JP4005824B2 - 自動車エンジン周りのシール材用ガスケット、自動車エンジン周りのシール材用複合ガスケット、給湯機用ガスケット及び給湯機用複合ガスケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡PTFE樹脂組成物、該組成物を用いたガスケット及び複合ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスケット材としては、石綿ジョイントシート、NAジョイントシート(ノンアスベストジョイントシート)、ゴムシート、ゴムを結合材としたバーミキュライトシート、膨脹黒鉛シート、PTFE樹脂ディスパージョンを含浸させたガラスクロス、カーボンクロス等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、石綿ジョイントシートは、環境汚染の疑いで使用が制限されつつある。また、NAジョイントシートは、石綿代替の補強繊維として通常は有機繊維を使用するため、耐熱性が低く高温での使用が困難であり、さらに耐熱性に優れたアラミド繊維を使用したものはコストが高い。また、ゴムシートは、耐熱性が劣り、高温での使用が困難である。また、ゴムを結合材としたバーミキュライトは、ゴムの熱劣化により、シール性が良くなかったり、焼き付きを生じたりする。また、膨脹黒鉛シートは、強度が低いため取り扱い性が悪く、高価である。また、 PTFE樹脂ディスパージョンを含浸させたガラスクロスやカーボンクロスは、応力緩和率が大きく、シール性が悪く、高価である。
【0004】
従って、本発明の目的は、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性に優れ、且つ、成形性が良好なガスケットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、PTFEフィブリル及び無機質充填材を所定量含み、該無機質充填材が粘土又は粘土及びカーボン粉末であり、無機質充填材がPTFEフィブリルの形成する三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が0.05〜0.8である発泡PTFE樹脂組成物を用いると、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性に優れ、且つ、成形性が良好なガスケットが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、PTFEフィブリル5〜65重量%及び無機質充填材35〜95重量%を含み、前記PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して三次元網目構造を形成するPTFE樹脂組成物であって、前記無機質充填材が粘土であるか、又は粘土及びカーボン粉末であり、前記無機質充填材が前記三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が0.05〜0.8の発泡PTFE樹脂組成物であることを特徴とする自動車エンジン周りのシール材用ガスケットを提供するものである。
また、本発明は、金属担体又は織布の片面又は両面に、前記本発明記載の自動車エンジン周りのシール材用ガスケットを積層して一体化したことを特徴とする自動車エンジン周りのシール材用複合ガスケットを提供するものである。
また、本発明は、PTFEフィブリル5〜65重量%及び無機質充填材35〜95重量%を含み、前記PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して三次元網目構造を形成するPTFE樹脂組成物であって、前記無機質充填材が粘土であるか、又は粘土及びカーボン粉末であり、前記無機質充填材が前記三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が0.05〜0.8の発泡PTFE樹脂組成物であることを特徴とする給湯機用ガスケットを提供するものである。
また、本発明は、金属担体又は織布の片面又は両面に、前記本発明記載の給湯機用ガスケットを積層して一体化したことを特徴とする給湯機用複合ガスケットを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物について説明する。該組成物は、PTFEフィブリル及び無機質充填材を所定量含み、前記PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して三次元網目構造を形成するPTFE樹脂組成物であって、前記無機質充填材が前記三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が所定値未満であるものである。
【0011】
