JP4008802B2 - ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、前記布押えに連結され、前記布押えを前記弾性力に抗して下降位置移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置と、針棒を上下動させる主軸モータと、前記布押えアクチュエータおよび前記主軸モータを駆動制御する駆動制御手段を備えたミシンに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来のミシンにおいては、電源の状態を監視し、主軸モータ(ミシン駆動モータ)が回転中に電源の遮断が検出された場合、主軸モータを停止させ、ミシン機構部や縫製物を保護する技術が知られている。(例えば、特許文献1号参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開平7−112089号公報(第2−3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の技術では、電源の遮断が検出された場合の針棒の上下停止位置については全く制御しておらず主軸モータが回転中に電源が遮断された場合には、針棒が停止する上下動位置は、停止してみないと分からないという制御であった。そのため、布押えが弾性力により上昇位置に付勢されアクチュエータの駆動により下降位置に移動するタイプの布押え装置を備えたミシンにおいて、主電源が遮断されると、弾性力により上昇する布押えと、ミシンの針棒とが干渉(衝突)し、衝撃音が発生したり、布押えが脱落したり取り付け位置がずれてしまうといった不具合が発生した。
【0005】
また、上記した従来の技術では、主軸モータが停止中に電源が遮断された場合には、主軸モータは停止したままであった。そのため、針棒が下降位置にあって主軸モータが停止している際に電源が遮断された場合には、弾性力によって上昇する布押えと針棒とが干渉(衝突)し、同様な不具合が発生した。
【0006】
すなわち、電源の遮断を検出し単に主軸モータを停止させるという従来の技術は、上記構成の布押え装置を備えるミシンにおいては、ミシンの機構部を保護するという目的を果たすことができなかった。
【0007】
本発明の課題は、弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、前記布押えに連結され前記弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置を備えたミシンにおいて、電源が遮断された場合に前記布押えとミシンの針棒との干渉を防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載のミシンは、弾性力により上昇位置に付勢される布押え(10または13)と、前記布押えに連結され、前記布押えを前記弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータ(14または15)とを有する布押え装置(中押え用布押え装置または外押え用布押え装置)と、針棒(9)を上下動させる主軸モータ(7)と、針棒の上下動位置を検出し針位置信号を出力する針位置検出手段(36)と、前記主軸モータの速度を検出し速度検出信号を出力する速度検出手段(35)と、前記針位置信号および前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動して、前記主軸モータの回転速度および停止位置を制御するとともに、前記布押えの上昇および下降を制御する駆動制御手段(18及び17)とを備えたミシンにおいて、前記ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段(34)と、前記ミシンの主電源の遮断後も、前記駆動制御手段による前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するコンデンサ(21)と、前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータが回転中であるか停止中であるかを判別する回転判別手段(制御回路33及びステップS4)と、前記針位置信号に基づいて前記針棒の上下動位置が前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置にあるか否かを判別する針位置判別手段(制御回路33及びステップS6)とを備え、前記駆動制御手段が、前記電源遮断検出手段により主電源の遮断が検出された際に、前記回転判別手段により前記主軸モータが回転中であると判別された場合、前記コンデンサに保持された電力により、前記針棒を前記針位置判別手段により判別される前記所定高さ以上の上下動位置に停止させてから、前記布押えを前記上昇位置に移動するように前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動制御することを特徴とする。