JP4009352B2 - 誘導電動機を用いた洗濯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三相誘導電動機を用いた洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の洗濯機の回転翼を駆動するモータは単相の誘導電動機がほとんどである。単相誘導電動機は電源周波数と、ギヤやベルト等の減速機の減速比とで決まる一定の回転速度で回転して回転翼を駆動している。単相誘導電動機は低速回転域でのトルクが小さいため、一度に洗濯できる洗濯物の量や洗濯方式が限られていた。
【0003】
この問題を解決する手段として、例えば、特開平7−255988号公報に、DCブラシレスモータとインバータ回路を用いることで、回転翼の回転を可変速にする方法が提案されている。
【0004】
また、特開平6−351292号公報に、三相誘導電動機の回転を、インバータ回路を用いるV/f制御で可変速にする方法が提案されている。
【0005】
また、洗濯槽内の洗濯物の量を推定するものとしては、例えば、特開昭61−8094号公報には、回転翼を駆動するモータへ通電して所定回転数に達した時点で通電を止め、その時点から惰性で回転するモータが自然に停止するまでの時間で洗濯物の量の推定する方式が提案されている。また、特開平6−71085号公報には、モータに取り付けた速度センサの情報から洗濯物の量を推定する方式が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のDCブラシレスモータを用いた方式では、誘導電動機に比べてDCブラシレスモータのコストが高いといった問題点を有していた。
【0007】
従来の、モータの印加電圧と周波数の比V/fを一定にして制御するインバータ制御で三相誘導電動機の速度制御を行おうとすると、制御性が直流電動機に比べると非常に悪く、特に低速域で大きなトルクを得るのが容易ではない。そのため一度に大量の洗濯物を洗濯することが容易ではないといった問題点を有していた。
【0008】
洗濯物の重量などの洗濯物の量の推定方法では、前記の駆動モータが惰性で回転する時間で推定するものは推定精度が悪いという問題点がある。またモータの回転速度に基づいて推定する方法では、速度センサを取り付けなければならないといった問題点を有していた。
【0009】
本発明は、三相誘導電動機を用いる洗濯機において、DCブラシレスモータと同等の性能の発揮を可能とするインバータ駆動を行い、低コストで大量の洗濯物の洗濯を可能にする洗濯機を提供することを目的とする。更に、センサを用いることなく、精度良く洗濯物の量を推定できる洗濯機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の洗濯機は、洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電動機の回転速度を推定する速度推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令と前記速度推定器の出力に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値との差に予め定めた試験運転定数を乗算したものを前記トルク電流成分として指令して前記三相誘導電動機を試験運転させる試験運転制御器と、前記試験運転中の前記速度推定器の出力値に基づいて洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器と、を有する。
【0011】
更に、三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値との差に予め定めた試験運転定数を乗算したものを前記のトルク電流成分として求め、これを指令値として前記三相誘導電動機に与えてを試験運転させる試験運転手段を有している。この試験運転中の前記速度推定器の出力に応じて、洗濯物の量を推定する洗濯物量推定手段を有していることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
《第1実施例》
以下本発明の第1の実施例の洗濯機について、図1を参照しながら説明する。
【0013】
図1は本発明の第1の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0014】
図1において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して、洗濯と脱水を行う洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。三相誘導電動機の回転速度を指示する回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110の出力端は、すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の2つの入力端にそれぞれ接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続され、PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b、及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されている。三相誘導電動機100には回転速度を検出する速度検出器128が設けられており、速度検出器128の出力端は、前記速度制御器110の制御入力端と増幅器115の入力端とに接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の入力端に接続されている。加算器114の他の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。
【0015】
以上のように構成された洗濯機について、以下図1を用いてその動作を説明する。
【0016】
洗濯脱水槽104内に取り付けられた回転翼102を、伝達機構106を介して三相誘導電動機100で回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0017】
一般に、三相誘導電動機について考察するとき、三相/二相変換を行って二相誘導電動機として二相モデルで考察することができる。二相誘導電動機の基礎式を式1に示す。
【0018】
