JP4000621B2 - 車両用負荷駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過電圧が発生した場合に、この過電圧から負荷を保護する過電圧保護回路を備えた車両用負荷駆動装置に関し、特に高圧放電灯を点灯する車両用放電灯装置に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
高圧放電灯(以下、ランプという)を点灯する放電灯装置が車両用前照明灯に適用されている。この放電灯装置の回路模式図を図に示す。放電灯装置の点灯はバッテリ300からの電力供給によって成されている。バッテリ300の電圧は、1次側トランス302a及び始動回路301側に設けられた2次側トランス302bによって高圧変換され、コンデンサ303を充電する。そして、コンデンサ303の充電電圧が設定電圧以上になると放電ギャップ304が放電を行い、この放電によってコンデンサ303の充電電圧がトランス305a、305bでさらに高圧変換されてランプ306に印加される。これにより、ランプ306が点灯する。
【0003】
さらに、直流電源回路307に用いるために設けられた2次側トランス302cを介して、1次側のバッテリ300から2次側への電力供給が行われて、ランプ306の点灯が維持される。このとき、バッテリは直流電源であるため、4つのMOSトランジスタ309a〜309dよりなるHブリッジ回路309を備えたインバータ回路310によって直流−交流変換を行い、これによりランプ306の交流点灯を行っている。つまり、Hブリッジ回路309における対角線上にあるMOSトランジスタ309a〜309dを交互に切り換えてオン・オフすることにより上記交流点灯を行っている。
【0004】
このランプ306の交流点灯を行うに際し、Hブリッジ回路309の制御やバッテリ300からの供給電力の制御等は集積回路内に設けられた各制御回路によって行われている。例えば、PWM制御回路312は集積回路内に形成されるが、MOSトランジスタ311の導通・遮断制御を行っており、これによってトランス302aに流れる1次電流を制御して、バッテリ300からの供給電力の制御を行っている。
【0005】
ここで、集積回路(負荷)内に設けられた各制御回路はバッテリ300からの印加電圧により駆動されているが、ロードダンプ等の過電圧から集積回路を保護できるように、従来においてはバッテリ300にパワーツェナーダイオード313を並列接続して、所定電圧以上が集積回路に印加されないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パワーツェナーダイオード313は上記過電圧に耐えうる程度の電気容量が必要とされるためコスト高となる。
本発明は上記問題に鑑みたもので、パワーツェナーダイオードに代えて、安価な回路構成で過電圧を防止できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記パワーツェナーダイオードがコスト高になる理由は、ロードダンプ等の過電圧エネルギーを全てパワーツェナーダイオードで消費しなければならない為、大きな電力容量のパワーツェナーダイオードが必要とされるためであり、電力容量の小さいツェナーダイオードによって放電灯装置を過電圧から保護できる回路構成にすれることによりコスト削減を図ることができる。
【0008】
従って、図4に示すように比較的高耐圧である従来のパワーツェナーダイオードに代えて、比較的電力容量の小さいツェナーダイオード83aに抵抗81aを直列接続した回路構成を採用することが考えられる。この場合には、ツェナーダイオード83aのカソード側電圧を集積回路内の各制御回路の電源電圧としており、抵抗81aを介して集積回路内の各制御回路に電流が流れ込むようになっている。
【0009】
しかしながら、電力容量の小さいツェナーダイオード83aで過電圧保護を行うためには、上記抵抗81aをある程度大きな抵抗値のものにする必要があり、常に抵抗202に電流が流れるような上記回路構成においては、抵抗81aでの電圧降下が許容できないものになるという問題がある。
このような問題を鑑みて、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、バッテリ(1)からの印加電圧が所定のしきい値電圧以上である場合に、抵抗(81)及びツェナーダイオード(83)に電流を流して過電圧が発生していることを検出する手段(77)と、過電圧が検出された時にこの過電圧を分圧する手段(79)とを有てなる過電圧保護回路(16)を備え、過電圧保護回路(16)が集積回路(73)に備えられた定電圧回路(75)の前段に配置され、過電圧が発生していいることを検出する手段(77)にて過電圧が検出されたときに、分圧する手段(79)にて分圧された過電圧を定電圧回路(75)にて定電圧化するようになっていることを特徴とする。