本発明で用いられるPTFEフィブリルは、PTFE樹脂をフィブリル化したものであり、具体的にはPTFE樹脂からなる成形品や粉末等に例えば機械的な剪断応力を加えて得られるPTFE樹脂の繊維状物であって、微視的構造は薄い帯状のラメラがほぐれたリボン状構造を有するものである。PTFE樹脂の成形品や粉末等をフィブリル化する方法としては、例えば、PTFE樹脂の成形品、粉末やこれらを含む混合物等を、ヘンシェルミキサー、バンバリーニーダー等の攪拌装置を用いて高剪断応力下で攪拌混合する方法や、シリンダ断面積とノズル部断面積の比の大きな押出機で押出す方法等が挙げられる。このうち、後者の方法は前者の方法に比べて一般的により高い剪断力が加えられ、フィブリル化が充分に行われるため好ましい。また、前者の方法の後に後者の方法を併用すると、高度のフィブリル化がスムーズに行われるため好ましい。
【0012】
本発明においてPTFE樹脂とは、テトラフルオロエチレンの単独重合体と、テトラフルオロエチレンに少量の他の共単量体を共重合させて変性した共重合体とを含む意味で用いる。このような共単量体としては、例えば、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、トリフルオロエチレン及び(パーフルオロアルキル)エチレン等が挙げられる。PTFE樹脂における共単量体の割合は、0.5モル%以下である。該割合が0.5モル%を越えるとPTFE樹脂に熔融流動性が発生するため好ましくない。また、PTFE樹脂は、上記のものを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0013】
また、本発明で用いられるPTFE樹脂は、標準比重から計算される分子量103以上の固体を50%以上含むものが好ましい。該固体を含む量が50%未満であると、PTFE樹脂が液状又はゲル状となるため好ましくない。また、PTFE樹脂は、乳化重合により得られたもの(ファインパウダー)であると、加えられる剪断応力が弱くてもフィブリル化し易いため好ましい。このようなPTFE樹脂の微視的構造は、ECC(Extend Chain Crystal:伸びきり鎖結晶)構造を有する薄い帯状のラメラが長さ方向に折り畳まれた構造であるため、PTFE樹脂成形品やPTFE樹脂粉末等に機械的な剪断応力を加えるだけで簡単にフィブリル化する。
【0014】
本発明で用いられる無機質充填材は、無機質粉末、カーボン粉末及び粉末状無機質繊維の1種又は2種以上を組み合わせたものであり、発泡PTFE樹脂組成物又はガスケット中において、PTFEフィブリルの形成する三次元網目構造の網目間に略均一に分散して三次元網目構造を維持すると共に、その種類や配合量を調整することにより発泡PTFE樹脂組成物又はガスケットに強度を付与したり、圧縮率を高めたりするものである。
【0015】
無機質粉末としては、耐熱性、耐薬品性に優れた無機質粉末が好ましく使用される。この無機質粉末としては、平均粒径が100μm程度以下のものが好ましく採用される。平均粒径が大き過ぎると、シート基材とした時の表面平滑性が損なわれ、好ましくない。また粒径の大きい硬質の無機質粉末を用いた場合に、成形時に成形装置を損傷することがあり好ましくない。さらに好ましくは、平均粒径0.1〜70μm程度の無機質粉末である。かかる無機質粉末としてはケイ素およびアルミニウムを主体とし、マグネシウム、鉄、アルカリ土類金属、アルカリ金属などを含む含水珪酸塩鉱物の粉末である一般に粘土と呼ばれる粉末、ワラストナイトなどの天然鉱物粉末、シリカ、アルミナ、ガラス、酸化チタン、酸化鉄などの酸化物粉末、硼化ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化硼素、炭化ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化タングステンなどのセラミックス粉末、硫化ニッケル、硫化ジルコニウム、二硫化モリブデンなどの硫化物粉末などが例示される。中でも天然鉱物粉末が好ましく採用される。特にカオリナイト、ハロイサイト、加工ハロイサイトなどに代表されるカオリン型の粘土が好ましい。
【0016】
無機質粉末は、平均粒径が通常100μm以下、好ましくは0.1〜70μmである。平均粒径が100μmを越えると、シート状に成形した時にシートの表面平滑性が悪くなり易く、また、成形時に成形装置を損傷し易いため好ましくない。また、平均粒径が0.1μm未満であると、発泡PTFE樹脂組成物及びガスケットの耐クリープ性が充分でないため好ましくない。無機質粉末は、上記のうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0017】
カーボン粉末は、低摩擦性を有するため、無機質粉末の充填性を向上し三次元網目構造の網目間が密になり、かつ、ガスケットの平滑性が向上して、シール性を向上させるものである。カーボン粉末としては、平均粒径が、通常0.1μm以下のものが用いられる。平均粒径が該範囲内にあると、三次元網目構造の網目間がさらに密になりシール性が向上するため好ましい。
【0018】