【数1】
【0019】
ここで,i1d,i1qはそれぞれ一次側である固定子に流れるd軸電流及びd軸と位相差が90度であるq軸電流を表し、v1d,v1qはそれぞれd軸電圧及びd軸と位相差が90度のq軸電圧を表す。ψ2d,ψ2qはそれぞれ二次側である回転子のd軸及びq軸の二次磁束を表す。また,Rj,Lj(jは1又は2)はそれぞれj次側の抵抗及びインダクタンスを表す。またMは相互インダクタンス,ωmはモータの回転角速度,pはモータのN極とS極の対の数である極対数を表す。
【0020】
直流モータの速度制御と同様に、速度制御器110は、回転速度指令値ωm *と速度検出器128によって検出された回転速度の値ωm から、トルクを発生させるトルク電流を指示するトルク電流指令値I1q *を、例えば次の式2により求める。
【0021】
【数2】
【0022】
ここで、Kps、Kisは速度制御ゲインで、望みの応答特性になるように設定する定数である。
【0023】
誘導電動機には永久磁石がないので、永久磁石が作る磁界に相当する磁界を作るために予め定めた励磁電流を励磁電流指令値I1d * に基づいて与える。そしてすべり周波数演算器112は、励磁電流指令値I1d *とトルク電流指令値I1q *とを用いて、すべり速度ωs を式3で計算する。
【0024】
【数3】
【0025】
三相誘導電動機の回転速度ωm と極対数pとの積を増幅器115で求め、この積と上記のすべり速度ωs とを加算器114で加算する。加算結果を積分器116で積分することにより、式4に示す電気的位相角θ0 が求められる。
【0026】
【数4】
【0027】
更に、回転/静止座標変換器118において、あたかも永久磁石があるかのように、前記の励磁電流指令値I1d *とトルク電流指令値I1q *と電気的位相角θ0 とを用いて、式5に示す演算を行う。
【0028】
【数5】
【0029】
その結果、励磁電流指令値I1d *とトルク電流指令値I1q *は、位相差が90度の二相の電流を指示する一次交流電流指令値i1d *、i2q *に変換される。次に一次交流電流指令値i1d *、i1q *は二相/三相変換器120により、式6に従って三相の電流を指示する一次交流電流指令値i1a *,i1b *,i1c * に変換される。
【0030】
【数6】
【0031】
これらの電流指令値通りの電流を流すことができれば、直流電動機と同等の性能の三相誘導電動機を実現することが可能となる。
【0032】
次に、電流制御器122の動作について説明する。実際の一次交流電流i1a,i1b,i1c がそれぞれ一次交流電流指令値i1a *,i1b *,i1c *に追従する様に電流フィードバック制御を行う。これは、例えば、実際の一次交流電流をそれぞれ電流検出器126a,126b,126cで検出し、式7に示す計算を行って電圧指令値v1z(zはa,b又はc)を出力する。
【0033】
【数7】
【0034】
ここで、Kpc、Kicは電流制御ゲインで、指令値に追従するために設定する定数である。PWMインバータ124は、電流制御器122からの制御信号である電圧指令値V1Zに従うパルス幅の信号に従って、コンバータ130によって商用電源から作られた直流電圧を内部のトランジスタでオンオフさせる。これによって三相誘導電動機100に望みの電圧を加えて電流を流す。
【0035】
なお、三相誘導電動機100に供給される三相の、それぞれの一次交流電流ila, ilb,i1cを加算すると式8に示すように零になる。
【0036】
【数8】
【0037】
一次交流電流の検出においては、三相のうちのいずれか2相の電流を検出し、残りの1相の電流は検出した2相の電流値から計算してもよい。以上の動作により、三相誘導電動機に供給される一次交流電流が望みの指令値になるように制御でき、三相誘導電動機の回転速度を望みの速度に制御することができる。
【0038】
以上の制御方式により、三相誘導電動機の起動時のトルク特性も含めた制御性が改善され、直流電動機と同様の優れた制御性を得ることができ、望みの回転速度で一度に大量の洗濯物を洗濯できる洗濯機を容易に実現することが可能となる。
【0039】
なお、第1の実施例では、電流を検出し、電流制御を行う例について説明したが、三相誘導電動機固有の定数や式1の基礎式を用いて、電流を推定し、電圧制御で行っても良い。
【0040】
また、三相誘導電動機で回転翼を回して洗濯する方式の洗濯機の例を示したが、回転翼を用いずに洗濯脱水槽を直接回転させるといった例えばドラム式の洗濯機にも適用できる。
【0041】
なお、第1の実施例では、三相誘導電動機の回転速度を検出するエンコーダ等の速度検出器が必要であるので、大きさの面でもコストの面でも他の電動機との優位性が損なわれる。そこで、以下に本発明の第2の実施例として、速度検出器を用いずに直流電動機と同等の制御性を有する三相誘導電動機の制御装置を用いた洗濯機について説明する。
【0042】
≪第2実施例≫
以下本発明の第2の実施例の洗濯機について、図2を参照しながら説明する。
【0043】
図2は本発明の第2の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0044】
図2において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aを駆動する伝達機構106に連結されている。回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110の出力端はすべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の入力端に接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続され、PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。
【0045】
PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されている。電流検出器126a、126b、及び126cの出力端は三相/二相変換器220の3つの入力端にも接続されている。三相/二相変換器220の2つの出力端は二次磁束推定器224の2つの入力端にそれぞれ接続され、さらに前記2つの出力端の一方は第1速度推定器226の入力端に接続され、他方は第2速度推定器228の入力端に接続されている。電流制御器122の3つの出力端は三相/二相変換器222の3つの入力端にそれぞれ接続され、三相/二相変換器222の2つの出力端は二次磁束推定器224の他の2つの入力端にそれぞれ接続されている。二次磁束推定器224の2つの出力端は第1速度推定器226の他の2つの入力端に接続されている。二次磁束推定器224の他の2つの出力端は第2速度推定器228の他の2つの入力端に接続されている。第1速度推定器226及び第2速度推定器228の出力端は推定速度切換器230の2つの切換接点にそれぞれ接続されている。推定速度切換器230の共通接点は増幅器115と速度制御器115の入力端に接続されている。
