JP3999952B2 - 化合物半導体デバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、化合物半導体デバイスとして、CD(コンパクト・ディスク)、MD(ミニ・ディスク)用のピックアップに用いられる半導体レーザ素子の需要は益々拡大しており、特性ばらつきが少なく信頼性に優れた半導体レーザ素子が要求されている。半導体レーザ素子の基本構造としてダブルヘテロ接合構造が用いられていたが、光出力の高出力化や、しきい電流の低電流化の要求に伴い、例えばキャリア閉じ込め領域と光閉じ込め領域とを分離した、分離閉じ込めヘテロ構造(SCH:separate confinement heterostructure)や、活性領域に量子井戸を形成した、多重量子井戸(MQW:multi quantum well)構造を持つものが用いられるようになった。これらの積層構造で最も薄い半導体層の厚さは数十Å〜数百Åであるため、これまで半導体層形成法として一般的であった液相エピタキシ法に代わって、最近は、層厚制御が容易な有機金属気相成長(MOCVD:metal organic chemical vapor deposition)法や分子線エピタキシ(MBE:molecular beam epitaxy)法などの気相エピタキシ法が使われている。
【0003】
一般的に、それらの半導体層の厚さは成長時間を設定することによって制御される。具体的には、化合物半導体デバイスに用いられる半導体層の材料を予めモニタ用ウエハ上に堆積し、堆積した層の厚さを成長時間で除算してその成長レートを求める。そして、実際に化合物半導体デバイスを作製する段階で、上記成長レートを元にして、その半導体層が所定の目標層厚に成長されるように、成長時間を設定する。
【0004】
ここで、堆積した層の厚さを測定する従来の方法としては、
i) ウエハをへき開して、堆積した層の断面を走査電子顕微鏡などで直接観察する方法や、
ii) 堆積した層を選択的にエッチングして、その段差を接触式段差計で測定する方法
などが知られている。
iii) また、特開平1−98215号公報には、薄膜結晶の層厚をフォトルミネッセンス法によって非破壊で測定する方法が開示されている。これによれば、エピタキシャル基板上に、GaAs井戸層をAlGaAsバリア層で挟み込んでなる量子井戸構造を形成し、フォトルミネッセンス法によって前記井戸層からの発光波長を測定する。この発光波長は井戸層の厚さに対応しているので、発光波長から井戸層の厚さを求めることができる。井戸層の厚さが50Å〜100Åの範囲内であれば、特に精度良く井戸層の厚さを求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザ素子の特性ばらつきを低減するためには、積層構造をなす各半導体層の厚さを正確に制御することが重要となる。例えば記録再生の高速化のため光ディスク用光源として半導体レーザ素子の高出力化が進んでいるが、高出力の半導体レーザ素子では、光学系との結合効率を上げるため、ヘテロ接合面に垂直な方向の放射角(これを「垂直放射角」と呼ぶ。)を16°〜19°と小さくし、かつ垂直放射角のばらつきを小さくするように放射角を制御することが重要となってくる。現在高出力半導体レーザ素子に用いられているSCH,MQW構造では、垂直放射角は、活性層とクラッド層の屈折率差や光閉じ込めを行っているガイド層の厚さに依存している。ガイド層の厚さは通常270Å〜300Åの範囲内に設定され、数Åオーダで制御する必要がある。そのためにはガイド層の成長レートを正確に求めなければならない。
【0006】
しかしながら、ウエハをへき開して、堆積した層の断面を走査電子顕微鏡で観察し層厚を測定する方法(上記i)では、観察できるようにするために層厚を少なくとも0.5μm以上にする必要があるため、実際のガイド層の厚さの約20倍の層厚から求めた成長レートに基づいて、ガイド層の成長時間を設定することになる。この方法では、電子顕微鏡での層厚の読み取り誤差を避けることができず、また、ガイド層の実際の厚さでの成長レートと観察用の層厚での成長レートとの間のズレも存在する。このため、この方法に基づいてÅオーダの層厚制御をすることは難しい。
【0007】
また、堆積した層を選択的にエッチングして、その段差を接触式段差計で測定する方法(上記ii)は、堆積した層のうち例えばガイド層のみを選択的にエッチングするための適当なエッチャントが存在しない場合は、適用ができない。
【0008】