粉末状無機質繊維は、繊維形状を有し、無機質繊維の絡まりが増えることで材料の保形性が上がると共に耐熱性も向上する。粉末状無機質繊維としては、例えば、粉末状カーボン繊維、粉末状ガラス繊維、粉末状アルミナ繊維等の粉末状天然繊維鉱物繊維等が挙げられる。粉末状無機質繊維は、平均繊維径が、通常0.1〜30μm、好ましくは0.5〜15μmであり、平均繊維長が、通常50〜300μm、好ましくは70〜200μmである。平均繊維径及び平均繊維長が該範囲内にあると、表面平滑性が損なわれないため好ましい。粉末状無機質繊維は、上記のうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】
本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物は、無機質充填材が、PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して形成する三次元網目構造の網目間に略均一に分散しているものである。このため、該発泡PTFE樹脂組成物は、無機質充填材がPTFEフィブリルで強固に保持されるため充分な強度が得られると共に、PTFEフィブリルが略均一に存在するためPTFE樹脂含有量が少量でもPTFE樹脂の有する撥水性や撥油性が充分に発現し、耐油性及び耐水性に優れる。無機質充填材が、PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して形成する三次元網目構造の網目間に略均一に分散している構造は、電子顕微鏡写真等で確認することができる。
【0020】
本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物は、PTFEフィブリルを、通常5〜65重量%、好ましくは10〜40重量%含み、無機質充填材を、通常35〜95重量%、好ましくは60〜90重量%含む。PTFEフィブリルの含有量が5重量%未満であると、三次元網目構造の強度が充分でなく、発泡PTFE樹脂組成物及びガスケットを得難いため好ましくない。また、PTFEフィブリルの含有量が65重量%を越えると、ガスケットの圧縮率が低くなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。また、無機質充填材の含有量が35重量%未満であると、ガスケットの応力緩和率が大きくなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。
【0021】
また、発泡PTFE樹脂組成物は、無機質充填材中のカーボン粉末の含有量が、通常0〜60重量%、好ましくは0.5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重量%である。カーボン粉末の含有量が該範囲内にあるとガスケットのシール性及び成形性が良好であるため好ましい。
【0022】
また、発泡PTFE樹脂組成物は、無機質充填材中の粉末状無機質繊維の含有量が、通常0〜15重量%である。粉末状無機質繊維の含有量が15重量%を越えるとシート成形が困難になり易いため好ましくない。
【0023】
また、発泡PTFE樹脂組成物は、比重が、通常1.0未満、好ましくは0.05〜0.8である。また、発泡PTFE樹脂組成物は、空隙率が、通常50〜98%、好ましくは60〜98%である。
【0024】
本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物は、例えば、PTFEフィブリル、無機質充填材及び発泡剤を含む混合物を発泡させて得られる。該混合物は、PTFE樹脂、無機質充填材及び発泡剤を、上記ヘンシェルミキサーや押出機等を用い機械的な剪断応力を加えて混合し、混合や押出し等の際にPTFE樹脂をフィブリル化することにより得られる。また、フィブリル化の手間を省略するために、PTFE樹脂に代えて予めフィブリル化したPTFEフィブリルを用いてもよい。ここで、PTFE樹脂、PTFEフィブリル及び無機質充填材としては、上記のものが用いられる。
【0025】
本発明で用いられる発泡剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、ジニトリロペンタメチレンテトラミン、PP'-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーン、ヒドラゾジカルボナミド、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ソーダ等、発泡性ポリスチレンビーズ、発泡性ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル封入マイクロカプセル等が挙げられる。このうち、ポリアクリロニトリル封入マイクロカプセルは、発泡効果が著しく良いため好ましい。これらの発泡剤は、1種又は2種以上混合して用いることができる。
【0026】
PTFEフィブリル、無機質充填材及び発泡剤を含む混合物中の配合割合は、通常、PTFEフィブリル5〜50重量%、無機質充填材35〜80重量%及び発泡剤0.1〜15重量%である。
【0027】
