JP4002923B2 - 燃焼装置 - Google Patents
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Description
図4及び図5に示すガスバーナ(1)は、上端に炎孔(13)が開放する扁平な混合気流路部(10)の下方に、それぞれ水平な流路を有する一対の扁平な第1、第2混合管部(11)(12)を上下に並設した、所謂、濃淡バーナである。前記第1、第2混合管部(11)(12)の各吸引口(11a)(12a)は、前記燃焼室(2)の一側方に向かって開放している。前記一側方には、マニホールド(3)が配設されており、突出するノズル(3a)(3b)を介して、前記各吸引口(11a)(12a)内に燃料ガスが噴出される。
前記燃料ガスと、吸引される一次空気とは、水平に延びる前記第1、第2混合管部(11)(12)内で混合され、混合気として、上方の前記混合気流路部(10)に送られ、前記上端の炎孔(13)から吐出される。
尚、上方に位置する第1混合管部(11)は、空気過剰率が1より小さいガスリッチ混合気の濃側混合管となっており、下方の第2混合管部(12)は、空気過剰率が1より大きいエアリッチ混合気の淡側混合管部となっている。
前記ガスバーナ(1)の下方には、分布板(4)を介して、空気供給室(22)が設けられている。すなわち、前記燃焼室(2)は、ガスバーナ(1)が収容されているバーナ収容室(21)と、空気供給室(22)とが分布板(4)で連通状態に区画された構成となっており、前記マニホールド(3)が一方の側壁に設けられていると共に、底板(23)には、前記空気供給室(22)に空気を送り込むファン噴出口(20)が開口している。
又、分布板(4)は、多数の通気孔(44)が形成された水平な板状体であり、前記第1、第2混合管部(11)(12)の吸引口(11a)(12a)側においては配設されておらず、前記分布板(4)の端縁部と燃焼室(2)の一側方の構成壁との間には間隙部(40)が形成されている。この従来の分布板(4)で区画される前記空気供給室(22)の高さは全域に渡って一定であり、前記ファン噴出口(20)から空気供給室(22)内に供給された空気は、一次空気として、前記間隙部(40)を介して、第1、第2混合管部(11)(12)の吸引口(11a)(12a)から吸引されると共に、分布板(4)の通気孔(44)を介して、二次空気としてバーナ収容室(21)内を通過して炎孔(13)へ送られていく。
本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、『ガスバーナが収容されるバーナ収容室の下方に、通気孔を有する分布板を介して空気供給室が設けられてなる燃焼室を具備し、
前記燃焼室の一側方寄りにて前記空気供給室からの一次空気が前記ガスバーナに供給される構成とし、
前記ガスバーナは、炎孔を上端に開放させた混合気流路部と、前記混合気流路部の下方に連通状態に形成され且つ燃料ガスと一次空気を吸引する吸引口を前記燃焼室の前記一側方に向かって開放させた混合管部とからなり、
前記空気供給室の構成壁に、ファンからの空気を前記空気供給室に送り込むためのファン噴出口が開口している燃焼装置』において、ファン噴出口近傍の空気供給室の高さを確保し、燃焼空気の供給を悪化させることなく燃焼室のコンパクト化を図ることを課題とする。
前記分布板は、前記混合管部の下面に沿って配設される低面部から、前記燃焼室の他側方に形成される混合管部の非配設域に配設される高面部に向かって上昇する段差を具備する構成とし、
前記空気供給室は、前記高面部と前記燃焼室の底板との間に空気取入部が形成されると共に、前記低面部と前記燃焼室の底板との間には、前記燃焼室の底板と前記分布板との間隔が前記空気取入部より狭い空気送り部が形成され、
前記ファン噴出口は前記空気取入部の構成壁に開口していること』を特徴とするものである。
上記技術的手段は次のように作用する。
