JP4003434B2 - 表面波装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶基板を用いた表面波装置に関し、特に、水晶基板上に圧電薄膜を積層してなる表面波基板を用いた表面波装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば移動体通信機器の帯域フィルタなどに表面波装置が広く用いられている。表面波(以下、SAW)装置は、圧電体と接するように少なくとも一対のくし歯電極を形成してなる少なくとも1つのインターデジタルトランスデューサ(以下、IDT)を形成した構造を有する。
【0003】
また、近年、圧電薄膜を用いたSAW装置も種々提案されている。すなわち、ガラス基板や圧電基板などの弾性体基板上に圧電薄膜を形成してなる表面波基板を用いたSAW装置が提案されている。
【0004】
上記圧電薄膜及び弾性体基板を積層してなる表面波基板を用いた構成では、図22(a)及び(b)並びに図23(a)及び(b)に示す4種類の構造が知られている。すなわち、図22(a)に示すSAW装置101では、弾性体基板102上に圧電薄膜103が形成されており、圧電薄膜103上にIDT104が形成されている。他方、図22(b)に示すSAW装置105では、IDT104が圧電薄膜103の下面に、すなわち弾性体基板102と圧電薄膜103との間の界面に形成されている。
【0005】
また、図23(a)に示すSAW装置106では、弾性体基板102上に、短絡電極107が形成されており、該短絡電極107上に圧電薄膜103が積層されている。IDT104は、圧電薄膜103上に形成されている。すなわち、SAW装置106は、図22(a)に示したSAW装置101において、弾性体基板102と圧電薄膜103との界面に短絡電極107を挿入した構造に相当する。
【0006】
図23(b)に示すSAW装置108では、短絡電極107が圧電薄膜103上に形成されている。また、IDT104が弾性体基板102と圧電薄膜103との間の界面に形成されている。従って、SAW装置108は、図22(b)に示したSAW装置105において、圧電薄膜103の上面に短絡電極107を形成した構造に相当する。
【0007】
上記SAW装置101,105,106,108を、IDT104の形成位置及び短絡電極107の有無のみを異ならせ、他の構成は同一とし、圧電薄膜としてZnO薄膜、弾性体基板としてガラス基板を用いた場合の電気機械結合係数を図24に示す。
【0008】
図24では、上記4種類のSAW装置におけるZnO薄膜の規格化された膜厚H/λに対する電気機械結合係数の変化が示されている。なお、本明細書において、Hは圧電薄膜の厚みを、λは励振される表面波の波長を示す(単位はいずれも同じ)。
【0009】
また、実線AがSAW装置101の結果を、破線BがSAW装置105の結果を、一点鎖線CはSAW装置106の結果を、二点鎖線DがSAW装置108の結果を示す。
【0010】
図24から明らかなように、H/λを選択することにより、SAW装置105,108において、SAW装置101,106に比べて大きな電気機械結合係数の得られることがわかる。
【0011】
従って、従来、ガラス基板102上にZnO薄膜103を形成した構造では、IDT104をガラス基板102とZnO薄膜103との間の界面に形成したほうが大きな電気機械係合係数が得られるとされていた。なお、図24中のセザワ波と記載してある波は、レイリー波の高次モードの表面波である。
【0012】
また、IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM(1997)261〜266頁や日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会59回研究資料(1998)23〜28頁〔以下、文献1と略す。〕には、本発明者により、水晶基板上にZnO薄膜を形成してなる表面波基板を用いた場合の弾性表面波の各種特性が示されている。図25(a)及び(b)並びに図26を参照してこれを説明する。この先行技術には、周波数時間温度特性TCFがプラスの値をもつカット角及び伝搬方向の水晶基板上に、周波数温度係数TCFがマイナスのZnO薄膜を形成することにより、TCFがゼロである表面波基板が得られることが理論と実験とにより確認されている。
【0013】
なお、この文献1における理論は、IEEE trans.Sonics &Ultrason.vol.SU−15,No. 4(1968)209頁〜に基づいている。
【0014】
