JP3939820B2 - 電解液の充填方法と充填装置 - Google Patents

電解液の充填方法と充填装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、コンデンサーや電池等のケースに、電解液を充填する方法と装置に関する。とくに、本発明は、電極群を入れたケースであって、速やかに電解液を電極群の隙間に浸透できないケースに電解液を充填するのに最適な電解液の充填方法と充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オイルコンデンサーや電池は、電極群を入れたケースに電解液を充填した後、ケースの注液開口を閉塞して製造される。ケースに電解液を充填するとき、電極群の隙間に電解液を含浸させるには時間がかかる。とくに、電極板を密に積層した電極群を内部に収納したケース、たとえば、コンデンサーやリチウムイオン二次電池のケースは、電解液の充填に極めて時間がかかる。それは、ケースに電解液を充填しても、電解液は電極群の隙間にスムーズに浸透されないからである。電解液の浸透に時間がかかると、この間に、ケース内に不純物が侵入し易くなる弊害がある。この弊害を防止するために、電解液を充填したケースを最適な環境に調整されたストックヤードに保存して静置する必要がある。さらに、静置する湿度等の環境が適正でないと、水分が浸入して電気特性を低下させる等の弊害も発生する。さらにまた、多量のケースを静置するために広いストックヤードを必要とする。また、能率よくコンデンサーや電池を多量生産できない欠点もある。
【0003】
このため、従来は、垂直に立てたケースに必要な所定の量の電解液を充填し、その後長い時間静置して、電極群の隙間に徐々に電解液を浸透させていた。この方法は電解液を電極群に含浸させるのに時間がかかって、能率よく電解液を充填できない欠点がある。さらに、この方法は、ケースに所定量の電解液を充填すると、電解液がケースから溢れる。ケースに充填した電解液が漏れるのは、電解液の注液量を、電極群に含浸された状態で適量になるように決定されるにもかかわらず、電解液が電極群の隙間に速やかに含浸しないため、ケースから溢れてしまうためである。したがって、図1に示すように、ケース1の開口部に、封口ガスケットで水密にカバー2を装着し、カバー2の内部に、必要な量の電解液3を充填して静置している。ケース1に一つずつカバー2を装着するには手間がかかり、電解液3を能率よくケース1に充填することを難しくしている。また、電解液3を電極群4の隙間に十分に含浸させるために、例えば2時間静置しておく必要があり、極めて生産効率が悪い。多量生産するためには、多くの設備が必要になり、カバー2の装着も大変な手間となる。
【0004】
電解液を速やかに電極群に含浸させるために、電解液を入れたケースの開口部を気密に閉塞し、閉塞したケースの開口部を真空ポンプで減圧する装置が開発されている。この装置は、ケース内を減圧するので、電極群の隙間にある空気が気泡となって電解液の液面に浮上する。このため、静置する方法に比較すると、相当に速い時間で電解液を電極群の隙間に充填できる。ただ、この装置は、減圧したときに、電極群の隙間にあった空気が気泡になるが、この気泡が微細なために、速やかに電解液の液面に浮上しない欠点がある。微細な気泡は、電極群の表面に付着し、あるいは、電極群の隙間からスムーズに排出されず、電解液の液面に速やかに浮上しない。このため、この装置は、電解液を電極群の隙間に充分に浸透させる時間を、充分に満足できる程度にまでは短くできない。電解液を電極群に浸透させる時間は、電極群の隙間、すなわち密度にもよるが、約数分間はかかって、1分以内に短縮することが難しい。
【0005】
本発明者は、さらに、電解液の充填時間を短縮するために、減圧するのに代わって、電解液を充填したケースの開口部を閉塞して加圧する装置を開発した。この装置は、ケース内を1気圧以上に加圧できるので、電解液を強制的に浸透させることで、減圧する装置に比較すると、より短時間で電解液を浸透できる特長がある。ただ、この装置は、いったんは電極群の隙間に含浸させた電解液が、ケースの加圧状態を開放して大気圧に戻した瞬間に、ケースから飛び出してしまう欠点がある。それは、ケースの加圧状態を開放した瞬間に、電極群の隙間で加圧されて小さく押し潰されていた気泡が、大きく膨張するからである。
【0006】
以上のように、ケースの開口部を閉塞して減圧する装置は、電極群の隙間にある空気をスムーズに排出するのが難しくて含浸に時間がかかる欠点があり、反対にケースを加圧する装置は、電極群の隙間にある空気が膨張して含浸された電解液を飛び出させる欠点がある。
【0007】
