JP4007167B2 - 携帯電話端末およびその接続制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話端末に関し、特に携帯電話端末での迷惑電話に対応する接続制御機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、携帯電話端末において着信音を一回鳴らして電話を切り、着信履歴に電話番号を記憶させ、相手から電話をかけさせるという迷惑電話,所謂ワン切りが増えてきている。この迷惑電話であるワン切りは相手が応答しない限り、課金されないシステムを利用しているため、ワン切りを行った発信者には負担がかからない。これに対し、ワン切り等の迷惑電話を防ぐために着呼の継続時間を表示する携帯電話端末が出現してきている。
【0003】
上述した着信履歴の記憶については、電話端末の着信履歴エリアに着信電話データの格納を拒否する発信者電話番号をあらかじめ拒否特定番号として登録し、着信時に通知された発信者電話番号とこの拒否特定番号とを比較し、不一致のときのみ着信電話データの格納を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、短い時間の呼び出しに関連し、着信を検出してからの経過時間に基づく制御を行う技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−217919公報(図1)
【特許文献2】
特開2001−160846公報(段落番号0010)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した着呼の継続時間が短いものについては、この着呼がワン切りかどうかは判断できるが、迷惑電話を減少させることはできない。そこで、着呼があると直ぐに回線を接続し発呼者に対して課金を生じさせ、これによって、発呼者に電話料金を負担させる手段が求められている。この料金負担が大きくなれば、発呼者、例えばワン切り業者は、必然的にダメージを受け迷惑電話を止めることになり、迷惑電話が減少することになる。
【0006】
本発明の目的は、携帯電話端末で迷惑電話に対応するモードを設定しておき、相手からの着信に対し直ぐに応答することにより、ワン切りの相手に対して課金することによって相手の負担を大きくし、ワン切り等の迷惑電話を少なくさせることが可能な携帯電話端末およびその接続制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯電話端末は、携帯電話端末で迷惑電話に対応するモードを設定した場合に着呼を検出したとき、直ちに相手側との回線を接続し、発呼側の端末に対し呼出音を送出し着呼側を呼び出し中であることを示すメッセージを送出する制御手段を備える。前記制御手段は、相手側との回線接続後、この回線が発呼者によって切断されるまでの時間を測定し、あらかじめ定めた時間より短い場合、着信履歴にはこの発呼者の電話番号を非記録とする構成としてもよい。
【0008】
本発明の携帯電話端末は、プログラム制御により各部の動作制御を行う中央制御部を有する携帯電話端末であって、前記中央制御部は、操作入力に基づき携帯電話端末の動作モードを設定するモード設定部と、前記モード設定部によって設定された動作モードが迷惑電話防止のためのモードになっていることを判定する迷惑電話モード判定部と、発呼端末から着呼があったことを判定する着信判定部と、前記迷惑電話モード判定部が前記モードに設定され且つ前記着信判定部が着信検出したときに相手との回線を直ちに接続する回線自動接続制御部と、前記回線自動接続制御部の指示に基づき発呼者に対し着信者を呼び出し中であることを示すメッセージを送出する特定メッセージ送出部とを備える。前記回線自動接続制御部は、発呼端末との回線の自動接続制御を行う回線接続制御部と、前記回線接続制御部により回線を接続したのちこの回線が発呼者によって切断されるまでの時間を測定しあらかじめ定めた時間より短い場合を検出する発呼者監視部と、前記発呼者監視部の検出に基づきこのときの着信履歴を記録しこの発呼者の電話番号を非記録とする着信履歴書込制御部とを備える構成としてもよい。
【0009】
本発明の携帯電話端末における接続制御方法は、迷惑電話に対応するための携帯電話端末における接続制御方法であって、迷惑電話に対応する動作モードを設定しその確認を行うステップと、この状態で着呼を検出するステップと、着呼を検出した後、直ちに相手との回線を接続するステップと、この回線を接続した後に着信者を呼び出し中であることを示すメッセージを発呼者に対し送出するステップとを有し、回線に接続後、発呼者による回線切断までの時間を測定しあらかじめ定めた時間より短い場合を検出するステップと、この検出結果に基づきこのときの着信履歴は記録しこの発呼者の電話番号を非記録とするステップとを有する構成としてもよく、さらに、携帯電話端末にすでに記憶している電話番号帳に非記録の電話番号に対してのみ有効とするステップを有する構成としてもよい。
