JP4006708B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成装置に関し、特に、印字ヘッド部を押圧するための部材を備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置などにおいて、印字ヘッド部を押圧するための構造が種々提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
上記特許文献1には、ヘッドフレームに取り付けられたヘッドブラケットに取り付けられるサーマルヘッド(印字ヘッド部)を、スプリングによってプラテン(プラテンローラ)に押圧する構造において、ヘッドフレームをプラテンの方向に回動させることにより、ヘッドフレームに設けられたロック機構の先端部を本体フレームの溝に係合させることによって、ヘッドフレームをロックするとともに、サーマルヘッドをプラテンに押圧する構造が開示されている。
また、上記特許文献2には、ヘッドホルダに回動可能に取り付けられたガイドプレートのV字形状のフック部を、プラテンローラの下部に係合させるとともに、引張りコイルバネの付勢力により、サーマルヘッドがプラテンローラを押圧する方向にガイドプレートを回動するように付勢する構造が開示されている。
また、従来、画像形成装置の一例として、熱転写プリンタが知られている。図13および図15は、従来の一例による熱転写プリンタの全体構成を示した斜視図であり、図14は、図13に示した従来の一例による熱転写プリンタから保持部材を省略した状態を示した斜視図である。図16および図17は、図13〜図15に示した従来の一例による熱転写プリンタの回動部材と支持棒との取付構造を説明するための斜視図である。図14〜図17を参照して、従来の一例による熱転写プリンタの構造について説明する。
従来の一例による熱転写プリンタは、図13〜図15に示すように、金属製のシャーシ101と、印字を行うための印字ヘッド部102と、プラテンローラ103と、プラテンローラ103を回転可能に支持するプラテンローラ軸受104と、金属製の支持棒105と、回動部材106および107と、保持部材108と、回動部材106を回動させるための小径ギア部109aおよび大径ギア部109bを有する樹脂製の駆動ギア109と、ねじりコイルバネ110と、モータ111と、モータブラケット112と、中間ギア113とを備えている。
また、図13〜図15に示すように、シャーシ101は、一方側面101aと、他方側面101bとを有している。また、シャーシ101の一方側面101aの外側には、上記したモータブラケット112が取り付けられている。また、シャーシ101の一方側面101aの上部には、折り曲げ部101cが形成されている。また、シャーシ101の一方側面101aに対向する他方側面101bには、インクシート(図示せず)を取り付けるためのインクシート挿入部101dが設けられている。また、シャーシ101の一方側面101aおよび他方側面101bには、支持棒105の両端部が回転可能に挿入される挿入穴101eが設けられている。また、シャーシ101の一方側面101aの折り曲げ部101cには、2つのネジ穴101fが形成されている。また、印字ヘッド部102は、支持軸102aと、下部に設けられた印字ヘッド102bと、印字ヘッド102bが取り付けられたアーム部102cとを有している。また、印字ヘッド部102のアーム部102cは、シャーシ101の一方側面101aおよび他方側面101bの内側に、支持軸1
02aを中心として回動可能に取り付けられている。また、ねじりコイルバネ110は、シャーシ101の一方側面101a側の印字ヘッド部102の支持軸102aに取り付けられている。このねじりコイルバネ110は、印字ヘッド部102の印字ヘッド102bをプラテンローラ103から離間させる方向に付勢する機能を有する。また、印字ヘッド部102の下部に設けられた印字ヘッド102bは、プラテンローラ103に対向するように配置されている。また、印字ヘッド部102のアーム部102cには、回動部材106および107に押圧される曲げ加工部102dが形成されている。
また、図16および図17に示すように、支持棒105の両端部近傍の挿入部105aは、小判形状に加工されるとともに、回動部材106および107の小判形状の挿入孔106aおよび107aにそれぞれ空回りしないように挿入されている。また、支持棒105の挿入部105aの外側には、軸受支持部105bが形成されている。また、軸受支持部105bは、図13〜図15に示すように、シャーシ101の挿入穴101eに回動可能に支持されている。また、回動部材106および107には、それぞれ、印字ヘッド部102のアーム部102cの曲げ加工部102dを押圧する押圧バネ106bおよび107bが取り付けられている。また、回動部材106は、図14および図16に示すように、駆動ギア109の小径ギア部109aに係合する歯部106cを有する。
