JP4008266B2 - 流量計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスなどの流体の流量を計測する流量計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の流量計測装置は、例えば特開平10−197303号公報に記載されているようなものがあり、それは図9に示す構成になっていた。
【0003】
図9において、1は流路、2は流路1の一部に備えられた熱式フローセンサや超音波流量センサなどの流れ検出手段、3は流れ検出手段2への信号送出のタイミングを調節する計測開始手段、4は流れ検出手段2からの信号を増幅、フィルタ、あるいはA/Dコンバータでデジタル処理する信号処理手段、5は信号処理手段4からの信号を流路1の断面積や流量サンプリングの時間などを考慮して流量値に変換する流量演算手段、6は流路1に設けられた圧力センサよりなる流量変動検出手段、7は流量変動検出手段6からの信号に基づき流量の変動周期を検出する周期検出手段、8は変動周期によって平均流量を求めるためのサンプリング期間である測定時間(本発明で云う計測期間)を変更する測定時間変更手段、9は流量演算手段5によって流量が周期的な変動を起こしたと判断されたとき、流量変動検出手段6を起動する変動測定手段である。
【0004】
上記のような構成の流量計測装置において流量に周期的な変動があると、計測のタイミングにより、計測された流量値にばらつきが生じることは広く知られている。
【0005】
例えば、家庭用ガスメータでは、近くでガスエンジンが運転されると圧力変動が発生し流量が変動する。上記従来例では流体の流れに周期的な変動があるかどうかは、流量演算手段5により周期的な変動が起こしたと判断されたときに変動測定手段9の指令で測定した流量変動検出手段6の出力を周期検出手段7が監視し、周期的な変動がある場合には、その波形が平均値に対して対称形を有していることにより、測定時間変更手段8により測定時間(計測期間)を変動周期のほぼ整数倍に設定し、設定された測定時間内の平均流量を算出することにより、流量の周期変動による誤差の発生を防止していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、平均流量を求めるための計測期間を流量の変動周期の長さに関わらず変動周期の整数倍の一定値に設定しているので、変動周期が短い場合は計測期間が短くなり、特に間欠計測の場合には計測期間内の計測回数が少なくなり精度が落ちるという問題がある。また逆に、変動周期が長い場合は計測期間が長くなりその間の計測回数が多くなるので精度は上がるものの、計測終了までに長い時間がかかり、連続計測の場合は勿論、計測間隔の短い間欠計測においても消費電力の増大を招くという問題があり、電池交換なくして10年程の長期間使用される家庭用ガスメータに内蔵される流量計測装置としては実用的でない。
【0007】
また、変動周期と計測期間の終了タイミングにずれが生じた場合には、誤差が生じてしまうという問題もあった。
【0008】
そこで本発明は上記従来の問題を解決し、計測期間を流量の変動周期の長短に対応して流量変動の影響を受けない最短期間に設定し、計測精度の維持向上と低消費電力を実現した流量計測装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような問題を解決するために、流路内の流体の流れ状態を検出する流れ検出手段の信号に基づき、所定の計測期間内の平均流量を算出する流量計測手段と、流れの変動周期を検出する周期検出手段と、前記周期検出手段からの変動周期信号により計測期間を変更する計測期間変更手段とを備え、前記計測期間変更手段は、1回の計測期間内に行われる計測回数がほぼ等しくなるように、変動周期の整数N倍で、かつ変動周期の長さに反比例した周期数を計測期間として設定するようにしたことを特徴とする。
【0010】
