JPH08109368A - 複合ガスケット - Google Patents

複合ガスケット

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Publication number
JPH08109368A
JPH08109368A JP24540394A JP24540394A JPH08109368A JP H08109368 A JPH08109368 A JP H08109368A JP 24540394 A JP24540394 A JP 24540394A JP 24540394 A JP24540394 A JP 24540394A JP H08109368 A JPH08109368 A JP H08109368A
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JP
Japan
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weight
composite gasket
base material
sheet base
inorganic filler
Prior art date
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Pending
Application number
JP24540394A
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English (en)
Inventor
Michio Fujino
道夫 藤野
Minoru Miyata
穣 宮田
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Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気、油等の流体配管のフランジ用に適する
改良された複合ガスケットを提供すること。 【構成】 ポリテトラフルオロエチレン樹脂5重量%以
上および無機質充填材30重量%以上よりなるシート基
材を織布の片面または両面に、必要あれば有機質接着剤
を介して、積層一体化する。 【効果】 機械的強度が強く、耐圧性に優れ、また柔軟
性、高圧縮性を有しており、さらに、シール面へのなじ
み性が良く、極めて高い耐圧シール性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気、油等の流体配管の
フランジ用ガスケットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の蒸気、油等の流体用ガス
ケットとしては次のものが知られている。 1)石綿ジョイントシート 2)NAジョイントシート 3)
ゴムシート 4)ゴムを結合剤としたバーミキュライトシ
ート 5)膨張黒鉛シート 6)PTFE樹脂ディスパージ
ョンを含浸させたガラスクロス、カーボンクロス 7)複
合ガスケット(特開平2−22375号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の前記ガスケット
には夫々次のような問題点があった。 1)石綿ジョイントシートについては、石綿は耐熱性があ
り、それからできるガスケットも耐熱性に優れるが、環
境汚染の問題があり、使用が制限されつつある。 2)NAジョイントシートについては、通常石綿代替の補
強繊維として有機繊維を使用するため、高温での使用が
困難であり、耐熱性の優れたアラミド繊維等を使用した
ものはコストが高い。 3)ゴムシートについては、耐熱性が劣り、高温での使用
が困難である。 4)ゴムを結合材としたバーミキュライトシートについて
は、ゴムの熱劣化により、焼付きを生じ、またはシール
性が良くない。 5)膨張黒鉛シートについては、強度的に弱いため取扱い
性が良くなく、また高価である。 6)PTFE樹脂ディスパージョンを含浸させたガラスク
ロス、カーボンクロスについては、応力緩和率が大き
く、シール性が良くなく、また高価である。 7)複合ガスケットについては、1)〜6)の欠点を改良した