本発明者は、減圧と加圧とを特別な条件で組み合わせることにより、従来の装置では実現できない短い時間で、定量の電解液を充填することに成功した。この装置は、図2に示すように、セパレータを介して積層された電極群4の挿入されたケース1を気密に閉鎖する充填密閉シリンダー5と、この充填密閉シリンダー5で閉鎖されるケース1内を減圧し、減圧した状態から圧力を上昇できる減圧機と、充填密閉シリンダー5で閉鎖されるケース1の開口部に電解液3を注入する注液ノズル7と、この注液ノズル7に連通されている電解液3の一時貯溜室8と、一時貯溜室8に蓄えられる電解液3を押し出して、注液ノズル7でもってケース1に電解液3を注液するピストン9と、このピストン9を駆動する押圧機構とを備える。
【0008】
以上の充填装置は、図3ないし図6に示すように、充填密閉シリンダー5でケース1の開口部を気密に閉塞し、減圧機でケース1内を減圧する状態で、ピストン9を駆動して、一時貯溜室8の電解液3を注液ノズル7からケース1に注液する。
【0009】
この装置は、下記のようにして、ケースに電解液3を注液する。
(1) 図3に示すように、充填密閉シリンダー5が、電極群4の挿入されたケース1を気密に閉塞する。供給ノズル21を移動して、一時貯溜室8に電解液3を充填する。
(2) 図4に示すように、ピストン9を降下させた後、減圧機が充填密閉シリンダー5で閉鎖されたケース1を減圧する。この工程で、ケース1内の空気が排気される。このため、電極群4の隙間にある空気も排気される。
(3) 図5に示すように、ピストン9が一時貯溜室8の電解液3を押し出して、ケース1に注液する。ケース1に注液された電解液3は、空気が排気された電極群4の微細な隙間に速やかに浸透して含浸される。ピストン9は減圧されたケース1に電解液3を注液するために駆動される。すなわち、減圧機がケース1を減圧した後にピストン9が電解液3を注液する。
(4) 減圧機はケース1内を減圧した後、図6に示すように、圧力を上昇させて注液された電解液3を電極の隙間にさらに速やかに含浸させる。
【0010】
以上のようにして、電解液3をケース1に注液する装置は、気密に閉鎖したケース1に減圧状態で電解液3を注液する。減圧された状態でケース1に電解液3を注液するので、電極群4の空隙にある空気を、気泡状態として電解液3上に浮上させて排気する必要はない。空気は、電解液3の充填される前に電極群4の隙間を通過して、速やかに排気される。隙間から空気を排気した電極群4に充填される電解液3は、速やかに電極群4の微細な空隙に浸透する。空隙に溜る空気が、電解液3の浸透を阻害しないからである。したがって、減圧した状態でケース1に充填された電解液3は、速やかに電極群4の隙間に浸透する。
【0011】
ただ、この状態において、電解液3は完全には電極群4の隙間に含浸されない。減圧して電極群4の隙間にある空気を完全に排気することが難しいからである。空気が残存する電極群4の空隙に電解液3を強制的に含浸させるために、この装置は、減圧機でもって、減圧した後にケース1内の圧力を上昇させる。圧力が上昇すると、電極群4の隙間に残存する空気の体積が小さくなる。空気の体積は圧力に反比例するからである。とくに、減圧された状態で膨張している空気は、圧力を上昇させることによって、体積が減少される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図2の装置は、以上のようにして、短時間で電解液3をケース1に注入できる。ただ、この装置においても、一時貯溜室8に蓄える電解液3に気泡が含まれていると、気泡が電解液3と一緒にケース1に注入されて、コンデンサーや電池の電気特性を低下させる。この図の装置は、気密チャンバー12内の空気を排気して、注液ノズル7を介して一時貯溜室8の上部の空気を排気できる。ただ、注液ノズル7は、電解液3をケース1に注入する状態になると、電解液3で満たされるので、電解液3をケース1に注入する状態においては、電解液3に含まれる気泡を分離して排気できなくなる。このため、一時貯溜室8で十分に気泡を分離していない電解液3が、注液ノズル7でケース1に注入される。さらに、電解液3と一緒にケース1に注入された気泡は、簡単にケース1の外部に排出できない。とくに、注液開口が小さいケース1に気泡が注入されると、速やかに排出することが難しく、コンデンサー等の電気特性を低下させる。
【0013】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、電解液と一緒に気泡が注入されるのを有効に防止し、電解液を理想的な状態で速やかに注入できる電解液の充填方法と充填装置とを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載する電解液の充填方法は、気密チャンバー12にケース1を収納し、所定量の電解液3を充填シリンダー5Bの内側に設けている一時貯溜室8に供給して蓄えてケース1に注入する。一時貯溜室8の電解液3は、セパレータを介して積層された電極群の挿入されたケース1の注液開口1Aに、注液ノズル7を連結し、充填シリンダー5Bに挿入するピストン9で液面を押し上げて、注液ノズル7でもって、閉鎖状態の一時貯溜室8からケース1に注入される。
