JP4008058B2 - 小径充填孔からケースに電解液を充填する方法 - Google Patents

小径充填孔からケースに電解液を充填する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケースの開口部を封口板で閉塞し、封口板の小径充填孔からケース内に電解液を充填する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池やコンデンサーは、電極群を入れたケースに電解液を充填し、その後ケースの開口部を封口板で密閉して製造される。この方法は、比較的すみやかにケースに電解液を充填できる。しかしながら、この方法は、全ての電池等に電解液を安全に充填できない。たとえば、リチウムイオン電池等は、電解液を充填したケースの開口部を、溶接して気密に密閉できない。開口部に封口板を溶接するときに、電解液が発火して極めて危険な状態となるからである。
【0003】
この構造の電池等は、ケースに電極群を入れた後、ケースの開口部を封口板で閉塞し、封口板に設けた小径充填孔から電解液を充填し、最後に小径充填孔を密閉して製造される。この製造方法は、電解液を、封口板に設けた小径充填孔から充填する必要がある。小径充填孔からケースに電解液を充填する方法は、充填時間が相当に長くなる欠点がある。
【0004】
封口板の小径充填孔からの充填時間を短縮するために種々の方法が開発されている。たとえば、ケース内を減圧し、電解液を充填しやすい環境として、電解液を充填する方法が下記の公報に記載される。
(1) 特公平5−78139号公報
(2) 特開昭63−48778号公報
(3) 特開昭63−91952号公報
(4) 特開平4−345755号公報
【0005】
これ等の公報に記載される充填方法は、図1と図2に示すようにして、下記の工程で、ケース1に小径充填孔2から電解液3を充填する。
(1) 図1に示すように、小径充填孔2に充填室5を連結する。真空ポンプ6を運転して、充填室5を減圧して、ケース内を減圧する。このとき、充填室5には電解液3を供給しない。
(2) その後、図2に示すように、充填室5に電解液3を供給する。充填室5の電解液3は、小径充填孔2を通過して、ケース内に充填される。ケース内は減圧されているので、電極群4等の隙間に溜っている空気が排出されている。このため、ケース1に充填された電解液3は、ケース内を減圧しない方法に比較すると、速やかに電極群4の隙間に浸透される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、ケース内を減圧した後に、電解液を注入する方法は、電解液を比較的速やかに電極群の隙間に注入できる特長がある。ただ、この方法によっても、充分に満足できる時間では、電解液の注入はできない。とくに、電極群の密度が非常に高いリチウムイオン電池等にあっては、電極群の微細な空隙に電解液を含浸させるのに時間がかかる欠点がある。さらに、電解液を充填する電池等は、タクトタイムをいかに短縮できるかが極めて大切である。タクトタイムが長くなると、単位時間の製造個数が少なくなって製造コストが高くなる欠点がある。このため、電解液の充填時間を短縮することは、電池等の製造において極めて大切である。
【0007】
充填時間をさらに短縮するために、減圧した後にケース内に電解液を圧入する方法が開発されている。この製法は、たとえば下記の公報に記載される。
(5) 特開平2−172158号公報
(6) 特公平7−118307号公報
【0008】
(5)の公報に記載される方法は、図3に示すように、ケース1を気密室7に配設し、この気密室7の空気を排気した後、ケース1の開口部に連結したホッパー8に電解液3を供給し、その後、気密室7を加圧して、電解液3をケース内の電極群4の隙間等に強制的に浸透させる。この方法は、加圧して電解液3を電極群4の隙間に浸透させるので、速やかに電解液3を浸透できる特長がある。ただ、この方法は、非常に小さい小径充填孔からケース内に速やかに電解液を注入するのが難しい欠点がある。
【0009】
