JP4006631B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等に搭載される内燃機関の点火装置として使用される内燃機関用点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等に搭載される内燃機関の点火装置として、図16に示すように、一面が開口する筐体状に形成されたケース31内に、点火回路部品32a及びコネクタ32bが搭載されたプリント基板32を収納したものが知られている。この点火装置においては、点火回路部品32bに発生する熱を放熱するためのフィラ34が点火回路部品32aの周囲に充填されるとともに、点火回路部品32aの耐衝撃性や耐振動を確保し、湿気や腐食の原因を排除するためのポッティング樹脂35がケース31内に充填硬化されている。
【0003】
なお、この点火装置のケース31の底部には、図17に示すように、底壁31aと側壁31bとが交わる角部に支持部31cが設けられており、この支持部31c上にプリント基板32が載置されている。これにより、プリント基板32とケース31の底壁31aとの間にはポッティング樹脂35が充填される空間部が形成され、また、プリント基板32とケース31の側壁31bとの間には、その空間部へのポッティング樹脂35の流動通路となる隙間が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の点火装置を作製する場合、点火回路部品32aが搭載されたプリント基板32をケース31内に収納した後、点火回路部品32bの周囲にフィラ34を充填する際には、フィラ34が点火回路部品32aの周囲に満遍なく充填されるようにするため、ケース31を横方向に揺らしながら充填する。そのため、プリント基板32が浮き上がったりしてプリント基板32とケース31の間にフィラ34が挟まってしまい、作業性が悪くなるという問題が発生する。また、プリント基板32とケース31の側壁31bとの間に形成される隙間(ポッティング樹脂35の流動通路となる)からプリント基板32裏面(はんだ付け面)側の空間部にフィラ34が大量に入り込み、プリント基板32のパターンチップ素子を傷付けてしまうという問題も発生する。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、フィラを充填する際にプリント基板の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図るとともに、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラを低減できるようにした内燃機関用点火装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の作用及び効果】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、一面が開口する筐体状に形成されて底部に支持部を有するケースと、点火回路部品が搭載され、前記ケースの底壁及び側壁との間に隙間を形成した状態で前記支持部に支持されて前記ケースに収納されるプリント基板と、前記ケース内に収納された前記点火回路部品の周囲に充填されるフィラと、前記ケース内に充填されて硬化されるポッティング樹脂と、からなる内燃機関用点火装置において、前記プリント基板の周端部には、前記ポッティング樹脂の流動通路を有し前記プリント基板と前記ケースとの相対移動を規制する枠部材が取付けられているという手段を採用している。
【0007】
本発明の内燃機関用点火装置においては、プリント基板の周端部にプリント基板とケースとの相対移動を規制する枠部材が取付けられているため、ケース内に収納された点火回路部品の周囲にフィラを充填する際にケースを揺らしながら充填しても、プリント基板が浮き上がって作業を煩雑にする恐れは低減される。また、プリント基板とケースの側壁との間に形成される隙間(又はポッティング樹脂の流動通路)の大きさは、プリント基板の周端部に取付けられた枠部材により制限されるため、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラの量が大幅に低減される。これにより、プリント基板のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れが回避される。
【0008】
なお、枠部材には、ポッティング樹脂の流動通路が設けられていることから、ポッティング樹脂はその流動通路を介してプリント基板の裏面側の空間部に流入し、その空間部にも良好に充填される。
【0009】
したがって、本発明の内燃機関用点火装置によれば、フィラを充填する際にプリント基板の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図ることができるとともに、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラを低減することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明における枠部材が、リング状の基部と、該基部から軸方向に延出して周方向に距離を隔てて配置され、その延出先端部が前記プリント基板の周端部に嵌合固定される複数の壁部とからなり、隣り合う各該壁部の間に前記流動通路が形成されているという手段を採用している。
【0011】