【0015】
さらに、本発明の充填方法は、閉鎖された気密チャンバー12を減圧すると共に、閉鎖状態にある一時貯溜室8の上部に、気泡分離チャンバー6を設け、気泡分離チャンバー6に開口された排気口14から一時貯溜室8の空気を排気して減圧し、減圧状態において、一時貯溜室8に蓄えられる電解液3の気泡を浮上させて気泡分離チャンバー6で分離する。さらに、一時貯溜室8において、電解液3から気泡を分離しながら、充填シリンダー5Bに挿入するピストン9で液面を押し上げてここに蓄える電解液3を、注液ノズル7でもってケース1に注入することを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の請求項2の充填装置は、セパレータを介して積層された電極群の挿入されたケース1を収納する気密チャンバー12と、この気密チャンバー12に収納されるケース1に開口されてなる注液開口1Aから電解液3を注入する注液ノズル7と、この注液ノズル7に連通されて、ケース1に注入する所定量の電解液3を一時的に蓄える充填シリンダー5Bの内側に設けてなる一時貯溜室8と、一時貯溜室8の上部に設けられて、ここに蓄えられる電解液3の気泡を浮上させて分離する気泡分離チャンバー6と、気泡分離チャンバー6に開口された排気口14に連結されて、気泡分離チャンバー6を減圧すると共に、閉鎖された気密チャンバー12を減圧できる減圧機と、充填シリンダー5Bに挿入するピストン9で液面を押し上げて一時貯溜室8に蓄えられる電解液3をケース1に注液する注入機構とを備える。
【0017】
この装置は、一時貯溜室8に所定量の電解液3を蓄え、減圧機で閉鎖された気密チャンバー12を減圧すると共に、気泡分離チャンバー6から空気を排気し、一時貯溜室8に蓄えられる電解液3の気泡を浮上させて分離して、充填シリンダー5Bに挿入されるピストン9で液面を押し上げて注入機構で一時貯溜室8から注液ノズル7を通過してケース1に注液する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電解液の充填装置を例示するものであって、本発明は電解液の充填装置を下記のものに特定しない。
【0019】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
【0020】
本発明の電解液の充填装置の一形態を図7〜図14に示す。これ等の図に示す装置は、大きく分けて、土台10と充填密閉シリンダー5とピストン9を備える。図のような装置が1台または数台、あるいは数十台、ラインとして並べられ、並列にそれぞれの装置がケース1に電解液3を充填して、処理能力を大きくできる。
【0021】
土台10は、電極群の挿入されたケース1を装着する。ケース1は、土台10に垂直に挿入して定位置に保持される。ケース1は、上面に、電解液3を注入するための注液開口1Aを開口している。ケース1の注液開口1Aは、上端に封口板を固定しないで、上端全体を開口して設けられ、あるいは、ケース1の上端に封口板を固定して、封口板の貫通孔で設けられる。封口板に開口される注液開口1Aは、電解液3を注入した後に気密に閉塞される。したがって、封口板の注液開口1Aは、できる限り小さく、たとえば、1〜2mmの直径に開口される。小さい注液開口1Aは、電解液3を注入した後に、簡単かつ容易に、しかも確実に気密に閉塞できる。小さい注液開口1Aは、電解液3を短時間で注入するのが難しくなるが、本発明の装置は、小さい注液開口1Aも、スムーズに短時間で電解液3を注入できる。
【0022】
電解液3の注入されるケース1は、内部に、セパレータ等を介して積層された電極群を挿入している。電極群に電解液3を含浸させて、電解液3はケース1内に注入される。
【0023】
土台10は、電解液3の充填密閉シリンダー5の下部に位置し、ケース1を定位置に固定するための支持部10Aと、この支持部10Aの外側に設けられた垂直の周壁10Bを有する。支持部10Aは、ケース1に電解液3を充填するときに、ケース1を定位置に保持するためのもので、例えばケース1の側面を挟着する部材や、ケース1を挿入する挿入口等の構造が使用できる。周壁10Bは筒状で、外周面の上端部にリング溝を設けて、リング溝にOリング15を入れている。
【0024】
