JP4007481B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる羽根ものと呼ばれる第2種のパチンコ機(可動部材で入賞空間を開閉する変動入賞装置を備えるタイプ)などの遊技機に係わり、詳しくは遊技者に有利な特別遊技(例えば、第2種のパチンコ機における大当たり)が連続して発生する期待感が得られ、従来の限界を越えて遊技の興趣向上が実現される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチンコ機などの遊技球を使用した遊技機としては、特定入賞部(例えば、特別入賞口)が内在する入賞空間(例えば、大入賞口)を有し、さらにこの入賞空間を開閉可能な可動部材を有する変動入賞装置を備えたものが主流となっており、この変動入賞装置内の入賞空間への入賞、さらにはその内部の特定入賞部への入賞が、遊技の勝敗を分ける重要な条件となっている。
例えば、いわゆる羽根ものと呼ばれる第2種のパチンコ機では、通常、遊技盤面の遊技領域中央に設けられた特別電動役物が、前記変動入賞装置となっている。即ち、この特別電動役物は、内側に入賞空間を有し、この入賞空間の奥(通常、底部)に、特別な入賞として検出される特別入賞口(いわゆるV入賞口、或いは継続入賞口)を有する。またこの特別電動役物は、その入賞空間の入口を開閉する可動片(可動部材)を備えており、この可動片が開状態に作動すると、遊技盤面上の遊技領域を流下する遊技球が入賞空間内に流入し易い状態となり、逆にこの可動片が閉状態に作動すると、遊技盤面上の遊技領域を流下する遊技球が入賞空間内に流入できない状態となる。
【0003】
そして、遊技制御装置(或いは、役物制御装置)などと呼ばれる制御手段が、遊技盤面上に設けられた所定入賞部(例えば、始動口と呼ばれる入賞口)への入賞検出や、前記特定入賞部への入賞検出などを監視しつつ、前記変動入賞装置の可動片を開状態又は閉状態に制御して遊技を進行させる。即ち制御手段は、まず、遊技領域を流下する遊技球が始動口に入賞したか否かを監視しており、前記可動片が閉状態にある場合に始動口への入賞があると、前記可動片を開状態に作動させる補助遊技(いわゆる始動遊技)を行い、この始動遊技によって前記可動片が開状態にあるときに前記入賞空間内に入った遊技球が前記特定入賞部に入賞すると、いわゆる大当たりという遊技価値が付与された特別な状態(特別遊技状態)になったとして、所定の終了条件が成立するまで(例えば、可動片の作動回数が18回になるか、或いは、前記入賞空間への入賞球数が10個になるまで)を1ラウンドとして、前記可動片を間欠的に開状態に作動させる特別遊技を行い、さらに、この特別遊技ラウンド中に遊技球が前記特定入賞部に入賞すると、前記特別遊技を所定の範囲内(通常、15ラウンド内)でラウンド単位で繰り返し実行する。
【0004】
ところで、以上説明した遊技機では、遊技の興趣を向上させるために、例えば次のようなことが従来行われていた。
即ち、図柄の変動表示器を設け、補助遊技を行った際に前記入賞空間内に遊技球が入ったことを検出すると即座に前記図柄の変動表示を停止させ、前記図柄の停止態様が当りであることに関連して変動入賞装置の内部構造を変化させ特定入賞部への入賞割合を高めるようにしたり、また、補助遊技を行った際に変動入賞装置の一般入賞部(特定入賞部でない入賞部)への遊技球の入賞を検出すると(即ち、大当たりが発生しないことが確定すると)前記図柄の変動表示を停止させ、前記図柄の停止態様が当りであることに関連して次回の補助遊技の際に変動入賞装置の内部構造を変化させ特定入賞部への入賞割合を高めるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような従来の遊技機の工夫は、大当たり発生までの遊技者の期待感を高めたり演出したりする効果はあるものの、大当たり(即ち、特別遊技)が連続して起こる可能性(大当たり後のさらなる大当たりの可能性)を高めることには関与しないので、大量出球の期待感が低く、遊技の興趣向上には限界があった。
また、特別遊技を実行する上では、遊技者はできる限りラウンドを継続させるという目的のためにのみ特定入賞部への入賞(いわゆるV入賞)を期待するので、特定入賞部への入賞に対する期待感や入賞時の感激度が弱く、この点でも遊技の興趣向上に限界があった。
なお、いわゆる第1種の確変機能付きパチンコ機は、確率変動状態になると大当たりが連続する可能性が高まり、一気に出球が大量に出る可能性があるので、第2種のパチンコ機に比較して人気が格段に高く、それに対し第2種のパチンコ機のような遊技機は人気が低く、遊技場における設置台数も限られたものになっているのが現状である。
そこで本発明は、可動部材で入賞空間を開閉する変動入賞装置を備えるタイプの遊技機に係わり、詳しくは遊技者に有利な特別遊技(例えば、第2種のパチンコ機における大当たり)が連続して発生する期待感が得られ、従来の限界を越えて遊技の興趣向上が実現される遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技機は、特定入賞部が内在する入賞空間を有するとともに、遊技領域内を流下する遊技球を前記入賞空間内に対し受け入れない閉状態と受け入れ易い開状態とに動作可能な可動部材を有する変動入賞装置を備え、
遊技球が遊技領域内の所定入賞部に入賞した場合に前記可動部材を所定パターンで開閉動作させる補助遊技を実行し、該補助遊技において前記入賞空間内に受け入れられた遊技球が前記特定入賞部へ入賞したことに基づいて前記可動部材を複数回開閉動作させる特別遊技を実行し、該特別遊技において前記入賞空間内に受け入れられた遊技球が前記特定入賞部へ入賞したことに基づいて前記特別遊技をラウンド単位で継続可能な遊技機において、
遊技球が前記所定入賞部に入賞した場合に、前記特定入賞部への入賞割合を通常状態とした通常補助遊技、或いは、該通常補助遊技よりも前記特定入賞部への入賞割合を高めた特別補助遊技、のうち何れか一つを前記補助遊技として実行可能とし、
前記特別遊技の実行に関連して、前記特別補助遊技に関わる制御内容を決定する特別補助遊技決定手段と、
前記特別遊技のラウンドの継続可能な上限数を可変的に決定する上限ラウンド数決定手段と、を設け、
前記上限ラウンド数決定手段は、前記補助遊技中の特定入賞部への入賞時に抽出される上限ラウンド決定用乱数によりラウンドの上限数を決定し、
前記特別補助遊技決定手段は、
前記補助遊技中の特定入賞部への入賞時に特別補助遊技付与決定用乱数を抽出し、前記上限ラウンド数決定手段が決定したラウンドの上限数に対応した異なる判定値により抽出された特別補助遊技付与決定用乱数が判定されて前記特別遊技の終了後に特別補助遊技を実行するか否かを決定することを特徴とする。
【0007】
ここで、「特定入賞部」としては、例えば第2種のパチンコ機におけるいわゆるV入賞口(特別入賞口)があり得る。
【0008】
また、「所定入賞部」としては、例えば第2種のパチンコ機におけるいわゆる始動入賞口があり得る。また、「特別遊技」としては、例えば第2種のパチンコ機におけるいわゆる大当たり遊技があり得る。
【0009】
また、「ラウンド」とは、所定のラウンド終了条件が成立するまで変動入賞装置の可動部材を複数回開閉動作させる特別遊技の一連の動作が行われる期間を意味する。
【0010】
ちなみに第2種のパチンコ機の場合、一般的には、可動片の作動回数が18回になるか、変動入賞装置への入賞球数が10個になると、ラウンド終了条件が成立する。
【0011】
また通常、上限ラウンド以外では、特定入賞部への入賞(いわゆるV入賞)があると、上述の条件(可動片の作動回数等)が成立していなくても、その時点のラウンドが強制終了し次のラウンドに移行する。
【0012】
また、「特定入賞部への入賞割合を高めた特別補助遊技」とは、例えば変動入賞装置の内部構造を変化させて、特定入賞部への誘導制御を行う特別な補助遊技を意味する。
【0013】