燃焼室の分布板の上方にはバーナ収容室が設けられ、下方には空気供給室が設けられており、前記空気供給室からの一次空気は燃焼室の一側方寄りにてバーナ収容室のガスバーナに供給される構成となっている。
前記ガスバーナの混合管部は、混合気流路部の略中央から、前記燃焼室の前記一側方に向かって設けられている。このことから、前記混合気流路部の下方には、前記略中央より前記一側方の範囲のみに混合管部が配設された形状となる。この形状に対応して、前記ガスバーナの下方に配設される分布板は、前記混合管部の配設域に沿う低面部から、他側方に形成される前記混合管部の非配設域に配設された高面部に向かって上昇する段差を設けた構成となり、前記低面部側から、前記一次空気がガスバーナに供給されることとなる。 尚、前記段差は、傾斜面で構成されていても、階段状に構成されていてもよい。
尚、前記分布板は通気孔を有することから、空気供給室内の空気は、前記分布板を通過してバーナ収容室内に送り込まれ、ガスバーナの前記炎孔に二次空気として供給されることとなる。
又、請求項2に係る発明によれば、混合管部の長さが短縮されても、混合管部内における空気と燃料ガスとの混合を促進でき、従来と同等又はそれ以上の混合機能を期待することができる。
図1は、給湯器等の熱交換器に搭載させる本発明の実施の形態の燃焼装置の概略説明図であり、図2は、その概略平面図である。
前記燃焼装置の燃焼室(2)は、一側方に開放し且つ多数の通気孔(44)を有する分布板(4)によって上下に区画されており、分布板(4)の上方のバーナ収容室(21)内に、複数のガスバーナ(1)が所定の間隔で列設されていると共に、分布板(4)の下方には、空気供給室(22)が設けられている。
そして、前記空気供給室(22)内に送り込まれた一次空気は、前記分布板(4)の一側端と前記燃焼室(2)の一側方の構成壁との間の間隙部(40)から、前記バーナ収容室(21)内に供給される。
前記第1、第2混合管部(11)(12)の開放端は、前記燃焼室(2)の一側方の側壁(図1では右側方)に形成されているマニホールド(3)から突出するノズル(3a)(3b)の先端に対向すると共に、ノズル(3a)(3b)から噴出される燃料ガスと共に一次空気を吸引する吸引口(11a)(12a)として機能している。
前記分布板(4)は、前記第2混合管部(12)の下面に沿って配設される低面部(41)と、燃焼室(2)の他側方に向かって斜めに上昇する傾斜面部(42)と、前記傾斜面部(42)の上昇端から燃焼室(2)の他方の側面に向かって、前記第1、第2混合管部(11)(12)の非形成域に配設される高面部(43)とから構成されており、その全域にわたって、通気孔(44)が多数形成されている。
前記空気供給室(22)のうち、前記高面部(43)とこれに続く傾斜面部(42)に対応する範囲を空気取入部(25)とし、低面部(41)に対応する範囲を、前記空気取入部(25)に連通する空気送り部(26)とする。すなわち、前記空気取入部(25)と空気送り部(26)とは、ガスバーナ(1)の並列方向に沿って平行に配設されており、空気取入部(25)の底板(23)の中央に前記ファン噴出口(20)を開口させている。
前記略平行な流線で空気送り部(26)内を流れる空気は、マニホールド(3)の各ノズル(3a)(3b)から噴出される燃料ガスの噴出方向と揃うこととなるから、各吸引口(11a)(12a)において斜め又は無秩序な方向に流れる一次空気を吸引する場合に比べて、一次空気の吸引量が安定し、燃料ガスと一次空気との混合比が安定して、炎孔(13)に形成される火炎が安定する。
尚、燃焼室(2)の底板(23)を上昇させることにより、空気送り部(26)の高さ(L5)は従来のものよりも低くなるが、空気送り部(26)は、ガスバーナ(1)の並列方向の全幅にわたって形成されていて通路面積は充分に確保されることから、通過抵抗の問題は生じない。
特に、この実施の形態では、ガスバーナ(1)の第2混合管部(12)の吸引口(12a)側に、混合部材を配設して、第2混合管部(12)内における燃料ガスと空気との混合を促進させている。
