JP3998434B2 - 乗用型水田作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用型田植機などの乗用型水田作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用型水田作業車にあっては、圃場に対して畦越えで出し入れするとか、運搬車の荷台に対して歩み板を用いて積み降ろしする際、車体が前後に大きく傾斜する場合があることから、運転部から降り、車体を運転者が搭乗しない状態で自走させることがある。
【0003】
このため、従来、例えば特開2001−80384号公報に示されるように、後車輪に
対する伝動系にブレーキを設けるとともに、このブレーキを操作するためのブレーキレバーを車外から操作自在に設け、このブレーキレバーを操作すると、ブレーキレバーが主クラッチペダルに当接してこの主クラッチペダルを踏み込み側に操作するように構成されたものがあった。
すなわち、前記ブレーキレバーにより、車外から主クラッチを切るとともにブレーキを掛けて、エンジンストップを回避しながら車体走行を停止させられるものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の技術の場合、車外操作専用のブレーキが必要であり、構造面で不利になる問題があった。
【0005】
本発明の目的は、運転者が降車した状態での自走移動が行なわせやすく、しかも、その際の上記した走行停止を構造簡単に行なわせられる乗用型水田作業車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0007】
[構成]
本願請求項1の係る発明の乗用型水田作業車は、走行用無段変速装置を減速操作する減速操作機構を作用状態と非作用状態とに切り換え自在に設けるとともに、車体操向用の前車輪の操向ロックを行なう操向ロック状態と操向ロック解除状態とに切り換え操作自在な前輪操向ロック機構を備え、主クラッチを切りに、かつ、走行用ブレーキを入りに、さらに、前記減速操作機構を作用状態にそれぞれ操作する一本の操作レバーと、前記前輪操向ロック機構の操作具とを、車外から操作自在に備えたものである。
【0008】
[作用]
操作レバーを車外から操作でき、この操作レバーを操作すれば、減速操作機構が作用状態になり、かつ、主クラッチが切りになるとともに走行用ブレーキが入りになり、次に車体走行させる際には走行用無段変速装置が低速とか中立状態になっていて急発進しないとか上り坂でも下降しにくい状態で、かつ、エンジンストップが発生しない状態で車体走行が停止する。
【0009】
前輪操向ロック機構の操作具を車外から操作し、前輪操向ロック機構を操向ロック状態に切り換えて前車輪を操向ロック状態にしたり、前輪操向ロック機構を操向ロック解除状態に切り換えて車輪を操向自在な状態にできるものである。
【0010】
車体を前車輪の操向ロック状態で移動させ、少し移動すると停止させ、前車輪を操向操作して向き調節した後に再走行させて畦越えさせるなど、車外から前記操作レバーと前輪操向ロック機構の操作具とを操作して走行と停止操作及び前車輪の操向ロックとロック解除とを繰り返して行なえるものである。
【0011】
[効果]
従って、冒頭に記した如く車体を降車状態で走行させる場合など、必要ならば、車外から操作容易にエンジンストップを回避しながら車体走行を停止させられる。しかも、この後に車体走行を開始する際、急発進しないとか下り坂でも下降しにくいなど走行を開始させやすくなる。
しかも、作業走行や路上走行などの通常の走行時に使用するための走行ブレーキを車外操作のブレーキに兼用して構造簡単にでき、コストダウンできる。
【0012】
車体を降車状態で自走させる際、前車輪を車外から操向ロック解除状態に容易に切り換えて操向操作しながら自走させたり、前車輪を車外から操向ロック状態に容易に切り換えて向き変化しないようにしながら自走させることができる。
【0013】
又、走行と停止操作を繰り返しながら、途中で前車輪を操向ロック状態とロック解除状態とに切り換えて畦越えさせることができる。