この手段によれば、枠部材の壁部で、ケース内に充填されるフィラを枠部材の内側に滞留させることができるため、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラをより効果的に低減することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明における枠部材が、弾性材料でリング状に形成され、その内周面に沿ってリング状に形成されて前記プリント基板の周端部が嵌合固定される嵌合溝と、その外周面に切欠状に形成された複数の前記流動通路とを有するという手段を採用している。
【0013】
この手段によれば、枠部材の弾性作用を利用して、ケースの側壁内面に枠部材の外周部が確実に密着するようにプリント基板を配置することができるため、プリント基板とケースとの相対移動を有利に規制することができる。また、プリント基板とケースの側壁との間に形成される隙間の大きさを最大限小さくすることができることから、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラの量を効果的に低減させることができ、プリント基板のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れを効果的に回避させることができる。
【0014】
そして、上記課題を解決する請求項4記載の発明は、一面が開口する筐体状に形成されて底部に支持部を有するケースと、点火回路部品が搭載され、前記ケースの底壁及び側壁との間に隙間を形成した状態で前記支持部に支持されて前記ケースに収納されるプリント基板と、前記ケース内に収納された前記点火回路部品の周囲に充填されるフィラと、前記ケース内に充填されて硬化されるポッティング樹脂と、からなる内燃機関用点火装置において、前記プリント基板の外端面と該外端面と対向する前記ケースの側壁内面のいずれか一方の面には、そのいずれか他方の面に当接して前記プリント基板と前記ケースとの相対移動を規制する複数の突出部を有し、隣り合う各該突出部の間部分であって前記プリント基板と前記ケースの側壁との間には前記ポッティング樹脂の流動通路となる隙間が形成されているという手段を採用している。
【0015】
本発明の内燃機関用点火装置においては、プリント基板の外端面とケースの側壁内面のいずれか一方の面に、そのいずれか他方の面に当接してプリント基板とケースとの相対移動を規制する複数の突出部が設けられているため、ケース内に収納された点火回路部品の周囲にフィラを充填する際にケースを揺らしながら充填しても、プリント基板が浮き上がって作業を煩雑にする恐れは低減される。また、その突出部は、プリント基板とケースの側壁との間に形成される隙間(ポッティング樹脂の流動通路)の大きさを狭めるため、その分、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラの量が低減される。これにより、プリント基板のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れが回避される。
【0016】
なお、隣り合う各突出部の間部分であってプリント基板とケースの側壁との間には、ポッティング樹脂の流動通路となる隙間が形成されていることから、ポッティング樹脂はその隙間を介してプリント基板の裏面側の空間部に流入し、その空間部にも良好に充填される。
【0017】
したがって、本発明の内燃機関用点火装置によれば、フィラを充填する際にプリント基板の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図ることができるとともに、プリント基板の裏面側の空間部に入り込むフィラを低減することができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明における突出部が、前記ケースの側壁内面に設けられ、前記ケースの前記開口側と前記底壁側とを結ぶ方向に延びる複数の突条により構成されているという手段を採用している。
【0019】
この手段によれば、突出部がケースの側壁内面に設けられるため、プリント基板に突出部を設ける場合に比べて容易に突出部を形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0021】
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係る内燃機関用点火装置の縦断面図であり、図2はその内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す平面図であり、図3は図2におけるA−A線矢視断面図である。
【0022】
本実施形態の内燃機関用点火装置は、図1に示すように、ケース1と、点火回路部品2a及びコネクタ2bが搭載されてケース1に収納されるプリント基板2と、プリント基板2の外周端面に嵌合固定された枠部材3と、ケース1内の点火回路部品2aの周囲に充填されるフィラ4と、ケース1内に充填されて硬化されるポッティング樹脂5と、から構成されている。
【0023】
ケース1は、図1〜図3に示すように、樹脂により一面が開口する筐体状に形成されており、矩形の底壁1aと、その底壁1aの端部から立ち上がる4枚の矩形の側壁1bとからなる。このケース1の底壁1aと各側壁1bとが交わる角部の4箇所には、ケース1内に収納されるプリント基板2の周端部を支持する支持部1cが設けられている。