(6)の公報に記載される充填方法は、小径充填孔から速やかに電解液をケース内に充填できる。この方法は、図4に示すように、ケース内を真空ポンプ6で減圧した後、ノズル9をケース内に挿入して電解液3を圧入する。この方法は、ノズル9を介してケース1に電解液3を注入するので、ケース1に充填する電解液3の流量を多くできる。ただ、この方法は、一時に多量の電解液3をケース1に注入すると、ノズル9を小径充填孔2から外したときに、小径充填孔2から電解液3が噴き出す弊害がある。この弊害を防止するために、所定量の電解液を複数回に分けて少しずつ圧入している。このため、電解液の注入時間をそれほど短縮できない欠点がある。
【0010】
本発明は、従来のこれ等の欠点を解消することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、ケース内に短時間で多量の電解液を圧入できると共に、注入するノズルを小径充填孔から外したときに、ケース内の電解液が小径充填孔から噴き出すのを有効に防止できる小径充填孔からケースに電解液を充填する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の小径充填孔からケースに電解液を充填する方法は、前述の目的を達成するために下記のようにして、電解液を充填する。本発明の充填方法は、積層構造の電極群4が挿入されたケース1の開口部を、小径充填孔2の開口された封口板15で閉塞し、この小径充填孔2からケース1内に所定量の電解液3を充填して、電極群4の隙間に電解液3を含浸させ、その後にケース1の小径充填孔2を閉塞する方法を改良したものである。
【0012】
本発明の充填方法は、封口板15に開口された小径充填孔2の外側を気密室14で密閉し、この気密室14に配設されたノズル9を小径充填孔2に連結して、ノズル9からケース1内に加圧された電解液3を圧入する。その後、小径充填孔2外側の気密室14のプレス圧を、電解液3の圧入されたケース1の内圧に等しく、ないしはケース1の内圧よりも高くして、ノズル9を小径充填孔2から外し、気密室14のプレス圧で、ケース1内に圧入された電解液3が小径充填孔2から吹き出すのを阻止する。この状態で、電解液3を電極群4に浸透させて、小径充填孔2から電解液3が噴射しない状態とした後、気密室14を大気圧に開放する。
【0013】
さらに、本発明の電解液の充填方法は、好ましくは、気密室14を減圧してケース1内を減圧した後、ノズル9を小径充填孔2に連結してケース1内に電解液3を圧入する。この方法は、ケース1内を減圧した後、電解液3を加圧して注入するので、最も短時間で電解液3を注入できる特長がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための充填方法を例示するものであって、本発明は充填方法を下記の方法に特定しない。
【0015】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0016】
図5〜図8に示す電解液の充填方法は、下記のようにしてリチウムイオン二次電池のケースに電解液を充填する。ただ、本発明の電解液の充填方法は、同じようにしてリチウムイオン二次電池以外のケースに電解液を注入できる。
【0017】
(1) 図5に示すように、封口板15で閉塞されたケース1を土台10の嵌入凹部10aに入れて定位置に装着する。ケース1は、セパレータを介して積層された電極群4を挿入した後、開口部を、小径充填孔2を開口している封口板15で閉塞している。ケース1は金属製で、角筒、円筒、楕円筒状に成形されている。ケース1の底は塞がれ、上端は開口されている。ケース1の上端の開口部には、封口板15を隙間なく密着している。封口板15は、レーザー溶接等の溶接、接着、かしめ等の方法で、開口部に気密に連結されている。封口板15は、電解液3を注入する小径充填孔2を開口している。小径充填孔2は、小さくすると、電解液3を注入した後に簡単に密閉できる。大きくすると、電解液3の注入に都合がよい。小径充填孔2の大きさは、後で密閉することと、電解液3の注入能率とを考慮して、たとえば、約1〜3mmφに開口される。
【0018】
(2) 図6に示すように、閉塞シリンダー11を土台10の外側に降下させて、小径充填孔2の外側を気密室14で密閉する。気密室14は、土台10と閉塞シリンダー20で形成される。土台10の外側に設けられたOリング13は、土台10と閉塞シリンダー20との隙間を気密に密閉する。
【0019】