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、ミシンの主軸モータが回転中にミシンの主電源が遮断された場合、コンデンサに保持された電力により、駆動制御手段が、ミシンの針棒を前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置に停止させてから前記布押えを上昇位置に移動するように、前記主軸モータおよび前布押えアクチュエータを制御するので、ミシンの主軸モータが回転中にミシンの主電源が遮断されても布押えとミシンの針棒との干渉を防止することができる。
【0010】
また、請求項2記載のミシンは、弾性力により上昇位置に付勢される布押え(10または13)と、前記布押えに連結され、前記布押えを前記弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータ(14または15)とを有する布押え装置(中押え用布押え装置または外押え用布押え装置)と、針棒(9)を上下動させる主軸モータ(7)と、針棒の上下動位置を検出し針位置信号を出力する針位置検出手段(36)と、前記主軸モータの速度を検出し速度検出信号を出力する速度検出手段(35)と、前記針位置信号および前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動して、前記主軸モータの回転速度および停止位置を制御するとともに、前記布押えの上昇および下降を制御する駆動制御手段(18及び17)とを備えたミシンにおいて、前記ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段(34)と、前記ミシンの主電源の遮断後も、前記駆動制御手段による前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するコンデンサ(21)と、前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータが回転中であるか停止中であるかを判別する回転判別手段(制御回路33及びステップS4)と、前記針位置信号に基づいて前記針棒の上下動位置が前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置にあるか否かを判別する針位置判別手段(制御回路33及びステップS6)とを備え、前記駆動制御手段が、前記電源遮断検出手段により主電源の遮断が検出された際に、前記回転判別手段により前記主軸モータが停止中と判別され、かつ、前記針位置判別手段により前記針棒の上下動位置が前記所定の上位置よりも高い上下動位置にないと判別された場合、前記コンデンサに保持された電力により、前記針棒を前記針位置判別手段により判別される前記所定高さ以上の上下動位置に移動停止させてから、前記布押えを前記上昇位置に移動するように前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動制御することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、ミシンの主軸モータが停止中で、針棒が前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置ない時に、ミシンの主電源が遮断された場合、コンデンサに保持された電力により、駆動制御手段が、ミシンの針棒を前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置に移動させてから前記布押えを上昇位置に移動するように、前記主軸モータおよび前布押えアクチュエータを制御するので、ミシンの主軸モータが停止中にミシンの主電源が遮断されても布押えとミシンの針棒との干渉を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、本発明をサイクルミシンに適用した場合について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1〜図3に示すサイクルミシン1は、符号2で示すミシン本体が、ミシンテーブル3の上に設置されているとともに、該テーブル3の下には制御ボックス4、該制御ボックス4に対して商用電源の接続、切断を行うための電源スイッチ5、縫製時に使用するミシンペダル6がそれぞれ設置されている。また、ミシン本体2には駆動軸がミシン上軸に直結された主軸モータ7が内蔵されている。この主軸モータ7としては、例えば、ACサーボモータが使用されている。この主軸モータ7により針棒8に支持された針9が上下動される。
【0014】