複合ガスケットとして、本発明者等は特開平2−223
75公報を提案したが、この複合ガスケットは金属担体
とシート基材とが一体化されているため、シート基材の
本来有する柔軟性が損なわれてしまい、金属材質によっ
ては打抜き性等の加工性が悪くなり、金属材の腐食のた
め長期保存が効かないという問題があった。また重量的
に重くなり、ハンドリング性、運搬性に劣るという問題
点があった。 本発明は上記の問題点を解決した、改良されたガスケッ
ト、特に蒸気、油等の流体配管のフランジ用に適する複
合ガスケットを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決すべくなされたものであって、ポリテトラフルオロ
エチレン樹脂5重量%以上および無機質充填材30重量
%以上とからなるシート基材を織布の片面または両面に
積層一体化してなる複合ガスケット、または該シート基
材と織布を有機質接着剤を介して積層一体化してなる複
合ガスケットを提供するものである。本発明におけるポ
リテトラフルオロエチレン樹脂(以下PTFEという)
としては、テトラフルオロエチレンの単独重合体にとど
まらず、熔融流動性を付与するに至らない程度の少量
(例えば、0.5モル%程度以下)の他の共単量体を共
重合せしめて変性されたものも含まれる。かかる共単量
体としてはヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)、トリフルオロエチレン、
(パーフルオロアルキル)エチレンなどが例示される。
また余りに低分子量のものでは液状あるいはゲル状とな
り好ましくなく、好ましくは標準比重から計算される分
子量が103 以上の固体を50%以上含むものである。
また、乳化重合により得られたPTFEがフィブリル化
し易いため好ましい。
【0005】本発明において無機質充填材は含水珪酸塩
鉱物等の無機質粉末、カーボン粉末である無機質微粒子
充填材、粉末状無機質繊維の1種または2種以上の混合
物が使用される。無機質粉末としては、耐熱性、耐薬品
性に優れた無機質粉末が好ましく使用される。この無機
質粉末としては、平均粒径が100μ程度以下のものが
好ましく採用される。平均粒径が大き過ぎると、シート
基材とした時の表面平滑性が損なわれ、好ましくない。
また平均粒径の大きな無機質粉末では、シート基材の緻
密性が得られず、気孔率および気孔径が大きいものとな
りシール性が充分でなくなり好ましくない。また粒径の
大きい硬質の無機質粉末を用いた場合に、成形時に成形
装置を損傷することがあり好ましくない。さらに好まし
くは、平均粒径0.1〜70μ程度の無機質粉末であ
る。また無機質粉末として、粒径の異なる2種以上を混
合使用すると充填効率が向上し好ましい。かかる無機質
粉末としてはケイ素およびアルミニウムを主体とし、マ
グネシウム、鉄、アルカリ土類金属、アルカリ金属など
を含む含水珪酸塩鉱物の粉末である一般に粘土と呼ばれ
る粉末、ワラストナイトなどの天然鉱物粉末、シリカ、
アルミナ、ガラス、酸化チタン、酸化鉄などの酸化物粉
末、硼化ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化硼素、炭化ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化タ
ングステンなどのセラミックス粉末、硫化ニッケル、硫
化ジルコニウム、二硫化モリブデンなどの硫化物粉末な
どが例示される。中でも天然鉱物粉末が好ましく採用さ
れる。特にカオリナイト、ハロイサイト、加工ハロイサ
イトなどに代表されるカオリン型の粘土が好ましい。
【0006】無機質微粒子充填材としてカーボン粉末を
使用するとその低摩擦性によりシート成形時に無機質充
填材同志のすべりを促進して充填材の充填性が向上しシ
ール性が向上する。粒径0.01〜0.1μ程度のカー
ボン粉末が好ましく採用される。また粉末状無機質繊維
を混合使用した場合、粉末状無機質繊維を混合使用しな
い場合に比べ、低気孔率化、小気孔率化が若干難しくな
るが、圧縮率の大きなシート基材となるため、シール面
のなじみ性が優れたものとなる。また粉末状無機質繊維