図25(a)は、上記文献1に記載されている29°45′回転Y板35°X伝搬〔オイラー角(0°、119°45′、35°)〕の水晶基板における図22(a)のSAW装置のTCFのZnO膜厚依存性を示し、図25(b)は、上記文献1に記載されている42°45′回転Y板35°X伝搬〔オイラー角(0°、132°45′、35°)〕における図22(a)のSAW装置のTCFのZnO膜厚依存性を示す。また、図26は、圧電薄膜としてZnO薄膜、弾性体基板として水晶基板を用いたSAW装置のレイリー波とスプリアス波であるセザワ波の電気機械結合係数を示す。図26における実線A〜Cは、それぞれ、図22(a)、図22(b)及び図23(a)に示す構造のSAW装置のレイリー波の電気機械結合係数を示し、破線A″、C″及びD″は、図22(a)、図23(a)及び図23(b)の構造を有するSAW装置におけるスプリアスとなるセザワ波の電気機械結合係数の変化を示す。
【0015】
図25(a)及び(b)から、図22(a)のSAW装置では、規格化されたZnO膜の膜厚を選択することにより、TCFがゼロとなることがわかる。
下記の表1は、上述した先行技術に記載の図22(a)のSAW装置(Al/ZnO/水晶の積層構造)と、従来より知られているTCFの良好なSAW装置との比較を示す。
【0016】
【表1】
Figure 0004003434
【0017】
図26及び表1から、図22(a)のSAW装置は、ST−X水晶基板やLa3Ga5SiO14基板よりも大きい、1%程度の電気機械結合係数K2 が得られ、同等の電気機械係合係数K2 を有するLi247 基板に比べて、音速が20%程度低いことがわかる。このことは、図22(a)のSAW装置により、トランスバーサル型SAWフィルタを構成した場合、ST−X水晶基板やLa3Ga5SiO14基板の場合よりも低損失であり、Li247 基板の場合よりも小型でかつ温度による周波数偏差が小さいことを意味している。
【0018】
ところで、図26において、圧電薄膜としてZnO薄膜、弾性体基板として水晶基板を用いた場合、図22(b)のSAW装置におけるレイリー波の電気機械結合係数は、図22(a)及び図23(a)のSAW装置におけるレイリー波の電気機械結合係数よりも小さいことが示されており、この傾向は弾性体基板としてガラス基板を用いた場合の傾向と反している。
【0019】
このように、図22(a)及び図23(a)のSAW装置は、良好なTCFと大きな電気機械結合係数を併せ持つため、これを用いることにより、移動体通信機器の帯域フィルタなどの表面波装置の高性能化を図ることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図22(a)及び図23(a)のSAW装置においても、なお、電気機械結合係数が不足し、表面波装置に要求される特性を十分に満たすことができないという問題があった。移動体通信では、従来のアナログ方式からディジタル方式、そして符号拡散方式との方式が移行しつつある。例えば、ディジタル方式や符号拡散方式に用いられる中間周波数フィルタでは、低群遅延偏差と低挿入損失が要求される。群遅延偏差の小さい表面波装置による帯域フィルタとして、トランスバーサル型フィルタが知られているが、従来の表面波基板でトランスバーサル型フィルタを構成した場合、電気機械結合係数が不足し、上記要求に答えることはできなかった。
【0021】
本発明の目的は、水晶基板及び圧電薄膜を積層してなる表面波基板を用いたSAW装置において、スプリアスが小さく、温度特性が良好であり、かつ電気機械結合係数が大きなSAW装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために成されたものであり、本願の広い局面によれば、オイラー角(φ、θ、ψ)において、φが−2.5°±5°、θが116°±5°及びψが+2.5°±5°の範囲にある水晶基板と、前記水晶基板上に形成された圧電薄膜と、前記圧電薄膜に接するように形成されたくし歯電極とを備え、前記圧電薄膜の膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.20以上とされていることを特徴とする、表面波としてレイリー波を利用している表面波装置が提供される。
【0023】
本願の別の広い局面によれば、オイラー角(φ、θ、ψ)において、−19°<φ<+15°、かつ、107°<θ<125°、かつ、−10°<ψ<15°である水晶基板と、前記水晶基板上に形成された圧電薄膜と、前記圧電薄膜に接するように形成されたくし歯電極とを備え、前記水晶基板のオイラー角が、図6において斜線のハッチングを付して示す、レイリー波のパワーフロー角PFAが−2.5°〜+2.5°となる範囲にあり、図7において斜線のハッチングを付して示す、表面波装置の周波数温度係数TCFが−5ppm/℃〜+5ppm/℃となる範囲にあり、図8において斜線のハッチングを付して示す、レイリー波の電気機械結合係数Kが0.8%以上となる範囲にあり、図18において斜線のハッチングを付して示す、利用しようとする表面波と利用しない不要表面波のパワーフロー角の差ΔPFAが+1°以上、−1°以下となる範囲にあり、前記圧電薄膜の膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.05以上とされており、かつ、前記圧電薄膜の周波数温度係数TCFがマイナスの値を有することを特徴とする、表面波としてレイリー波を利用している表面波装置が提供される。