また、図13および図15に示すように、保持部材108は、シャーシ101の一方側面101aに形成された折り曲げ部101cの上面に2つのネジ120により取り付けられている。また、この保持部材108は、回動部材106および107が所定量以上回動するのを防止する機能を有している。また、駆動ギア109は、シャーシ101の一方側面101aに取り付けられるとともに、中間ギア113(図14参照)からの駆動力を回動部材106に伝達する機能を有する。また、中間ギア113は、モータブラケット112に取り付けられているモータ111(図15参照)からの駆動力を、駆動ギア109の大径ギア部109bに伝達する機能を有する。
図18および図19は、図13〜図15に示した従来の一例による熱転写プリンタにおける印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。図15、図18および図19を参照して、印字ヘッド部102と、回動部材106および107との装置本体への組み付け方法について説明する。まず、図15および図18に示すように、印字ヘッド部102と、回動部材106および107とを、シャーシ101に回動可能に取り付けた後、印字ヘッド部102を、ねじりコイルバネ110の付勢力に抗して図18の矢印H方向に手で押圧した状態で保持する。この状態を保持しながら、回動部材106および107を図18の矢印I方向に回動させる。これにより、回動部材106の押圧バネ106bおよび回動部材107の押圧バネ107bが、それぞれ、印字ヘッド部102のアーム部材102cの曲げ加工部102dを押圧するように配置される。次に、印字ヘッド部102と回動部材106および107とを手で保持した状態で、図18に示す保持部材108を、図18の矢印J方向に移動させた後、図19に示すように、シャーシ101の一方側面101aの折り曲げ部101cに、2つのネジ120により取り付ける。この後、印字ヘッド部102と回動部材106および107とを押圧していた手を放すと、図19に示した状態になる。すなわち、回動部材106が、保持部材108の下面に当接することによって、回動部材106は、所定量以上回動されない。これにより、回動部材106の押圧バネ106bおよび回動部材107の押圧バネ107bが、それぞれ、印字ヘッド部102のアーム部102cの曲げ加工部102dを押圧するように配置され、印字ヘッド部102および回動部材106の組み付けが完了する。
次に、図14、図15および図19を参照して、従来の一例による熱転写プリンタの印字ヘッド部102のプラテンローラ103に対する押さえ動作を説明する。まず、図19に示すように、モータ111(図15参照)の駆動力が、中間ギア113および駆動ギア
109の大径ギア部109bおよび小径ギア部109aを介して回動部材106に伝達されることにより、回動部材106は回動される。これにより、回動部材106の押圧バネ106bによって、シャーシ101の一方側面101a側の曲げ加工部102d(図14参照)が押圧される。また、回動部材106および107は、支持棒105にそれぞれ空回りしないように取り付けられているので、回動部材106が回動することによって、図15に示した支持棒105および回動部材107は回動される。これにより、回動部材107の押圧バネ107bによって、シャーシ101の他方側面101b側の曲げ加工部102d(図15参照)が押圧される。その結果、印字ヘッド部102の印字ヘッド102bは、ねじりコイルバネ110の付勢力に抗してプラテンローラ103に押圧される。
特開平8−39891号公報 特開平5−309850号公報
図13〜図19に示した従来の一例による熱転写プリンタでは、印字ヘッド部102と、回動部材106および107とを装置本体に組み付ける際に、保持部材108を取り付ける前の状態では、印字ヘッド部102と、回動部材106および107とを手で押圧した状態で保持する必要がある。この場合に、印字ヘッド部102と回動部材106および107とを手で押圧しないと、図20に示すように、印字ヘッド部102が、ねじりコイルバネ110の付勢力により、図20の矢印L方向に回動されるとともに、その印字ヘッド部102の矢印L方向への回動により、回動部材106および107が下から上に押されて図20の矢印K方向に回動される。この場合、回動部材106が、印字ヘッド部102を押圧するように配置することができなくなるという不都合が生じる。したがって、図13〜図19に示した従来の熱転写プリンタでは、印字ヘッド部102と、回動部材106および107とを押さえた状態で保持しながら、印字ヘッド部102が所定量以上回動するのを防止するための保持部材108を取り付ける必要があるという不都合があった。その結果、印字ヘッド部102と、回動部材106および107とを装置本体に組み付ける作業が煩雑になるという問題点があった。