【0024】
プリント基板2は、図1〜図3に示すように、樹脂によりケース1の底壁1aよりも少し小さい矩形板状に形成されている。このプリント基板2は、その周端部がケース1の支持部1cに支持された状態でケース1内に収納されており、ケース1の底壁1a及び側壁1bとの間には所定の隙間(ポッティング樹脂の流動通路)が形成されている。このプリント基板2の表面側には、点火回路部品2aや外部接続用のコネクタ2bが搭載されており、それらの部品は裏面側ではんだ付けされることにより固定されている。
【0025】
枠部材3は、図4〜図6に示すように、一部に切断部を有する四角リング状の基部3aと、その基部3aから軸方向に延出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数の壁部3bとからなり、全体が樹脂で一体に形成されている。各壁部3bの間には、ポッティング樹脂5の流動通路3cが形成されている。この枠部材3は、図1〜図3に示すように、各壁部3bの延出先端部がプリント基板2の外周端面に嵌合固定された状態でプリント基板2とともにケース1内に収納されている。これにより、枠部材3は、ケース1を揺らしながらケース1内にフィラを充填する際に、プリント基板2とケース1との相対移動を規制するようになっている。
【0026】
フィラ4は、粒径が1mm程度の多数の石よりなり、図1に示すように、ケース1内に収納された点火回路部品2aの周囲に充填されている。このフィラ4は、点火回路部品2aに発生する熱を放熱させるためのものである。
【0027】
ポッティング樹脂5は、例えばエポキシ系等の熱可塑性樹脂よりなり、図1に示すように、ケース1内にフィラ4が充填された後に充填されて硬化されている。このポッティング樹脂5がケース1内に充填されるときには、枠部材3の各壁部3bの間に設けられた隙間(ポッティング樹脂の流動通路)3cや、プリント基板2とケース1の側壁1bとの間に設けられた隙間より、プリント基板2の裏面側の空間部に流入して良好に充填される。なお、プリント基板2とケース1の側壁1bとの間に設けられた隙間の大きさは、プリント基板2の外周端部に取付けられた枠部材3により制限されるため、プリント基板3の裏面側の空間部に入り込むフィラ4の量が大幅に低減される。このポッティング樹脂5は、ケース1内に収納されたプリント基板2や点火回路部品2a、フィラ4を一体化するとともに、点火回路部品2aの耐衝撃性や耐振動を確保し、湿気や腐食の原因を排除するためのものである。
【0028】
以上のように構成された本実施形態の内燃機関用点火装置は、プリント基板2の外周端面にプリント基板2とケース1との相対移動を規制する枠部材3が取付けられているため、ケース1内に収納された点火回路部品2aの周囲にフィラ4を充填する際にケース1を揺らしながら充填しても、プリント基板2が浮き上がって作業を煩雑にする恐れは低減される。なお、ここでのプリント基板2とケース1との相対移動の規制は、枠部材3の大きさや形状を適宜変更することにより調節することが可能である。
【0029】
また、ケース1内にポッティング樹脂5を充填する際には、ポッティング樹脂5はプリント基板2とケース1の側壁1bとの間に形成される隙間を介してプリント基板2の裏面側の空間部に流入し、その空間部にも良好に充填される。このとき、プリント基板2とケース1の側壁1bとの間に形成される隙間(ポッティング樹脂の流動通路)の大きさは、プリント基板2の外周端面に取付けられた枠部材3により制限されるため、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラ4の量が大幅に低減される。これにより、プリント基板2のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れが回避される。
【0030】
以上のように、本実施形態の内燃機関用点火装置によれば、ケース1内にフィラ4を充填する際にプリント基板2の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図ることができるとともに、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラ4を低減することができる。
【0031】
特に、本実施形態の枠部材3は、基部31から軸方向に延出してその延出先端部がプリント基板2の外周端面に嵌合固定される壁部3bを有するため、ケース1内に充填されるフィラ4を枠部材3の内側に滞留させることができるので、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラ4をより効果的に低減することができる。
【0032】
〔実施形態2〕
図7は本実施形態に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す縦断面図であり、図8はその内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す平面図であり、図9は図8におけるB−B線矢視断面図である。
【0033】
本実施形態の内燃機関用点火装置は、図7〜図9に示すように、ケース1と、点火回路部品2aが搭載されてケース1に収納されるプリント基板2と、プリント基板2の外周端部に嵌合固定された枠部材13と、ケース1内の点火回路部品2aの周囲に充填されるフィラ(図示せず)と、ケース1内に充填されて硬化されるポッティング樹脂(図示せず)と、から構成されている。