【0014】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0015】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記走行用無段変速装置の変速操作を行なう変速レバーと、前記操作レバーとを共に、車体の両横側のいずれか一方に配置してある。
【0016】
[作用]
車体が少し移動すると停止させ、少しずつ走行させながら畦越えさせるなど、車外から走行と停止操作を繰り返して行なう場合、車体の左横側から右横側に移動するとか手を伸ばすとかしなくとも車体の両横側のいずれか一方で操作レバーも変速レバーも操作して行なえるものである。
【0017】
[効果]
従って、走行と停止操作を繰り返しながら畦越えさせるなどの場合、走行操作も変速操作も車体の同一の横側で行なって操作容易にかつ能率よく移動させられる。
【0018】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0019】
[構成]
請求項1又は2による発明の構成において、前記前輪操向ロック機構の操作具を、車体の両横側のうち、前記操作レバーが位置する方の横側に配置してある。
【0020】
[作用]
車体を前車輪の操向ロック状態で移動させ、少し移動すると停止させ、前車輪を操向操作して向き調節した後に再走行させて畦越えさせるなど、車外から走行と停止操作及び車輪の操向ロックとロック解除とを繰り返して行なう場合、車体の両横側のいずれか一方の横側で操作レバーも、前輪操向ロック機構の操作具も操作して行なえるものである。
【0021】
[効果]
従って、走行と停止操作を繰り返しながら、途中で前車輪を操向ロック状態とロック解除状態とに切り換えて畦越えさせるなどの場合、走行操作も、前輪操向ロック機構の切り換え操作も車体の同一の横側で行なって操作容易にかつ能率よく移動させられる。
【0022】
請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0023】
[構成]
請求項1〜3のうちのいずれか一つによる発明の構成において、走行用ブレーキの操作部に連動している操作ペダルを操作することにより走行用ブレーキを入り操作するように、操作レバーを構成する。
【0024】
〔作用〕
車外から操作レバーを操作でき、この操作レバーを操作すれば、操作ペダルを操作できて主クラッチが切りに、かつ、走行用ブレーキが入りにそれぞれなり、エンジンストップが発生しないで車体走行が停止する。
前輪操向ロック機構を操向ロック状態にすれば、この前輪操向ロック機構によって操向用の前車輪の操向ロックが行なわれ、不用意に車輪向きが変化して車体向きが変化することを防止しながら自走させられる。
【0025】
〔効果〕
従って、冒頭に記した如く車体を降車状態で走行させる場合など、操向用の前車輪を前輪操向ロック機構によって操向ロック状態にし、ロックレバーを支持するなどのロック手間を掛けなくとも容易に所望方向に走行させられる。そして、必要ならば、車外から操作容易にエンジンストップを回避しながら車体走行を停止させられる。
しかも、作業走行や路上走行などの通常の走行時に使用するための走行ブレーキを車外操作のブレーキに兼用して構造簡単にでき、コストダウンできる。
【0026】
請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0027】
[構成]
請求項4による発明の構成において、操作レバーが操作ペダルから一体揺動自在に延出している。
【0028】
〔作用〕
操作レバーが操作ペダルから延出する簡単な操作部構造によって車外から主クラッチ及び走行用ブレーキを操作できるようにしたものである。
【0029】
〔効果〕
車外から主クラッチ及び走行用ブレーキを操作するための操作部構造を操作レバーが操作ペダルから延出するだけの構造簡単なものにし、操作部構造の面からもコストダウンできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1、図2に示すように、左右一対の操向操作及び駆動自在な前車輪1、左右一対の駆動自在な後車輪2、車体前端部に位置するエンジンボンネット3を有する原動部、この原動部の両横側に位置する予備苗収容装置4、車体後部に位置する運転座席5を有する搭乗型の運転部を備えた自走車体の車体フレーム6の後部に、リンク機構7を介して苗植付装置10を連結するとともに、自走車体から回転軸8によって苗植付装置10に動力伝達するように構成し、自走車体の後部に搭載した肥料タンク16を有する施肥装置を備えさせて、乗用型の施肥装置付き田植機を構成してある。