【0024】
発明のある特定の局面では、圧電薄膜がマイナス面で前記基板及び/またはくし歯電極に接しているように構成される。
【0025】
本発明のさらに他の特定の局面では、圧電薄膜上に形成された短絡電極がさらに備えられる
【0029】
お、本発明においては、水晶基板の上述した特定のオイラー角に対して結晶学的に等価なオイラー角の水晶基板を用いてもよい。
【0030】
本発明において、上記圧電薄膜は、好ましくは、ZnO、AlN、Ta25 及びCdSからなる群から選択した1種により構成される。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施例に係る表面波装置を示す平面図及び要部を拡大して示す部分切欠正面断面図である。
【0032】
表面波装置1では、水晶基板2上に、インターデジタルトランスデューサ(IDT)3,4が形成されている。IDT3,4は、それぞれ、一対のくし歯電極3a,3b,4a,4bを有する。IDT3,4は表面波伝搬方向において所定距離を隔てて配置されている。すなわち、本実施例の表面波装置1は、周知のトランスバーサル型表面波フィルタと同様にIDT3,4が構成されている。
【0033】
本実施例の特徴は、IDT3,4を覆うように、圧電薄膜5が積層されており、該圧電薄膜5の膜厚をH、表面波波長をλとしたときに、圧電薄膜5の規格化膜厚H/λが0.05以上とされていることにあり、それによって電気機械結合係数K2 が大きくされており、かつ温度特性も良好とされている。これを、以下においてより詳細に説明する。
【0034】
本願発明者らは、弾性体基板として水晶基板を用い、該水晶基板上に圧電薄膜としてZnO薄膜を形成してなる表面波基板を用いた表面波装置、特に前述した図22(b)及び図23(b)に示した積層構造を有する表面波装置の特性について、弾性体基板としてガラス基板を用いた場合の傾向と反対であることに疑念を抱き、前述した先行技術とは別の角度から検討した。
【0035】
図2及び図3は、圧電薄膜としてZnO薄膜、弾性体基板としてオイラー角(0、119°45′、35°)のX伝搬水晶基板を用いた場合の、図22(a),(b)及び図23(a),(b)の構造を有する各SAW装置を伝搬するレイリー波における、ZnO薄膜の規格化された厚みと、電気機械結合係数との関係を示し、図4及び図5は、レイリー波近傍に発生するスプリアス波における、ZnO薄膜の規格化された厚みと電気機械結合係数の関係を示す。
【0036】
なお、図2及び図4では、ZnO薄膜のオイラー角は(0°、0°、0°)とし、図3及び図5では、ZnO薄膜のオイラー角は(0°、180°、0°)とし、ZnO薄膜の極性を反転している。
【0037】
ここで、図2〜図5の結果は、上記先行技術に記載のcambellらの手法ではなく、文献(電子通信学会論文誌Vol.J68−C Nol(1985)21〜27頁)に提案されている有限要素法を利用して求め、電気機械結合係数K2 は、上記有限要素法により自由表面の音速Vfと、短絡表面の音速Vmとを導出し、下記の式(1)により求めた。
【0038】
2 =2×(Vf−Vm)/Vf…式(1)
図2〜図5において、図22(b)のSAW装置のレイリー波のZnO薄膜の厚さが0.05λを超えると、ZnO薄膜を形成しない場合に比べて電気機械結合係数K2 は大きくなる。
【0039】
また、上記ZnO薄膜の厚みが0.20λ〜0.24λの範囲を超えると、図22(b)のSAW装置のレイリー波の電気機械結合係数K2 は、図22(a)及び図23(a)及び(b)のSAW装置のレイリー波の電気機械係合決数K2 よりも大きくなる。特に、ZnO薄膜の厚みが0.5λ付近では、図22(a)のSAW装置のレイリー波の電気機械結合係数の3倍に達する。
【0040】
また、ZnO薄膜の厚みが0.27λ〜0.31λの範囲を超えると、図23(b)のSAW装置のレイリー波の電気機械結合係数は、図22(a)及び図23(a)のSAW装置におけるレイリー波の電気機械結合係数よりも大きくなる。
【0041】
以上の計算結果は、弾性体基板としてガラス基板を用いた場合の図24の結果と同様であり、図25に示した前述した文献1における理論値とは傾向が異なる。
【0042】
また、ZnO薄膜のオイラー角を(0°、0°、0°)とした場合は、ZnO薄膜のオイラー角を(0°、180°、0°)とした場合よりも、レイリー波の電気機械結合係数K2 は大きく、スプリアスの電気機械結合係数K2 が小さい傾向がある。