また、ミシン本体2には、押え棒11の下端に中押え止めネジ12により取り付けられ針9の上下動による布の浮き上がりを防止する中押さえ10を有する中押え用布押え装置(図示せず)と、図示しない下板とともに布送り装置(不図示)に連結されて布を針棒8の上下動方向と直交する方向に移動させて針9の上下動との協働により布に縫目を形成する外押え13を有する外押え用布押え装置(図示せず)とが設けられている。
【0015】
この中押え10や外押え13は、何れも図示しない弾性部材の弾性力により上昇位置に付勢されており、縫製終了時、縫製準備中あるいはミシンの主電源の遮断時は上昇しているが、縫製中は、布を押えるため後述する中押えソレノイド14や外押えソレノイド15等のアクチュエータにより駆動されて前記弾性力に抗して下降位置に移動される。なお、中押さえ10は、中押えソレノイド14に駆動されて下降位置にある時は、針棒8の上下動に機械的に連動してわずかに(例えば、約0.5mm)上下動するが、中押えソレノイド14による駆動が停止されるとこの連動が解除され前記弾性部材の弾性力により針板上面より大きく(例えば、約12mm)上昇する。
【0016】
前記制御ボックス3は、電源部16と、駆動部17と、制御部18とにより構成されている。
【0017】
電源部16は、主電源から電源スイッチ5を介して入力された商用電源を平滑直流電源19に変換する整流回路20及び平滑コンデンサ21と、平滑直流電源19から供給される電力を、中押えソレノイド14及び外押えソレノイド15の駆動する電源としての布押え駆動電源22、布送り装置を駆動するX軸パルスモータ23及びY軸パルスモータ24の電源としてのパルスモータ駆動電源25、制御部18の電源としての制御部駆動電源26等に変換するスイッチング電源27とにより構成され、これらの電源を駆動部17及び制御部18に出力している。なお、平滑コンデンサ21は、前記主電源の遮断後も、前記制御部18及び前記駆動部17による主軸モータ7、中押えソレノイド14及び外押えソレノイド15の制御及び駆動を所定時間(例えば、0.5秒)可能とする電力を保持するのに十分な容量を持っており、平滑コンデンサとしてだけでなく、主電源遮断時の電力一時保持用コンデンサとしての機能も兼ねも備えている。
【0018】
駆動部17は、平滑直流電源19を駆動源として主軸モータ7を駆動する主軸モータ駆動回路28と、布押え駆動電源22を駆動源として中押えソレノイド14と外押えソレノイド15とをそれぞれ駆動する中押えソレノイド駆動回路29及び外押えソレノイド駆動回路30と、パルスモータ駆動電源25を駆動源として布送り装置に連結されて布を針棒8の上下動方向と直交する方向に移動させるX軸パルスモータ23及びY軸パルスモータ24をそれぞれ駆動するX軸パルスモータ駆動回路31及びY軸パルスモータ駆動回路32とにより構成されている。
【0019】
制御部18は、スイッチング電源27から出力される制御部駆動電源26を電源として駆動部17に対し、主軸モータ7、中押えソレノイド14、外押えソレノイド15、X軸パルスモータ23及びY軸パルスモータ24を制御する各種制御信号を出力する制御回路33と、商用電源の遮断を検出し電源遮断信号を制御回路33に出力する主電源遮断検出回路34とにより構成されている。
【0020】
また、制御回路33には、何れも図示しないCPUとROMとが内蔵されているとともに、主軸モータ7の回転速度を検出し回転速度信号を出力する速度検出手段としてのエンコーダ35と、ミシン本体2に内蔵されミシンの針棒8の上下動位置を検出し針位置信号を出力する針位置検出手段としての針位置検出器36と、ミシン起動信号を出力するミシンペダル6に内蔵された起動スイッチ(図示せず)とが接続されている。
【0021】
制御部18は、これら回転速度信号、針位置信号、起動信号および電源遮断信号と、ROMに記憶された制御プログラムとに基づいて制御回路33が駆動部17に対して制御信号を出力することにより、主軸モータ7の起動停止や速度、中押え10や外押え13の上昇下降、布送り装置の移動等のミシン各部の制御を実行する。すなわち、制御部18及び駆動部17が本実施の形態における駆動制御手段である。
【0022】
なお、制御回路33は、スイッチング電源27に対して、パルスモータ駆動電源25の出力を停止させる電源停止信号を出力しており、スイッチング電源27は、電源停止信号によりパルスモータ駆動電源25の出力を停止するように構成されている。
【0023】
次に、図4のフローチャートを参照して、電源遮断後に、平滑コンデンサ21に保持された電力により行われる制御を説明する。なお、電源が遮断された瞬間における、中押え10及び外押え13の位置は、その時の運転状態に応じて、上昇位置にあるか下降位置にあるか特定されないが、制御回路33から中押えソレノイド駆動回路29および外押えソレノイド駆動回路30に対して出力される駆動信号(駆動停止信号)は、フローチャートの中で特に説明していない場合は、電源遮断前の状態が維持されるものとする。
【0024】