これによって、計測期間変更手段は流量計測手段のサンプリング計測のために設定する計測期間を、周期検出手段で検出した流れの変動周期のほぼ整数N倍に設定することにより、1回の計測期間内で平均流量を算出することができることに加え、変動周期に応じて整数Nを変更する動作を行うので、変動周期が長い場合には変動周期1周期数分の計測を行い、また変動周期が短い場合には流量変動時における変動誤差を無くすために必要な最短期間で計測できるように整数Nを設定することにより、変動周期が短い場合の計測精度の維持向上と、変動周期が長い場合の低消費電力を実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、流路内の流体の流れ状態を検出する流れ検出手段の信号に基づき所定の計測期間内の平均流量を算出する流量計測手段と、流れの変動周期を検出する周期検出手段と、前記周期検出手段からの変動周期信号により計測期間を変更する計測期間変更手段とを備え、前記計測期間変更手段は、1回の計測期間内に行われる計測回数がほぼ等しくなるように、変動周期の整数N倍で、かつ変動周期の長さに反比例した周期数を計測期間として設定するようにしたことを特徴とするものであり、変動周期が長い場合には変動周期1周期分の時間、また変動周期が短い場合には流量変動時における変動誤差をなくすために必要な最短期間に変更できることとなり、変動周期が短い場合の計測精度の維持向上と、変動周期が長い場合の低消費電力を実現することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、上記発明における流量計測手段が、超音波送受信器を用いた流れ検出手段による超音波の伝搬時間から流量を計測するものとすることにより、極めて短時間で流路内の流体の流れ状態を検出でき、それに基づいた流量計測手段の計測も短時間で行えるので、時間間隔をおいて超音波送受信する間欠計測において、1変動周期内の計測回数を多くすることで計測精度を向上し、少ない変動周期数で1回の計測期間を構成できるので、周期の極めて短い流量変動時においても、流量の計測期間を変動周期の整数倍でかつ変動周期に反比例した周期数に変更できることとなり、間欠計測における計測期間の短縮化と計測精度の維持向上を図ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、上記各発明において、流量計測手段は計測期間内で間欠的に計測を行うものであり、その間欠的な計測間隔を、周期検出手段で検出された変動周期に応じて変更する計測間隔変更手段を備え、前記計測間隔変更手段は、計測期間内において一定間隔の間欠計測が所定回数分収まるか否かを判定し、所定回数の計測間隔と計測期間との終了タイミングがずれる場合には、計測間隔を短くあるいは長く調節して所定回数の一定間隔の間欠計測を可能としたことにより、変動周期の長短にかかわらず計測期間内の計測回数をほぼ等しくできると共に、所定回数の計測間隔と計測期間との終了タイミングがずれる場合には、計測間隔を短くあるいは長く調節して計測期間内に所定回数の間欠計測が終了するようにして、さらなる計測精度の維持向上を図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、上記各発明において、流量計測手段の間欠的な計測間隔における待機時間中は、流量計測手段への電力供給を停止または低減する電圧制御手段を備えることにより、待機期間中の省電力によりさらなる電力消費の低減化を図ることができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の第1〜第4実施例を図1〜図8を参照して説明する。
【0016】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例における流量計測装置のブロック図であり、図2〜図4は流体の流れの変動周期と計測期間との関係を示すグラフ図である。
【0017】
図1において、流路(流路)1内の流体の流れの中に、例えば発熱体の温度変化により流速を検出する熱式フローセンサのような流れ検出手段2を配置する。10は流れ検出手段2の信号を処理して流量を計測する流量計測手段であり、計測開始手段3の信号によって流れ検出手段2を加熱して流量計測を開始し、以後、間欠的に計測を行う。流れ検出手段2の出力信号は信号処理手段4で増幅、フィルタ、あるいはA/Dコンバータでデジタル化され、マイクロプロセッサなどで構成される流量演算手段5で流路1の断面積や流れ状態等を考慮して、流量値に変換される。
【0018】
流路1に配置された圧力センサなどの流量変動検出手段6は、流路1内の圧力値を周期検出手段7へ送り、流れの周期的な変動の有無とその周期を調べる。周期的な圧力変化として検出される流量変動を検知すると周期検出手段7は変動周期信号を計測期間変更手段11へ送り、計測期間変更手段11は1回の計測期間内にほぼ所定の回数計測でき、かつ変動周期の整数N倍に設定変更した信号を計測開始手段3へ送る。1回の計測期間内の計測回数は、要求される流量の計測精度と、流量変動の影響の無い平均流量を計測するために必要な回数を考慮して決定される。
【0019】