【0031】
すなわち、リフトシリンダ7aによってリンク機構7を車体に対して上下に揺動操作することにより、苗植付装置10を接地フロート11が圃場面に接地した下降作業位置と、接地フロート11が圃場面から浮上した上昇非作業位置とに昇降操作する。苗植付装置10を下降作業位置にして車体を走行させると、苗植付装置10の機体横方向に並ぶ複数の苗植付機構12のそれぞれが、一対の苗植付爪によって苗載せ台13に載置されているマット状苗の下端部から一株分のブロック苗を取り出して下降し、圃場の泥土部に持ち込んで植え付けていく。
【0032】
施肥装置は、前記肥料タンク16の下部に機体横方向に並べて付設してある複数の肥料繰出装置、この複数の肥料繰出装置の排出部に肥料供給ホース17によって接続している状態で苗植付装置10の接地フロート11に機体横方向に並べて取付けてある複数個の作溝器18、前記各肥料供給ホース17に送風する一つの電動ブロワ19を備えており、苗植付装置10が複数条の苗植付けを行なうに伴い、各苗植付機構12による植付苗の横側
に肥料供給していく。すなわち、各肥料繰出装置が苗植付機構12の苗植え運動に連動して駆動されて肥料タンク16から粒状肥料を繰出す。すると、各肥料供給ホース17が、肥料繰出装置からの肥料を電動ブロワ19からの搬送風によって作溝器18に供給し、各作溝器18が、圃場における泥土部の植付け苗の横側近くに溝を作成し、この溝内に肥料供給ホース17からの肥料を落下させていく。
【0033】
前記原動部に設けたエンジン20の回転出力を、図4〜図7に示す伝動構造によって左右の前車輪1及び左右の後車輪2に伝達するように構成してある。
【0034】
すなわち、エンジン20の出力軸20aの回動力を伝動ベルト21によって走行用無段変速装置22の入力軸22aに伝達し、走行用無段変速装置22の出力軸22bの回動力を、走行車体の前部に位置する前輪伝動ケースに兼用の前部ミッションケース23の入力軸24に伝達し、この入力軸24から主クラッチ25の入力部材25aに伝達する。この主クラッチ25のクラッチボディで成る出力部材25bの回動力を、この出力部材25bに一端側が噛合っている伝動ギヤ26を介して走行用副変速装置27の入力ギヤ27aに伝達し、この走行用副変速装置27の出力軸27bの回動力を、前輪用差動装置28の入力ギヤ28aに伝達し、この前輪用差動装置28における左右の出力軸28bの回動力をギヤ伝動機構29によって前車軸1aに伝達する。前輪用差動装置28の差動ギヤケース28cの回動力を、前部ミッションケース23の出力軸30に伝達し、この出力軸30の回動力を、車体後部に位置する後輪伝動ケース31の入力軸32に伝達するとともに、この入力軸32がベベルギヤ機構を介して中央部に連動している車体横向きの後輪伝動軸33の回動力を、後輪伝動ケース31の左右端部の内側に位置する多板式摩擦クラッチで成る操向クラッチ34の入力部材34aに伝達し、左側の操向クラッチ34のクラッチボディで成る出力部材34bの回動力を、この出力部材34bに一端側が噛合っている伝動ギヤ35aを有するギヤ伝動機構35を介して左後車軸2aに伝達し、右側の操向クラッチ34のクラッチボディで成る出力部材34bの回動力を、この出力部材34bに一端側が噛合っている伝動ギヤ35aを有するギヤ伝動機構35を介して右後車軸2aに伝達するようにしてある。
【0035】
図5に示すように、前記主クラッチ25は、前部ミッションケース23の入力軸24の一端部に一体回動自在に連結している前記入力部材25a、前記伝動ギヤ26に一端側が係合している前記出力部材25b、この出力部材25bと前記入力部材25aとにわたって設けた多板式の摩擦クラッチ本体25cなどによって構成してある。入力部材25aの内部に位置する入り付勢スプリング25dによって入り側に付勢されるように構成してあるとともに、前部ミッションケース23の前部に回転支軸40によって揺動自在に取付けた揺動アームで成る操作部41によって入り切り操作するように構成してある。