【0046】
増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他方の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。
【0047】
以上のように構成された洗濯機について、以下図2を用いてその動作を説明する。
【0048】
洗濯脱水槽104内に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0049】
すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124及びコンバータ130の動作は第1の実施例と同じであるのでその説明を省略する。速度制御器110は、三相誘導電動機の回転速度指令値ωm *と速度推定器200の出力の速度推定値ωmeから、トルク電流指令値I1q *を、例えば次の式9によって求める。
【0050】
【数9】
【0051】
Kps、Kisは速度制御ゲインで、望みの応答特性になるように設定する定数である。速度推定が正しく行われれば、第1の実施例と同様、直流電動機と同等の制御性を実現することができる。
【0052】
以下に三相誘導電動機の回転速度を推定する動作の一例について説明する。
【0053】
三相/二相変換器220で、電流検出器126a,126b,126cのそれぞれの検出出力i1a、i1b、i1cを式10を用いて二相の交流電流i1d,i1qに変換する。
【0054】
【数10】
【0055】
次にもう一つの三相/二相変換器222で、三相の電圧指令値v1z(zはa,b又はc)を式11を用いて二相の交流電圧v1d,v1qに変換する。
【0056】
【数11】
【0057】
これらの二相交流電流及び二相交流電圧から、二次磁束推定器224により、式12及び13を用いて二次磁束ψ2d,ψ2qを推定できる。
【0058】
【数12】
【0059】
【数13】
【0060】
ここで、二相モデルにおける三相誘導電動機の基礎式の式1から、三相誘導電動機の回転速度ωmeを推定する次の2つの式が得られる。
【0061】
【数14】
【0062】
【数15】
【0063】
これらの2つの式はともに、分母が0となる場合があり、その近傍で推定精度が悪くなる。しかし、三相誘導電動機が駆動されている状態では、式14の分母である二次磁束ψ2qの変化と式15の分母である二次磁束ψ2dの変化は、互いに位相が90度ずれた正弦波状になるため、両方とも0になることはない。
【0064】
第1の速度推定器226が式14に従って、まず分子に当たる推定速度分子部を算出し、これを分母である二次磁束ψ2qで除算して三相誘導電動機の回転速度を推定する。次に第2の速度推定器228が式15に従って、まず分子に当たる推定速度分子部を算出し、これを分母である二次磁束ψ2dで除算して三相誘導電動機の回転速度を推定する。次に推定速度切換器230により二次磁束ψ2d,ψ2qの大きさを測定し、これらが0近傍の値でない方、即ち、分母が0近傍の値でない方を選択する。これによって常に精度よく三相誘導電動機の回転速度を推定できることになる。
【0065】
以上の方法により、第1実施例で用いた速度検出器128を用いなくても、低速回転から高速回転まで大きなトルクを得ることができ、大量の洗濯物の洗濯を可能とする洗濯機を容易に実現できる。
【0066】
第2実施例では二相/三相変換器120で、三相の一次交流電流指令値を形成して、三相の一次交流電流と比較して、電流制御器122で、三相の一次交流電流をそれぞれ制御した。他の方法として電流検出器126a、126b、126cで検出した三相一次交流電流を三相/二相変換器220で二相の一次交流電流とし、この二相電流を二相/三相変換器120に入る前の二相の一次交流電流指令値と比較する。比較結果に基づいて電流制御を行い、二相の電圧指令値を二相/三相変換器で三相の電圧指令値として形成してもよい。
【0067】
また、第2実施例でも実際の電圧の代わりに電圧指令値を用いているが、これにより電圧を検出する電圧検出器が不要となる利点がある。この場合、PWMインバータ124がオンする時の時間遅れ等の影響を補正すれば、電圧指令値の精度がさらに向上する。
【0068】
なお、本実施例でも、三相誘導電動機で回転翼を回して洗濯する洗濯機の例を示したが、回転翼を用いずに洗濯脱水槽を直接回転させるといった例えばドラム式の洗濯機にも適用できる。
【0069】
≪第3実施例≫
第1及び第2の実施例では、あたかも三相誘導電動機に永久磁石があるように、磁界を作る励磁電流が一定になるように制御している。しかし、高速回転領域で大きいトルクを得るためには、励磁電流を増加させる必要がありそのために高い直流電圧が必要となる。コンバータ130の出力の直流電圧は商用電源の電圧で決まるため電圧値には限界がある。そのため、高速回転領域で大きなトルクを得ることが困難であった。
【0070】
以下に本発明の第3の実施例として、脱水時等の高速回転領域でも比的大きなトルクが得られる三相誘導電動機の制御装置を有する洗濯機について説明する。
【0071】
以下本発明の第3の実施例の洗濯機について、図3を参照しながら説明する。
【0072】
図3は本発明の第3の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0073】
図3において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して、洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110の出力端は、すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。励磁電流変換器300の入力端は速度制御器110の入力端に接続されている。
【0074】