(3) その後、閉塞シリンダー20の内部から空気を排気して、気密室14を減圧する。気密室14を減圧するために、閉塞シリンダー20を、開閉弁24を介して真空源25に連結する。気密室14が、開閉弁24を開いて真空源25に連結されると、気密室14から空気が排気されて減圧される。
【0020】
(4) その後、図7に示すように、ノズル9を固定する閉塞シリンダー11を降下させて、ノズル9の先端をパッキン18を介して小径充填孔2に気密に連結する。ノズル9を小径充填孔2に連結した状態で、注入ピストン12を降下させて、電解液3をノズル9からケース1内に圧入する。電解液3の注入圧は、注入ピストン12を降下させる押圧力で調整できる。注入ピストン12は、たとえば1〜8kg/cmの注入圧で電解液3を小径充填孔2からケース1に圧入する。
【0021】
ノズル9からケース1に電解液3を圧入するとき、気密室14の圧力であるプレス圧を、ノズル9の注入圧にほぼ等しく設定する。気密室14のプレス圧を、電解液3の注入圧にほぼ等しくすると、ノズル9と小径充填孔2の隙間から電解液3が漏れるのを有効に阻止できる。ただ、ノズル9の先端がパッキン18を介して、気密に小径充填孔2に連結される場合、かならずしも、気密室14のプレス圧をノズル9の注入圧とする必要はない。ノズル9と小径充填孔2の隙間から電解液3が漏れないからである。
【0022】
(5) 電解液3がケース1に注入されてノズル9を小径充填孔2から離す前に、気密室14のプレス圧を、電解液3の注入されたケース1の内圧にほぼ等しく、ないしはケース1の内圧よりも高くする。気密室14は、開閉弁24を介して加圧空気源26に連結され、この開閉弁24を開いて、加圧できる。ただし、このとき、真空源25に連結される開閉弁24は閉弁する。気密室14を加圧した状態で、図8に示すように、ノズル9を小径充填孔2から離す。このとき、気密室14のプレス圧は、ケース1内の電解液3が小径充填孔2から噴射するのを防止する。それは、ケース1の内圧が外圧よりも高くならないからである。ケース1の内圧は、電解液3が電極群4の隙間に浸透されるに従って次第に低下する。この状態で、電解液3を電極群4の隙間に浸透させる。電解液3が電極群4の隙間に浸透されるにしたがって、電解液3は小径充填孔2から噴出しにくくなるので、気密室14のプレス圧を次第に低下させることができる。
【0023】
(6) ケース1を大気圧に開放しても、小径充填孔2から電解液3が噴射しない状態まで、電解液3が浸透されると、閉塞シリンダー11を上昇させて気密室14を開き、土台10から電解液3の注入されたケース1を取り出す。
【0024】
(7) その後、封口板15の小径充填孔2は気密に閉塞される。
【0025】
以上の方法は、ケース1内を減圧した後、ノズル9から電解液3を圧入する。この方法は、ケース1を減圧して電解液3を圧入するので、電解液3をより速やかに電極群4の空隙に浸透できる。ただ、ケースを減圧することなく、ノズルから電解液を圧入することもできる。
【0026】
以下、本発明の電解液の充填方法に使用する装置を詳述する。図5に示す装置は、土台10と、閉塞シリンダー11と、ノズル9と、注入ピストン12を備える。図のような装置が1台または数台、あるいは数十台、ラインとして並べられ、並列にそれぞれの装置がケース1に電解液3を充填して、処理能力を大きくできる。
【0027】
土台10は、ケース1を嵌入して、定位置に装着する嵌入凹部10aを有する。嵌入凹部10aはケース1を位置ずれしないように保持する。したがって、嵌入凹部10aは、ケース1の外形にほぼ等しい内形をしている。ケース1は、ほとんど隙間なく嵌入凹部10aに挿入されて、水平方向に移動しないように、保持される。ケース1は、角筒、円筒、楕円筒状に成形されているので、嵌入凹部10aも同じ形状に形成される。ケース1は、土台10の嵌入凹部10aに、垂直方向に出し入れされる。
【0028】
土台10は、閉塞シリンダー11の内面を摺動させる摺動面10bを有する。摺動面10bは周囲に溝を設けて、Oリング13を入れている。Oリング13は、摺動する閉塞シリンダー11の内面に気密に密着して、気密室14を形成する。
【0029】
土台10の嵌入凹部10aにセットされるケース1は、内部にセパレータを介して積層された電極群4を挿入している。さらに、ケース1は、開口部に封口板15をレーザー溶接して、開口部を気密に閉塞している。封口板15は、電解液3を注入する前にケース1に溶接されるので、電解液3を注入するための小径充填孔2を開口している。
