JP3847513B2 - ダブルカルダン型等速ジョイント - Google Patents
ダブルカルダン型等速ジョイント Download PDFInfo
- Publication number
- JP3847513B2 JP3847513B2 JP2000031353A JP2000031353A JP3847513B2 JP 3847513 B2 JP3847513 B2 JP 3847513B2 JP 2000031353 A JP2000031353 A JP 2000031353A JP 2000031353 A JP2000031353 A JP 2000031353A JP 3847513 B2 JP3847513 B2 JP 3847513B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yoke
- pin
- receiving member
- spring receiving
- constant velocity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Pivots And Pivotal Connections (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダブルカルダン型の等速ジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダブルカルダン型等速ジョイントとして、図6に示されるものが知られている。すなわち、軸方向に配置したソケットヨーク1とピンヨーク2が、それぞれ十字軸4,5を介して中央部のカップリングヨーク3に連結される。そして、ソケットヨーク1の先端部に形成された筒状スリーブ6がカップリングヨーク3の内方に導入されるとともに、ピンヨーク2の先端部に上記筒状スリーブ6の内周に導入されるピン7が形成されている。また、ソケットヨーク1の筒状スリーブ6の内周に球面座8が嵌合され、ピンヨーク2のピン7にニードル軸受15を介して回転および軸方向に摺動自在に支持される球面体9が上記球面座8に摺接させられている。さらに、ピンヨーク2のピン7には有底円筒部10が形成されるとともに、この有底円筒部10の開口10a側に、球面体9に別体の半径方向内方にのびる中央部が開口されたフランジ状のバネ受け部材60が形成されている。そして、上記有底円筒部10の底部10bとバネ受け部材60間に軸方向に張り出す圧縮コイルバネ11が装着され、上記球面体9を球面座8に常時密接するように付勢されている。なお、12は球面体9と球面座8との摺接面を閉塞するための軸シールであり、13,14はそれぞれ十字軸4,5の摺動部に潤滑剤を供給するためのニップルである。また、上記ピン7に形成された有底円筒部空間にはグリースGが封入され、等速ジョイントの回転中に遠心力を利用してグリースGが球面体9と球面座8の摺接部に供給されて潤滑に供される。なお、23は有底円筒部空間にグリースGを供給するためのニップルであり、24は、ピンヨーク2に取付けられ先端部の内周が筒状スリーブ6の外周に摺接されたダストカバーである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のダブルカルダン型等速ジョイントにおいては、バネ受け部材60が、円周上に切れ目のない環状面であるため、バネ受け部材60の内径面と同一軸方空間が閉塞される構造となり、有底円筒部10内のグリースGが残留して、球面体9と球面座8の摺接部に供給されないという問題がある。
【0004】
本発明は、ダブルカルダン型等速ジョイントにおいて、ピンの有底円筒部内のグリースの移動を可能にして、残留グリースを極力なくすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、請求項1に記載の発明は、中央部に位置するカップリングヨークと、
カップリングヨークに十字軸を介して連結されたソケットヨークと、
カップリングヨークに十字軸を介して連結されたピンヨークと、
ソケットヨークの先端部に形成されカップリングヨークの内方に導入される筒状スリーブと、
ピンヨークの先端部に形成され筒状スリーブの内周に導入されるピンと、
ソケットヨークの筒状スリーブの内周に嵌合された球面座と、
ピンヨークのピンに回転および軸方向に摺動自在に支持され、球面座に摺接する球面体と、
ピンに形成された有底円筒部の開口端部側に、球面体に設けられた半径方向内方に延びるバネ受け部材と、
ピンの有底円筒部の底部とバネ受け部材間に配置され、球面体を球面座に常時密接するよう付勢するバネと、
ピンヨークに取付けられ先端部の内周が筒状スリーブの外周に摺接されたダストカバーと、
を備えるダブルカルダン型等速ジョイントにおいて、
上記バネ受け部材の円周複数箇所に、上記有底円筒部の内径面を境に内側より外側に延びるグリース流通路を形成していることを特徴とする。
【0006】