特定入賞部への誘導制御としては、(1)例えば、変動入賞装置内に複数の遊技球の流下ルートを設けて、何れかの流下ルートを特別補助遊技の時にだけ特定入賞部へ誘導するようにして、特別補助遊技時にこの流下ルートへの流下期待を持たせるようにしたもの、(2)また、変動入賞装置内に特定入賞部への誘導装置を設けて、例えば間欠的(普段の通常補助遊技でも行っていてもよいが、特別補助遊技の場合にはより誘導可能性を持たせるようにする)にこの誘導装置を機能させて期待感を持たせるようにしてもよい。(3)或いはまた、変動入賞装置に入賞したら入賞した遊技球を例えば100%特定入賞部に誘導するようにしたものでもよい。また、特別補助遊技の態様としては、変動入賞装置の内部構造の変化の他にも、例えば変動入賞装置の可動部材の開閉動作における開時間を長くする(例えば、通常補助遊技時には「0.4秒開」となるのを「0.8秒開」とする)ようにしたもの、或いは、変動入賞装置の可動部材の開動作の回数を増やすようにするものでもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。図1〜図7は本発明を第2種に属するパチンコ機に適用した場合の一例(第1形態例)を示している。
A.遊技盤の構成
図1は本例のパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
(a)遊技領域の全体構成
図1において、遊技盤の前面には、略円形領域がガイドレール10で囲まれることにより遊技領域11が形成されている。遊技領域11の略中央部には特別変動入賞装置12が、この特別変動入賞装置12の左右両側には一般入賞口13〜16が、特別変動入賞装置12の真下には第2始動入賞口17(2回開きの始動入賞口)が、この第2始動入賞口17の左右両側には第1始動入賞口18,19(1回開きの始動入賞口)が、それぞれ配設されている。
この場合、第2始動入賞口17に遊技球が入賞すると、特別変動入賞装置12の後述する可動片(可動部材)31,32が2回開閉動作し、第1始動入賞口18,19に遊技球が入賞すると、特別変動入賞装置12の可動片12a,12bが1回開閉動作するようになっている。つまり、いわゆる始動遊技中に特別変動入賞装置12内へ遊技球が入る可能性が、始動口の種類によって異なるように構成されている。なお、第1始動入賞口18,19と第2始動入賞口17は、本発明の所定入賞部に相当する。
【0016】
また、遊技領域11の適宜位置には、その他に風車と呼ばれる打球方向変換部材21〜24が回転自在に複数配設されている。一方、遊技領域11の中央下部にはアウト球回収口25が形成されている。さらに、特別変動入賞装置12の両側でレール10の内側に沿った部分には、装飾用のサイドランプ26,27が配設されており、これらサイドランプ26,27は、例えば可動片12a,12bが開くときに点滅する他、後述する大当り中などには遊技者の意欲を盛り上げるように点滅する。
【0017】
なお、図1では図示省略しているが、特別変動入賞装置12や各入賞口13〜19には、例えば磁気センサよりなる遊技球の検出センサ(図2に符号71〜76で示す)がそれぞれ付設されており、入賞又は通過した遊技球が検出されて後述する遊技制御装置100に信号が入力され、これに応じて賞球の排出や、後述するように特別変動入賞装置12の制御が行われる構成となっている。ここで、図2の第1始動口センサ71,72は、第1始動入賞口18,19への入賞を検出するセンサであり、第2始動口センサ73は、第2始動入賞口17への入賞を検出するセンサであり、大入賞口カウントセンサ74は、特別変動入賞装置12に入賞した遊技球(即ち、一般入賞した遊技球とV入賞した遊技球の両方)を検出するセンサであり、大入賞口継続センサ75は、特別変動入賞装置12に入賞した遊技球のうち後述するV入賞口40(特定入賞部)に入賞した遊技球(即ち、V入賞した遊技球)を検出するセンサであり、入賞口センサ76は、一般入賞口13〜16への入賞をそれぞれ検出するセンサである。なお、一般入賞口がN個あると、入賞口センサ76もこれに対応してN個存在する。
【0018】
また、遊技領域11には、通常天釘やヨロイ釘といった多数の障害釘が設けられるが、ここでは繁雑になるので図示省略している。また、同様に図示省略しているが、遊技盤前面には、その他の各種装飾ランプや、LED等、或いは他の一般入賞口が設けられていてもよい。
また本発明では、遊技盤における遊技領域はどのようなものでもよく、可動部材で入賞空間を開閉する変動入賞装置を備えた遊技機であれば、任意の構成を取り得る。
【0019】
B.特別変動入賞装置の詳細構成
次に、特別変動入賞装置12の詳細構成について、図3及び図4により説明する。図3(a)は、特別変動入賞装置12の補助遊技状態(V入賞への誘導なし)を示す斜視図、図3(b)は、特別変動入賞装置12の補助遊技状態(V入賞への誘導100%)を示す斜視図、図4(a)は、特別変動入賞装置12の補助遊技状態(V入賞への誘導50%)を示す斜視図、図4(b)は、特別変動入賞装置12の特別遊技状態(V入賞への保留あり)を示す斜視図である。
特別変動入賞装置12には、図1及び図3(a)などに示すように、上部の左右両側に、特別変動入賞装置12の内部空間(即ち、入賞空間)に続く開口部(以下、大入賞口という)が形成されているとともに、この大入賞口を開閉する可動片(可動部材)31,32が設けられている。
可動片31,32は、略直立状に起立した状態(各大入賞口をそれぞれ閉塞した閉状態)から上端が外側に倒れた状態(各大入賞口をそれぞれ開放した開状態;図3(a)等に示す状態)まで揺動可能に取付けられている。なお、これら可動片31,32が直立状に起立した状態に維持されると、流下してきた玉が内部に流入することが阻止される遊技者にとって不利な状態(以下、閉状態という)となり、上端を外側に倒す位置に揺動すると、流下してきた玉がこれら可動片31,32により受け止められて変動入賞装置12内に流入し易い遊技者にとって有利な状態(以下、開状態という)となる。
また、こうして上記大入賞口から入賞した遊技球は、まず、図3(a)等に示す如くこの場合上部奥側に二つ配設された大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を通過して検出された後、内部下方に流下する構成となっている。
【0020】
そして、特別変動入賞装置12内における大入賞口カウントセンサ74の下側には、上面が山形の棚状部33が設けられ、この棚状部33の両側には、鉛直面に沿って回転する(水平軸を中心として自転する)二つの回転式誘導体34,35が左右に並んで設けられている。また、回転式誘導体34,35よりも前面側で若干下方の位置には、水平回転して相互に平行な状態(遊技盤面に直角な状態)から遊技盤面に平行な状態まで揺動可能な一対の停留用可動板36,37が設けられ、これら停留用可動板36,37の間にはV案内用出口38が形成されている。
また、特別変動入賞装置12内の底部には、上述したV案内用出口38の下方位置から前面側に向かってV案内用溝39が形成され、さらにこのV案内用溝39の前面側終端位置にはV入賞口40(本発明の特定入賞部に相当)が形成されている。なお、このV入賞口40内には、前述した大入賞口継続センサ75が配設されている。また、このV入賞口40の両側には、V入賞しなかった遊技球(即ち、一般入賞球としての遊技球)の排出口41,42が形成されている。
【0021】
ここで、回転式誘導体34,35は、円盤状の本体部分の後面側周縁に、円弧状の案内壁34a,35aが部分的に設けられているものである。
これら案内壁34a,35aが例えば図3(a)に示すように棚状部33の上面両側を囲わない回転位置に各回転式誘導体34,35があると、大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を通過して流下した遊技球Kは、相当の確率で棚状部33の上面から左右方向にこぼれ落ちて、図3(a)に示すように排出口41又は42から排出される(即ち、V入賞口への誘導なしとなる)。
ところが、これら案内壁34a,35aが例えば図3(b)に示すように棚状部33の上面両側を囲うような回転位置に各回転式誘導体34,35があると、大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を通過して流下した遊技球Kは、棚状部33の上面から左右方向にこぼれ落ちないで棚状部33の上面を奥側まで流れ、図3(b)に示すように前述のV案内用出口38及びV案内用溝39を経由して確実にV入賞口40に入賞する(即ち、誘導割合100%でV入賞口に誘導される)。
