JP3998671B2 - 防振装置および防振装置の製造方法 - Google Patents

防振装置および防振装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、防振装置および防振装置の製造方法に関するものである。
自動車のエンジンやトランスミッションを支持固定しつつ、そのエンジン振動などを車体フレームへ伝達させないようにする防振装置として、例えば、液封入式防振装置が知られている。
液封入式防振装置は、一般に、エンジン側に取り付けられる第1取付け具と、車体フレーム側に取り付けられる第2取付け具とがゴム状弾性体から構成される防振基体で連結され、第2取付け具に取付けられたダイヤフラムと防振基体との間に液封入室が形成されている。液封入室は、仕切り体によって防振基体側の第1液室とダイヤフラム側の第2液室に仕切られ、これら第1液室と第2液室とは、オリフィスによって互いに連通されている。また、第1液室内の第1取付け具の取付け端部に攪拌板を固定配置したものがある。
この液封入式防振装置によれば、オリフィスによる第1及び第2液室間の流体流動効果(共振作用)や防振基体の制振効果によって、振動減衰機能と振動絶縁機能とを果すことができる。また、攪拌板の外周縁と第1液室(防振基体)の内周面との間に形成されるオリフィスを流通する液体を高周波数域で共振させ、高周波数域での低動ばね化を果たすこともできる。
攪拌板を第1取付け具の取付け端部に固定する従来の手段としては、特開2000−346120号公報に開示されている。これによれば、第1取付け具の取付け端部を攪拌板の取付け孔に挿通させると共に、取付け端部に形成した段部で攪拌板の一方の板面を受け止め、取付け孔から突出した取付け端部の突出部分をリベット状に押し潰し、突出部分を攪拌板の他方の板面に圧接させることで、攪拌板を取付け端部に固定する。
特開2000−346120号公報
近年、液封入式防振装置の軽量化が要求され、第1取付け具をアルミダイカスト等の金属で形成するようになってきている。第1取付け具をこのようなアルミダイカスト等の金属で形成した場合、第1取付け具が脆いために、上記した従来の固定手段では、前記突出部分をリベット状に押圧具で押し潰したときに、攪拌板の前記他方の面に圧接する突出部分の張り出し部(リベット頭部の張り出し部)が崩壊するという問題点があった。
また、押し潰したときに崩壊しなくても、攪拌板が液封入式防振装置として他の部材と共に組み付けられた後に、攪拌板の前記他方の面に圧接する前記突出部分の張り出し部が強度不足で崩壊して、攪拌板が第1取付け具から脱落してしまうという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、第1取付け具をアルミダイカスト等の脆い金属で形成した場合であっても、攪拌板等の部材を第1取付け具の取付け端部に確実に固定することができて、第1取付け具に対する攪拌板等の部材の固定構造の耐久性を向上させることができる防振装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の防振装置は、 取付け端部を有する第1取付け具と、第2取付け具と、その第2取付け具と前記第1取付け具とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体と、その防振基体から突出された前記第1取付け具の取付け端部に固定される固定板部材とを備えるものであり、前記第1取付け具はアルミダイカストから成り、前記取付け端部は、前記固定板部材の一方の板面を受け止める受け面部と、その受け面部から突出され中実軸状に構成される突出部分とを備えると共に、前記固定板部材は、前記取付け端部の突出部分が挿通される取付け孔を備え、前記取付け端部の突出部分を前記固定板部材の取付け孔に挿通させ、前記取付け端部の受け面部で前記固定板部材の一方の板面を受け止めると共に、前記取付け孔から突出した前記取付け端部の突出部分を拡径して、その突出部分の周壁の縦断面形状が突出端面側ほど径方向外方側に位置し径方向内方側に凸となる円弧状になり、かつ、前記周壁側の突出端面部分が突出方向に凸の球面状となるように形成することで、周壁と突出端面部分との接続部の径が突出部分の最大径となり、前記突出部分を前記固定板部材の他方の板面に圧接させることなく、前記固定板部材を前記第1取付け具の取付け端部に固定するように構成されている。
この構成によれば、取付け孔から突出した取付け端部の突出部分の周壁の縦断面形状が突出端面側ほど径方向外方側に位置する円弧状になり、かつ、前記周壁側の突出端面部分が突出方向に凸の球面状になるように突出部分を拡径してあるから、突出部分をリベット状に押し潰して拡径する従来の手段よりも、拡径する際に突出部分にかかる力が小さくて済む。その結果、第1取付け具をアルミダイカスト等の脆い金属で形成しても、拡径する際に突出部分が崩壊することを抑制することができる。
また、突出部分をリベット状に押し潰した従来の構造では、固定板部材の他方の面に圧接する突出部分の張り出し部が、突出部分の軸芯に対して直角に曲がっていることから、固定板部材に液圧等の荷重が加わったときに、張り出し部の付け根付近に応力が集中しやすいが、本発明の上記の構成によれば、突出部分に加わる力を突出部分の周壁の局面で受けることができて、突出部分全体に力を分散させやすくすることができる。そして、周壁側の突出端面部分を突出方向に凸の球面状にしたことで、突出部分の周壁と突出端面との境界部の角度、即ち、縦断面形状において周壁と突出端面部分とが成す角度を大きくすることができ、前記境界部の耐久性を上げることができる。