混合物において、PTFEフィブリルの配合量が5重量%未満であると、三次元網目構造の強度が充分でなく、発泡PTFE樹脂組成物及びガスケットを得難いため好ましくない。また、PTFEフィブリルの配合量が50重量%を越えると、ガスケットの圧縮率が低くなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。また、無機質充填材の配合量が35重量%未満であると、ガスケットの応力緩和率が大きくなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。また、発泡剤の配合量が上記範囲外であると、発泡率を所定範囲内に制御できなくなるため好ましくない。なお、発泡剤の配合量を上記範囲内で多くすると、発泡率を所定範囲内で大きくすることができる。
【0028】
また、必要により、混合物に加工助剤を配合すると、混合物をシート状に成形し易くなり、シート状の発泡PTFE樹脂組成物が得易くなるため好ましい。本発明で用いられる加工助剤としては、例えば、ナフサ等が挙げられる。混合物をシート状に成形する方法としては、例えば、ペースト押し出し法やカレンダーロール法等が挙げられる。このように押出し成形やカレンダー成形を用いると、シート状に成形されると共にPTFE樹脂のフィブリル化が促進される。また、混合物に加工助剤を配合した場合は、シート状に成形する前に、加工助剤を配合した混合物を放置して混合物に加工助剤を馴染ませる熟成工程を行うと、混合物をシート状に成形し易いため好ましい。
【0029】
混合物を発泡させる方法としては、例えば、混合物を加熱炉内等で上記発泡剤の発泡する発泡温度まで加熱する方法が用いられる。該発泡温度は、通常60〜200℃である。発泡が終了すると、本発明に係る発泡PTFE樹脂組成物が得られる。
【0030】
また、本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物は、必要により、PTFE樹脂の融点以上の温度で焼成すると、PTFEフィブリル同士が融着してPTFEフィブリルの三次元網目構造が強固になり、発泡PTFE樹脂組成物の強度を向上させることができる。焼成温度は、通常330〜420℃、好ましくは350〜400℃である。本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物は、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性及び断熱性に優れ、且つ、成形性が良好である。該発泡PTFE樹脂組成物は、ガスケット、断熱材等に使用でき、特に、ガスケットとして好ましく使用できる。
【0031】
次に、本発明に係る第2の発泡PTFE樹脂組成物について説明する。該組成物は、PTFE樹脂と無機質充填材とを所定量含有し、発泡剤により多孔質化した発泡PTFE樹脂組成物であって、PTFE樹脂がフィブリル化したものである。該組成物に用いられるPTFE樹脂、無機質充填材及び発泡剤は、第1の発泡PTFE樹脂組成物と同様である。また、PTFE樹脂がフィブリル化したものとは、前記PTFEフィブリルと同一のものである。
【0032】
本発明に係る第2の発泡PTFE樹脂組成物は、フィブリル化したPTFE樹脂と無機質充填材との合計量が100重量%であるとき、フィブリル化したPTFE樹脂を、通常5重量%以上、好ましくは5〜65重量%、さらに好ましくは10〜40重量%含み、無機質充填材を、通常30重量%以上、好ましくは35〜95重量%、さらに好ましくは60〜90重量%含む。フィブリル化したPTFE樹脂の含有量が5重量%未満であると、三次元網目構造の強度が充分でなく、発泡PTFE樹脂組成物及びガスケットを得難いため好ましくない。また、無機質充填材の含有量が30重量%未満であると、ガスケットの応力緩和率が大きくなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。
【0033】
本発明に係る第2の発泡PTFE樹脂組成物は、発泡剤により多孔質化しているものである。ここで発泡剤により多孔質化しているとは、組成物中に空気が入り込んで膨らんでいる状態を意味する。該発泡PTFE樹脂組成物が発泡剤により多孔質化していることは、該発泡PTFE樹脂組成物の断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡で観察することにより確認することができる。第2の発泡PTFE樹脂組成物のミクロな構造は、第1の発泡PTFE樹脂組成物と同様である。すなわち、フィブリル化したPTFE樹脂が互いに絡まり又は結合して形成する三次元網目構造の網目間に無機質充填材が略均一に分散している構造を有する。
【0034】
本発明に係る第2の発泡PTFE樹脂組成物は、例えば、PTFEフィブリル、無機質充填材及び発泡剤を含む混合物中の配合割合以外を、本発明に係る第1の発泡PTFE樹脂組成物と同様にして製造することができる。なお、該配合割合は、フィブリル化したPTFE樹脂、無機質充填材及び発泡剤の合計量を100重量%としたときに、通常、フィブリル化したPTFE樹脂5重量%以上、無機質充填材30重量%以上及び発泡剤0.1〜15重量%であり、好ましくは、フィブリル化したPTFE樹脂5〜50重量%、無機質充填材35〜80重量%及び発泡剤0.1〜15重量%である。
【0035】