【0010】
このように、過電圧が検出された時に過電圧を分圧することにより、集積回路(73)にかかる印加電圧を集積回路(73)に備えられた制御回路(9〜15)の耐圧以下の電圧にすることができる。これにより、集積回路(73)を過電圧から保護することができる。過電圧を検出する手段として、ツェナーダイオード(83)と電流制限抵抗(81)を直列接続している。過電圧が発生したときにツェナーダイオード(83)に流れる電流は、過電圧を分圧する手段(79)のスイッチ素子を駆動するための電流であるため数ミリアンペア〜数十ミリアンペアあれば良く、抵抗(81)にて前記電流値になるように制限している。このため、電力容量の大きなパワーツェナーダイオードを用いる必要がなくコスト削減を図ることができる。
【0011】
過電圧を検出する手段として、ツェナーダイオード(83)に抵抗(81)をまた、過電圧を検出する手段における抵抗(81)とツェナーダイオード(83)には、過電圧が発生したとき以外には電流が流れないため、過電圧が発生していないときにおける抵抗(81)の電力消費を防止することができる。
また、請求項3に記載の発明においては、ツェナーダイオード(83)のツェナー電圧を超える過電圧が電源ラインに発生すると過電圧検出回路(77)に第1の抵抗(81)に応じた電流が流れ、過電圧検出回路(77)に電流が流れると、分圧回路(79)の半導体スイッチング素子(91、93)が導通して、過電圧が第2の抵抗(87)と第3の抵抗(89)により分圧される。ここで、定電圧回路(75)は第2の抵抗(87)と第3の抵抗(89)との接続点に接続されているため、これら第2、第3の抵抗(87、89)で分圧された過電圧が供給される。
【0012】
よって、ツェナーダイオード(83)によりロードダンプ等の過電圧エネルギーを全て消費する必要がないため硬化なパワーツェナーダイオードを用いることなく、安価な回路構成で集積回路(73)に過電圧が印加されることを防止することができる。なお、負荷駆動装置は、車両用放電灯(2)の点灯を制御する各種の制御回路を駆動する車両用放電灯装置に適用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。なお、本実施形態は本発明の放電灯装置100を車両用前照灯に適用したものである。図1に本実施形態における放電灯装置100の全体構成図、図2に本実施形態における放電灯装置100の制御系のブロック図を示す。
【0014】
1は車両に搭載された直流電源(以下、バッテリという、定格電圧(バッテリ電圧VB)12V)であり、1aは電源端子、1bはアース端子、2は車両前照灯であるメタルハライドランプ等の高圧放電灯(以下、ランプという)である。SWは、車室内に設けられ、使用者の操作により、上記ランプ2の点灯消灯を設定する点灯スイッチである。50は、放電灯装置100に過電流が流れたときに溶断するヒューズである。
【0015】
放電灯装置100は、図1に示すように逆接保護回路3、平滑回路4、フライバックトランス29を有する直流電源回路5、テークオーバー回路6、Hブリッジ回路7aを含むインバータ回路7、始動回路8等の回路機能部を有する。
本実施形態では、図2に示すように上記回路機能部を制御する制御回路として、PWM(パルス幅変調)制御回路9、後述のランプ電圧VLおよびランプ電流ILに基づいて、ランプ電力を所望電力に制御するランプパワー制御回路10、上記Hブリッジ回路7aを制御するHブリッジ制御回路11等を有する。
【0016】
また、本実施形態では、上記制御回路としてその他に、ランプ電圧VLを所定のタイミングでサンプリングおよびホールドするサンプルホールド回路12、ランプ点灯開始時に、上記始動回路8を制御して、ランプ2に高電圧を印加させてランプ2を電極間で絶縁破壊させる高電圧発生制御回路13、放電灯装置100が後述の異常状態となったときに、上記Hブリッジ制御回路11を通じてHブリッジ回路7aを制御するフェイルセーフ回路14と、ランプ2のコネクタ35の外れを検出するコネクタ外れ検出回路15とを有している。
【0017】
さらに、各制御回路9〜15の駆動電力はバッテリ電圧VB等に基づいて行われるが、1次側電圧が過電圧となった際に、この過電圧から各制御回路9〜15を保護するための過電圧保護回路16も放電灯装置100には備えられている。ここで、先ず、放電灯装置100の点灯動作の概略を説明する。上記点灯スイッチSWがオンされると、フライバックトランス29にてバッテリ電圧VBが昇圧され、これにより、Hブリッジ回路7aを通じて始動回路8のコンデンサ53が充電される。そして、コンデンサ53が充電されると、始動回路8にて充電された電荷が放電されて、トランス47にてさらに高電圧化された電圧がランプ2に印加され、ランプ2が電極間で絶縁破壊し点灯されるようになる。