また、上記特許文献1に開示されたサーマルプリンタでは、サーマルヘッドをプラテンローラに押圧するように配置するために、ヘッドフレームにロック機構を設ける必要があるので、ロック機構を設けた分、部品点数が増加するという問題点がある。また、特許文献1では、サーマルヘッドをプラテンローラ側に自動的に回動させる場合には、サーマルヘッドをプラテンローラに押圧する機構とは別に、サーマルヘッドをプラテンローラ側に回動させるための機構が必要であるため、それによっても、部品点数が増加するという問題点がある。
また、上記特許文献2に開示されたサーマルヘッドの支持機構では、サーマルヘッドをプラテンローラに押圧するためのガイドプレートおよび引張りコイルバネとは別に、サーマルヘッドおよびガイドプレートが取り付けられたヘッドホルダをプラテンローラ側に回動させるための機構が必要であるため、その分、部品点数が増加するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、印字ヘッド部および回動部材の組立時の作業性を向上させるとともに、部品点数を削減することが可能な画像形成装置を提供することである。
この発明の第1の局面における画像形成装置は、金属製のシャーシと、印字を行うための印字ヘッド部と、印字ヘッド部に対向するように配置されたプラテンローラと、印字ヘッド部をプラテンローラから離間させる離間方向に付勢する付勢手段と、印字ヘッド部を前記プラテンローラに押圧するための押圧機構とを備えた画像形成装置において、押圧機構は、印字ヘッド部を押圧することにより、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧させる押圧部を含む回動部材と、印字ヘッド部に対して離間方向側の印字ヘッド部の移動経路上に配置され、印字ヘッド部が離間方向に所定の量以上移動するのを規制する印字ヘッド当接部を有するとともに、回動部材を支持する支持棒とを含み、印字ヘッド部は、下部に設けられた印字ヘッドと、印字ヘッドの上部に取り付けられ、回動部材の押圧部に押圧されるバネ部材と、印字ヘッドの上部に設けられ、バネ部材の位置を規制する規制部とを含み、金属製のシャーシには、支持棒を回転可能に取り付けるためにL字形状に形成された切り欠き部が設けられるとともに、金属製のシャーシのL字形状の切り欠き部に挿入される抜け止め部材が取り付けられ、印字ヘッド部の規制部には、付勢手段の付勢力により印字ヘッド部がプラテンローラから離間方向に離間した位置で支持棒に当接する当接部が一体的に設けられている。
この第1の局面による画像形成装置では、上記のように、印字ヘッド部に、付勢手段の付勢力により印字ヘッド部がプラテンローラから離間された状態で支持棒に当接する当接部を設けることによって、印字ヘッド部が付勢手段の付勢力により回動される際に、印字ヘッド部の当接部を、回動部材を支持する支持棒に当接させることができる。これにより、印字ヘッド部および回動部材を装置本体に組み付ける際に、印字ヘッド部および回動部材を押さえた状態で保持しながら、印字ヘッドが所定量以上回動するのを防止するための保持部材を取り付ける必要がないので、印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組付時の作業性を向上させることができるとともに、保持部材が不要になる分、部品点数を削減することができる。また、印字ヘッド部をプラテンローラに対する離間位置から押圧位置まで移動するとともに、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧する押圧部を含む回動部材を設けることによって、印字ヘッド部をプラテンローラに対する離間位置から押圧位置まで移動するための部材を、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧する部材とは別に設ける必要がないので、その分、部品点数を削減することができる。また、当接部を、印字ヘッド部の規制部に一体的に形成することによって、回動部材を支持する支持棒に当接する当接部を別途設ける必要がないので、当接部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。また、金属製のシャーシに、支持棒を回転可能に取り付けるためのL字形状の切り欠き部を設けることによって、支持棒をL字形状の切り欠き部に対して、垂直下方向に挿入するとともに、水平方向に移動させることによって、支持棒が垂直上方向に抜けるのを防止することができる。これにより、付勢手段の付勢力に起因して、印字ヘッド部の当接部により、支持棒に垂直上方向の力を加えられる場合にも、支持棒が垂直上方向に抜けるのを抑制することができる。また、金属製のシャーシに、金属製のシャーシのL字形状の切り欠き部に挿入される抜け止め部材を取り付けることによって、抜け止め部材により、支持棒が水平方向に移動するのを抑制することができる。その結果、支持棒が水平方向に移動して、垂直上方向に抜けようとするのを抑制することができる。