以上のように構成された流量計測装置について、以下、その動作と作用を説明する。
【0020】
まず、流路1の流れ状態が安定している状態、すなわち流量が変動していない状態では、低消費電力化を図るため間欠的な流量サンプリングは数秒に1回行われている(以下通常モードと呼ぶ。)。次に流路1内の流れ状態に周期的な変動がある場合には圧力値が時間とともに変化するので、流量変動検出手段6はこれを検出して周期検出手段7へ送る。圧力変動と流量変動の関係をあらかじめ求めておけば圧力変動は流量変動の大きさに換算できる。周期検出手段7は、変動値が所定レベルより大きく、流量変動があると判断したときは周期Tを計測期間変更手段11に出力する(以下変動モードと呼ぶ。)。
【0021】
計測期間変更手段11は、1回の計測期間内に行われる計測回数がほぼ等しくなるように、変動周期Tの整数N倍で、かつ変動周期Tの長さに反比例した周期数を計測期間NTとして設定する。図2の曲線Qで示す流量変動が生じている場合には、変動周期Tの整数倍Nを2とし、2周期分の計測期間NT内にt1 〜t9 の9回の計測を行っている。図3では、変動周期Tが図2のそれより長くなっており、変動周期Tの整数倍Nを1とし、1周期分の計測期間NT内にt1 〜t10の10回の計測を行う場合を示している。図4では、変動周期Tが図2のそれより短くなっており、変動周期Tの整数倍Nを3とし、3周期分の計測期間NT内にt1 〜t9 の9回の計測を行う場合を示している。計測期間NT内の計測回数は9回と10回の場合があるが、一定の計測期間NT内に間欠計測を行ったときに、変動周期Tの整数N倍の計測期間NTの終了時点に最後の計測が最も近くなるように設定したためである。
【0022】
以上のように、第1実施例では周期検出手段7と計測期間変更手段11を用いることにより、1回の計測期間NT内に含まれる変動周期数は、変動周期Tが長い場合には1周期分とし、変動周期Tが短い場合には必要な計測回数が計測期間NT内に収まるように多くすることによって、流量変動時における変動誤差を無くすために必要な最小回数かつ最短期間で計測ができるので、計測精度の維持向上を図ることができる。また、変動周期Tが長いときには1周期分の計測ですませるので、消費電力を低減させることができる。なお、流量変動が無くなれば、直ちに通常モードに復帰できる。また、第1実施例では間欠的に計測するようにしたが、計測期間NT内で連続的に計測することもできる。
【0023】
(第2実施例)
図5は本発明の第2実施例における流量計測装置のブロック図である。第2実施例では、流れ検出手段12として、流体中に所定の時間間隔で超音波を繰り返して送受信する超音波送受信器12a、12bを用い、流量計測手段10が、前記超音波の伝搬時間から流量を計測するように構成している。つまり、図5において、流路1に超音波送受信器12a、12bを流れ方向に対向配置し、トリガ回路13からの信号を発信手段14から切換手段15で切換えて超音波送受信器12a、12bの何れかで超音波に変換して送信し、対向位置にある超音波送受信器12a、12bの何れかで受信した後、増幅手段16で増幅し、増幅された信号は基準信号と比較手段17で比較され、基準信号以上の信号が検出された後、繰り返し手段18より遅延回路19を経て、再度トリガ回路13から送信が行われる。上記の送受信を繰り返し回数設定手段20の設定された回数を繰り返した後の総時間を計時手段21で求め、この総伝搬時間から、流量演算手段5が流路1の断面積や流れ状態等を考慮して、流量値に変換する。
【0024】
周期検出手段7は、流量演算手段5の算出した流量を監視し、周期的な流量変動を検出すると変動周期信号を計測期間変更手段11へ送り、計測期間変更手段11は1回の計測期間内にほぼ所定の回数計測でき、かつ変動周期の整数N倍に設定変更した信号をトリガ回路13へ送り、第1実施例と同様にして流量変化時の変動モードに移行する。
【0025】
以上のように構成された流量計測装置について、以下、その動作と作用を説明する。
【0026】
まず、流路1の流れ状態が安定している状態、すなわち流量が変動していない状態では、低消費電力化を図るため間欠的な流量サンプリングは数秒に1回行われている(以下通常モードと呼ぶ。)。次に流路1内の流れ状態に周期的な変動がある場合には、流量演算手段5で算出された流量値が時間とともに変化するので、流量変動検出手段6はこれを検出して周期検出手段7へ送る。周期検出手段7は、変動値が所定レベルより大きく、流量変動があると判断したときは周期Tを計測期間変更手段11に出力する(以下変動モードと呼ぶ。)。