また、例えば図4(a)に示すように、案内壁34a,35aのうちの一方のみが棚状部33の上面片側を囲うような回転位置に各回転式誘導体34,35があると、大入賞口カウントセンサ74のいずれか一方を通過して流下した遊技球Kは、棚状部33の上面から左右方向にこぼれ落ちないで棚状部33の上面を奥側まで流れるか、或いは案内壁のない一方の側からこぼれ落ちるか、五分五分の確率となり、図4(a)に示すように場合によってはV案内用出口38及びV案内用溝39を経由してV入賞口40に入賞し、場合によっては棚状部33の上面から左右方向一方側にこぼれ落ちて例えば排出口42から排出される(即ち、誘導割合50%でV入賞口に誘導される)。
なお、上記回転式誘導体34,35による誘導無しの場合であっても流下態様(入賞空間内部での壁との反射や他の入賞球との衝突等による突発的な流下態様)によりまれにV入賞する場合を含んでいる。つまり、上記回転式誘導体34,35による誘導無しというのは、V入賞割合が低いということであり、V入賞割合がゼロではない。
【0022】
なおこの場合、回転式誘導体34,35の前面側には、女性を形取った飾り板(符号省略)が設けられるとともに、回転式誘導体34,35の円盤状本体部分の前面には、この飾り板の女性の片手に相当する絵が3種類別個の位置に描かれている。この片手の絵は、「グー」,「チョキ」,「パー」の3種類があり、何れか一つが前記女性の片手として遊技者に見えるようになっており、この場合「チョキ」が見える状態では、前述の案内壁がV誘導する位置(棚状部33の上面横側を囲う位置)にあり、それ以外では、前述の案内壁がV誘導しない位置(棚状部33の上面横側を囲わない位置)にあるようになっており、これによりV誘導の状態が演出され、また遊技者に報知される構成となっている。
【0023】
また、停留用可動板36,37は、内面側に遊技球Kを受けとめる爪36a,37aを有し、図4(b)に示すように内側に平行に閉じた状態では、V案内用出口38から出てきた遊技球Kを内側に停留させる機能を有する。こうして停留用可動板36,37によって遊技球Kが停留されていると、図4(b)に示すように、その後にV案内用出口38から出てきた遊技球Kが左右に弾かれて、V入賞しないように案内される(即ち、遊技球Kが排出口41又は42に案内されて、V入賞が保留される)。なお、第2種のパチンコ機の場合、大当たり中にV入賞すると即座に大当たりのラウンドが終了してしまう(即ち、特別遊技の1ラウンド分が強制終了してしまう)ように制御されるのが一般的であるため、通常大当たり中には、このようなV入賞球の保留が行われる。
【0024】
また、変動入賞装置12の前面上部には、後述する特別補助遊技(V入賞割合を高めた始動遊技)の実行を決定したことや、その決定までの過程等を報知演出するための表示器(特別補助遊技確定内容表示器43,特別補助遊技決定用表示器44)が設けられている(図1参照)。
ここで、特別補助遊技確定内容表示器43は、例えばLEDなどの発光源が内蔵され、表面の発光窓に例えば「当り」などの文字が描かれたもので、特別補助遊技の実行が確定したときに点灯して、それを遊技者に知らせるものである。
また、特別補助遊技決定用表示器44は、例えばLED等を発光源とする発光部が格子状に配列されてなる表示器であり、特別補助遊技の実行判定を演出する図柄の変動表示を行い、例えば特別補助遊技の実行が決定される場合には、それに対応する当り図柄で変動表示を停止させ、特別補助遊技の実行が決定されない場合には、それに対応するハズレ図柄で変動表示を停止させるものである。なお、ここでの当り図柄やハズレ図柄の具体例としては、例えば図13(a)に示すようなものがある。
【0025】
C.制御系の構成
次に、本パチンコ機の制御系の構成について説明する。
図2は制御系を示す図である。この制御系は、大きく分けて、遊技制御装置100と、電源供給装置150や排出制御装置200を初めとするその他の周辺装置等によって構成される。
ここで、遊技制御装置100は、マイクロコンピュータを含む回路で、この場合遊技盤の裏面に取付けられた役物制御ユニット(図示略)により実現されている。また、電源供給装置150は、例えば遊技機の枠側に設けられたユニットで実現されている。また、排出制御装置200は、例えば遊技機の枠側に設けられた排出制御ユニット(図示略)によって実現されている。
図2において、遊技制御装置100は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイクロコンピュータ110と、水晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)101と、各種信号の入出力を行う入出力インターフェース102と、リセットパルス生成回路103とを含んで構成される。遊技用マイクロコンピュータ110は、CPU111、ROM112、RAM113を内蔵しており、いわゆるアミューズチップ用のICとして製造されている。
ここで、遊技用マイクロコンピュータ110のCPU111は、本発明の特別補助遊技決定手段、及び上限ラウンド数決定手段を構成している。
【0026】
入出力インターフェース102には、前述の第1始動口センサ71,72、第2始動口センサ73、大入賞口カウントセンサ74、大入賞口継続センサ75、入賞口センサ76からの検出信号が入力される。
また、この入出力インターフェース102には、遊技機前面下部に設けられ下皿(図示省略)の満杯状態(球の過剰貯留)を検出するオーバーフローセンサ121、賞球排出および貸球排出のための遊技球が有るかどうかを検出する半端球検出センサ122、遊技機前面のガラスを支持するガラス枠が開けられたことを検出するガラス枠解放センサ123からの検出信号も、入力されている。また、賞球排出数を検知するための後述する賞球検出センサ57からの検出信号も、中継基板250を介して入力されている。
【0027】
一方、入出力インターフェース102からは、前述の特別補助遊技確定内容表示器43や特別補助遊技決定用表示器44、遊技盤上のランプなどの制御を行う装飾制御装置132、図示省略したスピーカを駆動して効果音などの出力制御を行う音制御装置133、前述の変動入賞装置12の可動片31,32を駆動する大入賞口ソレノイド81、前述の変動入賞装置12の停留用可動板36,37を駆動する停留用ソレノイド82、前述の変動入賞装置12の回転式誘導体34,35を駆動する誘導体用モータ83、遊技盤用外部出力端子84、試験用出力部85に信号が出力される。また、この入出力インターフェース102からは、排出制御装置200にも賞球制御情報(遊技価値排出制御情報)の信号が出力される。なお、賞球制御情報(遊技価値排出制御情報)の内容としては、賞球数情報や排出条件の情報が出力される。
ここで、遊技盤用外部出力端子84は、遊技盤側に設けられた外部情報端子であり、ここから外部の管理装置(図示略)に各種信号(例えば、大当り信号等)を出力するものである。なお、管理装置はホール全体の遊技機、島設備等を管理するもので、この端子を介して遊技制御装置100から各種信号(例えば、大当り信号等)が入力され、入力された各種信号に基づいて営業上の必要なデータを演算処理し、処理したデータを必要に応じてディスプレイに表示したり、印刷したりする。
また、試験用出力部85は、遊技制御装置100に記憶されている情報の読み出し等が可能な通信用の端子であり、遊技制御装置100の状態を検査する際などに用いるものである。
【0028】
次に、排出制御装置200は、遊技制御装置100から入力される賞球制御情報(遊技価値排出制御情報)に基づいて、後述する排出ユニット51を駆動して遊技球を排出する制御を行うものである。この場合の排出制御装置200は、CPU211、ROM212、及びRAM213を含むマイクロコンピュータ210と、所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)204と、入出力用インターフェース205とを含んで構成される。CPU211は遊技球の排出(賞球排出および貸球排出を含む)に必要な処理を行い、ROM212は排出制御に必要なプログラム等を格納している。
【0029】
排出制御装置200の入出力用インターフェース205には、プリペイドカードユニット(CRサンドユニット)2と、後述する賞球検出センサ57及び貸球検出センサ56からの信号が入力されている。
また、入出力用インターフェース205からは、後述のパルスモータ(球排出モーター)42やストッパーソレノイド46、及び流路切換弁用ソレノイド(流路切換ソレノイド)35に制御信号が出力される。