この混合部材としては、図3に示すようなダンパ(5)を第1、第2混合管部(11)(12)の吸引口(11a)(12a)に装着させる。
前記ダンパ(5)は、第2混合管部(12)の吸引口(12a)に略一致するように形成されている長孔(52)と、第1混合管部(11)の吸引口(11a)に合わせて形成された丸孔(51)とが、ガスバーナ(1)の数に合わせて開口され、各長孔(52)の中央には、短径側に横断する帯状板(50)がそれぞれ架設されている。前記帯状板(50)は、第2混合管部(12)内の奥部へ向かって突出するように略く字状に屈曲されている。
この実施の形態のガスバーナ(1)では、図4及び図5に示した従来の構成のガスバーナ(1)に比べて、第2混合管部(12)の長さを約半分に短縮でき、ガスバーナ(1)の重量の軽量化を実現できる。又、第2混合管部(12)に上記混合部材を設けることによって、第2混合管部(12)の水平長さが短縮されても、第2混合管部(12)内での燃料ガスと一次空気との混合不良が生じることはない。
尚、ファン噴出口(20)の開口位置は、底板(23)に限定されることなく、空気取入部(25)の側壁であっても良い。
上記実施の形態では、ガスバーナ(1)を、混合管部(11)(12)が上下2列に並列した濃淡バーナを採用したが、分布板(4)と燃焼室(2)の側壁との間に一次空気挿通用の間隙部(40)を備える構成のものであれば、ノズルの数が3つで混合管部が3列に形成された濃淡バーナや、ノズルが1つで混合管部が1列である単一種の混合気を燃焼させる形式のガスバーナでも採用可能である。
(10)・・・・・・・混合気流路部
(11)(12)・・・・・混合管部
(11a)(12a)・・・・吸引口
(13)・・・・・・・炎孔
(2) ・・・・・・・燃焼室
(20)・・・・・・・ファン噴出口
(21)・・・・・・・バーナ収容室
(22)・・・・・・・空気供給室
(25)・・・・・・・空気取入部
(26)・・・・・・・空気送り部
(4) ・・・・・・・分布板
(41)・・・・・・・低面部
(43)・・・・・・・高面部
Claims (3)
- ガスバーナが収容されるバーナ収容室の下方に、通気孔を有する分布板を介して空気供給室が設けられてなる燃焼室を具備し、
前記燃焼室の一側方寄りにて前記空気供給室からの一次空気が前記ガスバーナに供給される構成とし、
前記ガスバーナは、炎孔を上端に開放させた混合気流路部と、前記混合気流路部の下方に連通状態に形成され且つ燃料ガスと前記一次空気を吸引する吸引口を前記燃焼室の前記一側方に向かって開放させた混合管部とからなり、
前記空気供給室の構成壁に、ファンからの空気を前記空気供給室に送り込むためのファン噴出口が開口している燃焼装置において、
前記混合管部は、前記混合気流路部の略中央から前記一側方に向かって形成され、
前記分布板は、前記混合管部の下面に沿って配設される低面部から、前記燃焼室の他側方に形成される混合管部の非配設域に配設される高面部に向かって上昇する段差を具備する構成とし、
前記空気供給室は、前記高面部と前記燃焼室の底板との間に空気取入部が形成されると共に、前記低面部と前記燃焼室の底板との間には、前記燃焼室の底板と前記分布板との間隔が前記空気取入部より狭い空気送り部が形成され、
前記ファン噴出口は前記空気取入部の構成壁に開口していることを特徴とする燃焼装置。 - 請求項1に記載の燃焼装置において、前記混合管部の前記吸引口近傍に、燃料ガスと一次空気の混合を促進させるための混合部材を設けたことを特徴とする燃焼装置。
- 請求項1又は2に記載の燃焼装置において、前記ガスバーナは、前記バーナ収容室内に複数個を並列した状態で収容され、前記ファン噴出口は、前記並列方向の中央に開口していることを特徴とする燃焼装置。
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