【0027】
超音波送受信器12a、12bからなる流れ検出手段12は、流体の流れに対して順逆の両方向へ所定回数超音波信号を送り、その伝搬時間差から流量を計測するので、極めて短い時間で流速を検出することができるので、ガスヒートポンプエンジンの流量変動周期である20〜50msに比べて間欠サンプリングに要する計測時間が1ms以下と短い時間で流量の計測が可能になる。
【0028】
以上のように、第2実施例では流れ検出手段2である超音波送受信器12a、12bの信号に基づいて流量を間欠的に計測する流量計測手段10で構成しているので、超音波送受信器12a、12bが極めて短時間で流体の流れ状態を検出し、それに基づいた流量計測手段10の間欠計測も短時間で行えるので、時間間隔をおいて超音波送受信する間欠計測において、1変動周期内の計測回数を多くすることで計測精度を向上し、少ない変動周期数で1回の計測期間を構成できるので、周期の極めて短い流量変動時においても、流量の計測期間NTを変動周期の整数倍でかつ変動周期に反比例した周期数に変更できることとなり、間欠計測における計測期間の短縮化と計測精度の維持向上を図ることができる。
【0029】
(第3実施例)
図6は本発明の第3実施例における流量計測装置のブロック図であり、図7は図2〜図4で示したような計測期間NT内に行われる間欠的な計測タイミングの拡大説明図である。
【0030】
第3実施例は図1および図2〜図4で示した第1実施例の変形例であり、異なる点は、計測期間変更手段11と計測開始手段3との間に、ICやマイクロプロセッサなどで構成された計測間隔変更手段22を設けた点である。間欠計測間隔を図7ではtaとして示しており、実際に流量計測を行う計測時間をtbとし、待機時間をtcとした。
【0031】
第1実施例で説明したように、1回の計測期間NT内に、周期変動Tの1ないし3周期分にわたって一定の間隔で間欠的に9回ないし10回行うが、流量の周期的な変動の影響をなくして平均的な流量を計測するために計測期間NTは変動周期Tに反比例した周期数分行われ、この計測期間NT内にt1 〜tn のn回の間欠計測が行われるのは第3実施例においても同様である。
【0032】
以上のように構成された流量計測装置について、以下、その動作と作用を説明する。
【0033】
まず、流路1の流れ状態が安定している状態、すなわち流量が変動していない状態では、低消費電力化を図るため間欠的な流量サンプリングは数秒に1回行われている(以下通常モードと呼ぶ。)。次に流路1内の流れ状態に周期的な変動がある場合には圧力値が時間とともに変化するので、流量変動検出手段6はこれを検出して周期検出手段7へ送る。周期検出手段7は、変動値が所定レベルより大きく、流量変動があると判断したときは周期Tを計測期間変更手段11に出力する(以下変動モードと呼ぶ。)。計測期間変更手段11は、1回の計測期間内に行われる計測回数がほぼ等しくなるように、変動周期Tの整数N倍で、かつ変動周期Tの長さに反比例した周期数を計測期間NTとして設定する。
【0034】
計測間隔変更手段22は、計測期間NT内に一定間隔の間欠計測が所定回数分収まるか否かを判定し、所定回数nの計測間隔taと計測期間NTとの終了タイミングがずれる場合には、待機時間tcを短くあるいは長く調節して所定回数nの一定間隔の間欠計測を可能とした信号を計測開始手段3へ送る。
【0035】
以上のように、第3実施例では第1実施例における計測期間変更手段11と計測開始手段3との間に計測間隔変更手段22を設けたので、変動周期の長短にかかわらず計測期間NT内の計測回数をほぼ等しくできると共に、所定回数nの計測間隔taと計測期間NTとの終了タイミングがずれる場合には、計測間隔taを短くあるいは長く調節して計測期間NT内に所定回数nの間欠計測が終了するようにして、計測精度の維持向上を図ることができる。
【0036】
(第4実施例)
図8は本発明の第4実施例における流量計測装置のブロック図である。
【0037】
第4実施例は図5で示した第2実施例の変形例であり、異なる点は、第3実施例で図示した待機時間tc中の流量計測手段10への電力供給を停止または低減する電圧制御手段23を設けた点である。
【0038】
以上のように構成された流量計測装置について、以下、その動作と作用を説明する。尚、流路1内の流れ状態に周期的な変動がある場合に、周期検出手段7が周期Tを計測期間変更手段11に出力して変動モードになる全体動作は図5に示した第2実施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0039】