また、前記特開平1−98215号公報の方法(上記iii)は、AlGaAsのような三元混晶からなる井戸層には適用できない。即ち、三元混晶からなる井戸層の場合、井戸層からの発光波長を決める因子としては井戸層の厚さと組成(Al混晶比)とがあり、それぞれ独立に変化する。このため、上記方法ではこの2つの因子を確定することができないのである。また井戸層の厚さが200Å程度になると井戸層の厚さに対して発光波長の変化が小さくなるので、フォトルミネッセンス測定による測定誤差が大きくなる。
【0009】
そこで、この発明の課題は、化合物半導体層の厚さを正確に制御できる化合物半導体デバイス製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明の化合物半導体デバイス製造方法は、
所定の成長法により目標層厚に成長されるべき或る化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法であって、
上記化合物半導体層のための成長時間を決定する工程は、
モニタ用ウエハ上に、量子準位と層厚とが1対1に対応する材料からなる第1量子井戸層を形成するとともに、上記第1量子井戸層に対して材料および厚さが同じである第2量子井戸層と上記化合物半導体層に対して材料が同じであるモニタ用化合物半導体層とを一定周期で複数回繰り返し成長して積層を形成するステップと、
上記第1量子井戸層の上記量子準位を反映したフォトルミネッセンスを測定して、上記第1量子井戸層の厚さを求めるステップと、
X線回折法により上記積層内の第2量子井戸層とモニタ用化合物半導体層との空間的周期を測定するステップと、
上記測定した空間的周期から上記求めた第1量子井戸層の厚さを差し引いて上記モニタ用化合物半導体層の厚さを求め、このモニタ用化合物半導体層の厚さから算出される成長レートから上記化合物半導体層の成長時間を決定するステップを有することを特徴とする。
【0012】
この発明の化合物半導体デバイス製造方法によれば、作製すべきデバイスに含まれる化合物半導体層が目標層厚に成長されるように、上記化合物半導体層の成長時間を精度良く決定できる。したがって、上記化合物半導体層の厚さを正確に目標層厚に制御することができる。
【0013】
一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法は、上記第1量子井戸層を上記積層内のモニタ用化合物半導体層よりもバンドギャップの広い層で挟んだ状態に形成することを特徴とする。
【0014】
この一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法では、第1量子井戸層のフォトルミネッセンスを容易に測定できる。したがって、その測定値から第1量子井戸層の厚さを精度良く求めることができる。
【0015】
一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法は、上記第1量子井戸層及び第2量子井戸層の材料はGaAsであることを特徴とする。
【0016】
GaAsは量子準位と層厚とが1対1に対応する。したがって、上記第1量子井戸層及び第2量子井戸層の材料として好適に用いられる。
【0017】
一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法は、上記第1量子井戸層及び第2量子井戸層は厚さ25Å乃至30ÅのGaAsからなり、上記モニタ用化合物半導体層は厚さ170Å乃至200ÅのAlxGa1−xAs(x=0.35)からなり、上記第1量子井戸層をAlxGa1−xAs層(x=0.48)で挟んだ状態に形成することを特徴とする。
【0018】
この一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法では、第1量子井戸層のフォトルミネッセンスを容易に測定できる。したがって、その測定値から第1量子井戸層の厚さを精度良く求めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0022】
図2(D)は、この発明の化合物半導体デバイス製造方法を適用して作製すべきリッジ型半導体レーザ素子(SCH−MQWレーザ素子)の断面構造を示している。