としては直径0.1〜30μ程度、特に好ましくは直径
0.5〜15μ程度であり、長さ50〜300μ、特に
70〜200μ程度が好ましく採用される。かかる粉末
状無機質繊維としては粉末状カーボン繊維、粉末状ガラ
ス繊維粉末、粉末状アルミナ繊維、各種粉末状天然鉱物
繊維などが例示される。
【0007】本発明におけるシート基材は、PTFEを
5重量%以上および無機質充填材を30重量%以上含有
することが好ましい。PTFEの量が5重量%よりも小
さい場合には、シート基材としてのシート成形が困難で
あり、また成形されたシートも圧縮に対する復元率が小
さいものとなり、気孔率の小さなシート基材が得られな
くなり、複合ガスケット用シート基材としての使用に耐
えがたいものとなるため好ましくない。特にPTFEが
10重量%以上含まれることが好ましい。PTFEの量
の上限は特に限定されないが、余りに多くなり過ぎると
高価なものになり、汎用としての特徴が薄れること、シ
ート基材の圧縮率が低下することなどから、50重量%
以下、特に40重量%以下とすることが好ましい。また
無機質充填材の量が30重量%よりも小さな場合には、
応力緩和率が大きくなり好ましくない。また高価なもの
となるため汎用としての利用に適さなくなることもあ
る。無機質充填材の量が大きくなると、応力緩和率が小
さくなるが、気孔率および気孔径の小さく緻密なシート
基材を得難くなる。すなわちシール性が低下し易くなる
傾向がある。好ましい無機質充填材の含有量は50〜9
0重量%である。
【0008】無機質充填材中のカーボン粉末の混合割合
は0.5〜60重量%が好ましい。カーボン粉末の量が
0.5重量%よりも少ない場合には良好なシール性が発
揮されず、また60重量%よりも多い場合には成形性が
悪くなりシート成形が難しく、得られるシートが脆くな
り好ましくない。特に10〜50重量%程度で含有され
ることが好ましい。また粉末状無機質繊維をシート基材
に適量混合するとシート基材の圧縮率が向上し、シール
面へのなじみ良くなりシール性が向上するが、その混合
割合は15重量%以下が望ましい。より以上の混合割合
ではシート成形が困難となり、低気孔率化、小気孔径化
が困難となり良好なシール性能を得られない。
【0009】本発明におけるシート基材において、PT
FEはフィブリル化されており、無機質充填材がそのフ
ィブリル間に存在していることが好ましい。PTFEが
フィブリル化されていない、また無機質充填材がPTF
Eのフィブリル間に存在しない場合には、シート基材は
極めて脆いものとなり、実際の使用には耐えられないも
のとなることがあり好ましいくない。本発明におけるシ
ート基材はPTFEがフィブリル化されている、すなわ
ち、ミクロ三次元網目構造を形成しており、無機質充填
材がその三次元網目構造の間に均一に分散して存在して
いる。すなわち無機質充填材がPTFEのフィブリルに
より強固に保持されているため、シート基材として充分
な強度が得られるのである。またこのような構造を有す
る本発明のシート基材は、PTFEがシート基材全体に
わたって均一に存在するため、少量のPTFE含有量に
もかかわらず、シート基材全体にPTFEの優れた撥
水、撥油性が発揮されるのである。すなわちシート基材
ひいては複合ガスケット材が耐油性、耐水性に優れたも
のとなる。PTFEは、高剪断力をかけることにより容
易にフィブリル化されうる。またPTFEのフィブリル
間に均一に無機質充填材を分散させる方法としては、フ
ィブリル化されていないPTFEと無機質充填材を添加
した後、混合と同時または均一に混合後にPTFEをフ
ィブリル化する方法などにより容易に達成される。例え
ば、所定割合のPTFE粉末と無機質充填材をナフサな
どの加工助剤の存在下または非存在下に、例えばミキサ
ーなどにより高速攪拌する方法など、高剪断力下に攪拌
混合することにより達成される。また、この混合物をシ
リンダ断面積とノズル部断面積の比の大きな押出機で押
出すなど、さらに高剪断力を加えることにより、PTF
Eをより高度にフィブリル化することができる。
【0010】本発明における織布としては一定の強度を