これらにより、固定板部材が防振装置として他の部材と共に組み付けられた後に、取付け端部の突出部分が崩壊することを防止することができ、第1取付け具からの固定板部材の脱落を回避することができる。
請求項記載の防振装置は、請求項記載の防振装置において、前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室とに仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室とを連通させるオリフィスと、前記液体封入室に封入される液体とを備え、前記第1取付け具の取付け端部は、前記第1液室内に位置すると共に、前記固定板部材は、前記第1液室内で前記第1取付け具の取付け端部に固定され、その外周縁と前記防振基体の内周面との間に第1液室側オリフィスを形成する攪拌板として構成されるものである。
請求項記載の防振装置は、請求項記載の防振装置において、前記防振基体は、前記第2取付け具側に凹設空間が形成されると共に、その凹設空間内に前記第1取付け具の取付け端部が位置し、前記固定板部材は、前記防振基体の凹設空間内で前記第1取付け具の取付け端部に固定され、その外周縁を前記防振基体に当接させることで、大変位入力時のストッパ作用を得るストッパ部材として構成されるものである。
請求項記載の防振装置は、請求項1からのいずれかに記載の防振装置において、前記固定板部材の取付け孔は、前記取付け端部の突出部分が拡径された際に生じる余肉を受け入れる受け入れ部を備え、その取付け孔の受け入れ部に受け入れられた前記突出部分の余肉が前記取付け端部に対する前記固定板部材の回り止めとされている。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置において、前記固定板部材の取付け孔は、正面視略円形の丸孔として構成され、その丸孔の内周側には、前記余肉を受け入れる受け入れ部としての凹部が複数凹設されると共に、各凹部の隣接間隔は、前記丸孔の円弧に沿う方向に略等間隔とされており、前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔の内径よりも若干小径の円柱状体として構成されている。
請求項記載の防振装置は、請求項記載の防振装置において、前記固定板部材の取付け孔は、正面視略円形の丸孔の一部を直線で接続した形状に構成されると共に、前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成され、前記突出部分を前記取付け孔内に挿通した場合には、その取付け孔内の残部が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されている。
請求項記載の防振装置は、請求項記載の防振装置において、前記固定板部材の取付け孔は、正面視略楕円形の楕円孔として構成されると共に、前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成され、前記突出部分を前記取付け孔内に挿通した場合には、その取付け孔内の残部が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されている。
請求項記載の防振装置の製造方法は、請求項1からのいずれかに記載の防振装置の製造方法であって、前記取付け端部を有する第1取付け具と前記第2取付け具とを前記防振基体で連結する加硫接着工程と、その加硫接着工程により前記防振基体を介して前記第2取付け具に連結された前記第1取付け具の取付け端部に前記固定板部材を固定する固定工程とを備え、その固定工程は、前記防振基体から突出させた前記第1取付け具の取付け端部を前記固定板部材の取付け孔に挿通させると共に、前記取付け端部の受け面部で前記固定板部材の一方の板面を受け止める位置決め工程と、その位置決め工程により前記取付け孔から突出した前記取付け端部の突出部分の突出端面に、押圧具の部分球状に凹んだ押圧作用部を押し付け、前記押圧具を前記突出部分の軸線周りに円錐軌跡を描くように回転させて前記突出部分を拡径加工する拡径工程とを備えていることを特徴とする防振装置の製造方法。
つまり、防振基体から突出させた第1取付け具の取付け端部を固定板部材の取付け孔に挿通させると共に、前記取付け端部の受け面部で固定板部材の一方の板面を受け止める(位置決め工程)。そして、取付け孔から突出した取付け端部の突出部分の突出端面に、押圧具の部分球状に凹んだ押圧作用部を押し付け、押圧具を突出部分の軸線回りに円錐軌跡を描くように回転させて突出部分を拡径加工する(拡径工程)。押圧具の部分球状に凹んだ押圧作用部を押し付けながら上記のように回転させることで、取付け孔から突出した取付け端部の突出部分の周壁の縦断面形状を突出端面側ほど径方向外方側に位置する円弧状にすることができ、かつ、周壁側の突出端面部分を突出方向に凸の球面状にすることができる。