【0036】
すなわち、前記入り付勢スプリング25dは、入力部材25aの入力軸24に連結しているボス部を反力部材にして出力部材25bを入力部材25aから離れる側に摺動付勢して摩擦クラッチ本体25cを入り状態に付勢することにより、主クラッチ25を入り側に付勢している。
【0037】
操作部41を前記回転支軸40の軸芯まわりで揺動操作すると、この回転支軸40の前部ミッションケース23の内部に位置する端部に一体形成してある操作カム40aが前記伝動ギヤ26を入力部材25aの方に押圧操作し、この伝動ギヤ26を介して入り付勢スプリング25dを圧縮側に変形操作することによって摩擦クラッチ本体25cを切り状態に切り換え操作したり、伝動ギヤ26に対する押圧操作を解除して入り付勢スプリング25dの圧縮操作を解除することによって摩擦クラッチ本体25cを入り状態に操作する。摩擦クラッチ本体25cが入り状態になると、主クラッチ25は、入力部材25aと出力部材25bとが摩擦によって一体回動自在に連結するように入り状態になる。摩擦クラッ
チ本体25cが切り状態になると、主クラッチ25は、入力部材25aと出力部材25bとの相対回動を可能にするように切り状態になる。
【0038】
図6に示すように、後輪伝動ケース31の一端側の内部に走行用ブレーキ44を設けてある。走行用ブレーキ44は、前記操向クラッチ34の入力部材34aと、後輪伝動ケース31のブレーキ支持部31aとにわたって設けた多板式の摩擦ブレーキ本体44aなどによって構成してあるとともに、後輪伝動ケース31に回転支軸45によって揺動自在に取付けた揺動アームでなる操作部46によって入り切り操作するように構成してある。
【0039】
すなわち、操作部46を前記回転支軸45の軸芯まわりで揺動操作すると、この回転支軸45の後輪伝動ケース31の内部に位置する部分から一体回動自在に延出している操作フォーク47が、前記入力部材34aのボス部に摺動及び相対回転自在に外嵌している加圧体48を摩擦ブレーキ本体44aに押し付け操作して、摩擦ブレーキ本体44aを入り状態に操作したり、加圧体48の摩擦ブレーキ本体44aに対する押圧操作を解除して摩擦ブレーキ本体44aを切り状態に操作する。摩擦ブレーキ本体44aが入り状態になると、走行用ブレーキ44は、操向クラッチ34の入力部材34aに摩擦制動力を付与し、操向クラッチ34、ギヤ伝動機構35を介して後車輪2に摩擦ブレーキを掛けるように、かつ、後輪伝動軸33や前輪用差動機構28などを介して前車輪1に摩擦ブレーキを掛けるように入りになる。
【0040】
前記走行用無段変速装置22は、入力軸22aによって駆動される可変吐出型の油圧ポンプと、この油圧ポンプからの圧油によって駆動される油圧モータとで成る静油圧式の無段変速装置によって構成し、そして、車体の一方の横側で、原動部の横外側に位置し、かつ、ステアリングハンドル50の横側近くに位置する部分に配置した変速レバー51を備える変速操作構造によって変速操作するように構成してある。
【0041】
図8に示すように、変速操作構造は、走行用無段変速装置22に油圧ポンプの斜板角を変更操作するように備えられている回転操作軸22cに一体回動自在に取付けた揺動リンク52と、この揺動リンク52に連動ロッド53を介して連動している揺動自在な中継リンク54と、この中継リンク54に連動ロッド55を介して連動している揺動自在な位置決め板56と、この位置決め板56のレバー支持部56aに基端側が軸芯51aまわりで回動自在に連結している前記変速レバー51とによって構成してある。
【0042】
すなわち、位置決め板56は、支持部材57に対し、変速レバー51の前記軸芯51aとは非平行な軸芯56bのまわりで回動自在に連結している。変速レバー51をレバーガイド58に沿わせて、位置決め板56の揺動軸芯である前記軸芯56bのまわりで車体前後方向に揺動操作し、中立位置Nや、この中立位置Nより前方側の前進域Fとか、中立位置Nより後方側の後進域Rに操作する。すると、位置決め板56が変速レバー51と共に揺動してその回動力が連動ロッド55、中継リンク54及び連動ロッド53によって揺動リンク52に伝達されて回転操作軸22cが回動し、走行用無段変速装置22が変速レバー51の操作位置に対応する中立状態とか、前進側や後進側の変速状態になる。
