JP4008623B2 - コンクリート系構造物及びその製造方法、コンクリート系構造物の損傷検出装置及びその損傷検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート系構造物に生じた損傷を検出可能なコンクリート系構造物及びその製造方法、コンクリート系構造物の損傷検出装置及びその損傷検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信用に用いられる光ファイバをセンサとして用い、歪みを計測する技術がある。この光ファイバをコンクリート系構造物の表面または内部に、その材長方向に配置して材長方向の歪みを計測することは容易に考えられる。その状態を図12及び図13に示す。
【0003】
この構成では、コンクリート系構造物1の材長方向に光ファイバ2が直線状に設置されている。なお、図12は、コンクリート系構造物1の外周面に光ファイバ2を設置したものであり、図13は、コンクリート系構造物1の内部に光ファイバ2を設置したものである。
【0004】
そして、光ファイバ2に不図示の測定装置を接続している。測定装置は、例えばB−OTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer )であり、光ファイバ2に光パルスを発振可能としている。
【0005】
光ファイバ2内部に導入された光パルスは、その一部が後方散乱光(ブリルアン散乱光)となって、測定装置側に戻ってくる。この光ファイバ2中の後方散乱光は、光周波数がその長さ方向の歪みの大きさに比例して変化する。この性質に着目し、歪みを計測すると共に光パルスが光ファイバ2内に入射されてからその散乱光が観測されるまでの時間を測ることによって、歪みの発生位置が求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように光ファイバ2をコンクリート系構造物1の材長方向に直線状に設置した場合には、以下の問題がある。
【0007】
すなわち、現在の測定装置の距離分解能は1mであり、コンクリート系構造物1の材長1m間の平均的な歪みを表現するのは可能であるが、コンクリート系構造物1に生じているひび割れ等の局所的な損傷の程度や発生位置を精度良く検出するには、分解能が不十分である。
【0008】
また、コンクリート系構造物1の材長方向に光ファイバ2を直線状に設置した場合、検出されたひび割れが、曲げひび割れか、せん断ひび割れかの区別がつかない。
【0009】
さらに、コンクリート系構造物1の内部に光ファイバ2を直に埋設しようとすると、光ファイバ2は引張り力や衝撃力に弱いため、コンクリート打設時に切断してしまうといった不具合も生じる。
【0010】
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、特にせん断ひび割れの検出精度を向上できると共に、施工時の光ファイバセンサの切断を防止できる光ファイバセンサによるコンクリート系構造物の損傷検出方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、内部に複数本の主筋が配置されるコンクリート系構造物において、上記主筋の周囲を覆い、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材と、上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、上記テープ部材に沿って、この表面に巻回される光ファイバと、を具備することを特徴とするコンクリート系構造物である。
【0012】
請求項2記載の発明は、内部に複数本の主筋が配置されるコンクリート系構造物の製造方法において、上記主筋に対し、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材を取り付けるスペーサ部材取付工程と、上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に螺旋状にテープ部材を掛け渡すテープ巻回工程と、上記テープ巻回工程により巻回されたテープ部材に沿って、この表面に光ファイバを巻回する光ファイバ巻回工程と、上記光ファイバ巻回工程により光ファイバを巻回した後に、これらの周囲にコンクリートを流し込んでこれを凝固させる凝固工程と、を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の製造方法である。
【0013】