土台10は、ケース1を搬送するキャリアにも併用され、電解液3を充填しようとするケース1を保持して電解液3の充填密閉シリンダー5の下面に移動する。ひとつのケース1に電解液3が充填されると、土台10が移動して、次に電解液3を充填するケース1を保持している土台10が充填密閉シリンダー5の下方に移動する。順次ケース1を充填密閉シリンダー5の下方に移送して、次々とケース1に電解液3を充填する。また、一つの土台に一つのケースを保持する構造の他、一つの大きな土台に複数のケースを保持する構造も使用できる。
【0025】
電解液3を充填するケース1は、コンデンサーや電池のケース1で、内部に電極群を収納しており、電解液3を充填して閉塞する。特に、高性能化を図るために電極板を高密度に積層した電極群は、隙間がほとんどないので、電解液3の充填が困難である。本発明の電解液の充填装置はこのような電極群を収納したケース1に、効率よく電解液3を充填する。また、この装置は、電解液3に限らず、隙間の狭い部分に液体を充填する他のものにも応用できる。
【0026】
土台10は、充填密閉シリンダー5に気密に連結される。充填密閉シリンダー5は、土台10の周壁10Bの外側に挿入されて、ケース1を気密チャンバー12に収納する気密シリンダー5Aと、電解液3の一時貯溜室8を形成する充填シリンダー5Bからなる。
【0027】
気密シリンダー5Aは、内側に土台10の周壁10Bを気密に挿入できる垂直な筒状に形成されている。気密シリンダー5Aが降下すると、周壁10BのOリング15が気密シリンダー5Aの内面に密着して、周壁10Bとで気密チャンバー12が成形される。
【0028】
気密シリンダー5Aは、減圧機(図示せず)に連結するための吸引部13を設けている。吸引部13は減圧機に連結されて、減圧機は、吸引部13から気密チャンバー12内の空気を排気して、気密チャンバー12を減圧する。
【0029】
気密シリンダー5Aは、上端に充填シリンダー5Bを固定している。気密シリンダー5Aと充填シリンダー5Bは、その境界に、隔壁16を挟着している。隔壁16を垂直に貫通して、注液ノズル7を固定している。さらに、注液ノズル7の外側には、外管11を配設している。外管11は、上端の鍔を、気密シリンダー5Aと充填シリンダー5Bの境界に気密に固定している。外管11の下端は、図15に示すように、Oリング17を固定している。Oリング17は、ケース1に注液するときに、ケース1の上面の注液開口1Aの周縁に密着し、注液ノズル7からケース1に注入される電解液3がケース1外に漏れるのを阻止する。外管11の下端は筒状で、Oリング17の内側に、注液ノズル7の下端を配設している。
【0030】
充填シリンダー5Bは、内側を電解液3の一時貯溜室8としている。充填シリンダー5Bは、一時貯溜室8の上部を気泡分離チャンバー6とする。気泡分離チャンバー6は、ケース1に注入される電解液3を蓄えた状態で、上部に所定量の空気を蓄える空隙ができるようにして設けられる。一時貯溜室8の上部を気泡分離チャンバー6とするために、一時貯溜室8の内容積は、ケース1に注入される電解液3の体積よりも大きく設計される。
【0031】
充填シリンダー5Bの上端は、一時貯溜室8に電解液3を供給するために開口している。充填シリンダー5Bの開口部は、ピストン9を挿入して閉鎖する。ピストン9を充填シリンダー5Bから引き抜いて電解液3を充填する装置は、充填シリンダー5Bに電解液3を供給するパイプを連結する必要がない。ただ、図示しないが、充填シリンダーを半径方向に貫通して、電解液の供給パイプを連結することもできる。この構造の装置は、ピストンを充填シリンダーから引き抜かないで、一時貯溜室に電解液を供給できる。
【0032】
一時貯溜室8の底面は、隔壁16で封鎖され、隔壁16に注液ノズル7を固定している。注液ノズル7は、隔壁16の上面からさらに上方に突出している。注液ノズル7の上端は、供給される電解液3の液面よりも上方に位置する。注液ノズル7の下端は外管11の下端まで延長されている。一時貯溜室8に供給された電解液3は、充填シリンダー5Bに挿入されるピストン9で液面が押し上げられて、注液ノズル7を通過して、ケース1に注入される。
【0033】
ピストン9は、上下機構(図示せず)に連結されて、上下に移動される。ピストン9は、上端を閉塞している円筒状で、上端に排気口14を設けている。排気口14は、ピストン9を充填シリンダー5Bに挿入した状態で、気泡分離チャンバー6の空気を排気する。したがって、排気口14は開閉弁20を介して減圧機(図示せず)に連結される。
【0034】
ピストン9は、下端の外側に、上下に離して2列にOリング22を設けている。Oリング22は、ピストン9を充填シリンダー5Bに挿入するときに、充填シリンダー5Bの内面を摺動して、ピストン9と充填シリンダー5B内面とを気密に密閉する。
【0035】