【0030】
なおここで、図2に示す排出ユニット51や流路切換ユニット54、排出制御装置200による排出制御について説明しておく。
排出ユニット51は、排出制御装置200によって制御されて、遊技機裏側上部に配置された貯留タンク(図示省略)から誘導されたパチンコ球の排出(賞球排出又は貸球排出)を実行するパチンコ球排出機構(この場合、2条タイプのもの)である。この排出ユニット51の上部には、スプロケット(図示省略)が設けられ、このスプロケットの外周の谷部にパチンコ球が1個宛はまり込んで、必ずこのスプロケットの回転を伴いながらパチンコ球が流下して排出されるようになっている。そして、このスプロケットを回転駆動するパルスモータからなる球排出モーター52と、重力によるスプロケットの不用意な回転(即ち、パチンコ球の不用意な排出)を防止するストッパーの作動を解除するストッパーソレノイド53とを有している。
【0031】
また、排出ユニット51の下方に設けられた流路切換ユニット54では、2条のパチンコ球流路がそれぞれ二つに分岐して、一方が賞球を通過させる賞球流路(図示略)となっており、他方が貸球を通過させる貸球流路(図示略)となっている。この分岐部には、流路切換弁(図示略)が設けられ、この流路切換弁が流路切換ソレノイド55で駆動されて揺動することにより、パチンコ球流路の下流側に排出されたパチンコ球が、賞球流路と貸球流路のうちのいずれか一方を通過する構成となっている。
このような構成において、排出制御装置200の制御によりストッパーソレノイド53が作動すると(励磁されると)、前記ストッパーの作動が解除され、このストッパー解除状態において、排出制御装置200の制御により球排出モータ52が作動して前記スプロケットが排出方向に所定量だけ回転することによって、それに対応した数量のパチンコ球が下流側に重力により送り出される。そして、こうして送り出されたパチンコ球は、排出制御装置200の制御に基づく流路切換ソレノイド55の動作によって、賞球流路又は貸球流路の一方から排出され、所定量の賞球排出又は貸球排出が実現される。
また図2において、貸球検出センサ56は、前述した各貸球流路を通過するパチンコ球(即ち、貸球)をそれぞれ検出するセンサであり、賞球検出センサ57は、前述の各賞球流路を通過するパチンコ球(即ち、賞球)をそれぞれ検出するセンサである。
【0032】
次に、電源供給装置150は、DC5V生成回路(ロジック電源回路)151、停電検出回路152、逆流防止用のダイオード153を含んで構成される。
DC5V生成回路151には電源供給装置150からDC12Vが供給されており、DC5V生成回路151はDC12VをDC5Vに変換して上記CPU110,210等の各素子の動作に必要な電源を供給する。但し、RAM113,213には、不可逆手段として機能するダイオード153を介して、また配線154a,154bや155a,155bを通して、DC5V生成回路151からDC5Vが供給される。また、DC5V生成回路151からのDC5Vは電源供給装置150の内部に配置されたコンデンサ(スーパキャパシタ)156にも供給されるようになっている。コンデンサ156は、配線154a,154bや155a,155bを介して、RAM113及び213に接続されている。
配線154a,154bや155a,155bの途中にはオス/メスタイプのコネクタ(図示略)が設けられており、このコネクタによりこれら配線は電源供給装置150側と遊技制御装置100側又は排出制御装置200側とに分離可能である。
【0033】
ここで、コンデンサ156は、バックアップ電源手段に相当し、通常運転時(非停電時)にダイオード153を介して充電され、停電時はRAM113及び213をバックアップするものである。即ち、コンデンサ156は、これらRAM113,213の記憶内容(特に、賞球データのメモリエリア)を保持すべくこれらRAM113,213に対してバックアップ電源を供給する。
また、停電検出回路152は、DC5V生成回路への電源供給が断たれたことを検出(例えば、DC32Vが所定の電圧まで低下したとき停電として検出)するもので、停電になると、事前に停電検出信号を出力した後、CPU111及び211に強制的にリセット信号を入力してこれらCPUの動作(即ち、各マイクロコンピュータの動作)を停止させるものである。このような構成であれば、停電の際に各CPUが正常に動作できる電圧時に各CPUを確実に停止させて、停電により各CPUが不安定になってRAM113や213に不定な値が書き込まれることが防止でき、各RAMに記憶されている内容を確実に保持できる。
【0034】
D.遊技の概要
次に、遊技制御装置100の制御により実現される本例のパチンコ機での遊技の概要について説明する。
まず、遊技開始直後などの通常状態(大当たりになっていない状態)では、特別変動入賞装置12の可動片31,32は前述の閉状態に維持され、特別変動入賞装置12の大入賞口は閉ざされて遊技球の入賞は不可能な状態に維持される。
そして、ガイドレール10を介して遊技領域中に打込まれた遊技球が、第1始動入賞口18,19、或いは第2始動入賞口17に入賞すると、いわゆる大当たりのための始動条件が成立したとして、以下説明する補助遊技(大当たりになるか否かを決する遊技であり、いわゆる始動遊技に相当するもの)が行われる。なお、この補助遊技には、V入賞口40(特定入賞部)への入賞割合を通常状態とした通常補助遊技と、該通常補助遊技よりもV入賞口40への入賞割合を高めた特別補助遊技とがある。
【0035】
上記補助遊技(通常補助遊技又は特別補助遊技)は、特別変動入賞装置12の可動片31,32が所定時間だけ前述の開状態に動作する開動作が所定回数繰返され、閉じ状態となった後には入賞した球が大入賞口カウントセンサ74や大入賞口継続センサ75で検出可能なように有効時間が設けられる。そして、この補助遊技期間(前記有効時間含む)において大入賞口から入賞した遊技球が特別変動入賞装置12内のV入賞口40に入賞すると、大当りと呼ばれる遊技価値が付与されるものである。なおこの場合、第1始動入賞口18,19に入賞すると、上記可動片31,32は開放時間が例えば0.8秒の開動作を1回だけ実行し、第2始動入賞口17に入賞した場合には、上記可動片31,32は開放時間が例えば1.0秒の開動作を2回実行する。そして可動片31,32が閉じ状態となった後に例えば2.0秒の有効時間が付与され、この間上記センサ74,75が入賞の監視を行う。
【0036】
なお、この通常補助遊技中又は特別補助遊技中において、可動片31,32が開状態にあるとき又は閉状態になった直後のとき(特別変動入賞装置12内に遊技球が存在する可能性があるとき)の回転式誘導体34,35の運転状態は、各種の態様があり得る。即ち、両方とも女性の片手の絵が「チョキ」になっていて誘導割合100%のV誘導状態である場合、一方だけが「チョキ」になっていて誘導割合50%のV誘導状態である場合、両方とも女性の片手の絵が「グー」又は「パー」になっていてV誘導なしの状態である場合があり得る。
但しこの場合、特別補助遊技は、普段の通常補助遊技よりもV入賞の割合(入賞確率や入賞頻度等)が必ず高くなるように、制御内容に差異が設けられる。例えば、通常補助遊技中には、上述したV誘導なしの状態が必ず選択され、特別補助遊技中には、例えば上述した誘導割合50%のV誘導状態、或いは誘導割合100%のV誘導状態の何れかが必ず選択されるといった差異が設けられる。また、上記可動片31,32の開放時間が、特別補助遊技では、通常補助遊技よりも長くなるような差異(例えば通常補助遊技時の開放時間が0.4秒であるのに対して、特別補助遊技時の開放時間を0.8秒にするといったもの)でもよい。つまり、V入賞の割合を高めるのに、入賞確率が高くなる例としては、上記のようにV誘導の違いにより変化させたり、また、V入賞口の大きさを変えて変化させるようにしても良いし、また、大入賞口自体に入賞する球数を多くして頻度を高めるようにしても良い。
【0037】
そして、上記通常補助遊技や特別補助遊技においてV入賞口40への入賞(即ち、V入賞)があり、大当りが発生すると、例えば大当たり演出用の効果音(ファンファーレなど)を出力する処理などが実行された後に、特別変動入賞装置12の可動片31,32が、所定時間開状態となる開閉動作を最高18回繰返す大当り遊技が開始される。