まず、ステップS1で電源遮断検出回路34から主電源の遮断が検出されたか否かが判断され、電源の遮断が検出された場合は、ステップS2に移行する。ステップS2においては、制御回路33は、X軸及びY軸駆動パルスモータ駆動回路31、32に対して、駆動停止信号を出力しX軸及びY軸駆動パルスモータ23及び24の回転を停止させ、ステップS3に移行する。ステップ3では、制御回路33は、スイッチング電源27に対し電源停止信号を出力してパルスモータ駆動用電源25の供給を停止する。ここで、制御回路33が両パルスモータ28及び29への電源の供給を停止するのは、電源が遮断後は、平滑コンデンサ21に保持された電力を、主軸モータ7、中押えソレノイド14及び外押えソレノイド15の制御にのみ活用するためである。
【0025】
次いで、ステップS4に移行して、モータエンコーダ35から出力される速度検出信号に基づいて主軸モータ7が回転中であるか停止中であるかが判断される。ここで、主軸モータ7が回転中であると判断されると、ステップS5に移行して制御回路33から主軸モータ駆動回路28に対して減速信号が出力され主軸モータ7の減速が行われる。主軸モータ7として例えば、ACサーボモータが使用されている場合には、制御回路33から逆転制動信号が減速信号として主軸モータ駆動回路28に出力される。なお、主軸モータ7の回転中は、ミシンによる縫製動作が実行されているため中押え10や外押え13は下降しており、電源遮断が検出された時も、制御回路33から中押えソレノイド駆動回路29及び外押えソレノイド駆動回路30に対し駆動信号が出力され、平滑コンデンサー21に保持された電力により、中押え10や外押え13は、下降位置に維持されている。
【0026】
次にステップS6に移行して、針位置検出器36からの針位置信号に基づいて、針棒8の上下動位置が所定の、所定高さ(A)以上の上下動位置にあるか否かが判定される。なお、ここでいう所定高さ以上の上下動位置とは、中押えソレノイド29や外押えソレノイド30への通電が停止されて上昇位置にある中押え10や外押え13と針棒8が干渉しない針棒の上下動位置(例えば、A=針板上面より12mm)であり、ステップS6においては、この針棒の上下動位置を針棒8の上死点を0°とした上軸角度に換算した角度(例えば、約270°〜90°)と上軸角度とを比較して針棒8の高さを判定している。
【0027】
ステップS6で、針棒8の上下動位置が前記所定高さ以上の上下動位置にあると判定された場合には、ステップS7に移行して、制御回路33から停止指令信号が主軸モータ駆動回路28に出力されて主軸モータ7が停止して、針棒8は前記所定高さ以上の上下動位置に停止する。ステップS6で針棒8が所定高さ以上の上下動位置にないと判定された場合は、針棒8が所定高さ以上の上下動位置になるまでステップS6の判定が繰り返される。
【0028】
主軸モータ7が停止すると、ステップS11に移行して、電源遮断直後の主軸モータ7の回転中は、制御回路33からの駆動信号により中押え10や外押え13を下降位置に維持させるために駆動されていた中押えソレノイド駆動回路29及び外押えソレノイド駆動回路30に対し、駆動停止信号が出力され、中押え10や外押え13が上昇して処理を終了する。なお、ステップS11の処理後、中押え10や外押え13は、電源遮断後も弾性力により継続して上昇位置に維持される。
【0029】
このように、主軸モータ7が回転中に電源が遮断された場合は、平滑コンデンサ21に保持された電力により、制御回路13が中押え10と外押え13と主軸モータ7とを駆動制御して、中押え10や外押え13を下降位置に保持しつつ、針棒8を中押え10や外押え13と干渉しない所定高さ以上の上下動位置に停止させてから、中押え10や外押え13を上昇位置に位置させることにより、主軸モータ7の回転中に電源が遮断された場合も、中押え10や外押え13と針棒8との干渉を防止することができる。
【0030】
一方、ステップS4で、主軸モータ7が回転中でない、すなわち停止中であると判定された場合は、ステップS8に移行して、ステップS6の場合と同様に、針位置検出器36からの針位置信号に基づいてミシンの針棒8の停止位置が所定高さ(A)以上の上下動位置にあるか否かが判定される。ステップS8で針棒8が前記所定高さ以上の上下動位置にないと判定された場合は、ステップS9に移行して主軸モータ駆動回路28に対して駆動信号が出力され、主軸モータ7が駆動される。そして、ステップS10において、ミシンの針棒8が前記所定高さ以上の上下動位置にあると判定された場合は、ステップS7に移行して、制御回路33から停止指令信号が主軸モータ駆動回路28に出力されて主軸モータ7が停止して、針棒8は、所定高さ以上の上下動位置に停止し、その後、ステップS11に移行する。また、ステップS10において、ミシンの針棒8が所定高さ以上の上下動位置にないと判定された場合は、所定高さ以上の上下動位置と判定されるまで、ステップS9〜10の処理が繰り返される。
【0031】
一方、ステップS8で、ミシンの針棒8の停止位置が前記所定高さ以上の上下動位置にあると判定された場合は、特に制御は、行わず処理を終了する。