すべり周波数演算器112及び回転/静止座標変換器118の他の入力端には、励磁電流変換器300の出力端が接続されている。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の2つの入力端に接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続されるとともに、PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b、及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されるとともに、速度推定器200の他の3つの入力端に接続されている。
【0075】
速度推定器200の出力端は増幅器115の入力端と速度制御器110の他の入力端に接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。
【0076】
以上のように構成された洗濯機について、以下図3を用いてその動作を説明する。
【0077】
第3の実施例においても、洗濯脱水槽104に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0078】
速度制御器110、すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124、コンバータ130及び速度推定器200の動作は第2の実施例と同じであるのでその説明を省略する。
【0079】
本実施例では、回転速度指令値ωm *を入力とし、励磁電流指令値I1d *を出力する励磁電流変換器300を備えている。脱水時などの三相誘導電動機を高速で回転させる場合、電流制御器122からの出力である一次交流電圧の制御値の最大値が、電源電圧で決まるコンバータ130の出力である直流出力電圧よりも大きくなる。このため望みのトルクを発生させることができず、電動機の回転速度が低下する。
【0080】
そこで、脱水時には、励磁電流指令値I1d *を洗濯時などの低速回転時より小さくする。これにより、高速回転でも比較的大きなトルクを出すことができ脱水能力を上げることができる。
【0081】
なお、本実施例では、三相誘導電動機で回転翼を回して洗濯する洗濯機の例を示したが、回転翼を用いずに洗濯脱水槽を直接回転させる例えばドラム式の洗濯機にも適用できる。
【0082】
≪第4実施例≫
電源の周波数で決まる一定速度でしか運転できない単相誘導電動機は回転速度の立ち上がり特性を変えることができず、回転翼の回転の始動時や反転動作時のショックを和らげることができない。そのために振動や騒音が大きいといった問題点があった。
【0083】
そこで、本発明の第4の実施例として、回転の始動時や反転動作時のショックを和らげ、低振動かつ低騒音の動作を実現する洗濯機について以下に説明する。
【0084】
以下本発明の第4の実施例の洗濯機について、図4を参照しながら説明する。
【0085】
図4は本発明の第4の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0086】
図4において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して選択脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。速度指令値発生器320の出力端は速度制御器110の入力端に接続され回転速度指令値ωm *が入力される。速度制御器110の出力端はすべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の2つの入力端にそれぞれ接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続されるとともに速度推定器200の3つの入力端に接続されている。PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。
【0087】
PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されるとともに速度推定器200の他の3つの入力端に接続されている。
【0088】
速度推定器200の出力端は増幅器115の入力端と速度制御器110の他の入力端に接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他方の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。
【0089】
以上のように構成された洗濯機について、以下図4,図5を用いてその動作を説明する。
【0090】
第4の実施例においても、洗濯脱水槽104に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0091】
速度制御器110、すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124、コンバータ130、速度推定器200の動作は第3の実施例と同じであるので説明を省略する。
【0092】
従来の一定速度で回転翼102が回転する洗濯機と同様に、三相誘導電動機にステップ状に変化する回転速度指令値ωm *を加えると、速度制御ゲインで決まる過渡応答によるショックをともなう動作しか実現できない。したがって、ショックがない様にゆっくりなめらかに回転速度を立ち上げるためには速度制御ゲインを小さく設定する必要がある。しかし速度制御ゲインを小さくすると、洗濯物が回転翼に引っかかった場合などの特性を改善する外乱抑制特性が悪くなる。また洗濯物の量によって、立ち上がりの時間が変わるといった問題がある。そこで、回転速度指令値ωm *(t)を、例えば、図5の曲線を表す式16のような3次の時間関数とする。
【0093】
【数16】
【0094】
ここで、Tは立ち上がり時間で、ωmTは最終の目標回転速度である。トルク電流指令値I1q * を速度推定値ωmeを用いて、例えば次の式17のように与える。
【0095】
【数17】
【0096】
これにより、望みの過渡応答特性を実現することができ、始動時や反転動作時のショックを和らげ、低振動かつ低騒音の洗濯機を実現することができる。
【0097】
なお、本実施例では、回転速度指令値ωm *(t) を3次関数として与えたが、正弦波状の関数や複数の関数を組み合わせた関数などの連続関数でも良い。
【0098】