すなわち、上記大当り遊技(可動片31,32が最大18回開閉する動作を一つのラウンドとするもの)は、この大当りの一つのラウンド中に再度V入賞したことを条件に例えば最高15ラウンドまで継続して行われる。なお、この大当たり遊技(即ち、特別遊技)のラウンド数の上限数は、この場合可変となっている。即ち、例えば上記補助遊技等においてV入賞があり大当たり発生が確定した時点で、遊技制御装置100が乱数抽出を行って抽出した乱数値(上記上限数決定用の乱数値)を判定値と比較することによって、所定の範囲内で上記大当たりの上限数を毎回ランダムに選択し決定する構成となっている。ここで、決定される上限数は予め設定された複数の上限数の値(例えば、1R、8R、15R等)の中から何れかを選択するようにしても良いし、また、1〜15Rの何れかを選択するようにしても良い。
なお、V入賞口40への入賞の可能性はこの大当り中においても前述の回転式誘導体34,35の動作や、停留用可動板36,37の動作により大きく影響を受ける。また、上記大当たり遊技の一つのラウンドは、変動入賞装置12への入賞球数が10個になると、可動片31,32の開閉回数が18回に到達してなくても強制終了し、またV入賞することによっても同様に強制終了する。
【0038】
F.制御系の動作
次に、遊技制御装置100(遊技用演算処理装置;マイコン110)の制御処理の特徴部分について説明する(メイン処理等については省略する)。
(a)特別補助遊技決定処理
まず、特別補助遊技決定処理を、図5により説明する。なお、この一連の処理は、例えばメイン処理のなかの所定のステップにおいてメイン処理が実行される度に実行されるか、或いはタイマ割り込みによって所定周期で繰り返し実行される(後述する他の処理も同様)。
処理が開始されると、図5に示すように、まずステップS1において、大当たり終了時であるか否かが判定される。具体的には、大当たりの最終ラウンド(この場合、必ずしも上限数のラウンドではなく、大当たりが終了する最後のラウンド)で変動入賞装置12への入賞球数が10個になったか、或いは可動片31,32の開閉回数が18回に到達したか等を判定する。そして、大当たり終了時であると判断した場合にはステップS2に進み、そうでなければ、一連の処理を終了しリターンする。
次にステップS2では、後述するV入賞部入賞監視処理(図6)において特別補助遊技付与決定用乱数の値が抽出されているか否か(即ち、その大当たり中に後述するステップS13が実行されているか否か)を判定し、抽出されていればステップS3に進み、抽出されていなければリターンする。
【0039】
次いでステップS3では、抽出されている特別補助遊技付与決定用乱数の値を判定値と比較して当りか否か判定し、当りであればステップS4に進み、当りでなければステップS6に進む。なお、この乱数抽選で当りとなる確率は、例えば1/10とする。
そしてステップS4では、特別補助遊技を次回大当り発生時まで付与設定する。即ち、次回の大当たりが発生するまでは、通常補助遊技に代えてV入賞の確率の高い特別補助遊技が実行されるように制御データを設定する。なお、次回の大当たりまで特別補助遊技を実行するのでなく、特別補助遊技を特定回数だけ付与するように設定してもよい。またこの際、特別補助遊技を付与する回数は、乱数によってランダムに設定してもよい。
その後ステップS5では、特別補助遊技決定用表示器44にて最終的に当り図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。例えば図13(a)に示す当り図柄「7」を導出する変動表示を行うように、制御データを設定する。
一方、ステップS6では、特別補助遊技決定用表示器44にて最終的にハズレ図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。例えば図13(a)に示すハズレ図柄「×」を導出する変動表示を行うように、制御データを設定する。
ここで、上記ステップS5,S6で設定された変動表示(特別補助遊技付与に関わる抽選結果の報知)を行うタイミングは、例えば図7に示すように、大当たり終了演出中に行うように設定する。
なお、ステップS5又はS6を経ると、リターンする。
【0040】
(b)V入賞部入賞監視処理
次に、V入賞部入賞監視処理を、図6により説明する。
処理が開始されると、図6に示すように、まずステップS11において、大当たりのラウンド数(即ち、ラウンド数)が前述した上限数に到達しているか否か判定し、到達していればステップS12に進み、到達していなければステップS15に進む。
次にステップS12では、V入賞があったか否か判定し、V入賞があればステップS13で特別補助遊技付与決定用乱数の値を抽出し記憶する。なお、ここでV入賞がなければリターンする。また、前記上限数に到達したラウンド(上限ラウンド)において、V入賞が複数回あった場合には、例えば最初の1個目においてのみステップS12の判定が肯定的になるような判定処理とすればよい。
そして、ステップS13を経ると、その後のステップS14において、特別補助遊技決定用(厳密には、特別補助遊技発生の演出又は報知用)の変動表示ゲーム(特別補助遊技決定用表示器44での変動表示遊技)の始動記憶があることを報知設定する。具体的には、特別補助遊技決定用表示器44の一部又は全体の表示色を例えば無色から有色(例えば赤色)に変化させて、上記始動記憶があることを遊技者に報知するための設定を行う。なお、ステップS14を経るとリターンする。
一方、ステップS15では、V入賞があったか否か判定し、V入賞があればステップS16で特別遊技の継続状態が成立したことの設定を行う。この設定により特別遊技が次のラウンドに移行する。なお、ここでV入賞がなければリターンする。
【0041】
以上説明した処理によれば、大当たり遊技(特別遊技)で上限数までラウンドが到達した時だけ、V入賞口への入賞に関連するタイミングで特別補助遊技の実行内容が乱数抽選により決定される(この場合、特別補助遊技を例えば次回大当たりまで実行するか否かが決定される)。そして、この乱数抽選の実行や結果は、特別補助遊技決定用表示器44での変動表示ゲームにより演出されて遊技者に報知される。
なお、この場合の遊技全体の流れや実行タイミングは、例えば図7に示すようになる。即ち、通常状態(大当たりや特別補助遊技が発生していない状態)においては、例えばセンターケース内部構造(この場合、変動入賞装置12の回転式誘導体34,35の運転状態)がV入賞割合の低い状態(例えば、前述したV誘導なしの状態)に制御される。この状態で始動入賞があると通常補助遊技が行われ、ここでV入賞があれば大当たり発生条件が成立して、前述した大当たり遊技(特別遊技)が行われる特別遊技期間が開始される。なお、大当たり遊技の実行ラウンドの上限数は、前述したように、例えば大当たり発生条件成立時に行われる乱数抽選によって決定される。図7では、最高値である15ラウンドが抽選により決定された場合を例示している。この場合、14ラウンドまでの各ラウンドでV入賞が発生して各ラウンドの継続条件が成立すると、最終的に上限ラウンド(この場合、15ラウンド)が実行され、さらにこの15ラウンドでV入賞があると、特別補助遊技の実行内容が乱数抽選により決定され、この乱数抽選を演出し報知するための特別補助遊技決定用表示器44での変動表示が、大当たり終了時に行われる。そして、この抽選結果が当りであると、例えば図7に示す如くその後に始動入賞があったときに、センターケース内部構造(この場合、変動入賞装置12の回転式誘導体34,35の運転状態)がV入賞割合の高い状態(例えば、前述したV誘導ありの状態)に制御され、通常補助遊技に代えて特別補助遊技が実行され、ここでまたV入賞があれば図のように再度連続して大当たり遊技(特別遊技)が開始される。
【0042】
このため本例のパチンコ機では、上限ラウンドまで大当たりが継続できれば、大当たり後におまけ的に特別補助遊技が実行される可能性があり、これにより再度大当たりが連続して発生する期待感が得られる。したがって遊技者は、大当たりした場合に最終ラウンドまで到達すること(即ち、各ラウンドでV入賞すること)を大当たりの連続発生のためにもより強く望むようになり、遊技の興趣が格段に高まる。また、ラウンドの上限数が少なく決定された場合(例えば、上限ラウンドが3ラウンドになってしまった場合)には、逆に上限ラウンドまで到達し易くなり、その結果上記おまけ(特別補助遊技の発生)が得られ易くなるので、ラウンドの上限数が少なく決定されたことによる遊技者の落胆度合いを緩和でき、この面でも遊技性が向上する。