この図2(D)中、1はn型GaAs基板、2はn型GaAsバッファ層(層厚0.5μm)、3はn型AlxGa1−xAs第1クラッド層(x=0.46、層厚2.7μm)、4はn型AlxGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)、5はノンドープAlxGa1−xAs第1光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)、6はノンドープAlxGa1−xAs量子井戸活性層、7はノンドープAlxGa1−xAs第2光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)、8はp型AlxGa1−xAs第1クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)、9はp型GaAsエッチングストップ層(層厚26Å)、10はp型AlxGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚1.3μm)、11はp型GaAsキャップ層(層厚0.75μm)、13はn型AlxGa1−xAs電流ブロック層(x=0.7、層厚1.0μm)、14はn型GaAs電流ブロック層(層厚0.3μm)、15はp型GaAs平坦化層(層厚0.7μm)、16はp型GaAsコンタクト層(層厚50μm)、17はp電極、18はn電極をそれぞれ示している。上記各括弧内に示した層厚は目標層厚である。
【0023】
このAlGaAs系材料からなる半導体レーザ素子は、発振波長が780nm〜786nm、垂直放射角分布が16°〜19°程度になることを予定したものである。各層2〜11、13〜16は、上記各括弧内に示した目標層厚になるようにMOCVD法によって結晶成長される。AlGaAsガイド層5,7やAlGaAsクラッド層3,4,8,10、GaAsキャップ層11などの厚さが目標層厚になるように制御するためには、実際の結晶成長の前に予め、それらの層の成長レートを正確に求めておく必要がある。
【0024】
(1)まず、AlxGa1−xAs(x=0.35、層厚280Å)からなるガイド層5,7の成長レートを求めるものとする。
【0025】
▲1▼ 具体的には、図3に示すように、n型GaAs基板26上に、MOCVD法によって成長レートモニタ用の層を積層する。この例では、第1AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)22と、第2GaAs量子井戸層(層厚26〜30Å)20と上記ガイド層5,7に対応するモニタ用AlxGa1−xAs層(x=0.35、層厚170〜200Å)21とを一定周期で8回繰り返し成長してなる積層25と、第2AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)23と、第1GaAs量子井戸層(層厚26〜30Å)19と、第3AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.4μm)24とをこの順に堆積する。ここで注目すべきは、成長レートを求めるべきガイド層5,7の混晶比とAlxGa1−xAs層21の混晶比とを同一に設定するとともに、ガイド層5,7の厚さとAlxGa1−xAs層21の厚さとを同程度に設定していることである。また、後述する測定上の便宜のために、第1GaAs量子井戸層19の成長時間と第2GaAs量子井戸層20の成長時間とを同一に設定している。
【0026】
▲2▼ 次に、第1GaAs量子井戸層19の厚さを求める。
【0027】
そのために、フォトルミネッセンス法によって第1GaAs量子井戸層19からの発光波長を測定する。図4は、その測定結果を示している。GaAs量子井戸層の量子準位に対応する層厚とフォトルミネッセンス発光波長との間には、図5に示すような1対1の対応関係があることが分かっている。よって、図4中で強度ピークを示す発光波長から、第1GaAs量子井戸層19の厚さを求めることができる。
【0028】
▲3▼ 次に、積層25における第2GaAs量子井戸層20とAlxGa1−xAs層21との空間的周期を求める。
【0029】
詳しくは、第3クラッド層24、第1GaAs量子井戸層19および第2クラッド層23をエッチングにより除去して、ウエハ最上面に第2GaAs量子井戸層20が露出するようにする。このウエハを用いてX線回折測定を行う。図6は、その測定結果を示している。この図6中の測定波形には、GaAs基板のピークと、AlGaAsのピークと、サテライトピークとが含まれている。このサテライトピークの間隔から第2GaAs量子井戸層20とAlxGa1−xAs層21との空間的周期を求めることができる。
【0030】
▲4▼ さて、第1GaAs量子井戸層19と第2GaAs量子井戸層20とは既述のように成長時間が同一に設定されているので、互いに同じ層厚になっている。したがって、上記▲3▼で求めた第2GaAs量子井戸層20とAlxGa1−xAs層21との空間的周期から、上記▲2▼で求めた第1GaAs量子井戸層19の厚さを差し引けば、AlxGa1−xAs層21の厚さが求められる。そして、AlxGa1−xAs層21の厚さを成長時間で割算すれば、AlxGa1−xAs層21の成長レートを求めることができる。このAlxGa1−xAs層21の成長レートは、上記ガイド層5,7の成長レートに相当する。