【0032】
このように、主軸モータ7が停止中に針棒8の停止位置が所定高さ以上の上下動位置にない時にのみ主軸モータ7を駆動して針棒8を所定高さ以上の上下動位置に停止させ、その後、中押え10や外押え13へ駆動停止信号を出力することにより、主電源が遮断され平滑コンデンサ21に保持された電力が消費し尽くされた場合に、中押え10や外押え13が上昇して針棒8と干渉するのを防止することができる。
【0033】
また、主軸モータ7が停止中であっても、針棒8の停止位置が所定高さ以上の上下動位置にある時には、その後、中押え10や外押え13が上昇しても、針棒8と干渉することがなく、特に制御をする必要がない。
【0034】
以上実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0035】
例えば、図4のフローチャートでは、主軸モータ7が停止した後、ステップS11において、制御回路33が中押え10や外押え13に対する駆動停止信号を出力しているが、ステップS11の処理は、電源が遮断されてからの制御をより明確にするために便宜上記載したものであって、この制御は必ずしも必要でない。要は、電源遮断信号が検出される前に制御回路33から出力されていた中押え10や外押え13を上昇下降させる制御信号(駆動信号、または駆動停止信号)が、針棒8が所定高さ以上の上下動位置に停止されるまで継続出力されるように制御されていれば良く、主軸モータ7が前記所定高さ以上の上下動位置に停止した後は特にステップS11の処理を行わなくても、平滑コンデンサ21に蓄えられた電力が消費し尽くされることにより、中押え10や外押え13は、弾性力により自動的に上昇する。
【0036】
また、本実施の形態では、中押え10や外押え13を下降位置に駆動するアクチュエータとして中押えソレノイド14や外押えソレノイド15等のソレノイドを使用しているが、このアクチュエータはソレノイドに限らず、パルスモータを用いても良い。また、中押え10や外押え13をエアーシリンダーで駆動する構成としてこのエアーシリンダーへのエアーを制御する電磁弁をアクチュエータとして使用しても良い。
【0037】
また、本実施の形態では、中押え用布押え装置と外押え用布押え装置の双方の布押え装置を備えたミシンを例に説明しているが、何れか一方を備えたミシンに適用しても良いし、布押え装置は、これらに限定されるものでもない。
【0038】
また、本実施の形態では、平滑コンデンサ21を、電源遮断後も主軸モータ7、中押え10及び外押え13の制御を所定時間可能とする電力を保持するコンデンサとして兼用しているが、平滑コンデンサ21とは、別個に電源遮断後の電力を保持するコンデンサを独立して設けても良い。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ミシンの主軸モータが回転中にミシンの主電源が遮断された場合、コンデンサに保持された電力により、駆動制御手段が、ミシンの針棒を布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置に停止させてから布押えを上昇位置に移動するように、主軸モータおよび布押えアクチュエータを駆動制御するので、弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、布押えに連結され布押えを弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置を備えたミシンにおいても、ミシンの主軸モータが回転中にミシンの主電源が遮断されても布押えとミシンの針棒との干渉を防止することができる。
【0040】
請求項2記載の発明によれば、ミシンの主軸モータが停止中で、針棒が布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置ない時に、ミシンの主電源が遮断された場合、コンデンサに保持された電力により、駆動制御手段が、ミシンの針棒を布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置に移動させてから布押えを上昇位置に移動するように、主軸モータおよび布押えアクチュエータを駆動制御するので、弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、布押えに連結され布押えを弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置を備えたミシンにおいても、ミシンの主軸モータが停止中にミシンの主電源が遮断されても布押えとミシンの針棒との干渉を防止するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミシンの構成例を模式的に示す図である。
【図2】本発明ミシンの要部を示す斜視図である。
