JP3888927B2 - 化合物半導体デバイス製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】
近年、化合物半導体デバイスとして、CD(コンパクト・ディスク)、MD(ミニ・ディスク)用のピックアップに用いられる半導体レーザ素子の需要は益々拡大しており、特性ばらつきが少なく信頼性に優れた半導体レーザ素子が要求されている。半導体レーザ素子の基本構造としてダブルヘテロ接合構造が用いられていたが、光出力の高出力化や、しきい電流の低電流化の要求に伴い、例えばキャリア閉じ込め領域と光閉じ込め領域とを分離した、分離閉じ込めヘテロ構造(SCH:separate confinement heterostructure)や、活性領域に量子井戸を形成した、多重量子井戸(MQW:multi quantum well)構造を持つものが用いられるようになった。これらの積層構造で最も薄い半導体層の厚さは数十Å〜数百Åであるため、これまで半導体層形成法として一般的であった液相エピタキシ法に代わって、最近は、層厚制御が容易な有機金属気相成長(MOCVD:metal organic chemical vapor deposition)法や分子線エピタキシ(MBE:molecular beam epitaxy)法などの気相エピタキシ法が使われている。
【0003】
例えばリッジ型半導体レーザ素子は、図1(A)〜図2(D)に示すようにして製造されている。まず図1(A)に示すように、MOCVD法により、n型GaAs基板1上にn型GaAsバッファ層(層厚0.5μm)2、n型AlGa1−xAs第1クラッド層(x=0.46、層厚2.7μm)3、n型AlGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)4、ノンドープAlGa1−xAs第1光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)5、ノンドープAlGa1−xAs量子井戸活性層6、ノンドープAlGa1−xAs第2光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)7、p型AlGa1−xAs第1クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)8、p型GaAsエッチングストップ層(層厚26Å)9、p型AlGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚1.3μm)10、p型GaAsキャップ層(層厚0.75μm)11を順に成長する。量子井戸活性層6は、互いに組成(混晶比x)が異なる厚さ数十Åのウエル層、バリヤ層、ガイド層の積層からなる。次に図1(B)に示すように、フォトリソグラフィ法などにより図1(B)の紙面に垂直な方向に延びるストライプ状のレジスト12を形成した後、このレジスト12の両側のp型GaAsキャップ層11およびp型AlGa1−xAs第2クラッド層10をエッチングして除去する。これにより、p型GaAsキャップ層11およびp型AlGa1−xAs第2クラッド層10の一部からなるリッジを形成する。レジストを除去した後、再度のMOCVD法により、図2(C)に示すようにリッジの両側に、電流を狭窄するために高抵抗或いはn型AlGa1−xAs電流ブロック層(x=0.7、層厚1.0μm)13、n型GaAs電流ブロック層(層厚0.3μm)14、p型GaAs平坦化層15を積層させる。次に、リッジ上以外の部分にフォトリソグラフィ法でレジスト(図示せず)を形成して、電流ブロック層13,14、p型平坦化層15のうちリッジ上の不要な部分をエッチングして除去する。そのレジストを除去した後、図2(D)に示すようにp型GaAsコンタクト層(層厚50μm)16を成長させる。その後、ウエハの裏面にn型電極18、ウエハの表面にp型電極17を形成する。
【0004】
一般的に、MOCVD法やMBE法では半導体層の厚さは成長時間を設定することによって制御される。具体的には、化合物半導体デバイスに用いられる半導体層の材料を予めモニタ用ウエハ上に堆積し、堆積した層の厚さを成長時間で除算してその成長レートを求める。そして、実際に化合物半導体デバイスを作製する段階で、上記成長レートを元にして、その半導体層が所定の目標層厚に成長されるように、成長時間を設定する。
【0005】
ここで、堆積した層の厚さを測定する従来の方法としては、
i) ウエハをへき開して、堆積した層の断面を走査電子顕微鏡などで直接観察する方法や、
ii) 堆積した層を選択的にエッチングして、その段差を接触式段差計で測定する方法
などが知られている。