【0034】
本実施形態の内燃機関用点火装置は、上記実施形態1のものと枠部材13のみが異なり、その他の構成は同じものである。よって、ケース1及びプリント基板2等の共通するものには同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、枠部材13の異なる点を中心に説明する。
【0035】
本実施形態の枠部材13は、図10及び図11に示すように、ゴム材料で四角リング状に形成されており、その内周面に沿ってリング状に形成されてプリント基板2の外周端部が嵌合固定される嵌合溝13aを有する。また、この枠部材13の外周面の所定距離を隔てた部位には、プリント基板2の厚さ方向に連通するように切欠状に形成された複数の流動通路13bが設けられている。
【0036】
この枠部材13が取付けられたプリント基板2がケース1の支持部1cに支持された状態でケース1内に収納されると、図7〜図9に示すように、枠部材13の外周部がケース1の側壁1bに密着した状態に配置される。これにより、プリント基板2は、ケース1に対する相対移動が弾性的に規制された状態で位置固定される。
【0037】
なお、ポッティング樹脂5がケース1内に充填される際には、ポッティング樹脂5は枠部材13に設けられた流動通路13bを介してプリント基板2の裏面側の空間部に流入するため、その空間部にも良好に充填される。
【0038】
以上のように構成された本実施形態の内燃機関用点火装置は、ケース1内にフィラを充填する際にプリント基板2の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図ることができるとともに、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラを低減して、プリント基板2のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れを効果的に回避させることができるなど、実施形態1の場合と同様の作用及び効果を奏する。
【0039】
特に、本実施形態の場合には、枠部材13がゴム材料で形成されていることから、その弾性作用を利用してケース1の側壁1b内面に枠部材13の外周部が確実に密着するようにプリント基板2を配置することができるため、プリント基板2とケース1との相対移動を有利に規制することができる。また、プリント基板2とケース1の側壁1bとの間に形成される隙間の大きさを枠部材13により最大限小さくすることができることから、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラの量を効果的に低減させることができる。
【0040】
なお、本実施形態の枠部材13は、弾性材料としてゴム材料を用いて形成されているが、これに代えて軟質樹脂で形成してもよい。
【0041】
また、本実施形態における流動通路13bは、枠部材13の外周面に設けられているが、図12及び図13に示すように、枠部材13の内周面に嵌合溝13aと直交するように流動通路13bを設けることも可能である。
【0042】
〔実施形態3〕
図14は本実施形態に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す縦断面図であり、図15はその内燃機関用点火装置のケースの平面図である。
【0043】
本実施形態の内燃機関用点火装置は、図14及び図15に示すように、突出部が設けられたケース21と、点火回路部品2aが搭載されてケース21に収納されるプリント基板2と、ケース1内の点火回路部品2aの周囲に充填されるフィラ(図示せず)と、ケース1内に充填されて硬化されるポッティング樹脂(図示せず)と、から構成されている。
【0044】
本実施形態の内燃機関用点火装置は、上記実施形態1のものとケース21のみが異なり、プリント基板2やフィラ、ポッティング樹脂等の構成が同じものである。よって、プリント基板2等の共通するものには同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、ケース21の異なる点を中心に説明する。
【0045】
本実施形態のケース21は、実施形態1のケース1と同様に形成された、底壁21aと側壁21bと支持部1cとを有するものであるが、側壁21bの内面にケース21とプリント基板2との相対移動を規制する突出部21dが設けられている点で実施形態1のケース1と異なる。この突出部21dは、側壁21bの底壁21a側の端面からケース21の開口側に向かって側壁21b中央部まで延びる突条により構成されている。この突出部21dは、4枚の側壁21b内面の所定位置にそれぞれ2条ずつ設けられている。
【0046】
このケース21内にプリント基板2が支持部21cに支持された状態で収納されると、図14に示すように、プリント基板2の外周端面が各突出部21dに接触した状態に配置される。これにより、プリント基板2は、ケース21に対する相対移動が規制された状態で位置固定される。なお、隣り合う各突出部21dの間部分であってケース21の側壁21bとプリント基板2の外周端面との間には、突出部21dに相当する隙間が形成されており、その隙間がポッティング樹脂5の流動通路となる。
【0047】