有する繊維からなる無機繊維織布あるいは有機繊維織布
が採用される。好ましくは引張り強度が3kgf/cm
以上であり、密度が7〜120本/25mmの織布が採
用される。具体的にはガラス繊維、セラミックス繊維、
炭素繊維等の無機質繊維あるいはフェノール樹脂、アラ
ミド樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリウレタン等の合成樹脂の繊維の少なくと
も一種からなる織布が例示される。
【0011】本発明において有機質接着剤を使用するこ
とにより、織布とシート基材が一体化されさらに良好な
シール性が発揮される。本発明において使用される有機
質接着剤としては、合成樹脂、合成ゴム、または天然ゴ
ムなどのフィルム又はそれらを主成分とする液状の接着
剤がいずれも採用される。JIS K6301のスプリ
ング式硬さ試験A形で90°以下の硬さである有機質接
着剤が好ましい。具体的な材料として、天然ゴム、SB
R、NBR、クロロプレンゴム、ブチルゴム、多硫化ゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ハイパロン、アク
リルゴム、エチレンプロプレンゴム、シリコーン樹脂、
ウレタン樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂などが例示される。これらの一
種又は二種以上を用いることができる。また有機質接着
剤層は余りに厚いと応力緩和が大きくなり、シール性が
低下するため好ましくない。通常厚さは、100μm以
下が好ましい。複合ガスケット使用時に有機質接着剤が
熱分解、炭化を起こしてもシール性の低下がほとんど起
こらないようにするには有機質接着剤層の厚さを50μ
m以下にするのが好ましい。
【0012】
【作用】本発明の複合ガスケットはシート基材と織布を
一体化させているため、シート基材が本来有している高
圧縮性、柔軟性を損なうことなく強度が向上することか
ら優れた耐圧シール性が発揮される。さらに織布の網目
にシート基材がめり込むことにより、織布への密着性が
向上し、高絞付圧で使用してもシート基材のフローが防
止され、優れたシール性が維持できる。また織布と基材
との間に、有機質接着剤を使用すれば、シート基材と織
布が強固に密着されるためシート基材と織布の間からの
漏れ防止効果が一段と改良され、極めて優れたシール性
が発揮される。またシート基材が特定の組成であるた
め、耐油性、耐水性に極めて優れ、各種液体のシール材
として優れた特性が発揮される。
【0013】以下に本発明の好ましい実施態様を示す。 (1)ポリテトラフルオロエチレン樹脂5〜50重量
%、好ましくは、10〜40重量%および無機質充填材
95〜50重量%、好ましくは、90〜60重量%より
なるシート基材を織布の片面または両面に積層一体化し
てなる複合ガスケット。 (2)ポリテトラフルオロエチレン樹脂5〜50重量
%、好ましくは、10〜40重量%および無機質充填材
95〜50重量%、好ましくは、90〜60重量%より
なるシート基材を有機質接着剤を介して織布の片面また
は両面に積層一体化してなる複合ガスケット。 (3)無機質充填材がカーボン粉末および含水珪酸塩鉱
物からなる群から選ばれる少なくとも一種である上記
(1)又は(2)に記載された複合ガスケット。 (4)有機質接着剤の硬さが、JIS−K6301のス
プリング式硬さ試験A形で90°以下である上記(2)
〜(3)のいずれかに記載された複合ガスケット。 (5)織布がガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維等
の無機繊維およびフェノール樹脂繊維、アラミド樹脂繊
維等の有機繊維から選ばれる少なくとも一種からなる織
布である上記(1)〜(4)のいずれかに記載された複
合ガスケット。 (6)無機質充填材が平均粒径100μm 以下、好まし
くは、1〜70μm を有する上記(1)又は(2)に記
載された複合ガスケット。 (7)カーボン粉末が平均粒径0.01μm 〜0.1μ
m を有する上記(3)に記載された複合ガスケット。 (8)無機質充填材中のカーボン粉末の混合割合が0.