【0030】
閉塞シリンダー11は、土台10の摺動面10bに沿って気密に摺動する筒状をしている。閉塞シリンダー11は、図6と図8に示すように、ノズル9を小径充填孔2から離す位置と、図7に示すように、ノズル9を小径充填孔2に連結する状態で、気密室14を密閉できる高さをしている。さらに、閉塞シリンダー11は、上下に移動されるように、垂直ガイド16に連結されている。閉塞シリンダー11は、図示しないが、油圧ピストン、カム、レバー等を介して上下に移動される。
【0031】
さらに、図に示す閉塞シリンダー11は、一部に監視窓17を設けている。監視窓17は透明ガラスで気密に閉塞している。監視窓17は、気密室14でケース1に電解液3を注入する状態を観察する。
【0032】
閉塞シリンダー11は、上面にノズル9を固定している。ノズル9は、閉塞シリンダー11の上面から下方に突出して設けられている。ノズル9の先端は、図9の拡大断面図に示すように、挿入筒9aを鍔部9bから突出させて、挿入筒9aの外側にパッキン18を入れている。パッキン18は、ノズル9が小径充填孔2に連結された状態で、鍔部9bと封口板15とに挟着されて、ノズル先端を気密に小径充填孔2に連結する。
【0033】
ノズル9は、連結パイプ19を介して上方に配設された注入シリンダー20に連結されている。注入シリンダー20は、ノズル9の上方に位置して、垂直の姿勢で閉塞シリンダー11に固定されている。連結パイプ19は、注入シリンダー20の底面から上方に突出する。注入シリンダー20の底面から突出する連結パイプ19は、注入ピストン12を降下させるときに限って、注入シリンダー20に充填された電解液3がノズル9から噴射される。電解液3が、連結パイプ19の上端まで押し上げられない限り、ノズル9から噴出されないからである。したがって、この構造は、注入シリンダー20とノズル9との間に弁を設けることなく、注入ピストン12の動きを制御して、注入シリンダー20から電解液3をケース1に注入できる。
【0034】
注入ピストン12は、ピストン上下機構(図示せず)で、上下に移動される。注入ピストン12は、注入シリンダー20に挿入されて、注入シリンダー20に充填された電解液3をノズル9からケース1に圧入する。したがって、注入ピストン12は隙間なく注入シリンダー20に挿入される。図に示す注入ピストン12は、下端部に円周溝12aを設けてここにOリング21を入れている。Oリング21は、注入シリンダー20の内面を気密に摺動して、注入ピストン12と注入シリンダー20との液漏れを防止する。注入シリンダー20に所定量の電解液3を充填するとき、注入ピストン12は、注入シリンダー20から引き抜かれる位置まで上昇される。
【0035】
さらに、注入ピストン12は、降下したときに連結パイプ19を挿入させる注入凹部12bを設けている。注入凹部12bは、連結パイプ19との間に多少隙間ができるように、連結パイプ19の外径よりも多少大きな内径をしている。注入ピストン12を降下させるときに、連結パイプ19と、注入凹部12bとの隙間に電解液3を通過させて、注入シリンダー20の電解液3を連結パイプ19の上端からノズル9に供給するためである。注入凹部12bは、図7に示すように、注入ピストン12を最も降下できるように、連結パイプ19が注入シリンダー20の底面から突出するよりも深い。
【0036】
さらに、閉塞シリンダー11は、気密室14を減圧し、あるいは加圧するために、ニップル22を固定し、このニップル22に可撓性のホース23を連結している。ホース23は2分岐されて、分岐路を開閉弁24を介して、真空源25と加圧空気源26とに連結している。
【0037】
以上の装置は、下記の工程で、ケース1に電解液3を圧入して小径充填孔2を気密に閉塞する。
(1) 図5に示すように、ケース1を土台10の嵌着凹部10aに挿入してセットする。
(2) 注入ピストン12を、注入シリンダー20から引き抜いた状態として、注入シリンダー20に所定量の電解液3を充填する。その後、注入ピストン12を注入シリンダー20に挿入して降下させる。注入ピストン12の降下位置は、注入シリンダー20に充填された空気をほぼ完全に排気する位置である。注入ピストン12が降下して、注入シリンダー20から空気を排気した後、注入ピストン12の降下を停止させる。ただし、閉塞シリンダー11は上昇位置に待機する。