しかも本形態例では、特別補助遊技付与に関わる変動表示を特別補助遊技決定用表示器44において大当たり終了時に行うので、大当たり終了時にこの変動表示が開始されれば、遊技者は特別補助遊技が実行されるか否かの抽選が行われていることを把握し、かつこの結果を期待しながら図柄の変動を楽しむことができるとともに、この変動表示が終了した際の停止図柄によって特別補助遊技が付与されたか否かを確実に把握できる。このため、大当たりの連続発生を期待しつつ大当たり終了時に図柄の変動表示を楽しむことができるという点でも、従来にない遊技の興趣が得られ、しかも特別補助遊技の設定のために従来よりも若干複雑になった遊技の進行内容を遊技者に分かり易くかつ確実に報知することができる。
ちなみに、従来の第2種パチンコ機の場合、大当たりの連続発生の期待感がないし、上述したような変動表示もないので、大当たり終了時には遊技の楽しさが途切れてしまっていたが、本例のパチンコ機であれば、大当たり終了時にもワクワクするような楽しさを高度に維持でき、しかもそのために若干複雑になった遊技の進行内容を遊技者に分かり易く報知できる。
【0043】
(第2形態例)
次に、第2形態例を説明する。本形態例は、特別補助遊技に関する制御内容に特徴を有し、他の構成(遊技盤の構成や制御系の構成等)は第1形態例と同様でよいので、以下その制御処理のみを説明する。
(a)V入賞部入賞監視処理
まず、V入賞部入賞監視処理を、図8により説明する。なお図6と同様の処理内容のステップについては、同符号を付して重複説明を省略する。
この場合、ステップS16の後に(即ち、上限ラウンド以外でV入賞があり、大当たり継続条件成立の設定後に)、以下のようなステップS27の処理が実行され、その後リターンする。即ち、ステップS27では、前述したステップS13と同様に、特別補助遊技付与決定用乱数の値を抽出し記憶する。
なお、このステップS27の後には、前述したステップS14と同様の処理(特別補助遊技決定用変動表示ゲームの始動記憶の報知設定)は行わない。この場合、ステップS16の処理によりラウンドがすぐに終わって次のラウンドに移行する間(ラウンド間のインターバル期間中)に、特別補助遊技決定用変動表示ゲームが即座に実行されるからである。ちなみにステップS14の場合には、上限ラウンドであるので、V入賞があっても即座にそのラウンドが終わるわけではないから、始動記憶を報知する必要性がある。
【0044】
(b)特別補助遊技決定処理
次に、特別補助遊技決定処理を図9により説明する。
処理が開始されると、まずステップS31において、大当たり遊技においてV入賞があったか否かが判定され、V入賞があればステップS32に進み、そうでなければリターンする。ここで図示省略しているが、この処理は上限ラウンド前の処理を示したものであり、上限ラウンドの場合には大当り終了条件が成立した場合にS31を処理する。
次にステップS32では、前述したV入賞部入賞監視処理(図8のステップS13又はS27)において抽出された特別補助遊技付与決定用乱数の値を判定値と比較して当りか否か判定し、当りであればステップS33に進み、当りでなければステップS36に進む。
そしてステップS33では、特別補助遊技を次回大当り発生時まで付与設定する。なお既述したように、次回の大当たりまで特別補助遊技を実行するのでなく、特別補助遊技を特定回数だけ付与するように設定してもよい。
【0045】
その後ステップS34では、特別補助遊技決定用表示器44にて最終的に当り図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。また、その後のステップS35では、特別補助遊技の付与が決定されたことを例えば大当たり終了まで報知する設定を行う。具体的には、例えば特別補助遊技確定内容表示器43を例えば大当たり終了まで点灯させる設定を行う。
一方、ステップS36では、特別補助遊技決定用表示器44にて最終的にハズレ図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。
ここで、上記ステップS34,S36で設定された変動表示(特別補助遊技付与に関わる抽選結果の報知)を行うタイミングは、例えばラウンド間のインターバル期間中、また、上限ラウンドでV入賞口への入賞があれば上限ラウンド終了時(大当たり終了時)に行うように設定する。
なお、ステップS35又はS36を経ると、リターンする。
【0046】
以上説明した処理によれば、大当たり遊技(特別遊技)における各ラウンドでV入賞する毎に、V入賞に関連するタイミングで特別補助遊技の実行内容が乱数抽選により決定される(この場合、特別補助遊技を例えば次回大当たりまで実行するか否かが決定される)。そして、大当たり中に上記乱数抽選が1回でも当りとなれば、ステップS33が実行されて、その大当たり終了後に特別補助遊技が実行される。また、この乱数抽選の実行や結果は、ラウンド間、また、上限ラウンドでV入賞口への入賞があれば上限ラウンド終了時(大当たり終了時)に行われる特別補助遊技決定用表示器44での変動表示ゲームにより演出されて遊技者に報知される。また、乱数抽選の結果が1回でも当りとなり、特別補助遊技の付与が確定している場合には、特別補助遊技確定内容表示器43の点灯によってそのことが遊技者に確実に報知される。また、この実施例の場合、途中でパンクしてしまった時(上限ラウンドまで達する途中のラウンドで新たなV入賞が無かったとき)には、最後のラウンドにおいて乱数が抽出されないので、これに対応して最後のラウンド終了時点では変動表示ゲームが行われない。
【0047】
このため本例のパチンコ機では、継続される大当たりラウンドが多いほど、大当たり後におまけ的に特別補助遊技が実行される可能性が高まり、これにより再度大当たりが連続して発生する期待感が得られる。したがって遊技者は、大当たりした場合に、ラウンドの上限数がなるべく大きく決定されること、さらにはなるべく上限ラウンドまで到達すること(即ち、各ラウンドでV入賞すること)を、大当たりの連続発生のためにもより強く望むようになり、やはり遊技の興趣が格段に高まる。特にこの場合には、ラウンドの上限数決定に関連して遊技の興趣が従来より高まるという特徴的な効果が得られる。また本形態例の場合、特別補助遊技を付与するか否かの抽選が大当たり中に複数回行われることになるので、特別補助遊技が付与される確率が実質的に高まり、結果的に大当たりが連続する期待感が特に高まる。というのは、特別補助遊技を付与するか否かの抽選の確率が、例えば1/150である場合でも、これが15ラウンドに渡って毎回行われれば、トータルの確率は1/10と高確率になり、特別補助遊技が付与され易くなるからである。
【0048】
また本形態例では、特別補助遊技付与に関わる変動表示を特別補助遊技決定用表示器44においてラウンド間、また、上限ラウンドでV入賞口への入賞があれば上限ラウンド終了時(大当たり終了時)に行うので、遊技者は特別補助遊技が実行されるか否かの抽選が行われていることを把握し、かつこの結果を期待しながら図柄の変動を楽しむことができるとともに、この変動表示が終了した際の停止図柄によって特別補助遊技が付与されたか否かを確実に把握できる。またこの場合、特別補助遊技確定内容表示器43の点灯によって、特別補助遊技の付与が確定していることを、その後も遊技者が確実に確認できる。このため、大当たりの連続発生を期待しつつ大当たりラウンド間及び大当たり終了時に図柄の変動表示を楽しむことができるという点でも、従来にない遊技の興趣が得られ、しかも特別補助遊技の設定のために従来よりも若干複雑になった遊技の進行内容を遊技者に分かり易くかつ確実に報知できる。
【0049】
(第3形態例)
次に、第3形態例を説明する。本形態例は、特別補助遊技決定処理に特徴を有し、V入賞部入賞監視処理の内容や他の構成(遊技盤の構成や制御系の構成等)は第2形態例と同様でよいので、以下特別補助遊技決定処理のみを、図10により説明する。なお、図9と同様の処理内容のステップについては、同符号を付して重複説明を省略する。
(a)特別補助遊技決定処理
この場合、図9におけるステップS33,S35が削除され、ステップS34の後に(即ち、大当たり中にV入賞があり、特別補助遊技付与決定用乱数が当りで、それを報知する変動表示の設定後に)、以下のようなステップS45,S46の処理が実行され、その後リターンする。