5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%である上
記(1)〜(7)のいずれかに記載された複合ガスケッ
ト。 (9)有機質接着剤層の厚さが、100μm 以下、好ま
しくは、50μm 以下である上記(2)〜(8)のいず
れかに記載された複合ガスケット。
【0014】
【実施例】
実施例1 PTFE粉末(旭フロロポリマー製、商品名CD−1)
20重量%、カーボン粉末(三菱化成製、商品名MA−
100)10重量%、カオリナイトクレー(土屋カオリ
ン工業製、商品名カタルポ(平均粒径10μ))70重
量%をミキサーにより10分間高速攪拌し、次に高粘度
有機溶剤(エクソン製、商品名アイソパーM)を前記混
合物100重量部に対して38重量部を添加し、ニーダ
ーで10分間攪拌した後、15時間熟成して熟成物を得
た。この熟成物を押出し部断面寸法105mmで角度4
0°の円錐部を備え、シリンダー断面積とノズル部断面
積の比が15である押出し装置金型に注入し、常温にて
40kgs/cm2 、押出し速度120mm/hrで押
出し板状物を得た。この板状物を外径200mm、長さ
400mmの鉄製2転ローラーに圧縮比18速度180
0mm/hrで挿入し、幅300mm、厚さ0.25m
mの長尺シートを得た。この長尺シートを300℃で熱
風乾燥した後、350℃で30分間焼成してシート基材
を得た。密度20本/25mm、厚さ0.18mmのガ
ラスクロス(鐘紡製、商品名KS−5245)の両面に
上記シート基材を温度200℃面圧300kgf/cm
2 で圧着し、厚さ0.5mmの複合ガスケットを得た。
【0015】実施例2 密度59本/25mm、厚さ0.03mmのガラスクロ
ス(鐘紡製、商品名KS−1020)をフェノール樹脂
(三菱ガス化学製、商品名ニカノール)調製液(ニカノ
ール30重量部、MEK70重量部)に5秒間浸漬し風
乾後150℃で1分間Q加熱して厚さ6μの樹脂層を有
するガラスクロスを得。この樹脂層を有するガラスクロ
スの両面に実施例1のシート基材を温度150℃面圧1
00kgf/cm2 で圧着した後、200℃で10分間
加熱処理して、0.5mmの複合ガスケットを得た。
【0016】実施例3 密度41本/25mm、厚さ0.18mmのガラスクロ
ス(鐘紡製、商品名KS−2200)の片面に厚さ10
μのアクリルシートを介して実施例1のシート基材を1
00℃で融着して、厚さ0.4mmの複合ガスケットを
得た。
【0017】実施例4 密度20本/25mm、厚さ0.41mmのカーボンフ
ァイバークロス(呉羽化学工業(株)製、商品名P−2
00)を使用する他は実施例2と同様にしてフェノール
樹脂を含浸し、乾燥し実施例1のシート基材を両面に圧
着し厚さ0.8mmの複合ガスケットを得た。
【0018】実施例5 密度60本/25mm、厚さ0.19mmのアラミドフ
ァイバークロス(帝人(株)製、商品名C05121)
を使用する他は実施例2と同様にしてフェノールを含浸
し、乾燥し実施例1のシート基材を両面に圧着し厚さ
0.6mmの複合ガスケットを得た。
【0019】比較例1 実施例1の複合化前のシート基材単体を比較例1のガス
ケットとした。 比較例2 ニチアス製石綿ジョイントシートを比較例2とした。
【0020】各実施例と各比較例の特性を表1に示す。
【表1】 1)ASTM−F36による、圧縮圧力350kgf/cm2 下での圧縮率 2)ASTM−F36による、上記圧力を解放した時の復元率 3)ASTM−F38による、100℃×22Hrでの値 4)試験片φ80×φ64、締付圧50kgf/cm2 でフランジ型シール治具に固定 し水圧1kgf/cm2 で10分間加圧した後、漏れの有無を確認し、漏れがなければ 0.5kgf/cm2 ごと水圧を上げて10分間加圧し、漏れの起こらない最大圧力( MAX8kgf/cm2 )を測定した。
【0021】
【発明の効果】本発明の複合ガスケットは、機械的強度
が強く、耐圧性に優れ、また柔軟性、高圧縮性を有して
おり、シール面へのなじみ性が良く、極めて高い耐圧シ
ール性を有する。また、耐熱性に優れ、加熱による劣
化、硬化または焼付きもないことから長時間の連続使用
が可能であり、そのため補修費用が大幅に低減されると
ともに、焼付き防止材の使用も不要であるなど優れた効
果を奏する。また、石綿を含まないために環境汚染の問
題がない。さらに長尺シート成形が可能であるため、生
産性に優れ、安価な複合ガスケットを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(A)は実施例1の複合ガスケットの断