【0043】
以上の計算により、図22(b)及び図23(b)の構造のSAW表面波装置を、水晶基板上にZnO薄膜を形成してなる表面波基板を用いることにより、電気機械結合係数K2 を大幅に高め得ることがわかる。
【0044】
ところで、表面波基板の代表的な評価項目としては、電気機械結合係数K2 だけでなく、パワーフロー角PFA及び周波数温度特性TCFが挙げられる。また、圧電薄膜としてZnO薄膜を、弾性体基板として水晶基板を用いた図22(a)〜図23(b)に示した各積層構造を有するSAW装置では、レイリー波の110%程度の音速を持つスプリアス波が生じる。従って、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 も重要な評価項目となる。
【0045】
すなわち、表面波基板では、PFA、TCF及びKSP 2 が小さいことが望ましい。
そこで、弾性体基板として水晶基板を用い、圧電薄膜としてZnO薄膜を用いた図22(b)の構造、すなわち図1(b)と同じ構造のSAW装置において、水晶基板のオイラー角(0°、θ、ψ)及びZnO薄膜の厚み、レイリー波のパワーフロー角PFA、周波数温度係数TCF、レイリー波の電気機械結合係数K2 と、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 との関係を、有限要素法を用いて計算した。結果を、図6〜図9、図10〜図13及び図14〜図17を参照して説明する。
【0046】
図6〜図9は、ZnO/Al/水晶基板を伝搬する表面波の基板方位依存性を示す図であり、この場合ZnOの規格化膜厚は0.20λとされている。図6はレイリー波のパワーフロー角、図7はレイリー波の周波数温度係数TCF、図8はレイリー波の電気機械結合係数K2 を、図9はスプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 の方位依存性をそれぞれ示す。
【0047】
図6〜図9の等高線は、それぞれ、上記パワーフロー角PFA、周波数温度係数TCF、電気機械結合係数K2 及びKSP 2 が同じ部分であることを意味する。図10〜図13及び図14〜図17も同様の結果を示すものであるが、図10〜図13はZnO膜の規格化膜厚が0.25λとされており、図14〜図17では、ZnO膜の規格化膜厚が0.30λとされている。
【0048】
図6〜図17において、斜線が交差しているハッチングで示す各矢印Xで示す領域は、電気機械結合係数K2 が小さいなどの理由により当初は、計算値が得られなかった条件である。図6、図10、図14及び図7、図11、図15におけるPFA及びTCFは下記の式(2)及び(3)によりそれぞれ求めた値である。
【0049】
PFA=tan-1(Vf-1×∂Vf/∂ψ)…式(2)
TCF=Vf-1×∂Vf/∂T−α…式(3)
式(2)において、ψは表面波の伝搬方向(度)、Tは温度(℃)、αは表面波の伝搬方向における熱膨張係数を示す。
【0050】
図6、図10及び図14より、パワーフロー角PFAが、−2.5〜+2.5°と小さい条件は、図6の太線Y1,Y2で囲まれた斜線のハッチングを付した領域であることがわかる。
【0051】
また、図7、図11、図15より、周波数温度係数TCFが、−25〜+25ppm/℃と小さい条件は、図7の線T1,T2で囲まれており、かつ斜線のハッチングを付して示した領域であることがわかる。特に、Li247 基板よりも小さい−5〜+5ppm/℃となる条件は、図7の線T3,T4、図11の線T5,T6、図15の線T7,T8で囲まれた領域であることがわかる。
【0052】
また、電気機械結合係数K2 は、前述のようにZnO膜厚を0.05λ以上とすればZnO薄膜を形成しない場合に比べて大きくできるが、オイラー角を調整することでさらなる改善が可能となる。例えば、図8において、太線Kで囲んだ範囲は結合係数が0.8%以上となり、従来の図22(a)のSAW装置の結合係数と同等もしくはそれ以上の値を示す。ZnO膜厚を増加すると全てのオイラー角で結合係数が増加するが、特定の膜厚において、結合係数の大きい範囲は図8の太線Kで囲まれた範囲となる。
【0053】
さらに、図9、図13及び図17から、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 が0〜0.1と小さい条件は、太線S1,S2,S3で囲まれた領域であることがわかる。
【0054】
表面波の反射を生じないダブル電極のみでIDTを構成した場合、CDMA−IFフィルタなどで要求される相対挿入損失30dB以下にスプリアス応答を抑制するには、電気機械結合係数KSP 2 は上記のように0.1%以下とする必要がある。ここで、相対挿入損失とはレイリー波応答の挿入損失とスプリアス波応答の挿入損失との差である。