【0018】
その後、ランプ2が点灯すると、Hブリッジ回路7aによりランプ2への放電電圧の極性(放電電流の向き)を交互に切り換えることで、ランプ2を交流点灯させる。
次に、上記回路機能部および上記制御回路の構成の概略について簡単に説明する。
【0019】
逆接保護回路3は、抵抗17、コンデンサ19、およびMOSトランジスタ12とからなる。逆接保護回路3は、後述する電源端子に負極性の高電圧が発生したときに、MOSトランジスタ21を保護するものである。また、バッテリ1を極性が逆にして車両に取り付けるといった逆接時には、ヒューズ50を溶断しないようにするものである。
【0020】
平滑回路4は、上記電源端子1aに発生する電圧を平滑するものであり、コンデンサ23、25と、コイル27とからなるコンデンサ入力型平滑回路(チョーク入力型平滑回路)である。
直流電源回路5は、一次側と二次側とが共に巻線で構成されたフライバックトランス29を有している。フライバックトランス29は、バッテリ側に配された一次巻線29aと、ランプ2側に配された二次巻線29bを有している。また、フライバックトランス29は、図1に示すように一次巻線29aと二次巻線29bとは電気的に導通可能となっている。直流電源回路5には、上記PWM回路9によりスイッチング制御されるMOSトランジスタ31が設けられている。上記一次巻線29aの一次電流は、このMOSトランジスタ31により制御される。
【0021】
つまり、フライバックトランス29は、MOSトランジスタ31がオンのときには、一次巻線29aに一次電流が流れることで、一次巻線29aにエネルギーが蓄えられるようになっている。そして、フライバックトランス29は、MOSトランジスタ31がオフになると、一次巻線29aのエネルギーを二次巻線29bに供給するようになっている。
【0022】
また、直流電源回路5の二次巻線29bには、整流用のダイオード33と、平滑用コンデンサ35が設けられている。
テークオーバー回路6は、コンデンサ37と抵抗39とからなる。コンデンサ37は、上記点灯スイッチSWがオンされると電荷が充電されるようになっている。テークオーバー回路6は、上記始動回路8によりランプ2を電極間で絶縁破壊させたのち、速やかにアーク放電に移行させるものである。
【0023】
インバータ回路7は、フライバックトランス29の二次巻線29b側に設けられ、バッテリ1からの電力を交流変換することで、ランプ2を交流点灯させるものである。
インバータ回路7を構成するHブリッジ回路7aは、ランプ2の放電電流の向きを交互に反転させるものである。Hブリッジ回路7aは、Hブリッジ状に配置された複数のブリッジ用半導体スイッチング素子をなす4つのMOSトランジスタ41a〜41dを有する。これら4つのMOSトランジスタ41a〜41dは、図中43a、43bにて示すブリッジ駆動回路(本例ではIC素子、以下、IC素子という)によって制御される。
【0024】
ブリッジ制御回路11は、IC素子43a、43bを制御することで、Hブリッジ回路7aのうち対角線上にあるMOSトランジスタ41a、41dがオフ状態であるときは、対角線上にあるMOSトランジスタ41b、41cをオン状態に切換制御し、MOSトランジスタ41b、41cがオン状態であるときは、MOSトランジスタ41aと41dをオフ状態に切換制御する。この結果、ランプ2の放電電流の向きが交互に切り換わる、言い換えるとランプ2の印加電圧(放電電圧)の極性が反転することで、ランプ2は交流点灯する。
【0025】
Hブリッジ回路7aは、ランプ点灯開始時には長い一定周期でMOSトランジスタ41a〜41dをオン・オフさせ、その後は短い一定周期でMOSトランジスタ41a〜41dをオン・オフさせるようになっている。なお、図中45は、Hブリッジ回路7aを点灯始動時に発生する高圧パルスから保護する保護用のコンデンサである。
【0026】
始動回路8は、ランプ2を点灯開始させるものであって、上記Hブリッジ回路7aの中点電位点と、アース端子1bとの間に設置されている。始動回路8は、一次巻線47aと二次巻線47bとからなるトランス47、ダイオード49、51、コンデンサ53、抵抗55、および一方向性半導体素子であるサイリスタ57とからなる。
【0027】