また、上記バネ受け部材は、請求項2に記載のように、上記球面体と一体のフランジとしてもよい。この場合、部品点数が少なくなる。
【0007】
さらにまた、上記バネ受け部材は、請求項3に記載のように、上記有底円筒部の開口端部に嵌合された球面体と別体のフランジとしてもよい。この場合、球面体の加工が容易となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一実施形態である。なお、ダブルカルダン型等速ジョイントとしては、図6のものと同一のため、要部のみ図示し、同一部品には同一符号を付して、重複説明は省略する。
【0009】
図1の実施形態では、ピンヨーク2のピン7にニードル軸受15を介して回転および軸方向に摺動自在に支持される球面体9に、中央部が開口された半径方向内方に延びるバネ受け部材16が一体に形成されている。このバネ受け部材16には、円周上の複数箇所に、ピン7に形成された有底円筒部10の内径面10cを境にして内側から外側に延びる、すなわち、内径面10cより小径位置から内径面10cより大径位置まで延びるスリット17あるいは孔18が、単独またはその組み合わせで形成されている。例えば、図2のように、バネ受け部材16の内径面16aから有底円筒部10の内径面10cを超える位置まで延びるスリット17、または有底円筒部10の内径面を内外に跨ぐ孔18が形成されている。このスリット17または孔18が有底円筒部内のグリース流通路とされる。
【0010】
図3は別の実施形態であり、ピンヨーク2のピン7にニードル軸受15を介して回転および軸方向に摺動自在に支持される球面体9に、半径方向内方に延びる別体のバネ受け部材19が嵌合固定されている。このバネ受け部材19には、円周上の4等配位置に、ピン7に形成された有底円筒部10の内径面10cを境にして内側から外側に延びる、すなわち、内径面10cより小径位置から内径面10cより大径位置まで延びる軸方向貫通孔20が形成され、有底円筒部内のグリース流通路とされている。例えば図4では、バネ受け部材19は有底円筒部10の開口部を閉塞しており、この状態で十字状にフランジ21が残存するように円周方向4等配に、有底円筒部10の内径面10cを境にして内側から外側に延びる軸方向貫通孔20が形成されている。
【0011】
また、図5に示されるバネ受け部材22は、図4のバネ受け部材19の中央部が開口したもので、図4に比べてよりグリースの流動が容易となる。
【0012】
【発明の効果】
この発明のダブルカルダン型等速ジョイントでは、球面体に形成したバネ受け部材には、バネが内蔵されるピンの有底筒部材の内径面を境に内側から外側に延びるグリース流通路が形成されているため、残存グリースの供給量が極力減少して有効グリース量が増加し、給脂間隔の延長が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のダブルカルダン型等速ジョイントの要部断面図である。
【図2】図1のA矢視からみたバネ受け部材の平面図である。
【図3】本発明の別の実施形態のダブルカルダン型等速ジョイントの要部断面図である。
【図4】図3のB矢視からみたバネ受け部材の平面図である。
【図5】図3のB矢視からみた別のバネ受け部材の平面図である。
【図6】従来のダブルカルダン型等速ジョイントの断面図である。
【符号の説明】
1 ソケットヨーク
2 ピンヨーク
3 カップリングヨーク
4 十字軸
5 十字軸
6 筒状スリーブ
7 ピン
8 球面座
9 球面体
10 有底円筒部
11 バネ
12 軸シール
13 ニップル
14 ニップル
15 ニードル軸受
16 バネ受け部材
17 スリット
18 孔
19 バネ受け部材
20 貫通孔
21 フランジ
22 バネ受け部材
60 バネ受け部材
G グリース
Claims (3)
- 中央部に位置するカップリングヨークと、
カップリングヨークに十字軸を介して連結されたソケットヨークと、
カップリングヨークに十字軸を介して連結されたピンヨークと、
ソケットヨークの先端部に形成されカップリングヨークの内方に導入される筒状スリーブと、
ピンヨークの先端部に形成され筒状スリーブの内周に導入されるピンと、
ソケットヨークの筒状スリーブの内周に嵌合された球面座と、
ピンヨークのピンに回転および軸方向に摺動自在に支持され、球面座に摺接する球面体と、
ピンに形成された有底円筒部の開口端部側に、球面体に設けられた半径方向内方に延びるバネ受け部材と、
ピンの有底円筒部の底部とバネ受け部材間に配置され、球面体を球面座に常時密接するよう付勢するバネと、
ピンヨークに取付けられ先端部の内周が筒状スリーブの外周に摺接されたダストカバーと、
を備えるダブルカルダン型等速ジョイントにおいて、
上記バネ受け部材の円周複数箇所に、上記有底円筒部の内径面を境に内側より外側に延びるグリース流通路を形成していることを特徴とするダブルカルダン型等速ジョイント。 - 上記バネ受け部材は、上記球面体と一体のフランジであることを特徴とする請求項1に記載のダブルカルダン型等速ジョイント。