【0055】
また、本願発明者らは、スプリアス波の反射係数はレイリー波の反射係数の10倍以上であることを実験により確認した。このため、表面波の反射を生じるシングル電極や一方向性電極などでIDTを構成した場合、スプリアス波は表面波の反射係数が大きいため、IDT単体で共振動作を起こし、僅かな電気機械結合係数KSP 2 でも、帯域外に大きなスプリアスを生じる。
【0056】
図28は、アメリカ合衆国特許第4162465号に開示されているλ/16幅のストリップと3λ/16λ幅の2本のストリップを半波長区間に配置した一方向性電極を、入力側及び出力側にそれぞれ100対づつ配置したときの、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 とスプリアス波の相対挿入損失との関係を示す。このとき、ZnO薄膜の厚みは、0.3λ、Alからなる電極の厚みは0.02λ、水晶基板オイラー角は(0°、116°、0°)である。
【0057】
図28から、スプリアス応答を相対挿入損失30dB以下に抑制するには、電気機械結合係数KSP 2 を0.008%以下に抑制する必要があることがわかる。そこで、本願発明者は、水晶基板のオイラー角(φ、θ、ψ)を種々変更して、スプリアス波を抑制し得る範囲を実験により確かめた。結果を図29〜図31を参照して説明する。なお、ここでは、ZnO薄膜の厚みは0.3λ、Alからなる電極厚みは0.02λとした。
【0058】
図29は、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 とアルミ膜厚との基板方位θとの関係を示す。スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を0.008%以下とするには、図29より、基板方位θを、107°<θ<125°とすればよいことがわかる。また、好ましくは、θは、116°±5°とされ、その場合には、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 が0.005%以下となる。
【0059】
また、図30はスプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 と基板方位φとの関係を示す。図30より、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を0.008%以下とするには、基板方位φを、−19°〜+15°の範囲とすればよいことがわかる。また、好ましくは、φを、−2.5°±5°の範囲すれば、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を0.005%以下とし得ることがわかる。
【0060】
図31は、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 と伝搬方位ψとの関係を示す。図31より、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を0.008%以下とするには、伝搬方位ψを、−10°〜+15°とすればよいことがわかる。また、好ましくは、ψを、+2.5°±5°の範囲とすれば、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を0.005%以下とし得ることがわかる。
【0061】
表2は、λ/16幅のストリップと3λ/16λ幅の2本のストリップを半波長区間に配置した一方向性電極を、入力側及び出力側にそれぞれ40対づつ配置した場合の実験値を示す。
【0062】
【表2】
Figure 0004003434
【0063】
なお、図28〜図31に示したようにスプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 を低くする効果は、図1(b)の構造だけでなく、図22(a)に示すように圧電薄膜上にくし歯電極を形成した構造においても発揮されることが確かめられている。従って、本発明では、くし歯電極は圧電薄膜と接するように形成されればよい。
【0064】
従って、水晶基板上に圧電薄膜が形成されており、該圧電薄膜と接するようにくし歯電極が形成されている表面波装置において、上記水晶基板のオイラー角を、上述した各範囲に設定することにより、PFA、TCF及びKSP 2 が小さく、レイリー波の電気機械結合係数K2 が大きい表面波装置を提供し得ることがわかる。
【0065】
次に、具体的な実験例につき説明する。
ところで、パワーフロー角とは、表面波の位相速度の方向と群速度の方向の差を示す角度であり、パワーフロー角が存在する場合、表面波のエネルギーはくし歯電極の電極指の垂線方向に対し、パワーフロー角だけずれて伝搬する。このときの表面波エネルギーの損失LPFA は、下記の式(4)で表される。