変速レバー51を操作すると、位置決め板56が変速レバー51と共に揺動することにより、前記支持部材57から延出している位置決めばね59の先端側に付いているローラ59aが位置決め板56の下端縁に並んでいる凹部に係脱する。すなわち、位置決めばね59が位置決め板56を介して変速レバー51及び走行用無段変速装置22を操作された操作位置や変速状態に保持する。
【0043】
図2、図3及び図5に示すように、前記主クラッチ25の操作部41に対して連動ロッド60、揺動リンク61、及び、この揺動リンク61が一体回動自在に連結している回転連動軸に兼用の車体横向きのペダル支軸62を介して連動し、かつ、前記走行用ブレーキ
44の操作部46に対して連動ロッド63を介して連動している一つの操作ペダル65の操作用プレート部を、車体の両横側のうち、前記変速レバー51が位置する側とは反対側の横側で、原動部の横外側に位置する部分に配置するとともに、前記操作ペダル65を踏み込み操作すると、主クラッチ25の操作部41が切り側に、走行用ブレーキ44の操作部46が入り側にそれぞれ揺動するように構成してある。
【0044】
図8に示すように、ハンドルポスト67の支持部材68によって軸芯69aまわりで揺動自在に支持されている減速リンク69と、前記操作ペダル65を主クラッチ25の操作部41に連動させている前記連動ロッド60に設けた操作部60aとにより、減速操作機構70を構成してある。
【0045】
減速リンク69は基端部に位置するスプリング71により、中継リンク54に対する作用部69bが中継リンク54の操作部54aに当接する状態に揺動付勢されている。主クラッチ25を切りに、かつ、走行用ブレーキ44を入りにそれぞれ操作するべく操作ペダル65を操作すると、走行用無段変速装置22が前進側の中立状態に近い設定低速状態より高速の前進状態にあれば、連動ロッド60の前記操作部60aが、減速リンク69の遊端部にボルトを付設して設けてある位置調節自在な被操作部69cに当接して減速リンク69を中継リンク54の方に押し操作し、減速リンク69が前記作用部69bによって中継リンク54の操作部54aに押圧作用して中継リンク54を揺動操作することにより、連動ロッド53及び揺動リンク52を介して回転操作軸22cを回転操作して走行用無段変速装置22を前記設定低速状態に強制的に変速操作する。操作ペダル65を踏み込み側に操作しても、走行用無段変速装置22が前記設定低速状態よりも低速であるとか中立状態にあれば、連動ロッド60の操作部60aが減速リンク69の被操作部69cに押圧作用せず、減速リンク69が中継リンク54を揺動操作しない。走行用無段変速装置22の前記設定低速状態としては、緩傾斜の上り坂において、走行用無段変速装置22の出力と駆動負荷とかバランスして車体が下降しにくくなるところの速度状態を設定してある。
【0046】
これにより、減速操作機構70は、前記操作ペダル65を操作しなければ非作用状態にあり、走行用無段変速装置22が前記設定低速状態より高速の前進状態にあれば、前記操作ペダル65を操作すると、作用状態に切り換わり、操作ペダル65の操作力によって走行用無段変速装置22を前記設定低速状態に強制的に減速操作する。操作ペダル65を操作しても、走行用無段変速装置22が前記設定低速状態以下の低速や中立状態にあれば、作用状態に切り換わらないで非作用状態のままになる。
【0047】
図2、図3などに示すように、前記操作ペダル65の操作用プレート部から操作レバー73を車体前方向きに、操作ペダル65と一体に揺動するように延出させるとともに、この操作レバー73は、車外から操作できるようにエンジンボンネット3の横外側に配置してある。
【0048】
図9、図10及び図11に示すように、左右一対のエンジン搭載フレーム75にわたって連結している車体横向きの支軸76の中央部に上端側が回動自在に連結しているロック部材77と、このロック部材77に一端側が係止しているとともにコイル部が前記支軸76に相対回動自在に外嵌しているロックスプリング78と、このロックスプリング78の他端側に位置するリング部78aを挿通している車体前後向きの操作ロッド79と、この操作ロッド79の前端側に位置しているストッパー部材80とにより、前輪操向ロック機構81を構成してある。この前輪操向ロック機構81は、車体の両横側のうち、前記操作ペダル65が位置する側と同じ側で車外から操作できるようにエンジンボンネット3の前角部のやや前方に配置した操作具82によって操向ロック状態に切り換え操作して左右一対の前車輪1の操向ロックを行なわせたり、操向ロック解除状態に切り換え操作して前車輪1の操向ロックを解除させるものである。
【0049】
すなわち、前記操作ロッド79は、一方のエンジン搭載フレーム75によって支持されている前記ストッパー部材80と、このストッパー部材80より車体後方側でエンジン搭載フレーム75によって支持されている取付け部材80bとにわたって摺動及び回動自在に取付けてある。車体の前部でフロントバンパーに兼用の前バランスウエイトよりもやや前方に突出している前記操作ロッド79の端部にグリップ式の前記操作具82を固定してある。
【0050】
図10(ロ)に示すように、この操作具82を車体前方側に引き操作して操作ロッド79を車体前方側に摺動操作し、操作ロッド79の途中に板部材を付設して設けてある位置決め部79aがストッパー部材80の貫通孔80aから前方側に抜け出ると、操作具82を回転させて操作ロッド79を回転操作し、図12(ロ)の如く位置決め部79aをストッパー部材80に対して回転させてストッパー部材80の前面側の貫通孔80aから外れた部分に係止させる。すると、操作ロッド79の位置決め部79aより後端側に備えてある操作ピン84がロックスプリング78のリング部78aに押圧作用してロックスプリング78を支軸76のまわりで回転操作し、このロックスプリング78がロック部材77を支軸76の軸芯まわりでピットマンアーム88の方に揺動操作し、ロック部材77のロック作用部77aをピットマンアーム88の係止部88aに係合させる。このとき、ロックスプリング78、及び、前記取付け部材80bより後方側で操作ロッド79に付設してあるリターンスプリング85が弾性復元力を発揮するが、ストッパー部材80による位置決め部79aに対するストップ作用により、ロック部材77はピットマンアーム88に係合してピットアーム88の揺動ロックを行なうロック位置に保持される。これにより、前輪操向ロック機構81は、ピットマンアーム88の揺動を固定することにより、このピットマンアーム88を左右前車輪1それぞれのナックルアーム1bに連結しているタイロッド89を介して左右の前車輪1を直進向きにこの位置から揺動しにくい状態に固定するように操向ロック状態になる。
【0051】
この操向ロック状態から、操作具82を回転操作し、図12(イ)に示す如く前記位置決め部79aをストッパー部材80に対して回転させてストッパー部材80の貫通孔80aに合致させる。すると図10(イ)に示すように、ロックスプリング78の弾性復元力や、前記リターンスプリング85の弾性復元力によって操作ロッド79が後方側に摺動操作され、操作ロッド79の操作ピン84がロックスプリング78に対する押圧操作を解除し、リターンスプリング85の操作力のために、ロックスプリング78がロック部材77をピットマンアーム88から外れたロック解除位置に揺動操作する。これにより、前輪操向ロック機構81は、ステアリングハンドル50による左右前輪1の操向操作を可能にするように操向ロック解除状態になる。
【0052】