この発明の第2の局面における画像形成装置は、印字を行うための印字ヘッド部と、印字ヘッド部に対向するように配置されたプラテンローラと、印字ヘッド部に取り付けられ、印字ヘッド部をプラテンローラから離間させる離間方向に付勢する付勢手段と、印字ヘッド部を押圧することにより、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧させる押圧部を含む回動部材と、印字ヘッド部に対して離間方向側の印字ヘッド部の移動経路上に配置され、印字ヘッド部が離間方向に所定の量以上移動するのを規制する印字ヘッド当接部を有するとともに、回動部材を支持する支持棒とを備え、印字ヘッド部には、付勢手段の付勢力により印字ヘッド部がプラテンローラから離間方向に離間した位置で支持棒に当接する当接部が設けられている。
この第2の局面による画像形成装置では、上記のように、印字ヘッド部に、付勢手段の付勢力により印字ヘッド部がプラテンローラから離間された状態で支持棒に当接する当接部を設けることによって、印字ヘッド部が付勢手段の付勢力により回動される際に、印字ヘッド部の当接部を、回動部材を支持する支持棒に当接させることができる。これにより
、印字ヘッド部および回動部材を装置本体に組み付ける際に、印字ヘッド部および回動部材を押さえた状態で保持しながら、印字ヘッド部が所定量以上回動するのを防止するための保持部材を取り付ける必要がないので、印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組付時の作業性を向上させることができるとともに、保持部材が不要になる分、部品点数を削減することができる。また、印字ヘッド部をプラテンローラに対する離間位置から押圧位置まで移動するとともに、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧する押圧部を含む回動部材を設けることによって、印字ヘッド部をプラテンローラに対する離間位置から押圧位置まで移動するための部材を、印字ヘッド部をプラテンローラに押圧する部材とは別に設ける必要がないので、その分、部品点数を削減することができる。
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、印字ヘッド部は、下部に設けられた印字ヘッドと、印字ヘッドの上部に取り付けられ、回動部材の押圧部に押圧されるバネ部材と、印字ヘッドの上部に設けられ、バネ部材の位置を規制する規制部とを含み、当接部は、規制部に一体的に形成されている。このように構成すれば、回動部材を支持する支持棒に当接する当接部を別途設ける必要がないので、当接部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、支持棒を回転可能に取り付けるための切り欠き部を有するシャーシをさらに備え、シャーシの切り欠き部は、L字形状に形成されている。このように構成すれば、支持棒をL字形状の切り欠き部に対して、垂直下方向に挿入するとともに、水平方向に移動させることによって、支持棒が垂直上方向に抜けるのを防止することができる。これにより、付勢手段の付勢力に起因して、印字ヘッド部の当接部により、支持棒に垂直上方向の力を加えられる場合にも、支持棒が垂直上方向に抜けるのを抑制することができる。
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、シャーシに取り付けられ、シャーシのL字形状の切り欠き部に挿入される抜け止め部材をさらに備える。このように構成すれば、抜け止め部材により、支持棒が水平方向に移動するのを抑制することができる。その結果、支持棒が水平方向に移動して、垂直上方向に抜けようとするのを抑制することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による熱転写プリンタの全体構成を示した斜視図である。図2は、本発明の一実施形態による熱転写プリンタの正面図である。図3〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタを示した図である。図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態による熱転写プリンタの構造について説明する。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例である熱転写プリンタに本発明を適用した場合について説明する。