面図を示し、(B)は実施例2、4または5の複合ガス
ケットの断面図を示し、(C)は実施例3の複合ガスケ
ットの断面図を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、この種の蒸気、油等の流体用ガス
ケットとしては次のものが知られている。 1)石綿ジョイントシート 2)ノンアスベストジョイント
シート 3)ゴムシート4)ゴムを結合剤としたバーミキュ
ライトシート 5)膨張黒鉛シート 6)PTFE樹脂ディ
スパージョンを含浸させたガラスクロス、カーボンクロ
ス 7)複合ガスケット(特開平2−22375号公
報)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の前記ガスケット
には夫々次のような問題点があった。 1)石綿ジョイントシートについては、石綿は耐熱性があ
り、それからできるガスケットも耐熱性に優れるが、環
境汚染の問題があり、使用が制限されつつある。 2)ノンアスベストジョイントシートについては、通常石
綿代替の補強繊維として有機繊維を使用するため、高温
での使用が困難であり、耐熱性の優れたアラミド繊維等
を使用したものはコストが高い。 3)ゴムシートについては、耐熱性が劣り、高温での使用
が困難である。 4)ゴムを結合材としたバーミキュライトシートについて
は、ゴムの熱劣化により、焼付きを生じ、またはシール
性が良くない。 5)膨張黒鉛シートについては、強度的に弱いため取扱い
性が良くなく、また高価である。 6)PTFE樹脂ディスパージョンを含浸させたガラスク
ロス、カーボンクロスについては、応力緩和率が大き
く、シール性が良くなく、また高価である。 7)複合ガスケットについては、1)〜6)の欠点を改良した
複合ガスケットとして、本発明者等は特開平2−223
75公報を提案したが、この複合ガスケットは金属担体
とシート基材とが一体化されているため、シート基材の
本来有する柔軟性が損なわれてしまい、金属材質によっ
ては打抜き性等の加工性が悪くなり、金属材の腐食のた
め長期保存が効かないという問題があった。また重量的
に重くなり、ハンドリング性、運搬性に劣るという問題
点があった。 本発明は上記の問題点を解決した、改良されたガスケッ
ト、特に蒸気、油等の流体配管のフランジ用に適する複
合ガスケットを提供することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決すべくなされたものであって、ポリテトラフルオロ
エチレン樹脂5重量%以上および無機質充填材30重量
%以上とからなるシート基材を織布の片面または両面に
積層一体化してなる複合ガスケット、または該シート基
材と織布を有機質接着剤を介して積層一体化してなる複
合ガスケットを提供するものである。本発明におけるポ
リテトラフルオロエチレン樹脂(以下PTFEという)
としては、テトラフルオロエチレンの単独重合体にとど
まらず、熔融流動性を付与するに至らない程度の少量
(例えば、0.5モル%程度以下)の他の共単量体を共
重合せしめて変性されたものも含まれる。かかる共単量
体としてはヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)、トリフルオロエチレン、
(パーフルオロアルキル)エチレンなどが例示される。
また余りに低分子量のものでは液状あるいはゲル状とな
り好ましくなく、好ましくは標準比重から計算される分
子量が103 以上の固体を50%以上含むものである。
また、乳化重合により得られたPTFEがフィブリル化
し易いため好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明において有機質接着剤を使用するこ
とにより、織布とシート基材が一体化されさらに良好な
シール性が発揮される。本発明において使用される有機
質接着剤としては、合成樹脂、合成ゴム、または天然ゴ
ムなどのフィルム又はそれらを主成分とする液状の接着
剤がいずれも採用される。JIS K6301のスプリ
ング式硬さ試験A形で90°以下の硬さである有機質接
着剤が好ましい。具体的な材料として、天然ゴム、SB
R、NBR、クロロプレンゴム、ブチルゴム、多硫化ゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ハイパロン、アク
リルゴム、エチレンプロプレンゴム、シリコーン樹脂、
ウレタン樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などが例示され