上記混合物において、PTFEフィブリルの配合量が5重量%未満であると、三次元網目構造の強度が充分でなく、発泡PTFE樹脂組成物及びガスケットを得難いため好ましくない。また、無機質充填材の配合量が30重量%未満であると、ガスケットの応力緩和率が大きくなり易いと共に、高価なPTFE樹脂量が多く高価になるため好ましくない。なお、発泡剤の配合量を多くすると、発泡率を大きくすることができる。
【0036】
本発明に係る第2の発泡PTFE樹脂組成物は、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性及び断熱性に優れ、且つ、成形性が良好である。該発泡PTFE樹脂組成物は、ガスケット、断熱材等に使用でき、特に、ガスケットとして好ましく使用できる。
【0037】
本発明に係るガスケットは、上記第1又は第2の発泡PTFE樹脂組成物をガスケットとして用いるものである。ガスケットの形状は、特に限定されるものでなく、例えば、Oリング状、シート状等が挙げられる。本発明に係るガスケットは、上記発泡PTFE樹脂組成物を用いるため、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性に優れ、且つ、成形性が良好である。
【0038】
本発明に係る複合ガスケットは、金属担体又は織布の片面又は両面に、上記ガスケットを積層して一体化したものである。本発明で用いられる金属担体とは、ガスケットと積層可能な形態の金属製担体であり、その形態としては、例えば、平板、爪立て板、凹凸付き板、メッシュ状開口を有する板、金網等が挙げられる。金属担体の材質としては、例えば、冷感圧延鋼、SUS、アルミ、銅等が挙げられる。
【0039】
複合ガスケットで用いられる織布としては、例えば、ガラス繊維、セラミックス繊維、炭素繊維等の無機質繊維織布;フェノール樹脂、アラミド樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン等の合成樹脂繊維を一種以上含む合成樹脂繊維織布が挙げられる。織布は、引張り強度が3kgf/cm以上、且つ、密度が7〜120本/25mmのものが、ガスケットとしての充分な強度を有するため好ましい。
【0040】
本発明に係る複合ガスケットは、上記ガスケットと、金属担体又は織布の片面又は両面とを、積層後、一体化したものである。一体化させる方法としては、例えば、ガスケットと、金属担体又は織布とを圧着する方法、ガスケットと、金属担体又は織布との間に有機質接着剤を塗布して接着する方法等が挙げられる。圧着する方法としては、加熱して圧着する方法、加熱しないで圧着する方法の両方を採用することができる。
【0041】
本発明で用いられる有機質接着剤としては、例えば、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂;SBR、NBR、クロロプレンゴム、ブチルゴム、多硫化ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ハイパロン、アクリルゴム、エチレンプロプレンゴム等の合成ゴム;天然ゴム等のフィルム又はこれらのゴムを主成分とする液状の接着剤が挙げられる。接着剤は、上記のものを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明では、上記接着剤をJIS K6301のスプリング式硬さ試験A形で90°以下の硬さとなるように調整したものであると、接着剤が均一に塗布できるため好ましい。
【0042】
有機質接着剤は、乾燥後の接着剤層の厚さが、100μm以下となるようにする。厚さが該範囲内にあると、接着剤層の応力緩和が小さいと共に、複合ガスケット使用時に有機質接着剤が熱分解、炭化を起こしてもシール性の低下が起こり難くなるため好ましい。一方、厚さが100μmを越えると接着剤層の応力緩和が大きくなるため好ましくない。
【0043】
本発明に係る複合ガスケットは、上記ガスケットと金属担体又は織布とが積層して一体化しているため、上記ガスケットに比べて機械的強度がより大きくなる。
【0044】
本発明に係るガスケット及び複合ガスケットは、自動車エンジン周りのシール材、給湯機等のガスケットに使用できる。
【0045】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】
実施例1〜4、比較例1