【0038】
(3) 図6に示すように、土台10の外側に閉塞シリンダー11を降下させて、閉塞シリンダー11と土台10とで、ケース1の外側に気密室14を形成する。このとき、注入ピストン12は閉塞シリンダー11と一緒に降下される。閉塞シリンダー11の降下位置は、ケース1の外側に気密室14を形成して、ノズル9の下端を封口板15の小径充填孔2から上方に離した位置である。
【0039】
(4) 加圧空気源26に連結される開閉弁24を閉じる状態で、真空源25に連結される開閉弁24を開いて、気密室14を減圧する。このとき、ノズル9は注入ピストン12で閉塞されている。減圧する気密室14の真空度は、たとえば10〜100トーメル、好ましくは約50トールとする。この状態で、ケース1に挿入した電極群4の微細な隙間の空気が強制的に排気される。
【0040】
(5) ケース1内の空気を排気した後、図7に示すように、閉塞シリンダー11をさらに降下させて、ノズル9の先端を小径充填孔2に気密に密着させる。このとき、注入ピストン12は閉塞シリンダー11と一緒に降下され、注入ピストン12と閉塞シリンダー11とを相対運動させない。ノズル9を小径充填孔2に連結した後、注入ピストン12を強制的に降下させて、注入シリンダー20に蓄えられる電解液3を、連結パイプ19、ノズル9、小径充填孔2の順番に通過させて、ケース1内に圧入する。注入ピストン12が電解液3をケース1内に圧入する圧力は、たとえば、1.5kg/cmとする。
【0041】
(6) 注入ピストン12を降下させて、電解液3を圧入しているときに、あるいは、ノズル9を小径充填孔2に連結した後、真空源25に連結された開閉弁24を閉じて、加圧空気源26に連結された開閉弁24を開く。この状態で、気密室14をプレス圧まで加圧する。加圧空気源26は、気密室14のプレス圧を、ケース1の内圧よりも高く、あるいは、ケース1の内圧にほぼ等しい圧力とする。たとえば、ケース1内の圧力を1.5kg/cmとするとき、気密室14のプレス圧は、1.5〜2kg/cmとする。ケース1内の圧力は、電解液3を圧入した直後に最も高く、電解液3が電極群4の隙間に浸透されるに従って次第に低下する。このため、気密室14のプレス圧は、ノズル9を小径充填孔2から離すときに、ケース1から電解液3が気密室14に噴出しない圧力に設定される。気密室14のプレス圧を、ノズル9を小径充填孔2から離すときのケース1の内圧よりも高くすれば、ケース1から電解液3が噴出することはない。ただ、気密室14のプレス圧が、ケース1の内圧にほぼ等しいが多少は低くても、電解液3はケース1から噴出しない。
【0042】
気密室14のプレス圧は、理想的には、ノズル9を小径充填孔2から外す前から電解液3を電極群4に浸透させるまでの間は、できる限り高く設定する。電解液3が小径充填孔2から噴射するのを確実に阻止できると共に、電解液3を短時間で速やかに電極群4に浸透できるからである。気密室14のプレス圧を、ケース1の内圧よりも高く設定する方法は、ノズル9が電解液3をケース1に注入した直後に、小径充填孔2から離すことができる。このため、ノズル9を小径充填孔2に連結する時間を短縮できる。さらに、ノズル9を外した後、電解液3を気密室14のプレス圧で加圧して、電極群4の微細な隙間に強制的に圧入できるので、電解液3の浸透時間を短くできる。電解液3が電極群4に浸透された後は、速やかに気密室14のプレス圧を大気圧近くまで低下させる。
【0043】
その後、閉塞シリンダー11を上昇させて、気密室14を大気に開放する。両方の開閉弁24を閉じて閉塞シリンダー11を上昇させると、気密室14の体積が大きくなって、気密室14の圧力は次第に低下し、その後に大気に開放される。
【0044】
閉塞シリンダー11を図5に示す位置まで上昇させた後、ケース1を土台10から取り出して、小径充填孔2を気密に閉塞する。
【0045】