【0066】
PFA =10×log10〔{W−tan(PFA)}/W〕 (dB/λ)…式(4)
式(4)において、Wは表面波の波長をλで規格化されたくし歯電極の交差幅を示す。
【0067】
従って、前述したように、表面波基板ではパワーフロー角PFAは0°であることが望ましい。しかしながら、PFAが存在する場合、くし歯電極の設計難度は高くなるが、図21に示すように、表面波基板11上におけるくし歯電極12の電極指配置角θstrip と、PFAとを一致させることにより、θstrip とPFAとの差に起因する挿入損失の劣化を抑制することができる。反対に、電極指の配置角度とPFAが異なっていると、挿入損失は劣化することになる。
【0068】
本発明に係る表面波基板では、レイリー波の110%程度の音速を有するスプリアス波が存在する。電極指配置角度θstripを、レイリー波のパワーフロー角PFAと一致させた上記くし歯電極では、レイリー波とスプリアス波のパワーフロー角の差をΔPFAとすると、ΔPFAに起因するスプリアス波の損失LPFASP は式(4)と同様に、下記の式(5)により表される。
【0069】
PFASP =10×log10〔{W−tan(ΔPFA)}/W〕 (dB/λ)…式(5)
式(5)より、ΔPFAを大きくすることにより、スプリアス波の応答を抑圧し得ることがわかる。例えば、W=10λのくし歯電極において、表面波が200λ伝搬すると、ΔPFAが1°の場合、1.5dB程度スプリアス波を抑圧することができる。
【0070】
図18〜図20は、ΔPFAの基板依存性を示す図である。図18〜図20は、図6〜図17の場合と同様に、ZnO/Al/水晶基板の構造のSAW装置において、ZnO膜の厚みを0.20λ、0.25λ及び0.30λとした場合のそれぞれΔPFAの基板依存性を示す。図18〜図20における等高線は、ΔPFAが同じ値であることを示し、図18〜図20より、ΔPFAが−1°以下及び+1°以上となる条件は、ΔPFAが−1°または+1°を示す線Pの外側の領域であることがわかる。
【0071】
図27はZnOの規格化膜厚が0.3λ、オイラー角(φ、117°、0°)である場合のレイリー波の電気機械結合係数K2とスプリアス波の電気機械結合係数Ksp 2の基板方位φ依存性である。図27よりスプリアス波の電気機械結合係数Ksp 2が0〜0.1%と小さい条件はφが−35°〜+35°、+85°〜+155°であることがわかる。
【0072】
本発明の基本原理は、前述した文献1に記載のように、周波数温度特性TCFがプラスの値を有するカット角及び伝搬方向の水晶基板上に、TCFがマイナスの値を有する圧電薄膜を形成することにより、水晶基板の温度特性と圧電薄膜の温度特性とを相殺し、良好な周波数温度特性を得ることにある。従って、好ましくは、上記圧電薄膜としては、TCFがマイナスの値を有するものが用いられる。
【0073】
なお、上記実施例では、圧電薄膜として、ZnO薄膜を形成した場合につき説明したが、ZnO薄膜の他、TCFがプラスである圧電薄膜、例えばAlN、Ta25 またはCdSなどからなる圧電薄膜を用いてもよい。
【0074】
さらに、水晶基板については、圧電薄膜が積層される側の面がプラス面及びマイナス面のいずれであってもよい。
また、水晶基板上に圧電薄膜を形成した場合の弾性表面波は、若干SH方向の変位成分を有することがあるが、本願明細書においては、便宜上、このようにレイリー波が変形した弾性表面波を含めてレイリー波と称していることを指摘しておく。
【0075】
また、本願に示した計算値はZnO薄膜の緻密性が良好な条件での計算値である。ZnO膜の緻密性が低い場合は、ZnO膜の膜厚が薄い場合の計算値と近い値となることを指摘しておく。
【0076】
【発明の効果】
本発明に係る表面波装置では、オイラー角(φ、θ、ψ)が、上記特定の範囲にある水晶基板上に圧電薄膜が形成されており、該圧電薄膜に接するようにくし歯電極が形成されており、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.05以上とされているので、スプリアスの電気機械結合係数が小さく、従ってスプリアスを効果的に抑圧することができ、レイリー波の電気機械結合係数K2 が大きい表面波装置を提供することができる。
【0077】
また、本発明において、特に、水晶基板のオイラー角において、φが−2.5°±5°、θが116°±5°及びψが+2.5°±5°の範囲にある場合には、スプリアスの電気機械結合係数を0.005%以下とすることができ、より一層効果的にスプリアスを抑圧することができる。
【0078】
特に、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.20以上の場合には、レイリー波の電気機械結合係数K2 をより一層大きくすることができる。