本発明の一実施形態による熱転写プリンタは、図1および図2に示すように、金属製のシャーシ1と、印字を行うための印字ヘッド部2と、プラテンローラ3と、プラテンローラ3を回転可能に支持するプラテンローラ軸受4と、金属製の支持棒5と、回動部材6および7(図2参照)と、抜け止め部材8と、回動部材6を回動させるための小径ギア部9aおよび大径ギア部9bを有する樹脂製の駆動ギア9と、ねじりコイルバネ10と、モータ11(図2参照)と、モータブラケット12と、中間ギア13とを備えている。なお、ねじりコイルバネ10は、本発明の「付勢手段」の一例である。
また、シャーシ1は、一方側面1aと、他方側面1bとを有している。また、シャーシ
1の一方側面1aの外側には、上記したモータブラケット12が取り付けられている。また、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの上部には、折り曲げ部1cが形成されている。また、シャーシ1の一方側面1aに対向する他方側面1bには、インクシート(図示せず)を取り付けるためのインクシート挿入部1dが設けられている。
ここで、本実施形態では、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bには、それぞれ、図8に示すように、支持棒5の両端部が回転可能に挿入されるL字形状の切り欠き部1eが設けられている。また、図5および図6に示すように、印字ヘッド部2は、支持軸2aと、下部に設けられた印字ヘッド2bと、印字ヘッド2bの上部に取り付けられるねじりコイルバネ2cと、ねじりコイルバネ2cの位置を規制する規制部2dと、印字ヘッド2bが取り付けられるアーム部2eとを有している。なお、ねじりコイルバネ2cは、本発明の「バネ部材」の一例である。また、図1および図2に示すように、印字ヘッド部2のアーム部2eは、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの内側に、支持軸2aを中心として回動可能に取り付けられている。また、ねじりコイルバネ10は、一方側面1a側の印字ヘッド部2の支持軸2aに取り付けられている。このねじりコイルバネ10は、印字ヘッド部2をプラテンローラ3から離間させる方向に付勢する機能を有する。また、印字ヘッド部2の下部に設けられた印字ヘッド2bは、プラテンローラ3に対向するように配置されている。また、図5および図6に示すように、印字ヘッド2bの上部に取り付けられたねじりコイルバネ2cは、後述する回動部材6の押圧部6aに押圧される一方端部2fと、一方端部2fに与えられた押圧力を印字ヘッド部2の印字ヘッド2bに伝達させる他方端部2gとを有している。
また、本実施形態では、図5および図6に示すように、印字ヘッド部2の規制部2dには、印字ヘッド部2がプラテンローラ3から離間された状態で、支持棒5に当接する当接部2hが一体的に設けられている。また、印字ヘッド部2の規制部2dには、印字ヘッド部2のねじりコイルバネ2cの他方端部2gを固定するための突出部2iが設けられている。
また、図3および図4に示すように、支持棒5の両端部近傍の挿入部5aは、小判形状に加工されるとともに、回動部材6および7の小判形状の挿入孔6aおよび7aにそれぞれ空回りしないように挿入されている。また、支持棒5の挿入部5aの外側には、軸受支持部5bが形成されている。また、軸受支持部5bは、シャーシ1のL字形状の切り欠き部1eに回動可能に支持されている。また、回動部材6には、印字ヘッド部2のシャーシ1の一方側面1a側のねじりコイルバネ2cの一方端部2fを押圧する押圧部6bと、駆動ギア9の小径ギア部9aに係合するギア部6cとが一体的に形成されている。また、回動部材7には、印字ヘッド部2のシャーシ1の他方側面1b側ねじりコイルバネ2cの一方端部2fを押圧する押圧部7bが設けられている。この押圧部6bおよび7bは、印字ヘッド部2のアーム部2eを印字ヘッド部2のプラテンローラ3に対する離間位置から押圧位置に移動させるとともに、印字ヘッド部2の印字ヘッド2bをプラテンローラ3に押圧する機能を有する。また、回動部材6のギア部6cは、図1および図2に示すように、駆動ギア9の小径ギア部9aに係合するように配置されている。