iii) また、特開平1−98215号公報には、薄膜結晶の層厚をフォトルミネッセンス法によって非破壊で測定する方法が開示されている。これによれば、エピタキシャル基板上に、GaAs井戸層をAlGaAsバリア層で挟み込んでなる量子井戸構造を形成し、フォトルミネッセンス法によって前記井戸層からの発光波長を測定する。この発光波長は井戸層の厚さに対応しているので、発光波長から井戸層の厚さを求めることができる。井戸層の厚さが50Å〜100Åの範囲内であれば、特に精度良く井戸層の厚さを求めることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザ素子の特性ばらつきを低減するためには、積層構造をなす各半導体層の厚さを正確に制御することが重要となる。例えば記録再生の高速化のため光ディスク用光源として半導体レーザ素子の高出力化が進んでいるが、高出力の半導体レーザ素子では、光学系との結合効率を上げるため、ヘテロ接合面に垂直な方向の放射角(これを「垂直放射角」と呼ぶ。)を16°〜19°と小さくし、かつ垂直放射角のばらつきを小さくするように放射角を制御することが重要となってくる。現在高出力半導体レーザ素子に用いられているSCH,MQW構造では、垂直放射角は、多重量子井戸活性層とクラッド層の屈折率差や光閉じ込めを行っているガイド層の厚さに依存している。多重量子井戸活性層を構成するウエル層、バリヤ層、ガイド層の厚さは数十Åに設定され、またガイド層の厚さは通常270Å〜300Åの範囲内に設定されるため、これらの層の厚さは、数Åオーダで制御する必要がある。そのためには、これらの層の成長レートを正確に求めなければならない。
【0007】
しかしながら、ウエハをへき開して、堆積した層の断面を走査電子顕微鏡で観察し層厚を測定する方法(上記i)では、観察できるようにするために層厚を少なくとも0.5μm以上にする必要があるため、実際のガイド層の厚さの約20倍の層厚から求めた成長レートに基づいて、ガイド層の成長時間を設定することになる。この方法では、電子顕微鏡での層厚の読み取り誤差を避けることができず、また、ガイド層の実際の厚さでの成長レートと観察用の層厚での成長レートとの間のズレも存在する。このため、この方法に基づいてÅオーダの層厚制御をすることは難しい。
【0008】
また、堆積した層を選択的にエッチングして、その段差を接触式段差計で測定する方法(上記ii)は、堆積した層のうち例えばガイド層のみを選択的にエッチングするための適当なエッチャントが存在しない場合は、適用ができない。
【0009】
また、前記特開平1−98215号公報の方法(上記iii)は、AlGaAsのような三元混晶からなる井戸層には適用できない。即ち、三元混晶からなる井戸層の場合、井戸層からの発光波長を決める因子としては井戸層の厚さと組成(Al混晶比)とがあり、それぞれ独立に変化する。このため、上記方法ではこの2つの因子を確定することができないのである。また井戸層の厚さが200Å程度になると井戸層の厚さに対して発光波長の変化が小さくなるので、フォトルミネッセンス測定による測定誤差が大きくなる。
【0010】
なお、多重量子井戸(MQW)構造などの、互いに組成が異なる複数種類の化合物半導体層が一定周期で複数回繰り返して積層された周期構造については、X線回折のサテライト反射を利用した空間的周期の測定方法が確立されている。しかし、この測定方法では、個々の化合物半導体層の厚さを直接知ることはできない。
【0011】
そこで、この発明の課題は、化合物半導体層の厚さを正確に制御できる化合物半導体デバイス製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明の化合物半導体デバイス製造方法は、所定の成長法により目標層厚に成長されるべき、互いに組成が異なる第1組成および第2組成の化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法であって、
上記各化合物半導体層のための成長時間を決定する工程は、
同一のウエハ上に、
第1組成の化合物半導体層と第2組成の化合物半導体層とをそれぞれ一定の成長時間で複数回繰り返し成長してなる第1の周期構造と、
上記第1の周期構造の最上層とは組成が異なる層と、
第1組成の化合物半導体層を上記第1の周期構造の第1組成の化合物半導体層の成長時間と同じ成長時間、第2組成の化合物半導体層を上記第1の周期構造の第2組成の化合物半導体層の成長時間と異なる成長時間で複数回繰り返し成長してなる第2の周期構造と
をこの順に連続して形成し、
X線回折法により上記二つの周期構造を併せた測定データを得、
上記第2の周期構造と、その直下の上記第1の周期構造の最上層とは組成が異なる上記層とをエッチングして除去した後、
X線回折法により、上記ウエハ上に残された第1の周期構造についての測定データを得て、上記第1の周期構造の空間的周期を求め、
上記二つの周期構造を併せた測定データから上記第1の周期構造についての測定データ を差し引いて、上記第2の周期構造についての空間的周期を求め、
