JP4000720B2 - 等速継手のセンタリング機構 - Google Patents
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C11/00—Pivots; Pivotal connections
- F16C11/04—Pivotal connections
- F16C11/06—Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints
- F16C11/0604—Construction of the male part
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、自動車で使用されるダブルカルダン等速ジョイント等の等速継手のセンタリング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の等速継手のセンタリング機構としては、図3に示すものがある。このセンタリング機構は、球面体101と、この球面体101の球状外周面102に装着した外輪103と、この外輪103に外嵌した筒部105を有する。この筒部105は、図3において軸方向左方に延在しているソケットヨーク(図示せず)の先端部をなしている。
【0003】
上記筒部105の底面106の中央に形成された貫通穴107は、栓部材108で塞がれており、筒部105の開口と外輪103の間の筒部105の内周面にはリング状球面シール110が固定されている。このリング状球面シール110は、芯金111とシールリップ112および締付リング113からなる。
【0004】
一方、上記球面体101は、軸方向貫通孔115を有し、この軸方向貫通孔115にピンヨークの軸部116が挿入される。このピンヨークは、図3において軸方向右方に延在している。
【0005】
上記軸部116は先端軸孔117を有し、この軸孔117内にコイルばね118が挿入されている。このコイルばね118は、球面体101の軸方向貫通孔115を形成する内周面および底鍔120に固定された底板121に当接している。
【0006】
上記底板121の筒部に隣接してニードルころ123が配置されている。このニードルころ123は、球面体101の内周面と軸部116の間の環状スペースに、周方向に複数配列されていて、軸部116に対して球面体101を軸回りに回転自在並びに軸方向に摺動可能に支持する。また、このニードルころ123に隣接する貫通孔115の大径部には環状の軸シール125が配置されている。この軸シール125は、大径部の内周面に固定された芯金126と、この芯金126に固定されたシールリップ127からなる。このシールリップ127は、軸部116の外周面に摺接する。
【0007】
そして、筒部105の内側には、グリース128が充填されている。
【0008】
この等速継手のセンタリング機構では、筒部105に対して軸部116が、球面体101の中心点P1を中心にして、θ方向に所定角度だけ傾くことができる。そして、図には示さないが、筒部105から軸方向に延在しているソケットヨークに設けた十字軸,軸部116から軸方向に延在しているピンヨークに設けた十字軸,上記2つの十字軸をつなぐカップリングヨークでもって、ダブルカルダン等速ジョイントが構成される。このダブルカルダン等速ジョイントによって、上記ソケットヨークとピンヨークが、上記θ方向に所定角度だけ傾いた状態で、ソケットヨークとピンヨークとの間に軸回り回転力を伝達できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の等速継手のセンタリング機構では、高速回転時に、上記筒部105内に充填したグリース128が、遠心力によって、球面シール110から洩れ出した場合に、グリース128が図4に示す部分130だけに残存し、外輪103と球面体101との接触面に達しなくなる。このため、外輪103と球面体101との間の潤滑が確保できなくなるという問題がある。
【0010】
そこで、この発明の目的は、高速回転した後でも、球面軸受部の潤滑を確保できる等速継手のセンタリング機構を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の等速継手のセンタリング機構は、第1ヨークの軸部が挿入される軸孔と上記軸孔の中心軸上に中心点を有する球状外周面とを有する球面体と、上記球面体の球状外周面に沿うと共に上記軸孔周りに延在する凹湾曲面状円周軌道を有する外輪と、上記外輪に外嵌され、軸方向の一端が開口し、軸方向の他端が塞がっている第2ヨークの筒部とを備える等速継手のセンタリング機構であって、