また、本実施形態では、図7に示すように、抜け止め部材8には、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに設けられたL字形状の切り欠き部1e(図8参照)に挿入される抜け止め部8aが一体的に形成されている。また、抜け止め部材8には、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの上部に形成された折り曲げ部1cに抜け止め部材8をネジ20によりネジ止めするためのネジ挿入穴8bが設けられている。なお、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの折り曲げ部1cには、抜け止め部材8のネジ挿入穴8bに対応する位置に、図示しないネジ穴が設けられている。
また、図1に示すように、駆動ギア9は、シャーシ1の一方側面1aに取り付けられるとともに、中間ギア13からの駆動力を回動部材6のギア部6cに伝達する機能を有する。また、モータブラケット12に取り付けられているモータ11(図2参照)の駆動力は、モータギア11aから中間ギア13の大径ギア部13aおよび小径ギア部13bを介して駆動ギア9に伝達される。
次に、図8〜図11を参照して、印字ヘッド部2と、回動部材6および7との装置本体への組み付け方法について説明する。まず、図8に示すように、印字ヘッド部2を、シャーシ1に回動可能に取り付けた後、印字ヘッド部2を、ねじりコイルバネ10の付勢力に抗して図8の矢印A方向に手で押圧した状態で保持する。さらに、この状態を保持しながら、回動部材6および7が取り付けられた支持棒5をシャーシ1のL字形状の切り欠き部1eに沿って、図8の矢印B方向および矢印C方向に移動させる。そして、印字ヘッド部2を図8の矢印A方向に押圧している手を放すと、印字ヘッド部2は、ねじりコイルバネ10の付勢力により図9の矢印D方向に回動される。この場合、本実施形態では、図9に示すように、印字ヘッド部2の規制部2dの当接部2hが、回動部材6および7を支持する支持棒5に当接する。これにより、回動部材6および7は、所定量以上回動されないので、印字ヘッド部2を手で押圧した状態を保持しておく必要がない。さらに、この図9に示す状態から、抜け止め部材8を、図9の矢印E方向に移動させるとともに、抜け止め部材8の抜け止め部8aを、シャーシ1のL字形状の切り欠き部1eに挿入する。また、ネジ20を、抜け止め部材8のネジ挿入穴8bを介してシャーシ1の折り曲げ部1cに設けられた図示しないネジ穴に締め付けることによって、抜け止め部材8を、シャーシ1の折り曲げ部1cに取り付ける。これにより、図10および図11に示すように、熱転写プリンタへの印字ヘッド部2と、回動部材6および7との組み付けが完了する。
次に、図2、図5、図11および図12を参照して、本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部2のプラテンローラ3に対する押さえ動作を説明する。まず、図11に示すように、モータ11(図2参照)の駆動力がモータギア部11aから中間ギア13の大径ギア部13aおよび小径ギア部13b、駆動ギア9の大径ギア部9bおよび小径ギア部9aを介して回動部材6のギア部6cに伝達されることにより、回動部材6は、図11の矢印F方向に回動される。これにより、回動部材6の押圧部6bによって、印字ヘッド部2のシャーシ1の一方側面1a側のねじりコイルバネ2cの一方端部2fが(図5参照)が押圧される。また、回動部材6および7は、支持棒5にそれぞれ空回りしないように取り付けられているので、回動部材6が回動することによって、支持棒5および回動部材7は回動される。これにより、回動部材7の押圧部7bによって、印字ヘッド部2のシャーシ1の他方側面1b側のねじりコイルバネ2cの一方端部2fが押圧される。その結果、印字ヘッド部2のねじりコイルバネ2cに加えられた押圧力がねじりコイルバネ2cの他方端部2gに伝達されるので、印字ヘッド部2のねじりコイルバネ2cの他方端部2gは、印字ヘッド部2の印字ヘッド2を上部を押圧する。このようにして、印字ヘッド部2の印字ヘッド2bは、ねじりコイルバネ10の付勢力に抗して図11の矢印G方向に回動される。その結果、印字ヘッド部2は、プラテンローラ3に対する離間位置から押圧位置に移動されるとともに、プラテンローラ3に押圧される。
本実施形態では、上記のように、印字ヘッド部2に、ねじりコイルバネ10の付勢力により印字ヘッド部2がプラテンローラ3から離間された状態で支持棒5に当接する当接部2hを設けることによって、印字ヘッド部2がねじりコイルバネ10の付勢力により図9の矢印D方向に回動される際に、印字ヘッド部2の当接部2hを、回動部材6および7を支持する支持棒5に当接させることができる。これにより、印字ヘッド部2と、回動部材6および7とを装置本体に組み付ける際に、印字ヘッド部2と、回動部材6および7とを押さえた状態で保持しながら、印字ヘッド部2が所定量以上回動するのを防止するための保持部材を取り付ける必要がないので、印字ヘッド部2と、回動部材6および7との装置