上記第1の周期構造の空間的周期と第2の周期構造の空間的周期との差に基づいて上記第2組成の化合物半導体層の成長レートを求めるとともに、上記第1組成の化合物半導体層の成長レートを求めることを特徴とする。
【0013】
この発明の化合物半導体デバイス製造方法によれば、作製すべきデバイスに含まれる第1組成の化合物半導体層、第2組成の化合物半導体層の成長レートを精度良く求めることができる。したがって、上記第1組成の化合物半導体層、第2組成の化合物半導体層の厚さを正確に目標層厚に制御することができる。したがって、作製された半導体レーザ素子によれば、従来に比して放射特性のばらつき、特に垂直放射角のばらつきが低減される。この結果、素子の歩留りが高まる。
【0014】
この一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法では、上記第1の周期構造と、上記第1の周期構造の最上層とは組成が異なる層と、上記第2の周期構造とを同一のウエハ上にこの順に連続して形成するので、上記二つの周期構造やそれらの間に挟まれた上記層を形成するための、有機金属気相成長(MOCVD)装置や分子線エピタキシ(MBE)装置を用いた実際の成長工程(作業)が1回で済む。したがって、第1組成の化合物半導体層、第2組成の化合物半導体層の成長レートを求めるのに要する工程の数を低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0016】
この発明の化合物半導体デバイス製造方法を適用して図2(D)に示したリッジ型半導体レーザ素子(SCH−MQWレーザ素子)を作製するものとする。この図2(D)中、1はn型GaAs基板、2はn型GaAsバッファ層(層厚0.5μm)、3はn型AlGa1−xAs第1クラッド層(x=0.46、層厚2.7μm)、4はn型AlGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)、5はノンドープAlGa1−xAs第1光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)、6はノンドープAlGa1−xAs量子井戸活性層、7はノンドープAlGa1−xAs第2光ガイド層(x=0.35、層厚280Å)、8はp型AlGa1−xAs第1クラッド層(x=0.48、層厚0.2μm)、9はp型GaAsエッチングストップ層(層厚26Å)、10はp型AlGa1−xAs第2クラッド層(x=0.48、層厚1.3μm)、11はp型GaAsキャップ層(層厚0.75μm)、13はn型AlGa1−xAs電流ブロック層(x=0.7、層厚1.0μm)、14はn型GaAs電流ブロック層(層厚0.3μm)、15はp型GaAs平坦化層(層厚0.7μm)、16はp型GaAsコンタクト層(層厚50μm)、17はp電極、18はn電極をそれぞれ示している。上記各括弧内に示した層厚は目標層厚である。量子井戸活性層6は、互いに組成(混晶比x)が異なる厚さ数十ÅのノンドープAlGa1−xAsウエル層、ノンドープAlGa1−xAsバリヤ層、ノンドープAlGa1−xAsガイド層の積層からなる。
【0017】
このAlGaAs系材料からなる半導体レーザ素子は、発振波長が780nm〜786nm、垂直放射角分布が16°〜19°程度になることを予定したものである。各層2〜11、13〜16は、上記各括弧内に示した目標層厚になるようにMOCVD法によって結晶成長される。AlGaAs量子井戸活性層6、AlGaAsガイド層5,7、AlGaAsクラッド層3,4,8,10、GaAsキャップ層11などの厚さが目標層厚になるように制御するためには、実際の結晶成長の前に予め、それらの層の成長レートを正確に求めておく必要がある。
【0018】
参考例1
この発明の基礎となる参考例では、量子井戸活性層6がAlGa1−xAsウエル層(x=0.11、層厚80Å)、AlGa1−xAsバリヤ層(x=0.35、層厚50Å)、AlGa1−xAsガイド層(x=0.35、層厚300Å)からなるものとし、これらの層の成長レートを求めるものとする。上記各括弧内に示した層厚は目標層厚である(以下同様。)。この例では、ウエル層とバリヤ層、ガイド層とが互いに組成(混晶比x)が異なる。バリヤ層とガイド層とは、混晶比xが同じ値0.35で、目標層厚のみが互いに異なる。したがって、第1組成の化合物半導体層を混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層とし、第2組成の化合物半導体層を混晶比x=0.35のAlGa1−xAs層として、これら2種類の層の成長レートを求めるものとする。
【0019】
i) 具体的には、図3(A)(B)に示すように、ウエハとしてのn型GaAs基板19上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)20を形成し、続いて、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)22と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.35、層厚50Å)23とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長して第1の周期構造21を形成する。