上記外輪と上記筒部の開口の間で、上記筒部の内周面に固定され、上記球面体の球状外周面に摺接して、上記筒部の内側に充填された潤滑剤をシールするリング状球面シールを備え、
上記外輪の凹湾曲面状円周軌道の径方向内端と上記第2ヨークの筒部の中心軸との距離を、上記リング状球面シールの摺接面の径方向外端と上記第2ヨークの筒部の中心軸との距離よりも大きくし、
さらに、上記筒部の中心軸を含む平面の法線であると共に上記球面体の中心点を通る直線を傾動中心軸として、上記軸部が上記筒部に対して所定角度だけ傾くことを可能にしたことを特徴としている。
【0012】
この請求項1の発明では、外輪の凹湾曲面状円周軌道の径方向内端と上記中心軸との距離を、上記リング状球面シールの摺接面の径方向外端と上記中心軸との距離よりも大きくした。したがって、等速継手の高速回転時に遠心力によって、第2ヨークの筒部内のグリースがリング状球面シールの摺接面から軸方向一方へ漏れ出した場合でも、筒部の内周面から上記球面シールの摺接面の径方向外端までのレベルに残存したグリースが、外輪の凹湾曲面状円周軌道を潤滑する。したがって、この発明によれば、高速回転した後でも、球面軸受部の潤滑を確保できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0014】
図1に、この発明の等速継手のセンタリング機構の実施の形態を示す。
【0015】
このセンタリング機構は、球面体1と、この球面体1の球状外周面2に装着した外輪3と、この外輪3に外嵌,固定した筒部5を有する。この筒部5は、図1において軸方向左方に延在しているソケットヨーク(図示せず)の先端部をなしている。
【0016】
上記筒部5の底面6の中央に形成された貫通穴7は、栓部材8で塞がれており、筒部5の開口と外輪3の間の筒部5の内周面にはリング状球面シール10が固定されている。このリング状球面シール10は、芯金11とシールリップ12および締付リング13からなる。
【0017】
一方、上記球面体1は、軸方向貫通孔15を有し、この軸方向貫通孔15にピンヨークの軸部16が挿入される。このピンヨークは、図1において軸方向右方に延在している。
【0018】
上記軸部16は先端軸孔17を有し、この軸孔17内にコイルばね18が挿入されている。このコイルばね18は、球面体1の軸方向貫通孔15を形成する内周面と底鍔20とに固定された底板21に当接している。
【0019】
上記底板21の筒部に隣接してニードルころ23が配置されている。このニードルころ23は、球面体1の内周面と軸部16の間の環状スペースに、周方向に複数配列されていて、軸部16に対して球面体1を軸回りに回転自在並びに軸方向に摺動可能に支持する。また、このニードルころ23に隣接する貫通孔15の大径部には環状の軸シール25が配置されている。この軸シール25は、大径部の内周面に固定された芯金26と、この芯金26に固定されたシールリップ27からなる。このシールリップ27は、軸部16の外周面に摺接する。さらに、上記軸部16から延在していてピンヨークの一部を構成する径方向部19の段部19Aには外側リングシール29が固定されており、このリングシール29のシールリップ29Aは、筒部5の外周面5Dに摺接している。
【0020】
そして、この実施形態では、外輪3の凹湾曲面状円周軌道3Aの径方向内端3A−1と筒部5の中心軸Zとの間の距離d1を、リング状球面シール10の摺接面10Aの径方向外端10A−1と上記中心軸Zとの距離d2よりも大きくした。
【0021】
そして、筒部5の内側には、グリース28が充填されている。
【0022】
図2に示すように、この等速継手のセンタリング機構では、筒部5に対して軸部16が、球面体1の中心点P1を貫く紙面の法線を中心軸にして、θ方向に所定角度だけ傾くことができる。そして、図には示さないが、筒部5から軸方向に延在しているソケットヨークに設けた十字軸,軸部16から軸方向に延在しているピンヨークに設けた十字軸,上記2つの十字軸をつなぐカップリングヨークでもって、ダブルカルダン等速ジョイントが構成される。このダブルカルダン等速ジョイントによって、上記ソケットヨークとピンヨークが、上記θ方向に所定角度だけ傾いた状態で、ピンヨークからソケットヨーク(またはソケットヨークからピンヨーク)に回転力を伝達できる。
【0023】