また、本実施例でも、三相誘導電動機で回転翼を回して洗濯する洗濯機の例を示したが、回転翼を用いずに洗濯脱水槽を直接回転させるといった例えばドラム式の洗濯機にも適用できる。
【0099】
≪第5実施例≫
洗濯をするとき洗濯物の量に応じた給水を行えば、洗い不足の問題の解消や水の節約が可能となる。そのためには、給水を行う前に、洗濯物の量(例えば重量)を精度良く推定する必要がある。
【0100】
そこで、本発明の第5の実施例として、給水を行う前に、回転翼を試験的に回転させて、洗濯物の量を精度良く推定できる洗濯機について説明する。
【0101】
図6は本発明の第5の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0102】
図6において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110と試験運転制御器400の出力端はそれぞれ切換器404の2個の切換接点に接続されている。切換器404の共通接点はすべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の入力端に接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続され、PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。
【0103】
PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されるとともに速度推定器200の他の3つの入力端に接続されている。
【0104】
速度推定器200の出力端は増幅器115、速度制御器110、試験運転制御器400、洗濯物量推定器402の入力端に接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。洗濯物量推定器402の出力端は洗濯脱水槽104の水量を調節する水量調節器412の入力端に接続されている。
【0105】
以上のように構成された洗濯機について、以下図6を用いてその動作を説明する。
【0106】
洗濯物量を推定する場合、洗濯物を洗濯する場合と同様に、洗濯脱水槽104に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して試験運転させる。例えば特開平3−198899号公報に示される様に、洗濯脱水槽104に給水後に推定する方法も考えられるが、使用者が給水が終わるまで待たなければならないという欠点があるため、給水前に推定するのが望ましい。しかし、給水前に、洗濯する場合と同様に回転翼102を回転させると、洗濯物が浮き上がったり、丸まったり、回転翼にひっかかったりするため推定精度が悪い。特に、過渡応答時は、洗濯物のひっかかりなどの影響が多く出るため、推定精度が悪い。
【0107】
そこで、洗濯物量を推定するために試験運転をする場合、まず、切換器404を試験運転制御器400側に切り換える。そして、洗濯物の量が容易に推定できるように、三相誘導電動機の回転速度指令値ωm *と速度推定器200の出力値である速度推定値ωmeから、試験運転制御器400が、トルク電流指令値I1q * を、次の式18のように与える。
【0108】
【数18】
【0109】
ここで、Kpsは速度制御ゲインを表す。すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124、コンバータ130及び速度推定器200の動作は第2の実施例と同じであるので説明を省略する。
【0110】
トルク電流指令値I1q * を式18で与えた場合、洗濯時の動作と異なり、積分項が含まれていないため、負荷となる洗濯物の量が増えるほど、三相誘導電動機の回転速度が遅くなる。このため速度推定器200の出力である速度推定値の大きさから洗濯物量を容易に推定できる。
【0111】
例えば、洗濯物量を5段階に分ける場合、洗濯物量推定器402は、速度推定値ωmeと予め試験して定めたしきい値ω1ないしω4とを式19、20、21、22及び23に示すように比較して分ける。
【0112】
【数19】
【0113】
【数20】
【0114】
【数21】
【0115】
【数22】
【0116】
【数23】
【0117】
なお、式18の制御ゲインKpsは、洗濯できうる最大の洗濯物を入れた場合に、十分に三相誘導電動機の回転速度が遅くなるように、低く設定する方が望ましい。また、回転速度指令値ωm *は、大きく設定すると、回転速度が速くなり洗濯物が丸まる可能性が増えるため、洗濯時よりも早い速度に設定するのは望ましくない。
【0118】
そして、洗濯物量が推定された後、水量調節器412はこの洗濯物量に応じて給水量を定める。次に、切換器404は速度制御器110側に切り換えられ、第2の実施例で説明した洗濯を実行する。
【0119】
なお、本実施例では、速度推定値の大きさで洗濯物量を推定したが、洗濯物量が多いほど、速度推定値のばらつきが大きくなる。そこで、複数回、試験運転を行い、その時の速度推定値のばらつきで洗濯物量を推定してもよい。
【0120】
また、本実施例では、速度推定値の大きさで洗濯物量を推定したが、以下に説明する様にトルク電流成分で推定しても良い。次にこの方法について説明する。
【0121】
まず、洗濯物量を推定する場合の試験運転では、洗濯物の量が容易に推定できるように、試験運転制御器400が、三相誘導電動機の回転速度指令値ωm *と速度推定器200の出力値である速度推定値ωmeから、速度制御器110と同様に、トルク電流指令値I1q * を、次の式24のように与える。
【0122】
【数24】
【0123】
ここで、KpL,KILは速度制御ゲインである。トルク電流指令値I1q * を式24で与えた場合、速度誤差の積分項が含まれているため、洗濯物の量の大小に関わらず速度推定値が回転速度指令値に追従するまでトルク電流指令値が増加する。つまり、洗濯物の量が増えるとトルク電流指令値も増加する。したがって、速度推定値の大きさではなく、トルク電流指令値で洗濯物の量が容易に推定できる。
【0124】
なお、トルク電流指令値が変化すると、式3によりすべり速度が増加するため、一次交流電流及び一次交流電圧の周波数が増加する。したがって、これらの周波数の大小により洗濯物量を推定しても良い。
【0125】