サイリスタ57は、上記点灯スイッチSWがオンされたときには、オフとなっており、これにより、コンデンサ53は充電を開始する。その後、上記高電圧発生制御回路13によりサイリスタ57がオンとされる。この結果、コンデンサ53は放電を開始する。すると、コンデンサ53に蓄えられたエネルギーが、トランス47を通じて高電圧化されることで、ランプ2に高電圧が印加される。この結果、ランプ2は、電極間で絶縁破壊し点灯する。
【0028】
PWM制御回路9は、鋸歯状波に対するスレッショルドレベルを可変にすることで、上記MOSトランジスタ31のオン・オフ時間、つまりデューティー比を制御するものである。
ランプパワー制御回路10は、ランプ電流ILと、上記サンプルホールド回路12によってサンプルホールドされたランプ電圧VLとに基づいて、ランプ電力が所望値となるように制御するものである。なお、ランプ電流ILは、Hブリッジ回路7aに設けられた電流検出用抵抗59にて検出される。
【0029】
本実施形態におけるランプパワー制御回路10によるランプパワー制御は、以下のようなものである。
ランプパワー制御回路10は、ランプ2の点灯開始時にランプ2の電極温度が低いと、ランプ2に立ち消えが生じ易いので、ランプ電力を大きな値(例えば75W)として電極温度を迅速に高め、電極温度が徐々に高くなると、ランプ電力を徐々に低下させていき、ランプ2が安定状態になるとランプ電力を所定値(35W)一定に制御するものである。
【0030】
また、ランプ電圧VLが高電圧(例えば400V)となってランプ2の点灯が開始された直後では、ランプ電圧VLは最も小さくなり、その後ランプ電圧VLは徐々に大きくなる。一方、ランプ電流ILは、ランプ2の点灯が開始された直後には、ランプ電圧VLに反して徐々に小さくなる。
そして、このようなランプパワー制御を行うために、上記PWM制御回路9は、上記ランプパワー制御回路10の指令信号を受けて、上記MOSトランジスタ31のオン・オフのディーティ比を可変することで、ランプ電力を制御する。
【0031】
上記サンプルホールド回路12は、ランプ電圧VLのうち、Hブリッジ回路7aの切換時に発生する後述の過渡電圧をマスクし、上記ランプパワー制御回路10による制御を精度良く行うものである。
上記フェイルセーフ回路14は、放電灯装置100に何らかの異常が生じたときに、上記PWM制御回路9の制御を停止するとともに、Hブリッジ回路7aのMOSトランジスタ41a〜41dの導通を全てオフするものである。
【0032】
なお、上記制御回路9〜15は、全て図示しない集積回路内に設けられている。
次に、図3に、図2に示す過電圧保護回路16の回路構成図を示す。以下、図3に基づき過電圧保護回路16について説明する。
過電圧保護回路16は、集積回路73に備えられた各制御回路9〜15を過電圧から保護するものである。この過電圧保護回路16は、1次側電圧が所定のしきい値電圧になると過電圧検出を行う過電圧検出回路77と、1次側電圧がしきい値電圧になったときに1次側電圧を分圧する分圧回路79とを備えている。そして、この過電圧保護回路16を介して印加された1次側電圧がこの定電圧回路75で定電圧化され、各制御回路9〜15の駆動電圧に使用される。
【0033】
過電圧検出回路77は、比較的抵抗値が大きな抵抗81とツェナーダイオード83及び抵抗85で構成されている。このツェナーダイオード83のツェナーダイ電圧によって上記しきい値電圧が設定されている。また、抵抗81は電流I制限用としてツェナーダイオード83に直列に設けられており、これによってツェナーダイオード83の耐圧を低くする事ができる。なお、抵抗85はリーク防止のための逆バイアス抵抗である。
【0034】
また、分圧回路79は、抵抗87、89及びダーリントン接続されたNPNトランジスタ91、93で構成されている。
次に、このように構成された過電圧保護回路16の作動について説明する。
1次側電圧が所定のしきい値電圧未満の時には、ツェナーダイオード83は電流を流さないため、ダーリントン接続されたNPNトランジスタ91、93がオンしない。このため、集積回路73内の定電圧回路75に印加される電圧VICは、1次側電圧から抵抗87での電圧降下を差し引いた電圧となる。
【0035】
そして、1次側電圧が所定電圧以上に上昇すると、ツェナーダイオード83がツェナー降伏によって電流を流し、NPNトランジスタ91、93がオンする。このため、集積回路73内の定電圧回路75に印加される電圧VICは、1次側電圧が抵抗87及び抵抗89で分圧された電圧となる。なお、このとき分圧された電圧が各制御回路9〜15の耐圧以下になるように、抵抗87及び抵抗89の抵抗値を設定する必要がある。
【0036】