請求項1記載の防振装置によれば、第1取付け具を脆い金属(アルミダイカスト)で形成した場合であっても、固定板部材を第1取付け具の取付け端部に確実に固定することができて、第1取付け具に対する固定板部材の固定構造の耐久性を向上させることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付け具の取付け端部に固定した固定板部材を攪拌板として構成したので、攪拌板(固定板部材)に液圧等の荷重が加わっても、かかる攪拌板が取付け端部から脱落することや、がたつきが発生することを抑制することができ、その結果、第1液室側オリフィスによる流体流動効果を安定して発揮させることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付け具の取付け端部に固定した固定板部材をストッパ部材として構成したので、ストッパ部材(固定板部材)が防振基体に当接して荷重が加わっても、かかるストッパ部材が取付け端部から脱落することや、がたつきが発生することを抑制することができ、その結果、大変位入力時のストッパ作用を安定して発揮させることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項1からのいずれかに記載の防振装置の奏する効果に加え、取付け孔が受け入れ部を備え、その受け入れ部によって拡径時に生じる突出部分の余肉を受け入れるように構成したので、固定板部材の回り止めを確実に行うことができるという効果がある。
よって、固定板部材の回り止め手段を有さない従来の防振装置のように、固定板部材の回転により固定部が摩耗するなどして、がたつきが発生するという不具合を抑制することができる。その結果、固定板部材の脱落や、固定板部材のがたつきによる異音の発生などを未然に回避することができるという効果がある。
また、拡径の際に生じる余肉が固定板部材の回り止めとなるように構成したので、突出部分を拡径するという1の作業で、固定板部材を取付け端部に固定する第1の作業と、固定板部材を取付け端部に対して回り止めする第2の作業とを同時に行うことができる。その結果、作業を効率化して、作業コストの低減を図ることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、受け入れ部としての凹部を取付け孔(丸孔)の内周側に複数凹設して、それら複数の凹部が拡径の際に生じる余肉をそれぞれ受け入れるように構成したので、各凹部に受け入れられた余肉によって固定板部材の回り止めを確実に行うことができるという効果がある。
また、上記複数の凹部の隣接間隔を丸孔の円弧に沿う方向に略等間隔としたので、突出部分を拡径した際に生じる余肉を各凹部に確実かつ円滑に導入して、固定板部材の回り止めを確実に行うことができるという効果がある。同様に、等間隔とすることで、各凹部の余肉に加わる荷重を分散させて、1の凹部の余肉に荷重が集中することを回避することができるので、耐久性の向上を図ることができるという効果がある。
更に、取付け端部の突出部分を固定板部材の取付け孔の内径よりも若干小径の円柱状体として構成したので、かかる突出部分を固定板部材の取付け孔に挿通する場合には、両部材の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、挿通作業を容易に行うことができる。よって、両部材の組み立て作業を簡素化して、組み立てコストを低減することができるので、その分、防振装置全体としての製品コストの低減を図ることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、固定板部材の取付け孔を正面視略円形の丸孔の一部を直線で接続した形状に構成し、取付け端部の突出部分が挿通された際の取付け孔内の残部が拡径の際に生じる余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成したので、受け入れ部に受け入れられた余肉によって固定板部材の回り止めを確実に行うことができるという効果がある。
更に、取付け端部の突出部分を固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成したので、かかる突出部分を固定板部材の取付け孔に挿通する場合には、両部材の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、挿通作業を容易に行うことができる。よって、両部材の組み立て作業を簡素化して、組み立てコストを低減することができるので、その分、防振装置全体としての製品コストの低減を図ることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、固定板部材の取付け孔を正面視略楕円形の楕円孔として構成すると共に、取付け端部の突出部分が挿通された際の取付け孔内の残部が拡径の際に生じる余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成したので、その受け入れ部に受け入れられた余肉によって固定板部材の回り止めを確実に行うことができるという効果がある。
更に、取付け端部の突出部分を固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成したので、かかる突出部分を固定板部材の取付け孔に挿通する場合には、両部材の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、挿通作業を容易に行うことができる。よって、両部材の組み立て作業を簡素化して、組み立てコストを低減することができるので、その分、防振装置全体としての製品コストの低減を図ることができるという効果がある。
請求項記載の防振装置の製造方法によれば、第1取付け具を脆い金属(アルミダイカスト)で形成した場合であっても、固定板部材を第1取付け具の取付け端部に確実に固定することができて、第1取付け具に対する固定板部材の固定構造の耐久性を向上させた防振装置を製造することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における液封入式防振装置100の正面図であり、図2は、液封入式防振装置100の縦断面図である。第1実施の形態では、本発明の適用対象として、FR型自動車用の液封入式防振装置100を用いて説明する。