図1に示すように、この実施形態では、外輪3の凹湾曲面状円周軌道3Aの径方向内端3A−1と上記中心軸Zとの距離d1を、上記リング状球面シール10の摺接面10Aの径方向外端10A−1と上記中心軸Zとの距離d2よりも大きくした。したがって、等速継手の高速回転時に遠心力によって、ソケットヨークの筒部5内のグリース28がリング状球面シール10の摺接面10Aから軸方向一方へ漏れ出した場合でも、筒部5の内周面から上記球面シール10の摺接面10Aの径方向外端10A−1までのレベルL1に残存したグリースが、外輪3の凹湾曲面状円周軌道3Aを潤滑できる。したがって、この実施形態によれば、高速回転した後でも、外輪3と球面体1が構成する球面軸受部の潤滑を確保できる。
【0024】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の等速継手のセンタリング機構は、球面体の軸孔に第1ヨークに連なる軸部が挿入され、球面体の球面に外輪が装着される球面軸受を備え、第2ヨークに連なる筒部の内周面に固定された外輪の凹湾曲面状円周軌道の径方向内端と筒部の中心軸との間の距離d1を、外輪と筒部の開口の間で筒部の内周面に固定されたリング状球面シールの摺接面の径方向外端と上記中心軸との距離d2よりも大きくした。
【0025】
したがって、等速継手の高速回転時に遠心力によって、第2ヨークの筒部内のグリースがリング状球面シールの摺接面から軸方向一方へ漏れ出した場合でも、筒部の内周面から上記球面シールの摺接面の径方向外端までのレベルL1に残存したグリースが、外輪の凹湾曲面状円周軌道を潤滑する。したがって、この発明によれば、高速回転した後でも、球面軸受部の潤滑を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の等速継手のセンタリング機構の実施の形態を示す半断面図である。
【図2】 上記実施の形態において、球面体の中心点Pを中心にして、筒部の中心軸に対して軸部の中心軸が所定角度θだけ傾斜した状態を示す半断面図である。
【図3】 従来の等速継手のセンタリング機構の半断面図である。
【図4】 上記従来例において、回転による遠心力でシールからグリースが漏出した場合におけるグリース残存状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…球面体、2…球状外周面、3…外輪、5…筒部、6…底面、7…貫通穴、
8…栓部材、10…球面シール、11…芯金、12…シールリップ、
13…締付リング、15…軸方向貫通孔、16…軸部、17…先端軸孔、
18…コイルばね、20…底鍔、21…底板、23…ニードルころ、
25…軸シール、26…芯金、27…シールリップ。
Claims (2)
- 第1ヨークの軸部が挿入される軸孔と上記軸孔の中心軸上に中心点を有する球状外周面とを有する球面体と、上記球面体の球状外周面に沿うと共に上記軸孔周りに延在する凹湾曲面状円周軌道を有する外輪と、上記外輪に外嵌され、軸方向の一端が開口し、軸方向の他端が塞がっている第2ヨークの筒部とを備える等速継手のセンタリング機構であって、
上記外輪と上記筒部の開口の間で、上記筒部の内周面に固定され、上記球面体の球状外周面に摺接して、上記筒部の内側に充填された潤滑剤をシールするリング状球面シールを備え、
上記外輪の凹湾曲面状円周軌道の径方向内端と上記第2ヨークの筒部の中心軸との距離を、上記リング状球面シールの摺接面の径方向外端と上記第2ヨークの筒部の中心軸との距離よりも大きくし、
さらに、上記筒部の中心軸を含む平面の法線であると共に上記球面体の中心点を通る直線を傾動中心軸として、上記軸部が上記筒部に対して所定角度だけ傾くことを可能にしたことを特徴とする等速継手のセンタリング機構。 - 請求項1に記載の等速継手のセンタリング機構において、
上記外輪の外径寸法と上記リング状球面シールの外径寸法とが略同一であることを特徴とする等速継手のセンタリング機構。
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Family Applications (1)
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1999
- 1999-06-24 JP JP17809899A patent/JP4000720B2/ja not_active Expired - Fee Related
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