以上の充填方法は、閉塞シリンダー11を上下に移動させて、ノズル9を小径充填孔2に連結し、また、小径充填孔2から分離している。この方法は、ノズル9を閉塞シリンダー11に固定できるので、ノズル9を閉塞シリンダー11に連結する構造を簡単にできる。ただ、ノズルを閉塞シリンダーに対して気密の状態で、上下に移動できるように連結し、ノズルのみを上下に移動させて、閉塞シリンダーを移動させることなく、ノズルを小径充填孔に連結し、また、小径充填孔から離すこともできる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の小径充填孔からケースに電解液を充填する方法は、小径充填孔から短時間でケースに電解液を圧入でき、しかも、電解液を注入するノズルを小径充填孔から外したときに、圧入した電解液が小径充填孔から噴き出すのを確実に阻止できる特長がある。この方法で電解液を小径充填孔からケースに注入する本発明の方法は、相当に高い圧力で電解液をケース内に圧入できる。このため、電解液の注入時間を、飛躍的に短縮できる。ちなみに、電解液を加圧しないでリチウムイオン二次電池のケースに注入する従来の方法では、電解液の注入に30秒以上もかかっていたが、本発明の方法は、わずかに3秒で小径充填孔から注入できる。さらに、ノズルを小径充填孔から外すときに、加圧状態に保持するので、このときに圧入した電解液がケースから噴き出すこともなく、さらに、ノズルを小径充填孔から外した状態でも、電解液を連続して加圧状態に保持できるので、電解液を短時間に電極群に強制的に浸透させることもできる。このため、本発明の充填方法は、小径充填孔からケースに電解液を注入するトータル時間を飛躍的に短縮できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のケースに電解液を充填する方法を示す断面図
【図2】 従来のケースに電解液を充填する方法を示す断面図
【図3】 従来のケースに電解液を充填する他の方法を示す断面図
【図4】 従来のケースに電解液を充填する他の方法を示す断面図
【図5】 本発明の実施例にかかる電解液を充填する方法に使用する充填装置の断面図
【図6】 本発明の実施例にかかる電解液を充填する方法に使用する充填装置の断面図
【図7】 本発明の実施例にかかる電解液を充填する方法に使用する充填装置の断面図
【図8】 本発明の実施例にかかる電解液を充填する方法に使用する充填装置の断面図
【図9】 図7に示す装置のノズルの先端を示す要部拡大断面図
【符号の説明】
1…ケース
2…小径充填孔
3…電解液
4…電極群
5…充填室
6…真空ポンプ
7…気密室
8…ホッパー
9…ノズル 9a…挿入筒 9b…鍔部
10…土台 10a…嵌入凹部 10b…摺動面
11…閉塞シリンダー
12…注入ピストン 12a…円周溝 12b…注入凹部
13…Oリング
14…気密室
15…封口板
16…垂直ガイド
17…監視窓
18…パッキン
19…連結パイプ
20…注入シリンダー
21…Oリング
22…ニップル
23…ホース
24…開閉弁
25…真空源
26…加圧空気源

Claims (2)

  1. 積層構造の電極群(4)の挿入されたケース(1)の開口部を、小径充填孔(2)の開口された封口板(15)で閉塞し、この小径充填孔(2)からケース(1)内に所定量の電解液(3)を充填して電極群(4)の隙間に電解液(3)を含浸させ、その後にケース(1)の小径充填孔(2)を閉塞する電解液の充填方法において、
    封口板(15)に開口された小径充填孔(2)の外側を気密室(14)で密閉し、この気密室(14)に配設されたノズル(9)を小径充填孔(2)に連結して、ノズル(9)からケース(1)内に加圧された電解液(3)を圧入し、小径充填孔(2)外側の気密室(14)のプレス圧を、電解液(3)の圧入されたケース(1)の内圧に等しく、ないしはケース(1)の内圧よりも高くする状態としてノズル(9)を小径充填孔(2)から外し、気密室(14)のプレス圧で、ケース(1)内に圧入された電解液(3)が小径充填孔(2)から吹き出すのを阻止した後、小径充填孔(2)から電解液(3)が噴射しない状態として、気密室(14)を大気圧に開放することを特徴とする小径充填孔からケースに電解液を充填する方法。
  2. 気密室(14)を減圧してケース(1)内を減圧した後、ノズル(9)を小径充填孔(2)に連結してケース(1)内に電解液(3)を充填することを特徴とする請求項1に記載される小径充填孔からケースに電解液を充填する方法。
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