流量計測手段10を構成する各ブロックの内、待機時間tc中の電力消費の大きいブロックは増幅手段16と比較手段17である。待機時間tc中はこれらのブロックに正規の電圧を供給しておいても、各ブロックを構成する抵抗やICを流れる電流の多くは無駄に消費される。電圧制御手段23は、待機時間tcが終了する寸前に正規の電圧を流量計測手段10の増幅手段16と比較手段17のブロックへ供給した後、流れ検出手段2に超音波信号を発信させるように制御する。また流量サンプリングのための計測時間tbが終了し、待機時間tcが始まると、直ちに流量計測手段10への電力供給を停止するか、または供給電圧を低下させるように制御する。
【0040】
以上のように第4実施例においては電圧制御手段23を設け、計測時間tbで行う流量計測の待機時間tc中の電力消費を削減して、流量計測装置の低消費電力化をさらに図ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、流量の計測期間を流れの変動周期の整数N倍で、かつ変動周期の長さに反比例した流量変動の影響を受けない最短の周期数分の計測期間に変更できるので、変動周期が短い場合の計測精度の維持向上と、変動周期が長い場合の低消費電力を実現することができる。
【0042】
以上説明したように請求項2に記載の発明によれば、超音波送受信器の短時間検出の特性を活かして流量計測手段の計測も精度良く短時間で行えるので、周期の極めて短い流量変動時に対応でき、間欠計測における計測期間の短縮化と計測精度の維持向上を図ることができる。
【0043】
以上説明したように請求項3に記載の発明によれば、変動周期の長短にかかわらず計測期間内の計測回数をほぼ等しくできると共に、所定回数の計測間隔と計測期間との終了タイミングがずれる場合には、計測間隔を短くあるいは長く調節して計測期間内に所定回数の間欠計測が終了するようにして、さらなる計測精度の維持向上を図ることができる。
【0044】
以上説明したように請求項4に記載の発明によれば、待機期間中の省電力によりさらなる電力消費の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の流量計測装置のブロック図。
【図2】同実施例における流量の標準的な変動周期と計測期間との関係を示すグラフ図。
【図3】同実施例における流量の長い変動周期と計測期間との関係を示すグラフ図。
【図4】同実施例における流量の短い変動周期と計測期間との関係を示すグラフ図。
【図5】本発明の第2実施例の流量計測装置のブロック図。
【図6】本発明の第3実施例の流量計測装置のブロック図。
【図7】同実施例における間欠計測の計測間隔と待機時間との関係を示すグラフ図。
【図8】本発明の第4実施例の流量計測装置のブロック図。
【図9】従来の流量計測装置のブロック図。
【符号の説明】
1 流路
2、12 流れ検出手段
7 周期検出手段
10 流量計測手段
11 計測期間変更手段
12a、12b 超音波送受信器
22 計測間隔変更手段
23 電圧制御手段
Claims (4)
- 流路内の流体の流れ状態を検出する流れ検出手段の信号に基づき、所定の計測期間内の平均流量を算出する流量計測手段と、流れの変動周期を検出する周期検出手段と、前記周期検出手段からの変動周期信号により計測期間を変更する計測期間変更手段とを備え、
前記計測期間変更手段は、1回の計測期間内に行われる計測回数がほぼ等しくなるように、変動周期の整数N倍で、かつ変動周期の長さに反比例した周期数を計測期間として設定するようにした流量計測装置。 - 流れ検出手段として、流体中に所定の時間間隔で超音波を繰り返して送受信する超音波送受信器を用い、流量計測手段が、前記超音波の伝搬時間から流量を計測するものである請求項1記載の流量計測装置。
- 流量計測手段は計測期間内で間欠的に計測を行うものであり、その間欠的な計測間隔を、周期検出手段で検出された変動周期に応じて変更する計測間隔変更手段を備え、
前記計測間隔変更手段は、計測期間内において一定間隔の間欠計測が所定回数分収まるか否かを判定し、所定回数の計測間隔と計測期間との終了タイミングがずれる場合には、計測間隔を短くあるいは長く調節して所定回数の一定間隔の間欠計測を可能とした請求項1または2記載の流量計測装置。 - 流量計測手段の間欠的な計測間隔における待機時間中は、流量計測手段への電力供給を停止または低減する電圧制御手段を備えている請求項3記載の流量計測装置。
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