この液封入式防振装置100は、トランスミッションに取付けブラケット114を介して取り付けられる第1取付け金具1と、車体側のメンバーに取り付けられる筒状の第2取付け金具2と、これらを連結するゴム状弾性材からなる防振基体3とを備えている。
第1取付け金具1は、アルミニウムダイカストから成り、フランジ状の被ストッパ部132を備えた段付きの円柱状に形成され、その上端部が取付けブラケット114に連結している。
第2取付け金具2は、防振基体3が加硫成形される筒状金具4と、筒状の底金具5と、防振基体3や被ストッパ部132を覆う筒状のストッパ金具107とから成る。これら三者は同芯状に位置し、それぞれの軸芯方向一端側のフランジ部同士が一体にかしめ固定されている。
ストッパ金具107は、第1取付け金具1と第2取付け金具2との変位量を所定の範囲内に抑える。このストッパ金具107に、車体側のメンバーに対する連結部としての取付け面部110を張り出し形成し、この取付け面部110に複数(本実施の形態では2本)の取付けボルト6を圧入固定してある。
防振基体3は、底部側が中空の円錐台状に形成され、その上端面が第1取付け金具1に、下端部が筒状金具4に、それぞれ加硫接着されている。
底金具5の底部に、ゴム膜から成るダイヤフラム9を加硫成形し、このダイヤフラム9と防振基体3の下面との間に液体封入室8が形成されている。液体封入室8には、液体を封入してある。そして、液体封入室8を防振基体3側の第1液室11Aとダイヤフラム9側の第2液室11Bとに仕切る仕切り体12を底金具5の底部と筒状金具4の底部とで挟持固定してある。
仕切り体12は、ゴム膜から成る円板状の弾性仕切り膜15と、この弾性仕切り膜15を収容して、内周面側に一体に設けた第1変位規制部材17で受け止める筒部材16と、この筒部材16の一端面側の開口を覆う第2変位規制部材18とから成る。
筒部材16の外周面と、底金具5の内周面とに加硫成形されたゴム膜7との間には、第1液室11Aと第2液室11B同士を連通させるオリフィス25が形成されている。オリフィス25は、第2変位規制部材18の第1連通孔(図示せず)と、筒部材16の上側切欠き(図示せず)とを介して、第1液室11Aに連通し、筒部材16の下側切欠き(図示せず)を介して第2液室11Bに連通している。
第1液室11A内には、円板状の攪拌板60を設けて、その攪拌板60の外周縁61と第1液室11A(防振基体3)の内周面との間に第1液室側オリフィス63を形成してある。
即ち、第1液室11A内に突出した第1取付け金具1の取付け端部65に攪拌板60の中央側の連結部66を連結している。連結部66は上側に円筒状に膨出している。
次に、図3から図5を参照して、第1取付け金具1に対する攪拌板60の取付け構造について説明する。
図3から図5は、第1取付け金具1の取付け端部65に対する攪拌板60の固定方法を示す縦断面図である。なお、図3は、押圧具78による突出部分73の拡径加工を説明する図であり、図4は、突出部分73の拡径加工を行う前の状態を示す図であり、図5は、突出部分73の拡径加工を行った後の状態を示す図である。
図5に示すように、第1取付け金具1の丸棒状の取付け端部65を、攪拌板60の連結部66の中央に形成した丸い取付け孔70に挿通させると共に、取付け端部65に形成した段状の受け面部71(段部)で攪拌板60の一方の板面72を受け止めてある。
そして、取付け孔70から突出した取付け端部65の突出部分73の周壁74の縦断面形状が突出端面75側ほど径方向外方側に位置する円弧状になり、かつ、周壁74側の突出端面部分76が突出方向に凸の球面状になるように突出部分73を拡径することで、突出部分73を攪拌板60の他方の板面77に圧接させることなく攪拌板60を取付け端部65に固定してある。
次に、第1取付け金具1の取付け端部65に対する攪拌板60の固定方法は次の通りである。
[1]防振基体3を第1取付け金具1と筒状金具4とに加硫成形した後、第1取付け金具1と筒状金具4とを筒状の底金具5にかしめ固定する前の状態で、図3に示すように、第1取付け金具1を支持台91に取り付ける。
そして、第1取付け金具1の取付け端部65(突出部分73)を攪拌板60の取付け孔70に挿通させ、取付け端部65に形成した受け面部71に攪拌板60の一方の板面72を受け止めさせる。
なお、第1実施の形態では、取付け孔70から突出した取付け端部65の突出部分73の軸方向の長さ(突出端面75と攪拌板60の他方の端面77との間の長さ)は略2mm、突出部分73の直径は略9.85mmである。
[2]突出部分73の突出端面75に、押圧具78の部分球状に浅く凹んだ押圧作用部79を押し付け、押圧駆動部(図示せず)を駆動させ、棒状の押圧具78を突出部分73の軸線P回りに円錐軌跡(「ほぼ円錐軌跡」も含む意味である)を描くように回転させて突出部分73を拡径加工する。
これにより、突出部分73が、図4に示す加工前のストレート状態から、図5に示すように、周壁74の縦断面形状が突出端面75側ほど径方向外方側に位置する円弧状になり、かつ、周壁74側の突出端面部分76が突出方向に凸の球面状になるように拡径される。
なお、周壁74の最下端と突出端面部分76との接続部Aの径が突出部分73の最大径となり、第1実施の形態では、この最大径が略11.5mmとされている。
次に、図6及び図7を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、突出部分73をその中心側が中空でない中実軸状に構成したが、第2実施の形態では、突出部分73に穴90が凹設され、その中心側が中空状に構成されている。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6及び図7は、第2実施の形態における第1取付け金具1の取付け端部65に対する攪拌板60の固定方法を示す縦断面図であり、突出部分73の拡径加工前の状態を示す図である。
図6及び図7に示すように、取付け端部65の突出部分73に、突出端面75側に開口する有底の穴90を突出部分73と同芯状に形成しておき、その後に取付け端部65の突出部分73を押圧具78で拡径加工しても良い。
なお、穴90が突出端面75から凹設される凹設深さは、図6に示すように、その穴90の底部が受け面部71と略同等位置(即ち、突出部分73の付け根部分)となる深さであっても良く、或いは、図7に示すように、穴90の底部が受け面部71を越える深さであっても良い。
次に、図8及び図9を参照して、第3実施の形態について説明する。第3実施の形態における攪拌板160は、第1取付け金具1の取付け端部65に対して、回り止めされた状態で固定されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図8は、第3実施の形態における第1取付け金具1の取付け端部65に対する攪拌板160の固定方法を示す縦断面図であり、図8(a)は突出部分73の拡径加工を行う前の状態を示す図であり、図8(b)は突出部分73の拡径加工を行った後の状態を示す図である。
また、図9(a)は、図8(a)のA−A線における突出部分73及び攪拌板160の断面図であり、図9(b)は、図8(b)のB−B線における突出部分73及び攪拌板160の断面図である。なお、図9(a)では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、突出部分73と取付け孔170との対向間隔(隙間)の大きさを模式的に拡大して図示している。
第3実施の形態における攪拌板160の取付け孔170には、取付け端部65の突出部分73が拡径された際に生じる余肉を受け入れる受け入れ部(凹部170a)が形成されており(図9(a)参照)、その受け入れ部に受け入れられた突出部分73の余肉が取付け端部65(突出部分73)に対する攪拌板160の回り止めとなるように構成されている(図9(b)参照)。
即ち、上述したように、突出端部73が押圧具78によって拡径されると(図3及び図5参照)、その拡径加工によって生じた突出部分73の余肉が、図9(b)に示すように、受け入れ部としての各凹部170aに受け入れられ、攪拌板160が第1取付け金具1の取付け端部65(突出部分73)に対して回り止めされるのである。
攪拌板の回り止め手段を有さない従来の液封入式防振装置では、車体への組み付け後に、攪拌板が回転することで、固定部が摩耗して、がたつきが発生するという不具合が発生していた。これに対し、第3実施の形態における液封入式防振装置100によれば、攪拌板160を回り止めした状態で固定するので、がたつきの発生を防止することができ、その結果、攪拌板160の脱落や、攪拌板160のがたつきによる異音の発生などを未然に抑制することができる。
また、拡径の際に生じる余肉で攪拌板160を回り止めする構成としたので、突出部分73を拡径するという1の作業で、攪拌板160を取付け端部65に固定する第1の作業と、攪拌板160を取付け端部65に対して回り止めする第2の作業とを同時行うことができる。その結果、作業を効率化して、作業コストの低減を図ることができる。
ここで、より具体的には、攪拌板160の取付け孔170は、図9(a)に示すように、正面視略円形の丸孔として構成され、その丸孔としての取付け孔170の内周側には、前記余肉を受け入れる受け入れ部としての凹部170aが複数箇所(第3実施の形態では4箇所)に凹設されている。また、各凹部170aの隣接間隔は、取付け孔170の円弧に沿う方向(即ち、周方向)に略等間隔(第3実施の形態では略90°間隔)とされている。
このように、第3実施の形態では、拡径の際に生じる余肉を複数の凹部170aで受け入れるように構成したので、各凹部170a内の余肉によって、攪拌板160の回り止めを確実に行うことができる。
また、上述のように、各凹部170aの隣接間隔を取付け孔170の円弧に沿う方向に略等間隔としたので、突出部分73を拡径した際に生じる余肉を1の凹部170aに片寄らせることなく、各凹部170aに確実かつ円滑に受け入れさせる(流動させる)ことができ、攪拌板160の回り止めを確実に行うことができる。
同様に、略等間隔に配置することで、各凹部170a内の余肉に加わる荷重を分散させて、1の凹部170a内の余肉に荷重が集中することを回避することができるので、耐久性の向上を図ることができる。
取付け端部65の突出部分73は、図9(a)に示すように、攪拌板160の取付け孔170の内径よりも若干小径の円柱状体(図8参照)として構成されている。よって、突出部分73を攪拌板160の取付け孔170に挿通する場合には、両部材73,170の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、その挿通作業を容易に行うことができる。従って、両部材73,170の組み立てコストを低減して、その分、液封入式防振装置100全体としての製品コストの低減を図ることができる。
なお、凹部170aは、図9に示すように、突出部分73の径方向外方側へ凸の半円状とされているので、突出部分73の拡径代を不必要に大きくしなくても、突出部分73の余肉を凹部170a内へスムーズに流動させて(受け入れさせて)、かかる余肉で凹部170a内を確実に充填することができる。その結果、突出部分73の破損等を防止しつつ、攪拌板160の回り止めを確実に行うことができる。
次に、図10を参照して、第4実施の形態について説明する。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図10は、第4実施の形態における突出部分73及び攪拌板260の断面図である。なお、図10(a)は、図8(a)のA−A線における断面図に、図10(b)は、図8(b)のB−B線における断面図に、それぞれ対応する。なお、図10(a)では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、突出部分73と取付け孔270との対向間隔(隙間)の大きさを模式的に拡大して図示している。
第4実施の形態における攪拌板260の取付け孔270は、図10に示すように、正面視略円形の丸孔270aの一部を直線部270bで接続した形状に構成されると共に、突出部分73を取付け孔270内に挿通した場合には、その取付け孔270内の残部(即ち、突出部分73と取付け孔270との間の隙間)が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されている。
即ち、図10(a)に示す状態から突出部分73が拡径されると(図3参照)、拡径により生じた余肉が突出部分73と取付け孔270との間の隙間に受け入れられることで、図10(b)に示すように、取付け孔270内が余肉により充填される。その結果、かかる余肉によって攪拌板260の回り止めを確実に行うことができる。
なお、取付け端部65の突出部分73は、攪拌板260の取付け孔270内で回転可能な外径を有する円柱状体(図8参照)として構成されている。よって、突出部分73を攪拌板260の取付け孔270に挿通する場合には、両部材73,270の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、その挿通作業を容易に行うことができる。従って、両部材73,270の組み立てコストを低減して、その分、液封入式防振装置100全体としての製品コストの低減を図ることができる。
次に、図11を参照して、第5実施の形態について説明する。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図11は、第5実施の形態における突出部分73及び攪拌板360の断面図である。なお、図11(a)は、図8(a)のA−A線における断面図に、図11(b)は、図8(b)のB−B線における断面図に、それぞれ対応する。なお、図11(a)では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、突出部分73と取付け孔370との対向間隔(隙間)の大きさを模式的に拡大して図示している。
第5実施の形態における攪拌板360の取付け孔370は、図11に示すように、正面視略楕円形の楕円孔として構成されると共に、突出部分73を取付け孔370内に挿通した場合には、その取付け孔370内の残部(即ち、突出部分73と取付け孔370との間の隙間)が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されている。
即ち、図11(a)に示す状態から突出部分73が拡径されると(図3参照)、拡径により生じた余肉が突出部分73と取付け孔370との間の隙間に受け入れられることで、図11(b)に示すように、取付け孔370内が余肉により充填される。その結果、かかる余肉によって攪拌板360の回り止めを確実に行うことができる。
なお、取付け端部65の突出部分73は、攪拌板360の取付け孔370内で回転可能な外径を有する円柱状体(図8参照)として構成されている。よって、突出部分73を攪拌板360の取付け孔370に挿通する場合には、両部材73,370の相対的な回転方向位置の位置合わせを行う必要がなく、その挿通作業を容易に行うことができる。従って、両部材73,370の組み立てコストを低減して、その分、液封入式防振装置100全体としての製品コストの低減を図ることができる。
次に、図12を参照して、第6実施の形態について説明する。第1実施の形態では、本発明の適用対象として、液封入式防振装置100を用いて説明したが、第6実施の形態では、液封入式でないいわゆるコンベタイプの防振装置400に本発明を適用する場合を説明する。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図12は、第6実施の形態における防振装置400の縦断面図である。この防振装置400は、トランスミッションに取付けブラケット(図示せず)を介して取り付けられる第1取付け金具401と、車体側のメンバーに取り付けられる第2取付け金具204と、これらを連結するゴム状弾性材からなる防振基体403とを備えている。
第1取付け金具4011は、アルミニウムダイカストから成り、その下端部の取付け端部65には、受け面部71及び突出部分73がそれぞれ形成されている。これら各部材65,71,73は、上述した第1実施の形態の場合と同様に構成されている。
防振基体403は、第1取付け金具401及び第2取付け金具402に加硫接着され、その底部側が中空の円錐台状に形成されている。即ち、防振基体403は、第2取付け金具204側の底部に凹設空間が形成されており、その凹設空間内には、ストッパ部材460が配設されている。
ストッパ部材460は、その外周縁等を防振基体403に当接させることで、大変位入力時のストッパ作用を得るための部材であり、前記凹設空間内において第1取付け金具401の取付け端部65(突出部分73)に固定されている。なお、取付け端部65に対するストッパ部材460の固定方法は、上述した第1実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
第6実施の形態における防振装置400によれば、第1実施の形態のように、第1取付け金具1の被ストッパ部132やストッパ金具107(ともに図2参照)を設ける必要がないので、部品コストを低減して、その分、防振装置400全体としての製品コストの削減を図ることができる。
また、ストッパ部材460は、第1実施の形態と同様に、突出部分73を拡径することで取付け端部65に固定されているので、かかるストッパ部材460を強固に固定することができる。よって、大変位入力時にストッパ部材460が防振基体403に当接して荷重が加わっても、取付け端部65(突出部分73)の破損や、ストッパ部材460の脱落、或いは、がたつきの発生などを抑制することができ、その結果、大変位入力時のストッパ作用を安定して発揮させることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定される物ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態では、液封入式防振装置100又は防振装置400がトランスミッションとメンバーとの間に設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、エンジンとメンバーとの間に設けられるものであっても良い。
また、上記各実施の形態で上げた数値は一例であり、別の数値とすることは当然可能である。
また、上記各実施の形態を組み合わせて構成することは当然可能である。例えば、第2実施の形態で説明した穴90と、第3から第5実施の形態のいずれかで説明した回り止め手段(受け入れ部)とを組み合わせて構成しても良い。
また、例えば、第4実施の形態の取付け孔270は、丸孔270aを一本の直線部270bで接続する形状で構成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、丸孔270aを複数本の直線部270bで接続した形状で取付け孔270を構成することは当然可能である。
本発明の第1実施の形態における液封入式防振装置の正面図である。 液封入式防振装置の縦断面図である。 第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、押圧具による突出部分の拡径加工を説明する図である。 第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、突出部分の拡径加工を行う前の状態を示している。 第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、突出部分の拡径加工を行った後の状態を示している。 第2実施の形態における第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、突出部分の拡径加工前の状態を示している。 第2実施の形態における第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、突出部分の拡径加工前の状態を示している。 第3実施の形態における第1取付け金具の取付け端部に対する攪拌板の固定方法を示す縦断面図であり、(a)は突出部分の拡径加工を行う前の状態を示しており、(b)は突出部分の拡径加工を行った後の状態を示している。 (a)は、図8(a)のA−A線における突出部分および攪拌板の断面図であり、(b)は、図8(b)のB−B線における突出部分および攪拌板の断面図である。 第4実施の形態における突出部分および攪拌板の断面図である。 第5実施の形態における突出部分および攪拌板の断面図である。 第6実施の形態における防振装置の縦断面図である。
符号の説明
100 液封入式防振装置(防振装置)
400 防振装置
1,401 第1取付け金具(第1取付け具)
65 取付け端部
71 受け面部
73 突出部分
74 周壁
75 突出端面
76 突出端面部分
90 穴
2,402 第2取付け金具(第2取付け具)
4 筒状金具(第2取付け具の一部)
5 底金具(第2取付け具の一部)
107 ストッパ金具(第2取付け具の一部)
3、403 防振基体
60,160,260,360 攪拌板(固定板部材)
61 外周縁(固定板部材の外周縁)
70,170,270,370 取付け孔
170a 凹部(受け入れ部)
270a 丸孔(取付け孔の一部)
270b 直線部(取付け孔の一部)
72 板面(固定板部材の一方の板面)
77 板面(固定板部材の他方の板面)
460 ストッパ部材(固定板部材)
8 液体封入室
11A 第1液室
11B 第2液室
9 ダイヤフラム
12 仕切り体
15 弾性仕切り膜(仕切り体の一部)
16 筒部材(仕切り体の一部)
17 第1変位規制部材(筒部材の一部)
18 第2変位規制部材(仕切り体の一部)
25 オリフィス
63 第1液室側オリフィス
78 押圧具
79 押圧作用部

Claims (8)

  1. 取付け端部を有する第1取付け具と、第2取付け具と、その第2取付け具と前記第1取付け具とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体と、その防振基体から突出された前記第1取付け具の取付け端部に固定される固定板部材とを備える防振装置において、
    前記第1取付け具はアルミダイカストから成り、
    前記取付け端部は、前記固定板部材の一方の板面を受け止める受け面部と、その受け面部から突出され中実軸状に構成される突出部分とを備えると共に、前記固定板部材は、前記取付け端部の突出部分が挿通される取付け孔を備え、
    前記取付け端部の突出部分を前記固定板部材の取付け孔に挿通させ、前記取付け端部の受け面部で前記固定板部材の一方の板面を受け止めると共に、前記取付け孔から突出した前記取付け端部の突出部分を拡径して、その突出部分の周壁の縦断面形状が突出端面側ほど径方向外方側に位置し径方向内方側に凸となる円弧状になり、かつ、前記周壁側の突出端面部分が突出方向に凸の球面状となるように形成することで、周壁と突出端面部分との接続部の径が突出部分の最大径となり、前記突出部分を前記固定板部材の他方の板面に圧接させることなく、前記固定板部材を前記第1取付け具の取付け端部に固定するように構成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記第2取付け具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室とに仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室とを連通させるオリフィスと、前記液体封入室に封入される液体とを備え、
    前記第1取付け具の取付け端部は、前記第1液室内に位置すると共に、
    前記固定板部材は、前記第1液室内で前記第1取付け具の取付け端部に固定され、その外周縁と前記防振基体の内周面との間に第1液室側オリフィスを形成する攪拌板として構成されるものであることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  3. 前記防振基体は、前記第2取付け具側に凹設空間が形成されると共に、その凹設空間内に前記第1取付け具の取付け端部が位置し、
    前記固定板部材は、前記防振基体の凹設空間内で前記第1取付け具の取付け端部に固定され、その外周縁を前記防振基体に当接させることで、大変位入力時のストッパ作用を得るストッパ部材として構成されるものであることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  4. 前記固定板部材の取付け孔は、前記取付け端部の突出部分が拡径された際に生じる余肉を受け入れる受け入れ部を備え、
    その取付け孔の受け入れ部に受け入れられた前記突出部分の余肉が前記取付け端部に対する前記固定板部材の回り止めとされていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の防振装置。
  5. 前記固定板部材の取付け孔は、正面視略円形の丸孔として構成され、
    その丸孔の内周側には、前記余肉を受け入れる受け入れ部としての凹部が複数凹設されると共に、各凹部の隣接間隔は、前記丸孔の円弧に沿う方向に略等間隔とされており、
    前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔の内径よりも若干小径の円柱状体として構成されていることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  6. 前記固定板部材の取付け孔は、正面視略円形の丸孔の一部を直線で接続した形状に構成されると共に、前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成され、
    前記突出部分を前記取付け孔内に挿通した場合には、その取付け孔内の残部が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されていることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  7. 前記固定板部材の取付け孔は、正面視略楕円形の楕円孔として構成されると共に、前記取付け端部の突出部分は、前記固定板部材の取付け孔内で回転可能な外径を有する円柱状体として構成され、
    前記突出部分を前記取付け孔内に挿通した場合には、その取付け孔内の残部が前記余肉を受け入れる受け入れ部となるように構成されていることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  8. 請求の範囲第1から第のいずれかの防振装置の製造方法であって、
    前記取付け端部を有する第1取付け具と前記第2取付け具とを前記防振基体で連結する加硫接着工程と、
    その加硫接着工程により前記防振基体を介して前記第2取付け具に連結された前記第1取付け具の取付け端部に前記固定板部材を固定する固定工程とを備え、
    その固定工程は、
    前記防振基体から突出させた前記第1取付け具の取付け端部を前記固定板部材の取付け孔に挿通させると共に、前記取付け端部の受け面部で前記固定板部材の一方の板面を受け止める位置決め工程と、
    その位置決め工程により前記取付け孔から突出した前記取付け端部の突出部分の突出端面に、押圧具の部分球状に凹んだ押圧作用部を押し付け、前記押圧具を前記突出部分の軸線周りに円錐軌跡を描くように回転させて前記突出部分を拡径加工する拡径工程とを備えていることを特徴とする防振装置の製造方法。
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