即ち、ステップS45では、特別補助遊技の実行回数を加算記憶する。具体的には、特別補助遊技の実行回数のデータを1回分増加させる。次にステップS46では、ステップS45で加算記憶した後の特別補助遊技の実行回数を、例えば大当たり終了まで報知するための設定を行う。なお、この実行回数の報知は、例えば特別補助遊技決定用表示器44にて、その数字を表示することによって行う。或いは、特別補助遊技決定用表示器44とは別個に設けた表示器によって報知してもよいことはいうまでもない。
また本例では、図9におけるステップS36の後に(即ち、大当たり中にV入賞があり、特別補助遊技付与決定用乱数がハズレで、それを報知する変動表示の設定後に)、以下のようなステップS47の処理が実行され、その後リターンする。
即ち、ステップS47では、前述したステップS46と同様に、特別補助遊技の実行回数を、例えば大当たり終了まで報知するための設定を行う。但しここでは、実行回数の加算はないので、前回の実行回数をそのまま継続的に表示する設定を行う。
また、図10におけるステップS32における乱数抽選で当りとなる確率は、例えば1/15とする。このように設定すれば、15ラウンドが実行されることによって、平均して1回程度特別補助遊技が付与される。
【0050】
以上説明した処理によれば、大当たり遊技(特別遊技)における各ラウンドでV入賞する毎に、V入賞に関連するタイミングで特別補助遊技の実行内容が乱数抽選により決定される(この場合、大当たり終了後に特別補助遊技を1回実行するか否かが毎回決定される)。そして、大当たり中に上記乱数抽選が当りとなった累計値がN回となれば、ステップS45がN回実行されて、その大当たり終了後に特別補助遊技がN回実行される。また、この乱数抽選の実行や結果は、ラウンド間、また、上限ラウンドでV入賞口への入賞があれば上限ラウンド終了時(大当たり終了時)に行われる特別補助遊技決定用表示器44での変動表示ゲームにより演出されて遊技者に報知される。また、乱数抽選の結果が当りとなった累計値は、例えば大当たり終了まで特別補助遊技決定用表示器44にて遊技者に確実に報知される。
このため本例のパチンコ機でも、継続される大当たりラウンドが多いほど、大当たり後におまけ的に特別補助遊技がより多く実行される可能性が高まり、これにより再度大当たりが連続して発生する期待感が得られるなど、第2形態例と同様の効果が得られる。
【0051】
(第4形態例)
次に、第4形態例を説明する。本形態例は、特別補助遊技に関する制御内容に特徴を有し、他の構成(遊技盤の構成や制御系の構成等)は第1形態例と同様でよいので、以下その制御内容の特徴点を説明する。
本形態例(図11)の第1形態例(図7)との大きな違いは、まず図11のタイミングチャートに示すように、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出を、大当たりを決定することとなる補助遊技のV入賞時(大当たり発生条件成立時)に行う点である。さらにいえば、本形態例では、大当たり発生条件成立時に、ラウンドの上限数を決定する上限ラウンド決定用乱数の抽出と、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出を同時期に行うものである。
なお本形態例の場合、後述する如く、決定されたラウンドの上限数によって特別補助遊技の付与決定割合を異ならせるようにしているが、決定されたラウンドの上限数によって特別補助遊技の付与期間を異ならせたりしてもよい。例えば、決定されたラウンドの上限数が16ラウンドであった場合にのみ、特別補助遊技を大当たり終了後に次回大当たりまで実行するようにしてもよい。
また、大当たり終了時以外のラウンド終了時にも、演出的に変動表示ゲーム(ダミー的なものであり、必ずハズレ図柄となるもの)を行うようにしてもよい。
【0052】
次に、本形態例(第4形態例)の制御処理を説明する。
(a)特別補助遊技付与決定用乱数等の抽出
まず、特別補助遊技付与決定用乱数等の抽出について説明する。
この場合、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出は、前述したように、大当たりを決定することとなる補助遊技のV入賞時(大当たり発生条件成立時)に行う。また、上限ラウンドを決定する上限ラウンド決定用乱数の抽出や判定(上限ラウンドの決定)も、大当たり発生条件成立時に行う。
【0053】
(a)特別補助遊技決定処理
次に、本例の特別補助遊技決定処理を、図12により説明する。
なお、この実施形態ではラウンド上限を例えば15ラウンド、10ラウンド、3ラウンドのうちから選択するタイプの制御である。
処理が開始されると、まずステップS51において、大当たり開始時であるか否かが判定される。具体的には、大当たりの1ラウンドが開始されたか否かを判定する。そして、大当たり開始時であると判断した場合にはステップS52に進み、そうでなければリターンする。
次にステップS52では、前述の上限ラウンド決定用乱数により決定された上限数が15か否か判定し、15であればステップS53に進み、そうでなければステップS54に進む。
そしてステップS53では、特別補助遊技付与決定用乱数の決定割合を「高」に設定する。例えば、乱数範囲が1〜100である場合、当り乱数値を例えば1〜10とし、特別補助遊技が付与される決定割合(確率)を1/10とする。
一方ステップS54では、前述の上限ラウンド決定用乱数により決定された上限数が10か否か判定し、10であればステップS55に進み、10でなければステップS56に進む。
そしてステップS55では、特別補助遊技付与決定用乱数の決定割合を「中」に設定する。例えば、乱数範囲が1〜100である場合、当り乱数値を例えば1〜5とし、特別補助遊技が付与される決定割合(確率)を1/20とする。
一方ステップS56では、特別補助遊技付与決定用乱数の決定割合を「小」に設定する。例えば、乱数範囲が1〜100である場合、当り乱数値を例えば1と2とし、特別補助遊技が付与される決定割合(確率)を1/50とする。
【0054】
次いでステップS57では、抽出されている特別補助遊技付与決定用乱数の値を判定値と比較して当りか否か判定し、当りであればステップS58に進み、当りでなければステップS60に進む。
そしてステップS58では、特別補助遊技を次回大当り発生時まで付与設定する。
その後ステップS59では、変動表示ゲームを実行する場合に特別補助遊技決定用表示器44にて最終的に当り図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。
一方、ステップS60では、変動表示ゲームを実行する場合に特別補助遊技決定用表示器44にて最終的にハズレ図柄を導出して停止する変動表示を行うための設定処理を行う。
ここで、上記ステップS59,S60で設定された変動表示(特別補助遊技付与に関わる抽選結果の報知)を行うタイミングは、例えば大当たり終了演出中に行うように設定する。なお前述したように、大当たり終了時以外のラウンド終了時にも、演出的に変動表示ゲーム(ダミー的なもの)を行うようにしてもよい。
なお、ステップS59又はS60を経ると、リターンする。
【0055】
以上説明した処理によれば、大当たり遊技の発生条件成立時のタイミングで、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出や上限ラウンドの決定が行われた後、大当たり遊技開始時のタイミングで特別補助遊技の実行内容が異なる割合で決定される(この場合、大当たり終了後に特別補助遊技を次回大当たり発生まで実行するか否かが、上限数に対応した確率で決定される)。そして、この乱数抽選の結果は、大当たり終了時(或いはラウンド終了時)に行われる特別補助遊技決定用表示器44での変動表示ゲームにより演出されて遊技者に報知される。
【0056】
このため、本形態例のパチンコ機でも、第1形態例とほぼ同様の効果が得られる。即ち、大当たり後におまけ的に特別補助遊技が実行される可能性があり、これにより再度大当たりが連続して発生する期待感が得られる。また、特別補助遊技付与に関わる変動表示を特別補助遊技決定用表示器44において大当たり終了時に行うので、大当たり終了時にこの変動表示が開始されれば、遊技者は特別補助遊技が実行されるか否かの抽選が行われていることを把握し、かつこの結果を期待しながら図柄の変動を楽しむことができるとともに、この変動表示が終了した際の停止図柄によって特別補助遊技が付与されたか否かを確実に把握できる。