請求項3記載の発明は、光ファイバセンサを用いて内部に複数本の主筋が配置されたコンクリート系構造物の損傷を検出するコンクリート系構造物の損傷検出装置において、上記主筋の周囲を覆い、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材と、上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、上記テープ部材に沿って、この表面に巻回される光ファイバと、上記光ファイバ内部に光を発する発振手段と、上記光ファイバ内部から戻ってくる後方散乱光を受信する受信手段と、上記受信手段での受信結果に基づいて、コンクリート系構造物に生じている損傷を解析する解析手段と、を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の損傷検出装置である。
【0014】
請求項4記載の発明は、コンクリート系構造物の損傷を検出するコンクリート系構造物の損傷検出方法において、上記コンクリート系構造物内部に光ファイバを螺旋状に設け、上記光ファイバ内部に光を発する光発振工程と、上記光発振工程により光ファイバ内部に発せられた光のうち、後方散乱光を検出する後方散乱光検出工程と、上記後方散乱光検出工程により検出された光を解析して、コンクリート系構造物に生じた損傷を検出する損傷検出工程と、を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の損傷検出方法である。
【0015】
上記手段を講じた結果、次のような作用が生じる。請求項1の発明によると、コンクリート系構造物の内部には、スペーサ部材に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、このテープ部材に沿って巻回される光ファイバが設けられているので、コンクリート部材のせん断ひび割れを検出することが可能となる。また、光ファイバをコンクリート内に螺旋状に巻きつけて設置する際に、螺旋状に巻きつける間隔を密にすることにより、部材単位長さ当たりの光ファイバ長を長くし、検出精度を向上させることが可能となっている。
【0016】
さらに、主筋にスペーサ部材を取り付けて、このスペーサ部材にテープ部材及び光ファイバを巻回させるので、光ファイバで光透過損失を生じさせることなく光を伝達することが可能となる。
【0017】
請求項2の発明によると、全てのスペーサ部材の周囲に螺旋状にテープ部材を巻回し、このテープ部材の表面に沿って光ファイバを巻回することにより、コンクリート打設時に光ファイバが切断されるのを防止することが可能となり、内部に光ファイバが存するコンクリート系構造物を良好に製造することが可能となる。
【0018】
請求項4の発明によると、発振手段により螺旋状に巻回された光ファイバ内部に光を発すると共に、この光ファイバ内部から戻ってくる後方散乱光を受信手段で受信し、その後に解析手段により光ファイバに沿った歪み分布を解析するので、コンクリート系構造物に生じているせん断ひび割れの程度と発生位置を精度良く検出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図1ないし図10に基づいて説明する。
【0020】
図1は、コンクリート系構造物20内部に光ファイバ21を配置してコンクリート系構造物20に生じるせん断ひび割れ(等の損傷)を検出可能な構成としたものである。以下の説明では、構成と共に製造方法も併せて説明する。
【0021】
この構成において、コンクリート系構造物20の内部には、引張強度を確保するための、丸棒鋼や異形棒鋼などからなる主筋22が配置されている。主筋22は、コンクリート系構造物20の材軸方向に配置されている。なお、この主筋22は、矩形断面の場合には、コンクリート系構造物20の内部に少なくとも4本配置されている。その配置は、図1に示すように、コンクリート系構造物20の内部の長方形の頂点に主筋22が位置するように設けられている。
【0022】
上記主筋22には、スペーサとしてのスペーサ部材23が取り付けられる(スペーサ部材取付工程)。このスペーサ部材23は、主筋22に取り付けられており、この外周面が所定の曲率を有するように作られている。なお、このスペーサ部材23の外周面の曲率は、後述する光ファイバ21を巻き付けたときに、光の透過損失が生じない最小曲率以上としている。
【0023】
主筋22に取り付けられたスペーサ部材23に掛け渡されるようにテープ部材24が巻回される(テープ巻回工程)。テープ部材24は、その材質を例えばステンレス鋼としており、巻回方向へは所定の引張り強度を有するものであるが、厚さが極めて薄く容易に巻回を行えるものである。
【0024】
テープ部材24を主筋22に巻回する場合、図2に示すように、螺旋状に掛け渡す。それによって、主筋22に沿ってテープ部材24を巻回する構成となる。
【0025】
そして、テープ部材24が巻回された後に、図3に示すように、その上に光ファイバ21を巻き付ける(光ファイバ巻回工程)。なお、テープ部材24の上に光ファイバ21を巻き付ける場合、テープ部材24に光ファイバ21を接着固定するようにしても構わない。