次に、土台10と充填密閉シリンダー5の連結部を説明する。土台10は、周壁10Bを、降下する充填密閉シリンダー5の気密シリンダー5Aに挿入して、気密チャンバー12を形成する。したがって、充填密閉シリンダー5は垂直方向に上昇、降下が可能で、図示しないが、シリンダー上下機構に連結されている。充填密閉シリンダー5は上部の充填シリンダー5Bと下部の気密シリンダー5Aとからなる。
【0036】
気密シリンダー5Aの側部には、電解液3を充填している状態が確認できるように、確認窓19を設けている。確認窓19は圧変化に対応できる十分な強度を有し、かつ透明なガラスで気密に閉塞されている。
【0037】
充填密閉シリンダー5の気密チャンバー12と、気泡分離チャンバー6は、別々に開閉される開閉弁23、20を介して減圧機に連結される。減圧機は、閉鎖された気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6を減圧すると共に、気密チャンバー12を減圧状態から圧力を上昇できる全てもの、例えば吸引ポンプや真空ポンプが使用できる。真空ポンプは、ポンプの運転を調節して空気の吸引量を変化でき、真空度を変えることで圧力を調節できる。はじめに空気を多く吸引して真空度を高め、すなわち圧力を低下して、ここから徐々に吸引を弱めて大気圧に近づけていき、すなわち相対的に加圧していくことができる。さらにポンプを逆転させて加圧して、大気圧よりも高い圧力状態とすることもできる。
【0038】
減圧機は、開閉弁23、20を介して、気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6を別々に排気する。気密チャンバー12の空気が排気されると、気密チャンバー12内に配設されているケース1の注液開口1Aから、電極群の隙間の空気が排気され、電解液3を充填しやすい環境となる。気泡分離チャンバー6から空気を排気すると、一時貯溜室8に供給された電解液3に含まれる気泡が浮上して、気泡分離チャンバー6に溜まっている空気が排気される。
【0039】
図7に示す装置を複数台備えて、多量のケースに並列に電解液を充填する場合、減圧機は複数設ける必要はなく、一台の減圧機にロータリージョイントを介して複数のホースに分岐して、各々の装置に吸引部を接続することもできる。この場合、ロータリージョイントを回転して吸引のオンオフを切り換え、あるいは吸引力を調整をすることができる。
【0040】
注液ノズル7は、その上端を電解液3の液面よりも上方に突出させているので、ピストン9を充填シリンダー5Bに降下させて、一時貯溜室8の電解液3の液面を押し上げて、電解液3を注液ノズル7を通じて、減圧されたケース1に注入する。
【0041】
一時貯溜室8は、電解液3を充填した状態で、ピストン9を挿入して、上端の開口部を閉鎖する。ピストン9はピストン上下機構(図示せず)によって、上昇、下降される。ピストン9を上昇位置として、一時貯溜室8の上端を開口して、ここから電解液3を供給ノズル21で一時貯溜室8に充填する。電解液3の充填された一時貯溜室8の上端に、ピストン9は垂直に降下して、一時貯溜室8を気密に閉鎖する。したがって、ピストン9の中心軸と一時貯溜室8の中心軸、すなわち充填シリンダー5Bの中心軸は、同一の垂直線上にある。
【0042】
ピストン9をピストン上下機構で降下させて、一時貯溜室8を閉鎖した状態から、さらにピストン9を降下させて、電解液3を注入する。電解液3の液面を注液ノズル7の上端よりも高くすると、電解液3は、注液ノズル7を通過して自然に流下してケース1に注入される。注液ノズル7からケース1に電解液3を速やかに注入するために、一時貯溜室8の圧力を、ケース1の内圧よりも高くして、いいかえると、注液ノズル7の下端と上端とに圧力差を設けて、電解液3を圧力で強制的にケース1に圧入する。このとき、電解液3を注入するケース1は減圧しているので、一時貯溜室8は必ずしも大気圧よりも高くする必要はない。一時貯溜室8を大気圧に開放して、一時貯溜室8の電解液3をケース1に圧入できる。ケース1内を減圧しているからである。ただ、一時貯溜室8を多少加圧して、電解液3をケース1に注入することもできるのは言うまでもない。
【0043】
ピストン9は全体を筒状として、その中心には、注液ノズル7の外径に比較し十分に大きい内径の円柱状の挿通孔18を設けている。挿通孔18は、ピストン9を降下させた状態で、注液ノズル7の上端よりも十分に上方に延長して設けられる。挿通孔18は、中心に、注液ノズル7が挿通できるように、挿通孔18と注液ノズル7も同一垂直線上にある。
【0044】
ピストン9を降下させた状態で、注液ノズル7は挿通孔18に浅く挿入される。ピストン9を降下して、一時貯溜室8の電解液3をケース1に注入する状態においても、一時貯溜室8の上部には気泡分離チャンバー6を形成される。ピストン9を降下させて、一時貯溜室8の電解液3をケース1に注入するときに、注入している一時貯溜室8の電解液3から気泡を分離するためである。
【0045】