【0031】
(2)また、図2(D)中に示したn型AlGaAsクラッド層3,4やp型AlGaAsクラッド層8,10、p型GaAsキャップ層11の成長レートを求める。
【0032】
これらの層3,4,8,9,11は、ガイド層5,7とは異なり、Åオーダの層厚制御を必要としないため、従来法で成長レートを求めることができる。例えば、n型AlGaAsクラッド層3,4やp型AlGaAsクラッド層8,10、p型GaAsキャップ層11に対応するクラッド層、キャップ層をモニタ用ウエハ上に1μm程度堆積した後、ウエハをへき開して、堆積した層の断面を走査電子顕微鏡などで直接観察して層厚を求める(従来法i)。そして、求めた層厚を成長時間で割算すれば、成長レートを求めることができる。
【0033】
(3)次に、上記各層3,4,5,7,8,9,11の目標層厚を、上記(1)(2)で求めた各層3,4,5,7,8,9,11の成長レートで割算して、各層3,4,5,7,8,9,11の成長時間を決める。
【0034】
(4)この後、実際に上記半導体レーザ素子の作製を行う。
【0035】
▲1▼ まず、図1(A)に示すように、n型GaAs基板1上に、上記(3)で決定した成長時間でMOCVD法により順次結晶成長を行う。
【0036】
すなわち、n型GaAs基板1上に、n型GaAsバッファ層(層厚0.5μm)2、n型AlxGa1−xAs第1クラッド層(x=0.46、層厚2.7μm)3、n型AlxGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)4、ノンドープAlxGa1−xAs第1光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)5、ノンドープAlxGa1−xAs量子井戸活性層6、ノンドープAlxGa1−xAs第2光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)7、p型AlxGa1−xAs第1クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)8、p型GaAsエッチングストップ層(層厚26Å)9、p型AlxGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚1.3μm)10、p型GaAsキャップ層(層厚0.75μm)11を、この順に成長する。各層3,4,5,7,8,9,11の成長時間は正確な成長レートに基づいて決定されたものであるから、各層3,4,5,7,8,9,11の厚さを精度良く目標層厚に制御することができる。
【0037】
▲2▼ 次に、図1(B)に示すように、フォトリソグラフィ法などによりキャップ層11上に、図1(B)の紙面に垂直な方向に延びるストライプ状のレジスト12を形成する。続いて、このレジスト12をマスクとして、硫酸系エッチング液とフッ酸を用いてp型GaAsキャップ層11およびp型AlxGa1−xAs第2クラッド層10をエッチングして、レジスト12直下にキャップ層11および第2クラッド層10の一部からなるリッジを形成する。レジスト12を除去した後、図2(C)に示すように、この上に再度のMOCVD法によりn型AlxGa1−xAs電流ブロック層(x=0.7、層厚1.0μm)13、n型GaAs電流ブロック層(層厚0.3μm)14、p型GaAs平坦化層(層厚0.7μm)15を成長する。次に、リッジ上以外の部分にフォトリソグラフィ法でレジスト(図示せず)を形成して、平坦化層15、電流ブロック層14および13のうちリッジ上に堆積した不要な部分をアンモニア系および硫酸系エッチング液を用いてエッチングする。そのレジストを除去した後、図2(D)に示すように、この上にMOCVD法によりp型GaAsコンタクト層(層厚50μm)16を成長させる。
【0038】
▲3▼ 次に、ウエハの裏面(GaAs基板面)に研磨やエッチングを施して、ウエハの厚さを100μmにする。この後、ウエハの裏面にn電極18、ウエハの表面にp電極18を形成する。そして、ウエハをリッジのストライプと垂直な方向にへき開してバー状に分割する。この分割により現れたレーザ光出射面(両面)にそれぞれ絶縁膜をコーティングして、半導体レーザ素子(SCH−MQWレーザ素子)を完成する。
【0039】
図7(A)(B)は、ガイド層の成長レートを従来法で決めて作製したレーザ素子の垂直放射角分布と、本実施形態により作製したレーザ素子の垂直放射角分布とを対比して示している。本発明によるレーザ素子(図7(B))では発振波長が780〜786nmで垂直放射角分布が16°〜19°となり、従来法によるもの(図7(A))に比して、ばらつきを低減することができた。この結果、素子の歩留りを高めることができた。