【0010】
本発明によれば、迷惑電話を防ぐため着信があると直ぐに携帯電話端末が回線を接続し、相手に対して着信者を呼び出し中である旨のメッセージを流す。ワン切り等の迷惑電話の場合は、回線が接続された時点で相手に課金することになる。ここで、実際に電話がかかってきた携帯電話端末は直ぐに回線を接続するが、携帯電話端末保持者には応答キー(送信キーまたは接続するためのキー)が押されるまで着信音を流し続ける。応答キーを押されると音声パスを設定し、通話することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本発明の実施の形態に係わる携帯電話端末の構成を示すブロック図である。携帯電話端末は、無線回路1と、チャネルコーデック2と、音声回路3と、マイクロホン4と、レシーバ5と、スピーカ6と、表示回路7と、キーマトリクス8と、メモリ回路9と、中央制御部(制御手段)10とを備える。無線回路1は、送受信信号を生成しアンテナを介し基地局(図示せず)との無線信号の送受信を行う。チャネルコーデック2は入出力する信号に対して無線チャネルごとにコーデック(符号化/復号化)処理を行う。音声回路3は音声データのコーデック処理を行い、送話器としてのマイクロホン4,受話器としてのレシーバ5および着信報知用のスピーカ6とインタフェースする。表示回路7は各種表示を行い、キーマトリクス8は各種操作入力を行うための数字キーや記号キーを有する。メモリ回路9は、携帯電話端末動作のためのプログラムおよび各種データを保存する。中央制御部10は、メモリ回路9からあらかじめ格納されたプログラムおよび設定モードを読み出し、上述した各部を制御する。通常のモードでは着呼があるとスピーカ6から着信音を鳴動し、ユーザに着信を知らせる。ユーザはキーマトリクス8の応答キー(図示せず)を押すことにより、回線に接続し、通話することができる。
【0012】
図1(b)は(a)における中央制御部での本発明に係わる部分を示すブロック図である。この中央制御部10は、モード設定部101と、ワン切りモード判定部102と、着信判定部103と、回線自動接続制御部104と、特定メッセージ送出部105とを備える。モード設定部101は、キーマトリクス8からの操作入力に基づき携帯電話端末の動作モードを設定する。ワン切りモード判定部102は、モード設定部101によって設定された動作モードが迷惑電話防止のためのモードになっていることを判定する。着信判定部103は発呼端末から着呼があったことを判定する。回線自動接続制御部104は、ワン切りモード判定部102が迷惑電話防止のためのモードに設定され且つ着信判定部103が着信検出したときに相手との回線を直ちに接続する。特定メッセージ送出部105は、回線自動接続制御部104の指示に基づき発呼者に対し着信者を呼び出し中であることを示すメッセージを送出する。
【0013】
回線自動接続制御部104は、発呼端末との回線の自動接続制御を行う回線接続制御部1041と、回線接続制御部1041により回線を接続したのちこの回線が発呼者によって切断されるまでの時間を測定しあらかじめ定めた時間より短い場合を検出する発呼者監視部1042と、発呼者監視部1042の検出に基づきこのときの着信履歴を記録しこの発呼者の電話番号を非記録とする着信履歴書込制御部1043とを備えるように構成してもよい。
【0014】
次に、本発明の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。図2にワン切りモード設定時の動作を示す。始めに、携帯電話端末に備える迷惑電話対策用のワン切りボタンの操作によりワン切り対策用モードを設定する(ステップ1:S1と略称、以下同様)。このモード設定は、必ずしもこの特定ボタンの押下によらず、機能メニュ−の中から選択するようにしてもよい。この状態で着信を検出すると(S2)、携帯電話端末は直ちに回線を自動接続して(S3)、電話をかけてきた相手に対して呼出音(リングバックトーン:RBT)を送出し(S4)、メッセージを流す(S5)。このアナウンスメッセージは、例えば「只今、呼び出し中です。しばらくお待ちください」というように、現在着信者を呼び出し中である旨を伝えるものであり、相手が出たものとは区別できるようにする。携帯電話端末は相手が電話を切るまで、または設定時間後まで回線を接続し着信音を鳴動しつづける(S4)。着信者が応答する場合は応答キーを押し(S6)、通話を確立させ会話を行う(S7)。