【0020】
一方、図3(C)(D)に示すように、別のウエハとしてのn型GaAs基板19′上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)20′を形成し、続いて、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)22′と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.35、層厚100Å)25とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長して第2の周期構造24を形成する。ここで注目すべきは、目標層厚の同一から分かるように、AlGa1−xAs層22の成長時間とAlGa1−xAs層22′の成長時間とを同一に設定する一方、目標層厚の相異から分かるように、AlGa1−xAs層23の成長時間とAlGa1−xAs層25の成長時間とを互いに異なる設定にしていることである。
【0021】
ii 次に、X線回折法により第1の周期構造21の空間的周期d、第2の周期構造24の空間的周期dをそれぞれ測定する。
【0022】
このX線回折法の測定データ(観測された波形)には、図4中に示すように、GaAs基板のピーク、AlGaAsのピーク、サテライトピークが含まれる。サテライトピークの間隔dから第1の周期構造21の空間的周期d、第2の周期構造24の空間的周期dをそれぞれ求めることができる。
【0023】
iii 次に、測定した第1の周期構造21の空間的周期dと第2の周期構造24の空間的周期dとの差に基づいて、第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.35のAlGa1−xAs層23,25の成長レートを求める。
【0024】
詳しくは、既述のようにAlGa1−xAs層22の成長時間とAlGa1−xAs層22′の成長時間とを同一に設定したので、AlGa1−xAs層22の厚さhとAlGa1−xAs層22′の厚さh′とは等しいと考えられる(つまり、h=h′)。したがって、第2の周期構造24の空間的周期dと第1の周期構造21の空間的周期dとの差(d−d)は、AlGa1−xAs層25の厚さhとAlGa1−xAs層23の厚さhとの差(h−h)に等しい(つまり、d−d=h−h)。よって、AlGa1−xAs層23,25の成長レートrは、次式(1)
=(h−h)/Δt=(d−d)/Δt …(1)
により算出される。なお、Δtは、AlGa1−xAs層25の成長時間とAlGa1−xAs層23の成長時間との差を表している。
【0025】
iv 次に、第1組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層22,22′の成長レートを求める。
【0026】
詳しくは、AlGa1−xAs層22,22′の成長レートrは、次式(2)
=h/t=(d−h)/t=(d−r)/t …(2)
により算出される。なお、tはAlGa1−xAs層22の成長時間、tはAlGa1−xAs層23の成長時間をそれぞれ表している。この成長レートrは、次式(3)
=h′/t=(d−h)/t=(d−r′)/t
…(3)
によっても算出される。なお、t′はAlGa1−xAs層25の成長時間を表している。測定誤差に起因して式(2)の右辺の値と式(3)の右辺の値との間に差が生じた場合は、それらの値の平均をとるのが望ましい。
【0027】
このようにした場合、作製すべきデバイスに含まれる第1組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層の成長レートr、第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.35のAlGa1−xAs層の成長レートrをそれぞれ精度良く求めることができる。したがって、これらの層の厚さを正確に目標層厚に制御することができる。
【0028】
実際に、このようにして求めた成長レートr、rを元にして、量子井戸活性層6を構成するAlGa1−xAsウエル層(x=0.11、層厚80Å)、AlGa1−xAsバリヤ層(x=0.35、層厚50Å)、AlGa1−xAsガイド層(x=0.35、層厚300Å)が各括弧内の目標層厚に成長されるように、成長時間を設定した。そして、図1(A)〜図2(D)に示した手順でSCH−MQWレーザ素子を作製したところ、発振波長が780〜786nmで垂直放射角分布が16°〜19°となり、従来法によるものに比して、ばらつきを低減することができた。この結果、素子の歩留りを高めることができた。