る。これらの一種又は二種以上を用いることができる。
また有機質接着剤層は余りに厚いと応力緩和が大きくな
り、シール性が低下するため好ましくない。通常厚さ
は、100μm以下が好ましい。複合ガスケット使用時
に有機質接着剤が熱分解、炭化を起こしてもシール性の
低下がほとんど起こらないようにするには有機質接着剤
層の厚さを50μm以下にするのが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【実施例】 実施例1 PTFE粉末(旭フロロポリマー製、商品名CD−1)
20重量%、カーボン粉末(三菱化成製、商品名MA−
100)10重量%、カオリナイトクレー(土屋カオリ
ン工業製、商品名カタルポ(平均粒径10μ))70重
量%をミキサーにより10分間高速攪拌し、次に高粘度
有機溶剤(エクソン製、商品名アイソパーM)を前記混
合物100重量部に対して38重量部を添加し、ニーダ
ーで10分間攪拌した後、15時間熟成して熟成物を得
た。この熟成物を押出し部断面寸法105mmで角度4
0°の円錐部を備え、シリンダー断面積とノズル部断面
積の比が15である押出し装置金型に注入し、常温にて
40kgf/cm2 、押出し速度120mm/hrで押
出し板状物を得た。この板状物を外径200mm、長さ
400mmの鉄製2転ローラーに圧縮比18速度180
0mm/hrで挿入し、幅300mm、厚さ0.25m
mの長尺シートを得た。この長尺シートを300℃で熱
風乾燥した後、350℃で30分間焼成してシート基材
を得た。密度20本/25mm、厚さ0.18mmのガ
ラスクロス(鐘紡製、商品名KS−5245)の両面に
上記シート基材を温度200℃面圧300kgf/cm
2 で圧着し、厚さ0.5mmの複合ガスケットを得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】実施例2 密度59本/25mm、厚さ0.03mmのガラスクロ
ス(鐘紡製、商品名KS−1020)をフェノール樹脂
(三菱ガス化学製、商品名ニカノール)調製液(ニカノ
ール30重量部、MEK70重量部)に5秒間浸漬し風
乾後150℃で1分間加熱して厚さ6μの樹脂層を有す
るガラスクロスを得この樹脂層を有するガラスクロス
の両面に実施例1のシート基材を温度150℃面圧10
0kgf/cm2 で圧着した後、200℃で10分間加
熱処理して、0.5mmの複合ガスケットを得た。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例5 密度60本/25mm、厚さ0.19mmのアラミドフ
ァイバークロス(帝人(株)製、商品名C05121)
を使用する他は実施例2と同様にしてフェノール樹脂
含浸し、乾燥し実施例1のシート基材を両面に圧着し厚
さ0.6mmの複合ガスケットを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 15/10 W

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレン樹脂5重量
    %以上および無機質充填材30重量%以上よりなるシー
    ト基材を織布の片面または両面に積層一体化してなる複
    合ガスケット。
  2. 【請求項2】 ポリテトラフルオロエチレン樹脂5重量
    %以上および無機質充填材30重量%以上よりなるシー
    ト基材を有機質接着剤を介して織布の片面または両面に
    積層一体化してなる複合ガスケット。
  3. 【請求項3】 無機質充填材がカーボン粉末および含水
    珪酸塩鉱物からなる群から選ばれる少なくとも一種であ
    る請求項1又は2に記載された複合ガスケット。
  4. 【請求項4】 ポリテトラフルオロエチレン樹脂が10
    重量%以上および無機質充填材が50重量%以上である
    請求項1又は2に記載された複合ガスケット。
  5. 【請求項5】 有機質接着剤の硬さが、JIS−K63
    01のスプリング式硬さ試験A形で90°以下である請
    求項2〜4のいずれかに記載された複合ガスケット。
  6. 【請求項6】 織布がガラス繊維、セラミック繊維、炭
    素繊維等の無機繊維およびフェノール樹脂繊維、アラミ
    ド樹脂繊維等の有機繊維から選ばれる少なくとも一種か
    らなる織布である請求項1〜5のいずれかに記載された
    複合ガスケット。
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