図に示す電解液の充填装置が、ケース1に電解液3を充填する様子を、図7から図14に基づいて説明する。
(1) 図7に示すように、ケース1を土台10にセットする。ケース1は、セパレータを介して積層された電極群を挿入しており、上端面に注液開口1Aを開口している。ピストン9と充填密閉シリンダー5は上昇位置にある。ケース1のセットされた土台10を充填密閉シリンダー5の下部に位置させる。
【0046】
ピストン9を、充填シリンダー5Bから引き抜いた位置として、充填シリンダー5B内の一時貯溜室8の上方を開口し、充填シリンダー5Bに所定量の電解液3を供給する。電解液3は、供給ノズル21から充填シリンダー5Bの内部に供給される。供給ノズル21は、先端を充填シリンダー5B上端の開口部に位置させることができるように、図示しないが、供給ノズル移動機構に連結される。また供給ノズル21には、ケース1に充填する電解液3の貯蔵タンクが連結されており(図示せず)、貯蔵タンクから電解液3を定量供給する。充填される電解液3の量は、一本のケースに必要とされる電解液の量とする。このとき、注液ノズル7の上端は電解液3の液面よりも上に位置するので、一時貯溜室8に供給された電解液3は、注液ノズル7から下に落ちることがなく、一時貯溜室8に溜まる。
【0047】
(2) 図8の矢印で示すように、土台10に向かって、充填密閉シリンダー5とピストン9を降下させる。充填密閉シリンダー5の気密シリンダー5Aの内側に、土台10の周壁10Bを挿入して、ケース1を気密チャンバー12内に位置させる。
【0048】
(3)図9に示す位置まで、充填密閉シリンダー5を降下させる。充填密閉シリンダー5の降下位置は、注液ノズル7の下端がケース1の注液開口1Aから多少上方に位置する位置とする。さらに、ピストン9を充填密閉シリンダー5に対して降下させて、ピストン9で充填シリンダー5Bの上端開口部を閉塞する。この状態で、一時貯溜室8は上端が閉鎖されると共に、上部に気泡分離チャンバー6が設けられる。
この状態で、気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6に連結される開閉弁23、20を開き、気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6の両方の空気を減圧機で排気して減圧する。気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6は、完全な真空状態にまで減圧する必要はなく、例えば20〜100Torr、好ましくは約60Torrとなるまで減圧する。この工程で、ケース1内の電極群の隙間に存在する空気は大部分が排気される。また、一時貯溜室8に蓄えられる電解液3に含まれる気泡は、気泡分離チャンバー6に浮上して、排気される。
【0049】
(4)図10に示すように、減圧機で気密チャンバー12と気泡分離チャンバー6内を負圧状態を保った状態で、さらに充填密閉シリンダー5とピストン9を一緒に降下させる。充填密閉シリンダー5は、注液ノズル7と外管11の下端をケース1の上面に密着させる位置まで降下させる。この状態で、外管11は注液開口1Aの周縁に密着し、注液ノズル7は注液開口1Aに連結される。外管11を、ケース1の注液開口1Aの周縁に密着させる状態においても、気泡分離チャンバー6に連結される開閉弁20を開弁状態とし、気泡分離チャンバー6から連続して排気する。一時貯溜室8に蓄えられる電解液3の気泡を浮上させて、気泡分離チャンバー6から排気するためである。このとき、外管11がケース1の上面に密着して、ケース1の内部は、気密チャンバー12内には連通されなくなる。このため、気密チャンバー12に連結される開閉弁23は閉弁して、気密チャンバー12から空気を排気しない状態とする。ただ、気密チャンバーの開閉弁を開弁して、気密チャンバーからも連続して、空気を排気することもできる。
【0050】
(5) 図11に示すように、ピストン9を降下させて、充填シリンダー5Bの内部に挿入させる。降下するピストン9は、一時貯溜室8に蓄える電解液3の液面を上昇させる。電解液3の液面は、注液ノズル7の上端よりも高くなる。
ピストン9が最も降下する状態においても、一時貯溜室8は上部に気泡分離チャンバー6を有する。この状態においても、気泡分離チャンバー6の開閉弁20は開弁され、ここから空気を連続して排気する。一時貯溜室8の電解液3から浮上する気泡を、気泡分離チャンバー6から排気して分離するためである。
【0051】