本体への組付時の作業性を向上させることができるとともに、保持部材が不要になる分、部品点数を削減することができる。また、印字ヘッド部2のアーム部2eをプラテンローラ3に対する離間位置から押圧位置まで移動するとともに、印字ヘッド部2の印字ヘッド2bをプラテンローラ3に押圧する押圧部6bおよび7bをそれぞれ含む回動部材6および7を設けることによって、印字ヘッド部2をプラテンローラ3に対する離間位置から押圧位置まで移動するための部材を、印字ヘッド部2をプラテンローラ3に押圧する部材とは別に設ける必要がないので、その分、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態では、当接部2hを、印字ヘッド部2の規制部2dに一体的に形成することによって、回動部材6および7を支持する支持棒5に当接する当接部2hを別途設ける必要がないので、当接部2hを設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、金属製のシャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに、支持棒5を回転可能に取り付けるためのL字形状の切り欠き部1eを設けることによって、支持棒5をL字形状の切り欠き部1eに対して、垂直下方向(図8の矢印B方向)に挿入するとともに、水平方向(図8の矢印C方向)に移動させることによって、支持棒5が垂直上方向に抜けるのを防止することができる。これにより、支持棒5の組み付け直後に、ねじりコイルバネ10の付勢力に起因して、印字ヘッド部2の規制部2dの当接部2hにより、支持棒5に垂直上方向の力を加えられる場合にも、支持棒5が垂直上方向に抜けるのを抑制することができる。また、印字ヘッド部2の規制部2dの当接部2hが、支持棒5に当接する際に、印字ヘッド部2の規制部2dの当接部2hは、支持棒5に対して図9の矢印P方向に力を与える。このため、支持棒5には、矢印P方向の水平方向の分力(図9の矢印C方向)が働くため、支持棒5は矢印Q方向に移動しにくくなる。その結果、支持棒5が垂直上方向に抜けるのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、金属製のシャーシ1の折り曲げ部1cに、金属製のシャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bのL字形状の切り欠き部1eに挿入される抜け止め部8aを有する抜け止め部材8を取り付けることによって、抜け止め部材8の抜け止め部8aにより、支持棒5が水平方向(図8の矢印C方向)に移動するのを完全に抑制することができる。その結果、支持棒5が水平方向(図8の矢印C方向)に移動して、垂直上方向に抜けようとするのを抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、画像形成装置の一例として熱転写プリンタを示したが、本発明はこれに限らず、印字ヘッド部を押圧するための部材を備えた画像形成装置であれば、熱転写プリンタ以外の他の画像形成装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、支持棒に当接する当接部を、ねじりコイルバネの位置を規制する規制部に一体的に設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、印字ヘッド部の規制部以外の部分に設けてもよい。
本発明の一実施形態による熱転写プリンタの全体構成を示した斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの 正面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの回動部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの回動部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部の斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部の斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの抜け止め部材の斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部および回動部材を装置本体へ組み付けた状態を示した斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド部の押さえ動作を説明するための断面図である。 