圧電薄膜がマイナス面で、水晶基板及び/またはくし歯電極に接している場合には、すなわち圧電薄膜のプラス面が上面となるように構成することにより、電気機械結合係数K2 をさらに大きくすることができる。
【0079】
また、圧電薄膜上に短絡電極がさらに形成されていてもよく、その場合においても、本発明に従って電気機械結合係数K2 の大きな表面波装置を構成することができる。
【0080】
また、水晶基板のオイラー角が、図6の線Y1,Y2で囲まれた範囲にある場合には、パワーフロー角を±2.5°とすることができる。
水晶基板のオイラー角が、図7の線T1,T2で囲まれた範囲の場合には、表面波装置の周波数温度係数TCFを±25ppm/℃とすることができ、温度依存性の少ない表面波装置を提供することができる。特に、水晶基板のオイラー角が図7の線T3,T4で囲まれた範囲にある場合には、表面波装置の周波数温度係数TCFを±5ppm/℃とすることができる。
【0081】
さらに、水晶基板のオイラー角が、図8の線Kで囲まれた範囲にある場合には、レイリー波の電気機械結合係数K2 を0.8%以上とすることができる。
圧電薄膜の周波数温度係数TCFがマイナスの値を有する場合には、水晶基板の周波数温度係数と相殺されて、温度依存性の少ない表面波装置を容易に構成することができる。
【0082】
水晶基板のオイラー角が、図18の線Pで囲まれた範囲にある場合には、利用しようとする表面波と利用しない不要表面波とのパワーフロー角の差ΔPFAが±1°の範囲とされるので、特性に優れた表面波装置を提供することができる。特に、隣り合うIDT間の距離L11が、IDTの電極指交差幅をWとしたときに、L11>W/tan(ΔPFA)である場合には、不要表面波の影響をより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施例に係る表面波装置を説明するための概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は要部断面図。
【図2】各種積層構造のSAW装置においてオイラー角(0°、119.75°、35°)の水晶基板上にオイラー角(0°、0°、0°)のZnO膜を形成したときのレイリー波のZnO規格化膜厚と電気機械結合係数K2 との関係を示す図。
【図3】各種積層構造のSAW装置においてオイラー角(0°、119.75°、35°)の水晶基板上にオイラー角(0°、180°、0°)のZnO膜を形成したときのレイリー波のZnO規格化膜厚とレイリー波の電気機械結合係数K2 との関係を示す図。
【図4】各種積層構造のSAW装置においてオイラー角(0°、119.75°、35°)の水晶基板上にオイラー角(0°、0°、0°)のZnO膜を形成したときのレイリー波のZnO規格化膜厚とスプリアス波の電気機械結合係数KSp 2 との関係を示す図。
【図5】各種積層構造のSAW装置においてオイラー角(0°、119.75°、35°)の水晶基板上にオイラー角(0°、180°、0°)のZnO膜を形成したときのレイリー波のZnO規格化膜厚とスプリアス波の電気機械結合係数KSp 2 との関係を示す図。
【図6】ZnOの規格化膜厚が0.20λである場合の、レイリー波のパワーフロー角の基板方位依存性を示す図。
【図7】ZnOの規格化膜厚が0.20λである場合の、レイリー波の周波数温度係数TCFの基板方位依存性を示す図。
【図8】ZnOの規格化膜厚が0.20λである場合の、レイリー波の電気機械結合係数K2 の基板方位依存性を示す図。
【図9】ZnOの規格化膜厚が0.20λである場合の、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 の基板方位依存性を示す図。
【図10】ZnOの規格化膜厚が0.25λである場合の、レイリー波のパワーフロー角の基板方位依存性を示す図。
【図11】ZnOの規格化膜厚が0.25λである場合の、レイリー波の周波数温度係数TCFの基板方位依存性を示す図。
【図12】ZnOの規格化膜厚が0.25λである場合の、レイリー波の電気機械結合係数K2 の基板方位依存性を示す図。
【図13】ZnOの規格化膜厚が0.25λである場合の、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 の基板方位依存性を示す図。
【図14】ZnOの規格化膜厚が0.30λである場合の、レイリー波のパワーフロー角の基板方位依存性を示す図。
【図15】ZnOの規格化膜厚が0.30λである場合の、レイリー波の周波数温度係数TCFの基板方位依存性を示す図。
【図16】ZnOの規格化膜厚が0.30λである場合の、レイリー波の電気機械結合係数K2 の基板方位依存性を示す図。