【0026】
このように光ファイバ21を螺旋状に巻回することにより、特にコンクリート系構造物20のせん断ひび割れを精度良く検出することができる。
【0027】
以上のようにしてテープ部材24に光ファイバ21を設置した後に、生コンクリートを流し込んでこれを固め、コンクリート系構造物20を形成する(凝固工程)。それによって、内部に光ファイバ21が設置されたコンクリート系構造物20を形成することが可能となる。
【0028】
そして、このコンクリート系構造物20の光ファイバ21の内部に光を入射し、損傷を検出する。以下の説明では、コンクリート系構造物20と計測装置31とを組み合わせたコンクリート系構造物の損傷検出装置30と、損傷検出方法について述べる。
【0029】
図4に示すように、コンクリート系構造物20の光ファイバ21には、測定装置31が接続されている。測定装置31は、例えばB−OTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer )であり、この内部に光を発振する発振手段としての光源32が設けられている。この光源32からは、信号光が発せられ(光発振工程)、それが光周波数変換器33に入射される。光周波数変換器33では、光の周波数が適宜の周波数となるように変換され、ここから更に出射されて光パルス変調器34に入射される。光パルス変調器34は、周波数が変換された光を入射して、これを光パルスへと変調するものである。
【0030】
この変調を終えた後に、光ファイバ21の内部へと光パルスが入射される。光ファイバ21の内部に光パルスが入射されると、その一部が後方散乱光(ブリルアン散乱光)となって、測定装置31側に戻ってくる(後方散乱光検出工程)。光ファイバ21中のブリルアン散乱光は、光周波数がその長さ方向の歪みの大きさに比例して変化する。この性質を利用して歪みを計測すると共に、光パルスが光ファイバ21内に入射されてから、その散乱光が観測される迄の時間を測定することによって、歪みの計測位置が求められる。
【0031】
ここで、ブリルアン散乱光は微弱であるので、高感度測定可能な受信手段としてのコヒーレント光受信器35が測定装置31内部に設けられている。このコヒーレント光受信器35により得られたブリルアン散乱光の波形データを、図5に示す。この図に示すように、光ファイバ21に歪みεが生じている部分(距離Z1 〜Z2 )では、ブリルアン散乱光の光周波数が、それ以外の部分の光周波数からシフトしている。
【0032】
そして、この各位置における光周波数のシフト量を、測定装置31に接続された解析手段としてのコンピュータ36で解析し、光ファイバ21の長さ方向の歪みの大きさを求める。これによって、光ファイバ21を巻回し、コンクリート系構造物20に生じたせん断ひび割れを検出する(損傷検出工程)。
【0033】
ここで、計測装置31は、歪み測定の距離分解能が光ファイバ21に沿う方向では1m程度しかない。しかしながら、上述のように光ファイバ21を螺旋状に巻回した場合には、巻回する間隔を密にすることにより、コンクリート系構造物20の材長1m当たりの光ファイバ21長が大幅に大きくなるので、せん断ひび割れの発生位置の検出精度が向上する。
【0034】
以上のような構成のコンクリート系構造物20及びその製造方法、コンクリート系構造物の損傷検出装置30及び損傷検出方法によると、光ファイバ21を螺旋状に巻回することにより、材長方向に直線状に光ファイバ21を設置した構成と比較して、剪断ひび割れ等も検出可能となる。また、光ファイバ21をコンクリート系構造物20内部において螺旋状に巻回するので、このコンクリート系構造物20の材長方向に沿って、部材1m当たりの光ファイバ21の長さを大きくすることが可能となり、コンクリート系構造物20の材長方向に沿って直線状に光ファイバ21を設置した場合と比較して、剪断ひび割れの検出精度が向上する。
【0035】
ここで、コンクリートの夫々の部分に光ファイバ21を設置して行った損傷検出実験結果について、主な荷重段階における鉄筋コンクリート造梁のひび割れ状況と光ファイバ21により計測された歪み分布を合わせて、図6乃至図9に示す。
【0036】
図6の結果によると、光ファイバ21をコンクリート表面の上下面に設置した場合には、曲げひび割れの発生、及び曲げひび割れの進行が検出できるが、剪断ひび割れの発生、剪断ひび割れの進行及びひび割れの発生位置については検出が困難であることが分かる。
【0037】
また、図7の結果によると、光ファイバ21をコンクリート表面の側面に設置した場合には、曲げひび割れやせん断ひび割れの発生及び進行は検出できるが、そのひび割れが曲げひび割れかせん断ひび割れかは区別が困難である。また、ひび割れ発生位置の検出も困難である。