なお、集積回路73の中に定電圧回路75や各制御回路9〜15等を形成したものを示したが、ツェナーダイオード83、抵抗85及びNPNトランジスタ91、93等の過電圧保護回路16の構成要素も集積回路73の中に形成しても良い。この場合には、これらの各構成要素を集積回路の他の部分と共に形成すれば良いため、よりコスト削減を図ることができる。
【0037】
このように、分圧回路79にて過電圧を分圧しているため、集積回路73に過電圧が印加されないようにすることができる。
これにより、比較的高耐圧のパワーツェナーダイオードを用いなくても、集積回路73の中の各制御回路9〜15を過電圧から保護することができ、コスト削減を図ることができる。また、過電圧検出回路77における抵抗81には、過電圧が発生したとき以外には電流がほとんど流れないようになっているため、過電圧が発生していないときにおける抵抗81の電力消費を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用負荷駆動装置を放電灯装置に適用したときの回路構成図である。
【図2】図1に放電灯装置における制御系を示す模式図である。
【図3】図2に示す過電圧保護回路16の回路模式図である。
【図4】車両用負荷駆動装置の回路模式図である。
【図5】従来における放電灯装置の回路模式図である。
【符号の説明】
1…バッテリ、2…ランプ、9〜15…制御回路、16…過電圧保護回路、
75…定電圧回路、77…過電圧検出回路、79…分圧回路、81…抵抗、
83…ツェナーダイオード、87、89…抵抗、
91、93…NPNトランジスタ。

Claims (3)

  1. 車両用バッテリ(1)からの印加電圧によって定電圧を形成する定電圧回路(75)および前記定電圧回路(75)にて形成された前記定電圧が供給されることで駆動される制御回路(9〜15)が備えられた負荷となる集積回路(73)と、
    直列接続された抵抗(81)とツェナーダイオード(83)を有してなり、前記車両用バッテリ(1)から印加電圧が所定のしきい値電圧以上である場合に、前記抵抗(81)及びツェナーダイオード(83)に電流を流して過電圧が発生していることを検出する手段(77)と、前記過電圧が検出された時に、前記過電圧を分圧する手段(79)とを有してなる過電圧保護回路(16)を備え、
    該過電圧保護回路(16)が前記集積回路(73)に備えられた前記定電圧回路(75)の前段に配置され、過電圧が発生していいることを検出する手段(77)にて前記過電圧が検出されたときに、前記分圧する手段(79)にて分圧された過電圧を前記定電圧回路(75)にて定電圧化することを特徴とする車両用負荷駆動装置。
  2. 前記過電圧を分圧する手段(79)は、前記抵抗(81)及びツェナーダイオード(83)に流れた電流によって電気的に導通される半導体スイッチング素子(91、93)を備えており、前記半導体スイッチング素子(91、93)の電気的導通によって前記過電圧の分圧が行われるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用負荷駆動装置。
  3. 車両用バッテリ(1)からの印加電圧によって定電圧を形成する定電圧回路(75)および前記定電圧回路(75)にて形成された前記定電圧が供給されることで駆動される制御回路(9〜15)が備えられた負荷となる集積回路(73)と、
    前記定電圧回路(75)の前段に配置された過電圧保護回路(16)を備え、
    該過電圧保護回路(16)は、前記車両用バッテリ(1)に電気的に接続される電源ラインに過電圧が発生していることを検出する過電圧検出手段(77)と、前記過電圧検出回路(77)により過電圧が検出されたとき、前記過電圧を分圧した電圧を前記集積回路(73)に備えられた前記定電圧回路(75)に供給する分圧回路(79)とを備え、
    前記過電圧検出回路(77)は、一端が前記電源ラインに、他端がアースに電気的に接続されている第1の抵抗(81)とツェナーダイオード(83)との直列回路からなり、
    前記分圧回路(79)は、前記過電圧検出回路(77)と並列に設けられており、第2の抵抗(87)と第3の抵抗(89)と半導体スイッチング素子(91、93)との直列回路からなると共に、前記第2の抵抗(87)と前記第3の抵抗(89)との接続点は前記定電圧回路(75)と電気的に接続されており、前記半導体スイッチング素子(91、93)は、前記過電圧検出回路(77)に流れる電流により導通し、前記定電圧回路(75)に前記第2の抵抗(87)と前記第3の抵抗(89)により分圧された電圧を前記定電圧回路(75)に供給することを特徴とする車両用負荷駆動装置。
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