触することによ
り、押された位置を検出可能となっている。
【0087】ところで、この実施の形態に係る入出力装
置42は、図12に示すように、フレキシブルな液晶表
示パネル1の上部に、視認性向上シートとしても機能す
る緩衝層5が配置されており、この視認性向上シートと
しても機能する緩衝層5としては、例えば、ゲル状のシ
リコーン樹脂5が用いられる。また、偏光板3の表面
も、ゲル状のシリコーン樹脂5によって覆われている。
【0088】前記実施の形態では、主に液晶表示素子の
下に反射板を直接配置する反射方式の液晶表示パネルを
想定して説明したが、フレキシブル基板の下に偏光板を
配置する透過型の液晶表示パネルにも適用することがで
きることは勿論である。
【0089】また、液晶表示パネルが透過式の場合は、
液晶を挟持する基板の下には偏光板を配置し、さらに下
面から光を透過させるためのバックライトを配置するよ
うに構成しても良い。
【0090】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を介
して偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板の表面を緩
衝材と同一の材料によって一体的に被覆したので、偏光
板が直接外部の環境と接触することがなく、高温・高湿
環境下で生じる偏光板の反りが原因で、偏光板がフレキ
シブルな基板から剥がれたり、偏光板の反りによって起
こるフレキシブルな基板の反りや歪みを無くすことがで
き、高温・高湿環境下でも表示品質が劣化せず、上から
の押圧に対して強くて、軽い液晶表示パネル及びこれを
用いた入出力装置並びに液晶表示パネルの製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る液晶表
示パネルを示す断面図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る液晶表
示パネルを示す平面図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る液晶表
示パネルを示す断面図である。
【図4】 図4はこの発明の実施の形態2に係る液晶表
示パネルを示す断面図である。
【図5】 図5はこの発明の実施の形態2に係る液晶表
示パネルの製造方法を示す断面図である。
【図6】 図6はこの発明の実施の形態2に係る液晶表
示パネルの製造方法を示す断面図である。
【図7】 図7はこの発明の実施の形態2に係る液晶表
示パネルの製造方法を示す断面図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態3に係る液晶表
示パネルを示す断面図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態4に係る液晶表
示パネルを示す断面図である。
【図10】 図10はこの発明の実施の形態4に係る液
晶表示パネルを示す平面図である。
【図11】 図11はこの発明の実施の形態5に係る液
晶表示パネルを示す断面図である。
【図12】 図12はこの発明の実施の形態6に係る液
晶表示パネルを示す断面図である。
【符号の説明】
【0055】1:液晶表示パネル、2:液晶表示素子、
3:偏光板、4:反射板、5:シリコーン樹脂(緩衝
層)、6:筐体。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の少なくと
    も表面側に配置される偏光板とを備えた液晶表示パネル
    において、前記液晶表示素子の表面側に透明な緩衝材を
    介して偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板の表面を
    緩衝材と同一の材料によって一体的に被覆したことを特
    徴とする液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の少なくと
    も表面側に配置される偏光板と、前記液晶表示素子の裏
    面側に配置される反射板とを備えた液晶表示パネルにお
    いて、前記液晶表示素子の裏面側に反射板を積層状態に
    配置するとともに、前記液晶表示素子の表面側に透明な
    緩衝材を介して偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板
    の表面を緩衝材と同一の材料によって一体的に被覆した
    ことを特徴とする液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の表裏両面
    側に配置される偏光板とを備えた液晶表示パネルにおい
    て、前記液晶表示素子の裏面側に偏光板を積層状態に配
    置するとともに、前記液晶表示素子の表面側に透明な緩
    衝材を介して偏光板を積層状態に配置し、当該偏光板の
    表面を緩衝材と同一の材料によって一体的に被覆したこ
    とを特徴とする液晶表示パネル。
  4. 【請求項4】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の表面側に
    配置される偏光板とを備えた液晶表示パネルにおいて、
    前記偏光板の周囲に固着された弾性体シートによって、
    当該偏光板の周囲に外方に向けて張力が作用するように
    構成したことを特徴とする液晶表示パネル。
  5. 【請求項5】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の表面側に
    配置される偏光板とを備えた液晶表示パネルにおいて、
    前記偏光板を使用状態で変形する方向と逆方向に予め変
    形させた後に、前記液晶表示素子の表面側に偏光板を固
    着したことを特徴とする液晶表示パネル。
  6. 【請求項6】 可撓性のある表示画面上に情報を表示す
    る表示手段と、前記表示手段の下に設けられ当該表示手
    段の視認側からの押圧により表面画面上の位置を検出す
    る検出手段とを備えた入出力装置において、前記表示手
    段は、可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持してなる
    液晶表示素子と、前記液晶表示素子の少なくとも表面側
    に配置される偏光板とを備え、前記液晶表示素子の表面
    側に透明な緩衝材を介して偏光板を積層状態に配置し、
    当該偏光板の表面を緩衝材と同一の材料によって一体的
    に被覆したことを特徴とする入出力装置。
  7. 【請求項7】 可撓性を有する一対の基板で液晶を挟持
    してなる液晶表示素子と、前記液晶表示素子の少なくと
    も表面側に配置される偏光板とを備えた液晶表示パネル
    の製造方法において、前記液晶表示素子及び偏光板を収
    容した筐体6内に未硬化状態の透明な緩衝材を流し込ん
    た後、当該緩衝材を硬化させ、前記液晶表示素子の表面
    側に透明な緩衝材を介して偏光板を積層状態に配置した
    状態で、当該偏光板の表面を緩衝材と同一の材料によっ
    て一体的に被覆したことを特徴とする液晶表示パネルの
    製造方法。
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