【0038】
また、図8の結果によると、光ファイバ21をコンクリート内部の材長方向に設けた場合は、曲げひび割れやせん断ひび割れの発生及び進行は検出できるが、そのひび割れが曲げひび割れかせん断ひび割れかは区別が困難である。また、ひび割れ発生位置も検出が困難である。
【0039】
これと比較して、図9に示すように、光ファイバ21をコンクリート内部に螺旋状に設置した場合には、コンクリートに生じる曲げひび割れの発生や、曲げひび割れの進行は検出が困難であるものの、剪断ひび割れの発生及び進行、ひび割れ発生位置が、いずれも良好に検出されている。
【0040】
なお、これらの結果をまとめると、表1に示すようになる。
【0041】
【表1】
【0042】
以上の実験結果より、本発明のように光ファイバ21をコンクリート内部に螺旋状に巻回することによってのみ、剪断ひび割れの発生及び進行を良好に検出でき、さらにひび割れ発生位置で良好に検出できることが分かる。
【0043】
また、主筋22に螺旋状に光ファイバ21を巻回するために、主筋22にスペーサ部材23を取り付け、このスペーサ部材23の外周面の曲率を光ファイバ21の光の透過損失を生じないような曲率以上としたことにより、螺旋状に設置した光ファイバ21に沿った歪みを問題なく計測することができた。
【0044】
さらに、テープ部材24を主筋22の周囲に巻回し、この上に光ファイバ21を巻回する構成のため、光ファイバ21がコンクリートの打設時に切断するのを防止することができた。
【0045】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能である。以下それについて述べる。
【0046】
上記実施の形態では、コンクリート系構造物20として、螺旋状に巻回された光ファイバ21が設けられた構成について述べたが、螺旋状に巻回された光ファイバ21と、図11に示すような材長方向に直線状に配置された光ファイバ21とを組み合わせても構わない。両者の歪測定結果を総合的に分析することにより、曲げひび割れと剪断ひび割れの検出精度をさらに向上させることができる。
【0047】
また、コンクリート系構造物20は、矩形断面の形状に限られず、円形断面を有する円柱構造としても構わない。図10にこの構造を示す。このコンクリート系構造物40では、円形断面の中心から所定半径だけ離間した円周上に主筋22が所定間隔で配置されている。そして、この主筋22に取り付けたスペーサ部材23にテープ部材24を螺旋状に掛け渡し、それに沿って光ファイバ21を掛け渡せば、円形断面を有するコンクリート系構造物40においても、光ファイバ21を螺旋状に巻回することが可能となる。
【0048】
さらに、スペーサ部材23は、図3のように主筋22の全周を覆う形状としても図11に示すように、テープ部材24を巻回する部分のみを覆う形状としても構わない。
【0049】
また、光ファイバ21も、通信用の光ファイバケーブル等、種々のものを適用可能である。
【0050】
その他、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々変形可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によると、コンクリート系構造物の内部には、スペーサ部材に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、このテープ部材に沿って巻回される光ファイバが設けられているので、コンクリート部材のせん断ひび割れを検出することが可能となる。また、光ファイバをコンクリート内に螺旋状に巻きつけて設置する際に、螺旋状に巻きつける間隔を密にすることにより、部材単位長さ当たりの光ファイバ長を長くし、検出精度を向上させることが可能となっている。
【0052】
また、主筋にスペーサ部材を取り付けて、このスペーサ部材にテープ部材及び光ファイバを巻回させるので、光ファイバで光透過損失を生じさせることなく光を伝達することが可能となる。
【0053】
請求項2記載の発明によると、全てのスペーサ部材の周囲に螺旋状にテープ部材を巻回し、このテープ部材の表面に沿って光ファイバを巻回することにより、コンクリート打設時に光ファイバが切断されるのを防止することができ、内部に光ファイバが存するコンクリート系構造物を良好に製造することが可能となる。
【0054】
請求項4記載の発明によると、発振手段により螺旋状に巻回された光ファイバ内部に光を発すると共に、この光ファイバ内部から戻ってくる後方散乱光を受信手段で受信し、その後に解析手段により光ファイバに沿った歪み分布を解析するので、コンクリート系構造物に生じているせん断ひび割れの程度と発生位置を精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるコンクリート系構造物の構成を示す斜視図。