従来の一例による熱転写プリンタの全体構成を示した斜視図である。 図14に示した従来の熱転写プリンタから保持部材を省略した状態を示した斜視図である。 従来の一例による熱転写プリンタの全体構成を示した斜視図である。 図14に示した従来の熱転写プリンタの回動部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。 図15に示した従来の熱転写プリンタの回動部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。 図13に示した従来の熱転写プリンタにおける印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。 図13に示した従来の熱転写プリンタにおける印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。 図13に示した従来の熱転写プリンタにおける印字ヘッド部および回動部材の装置本体への組み付け方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 シャーシ
1e 切り欠き部
2 印字ヘッド部
2b 印字ヘッド
2c ねじりコイルバネ(バネ部材)
2d 規制部
2h 当接部
3 プラテンローラ
5 支持棒
6 回動部材
6a 押圧部
7 回動部材
7a 押圧部
8 抜け止め部材
10 ねじりコイルバネ(付勢手段)

Claims (5)

  1. 金属製のシャーシと、印字を行うための印字ヘッド部と、前記印字ヘッド部に対向するように配置されたプラテンローラと、前記印字ヘッド部を前記プラテンローラから離間させる離間方向に付勢する付勢手段と、前記印字ヘッド部を前記プラテンローラに押圧するための押圧機構とを備えた画像形成装置において、
    前記押圧機構は、前記印字ヘッド部を押圧することにより、前記印字ヘッド部を前記プラテンローラに押圧させる押圧部を含む回動部材と、前記印字ヘッド部に対して前記離間方向側の前記印字ヘッド部の移動経路上に配置され、前記印字ヘッド部が前記離間方向に所定の量以上移動するのを規制する印字ヘッド当接部を有するとともに、前記回動部材を支持する支持棒とを含み、
    前記印字ヘッド部は、下部に設けられた印字ヘッドと、前記印字ヘッドの上部に取り付けられ、前記回動部材の押圧部に押圧されるバネ部材と、前記印字ヘッドの上部に設けられ、前記バネ部材の位置を規制する規制部とを含み、
    前記金属製のシャーシには、前記支持棒を回転可能に取り付けるためにL字形状に形成された切り欠き部が設けられるとともに、前記金属製のシャーシのL字形状の切り欠き部に挿入される抜け止め部材が取り付けられ、
    前記印字ヘッド部の前記規制部には、前記付勢手段の付勢力により前記印字ヘッド部が前記プラテンローラから離間方向に離間した位置で前記支持棒に当接する当接部が一体的に設けられている、画像形成装置。
  2. 印字を行うための印字ヘッド部と、
    前記印字ヘッド部に対向するように配置されたプラテンローラと、
    前記印字ヘッド部に取り付けられ、前記印字ヘッド部を前記プラテンローラから離間させる離間方向に付勢する付勢手段と、
    前記印字ヘッド部を押圧することにより、前記印字ヘッド部を前記プラテンローラに押圧させる押圧部を含む回動部材と、
    前記印字ヘッド部に対して前記離間方向側の前記印字ヘッド部の移動経路上に配置され、前記印字ヘッド部が前記離間方向に所定の量以上移動するのを規制する印字ヘッド当接部を有するとともに、前記回動部材を支持する支持棒とを備え、
    前記印字ヘッド部には、前記付勢手段の付勢力により前記印字ヘッド部が前記プラテンローラから離間方向に離間した位置で前記支持棒に当接する当接部が設けられている、画像形成装置。
  3. 前記印字ヘッド部は、下部に設けられた印字ヘッドと、前記印字ヘッドの上部に取り付
    けられ、前記回動部材の押圧部に押圧されるバネ部材と、前記印字ヘッドの上部に設けられ、前記バネ部材の位置を規制する規制部とを含み、前記当接部は、前記規制部に一体的に形成されている、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記支持棒を回転可能に取り付けるための切り欠き部を有するシャーシをさらに備え、
    前記シャーシの前記切り欠き部は、L字形状に形成されている、請求項2および3に記載の画像形成装置。
  5. 前記シャーシに取り付けられ、前記シャーシのL字形状の切り欠き部に挿入される抜け止め部材をさらに備える、請求項4に記載の画像形成装置。
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