- 上記バネ受け部材は、上記有底円筒部の開口端部に嵌合された球面体と別体のフランジであることを特徴とする請求項1に記載のダブルカルダン型等速ジョイント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031353A JP3847513B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ダブルカルダン型等速ジョイント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031353A JP3847513B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ダブルカルダン型等速ジョイント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001221246A JP2001221246A (ja) | 2001-08-17 |
JP3847513B2 true JP3847513B2 (ja) | 2006-11-22 |
Family
ID=18556120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000031353A Expired - Fee Related JP3847513B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ダブルカルダン型等速ジョイント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3847513B2 (ja) |
-
2000
- 2000-02-09 JP JP2000031353A patent/JP3847513B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001221246A (ja) | 2001-08-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109312775B (zh) | 插槽组件和制造插槽组件的方法 | |
JP2597539B2 (ja) | 自在継手用の軸受ブッシュのシール装置 | |
JPH07151140A (ja) | ワイパー用の駆動機構における回転シャフト用ベアリング装置 | |
JP2007518042A (ja) | 自在継手のワッシャバッフル | |
JP2012500951A (ja) | クラッチレリーズ軸受 | |
JP3847513B2 (ja) | ダブルカルダン型等速ジョイント | |
JP2003172375A (ja) | 自在継手用ブーツの水等浸入防止構造 | |
KR100828473B1 (ko) | 부동디스크를 갖춘 유체역학적 축베어링 | |
JPS61148926U (ja) | ||
JP3860397B2 (ja) | 回転体用のベントプラグおよびそれを備えたダブルカルダン型等速ジョイント | |
JPH06213251A (ja) | 自動調心型クラッチレリーズ軸受装置 | |
US7261636B2 (en) | Drive | |
JP4038982B2 (ja) | 車両用ハブユニット | |
TWI635977B (zh) | Horizontal valve | |
JP3863406B2 (ja) | ダブルカルダンジョイント | |
JP6601019B2 (ja) | ユニバーサルジョイント | |
CN210889813U (zh) | 三叉式等速万向节用滚动组件 | |
JPH0649939Y2 (ja) | 等速ジョイント | |
JP2004098885A (ja) | 車両用転がり軸受装置 | |
JPH0880704A (ja) | ドライブシャフト | |
JP4090753B2 (ja) | ユニバーサルジョイントのオイルコントローラ | |
JP7015656B2 (ja) | 密封装置 | |
JP3186352B2 (ja) | ステアリング装置用弾性軸継手 | |
JPS621502Y2 (ja) | ||
JP4170716B2 (ja) | トランスミッション・ジョイント用スパイダ組立体および対応するトランスミッション・ジョイント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060414 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060725 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060823 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |