JP3999447B2 - スクータ型車両の車体フレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スクータ型車両の車体フレーム構造、特に、車体前部側の車体フレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からスクータ型車両には、車体骨格となる車体フレームが設けられると共に、このフレームに各種カバーが載置されている。これらカバーには、乗員の足載せ部が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものにあっては、カバーを支持する複数のステーや足載せ部の複数の荷重受けをメインフレームから延出していたため、これらの複数の部品が必要となると共に、フレーム幅等の大型化を招いていた。
【0004】
そこで、この発明は、部品点数の削減を図った上で、カバーの支持及び、足載せ部の荷重を有効に負担することができるスクータ型車両の車体フレーム構造を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、ヘッドパイプ及び該ヘッドパイプから後方に向けて延長される下フレームを含む車体フレームと、前記ヘッドパイプの左右両側方側に配置されたフロントフォークパイプと、カバー部材と、該カバー部材を支持するカウルステーとを備え、前記カバー部材は、ハンドルとシートとの間の低床な足載せ部から前方上方に連続した前方足載せ部を備えたレッグシールドと、カウリングとを有するスクータ型車両であって、前記ヘッドパイプには、回動する前記各フロントフォークパイプの間から前方に延びる前方ステーが固定されると共に、該前方ステーから前記フロントフォークパイプの回動範囲より前方において車幅方向に左右延長パイプが延長され、前記カウルステーは、前記左右延長パイプの左右両端部側と前記下フレームとに接続され、それぞれ前記フロントフォークパイプの回動範囲の外側位置及び前記下フレームより車幅方向外側の位置を通るように配設され、前記前方足載せ部が前記カウルステーに固定され、前記前方足載せ部の荷重を前記カウルステーで受けるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、カウルステーの上下方向の中間部には、前方に凸となるように湾曲する前側水平パイプが架設されると共に、後方に凸となるように湾曲する後側水平パイプが架設され、前記前側水平パイプ及び後側水平パイプが前記フロントフォークパイプの外側を取り囲むように配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記左右延長パイプ及び前記カウルステーにより、一方の前記下フレーム側から他方の前記下フレーム側まで連続した形状となることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0008】
[発明の実施の形態1]
図1乃至図50には、この発明の実施の形態を示す。この発明の実施の形態では、発明箇所を含む自動二輪車であるスクータ型車両の全体について説明する。
【0009】
まず構成について説明すると、この実施の形態のスクーター型車両は、概略的には、ハンドル1とシート2の間等に低床な足載せ部81bを有し、この足載せ部81bにエンジン4が車体フレーム5(以下「フレーム5」という)に固定されて配設され、このエンジン4の後端部にピボット軸7を介してリヤアーム8が上下揺動自在に配置され、このリヤアーム8の後端部に後輪10が支持され、更に、エンジン4とリヤアーム8との間にリヤクッション9が介装されている。
【0010】
また、骨格であるフレーム5は、図11及び図12等に示すように、前端部に筒状のヘッドパイプ5aが設けられ、このヘッドパイプ5aから後方に向けて上フレーム5bと、下フレーム5hとが延長されている。
【0011】
この上フレーム5bは、ヘッドパイプ5aから後方で、斜め下方に向けて左右一対延長されると共に、図8等に示すように、これら一対の上フレーム5bの後端部に2枚の板金をもなか状に接合してなる箱状部5cを介して、上フレーム5bより径の細い後パイプ5dが後方で、斜め上方に向けて延長されている。さらに、これら一対の後パイプ5dに車幅方向に沿うクロスメンバ5eが架設され、又、その後パイプ5dにはバックステー5fの前端部がブラケット5gを介して固定され、このバックステー5fの後端部が後パイプ5dの後部側に直接固定されている。
【0012】
また、下フレーム5hも左右一対に設けられ、ヘッドパイプ5aから斜め下方に向けて延長され、この下フレーム5hと前記上フレーム5bとが補強フレーム5jで接続されている。
【0013】
そして、このフレーム5のヘッドパイプ5aには、ハンドル1の操向軸11が挿通されて回転自在に支持されている。そして、この操向軸11の前記ヘッドパイプ5aから突出した上端部11aが、クラウンハンドル13を介して左右のフロントフォークパイプ14,14に連結されると共に、この操向軸11の前記ヘッドパイプ5aから突出した下端部11bが、アンダーブラケット16を介して左右のフロントフォークパイプ14,14に連結されている(図11参照)。
【0014】
そして、そのクラウンハンドル13にハンドル1が取り付けられている。このハンドル1はハンドルカバー6で覆われ、このハンドルカバー6内にグリップウオーマ17の配線18及びカプラ19が配設されている(図14参照)。
【0015】
また、前記フロントフォークパイプ14は、テレスコピック式で、上部のインナーチューブ14aが下部のアウターチューブ14bに軸方向にスライド自在に挿入されると共に、このインナーチューブ14aが図示省略のスプリングにより上方に付勢され、そのアウターチューブ14bの下端部に前輪20が支持されている。
【0016】
一方、エンジン4の上部は、そのクランクケース4aを前記上フレーム5bと後パイプ5dの間の箱状部5c、バックステー5fの下端部のブラケット5gに、ボルト止めされている。また、前記一対の下フレーム5hの後端部は扁平に押し潰されると共に、この後端部に板状のブラケット5mがそれぞれ固定され、このブラケット5mにエンジン4のクランクケース4aの前下部が取り付けられている。このブラケット5mには、サイドスタンド162が回動自在に配設されている。
【0017】
そして、このエンジン4の上側には、フレーム5に支持された状態で、燃料タンク27と、この燃料タンク27の後ろ側に位置する荷物収納箱29とが配置され、更に、これらの上側にシート2が前端のヒンジ32を中心に回動自在に設けられている。
【0018】
一方、前記フレーム5のヘッドパイプ5aの前方には、図7等に示すように、エアクリーナ34がヘッドパイプ5aに固定されて配設され、このエアクリーナ34と前記エンジン4とが吸気ダクト35を介して連結されている。
【0019】
詳しくは、そのエアクリーナ34は、ヘッドパイプ5aに固定され、フロントフォークパイプ14が図12中二点鎖線に示すように回動した場合でも、干渉しないような位置及び形状に構成されている。また、このエアクリーナ34から延長された吸気ダクト35は、後述する車体カバーのセンタートンネル部92内に挿通され、気化器38を介してエンジン4に接続されている。
【0020】
そして、そのエアクリーナ34の前側には、インナーパネル40及びスクリーン41等が配設されている。
【0021】
このインナーパネル40は、図15に示すように、下部に略V字状に突出するV字状部40aが形成され、このV字状部40aの下縁部には、左右に3ヶ所ずつ計6ヶ所にナット42が設けられている。なお、片側の3ヶ所は省略されている。これらナット42は、ゴム製で、内部に雌ねじ部が形成され、インナーパネル40の孔に嵌合されており、このナット42にネジ43が螺合されることにより、スクリーン41が取り付けられるようになっている。
【0022】
また、このインナーパネル40には、V字状部40aの最下部の略中央部に、下側が二股に分かれる排水溝40bが形成されている。そして、V字状部40aの下側には、車体側に取り付けられる複数の取付孔40cが形成されると共に、V字状部40aの上側には、スクリーン41の裏面側に当接する突部40dが2ヶ所形成されている。さらに、そのインナーパネル40の上端部には、後述するメーターカバー44と係合される、略U字状に折曲された係合片部40fが2ヶ所形成されている。
【0023】
一方、前記スクリーン41は、透明な合成樹脂製で、下部側は前記インナーパネル40と略適合した形状に形成され、インナーパネル40のV字状部40aの上縁部40g付近と対応した位置には、図15中二点鎖線で囲まれたグラデーション印刷部41aが設けられ、これより下側の前記V字状部40aに対応した部分には、不透明な黒印刷部41bが設けられている。さらに、このスクリーン41の下縁部には、前記ナット42と対応した位置に、前記ネジ43が挿通される挿通孔41cがV字の左右に3ヶ所づつ計6ヶ所(片側3ヶ所は見えない)形成されている。
【0024】
そして、このスクリーン41は、図16に示すように、ネジ43がナット42に螺合されることにより、インナーパネル40に取り付けられ、このインナーパネル40が車体側に取り付けられることにより、スクリーン41も一体となって配設されるようになっている。スクリーン41をインナーパネル40に取り付けた状態では、図17に示すように、インナーパネル40の突部40dがスポンジ50を介してスクリーン41の裏面に当接し、この両者の間には、隙間が開いている。また、スクリーン41の黒印刷部41bにより、インナーパネル40のV字状部40aが覆われ、このV字状部40aに付着した埃や排水溝40b等が外部から見えないようになっている。
【0025】
このインナーパネル40の車体側への取付けは、最下端の取付孔40cが、図18に示すように、カウリング45にネジ46にて取り付けられ、このカウリング45は、ネジ47とナット48により、フレーム5から延長されたステー49に取り付けられている。他の取付孔40cも図示していないがフレーム5から延長されたステー等に取り付けられることにより、インナーパネル40とスクリーン41が車体側に確実に固定されるようになっている。さらに、そのインナーパネル40の上部の係合片部40fは、図19に示すように、メーターカバー44の被係合部44a内に係合されている。
【0026】
そして、そのスクリーン41の下部側からヘッドランプ53の上側に掛けて車体外表面を形成するモールディング54が配設され、このモールディング54の上縁部により、このスクリーン41をインナーパネル40に取り付けるネジ43が覆われている。
【0027】
このモールディング54の取付けは、図18に示すように、モールディング54の下部中央部に係合突部54aが形成され、この係合突部54aがカウリング45の挿入孔45aに挿入されている。また、このモールディング54の上部両端部側は、図20に示すように、ネジ55によりレッグシールド56に取り付けられている。
【0028】
このようなものにあっては、エアクリーナ34,メータ52のバルブ等の各種部品のメンテナンスを行う場合には、モールディング54のネジ55を2点外し、係合突部54aを抜くことにより、このモールディング54を外す。これにより、インナーパネル40の取付部(ネジ43等)が現れ、このネジ43等を外すことにより、インナーパネル40とスクリーン41が一体となった部品を外すことで、整備開口が現れ、各種のメンテナンスを簡単に行うことができる。
【0029】
また、スクリーン41とインナーパネル40とで一体で脱着できることにより、スクリーン41自体の取付点を増やすことができるため、剛性が確保されて、下方へ長くスクリーン41を延ばせるようになり大型化が図られると共に、成形性が向上し、デザイン的に良好とすることができる。
【0030】
さらに、インナーパネル40には、スクリーン41側に排水溝40bが形成され、この排水溝40bは、上方から流れてきた水を、中央部から両側に案内してヘッドランプ53の開口側に流すように形成されているため、水が両ヘッドランプ53の間の中央部分を流れることなく、外観品質を確保することができる。しかも、排水溝40bを形成することで、インナーパネル40の剛性を向上させることができる。
【0031】
さらにまた、インナーパネル40には、スクリーン41の裏面に当接する一対の突部40dを、インナーパネル40の上下方向の中間部に形成したため、インナーパネル40とスクリーン41との隙間の下方に小物が入り込むのを防止することができると共に剛性向上を図ることができる。
【0032】
そのモールディング54には、図10及び図21に示すように、上部にミラー用開口54bが形成され、この開口54bにバックミラー59の支柱59aが遊挿され、この開口54bの周縁部と支柱59aとの間に柔軟性を有するミラーブーツ60が設けられている。
【0033】
これにより、バックミラー59はフレーム5に確実に支持されると共に、製造,組付け誤差等によりミラー用開口54bとバックミラー支柱59aとの位置関係がズレたとしても、ミラーブーツ60によりそのズレを吸収することができる。
【0034】
また、そのモールディング54には、図3に示すように、中央部下部に下方に延びる延長部54cが形成され、この延長部54cが、2灯式ヘッドランプ53の中央部に位置することにより、この延長部54cで両ヘッドランプ53の間を覆うようにしている。そして、ヘッドランプ53の上側をモールディング54で、下側をカウリング45で覆うようにしているため、カウリング45とモールディング54との色調を変えることができ、デザイン性(商品性)を向上させることができると共に、そのモールディング54のみを外すことで、ヘッドランプ53のエーミング調整部位の視認性が向上し、整備性等を向上させることができる。
【0035】
一方、車両のフロント部には、前記のようにフロントフォークパイプ14が設けられており、図6,図22及び図23に示すように、このフロントフォークパイプ14のインナーチューブ14aとヘッドパイプ5aとの間にメインスイッチ63が設けられていると共に、インナーチューブ14aの回動範囲の外側に収納部64が配置されている。
【0036】
詳しくは、メインスイッチ63は、図6,図23及び図24に示すように、レッグシールド56のスイッチ用開口56aから頭部63aが露出しており、メインスイッチ本体63bがフレーム5(ヘッドパイプ5a)から延長された図示省略のステーに取り付けられて車両前後方向に沿って略水平状態で支持されている。そして、このメインスイッチ63はインナーチューブ14aの回動範囲の内側に配置され、このインナーチューブ14aとの干渉が防止されるようになっている。
【0037】
また、収納部64は、図6,図23及び図25(a)に示すように、ボックス形状の収納部本体64aとこの収納部本体64aの間口64bを開閉する蓋体64cとを有している。その収納部本体64aは、レッグシールド56と一体に形成され、車両前後方向に沿って略水平に形成されており、図23に示すように、間口64bの寸法L1が奥側の寸法L2より広く形成されている。換言すれば、インナーチューブ14aの回動範囲との関係から、間口64bの寸法L1を奥側の寸法L2より広く形成することにより、収納部本体64aの収容容積を最大限広くすることができる。
【0038】
さらに、蓋体64cは、図25(a)に示すように、下部に設けられたヒンジ64dにより回動自在に設けられると共に、上部に設けられたロックノブ64eを回動させることにより、蓋体64cのロック及びロック解除されるようになっている。
【0039】
このようなものにあっては、回動するインナーチューブ14aが車両フロント部に設けられたものにおいて、このインナーチューブ14aとの干渉を防止しつつ、収納部64及びメインスイッチ63の配置を行うことができ、収納部64を設けることで車両全体における収納スペースを拡大することができる。
【0040】
また、収納部64をインナーチューブ14aの回動範囲の外側に配置すれば、インナーチューブ14aとの干渉を回避しつつ、収納部64の間口64bを広くできると共に、収納容積を拡大させることができる。
【0041】
なお、この実施の形態では、収納部64をインナーチューブ14aの回動範囲の外側に、メインスイッチ63をヘッドパイプ5aとインナーチューブ14aとの間に配置しているが、この逆の位置関係とすることもできる。また、収納部64を両インナーチューブ14aの回動範囲の外側に2ヶ所配置することもできるまた、車両フロント部のフレーム5には、図11及び図12等に示すように、側方に突出するようにカウルステー67が配設されている。
【0042】
すなわち、図11及び図12に示すように、ヘッドパイプ5aに前方ステーであるステー68が固定され、このステー68にブラケット69を介して車幅方向(左右方向)に延長された左右延長パイプ70が固定されている。この左右延長パイプ70の左右両端部側に、ループ形状を呈する前記カウルステー67の上端部67aが接合されていると共に、このカウルステー67の下端部67bがブラケット71を介して下フレーム5hに固定されている。そして、その一対のカウルステー67の上下方向の中間部には、前方に湾曲して略水平に架設された前側水平パイプ72が接合されると共に、後方に湾曲して略水平に架設された後側水平パイプ73が接合されている。
【0043】
それらカウルステー67は、フロントフォークパイプ14のインナーチューブ14aの回動範囲の外側に配置されると共に、前側,後側水平パイプ72,73は、そのインナーチューブ14aの回動範囲の外側を取り囲むように配置されている。
【0044】
そして、これらカウルステー67及び、前側,後側水平パイプ72,73には、各種部品(エアクリーナ34やヘッドランプ53等)が取り付けられると共に、そのカウルステー67には、カウリング45が取り付けられると共に、図27(a)に示すように、レッグシールド56の前方脚載せ部としての足載せ部56cが取り付けられている。
【0045】
詳しくは、図27(a)に示すように、カウルステー67にブラケット75が固定され、このブラケット75にボルト76・ナット77によりレッグシールド56の足載せ部56cが取り付けられ、この足載せ部56cには、足載せマット78が敷設されている。そのブラケット75は、足載せ部56cとカウルステー67とに固定され、足載せ部56cの荷重を受ける荷重受け部を構成している。なお、図27(a)中符号79は、足載せ部56cの下側側方を覆うサイドパネルである。
【0046】
そのレッグシールド56の足載せ部56cは、フートボード81の足載せ部81aと連続しており、連続する両足載せ部56c,81aに跨って前記足載せマット78が敷設されている。
【0047】
このようにカウルステー67をフロントフォークパイプ14の外側に配置することにより、このカウルステー67にて最適な位置で、足載せ部56cの荷重を負担することができると共に、カウリング45を良好に支持することができる。従って、フレーム5から長いステーを延長したりする必要がないため、フレーム5全体としてのコンパクト化や軽量化を図ることができる。
【0048】
また、車体フロント部分では、フロントフォークパイプ14が回動するようになっているため、この各種部品を支持するのに苦慮しているが、これらフロントフォークパイプ14の外側の干渉しない位置にカウルステー67や各パイプ70,72,73等を設けることにより、このカウルステー67等に各種部品を簡単に支持することができる。
【0049】
さらに、図6に示すように、スクリーン41の下側には、運転者と対面するカバー部材であるメータカバー44及びレッグシールド56が配設されている。そして、そのメーターカバー44には、左右に2ヶ所、空気導入孔83が設けられていると共に、レッグシールド56の上部の車幅方向中央部にも空気導入孔84が設けられている。
【0050】
詳しくは、このレッグシールド56には、その空気導入孔84が形成された部分に図25(b)に示すように、凹部56dが形成され、この凹部56dの底面部に複数のルーバからなる空気導入孔84が形成されている。また、この凹部56dの底面部には、取付スクリュー85が配置され、フレーム5側から延長されたステー86のナット87に、その取付スクリュー85が螺合されることにより、凹部56dの底面部がステー86に取り付けられている。
【0051】
このようなものにあっては、車両走行時には、図13に示すように、車体前部から矢印に示すようにインナーパネル40やモールディング54内に入った走向風が、それらの空気導入孔83,84から矢印に示すようにスクリーン41の裏面側に導入される。これにより、整流効果を発揮させることができ、特にスクリーン41が大型化した場合でも、スクリーン41の内側の負圧の増大を防止でき、風切り音と風の巻込みを防止することができる。
【0052】
また、レッグシールド56に凹部56dを形成し、この凹部56dに空気導入孔84及び取付スクリュー85を配置することにより、従来のように別々に配置されていないことから、レッグシールド56の表面の凹部及び孔の数を減少させることができ、外観品質を向上させることができる。
【0053】
一方、前記フートボード81は、図26に示すように、略水平方向に沿う足載せ部81aと、この足載せ部81aの内側端部から上方に延長された縦壁部81bとを有している。この左右一対の縦壁部81b,81bは、上方に延びるに従って多少外側に広がるように傾斜している。そして、この縦壁部81bの上側に、ブーメランカバー89、サイドカバー90及びアッパーカバー91が配設されることにより、複数の上下に分割されたカバー部材により上方に膨出するセンタートンネル部92が形成されている。このセンタートンネル部92は、図26に示すように、下部側の幅H1より、上部側の幅H2の方が広く形成されている。なお、図26中符号160はインナーフェンダである。
【0054】
そして、そのセンタートンネル部92内には、エンジン4が配置されていると共に、上部にフレーム5の上フレーム5bが挿通されている。
【0055】
また、フートボード81の足載せ部81aの下側の空間には、下フレーム5hや、図示省略のリカバリータンク、水パイプ等が配置されている。
【0056】
このようにセンタートンネル部92の上部側の幅H2を広く、下部側の幅H1を狭く形成することにより、このトンネル部92内には、上部側の体積が大きなエンジン4の場合でも、有効に配置できると共に、足載せスペースH3を確保した上で、車幅を狭く抑えることにより足付き性及びデザイン性を良好とすることができる。しかも、センタートンネル部92の上部の幅広の部分を、足で抑えることによりグリップ性を向上させることができる。
【0057】
さらに、このセンタートンネル部92内には、前述の気化器38及び吸気ダクト35等が配設されると共に、その気化器38が配設された位置では、上側と下側に上フレーム5bと下フレーム5hとが挿通されて配設されている。このセンタートンネル部92は複数のカバーが分割されて形成されているため、任意のカバーを容易に外すことができ、整備性を向上させることができる。また、気化器38の上下に上フレーム5b及び下フレーム5hを配設することにより、気化器38廻りの剛性を向上させることができる。
【0058】
しかも、カウリング45と別体にパネル80を配設することにより、車体後方から見て右側のパネル80を外すことにより、ラジエタ155から延長された吸水パイプ155aの吸水キャップ155bが露出するため、簡単に冷却水の補充等を行うことができる。
【0059】
また、図13に示すように、そのフートボード81はシート2の下方位置まで延長される一方、このシート2の下側近傍には、シート下サイドカバー95が配設されている。そして、このシート下サイドカバー95とフートボード81との間には、略水平方向に延びて略くの字状(いわゆるブーメラン形状)に折曲された外観部品であるブーメランカバー89が配設されている。
【0060】
このブーメランカバー89は、合成樹脂製で、フートボード81等に取り付けられて配設されている。すなわち、図27(b)に示すように、ブーメランカバー89には、ピン部89aが形成され、このピン部89aがフートボード81の嵌合孔81cに嵌合されている。他の部分においても複数ヶ所ピン部89aが形成されて嵌合されている。また、そのフートボード81の端部とサイドカバー90の端部とがビス96により取り付けられている。さらに、図28に示すように、フートボード81がフレーム5にネジ97により固定されると共に、このフートボード81にブーメランカバー89がグロメット98を介して取り付けられている。さらに、図29に示すように、ブーメランカバー89に係合突部89bが形成され、この係合突部89bが、シート下サイドカバー95に形成された係合孔95aに挿入されて係合されている。他の複数ヶ所においても同様な嵌合構造が採用されている。さらにまた、図30に示すように、ブーメランカバー89がビス99によりシート下サイドカバー95に取り付けられている。
【0061】
このようなものにあっては、フートボード81とシート下サイドカバー95との間に、略水平方向に延びて略くの字状に折曲されたブーメランカバー89を配設することにより、このブーメランカバー89の色や材質等を変えることにより、このブーメランカバー89がアクセントとなり、デザイン的な自由度を向上させることができる。
【0062】
また、このブーメランカバー89にて、フートボード81の上端縁部や、シート下サイドカバー95の下縁部を覆うことにより、これらとの合わせ精度を向上させることができると共に、フートボード81とシート下サイドカバー95との合わせ部分の取付部を覆うことができ、外観品質を向上させることができる。
【0063】
しかも、そのブーメランカバー89を外すことにより、内部に配置された装備品のメンテナンスを簡単に行うことができる。
【0064】
なお、この実施の形態では、「外観部品」として、ブーメランカバー89を用いているが、これに限らず、フレーム5の一部で構成することもできる。
【0065】
また、図1に示すように、その「カバー部材」としてのフートボード81の後端部及びブーメランカバー89の後部下端部には、それぞれ円弧の一部を形成する切欠き部81d,89cが形成されている。そして、その切欠き部81d,89cからエンジン4のクランクケース4aの側面部が外部に露出しており、このクランクケース4aの側面部と、切欠き部81d,89cの表面とが略面一となっている。
【0066】
そのエンジン4は、前述のように、フレーム5に固定されて配設され、このエンジン4のクランクケース4aが運転者が着座するシート2の下方に位置している。そして、このクランクケース4a内に配設されたクランク軸4cは、図7に示すように、車体ホイールベースのほぼ中心に配置されている。
【0067】
このように、エンジン4を覆うフートボード81及びブーメランカバー89に切欠き部81d,89cを形成し、この切欠き部81d,89cを介してクランクケース4a側面部を外部に露出させることにより、車両停車時における運転者の足付き性の向上を図ることができる。
【0068】
すなわち、エンジン4をフレーム5側に固定すると、運転者の着座位置の下方にエンジン4が配置され、エンジン4の内でもクランクケース4aの部分がエンジン4の最大幅部となる。従って、このエンジン4のクランクケース4aの側方全体をフートボード81及びブーメランカバー89で覆うと車幅が広くなってしまい、運転者の足付き性が悪化する。そこで、フートボード81及びブーメランカバー89の一部に切欠き部81d,89cを設けてクランクケース4aを露出させることにより、エンジン4のクランクケース4aの幅とフートボード81及びブーメランカバー89の幅とを、略同じに設定することができるため、運転者の足を付く部分の車体幅を狭くすることができ、足付き性を向上させることができると共に、デザイン性も良好とすることができる。
【0069】
また、このようにエンジン4のクランクケース4aを切欠き部81d,89cから車外に露出させることにより、走行風等をクランクケース4aに直接当てることができ、冷却性能を向上させることができる。
【0070】
前記シート2の下側に収納ボックス29及び燃料タンク27がフレーム5に支持されて配設され、この収納ボックス29の前側に前記燃料タンク27が配置されている。そして、この燃料タンク27の上面27aより収納ボックス29の上面開口部29aが低い位置に配置されている。
【0071】
そのシート2は、図10等に示すように、前端部に設けられたヒンジ部2aを中心に回動自在に設けられて、収納ボックス29が開閉自在に設けられ、運転者が着座する運転者着座部2b及び同乗者が着座する同乗者着座部2cを有している。また、このシート2の後端部側には、収納ボックス29の閉状態を維持するロック装置が設けられている。このシート2の後端は後輪軸112より前に設定されており、これにより、同乗者の着座位置が前側となり、車体の動きに連動し易くなり、運転者との密着性が向上する。
【0072】
このように燃料タンク27の上面27aは、収納ボックス29の上面開口部29aより高い位置に配置されているため、容量を確保することができる。
【0073】
つまり、シート2の全長が長く、運転者着座部2bより前方に延長されたものでは、シート2の前側は着座部としてあまり使用されていないため、この位置に燃料タンク27を配設することにより、シート高も少し高くクッション厚も薄くて良いため、収納ボックス29の上面開口部29aよりも高い位置まで燃料タンク27の上面27aを位置させることができることから、燃料タンク27の容量を確保することができる。
【0074】
また、収納ボックス29の上面開口部29aは、低い位置に設定されているため、荷物の出し入れを簡単に行うことができると共に、この収納ボックス29は、燃料タンク27の後ろ側で、シート2の幅広の運転者着座部2bの位置に配置されているため、この収納ボックス29も幅広にでき、収納容積を確保することができる。
【0075】
さらに、乗員着座部2bの下方に配置された収納ボックス29の上面開口部29aを低い位置に設定することで、シート2の運転者着座部2bの着座面を低い位置に設定しつつ、シート2のクッション厚を確保できるため、足付き性及びクッション性を良好とすることができる。
【0076】
また、この収納ボックス29は、図31及び図32に示すように、前部側にヘルメット101が横置で(ヘルメット101の長手方向が車幅方向に沿って)、且つ、逆さまに収納されるヘルメット収納部29bが形成されている。このヘルメット収納部29bの位置は、シート2の一番広い位置に対応して形成されていると共に、このヘルメット収納部29bの底部は、エンジン4と後輪10の間の谷部に入り込むような位置に形成されている。
【0077】
また、収納ボックス29の後部側には、底面部にホイールハウス部29cが形成され、このホイールハウス部29cは、上下動する後輪10が干渉しないように車幅方向中央部が上方に膨出している。
【0078】
してみれば、シート2は、乗降性を考慮して、前方に行く程、幅が狭く形成され、後方に行く程、幅が広く形成されており、この広がった部分に、ヘルメット収納部29bを形成することにより、ヘルメット101を横置きに収納することができる。よって、この収納ボックス29は、シート形状を巧みに利用することにより、収納スペースを確保しつつ車両前後長を短くすることができる。
【0079】
さらに、その収納ボックス29は、図32に示すように、上面開口部29aが略四角形状を呈し、この四角形の各開口コーナ部29dの曲率半径が大きく形成され、この上面開口部29aより下側の下側コーナ部29eはその開口コーナ部29dより曲率半径が小さく、上面開口部29aの面積より下方の方が面積が拡大されている。
【0080】
これにより、その上面開口部29aを覆うシート2の運転席着座部2bの幅を狭くできるため、足付き性が向上すると共に、収納ボックス29の内部が広がっているため収納性が向上し、更に、上面開口部29aが狭く、この開口周縁部のシール長さも短くなることから、シール性の向上を図ることができる。
【0081】
さらにまた、この収納ボックス29は、底面部に形成されたホイールハウス部29cが後輪10の逃げとなるため、収納ボックス29の位置を低くできることから、この点でも足付き性を向上させることができる。また、このホイールハウス部29cの両脇の凹んだ凹部29fに、U字ロック103や図示していないツール等を収納することができるため、収納性も向上させることができる。
【0082】
しかも、この収納ボックス29の側面部には、アラームイモビライザー104が取り付けられる取付部29gが形成されている。この取付部29gは、そのイモビライザー104に略適合した形状が、内側に凹まされて形成されている。従って、ユーザーはアラームイモビライザー104を何処に取り付けたらよいか考える必要なく、その取付部29gにアラームイモビライザー104を取り付けることにより、ユーザーの取付け作業性を向上させることができる。
【0083】
また、その収納ボックス29の後側壁29hには、DCアウトレット105が配設され、収納ボックス29内に携帯電話等の電子機器を収納して充電ができるようになっている。このDCアウトレット105の位置は、ホイールハウス部29cの横の、収納ボックス29の下側コーナ部29e近傍で、ホイールハウス部29c上面より下方位置に設定されている。
【0084】
そして、このDCアウトレット105は、エンジン運転中に作動する充電系統中に配設され、このDCアウトレット105へは、走行中以外の電流の流れが遮断されるような回路構成となっている。
【0085】
また、このDCアウトレット105とホイールハウス部29cを中心として反対側には、収納ボックス29内を照明する照明装置106が配設されている。この照明装置106もホイールハウス部29c上面より下方位置に配置されている。
【0086】
このようにすれば、収納ボックス29内の側壁にDCアウトレット105を配設することにより、電気部品を収納ボックス29に収納し、防水及びロック状態、つまり、車外からの影響がない状態で、当該電気部品の充電を走行中に行うことができる。
【0087】
また、ホイールハウス部29cの上面より下方に、DCアウトレット105及び照明装置106を配置することにより、収納ボックス29内に収納されるバッグ107等の邪魔にならないようにすることができる(図31参照)。
【0088】
さらに、DCアウトレット105は、収納ボックス29内の後側壁29hの下側コーナ部29e近傍に設けられているため、角部スペースを有効に使って充電を行うことができる。
【0089】
さらにまた、DCアウトレット105と照明装置106とをホイールハウス部29cを挟んで左右に振り分けることにより、片側に両者を配設する場合と比較すると、スペース的に有利であると共に、操作性が良好であり、又、DCアウトレット105に接続された電気部品により照明が遮られないため、照明性能も確保することができる。
【0090】
また、この収納ボックス29には、後端部の上部に、バッテリ収納部29iが形成され、このバッテリ収納部29iに収納されたバッテリ30上面の略前半分がシート2の後端部側で覆われ、バッテリ30上面の略後半分がテールカバー31で覆われている。
【0091】
なお、前記燃料タンク27は、上面27aにフューエルキャップ27bが配設され、このフューエルキャップ27bが、シート2に設けられた開閉蓋2eにて覆われている。給油する場合には、この開閉蓋2eを開いてフューエルキャップ27bを外して給油するようにしている。
【0092】
また、車両の後端部には、図4及び図33に示すように、ライセンスプレート等が取り付けられるライセンスブラケット33が配設され、このライセンスブラケット33には、ライセンスプレートを照らすライセンスランプ28が配設されている。このライセンスランプ28は、ライセンスブラケット33にバルブ28が取り付けられると共に、このバルブ28の車両後側にこのバルブ28を覆うレンズ28aが配設され、このレンズ28aの車両後側に、このレンズ28aを覆うライセンスランプカバー36が配設されている。このライセンスランプカバー36は、図33に示すように、ビス37によりライセンスブラケット33に取り付けられ、このライセンスランプカバー36に形成された押え突起36aにより、レンズ28bが押さえられて保持されている。これにより、レンズ28bの取付工数が削減されることとなる。
【0093】
一方、このエンジン4は水冷式で、この両側には、左右に足載せ部56cが設けられ、この両足載せ部56cの足載せ面の下方で、前記前輪20とエンジン4との間にラジエタ155が配置されている。このラジエタ155は、図34乃至図36に示すように、扁平な直方体形状を呈し、その長手方向を車幅方向に沿って配設され、中央部が後方に位置するように湾曲し、且つ、斜め上方を向くように若干後傾して下フレーム5hに取付ステー156を介して固定されている。この取付ステー156は、下フレーム5hから斜め前方の下方に延び、この取付ステー156の上側にラジエタ155が取り付けられて支持されている。
【0094】
これにより、ラジエタ155の下側には、取付ステー156が配置されていることから、この取付ステー156によりラジエタ155が保護されることとなる。
【0095】
また、このラジエタ155の上側(前側)には、このラジエタ155に風を導く導風板157が配設される一方、このラジエタ155の下側(後側)には、ラジエタ155に外気を導くためのファン158が配設され、このファン158の下側には、シュラウド159が配設されている。
【0096】
そのラジエタ155の前側には、インナーフェンダ160が配設され、このインナーフェンダ160にラジエタ155に風を導く導風ルーバ160aが形成されている。この導風ルーバ160aは、羽根の向きが略水平に配置されているため、前輪20により泥水が跳ね上げられたとしても、そのルーバ160aにより遮られて、ラジエタ155側へ浸入するのを抑制することができる。
【0097】
そして、ラジエタ155を通過した空気は、シュラウド159を通り、インナーフェンダ160の底面部160bに設けられた風抜き開口160cを介して車外に排出される。
【0098】
また、前記エンジン4は、水冷式の4サイクルエンジンであり、ピストンからの駆動力がクランク軸4c、前記乾式Vベルト変速機を介してクラッチ機構に伝達され、このクラッチ機構からの駆動力が歯車減速機構を介して前記リヤアーム8内に設けられた二次伝動装置109に伝達されるようになっている。
【0099】
詳しくは、リヤアーム8は、図37に示すように、その二次伝動装置109が設けられた左側分割部110と右側分割部111とに2分割され、これら分割部110,111から互いに取付ボス部110a,111aが延長されて当接され、図38に示すように三点(A,B,C)止めにより固定されている。この取付ボス部110a,111aは、後輪10とエンジン4のドライブ軸4bとの間の空間に配置されている。
【0100】
そして、前記リヤクッション9は、図39に示すように、後端部9aがその左側分割部110と右側分割部111の間に挟まれるようにしてボルト114により回動自在に取り付けられると共に、このリヤクッション9の前端部9bがエンジン4側にボルト117により回動自在に取り付けられて配設されている。
【0101】
そして、両分割部110,111の前端部110b,111bがそれぞれ分割されたピボット軸7を介してクランクケース4aに連結されると共に、両分割部110,111の後端部110c,111cが後輪軸112に連結されている。
【0102】
また、二次伝動装置109は、図37に示すように、出力軸113に第1スプロケット109aが固定され、この第1スプロケット109aが第1サイレントチェーン109bを介して第2スプロケット109cに連結されて第1段階の減速が行われ、この第2スプロケット109cと同軸上で一体に回転し、この第2スプロケット109cより外側に配置された第3スプロケット109dが第2サイレントチェーン109eを介して第4スプロケット109fに連結されて第2段階の減速が行われるようになっている。
【0103】
この二次伝動装置109は、二段掛けの前部側109gが、二段掛けの後部側109hより車幅方向において内側に位置している。
【0104】
そして、この左側分割部110は右ケース半体110dと左ケース半体110eをもなか合せにして構成され、液密構造に形成されており、内部にはオイルが貯留されている。
【0105】
このように、二次伝動装置109は、二段掛けドライブチェーン式の前部側109gが後部側109hより車幅方向において内側に位置しているため、前部側109gを内側に位置させることで、この外側に位置するメインスタンド115のフートバー115aの逃げを形成できる(図40,図41及び図42参照)。従って、メインスタンド115のフートバー115aを従来より、車幅方向の中心寄りに配置できるため、適正なコーナリング姿勢が取れるバンク角を確保することができる。
【0106】
また、後部側109hを外側に位置させることで、この後部側109と後輪10との間に位置するディスクブレーキ137のブレーキディスク140等の配置を簡単に行うことができる。
【0107】
一方、右側分割部111は、図5及び図38に示すように、側面視において、略S字状に折曲され、下縁部11dに上方に凹む、メインスタンド115の逃げ部11eが形成され、又、上縁部111fが後端部111c側に向かうに従って徐々に低くなるように形成されている。
【0108】
また、その右側分割部111は、平面視において、図43に示すように、前端部111b側が内側に位置し、後端部111c側に向かうに従って徐々に広がるように形成されている。
【0109】
これによれば、右側分割部111は、側面視において、図5に示すように、下縁部111dに上方に凹む、メインスタンド115の逃げ部111eが形成されているため、走行時に右側分割部111が揺動した場合等においても、メインスタンド115の逃げ量を確保することができると共に、上縁部111fが後端部111c側に向かうに従って徐々に低くなるように形成されているため、その右側分割部111の外側を斜め上方に向かって延びるマフラー118に対する逃げ量を確保することができ、各部品の干渉を防止して効果的に配置することができる。
【0110】
また、その右側分割部111は、平面視において、図43に示すように、前端部111b側が内側に位置し、後端部111c側に向かうに従って徐々に広がるように形成されているため、後方に向かうに従って斜め上方に延びるマフラー118は、右側分割部111の内側に位置する前端部111b側の外側を通り、そして、後端部111c側の上側を通ることから、マフラー118の配置をより簡単に行うことができる。
【0111】
さらに、この右側分割部111は、滑らかな曲線で捻られるような形状を呈していると共に、複数のリブ111gが長手方向に沿って形成されているため、剛性を向上させることができる。
【0112】
さらにまた、その右側分割部111には、図38に示すように、ピボット軸7の上側に、弾性部材であるバンプストッパー111iが配設されている。これによれば、リヤクッション9の引っ張り力に抗して、右側分割部111がピボット軸7を介して上方に大きく回動した場合には、そのバンプストッパー111iがフレーム5の剛性の高いエンジン懸架部に当接し、上方への回動を停止させるようにしている。
【0113】
しかも、左右の分割部110,111は、前端部110b,111b側において間隔が接近しており、この前端部110b,111b側に取付ボス部110a,111aが設けられているため、これらの取付ボス部110a,111aの長さを短くできる。
【0114】
また、それら取付ボス部110a,111aに一体成形された泥よけ部110f,111hにより、リヤクッション9の泥よけ機能が発揮される。しかも、この取付ボス部110a,111aを上下方向に幅の広い形状とすると共に、3点で締め付けることにより、剛性を確保することができると同時に、ピボット軸7近傍で締め付けることにより、このピボット軸7に設けられたベアリング部分の与圧の安定化を図ることができる。
【0115】
一方、図37に示すように、固定式の後輪軸112に後輪10がベアリング138を介して回転自在に配設され、この後輪10のホイールキャスト141に、クラッチハブ139がボルト139aにて固定され、その二次伝動装置109とクラッチハブ139とはスプライン部により結合され、二次伝動装置109からの駆動力がそのクラッチハブ139を介して後輪10に伝達されるようになっている。
【0116】
また、その後輪10のホイールキャスト141にブレーキディスク140がボルト140aにより固定されている。
【0117】
さらに、左側分割部110には、ディスクブレーキ140のキャリパ143が配設され、このキャリパ143のパッドにより、ブレーキディスク140を挟持して制動力を働かせるようにしている。
【0118】
このキャリパ143は、左側分割部110の外側の左ケース半体110eに、図44,図45に示すように、ボルト144にて2ヶ所で取り付けられ、この内の一箇所のボルト144を外すことにより、他方のボルト144を中心に回転するように構成されると共に、このキャリパ143が後輪10のリム部10aより車幅方向において外側に配置されている。
【0119】
これにより、キャリパ143を回動させても後輪10に当たることがないため、このキャリパ143を所定量回動させることができることから、キャリパ143のパッド交換等のメンテナンスを簡単に行うことができる。また、ブレーキディスク140の径が多少大きくなっても、キャリパ143と後輪10のリム部10aとの干渉を抑制することができる。さらに、キャリパ143を外側の左ケース半体110eに取り付けているため、取り外しに便利である。
【0120】
また、ディスクブレーキ137と後輪10を挟んで反対側には、固定式の後輪軸112が貫通された状態で取付プレート145が配設され、この取付プレート145にABSセンサ145aが取り付けられると共に、この取付プレート145の回動を阻止する回止め部材145bがリヤアーム8の右側分割部111との間に架設されている。
【0121】
一方、前記メインスタンド115は、図46等に示すように、ブラケット119を介して「固定部」としてのエンジン4に回動自在に配設されている。すなわち、図41に示すように、そのブラケット119は左右に一対設けられ、図46に示すように、ネジ120によりエンジン4に固定され、このブラケット119に回動軸121にてメインスタンド115の一対の脚部115bが回動自在に配設され、図41,図42等に示すように、この両脚部115bが連結バー115cで連結されている。そして、この一方の脚部115bに前記フートバー115aが略垂直に固定されると共に、このメインスタンド115とブラケット119との間には、図1に示すように、スプリング122が配設されている。
【0122】
そして、そのブラケット119には、図46に示すように、ローラ状の第1ストッパ部123が回転自在に配設され、この第1ストッパ部123は、メインスタンド115を跳ね上げて上方に回動させることにより、このメインスタンド115が図46中二点鎖線に示すように、所定に回動位置に来た時に、このメインスタンド115に第1ストッパ部123が当接して当該回動を停止させるように構成されている。
【0123】
なお、この第1ストッパ部123はメインスタンド115側に配設することもできる。
また、メインスタンド115には、第2ストッパ部124が配設されており、「揺動部」としての左側分割部110が所定量下方に回動されたときに、この左側分割部110に第2ストッパ部124が当接するように構成されている。
【0124】
これによれば、走行開始時にメインスタンド115を跳ね上げると、図46中二点鎖線に示すように、第1ストッパ部123にメインスタンド115が当接し、緩衝された状態でメインスタンド115の回動が停止され、このメインスタンド115が左側分割部110に衝突するのを防止することができる。従って、メインスタンド115の跳上げられた回動位置をより左側分割部110に接近させることができ、バンク角を大きく設定することができる。
【0125】
そして、走行中においては、左側分割部110がエンジン4側に対して揺動し、下方に所定量揺動した時には、メインスタンド115の第2ストッパ部124に左側分割部110が当接して、メインスタンド115と左側分割部110との間の衝突が和らげられる。
【0126】
ちなみに、メインスタンド115を跳ね上げたときに、メインスタンド115と左側分割部110との間に設けられたストッパ部で緩衝を行おうとすると、走行中でもストッパ部が常にメインスタンド115又は左側分割部110に対して当接状態にあり、左側分割部110は常に揺動しているため、ストッパ部の当接部分が摺動することにより、摩耗してしまう。これに対して、この発明のように、メインスタンド115を跳ね上げるときは、ブラケット119側の第1ストッパ部123で緩衝を行うことで、走行中においては、左側分割部110が所定量下方に回動したときのみ第2ストッパ124で緩衝を行うようにしている。従って、メインスタンド115と左側分割部110との衝撃を緩衝できると共に、第2ストッパ部124等の摩耗を防止でき、しかも、バンク角を大きく取ることができる。
【0127】
また、第2ストッパ部124をメインスタンド115に配設し、左側分割部110にその第2ストッパ部124の当接面を設けることにより、簡単に構造設定を行うことができる。すなわち、左側分割部110に第2ストッパ部124を設けようとすれば、型物の部品を加工しなければならず大変であると共に、その第2ストッパ部124が当接する当接面を棒状のメインスタンド115に設定しなければならず、位置設定が大変である。
【0128】
これに対して、メインスタンド115への第2ストッパ部124の取付けは、溶接等により簡単に行うことができると共に、左側分割部110への当接面の設定は、この左側分割部110がある程度広範な面を有しているため、比較的容易に設定することができる。
【0129】
また、これらメインスタンド115及びブラケット119が図41及び図42に示すように、リヤクッション9の周囲に配置されているため、それらにより、リヤクッション9が保護されることとなる。
【0130】
ところで、シート2は、図5に示すように、運転者及び同乗者が着座できるようになっており、このシート2の下が「カバー部材」としてのシート下サイドカバー95等で前端部から後端部まで連続的に覆われ、そして、このカバー95の下にマフラー118が配置されている。このマフラー118は、後方に向かうに従って斜め上方に延長されており、このマフラー118の下に「車軸」である後輪軸112が露出されると共に、このマフラー118の前にタンデムフートレスト127が配置されている。
【0131】
そのマフラー118は、以下のようにしてフレーム5のバックステー5fに支持されている。すなわち、図5及び図47に示すように、そのバックステー5fにフレーム側ブラケット128が取り付けられる一方、マフラー118の長手方向の中間部にマフラー側ブラケット129が取り付けられている。そのマフラー側ブラケット129には、ボス部材129aが設けられ、このボス部材129aにボルト131が挿入され、このボルト131がフレーム側ブラケット128のスライドナット132に螺合されて、マフラー118が弾性的に支持されている。
【0132】
そのスライドナット132は、フレーム側ブラケット128にナット保持部材133を介して保持され、このナット保持部材133に対して長孔134を介して車両前後方向にスライド自在に保持されている。このマフラー118の取付け部の下方には後輪軸112が配設されている。
【0133】
このようにすれば、中間ステーを廃止できるため、部品点数や取付工数を削減できると共に、マフラー118をバックステー5fに接近させることができてマフラー118を高い位置に設定することができる。また、スライドナット132を設けることにより、マフラー118の取付時に車両前後方向の位置調整をし易い。さらに、スライドナット132は予めフレーム側ブラケット128とナット保持部材133との間に保持されているため、取付時にボルト131を螺合させ易い。
【0134】
また、前記タンデムフートレスト127は、略棒状を呈し、箱状ブラケット5iに折畳み自在に配設され、不使用時に折り畳むことによりブーメランカバー89に沿って収納されるようになっている。
【0135】
このようにマフラー118の前方にタンデムフートレスト127を設置することで、同乗者の乗車姿勢に自由度を持たせることができる。
【0136】
さらに、そのマフラー118が取り付けられたバックステー5fの上側の後パイプ5dには、図8に示すように、取付ステー135がボルト止めされ、この取付ステー135に複数の電気部品136が配設されている。そして、これら電気部品136はシート下サイドカバー95で覆われている。
【0137】
ところで、図48乃至図50に示すように、前記エンジン4には乾式Vベルト変速機が内蔵されたVベルト室165が設けられ、このVベルト室165から外気導入ダクト166が延長され、この外気導入ダクト166の先端部にエレメント167が露出されて配設され、このエレメント167の前面がフートボード81の縦壁部81bに対面している。
【0138】
詳しくは、そのVベルト室165は、車両後方から見て右側(一方側)に配置され、このVベルト室165から前記外気導入ダクト166が車両の左側(他方側)に向けて延長され、燃料タンク27と収納ボックス29との間に挿通されている。この外気導入ダクト166が、車両左側に配置された後パイプ5dに固定されたエレメント67に接続されている。このエレメント67には、ウレタンフォーム168が配設されると共に、このエレメント67の下側には、遮蔽部材169がエンジン4に固定され、この遮蔽部材169の遮蔽板169aにてエレメント67への下方からの泥水等に浸入を防止するようにしている。そして、フートボード縦壁部81bがビス170にてエレメント67に取り付けられることにより、そのウレタンフォーム168が圧縮されている(図50参照)。
【0139】
これによれば、外気が外気導入ダクト166を介してVベルト室165内に流入し、乾式Vベルト変速機構が冷却されることとなる。
【0140】
そして、このように外気導入ダクト166の先端部にエレメント167が露出されて配設され、このエレメント167の前面がフートボード縦壁部81bに対面しているため、従来のように、別室を設けることなく、このフートボード縦壁部81bにて防水を行うことができると共に、メンテナンス時等にフートボード81を外す場合に、エレメント167や外気導入ダクト166を一緒に外す必要がなく、作業性が良好である。
【0141】
また、Vベルト室165は車両の右側に配置され、このVベルト室165から外気導入ダクト166を車両の左側に向けて延長して、この外気導入ダクト166のエレメント167を右側に配置したため、外気導入ダクト166のダクト長を長くすることができ、ダクト166内に水が浸入したとしても拡散されることから、Vベルト室165への水の浸入を抑制することができる。
【0142】
図51には、この発明の実施の形態2を示す。
【0143】
この実施の形態2は、主ブレーキであるディスクブレーキ137と反対側、つまり、後輪10の後方から見て右側にパーキングブレーキであるドラムブレーキ146が配設され、主ブレーキとパーキングブレーキとが左右に振り分けられている。
【0144】
そのディスクブレーキ137側には、ブレーキディスク140を後輪10のホイールキャスト141にボルト142止めすることにより、このブレーキディスク140にてクラッチハブ139が外側から押さえられて外れが防止されている。
【0145】
これにより、クラッチハブ139を別途ボルトにて固定することなく、クラッチハブ139の配設作業を良好に行うことができる。
【0146】
また、このドラムブレーキ146は、ブレーキプレート147に後輪軸112が貫通されると共にリヤアーム8の右側分割部111にボルト148により固定され、このブレーキプレート147にカムレバー149が回動自在に取り付けられ、このカムレバー149が回動されることにより、カム150が回動されるようになっている。このカム150の回動により、一対のブレーキシュー151がアンカピン152を中心に開閉され、これらブレーキシュー151がブレーキドラム153に圧接されることにより、制動力が働くように構成されている。また、そのブレーキプレート147には、ABSセンサ154が取り付けられている。
【0147】
このように、主ブレーキを油圧式のディスクブレーキ137とすることにより、ブレーキの利きが良く。また、パーキングブレーキを機械式のドラムブレーキ146とすることにより、長時間ブレーキを掛けた状態でも安定した制動力を得ることができる。
【0148】
しかも、それらディスクブレーキ137とドラムブレーキ146とを後輪の左右に振り分けることにより、スペースの少ない部分に有効に両ブレーキを配設することができる。
【0149】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1又は請求項2に記載された発明によれば、カウルステーをフロントフォークパイプの外側に配置することにより、車体フロント部分では、フロントフォークパイプが回動するようになっているため、この各種部品を支持するのに苦慮しているが、これらフロントフォークパイプの外側の干渉しない位置にカウルステーを設けることにより、このカウルステー等に各種部品を簡単に支持することができる。
また、カウルステーはヘッドパイプに固定され、ヘッドパイプの側方に配設されているため、カウリング(カバー)を良好に支持することができる。従って、フレームから長いステーを多数延長したりする必要がないため、フレーム全体としてのコンパクト化や軽量化を図ることができる。
しかも、前方足載せ部がカウルステーに固定され、この前方足載せ部の荷重をカウルステーで受けるように構成されているため、最適位置で、足載せ荷重を負担できる。
【0150】
しかも、車体フレームは、ヘッドパイプから後方に向けて延長される下フレームを含み、カウルステーは、下フレームに固定されているため、このカウルステーへ各種部品を支持することにより、フレームから延長された長いステーに支持する場合より、支持強度を確保できる。
請求項3に記載された発明によれば、左右延長パイプ及びカウルステーにより、一方の下フレーム側から他方の下フレーム側まで連続した形状となるため、カウルステーに各種部品を簡単に支持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すスクータ型車両の側面図である。
【図2】 同実施の形態1を示す要部平面図であって一部断面で示したものである。
【図3】 同実施の形態1を示すスクータ型車両の正面図である。
【図4】 同実施の形態1を示すスクータ型車両の背面図である。
【図5】 同実施の形態1を示すマフラー等が見える側の後方側の側面図である。
【図6】 同実施の形態1を示す座席側から見たフロント部分の図である。
【図7】 同実施の形態1の外装を外した状態の右側面図である。
【図8】 同実施の形態1の外装を外した状態の左側面図である。
【図9】 同実施の形態1の外装を外した状態の平面図である。
【図10】 同実施の形態1の外装部及び車体フレーム等を示す側面図である。
【図11】 同実施の形態1の車両フロント部分の車体フレーム等を示す側面図である。
【図12】 同実施の形態1の車両フロント部分の平面図である。
【図13】 同実施の形態1の外装部の側面図である。
【図14】 同実施の形態1のハンドル部分の平面図である。
【図15】 同実施の形態1のインナーパネルとスクリーンとを示す分解斜視図である。
【図16】 同実施の形態1の図3のB7−B7矢視の断面図である。
【図17】 同実施の形態1の図15のB1−B1矢視の断面図である。
【図18】 同実施の形態1の図3のB0−B0矢視の断面図である。
【図19】 同実施の形態1の図6のC3−C3矢視の断面図である。
【図20】 同実施の形態1の図3のB8−B8矢視の断面図である。
【図21】 同実施の形態1の図10のAF−AF矢視の断面図である。
【図22】 同実施の形態1の車両フロント部分の車体フレーム、メインスイッチ、収納部等を示す側面説明図である。
【図23】 同実施の形態1の車両フロント部分の車体フレーム、メインスイッチ、収納部等を示す平面説明図である。
【図24】 同実施の形態1の図6のC6−C6矢視の断面図である。
【図25】 同実施の形態1の図6の断面図で、(a)は図6のC5−C5矢視の断面図、(b)は図6のC7−C7矢視の断面図である。
【図26】 同実施の形態の図13のA1−A1矢視の外装の断面図である。
【図27】 同実施の形態1の断面図で、(a)は図10のA2−A2矢視の断面図、(b)は図10のAQ−AQ矢視の断面図である。
【図28】 同実施の形態1の図10のAY−AY矢視の断面図である。
【図29】 同実施の形態1の図10のAV−AV矢視の断面図である。
【図30】 同実施の形態1の図10のAW−AW矢視の断面図である。
【図31】 同実施の形態1の収納ボックスの一部を破断した側面図である。
【図32】 同実施の形態1の収納ボックスの平面図である。
【図33】 同実施の形態1の図4のD1−D1矢視の断面図である。
【図34】 同実施の形態1のラジエタ及びファン等を示す概略側面図である。
【図35】 同実施の形態1のインナーフェンダ及びラジエタ等を示す概略正面図である。
【図36】 同実施の形態1のインナーフェンダ及びラジエタ等を示す概略平面図である。
【図37】 同実施の形態1のリヤアームを示す水平断面図である。
【図38】 同実施の形態1の後輪を外した状態のマフラー、リヤアーム、エンジン等を示す側面図である。
【図39】 同実施の形態1のリヤクッションの取付状態を示す断面図である。
【図40】 同実施の形態1の左側分割部、メインスタンド等を示す側面図である。
【図41】 同実施の形態1のメインスタンドを跳ね上げた状態を後方から見た図である。
【図42】 同実施の形態1の左側分割部、メインスタンド及びリヤクッション等を示す側面図である。
【図43】 同実施の形態1の右側分割部及びマフラー等を示す平面図である。
【図44】 同実施の形態1の後輪ディスクブレーキ部の側面図である。
【図45】 同実施の形態1の後輪軸部分の要部断面図である。
【図46】 同実施の形態1のメインスタンド等を示す側面図である。
【図47】 同実施の形態1のマフラーの取り付け状態を示す図で、(a)は要部断面図、(b)はスライドナット及びナット保持部材を示す正面図である。
【図48】 同実施の形態1のVベルト室への吸気構造を示す概略平面図である。
【図49】 同実施の形態1のVベルト室への吸気構造を示す側面図概略平面図のである。
【図50】 同実施の形態1の同吸気構造のエレメント等を後方から見た図である。
【図51】 この発明の実施の形態2を示す図45に相当する断面図である。
【符号の説明】
5 車体フレーム
14 フロントフォークパイプ
56c 足載せ部
67 カウルステー
Claims (3)
- ヘッドパイプ及び該ヘッドパイプから後方に向けて延長される下フレームを含む車体フレームと、前記ヘッドパイプの左右両側方側に配置されたフロントフォークパイプと、カバー部材と、該カバー部材を支持するカウルステーとを備え、
前記カバー部材は、ハンドルとシートとの間の低床な足載せ部から前方上方に連続した前方足載せ部を備えたレッグシールドと、カウリングとを有するスクータ型車両であって、
前記ヘッドパイプには、回動する前記各フロントフォークパイプの間から前方に延びる前方ステーが固定されると共に、該前方ステーから前記フロントフォークパイプの回動範囲より前方において車幅方向に左右延長パイプが延長され、
前記カウルステーは、前記左右延長パイプの左右両端部側と前記下フレームとに接続され、それぞれ前記フロントフォークパイプの回動範囲の外側位置及び前記下フレームより車幅方向外側の位置を通るように配設され、
前記前方足載せ部が前記カウルステーに固定され、前記前方足載せ部の荷重を前記カウルステーで受けるように構成されていることを特徴とするスクータ型車両の車体フレーム構造。 - 前記カウルステーの上下方向の中間部には、前方に凸となるように湾曲する前側水平パイプが架設されると共に、後方に凸となるように湾曲する後側水平パイプが架設され、前記前側水平パイプ及び後側水平パイプは、前記フロントフォークパイプの外側を取り囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスクータ型車両の車体フレーム構造。
- 前記左右延長パイプ及び前記カウルステーにより、一方の前記下フレーム側から他方の前記下フレーム側まで連続した形状となることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクータ型車両の車体フレーム構造。
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