【0029】
実施例
この例では、図5(A)に示すように、n型GaAs基板119上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)120を形成した後、図3中の第1の周期構造21に相当する第1の周期構造121を形成する。同一のn型GaAs基板119上に連続して、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)120′を形成し、続いて、図3中の第2の周期構造24に相当する第2の周期構造124を形成する。第1の周期構造121は、図5(B)に示すように、図3中の第1の周期構造21と全く同じに、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)122と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.35、層厚50Å)123とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長した構造になっている。同様に、第2の周期構造124は、図5(C)に示すように、図3中の第2の周期構造24と全く同じに、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)122′と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.35、層厚100Å)125とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長した構造になっている。
【0030】
次に、X線回折法により、上記二つの周期構造121,124を併せた測定データを得る。その後、第2の周期構造124とその直下のAlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)120′をエッチングして除去する。
【0031】
次に、X線回折法により、n型GaAs基板119上に残された第1の周期構造121についての測定データを得て、第1の周期構造121の空間的周期dを求める。
【0032】
次に、上記二つの周期構造を併せた測定データから第1の周期構造121についての測定データを差し引いて、上記第2の周期構造についての空間的周期dを求める。
【0033】
この後、上記式(1)を用いて、第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.35のAlGa1−xAs層123,125の成長レートrを算出する。また、上記式(2)(3)のいずれか一方または両方を用いて、第1組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層122,122′の成長レートrを算出する。
【0034】
実際に、このようにして求めた成長レートr、rを元にして、量子井戸活性層6を構成するAlGa1−xAsウエル層(x=0.11、層厚80Å)、AlGa1−xAsバリヤ層(x=0.35、層厚50Å)、AlGa1−xAsガイド層(x=0.35、層厚300Å)が各括弧内の目標層厚に成長されるように、成長時間を設定した。そして、図1(A)〜図2(D)に示した手順でSCH−MQWレーザ素子を作製したところ、発振波長が780〜786nmで垂直放射角分布が16°〜19°となり、従来法によるものに比して、ばらつきを低減することができた。この結果、素子の歩留りを高めることができた。
【0035】
このでは、第1の周期構造121と第2の周期構造124とを同一のウエハ119上にこの順に連続して形成するので、上記二つの周期構造121,124やそれらの間に挟まれたクラッド層120′を形成するための、有機金属気相成長(MOCVD)装置(その他、分子線エピタキシ(MBE)装置などでも良い。)を用いた実際の成長工程(作業)が1回で済む。したがって、第1組成の化合物半導体層、第2組成の化合物半導体層の成長レートを求めるのに要する工程の数を低減できる。
【0036】
参考例2
この例では、図2(D)中に示した量子井戸活性層6がAlGa1−xAsウエル層(x=0.11、層厚80Å)、AlGa1−xAsバリヤ層(x=0.36、層厚50Å)、AlGa1−xAsガイド層(x=0.33、層厚300Å)からなるものとし、これらの層の成長レートを求めるものとする。この例では、ウエル層とバリヤ層とガイド層とが全て互いに組成(混晶比x)が異なる。したがって、第1組成の化合物半導体層を混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層とし、第2組成の化合物半導体層を混晶比x=0.36のAlGa1−xAs層とし、第3組成の化合物半導体層を混晶比x=0.33のAlGa1−xAs層として、これら3種類の層の成長レートを求めるものとする。