【0040】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の化合物半導体デバイス製造方法によれば、作製すべきデバイスに含まれる化合物半導体層が目標層厚に成長されるように、上記化合物半導体層の成長時間を精度良く決定できる。したがって、上記化合物半導体層の厚さを正確に目標層厚に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法の
工程を示す図である。
【図2】 この発明の一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法の
工程を示す図である。
【図3】 成長レートモニタ用ウエハの断面構造を示す図である。
【図4】 フォトルミネッセンス法によって上記成長レートモニタ用ウエハにおける第1GaAs量子井戸層19からの発光波長を測定した結果を示す図である。
【図5】 GaAs層のフォトルミネッセンス法による発光波長と層厚との間の関係を示す図である。
【図6】 上記成長レートモニタ用ウエハにおける積層25のX線回折測定結果を示す図である。
【図7】 ガイド層の成長レートを従来法で決めて作製したレーザ素子の垂直放射角分布と、本実施形態により作製したレーザ素子の垂直放射角分布とを対比して示す図である。
【符号の説明】
1,26 n型GaAs基板
5 ノンドープAlxGa1−xAs第1光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)
6 ノンドープAlxGa1−xAs量子井戸活性層
7 ノンドープAlxGa1−xAs第2光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)
19 第1GaAs量子井戸層(層厚26〜30Å)
20 第2GaAs量子井戸層(層厚26〜30Å)
21 AlxGa1−xAs層(x=0.35、層厚170〜200Å)
22 第1AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)
23 第2AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)
24 第3AlxGa1−xAsクラッド層(x=0.48、層厚0.4μm)
25 積層
Claims (4)
- 所定の成長法により目標層厚に成長されるべき或る化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法であって、
上記化合物半導体層のための成長時間を決定する工程は、
モニタ用ウエハ上に、量子準位と層厚とが1対1に対応する材料からなる第1量子井戸層を形成するとともに、上記第1量子井戸層に対して材料および厚さが同じである第2量子井戸層と上記化合物半導体層に対して材料が同じであるモニタ用化合物半導体層とを一定周期で複数回繰り返し成長して積層を形成するステップと、
上記第1量子井戸層の上記量子準位を反映したフォトルミネッセンスを測定して、上記第1量子井戸層の厚さを求めるステップと、
X線回折法により上記積層内の第2量子井戸層とモニタ用化合物半導体層との空間的周期を測定するステップと、
上記測定した空間的周期から上記求めた第1量子井戸層の厚さを差し引いて上記モニタ用化合物半導体層の厚さを求め、このモニタ用化合物半導体層の厚さから算出される成長レートから上記化合物半導体層の成長時間を決定するステップを有することを特徴とする化合物半導体デバイス製造方法。 - 請求項1に記載の化合物半導体デバイス製造方法において、
上記第1量子井戸層を上記積層内のモニタ用化合物半導体層よりもバンドギャップの広い層で挟んだ状態に形成することを特徴とする化合物半導体デバイス製造方法。 - 請求項1または2に記載の化合物半導体デバイス製造方法において、
上記第1量子井戸層及び第2量子井戸層の材料はGaAsであることを特徴とする化合物半導体デバイス製造方法。 - 請求項1に記載の化合物半導体デバイス製造方法において、
上記第1量子井戸層及び第2量子井戸層は厚さ25Å乃至30ÅのGaAsからなり、
上記モニタ用化合物半導体層は厚さ170Å乃至200ÅのAlxGa1−xAs(x=0.35)からなり、
上記第1量子井戸層をAlxGa1−xAs層(x=0.48)で挟んだ状態に形成することを特徴とする化合物半導体デバイス製造方法。
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