表1に示す重量比率で、PTFEファインパウダー(旭フロロポリマー株式会社製、商品名CD−1)、カーボン粉末(三菱化成株式会社製、商品名MA−100、平均粒径0.02μm)、カオリナイトクレー(土屋カオリン工業株式会社製、商品名カタルポ(平均粒径10μm))、タルク(富士タルク株式会社製商品名SP−40N、平均粒径8μm)及び発泡剤(松本油脂製薬株式会社製、商品名マイクロカプセルF−100)をヘンシェルミキサーを用いて10分間高速攪拌してPTFEフィブリルを含む混合物を作製した。次にこの混合物100重量部に対して加工助剤として高粘度有機溶剤(エクソン株式会社製、商品名アイソパーM)を38重量部を添加し、ニーダーで10分間攪拌した後、15時間放置して加工助剤を馴染ませる熟成を行い、熟成物を得た。この熟成物を押出し部断面寸法φ105mmで角度40°の円錐部を備え、シリンダー断面積とノズル部断面積の比が15である押出し装置の金型に注入し、常温にて40kgf/cm2、押出し速度120mm/hrで押出して板状物を得た。この板状物を外径200mm、長さ400mmの鉄製2転ローラーに圧縮比18、速度1800mm/hrで挿入し、幅300mm、厚さ0.5〜1.0mmの長尺シートを得た。この長尺シートを150℃で熱風乾燥した後、200℃で熱処理して発泡剤を発泡させ、厚さ1.0mmのシート状ガスケットを得た。得られたシート状ガスケットについて、比重、圧縮率、応力緩和率及びシール性を測定した。測定方法は、以下の通りである。測定結果を表2に示す。
【0047】
(圧縮率の測定方法)
ASTM−F36による圧縮圧力34.3MPa下での値。
(応力緩和率の測定方法)
ASTM−F38による100℃×22hrでの値。
(シール性の測定方法)
厚さは各実施例又は比較例で作製されたままとし、且つ、外径φ80mm×内径φ64mmとなるように作製したリング状試験片を締付圧4.9MPaでフランジ型シール治具に固定し、水圧0.1MPaで10分間加圧した後に漏れの有無を確認し、さらに漏れが無い場合に水圧を0.05MPa上げて10分間加圧した後に漏れの有無を確認してゆく昇圧操作を繰り返したときの、漏れの起こらない最大圧力値である。装置の測定上限が0.8MPaであるため、0.8MPaで漏れが起こらないときは「0.8MPa以上」とした。
【0048】
実施例5
実施例3で得たシート状ガスケットを380℃の温度で焼成した後、室温まで冷却して厚さ0.8mmのシート状ガスケットを得た。
【0049】
実施例6
実施例3で得たシート状ガスケットを、SPCC(冷感圧延鋼)材厚さ0.2mm、穴径1.0mmの丸穴フック爪立鋼板の両面に面圧5MPaで圧着し、厚さ1.8mmの複合ガスケットを得た。
【0050】
実施例7
まず、フェノール樹脂(三菱ガス化学株式会社製、商品名ニカノール)30重量部とMEK70重量部とを混合してフェノール樹脂調製液を作製した。次に、密度59本/25mm、厚さ0.03mmのガラスクロス(鐘紡株式会社製、商品名KS−1020)をこのフェノール樹脂調製液に5秒間浸漬し、風乾後150℃で1分間加熱して厚さ6μmの樹脂層を有するガラスクロスを得た。この樹脂層を有するガラスクロスの両面に実施例3で得たシート状ガスケットを温度150℃、面圧100kgf/cm2 で圧着した後、200℃で10分間加熱処理して、厚さ1.8mmの複合ガスケットを得た。
【0051】
比較例2
市販されているNAジョイントシート(ニチアス株式会社製ジョイントシート、商品名クリンシルブラウン:無機繊維とアラミド繊維に無機充填材を加え、バインダーとして耐油性合成ゴムを配合したもの。厚さ1.0mm)をガスケットとして用いた。
【0052】
比較例3
市販されている膨脹黒鉛シートを用いたガスケット(ニチアス株式会社製商品名グラシールガスケット。厚さ1.0mm)を用いた。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】
本発明に係る発泡PTFE樹脂組成物は、耐熱性、耐薬品性、耐クリープ性が高く、シール性に優れ、且つ、成形性が良好であり、ガスケットとして有用である。また、本発明に係る発泡PTFE樹脂組成物は、金属板、金鋼等に優れた密着性を有するため、金属板等と積層した複合ガスケットを圧着等の簡単な方法で容易に作製することができる。
Claims (4)
- PTFEフィブリル5〜65重量%及び無機質充填材35〜95重量%を含み、前記PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して三次元網目構造を形成するPTFE樹脂組成物であって、前記無機質充填材が粘土であるか、又は粘土及びカーボン粉末であり、前記無機質充填材が前記三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が0.05〜0.8の発泡PTFE樹脂組成物であることを特徴とする自動車エンジン周りのシール材用ガスケット。
- 金属担体又は織布の片面又は両面に、請求項1記載の自動車エンジン周りのシール材用ガスケットを積層して一体化したことを特徴とする自動車エンジン周りのシール材用複合ガスケット。
- PTFEフィブリル5〜65重量%及び無機質充填材35〜95重量%を含み、前記PTFEフィブリルが互いに絡まり又は結合して三次元網目構造を形成するPTFE樹脂組成物であって、前記無機質充填材が粘土であるか、又は粘土及びカーボン粉末であり、前記無機質充填材が前記三次元網目構造の網目間に略均一に分散し、比重が0.05〜0.8の発泡PTFE樹脂組成物であることを特徴とする給湯機用ガスケット。
- 金属担体又は織布の片面又は両面に、請求項3記載の給湯機用ガスケットを積層して一体化したことを特徴とする給湯機用複合ガスケット。
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