【0037】
i) 具体的には、図6(A)(B)に示すように、ウエハとしてのn型GaAs基板219上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)220を形成し、続いて、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)222と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.36、層厚50Å)227とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長して第1の周期構造226を形成する。
【0038】
また、図6(C)(D)に示すように、別のウエハとしてのn型GaAs基板219′上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)220′を形成し、続いて、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1− As層(x=0.11、層厚80Å)222′と第2組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.36、層厚100Å)228とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長して第2の周期構造236を形成する。ここで注目すべきは、目標層厚の同一から分かるように、AlGa1−xAs層222の成長時間とAlGa1−xAs層222′の成長時間とを同一にする一方、目標層厚の相異から分かるように、AlGa1−xAs層227の成長時間とAlGa1−xAs層228の成長時間とを互いに異なる設定にしていることである。
【0039】
また、図6(E)(F)に示すように、別のウエハとしてのn型GaAs基板219″上に、MOCVD法により、AlGa1−xAsクラッド層(x=0.50、層厚0.2μm)220″を形成し、続いて、第1組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.11、層厚80Å)222″と第3組成の化合物半導体層としてのAlGa1−xAs層(x=0.33、層厚50Å)229とをそれぞれ一定の成長時間で8回繰り返し成長して第3の周期構造246を形成する。ここで注目すべきは、目標層厚の同一から分かるように、AlGa1−xAs層222,222′の成長時間とAlGa1−xAs層222″の成長時間とを同一に設定していることである。
【0040】
ii 次に、X線回折法により第1の周期構造226の空間的周期d、第2の周期構造236の空間的周期d、第1の周期構造246の空間的周期dをそれぞれ測定する。
【0041】
iii 次に、上記式(1)を用いて、第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.36のAlGa1−xAs層227,228の成長レートrを算出する。また、上記式(2)(3)のいずれか一方または両方を用いて、第1組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層222,222′の成長レートrを算出する。この成長レートrはAlGa1−xAs層222″の成長レートでもある。
【0042】
また、第3組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.33のAlGa1−xAs層229の成長レートrを、次式(4)
=h/t=(d−h″)/t=(d−h)/t
=(d−r)/t …(4)
によって算出する。なお、tはAlGa1−xAs層222の成長時間、tはAlGa1−xAs層229の成長時間をそれぞれ表している。
【0043】
このようにして3種類の層、つまり混晶比がそれぞれx=0.11、x=0.36、x=0.33のAlGa1−xAs層の成長レートを精度良く求めることができる。
【0044】
成長時間を決定すべき化合物半導体層が4種類である場合は、さらに、第1組成の化合物半導体層と第4組成の化合物半導体層とをそれぞれ一定の成長時間で複数回繰り返し成長して第4の周期構造を形成して、X線回折法により第4の周期構造の空間的周期も併せて測定する。そして、上記式(4)と同様の式を用いて、第4組成の化合物半導体層の成長レートを求めれば良い。
【0045】