【図3】本発明のミシンの制御系の全体構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のミシンの制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 サイクルミシン
2 ミシン本体
4 制御ボックス
5 電源スイッチ
6 ミシンペダル
7 主軸モータ
8 針
9 針棒
10 中押え
13 外押え
14 中押えソレノイド
15 外押えソレノイド
16 電源部
17 駆動部
18 制御部
21 平滑コンデンサ
33 制御回路
34 主電源遮断検出回路
35 モータエンコーダ
36 針位置検出器

Claims (2)

  1. 弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、前記布押えに連結され前記布押えを前記弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置と、
    針棒を上下動させる主軸モータと、
    針棒の上下動位置を検出し針位置信号を出力する針位置検出手段と、
    前記主軸モータの速度を検出し速度検出信号を出力する速度検出手段と、
    前記針位置信号および前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動して、前記主軸モータの回転速度および停止位置を制御するとともに、前記布押えの上昇および下降を制御する駆動制御手段とを備えたミシンにおいて、
    前記ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段と、
    前記ミシンの主電源の遮断後も、前記駆動制御手段による前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するコンデンサと、
    前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータが回転中であるか停止中であるかを判別する回転判別手段と、
    前記針位置信号に基づいて前記針棒の上下動位置が前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置にあるか否かを判別する針位置判別手段とを備え、
    前記駆動制御手段が、前記電源遮断検出手段により主電源の遮断が検出された際に、前記回転判別手段により前記主軸モータが回転中であると判別された場合、前記コンデンサに保持された電力により、前記針棒を前記針位置判別手段により判別される前記所定高さ以上の上下動位置に停止させてから、前記布押えを前記上昇位置に移動するように前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動制御することを特徴とするミシン。
  2. 弾性力により上昇位置に付勢される布押えと、前記布押えに連結され、前記布押えを前記弾性力に抗して下降位置に移動する布押えアクチュエータとを有する布押え装置と、
    針棒を上下動させる主軸モータと、
    針棒の上下動位置を検出し針位置信号を出力する針位置検出手段と、
    前記主軸モータの速度を検出し速度検出信号を出力する速度検出手段と、
    前記針位置信号および前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動して、前記主軸モータの回転速度および停止位置を制御するとともに、前記布押えの上昇および下降を制御する駆動制御手段とを備えたミシンにおいて、
    前記ミシンの主電源の遮断を検出する電源遮断検出手段と、
    前記ミシンの主電源の遮断後も、前記駆動制御手段による前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータの駆動制御を所定時間可能とする電力を保持するコンデンサと、
    前記速度検出信号に基づいて前記主軸モータが回転中であるか停止中であるかを判別する回転判別手段と、
    前記針位置信号に基づいて前記針棒の上下動位置が前記布押えと干渉しない所定高さ以上の上下動位置にあるか否かを判別する針位置判別手段とを備え、
    前記駆動制御手段が、前記電源遮断検出手段により主電源の遮断が検出された際に、前記回転判別手段により前記主軸モータが停止中と判別され、かつ、前記針位置判別手段により前記針棒の上下動位置が前記所定高さ以上の上下動位置にないと判別された場合、前記コンデンサに保持された電力により、前記針棒を前記針位置判別手段により判別される前記所定高さ以上の上下動位置に移動停止させてから、前記布押えを前記上昇位置に移動するように前記主軸モータおよび前記布押えアクチュエータを駆動制御することを特徴とするミシン。
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