更に、試験運転を開始した時刻から、速度推定値が回転速度指令値近傍に達するまでの応答時間、即ち、速度推定値と回転速度指令値との偏差が予め定めた偏差幅に入るまでの応答時間は、洗濯物量が増えるにしたがって増加する。したがって、この応答時間を測定し、その応答時間により洗濯物量を推定しても良い。この場合、洗濯物量の推定精度を上げるため、速度制御ゲインKpL,KILを洗濯動作時よりも小さくしても良い。
【0126】
また、トルク電流指令値を予め定めた一定の値に設定し、試験運転を開始する時刻から、速度推定値が規定の値になるまでの時間を測定し、この時間により洗濯物量を推定しても良い。この場合も、洗濯物量の推定精度を上げるため、通常の洗濯時に発生するトルクよりも小さなトルクとなるトルク電流指令値に設定しても良い。
【0127】
≪第6実施例≫
三相誘導電動機の回転速度を推定する式12ないし式15の演算式や、すべり速度を計算する式3では、三相誘導電動機固有の定数であるj(jは1又は2)次側の抵抗Rj,j次側のインダクタンスLj,相互インダクタンスMなどを用いる。
【0128】
しかし、これらの三相誘導電動機固有の定数は、電動機の製造時のばらつき等の影響で個々の値が異なるため、速度推定の精度が悪くなり、制御性能やモータ効率が悪化する恐れがある。
【0129】
そこで、本発明の第6の実施例として、三相誘導電動機固有の定数を測定して、常に最適な洗濯を実行することができる洗濯機について説明する。
【0130】
以下本発明の第6実施例の洗濯機について、図面を参照しながら説明する。
【0131】
図7は本発明の第6の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0132】
図7において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110の出力端は、すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の入力端に接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は3回路の切換器452の3つの切換接点にそれぞれ接続されている。切換器452の他の3つの切換接点には定数測定用電流指令器450の3つの出力端が接続されている。切換器452の3つの共通接点は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続され、PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。
【0133】
PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。電流制御器122の前記3つの出力端は、3回路の切換器456の3つの共通接点に接続されている。PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されるとともに、3回路の切換器458の3つの共通端子にそれぞれ接続されている。切換器456及び458の一方のそれぞれ3つの切換接点は速度推定器200の入力端に接続され、他方のそれぞれ3つの切換接点は電導規定数測定器454の入力端に接続されている。
【0134】
速度推定器200の出力端は速度制御器110と増幅器115の入力端に接続されている。電導規定数測定器454の出力端はすべり周波数演算器112と速度推定器200の入力の入力端に接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。
【0135】
以上のように構成された洗濯機について、以下図7を用いてその動作を説明する。
【0136】
本実施例においても、洗濯脱水槽104に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0137】
速度制御器110、すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124、コンバータ130及び速度推定器200の動作は第5の実施例と同じであるのでその説明を省略する。
【0138】
以下に、三相誘導電動機固有の定数を測定について説明する。
【0139】
三相誘導電動機固有の定数を測定する方法として、例えば、平成8年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集(1)、の375−378頁(誘導電動機のモータ定数測定方法、田澤、松浦、佐藤)に、電動機を停止させたままで測定する方法が示されている。この方法等で三相誘導電動機固有の定数を測定する場合、電動機が停止した状態で定数測定用電流指令器450から測定のため短時間(例えば数秒)電流を流す。そのため、電動機の動作中には測定できない。
【0140】
そこで第6の実施例では、洗濯機の電源投入時か、給水時及び脱水時等の電動機が動作していない期間に、切換器452で電流制御器122の入力を二相/三相変換器120から定数測定用電流指令器450に切り換える。さらに切換器456,458で電流制御器122とPWMコンバータ124の出力を速度推定器200から電動機定数測定器454に切り換えて、三相誘導電動機固有の定数を測定する。そして、すべり周波数演算器112及び速度推定器200で用いる三相誘導電動機固有の定数を変更する。
【0141】
これにより、個々の電動機の製造上のばらつきが補償される。電動機の動作中の温度上昇による抵抗値の変動も、給水あるいは脱水の動作毎に測定することにより、三相誘導電動機固有の定数の変動の影響を抑えることが可能となり、常に最適な洗濯を行うことができる。
【0142】
≪第7実施例≫
三相誘導電動機固有の定数の巻数の抵抗値、自己インダクタンス及び相互インダクタンスの内、抵抗値以外は使用中に変化しない。従って一度測定した値を記憶する電動機定数記憶器を設けて記憶し、この電動機定数記憶器に記憶された値を用いて制御すれば良い。
【0143】
三相誘導電動機固有の定数が予め分かっていたとしても、三相誘導電動機を動作させると、電動機の温度が上昇し、それに伴い抵抗Rj が変化する。従って速度推定の精度が悪くなり、制御性能やモータ効率が悪化する恐れがある。
【0144】
上記の問題を解決するために本発明の第7の実施例として、電動機の温度上昇に伴う抵抗値の変化を補正して、常に最適な洗濯を実行することができる洗濯機について説明する。
【0145】
以下本発明の第7の実施例の洗濯機について、図8を参照しながら説明する。
【0146】
図8は本発明の第7の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【0147】