【0015】
このように、本発明では、ワン切り対策用モード設定時には、着信音を鳴らす前に発呼者との回線を接続する、つまり着呼端末が直ちに応答することにより、発呼者に対して課金させ、発呼者の負担を大きくすることで迷惑電話を減少させる。
【0016】
また、第2の方法として着呼端末にタイマを設けた場合、このタイマにより、携帯電話端末が回線を接続し、アナウンスを流しているときの時間を計測する。そして、相手が回線を切断する時間が、設定したタイマより短い場合には着信履歴に相手の電話番号を残さず、設定したタイマより長い場合にのみ、着信履歴に残すようにする。これによって、着呼の履歴は残すが電話番号を非記録にすることにより、重要な電話で無いと判断し、間違って電話をかけることをなくすことができる。さらに第3の方法として、上述した第2の方法を、携帯電話端末の電話番号帳に非記録の電話番号に対してのみ有効とするようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、携帯電話端末で迷惑電話に対応するモードを設定しておき、相手からの着信に対し直ちに応答することにより、ワン切りの相手に対して課金することによって相手の負担を大きくし、ワン切り等の迷惑電話を少なくさせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の携帯電話端末の実施の形態を示すブロック図である。(b)は(a)における中央制御部の本発明に係わる部分を示すブロック図である。(c)は(b)における回線自動接続制御部のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 無線回路
2 チャネルコーデック
3 音声回路
4 マイクロホン
5 レシーバ
6 スピーカ
7 表示回路
8 キーマトリクス
9 メモリ回路
10 中央制御部
101 モード設定部
102 ワン切りモード判定部
103 着信判定部
104 回線自動接続制御部
105 特定メッセージ送出部
1041 回線接続制御部
1042 発呼者監視部
1043 着信履歴書込制御部
Claims (3)
- プログラム制御により各部の動作制御を行う中央制御部を有する携帯電話端末であって、前記中央制御部は、操作入力に基づき携帯電話端末の動作モードを設定するモード設定部と、前記モード設定部によって設定された動作モードが迷惑電話防止のためのモードになっていることを判定する迷惑電話モード判定部と、発呼端末から着呼があったことを判定する着信判定部と、前記迷惑電話モード判定部が前記モードに設定され且つ前記着信判定部が着信検出したときに相手との回線を直ちに接続する回線自動接続制御部と、前記回線自動接続制御部の指示に基づき発呼者に対し着信者を呼び出し中であることを示すメッセージを送出する特定メッセージ送出部とを備える携帯電話端末において、
前記回線自動接続制御部は、発呼端末との回線の自動接続制御を行う回線接続制御部と、前記回線接続制御部により回線を接続したのちこの回線が発呼者によって切断されるまでの時間を測定しあらかじめ定めた時間より短い場合を検出する発呼者監視部と、前記発呼者監視部の検出に基づきこのときの着信履歴を記録しこの発呼者の電話番号を非記録とする着信履歴書込制御部とをさらに備えることを特徴とする携帯電話端末。 - 迷惑電話に対応するための携帯電話端末における接続制御方法であって、迷惑電話に対応する動作モードを設定しその確認を行うステップと、この状態で着呼を検出するステップと、着呼を検出した後、直ちに相手との回線を接続するステップと、この回線を接続した後に着信者を呼び出し中であることを示すメッセージを発呼者に対し送出するステップとを有する携帯電話端末における接続制御方法において、
回線に接続後、発呼者による回線切断までの時間を測定しあらかじめ定めた時間より短い場合を検出するステップと、この検出結果に基づきこのときの着信履歴は記録しこの発呼者の電話番号を非記録とするステップとをさらに有することを特徴とする携帯電話端末における接続制御方法。 - 携帯電話端末にすでに記憶している電話番号帳に非記録の電話番号に対してのみ有効とするステップをさらに有することを特徴とする請求項2記載の携帯電話端末における接続制御方法。
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