このように、成長時間を決定すべき化合物半導体層がn種類(nは3以上の自然数)ある場合は、その中の互いに異なる2種類の化合物半導体層をそれぞれ一定の成長時間で複数回繰り返し成長してなる周期構造をn種類、つまり成長時間を決定すべき化合物半導体層の種類分だけ形成する。そして、第n組成の化合物半導体層の成長レートまで順次求めれば良い。なお、各周期構造を形成するとき、2種類の化合物半導体層の一方を常に第1組成の化合物半導体層とすれば、2種類の化合物半導体層をランダムに抽出する場合に比して、第3組成以降の化合物半導体層の成長レートを算出するとき、測定誤差が入り込むのを排除できる。したがって、第3組成以降の化合物半導体層の成長レートを精度良く求めることができる。この結果、n種類の化合物半導体層を含む化合物半導体デバイスを作製する場合に、各化合物半導体層の厚さを正確に目標層厚に制御できる。
【0046】
なお、この実施形態では、成長時間を決定すべき化合物半導体層がAlGaAs、つまり3元系材料である場合について述べたが、当然ながらこれに限られるものではない。この発明は、例えば赤色レーザに用いられるInGaAlPなどの4元系材料その他の様々な材料について、好適に適用できる。
【0047】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の化合物半導体デバイス製造方法によれば、作製すべきデバイスに含まれる化合物半導体層が目標層厚に成長されるように、上記化合物半導体層の成長時間を精度良く決定できる。したがって、上記化合物半導体層の厚さを正確に目標層厚に制御することができる。
【0048】
したがって、作製された半導体レーザ素子によれば、従来に比して放射特性のばらつき、特に垂直放射角のばらつきを低減できる。この結果、素子の歩留りを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な化合物半導体デバイス製造方法の工程を示す図である。
【図2】 一般的な化合物半導体デバイス製造方法の工程を示す図である。
【図3】 この発明の基礎となる参考例1の化合物半導体デバイス製造方法で作製する成長レートモニタ用ウエハの断面構造を例示する図である。
【図4】 X線回折法により、2種類の化合物半導体層を一定周期で複数回繰り返し成長して形成された周期構造の空間的周期を測定した結果(波形)を示す図である。
【図5】 この発明の一実施形態の化合物半導体デバイス製造方法で作製する成長レートモニタ用ウエハの断面構造を例示する図である。
【図6】 参考例2の化合物半導体デバイス製造方法で作製する成長レートモニタ用ウエハの断面構造を例示する図である。
【符号の説明】
19,19′,119,219,219′,219″ n型GaAs基板
21,121,226 第1の周期構造
24,124,236 第2の周期構造
246 第3の周期構造
22,22′,122,122′,222,222′,222″ 第1組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.11のAlGa1−xAs層
23,25,123,125 第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.35のAlGa1−xAs層
227,228 第2組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.36のAlGa1−xAs層
229 第3組成の化合物半導体層としての混晶比x=0.33のAlGa1−xAs層

Claims (1)

  1. 所定の成長法により目標層厚に成長されるべき、互いに組成が異なる第1組成および第2組成の化合物半導体層を含むデバイスを作製する化合物半導体デバイス製造方法であって、
    上記各化合物半導体層のための成長時間を決定する工程は、
    同一のウエハ上に、
    第1組成の化合物半導体層と第2組成の化合物半導体層とをそれぞれ一定の成長時間で複数回繰り返し成長してなる第1の周期構造と、
    上記第1の周期構造の最上層とは組成が異なる層と、
    第1組成の化合物半導体層を上記第1の周期構造の第1組成の化合物半導体層の成長時間と同じ成長時間、第2組成の化合物半導体層を上記第1の周期構造の第2組成の化合物半導体層の成長時間と異なる成長時間で複数回繰り返し成長してなる第2の周期構造と
    をこの順に連続して形成し、
    X線回折法により上記二つの周期構造を併せた測定データを得、
    上記第2の周期構造と、その直下の上記第1の周期構造の最上層とは組成が異なる上記層とをエッチングして除去した後、
    X線回折法により、上記ウエハ上に残された第1の周期構造についての測定データを得て、上記第1の周期構造の空間的周期を求め、
    上記二つの周期構造を併せた測定データから上記第1の周期構造についての測定データを差し引いて、上記第2の周期構造についての空間的周期を求め
    上記第1の周期構造の空間的周期と第2の周期構造の空間的周期との差に基づいて上記第2組成の化合物半導体層の成長レートを求めるとともに、上記第1組成の化合物半導体層の成長レートを求めることを特徴とする化合物半導体デバイス製造方法。
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