【図2】同実施の形態に係わるコンクリート系構造物内部の主筋に螺旋状に光ファイバを掛け渡した状態を示す上面図。
【図3】同実施の形態に係わる主筋の周囲にスペーサを取り付け、このスペーサにテープ部材及び光ファイバを掛け渡した状態を示す部分拡大図。
【図4】同実施の形態に係わるコンクリート系構造物の損傷検出装置の構成を示す概念図。
【図5】同実施の形態に係わるコヒーレント光受信器によりブリルアン散乱光を受信した結果を示す図。
【図6】同実施の形態に係わるコンクリートの表面(下面)に光ファイバを設置して損傷検出実験を行った結果を示す図。
【図7】同実施の形態に係わるコンクリートの表面(側面)に光ファイバを設置して損傷検出実験を行った結果を示す図。
【図8】同実施の形態に係わるコンクリートの内部に材長方向に光ファイバを埋め込んで設置したときの損傷検出実験を行った結果を示す図。
【図9】同実施の形態に係わるコンクリートの内部に螺旋状に巻回した光ファイバを埋め込んで設置したときの損傷検出実験を行った結果を示す図。
【図10】同実施の形態に係わる円柱形状のコンクリート系構造物内部の主筋に螺旋状に光ファイバを掛け渡した状態を示す図。
【図11】本発明の変形例に係わる主筋の周囲にスペーサを取り付け、このスペーサにテープ部材及び光ファイバを掛け渡した状態を示す部分拡大図。
【図12】従来のコンクリート系構造物の損傷検出を示す図であり、コンクリート系構造物の外周面に光ファイバを設置した状態を示す図。
【図13】従来のコンクリート系構造物の損傷検出を示す図であり、コンクリート系構造物の内部に光ファイバを設置した状態を示す図。
【符号の説明】
20…コンクリート系構造物
21…光ファイバ
22…主筋
23…スペーサ
24…テープ部材
30…損傷検出装置
31…測定装置
32…光源
33…光周波数変換器
34…光パルス変換器
35…コヒーレント光受信器
Claims (4)
- 内部に複数本の主筋が配置されるコンクリート系構造物において、
上記主筋の周囲を覆い、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材と、
上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、
上記テープ部材に沿って、この表面に巻回される光ファイバと、
を具備することを特徴とするコンクリート系構造物。 - 内部に複数本の主筋が配置されるコンクリート系構造物の製造方法において、
上記主筋に対し、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材を取り付けるスペーサ部材取付工程と、
上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に螺旋状にテープ部材を掛け渡すテープ巻回工程と、
上記テープ巻回工程により巻回されたテープ部材に沿って、この表面に光ファイバを巻回する光ファイバ巻回工程と、
上記光ファイバ巻回工程により光ファイバを巻回した後に、これらの周囲にコンクリートを流し込んでこれを凝固させる凝固工程と、
を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の製造方法。 - 光ファイバセンサを用いて内部に複数本の主筋が配置されるコンクリート系構造物の損傷を検出するコンクリート系構造物の損傷検出装置において、
上記主筋の周囲を覆い、外周面が所定の曲率を有するように形成されたスペーサ部材と、
上記スペーサ部材が取り付けられた全ての主筋の周囲に掛け渡されて螺旋状に巻回されるテープ部材と、
上記テープ部材に沿って、この表面に巻回される光ファイバと、
上記光ファイバ内部に光を発する発振手段と、
上記光ファイバ内部から戻ってくる後方散乱光を受信する受信手段と、
上記受信手段での受信結果に基づいて、コンクリート系構造物に生じている損傷を解析する解析手段と、
を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の損傷検出装置。 - コンクリート系構造物の損傷を検出するコンクリート系構造物の損傷検出方法において、
上記コンクリート系構造物内部に光ファイバを螺旋状に設け、上記光ファイバ内部に光を発する光発振工程と、
上記光発振工程により光ファイバ内部に発せられた光のうち、後方散乱光を検出する後方散乱光検出工程と、
上記後方散乱光検出工程により検出された光を解析して、コンクリート系構造物に生じた損傷を検出する損傷検出工程と、
を具備することを特徴とするコンクリート系構造物の損傷検出方法。
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