図8において、三相誘導電動機100の回転軸100Aは伝達機構106を介して洗濯脱水槽104内に設けられた回転翼102の回転軸102Aに連結されている。回転速度指令値ωm *が入力される速度制御器110の出力端は、切換器404の一方の切換接点に接続されている。切換器404の他方の切換接点には回転速度指令値ωm *が入力される試験運転制御器400の出力端が接続されている。切換器404の共通接点はすべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の一方の入力端に接続されている。すべり周波数演算器112と回転/静止座標変換器118の他方の入力端には励磁電流指令値I1d *が入力される。
【0148】
回転/静止座標変換器118の2つの出力端は2相/3相変換器120の入力端に接続され、2相/3相変換器120の3つの出力端は電流制御器122の3つの入力端にそれぞれ接続されている。電流制御器122の3つの出力端はPWMインバータ124の3つの入力端にそれぞれ接続されるとともに速度推定器200の3つの入力端にそれぞれ接続されている。PWMインバータ124の3つの出力端は三相誘導電動機100に接続されている。PWMインバータ124の2つの入力端はコンバータ130を介して単相100VのAC電源に接続されている。PWMインバータ124と三相誘導電動機100との間の3本の接続線にはそれぞれ電流検出器126a、126b及び126cが設けられており、電流検出器126a、126b及び126cの出力端は電流制御器122の3つの制御入力端にそれぞれ接続されるとともに速度推定器200の他の3つの入力端に接続されている。
【0149】
速度推定器200の出力端は切換器15、速度制御器110、試験運転制御器400、洗濯物量推定器402及び増幅器115の各入力端に接続されている。増幅器115の出力端は加算器114の一方の入力端に接続されている。加算器114の他方の入力端にはすべり周波数演算器112の出力端が接続され、加算器114の出力端は積分器116の入力端に接続されている。積分器116の出力端は回転/静止座標変換器118の他の入力端に接続されている。洗濯物量推定器402の出力端は抵抗値曲線選択器500の入力端に接続されている。抵抗値曲線選択器500の出力端は抵抗値補正器504の入力端に接続されている。また抵抗値補正器504にはタイマ502が接続されている。抵抗値補正器504の2つの出力端は、それぞれすべり周波数演算器112と速度推定器200の入力端に接続されている。
【0150】
図9は本発明の三相誘導電動機の洗濯物量をパラメータとした動作時間と温度を示すグラフである。
【0151】
以上のように構成された洗濯機について、以下図8、図9を用いてその動作を説明する。
【0152】
本実施例においても、洗濯脱水槽104に取り付けられた回転翼102を、三相誘導電動機100で伝達機構106を介して回転させることで、洗濯物を洗濯する。
【0153】
速度制御器110、すべり周波数演算器112、加算器114、増幅器115、積分器116、回転/静止座標変換器118、二相/三相変換器120、電流制御器122、PWMインバータ124、コンバータ130、速度推定器200、試験運転制御器400、洗濯物量推定器402及び切換器404の動作は第5の実施例と同じであるので説明を省略する。
【0154】
実際に、洗濯、すすぎ及び脱水をした場合、図9に示す様に、三相誘導電動機は洗濯物量及び動作時間に応じて、温度が上昇する。温度の上昇によって一次抵抗R1 (固定子巻線の抵抗)及び二次抵抗R2 (回転子巻線の抵抗)が変化し、その度合いが温度で決まる。そこで、洗濯物量推定器402によって推定された洗濯物量に応じて、抵抗値曲線選択器500によって、予め計測して設定し、ROMに記憶してある抵抗値上昇曲線を選択する。そしてタイマー502により電動機の動作時間を計測し、抵抗値補正器504によりその時点での一次抵抗R1 及び二次抵抗R 2 を求め、すべり周波数演算器112及び速度推定器200で用いる定数を変更する。これにより、動作中の温度上昇による一次及び二次抵抗値の変動の影響を抑えることが可能となり、常に最適な洗濯を行うことができる。
【0155】
なお、温度の変動は洗濯物量によるものよりも動作時間によるものの方が大きいため、洗濯物量を考慮に入れず三相誘導電動機の動作時間にのみ基づいて一次抵抗R1 及び二次抵抗R2 を変化させても効果がある。
【0156】
【発明の効果】
本発明によれば、洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電動機の回転速度を推定する速度推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令と前記速度推定器の出力に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値との差に予め定めた試験運転定数を乗算したものを前記トルク電流成分として指令して前記三相誘導電動機を試験運転させる試験運転制御器と、前記試験運転中の前記速度推定器の出力値に基づいて洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器と、を有することにより、安価に高機能の洗濯機を実現することができる。また、洗濯物の量を正確に推定できる洗濯機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施例における回転速度指令値と時間の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の第5の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第6の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第7の実施例における洗濯機の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の三相誘導電動機の温度上昇の一例を示す動作時間と温度との関係を表すグラフ。
【符号の説明】
100 三相誘導電動機
102 回転翼
104 洗濯脱水槽
106 伝達機構
110 速度制御器
112 すべり周波数演算器
114 加算器
115 増幅器
116 積分器
118 回転/静止座標変換器
120 二相/三相変換器
122 電流制御器