【図17】ZnOの規格化膜厚が0.30λである場合の、スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 の基板方位依存性を示す図。
【図18】ZnOの規格化膜厚が0.20λである場合の、ΔPFAの基板方位依存性を示す図。
【図19】ZnOの規格化膜厚が0.25λである場合の、ΔPFAの基板方位依存性を示す図。
【図20】ZnOの規格化膜厚が0.30λである場合の、ΔPFAの基板方位依存性を示す図。
【図21】表面波装置におけるくし歯電極の電極指配置角θstrip とパワーフロー角PFAとの関係を説明するための模式図。
【図22】(a)及び(b)は、表面波装置における基板、圧電薄膜及びくし歯電極の積層構造例を説明するための模式的断面図。
【図23】(a)及び(b)は、表面波装置における基板、圧電薄膜及びくし歯電極の積層構造例を説明するための模式的断面図。
【図24】従来の表面波装置におけるZnO薄膜の規格化された膜厚と、電気機械結合係数Ksとの関係を示す図。
【図25】(a)及び(b)は、先行技術に記載の表面波装置のZnO膜厚に対する周波数温度係数TCFの依存性を示す図。
【図26】先行技術に記載されている、ZnOの規格化された膜厚H/λと電気機械結合係数との関係を示す図。
【図27】ZnOの規格化膜厚が0.3λ、オイラー角(φ、117°、0°)である場合のレイリー波の電気機械結合係数K2とスプリアス波の電気機械結合係数Ksp 2の基板方位φ依存性を示す図。
【図28】スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 とスプリアス波の挿入損失の関係。
【図29】スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 とアルミ膜厚と基板方位θの関係。
【図30】スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 と基板方位φの関係。
【図31】スプリアス波の電気機械結合係数KSP 2 と伝搬方位ψの関係。
【符号の説明】
1…表面波装置
2…水晶基板
3,4…IDT
3a,3b,4a,4b…くし歯電極
5…圧電薄膜

Claims (6)

  1. 表面波としてレイリー波を利用している表面波装置であって、
    オイラー角(φ、θ、ψ)において、φが−2.5°±5°、θが116°±5°及びψが+2.5°±5°の範囲にある水晶基板と、前記水晶基板上に形成された圧電薄膜と、前記圧電薄膜に接するように形成されたくし歯電極とを備え、前記圧電薄膜の膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.20以上とされていることを特徴とする、表面波装置。
  2. 表面波としてレイリー波を利用している表面波装置であって、
    オイラー角(φ、θ、ψ)において、−19°<φ<+15°、かつ、107°<θ<125°、かつ、−10°<ψ<15°である水晶基板と、前記水晶基板上に形成された圧電薄膜と、前記圧電薄膜に接するように形成されたくし歯電極とを備え、
    前記水晶基板のオイラー角が、図6において斜線のハッチングを付して示す、レイリー波のパワーフロー角PFAが−2.5°〜+2.5°となる範囲にあり、図7において斜線のハッチングを付して示す、表面波装置の周波数温度係数TCFが−5ppm/℃〜+5ppm/℃となる範囲にあり、図8において斜線のハッチングを付して示す、レイリー波の電気機械結合係数Kが0.8%以上となる範囲にあり、図18において斜線のハッチングを付して示す、利用しようとする表面波と利用しない不要表面波のパワーフロー角の差ΔPFAが+1°以上、−1°以下となる範囲にあり、
    前記圧電薄膜の膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、圧電薄膜の規格化膜厚H/λが0.05以上とされており、かつ、前記圧電薄膜の周波数温度係数TCFがマイナスの値を有することを特徴とする、表面波装置。
  3. 前記圧電薄膜がマイナス面で前記基板及び/またはくし歯電極に接している、請求項1または2に記載の表面波装置。
  4. 前記圧電薄膜上に形成された短絡電極をさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載の表面波装置。
  5. 前記水晶基板のオイラー角が請求項1〜4のいずれか1項に記載のオイラー角に対して結晶学的に等価であることを特徴とする、表面波装置。
  6. 前記圧電薄膜が、ZnO、AlN、Ta及びCdSからなる群から選択した1種からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の表面波装置。
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