(6) 電解液3の液面が注液ノズル7の上端よりも高くなると、電解液3は、注液ノズル7を通過して、ケース1に流入される状態となる。この状態で、注液ノズル7からケース1に電解液3を速やかに注入するために、図12に示すように、一時貯溜室8を大気に開放する。気泡分離チャンバー6を大気に開放するために、図12に示す装置は、気泡分離チャンバー6の排気口14を分岐し、分岐路24に開放弁25を連結している。開放弁25を開いて、減圧機に連結される開閉弁20を閉じると、気泡分離チャンバー6は大気圧になる。この状態になると、ケース1内を減圧しているので、一時貯溜室8の電解液3は、注液ノズル7の上端と下端の圧力差で、速やかにケース1に流入される。
【0052】
気泡分離チャンバー6を大気開放する開放弁25は、大気に開放することもできるが、ドライエアーの空気源、あるいは、窒素ガス等の不活性なガス源に連結することもできる。さらに、開放弁は、加圧されたガスや空気源に連結することもできる。加圧空気源等に連結した開放弁は、これが開弁されると、気泡分離チャンバーに加圧された空気を圧入する。この装置は、気泡分離チャンバーを大気圧よりもさらに高い圧力に加圧するので、一時貯溜室の電解液をより短時間でケースに圧入できる。
【0053】
注液ノズル7からケース1に電解液3を注入するとき、ケース1内の電極群の隙間の空気が排気されている。このため、電解液3はケース1内の空気に邪魔されることなくスムーズに電極群の隙間に入り込み、急速に電極群の隙間に浸透していく。
【0054】
(7)一時貯溜室8の電解液3をケース1に注入して、電解液3の液面レベルが注液ノズル7の上端まで降下すると、図13に示すように、気泡分離チャンバー6の開放弁25を開閉して、ケース1内を減圧する状態と、大気圧にする状態とを1回ないし複数回繰り返す。この状態で、ケース1内の空気が排気されると共に、ケース1内を大気圧にして、注液ノズル7をケース1の注液開口1Aから離したときに、電解液3がケース1から吹き出すのを防止する。とくに、気泡分離チャンバー6を加圧して、電解液3をケース1に圧入すると、電解液3を注入した状態で、ケース1内が加圧された状態となっている。この状態で、注液ノズル7を注液開口1Aから離すと、加圧されたケース1から電解液3が吹き出すことがある。気泡分離チャンバー6の開閉弁20を繰り返し開閉して、ケース1内を減圧状態とし、また、大気圧状態とする方法は、ケース1内の空気をより確実に排気できると共に、注液ノズル7をケース1から離したときに、電解液3が吹き出すのを阻止できる。この工程は必ずしも必要な工程ではないが、この工程によって、ケース1内にはより高い充填率で電解液3を充填できる。
【0055】
(8) 所定量の電解液3がケース1内に供給されると、図14に示すように、開閉弁20、23と開放弁25を閉弁した後、充填密閉シリンダー5とピストン9とを一緒に上昇させる。このときの、ケース1内の圧力は大気圧に近い気圧となっている。したがって、注液ノズル7を注液開口1Aから離して、ケース1を大気に開放してもほとんど圧力変化はなく、ケース1内の空気が膨張して電解液3がケース1から飛び出すことがない。
土台10と充填密閉シリンダー5の密閉状態を開放した後、電解液3の充填されたケース1を土台10から外し、さらに電解液を充填する別のケースを装着し、以下同様の工程を繰り返して電解液を充填する。
【0056】
【発明の効果】
本発明の電解液の充填方法と充填装置は、電解液と一緒に気泡が注入されるのを有効に防止し、電解液を理想的な状態で速やかに注入できる特長がある。それは、本発明の充填方法と充填装置が、電解液を蓄えた閉鎖状態にある一時貯溜室の上部に気泡分離チャンバーを設け、気泡分離チャンバーに開口された排気口から一時貯溜室の空気を排気して減圧し、減圧状態において、一時貯溜室に蓄えられる電解液の気泡を浮上させて気泡分離チャンバーで分離しながら、電解液を注液ノズルでケースに注入しているからである。このように、気泡分離チャンバーで、一時貯溜室に蓄えられる電解液の気泡を分離しながら、電解液をケースに注入する本発明の充填方法と充填装置は、電解液をケースに注入する状態においても、電解液に含まれる気泡を分離して排気できる。このため、一時貯溜室に蓄えられて、十分に気泡を分離されていない電解液が、ケースに注入されることがない。したがって、電極板を高密度に積層した電極群を内部に有するケースに、短時間に電解液を充填できると共に、一時貯溜室に蓄える電解液に気泡が含まれていても、気泡が電解液と一緒にケースに注入されることがなく、コンデンサーや電池の電気特性の低下を有効に防止できる卓効がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電解液の充填方法を示す断面図
【図2】本発明者が先に開発した電解液の充填装置の断面図