124 PWMインバータ
126a 電流検出器
126b 電流検出器
126c 電流検出器
128 速度検出器
130 コンバータ
200 速度推定器
220 三相/二相変換器
222 三相/二相変換器
224 二次磁束推定器
226 速度推定器
228 速度推定器
230 推定速度切換器
300 励磁電流変換器
320 速度指令値発生器
400 試験運転制御器
402 洗濯物量推定器
404 切換器
412 水量調節器
450 定数測定用電流指令器
452 切換器
454 電動機定数測定器
456 切換器
458 切換器
500 抵抗値曲線選択器
502 タイマー
504 抵抗値補正器
Claims (11)
- 洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、
前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電動機の回転速度を推定する速度推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令と前記速度推定器の出力に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、
前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値との差に予め定めた試験運転定数を乗算したものを前記トルク電流成分として指令して前記三相誘導電動機を試験運転させる試験運転制御器と、
前記試験運転中の前記速度推定器の出力値に基づいて洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器と、
を有する洗濯機。 - 洗濯物量推定器は、試験運転中の速度推定器の出力の大きさに基づいて、洗濯物の量を推定することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 試験運転制御器は複数回の試験運転を行い、洗濯物量推定器は、複数の試験運転中の速度推定器の出力値の変動幅に基づいて、洗濯物の量を推定することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 試験運転制御器は、洗濯機の最大許容量の洗濯物を洗濯脱水槽に入れて試験運転した場合に、速度推定器の出力値が三相誘導電動機の回転速度指令値に比べて十分に小さくなる試験運転定数を用いることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、
前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電動機の回転速度を推定する速度推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令と前記速度推定器の出力値に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、
前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値に応じて前記三相誘導電動機を試験運転させる試験運転制御器と、
前記試験運転中の前記トルク電流成分に基づいて、洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器と、
を有する洗濯機。 - 洗濯物量推定器は、試験運転中の一次交流電流群あるいは一次交流電圧群の周波数に基づいて、洗濯物の量を推定することを特徴とする請求項5記載の洗濯機。
- 洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、
前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電 動機の回転速度を推定する速度推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、
前記三相誘導電動機の回転速度指令値と前記速度推定器の出力値に応じて前記三相誘導電動機を試験運転させる試験運転制御器と、
試験運転開始時刻から速度推定器の出力値が規定回転速度値に到達するまでの時間に基づいて、洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器と
を有する洗濯機。 - 前記試験運転制御器は、少なくとも、三相誘導電動機の回転速度指令値と速度推定器の出力値との差を積分演算した結果の値に予め定めた試験運転定数を乗算したものをトルク電流成分として指令値に用いて前記三相誘導電動機を試験運転させることを特徴とする請求項5あるいは請求項7記載の洗濯機。
- 試験運転制御器は、洗濯機の最大許容量の洗濯物を洗濯脱水槽に入れて試験運転した場合に、試験運転開始時刻から速度推定器の出力が規定回転速度に到達するまでの時間が、洗濯物がない状態で運転した時に比べて十分に長くなるように試験運転定数を選定することを特徴とする請求項8記載の洗濯機。
- 試験運転制御器は、予め定めた一定のトルク電流成分値を指令して三相誘導電動機を試験運転させることを特徴とする請求項7記載の洗濯機。
- 洗濯脱水槽あるいは洗濯脱水槽に取り付けられた回転翼を駆動する三相誘導電動機と、
前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のそれぞれを測定あるいは推定する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する電流指令値に一致するように制御する電流制御器と、前記一次交流電流群のトルク電流成分と励磁電流成分を独立に指令して、前記一次交流電流群のそれぞれの大きさと周波数を指令する電流指令値を出力する電流指令器と、前記電流検出器群の出力と前記三相誘導電動機固有の定数から前記三相誘導電動機の回転速度を推定する速度推定器と、洗濯物の量を推定する洗濯物量推定器とを有しており、前記三相誘導電動機の回転速度指令と前記速度推定器の出力に応じて前記一次交流電流群を変化させて前記三相誘導電動機の回転速度を制御する制御装置と、
前記洗濯物量推定器の出力と前記三相誘導電動機が動作している時間に応じて、前記三相誘導電動機の固定子の電気抵抗値と回転子の電気抵抗値の少なくとも一方を補正する抵抗値補正器と、
を有する洗濯機。
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