しかも、この形態例の場合には、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出を大当たり発生条件成立時に行うため、どの遊技者であっても大当たり遊技を実行する遊技者は、均等に特別補助遊技獲得の期待を持つことが可能になるという固有の効果がある。
【0057】
また、決定されたラウンドの上限数が多ければ多いほど、特別補助遊技の制御内容が遊技者に有利となる(この場合、特別補助遊技の付与決定割合が高くなる)ので、ラウンドの上限数が高く決定されることにより一層遊技者の期待が高まるようになり、遊技性がより向上する。
なお、決定されたラウンドの上限数が多ければ多いほど、遊技者に有利とする具体的態様としては、特別補助遊技の付与決定割合を高める態様以外にも以下のようなものがある。例えば、特別補助遊技の付与期間を長くしたり、特別補助遊技の付与回数(実行回数)を多くするなどの態様でもよい。
【0058】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限られず、各種の態様、各種の変形或いは応用があり得る。
例えば、特別補助遊技の付与判定を各ラウンド毎に行う場合(例えば前記第2形態例や第3形態例の場合)には、ラウンドを継続してゆくにつれ、特別補助遊技の付与割合を高めてゆくようにしてもよい。例えば、付与割合の初期値が1/100であり、5ラウンド目に1/50に変化し、15ラウンドにおいて1/10に変化するといった具合である。このようにすると、遊技者のラウンド継続(即ち、大当たり中のV入賞)に対する意欲がラウンドを継続するにつれてより高まることになり、より遊技性が向上する。
【0059】
また、特別補助遊技の付与回数又は付与期間やそれに対応する変動表示の図柄が複数種類設定され、乱数抽出によってこの付与回数等が決定され、さらにこの決定に応じた変動表示の停止図柄導出が行われるようにしてもよい。例えば、図13(b)に示すように、特別補助遊技が付与されない場合(即ち、付与回数0回の場合)のハズレ図柄「0」、特別補助遊技が大当たり終了後の例えば最初の1回だけ実行される場合(即ち、付与回数1回の場合)の小当たり図柄「1」、特別補助遊技が大当たり終了後の例えば最初の10回だけ実行される場合(即ち、付与回数10回の場合)の中当たり図柄「10」、及び、特別補助遊技が大当たり終了後に次回大当たり発生まで実行される場合の大当たり図柄「LUCKY」が設定され、これらのうち何れかの図柄が変動表示の停止図柄として乱数抽出によって決定され、実際の特別補助遊技を付与する制御もこの決定に応じて行われるようにしてもよい。このようにすると、特別補助遊技付与に関わる前述の変動表示がより多様で面白くなり、この点で遊技性がさらに向上する。
なお、特別補助遊技の付与回数(実行回数)を特定回数(例えば、10回)に設定した場合、特別補助遊技の実際の実行回数がこの特定回数に満たない時(例えば、10回未満)に新たな大当たり遊技(特別遊技)が発生した場合には、残りの付与回数(未実行の回数)はクリアしてもよいし、例えばその新たな大当たり遊技終了後に繰り越して実行するようにしてもよい。
【0060】
また上記形態例では、特別変動入賞装置12に入賞した全ての遊技球を検出するカウントセンサ74を設けているが、このカウントセンサの代わりに、V入賞しなかった遊技球のみを検出する一般入賞センサを設けてもよい。このような構成でも、遊技制御装置100の処理で、この一般入賞センサと継続センサ75の検出回数の合計を計算すれば、特別変動入賞装置12に入賞した全ての遊技球の数量が把握できるからである。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の遊技機によれば、特別遊技後に特別遊技の実行に関連しておまけ的に特別遊技の発生割合を高める特別補助遊技が実行される可能性があり、これにより再度特別遊技が連続して発生する期待感が得られる。したがって遊技者は、特別遊技の実行中に、単にその特別遊技でできうる限りの出球獲得を求めるという従来の遊技性に加えて、さらに特別補助遊技の付与に期待を持って遊技ができ、またさらに連続して特別遊技が発生することに対する期待をもって遊技できるようになり、遊技の興趣が格段に高まる。
特に、特別補助遊技付与決定用乱数の抽出を大当たり発生条件成立時に行うため、どの遊技者であっても大当たり遊技を実行する遊技者は、均等に特別補助遊技獲得の期待を持つことが可能になるという固有の効果がある。
また、決定されたラウンドの上限数が多ければ多いほど、特別補助遊技の制御内容が遊技者に有利となる(この場合、特別補助遊技の付与決定割合が高くなる)ので、ラウンドの上限数が高く決定されることにより一層遊技者の期待が高まるようになり、遊技性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】 パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
【図3】 特別変動入賞装置を示す斜視図である。
【図4】 特別変動入賞装置を示す斜視図である。
【図5】 特別補助遊技決定処理(第1形態例)を示すフローチャートである。
【図6】 V入賞部入賞監視処理(第1形態例)を示すフローチャートである。
【図7】 遊技制御の進行(第1形態例)を示すタイミングチャートである。
【図8】 V入賞部入賞監視処理(第2形態例)を示すフローチャートである。
【図9】 特別補助遊技決定処理(第2形態例)を示すフローチャートである。
【図10】 特別補助遊技決定処理(第3形態例)を示すフローチャートである。
【図11】 遊技制御の進行(第4形態例)を示すタイミングチャートである。
【図12】 特別補助遊技決定処理(第5形態例)を示すフローチャートである。
【図13】 変動表示用図柄の具体例を示す図である。
【符号の説明】
11 遊技領域
12 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
17 第2始動入賞口(所定入賞部)
18,19 第1始動入賞口(所定入賞部)
31,32 可動片(可動部材)
40 V入賞口(特定入賞部)
100 遊技制御装置(特別補助遊技決定手段、上限ラウンド数決定手段)
Claims (1)
- 特定入賞部が内在する入賞空間を有するとともに、遊技領域内を流下する遊技球を前記入賞空間内に対し受け入れない閉状態と受け入れ易い開状態とに動作可能な可動部材を有する変動入賞装置を備え、
遊技球が遊技領域内の所定入賞部に入賞した場合に前記可動部材を所定パターンで開閉動作させる補助遊技を実行し、該補助遊技において前記入賞空間内に受け入れられた遊技球が前記特定入賞部へ入賞したことに基づいて前記可動部材を複数回開閉動作させる特別遊技を実行し、該特別遊技において前記入賞空間内に受け入れられた遊技球が前記特定入賞部へ入賞したことに基づいて前記特別遊技をラウンド単位で継続可能な遊技機において、
遊技球が前記所定入賞部に入賞した場合に、前記特定入賞部への入賞割合を通常状態とした通常補助遊技、或いは、該通常補助遊技よりも前記特定入賞部への入賞割合を高めた特別補助遊技、のうち何れか一つを前記補助遊技として実行可能とし、
前記特別遊技の実行に関連して、前記特別補助遊技に関わる制御内容を決定する特別補助遊技決定手段と、
前記特別遊技のラウンドの継続可能な上限数を可変的に決定する上限ラウンド数決定手段と、を設け、
前記上限ラウンド数決定手段は、前記補助遊技中の特定入賞部への入賞時に抽出される上限ラウンド決定用乱数によりラウンドの上限数を決定し、
前記特別補助遊技決定手段は、
前記補助遊技中の特定入賞部への入賞時に特別補助遊技付与決定用乱数を抽出し、前記上限ラウンド数決定手段が決定したラウンドの上限数に対応した異なる判定値により抽出された特別補助遊技付与決定用乱数が判定されて前記特別遊技の終了後に特別補助遊技を実行するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
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