以上のように構成された本実施形態の内燃機関用点火装置は、ケース21内にフィラを充填する際にプリント基板2の浮き上がりを抑制して作業性の向上を図ることができるとともに、プリント基板2の裏面側の空間部に入り込むフィラを低減して、プリント基板2のパターンチップ素子がフィラにより傷付けられてしまう恐れを効果的に回避させることができるなど、実施形態1の場合と同様の作用及び効果を奏する。
【0048】
特に、本実施形態の場合には、ケース21とプリント基板2との相対移動を規制する突出部21dがケース21の側壁21b内面に設けられているため、突出部21dを容易に形成することができる。なお、そのような突出部を、ケース21の側壁21b内面にではなく、プリント基板2の外周端面に設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る内燃機関用点火装置の縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A線矢視断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る内燃機関用点火装置の枠部材の平面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る内燃機関用点火装置の枠部材の正面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る内燃機関用点火装置の枠部材の右側面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す平面図である。
【図9】図8におけるB−B線矢視断面図である。
【図10】本発明の実施形態2に係る内燃機関用点火装置の枠部材がプリント基板に取付けられた状態を示す平面図である。
【図11】図10におけるC−C線部分の拡大断面図である。
【図12】本発明の実施形態2の変形例に係る枠部材がプリント基板に取付けられた状態を示す平面図である。
【図13】図12におけるD−D線部分の拡大断面図である。
【図14】本発明の実施形態3に係る内燃機関用点火装置のプリント基板をケース内に収納した状態を示す縦断面図である。
【図15】本発明の実施形態3に係る内燃機関用点火装置のケースの平面図である。
【図16】従来の内燃機関用点火装置の縦断面図である。
【図17】従来の内燃機関用点火装置のケースの平面図である。
【符号の説明】
1、21、31…ケース 1a、21a、31a…底壁
1b、21b、31b…側壁 1c、21c、31c…支持部
21d…突出部 2、32…プリント基板
2a、32a…点火回路部品 2b、32b…コネクタ
3、13…枠部材 3a…基部 3b…壁部
3c、13b…流動通路 4、34…フィラ
5、35…ポッティング樹脂 13a…嵌合溝
Claims (5)
- 一面が開口する筐体状に形成されて底部に支持部を有するケースと、点火回路部品が搭載され、前記ケースの底壁及び側壁との間に隙間を形成した状態で前記支持部に支持されて前記ケースに収納されるプリント基板と、前記ケース内に収納された前記点火回路部品の周囲に充填されるフィラと、前記ケース内に充填されて硬化されるポッティング樹脂と、からなる内燃機関用点火装置において、
前記プリント基板の周端部には、前記ポッティング樹脂の流動通路を有し前記プリント基板と前記ケースとの相対移動を規制する枠部材が取付けられていることを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 前記枠部材は、リング状の基部と、該基部から軸方向に延出して周方向に距離を隔てて配置され、その延出先端部が前記プリント基板の周端部に嵌合固定される複数の壁部とからなり、隣り合う各該壁部の間に前記流動通路が形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火装置。
- 前記枠部材は、弾性材料でリング状に形成され、その内周面に沿ってリング状に形成されて前記プリント基板の周端部が嵌合固定される嵌合溝と、その外周面に切欠状に形成された複数の前記流動通路とを有することを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火装置。
- 一面が開口する筐体状に形成されて底部に支持部を有するケースと、点火回路部品が搭載され、前記ケースの底壁及び側壁との間に隙間を形成した状態で前記支持部に支持されて前記ケースに収納されるプリント基板と、前記ケース内に収納された前記点火回路部品の周囲に充填されるフィラと、前記ケース内に充填されて硬化されるポッティング樹脂と、からなる内燃機関用点火装置において、
前記プリント基板の外端面と該外端面と対向する前記ケースの側壁内面のいずれか一方の面には、そのいずれか他方の面に当接して前記プリント基板と前記ケースとの相対移動を規制する複数の突出部を有し、隣り合う各該突出部の間部分であって前記プリント基板と前記ケースの側壁との間には前記ポッティング樹脂の流動通路となる隙間が形成されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 前記突出部は、前記ケースの側壁内面に設けられ、前記ケースの前記開口側と前記底壁側とを結ぶ方向に延びる複数の突条により構成されていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関用点火装置。
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