【図3】図2に示す充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図4】図2に示す充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図5】図2に示す充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図6】図2に示す充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図7】本発明の実施例の電解液の充填装置を示す断面図
【図8】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図9】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図10】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図11】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図12】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図13】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図14】本発明の実施例の充填装置が電解液をケースに注液する工程を示す断面図
【図15】本発明の実施例の充填装置の外管の下端部を示す要部拡大断面図
【符号の説明】
1…ケース 1A…注液開口
2…カバー
3…電解液
4…電極群
5…充填密閉シリンダー 5A…気密シリンダー 5B…充填シリンダー
6…気泡分離チャンバー
7…注液ノズル
8…一時貯溜室
9…ピストン
10…土台 10A…支持部 10B…周壁
11…外管
12…気密チャンバー
13…吸引部
14…排気口
15…Oリング
16…隔壁
17…Oリング
18…挿通孔
19…確認窓
20…開閉弁
21…供給ノズル
22…Oリング
23…開閉弁
24…分岐路
25…開放弁

Claims (2)

  1. 気密チャンバー (12) にケース (1) を収納し、所定量の電解液(3)を充填シリンダー (5B) の内側に設けている一時貯溜室(8)に供給して蓄え、一時貯溜室(8)に蓄えた電解液(3)を、セパレータを介して積層された電極群の挿入されたケース(1)に開口されてなる注液開口(1A)に注液ノズル(7)を連結し、充填シリンダー (5B) に挿入するピストン (9) で液面を押し上げて、注液ノズル(7)でもって、閉鎖された状態の一時貯溜室(8)からケース(1)に注入する充填方法において、
    閉鎖された気密チャンバー (12) を減圧すると共に、閉鎖状態にある一時貯溜室(8)の上部に気泡分離チャンバー(6)を設けると共に、気泡分離チャンバー(6)に開口された排気口(14)から一時貯溜室(8)の空気を排気して減圧し、減圧状態において、一時貯溜室(8)に蓄えられる電解液(3)の気泡を浮上させて気泡分離チャンバー(6)で分離し、気泡を分離しながら充填リンダー (5B) に挿入するピストン (9) で液面を押し上げ、ケース (1) の内部を気密チャンバー (12) 内には連通しない状態として、電解液(3)を注液ノズル(7)でもってケース(1)に注入することを特徴とする電解液の充填方法。
  2. セパレータを介して積層された電極群の挿入されたケース(1)を収納する気密チャンバー (12) と、この気密チャンバー (12) に収納されるケース(1)に開口されてなる注液開口(1A)から電解液(3)を注入する注液ノズル(7)と、この注液ノズル(7)に連通されて、ケース(1)に注入する所定量の電解液(3)を一時的に蓄える充填シリンダー (5B) の内側に設けてなる一時貯溜室(8)と、一時貯溜室(8)の上部に設けられて、ここに蓄えられる電解液(3)の気泡を浮上させて分離する気泡分離チャンバー(6)と、気泡分離チャンバー(6)に開口された排気口(14)に連結されて、気泡分離チャンバー(6)を減圧すると共に、閉鎖された気密チャンバー (12)を減圧する減圧機と、充填シリンダー (5B) に挿入するピストン (9) で液面を押し上げて一時貯溜室(8)に蓄えられる電解液(3)をケース(1)に注液する注入機構とを備え、
    一時貯溜室(8)に所定量の電解液(3)を蓄え、減圧機が閉鎖された気密チャンバー (12) を減圧すると共に、一時貯溜室(8)の気泡分離チャンバー(6)の空気を排気して、ケース (1) の内部を、気密チャンバー (12) 内に連通しない状態として、一時貯溜室(8)に蓄えられる電解液(3)の気泡を浮上させて分離して充填シリンダー (5B) に挿入されるピストン (9) で液面を押し上げて、一時貯溜室(8)から注液ノズル(7)を通過してケース(1)に注液するように構成してなる電解液の充填装置。
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