つまり、田植機を圃場に対して畦越えで出し入れするとか、運搬車の荷台に対して歩み板を用いて積み降ろしする際、運転者が運転部に搭乗しないで自走させることがあるが、この場合、車外から操作具82を操作して前輪操向ロック機構81を操向ロック状態に切り換え操作することにより、左右前輪1を隆起部などの障害物に当っても容易に向き変化しないように直進向きに操向ロックした状態にしながら自走させることができ、前輪操向ロック機構81を操向ロック解除状態に操作することにより、左右前輪1をステアリングハンドル50によって自由に操向操作しながら自走させることができる。そして、走行を停止させる必要が生じた場合、車外から操作レバー73を操作する。すると、操作ペダル65を操作することから、走行用ブレーキ44が入りになって前車輪1 及び後車輪2にブレーキが掛かる。そして、このとき、主クラッチ25が切りになってエンジンストップを回避できるとともに、減速操作機構70が作用状態になって走行用無段変速装置22が低速状態に減速操作されており、この後、操作レバー73の操作を解除して主クラッチ25が入りになるとともに走行用ブレーキ44が切りになっても、車体が急発進しなくなるとか、緩傾斜の
上り坂であれば下降しなくなる。
【0053】
図9、図10に示すように、前記操作ロッド79の後端部に中継リンク91を介して作用するように構成したロックペダル92を、運転部の前記操作ペダル65の近くに設けてある。このロックペダル65を踏み込み操作すると、この操作力のために、中継リンク91が軸芯91aまわりで揺動して操作ロッド79のばね受け部79bに押圧作用して操作ロッド79を前方側に摺動操作し、操作ロッド79が操作具82によって摺動操作された場合と同様にロックスプリング78を回転操作してロック部材77をピットマンアーム88に係合したロック位置に揺動操作するように構成してある。
【0054】
すなわち、運転部に搭乗して走行する場合、ロックペダル92を踏み込み操作すると、その踏み込み操作を行なっている間、前輪操向ロック機構81が操向ロック状態になって左右の前車輪1が直進向きの状態に操向ロックされ、前車輪1に外力が掛かっても向き変化しにくいように直進性を向上させながら走行できる。
【0055】
尚、図3に示す如く連動ロッド95、中継揺動リンク96、クラッチ操作ロッド97で成る連係機構は、前車輪1の操向操作に連動して操向クラッチ34が自動的に操作されるように、ピットマンアーム88のロッド連結部88bを前記一対の操向クラッチ34それぞれの操作部34cに連動させているものである。すなわち、前車輪1が直進向きから設定切れ角以上に操向操作されると、旋回内側の後車輪2に作用する操向クラッチ34が自動的に切りに操作されるようにしている。
【0056】
[別実施形態]
図13及び図14は、別の実施形態を備えている乗用型田植機を示し、この田植機にあっては、前記操作ペダル65を支持するとともに主クラッチ25の操作部41に連動させている車体横向きの前記ペダル支軸62の操作ペダル65が付いている側とは反対側の端部から操作レバー73を車体前方向きに原動部のエンジンボンネット3の横外側まで延出させてある。操作レバー73は、車体の両横側のうち、前記変速レバー51が位置する側と同じ横側に車外から操作できるように配置してあるとともに、この操作レバー73を操作すれば、ペダル支軸62を介して前記操作ペダル65を操作でき、主クラッチ25を切りに、走行用ブレーキ44を入りにそれぞれ操作できるように、かつ、減速操作機構70を作用状態に操作できるように構成してある。
【0057】
上記実施形態では、減速操作機構70を、作用状態では走行用無段変速装置22を前記設定低速状態に減速操作するように構成したが、これに替え、作用状態では走行用無段変速装置22を中立状態に減速操作するように構成して実施してもよい。
【0058】
操作ペダル65、操作レバー73、変速レバー51、前輪操向ロック機構81の操作具82の全てを、車体の両横側のいずれか一方から操作できるように同一の横側に配置して実施してもよい。
【0059】
本発明は、乗用型田植機の他、種籾を水田に直接に播種する播種機などにも適用できるのであり、これら田植機や播種機などを総称して乗用型水田作業車と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 施肥装置付き乗用型田植機全体の側面図
【図2】 施肥装置付き乗用型田植機全体の平面図
【図3】 主クラッチ、走行用ブレーキの操作系統図
【図4】 伝動系統図
【図5】 前部ミッションの断面図
【図6】 後輪伝動ケースの断面図
【図7】 後輪伝動ケースの断面図
【図8】 変速操作構造及び減速操作機構の側面図
【図9】 前輪操向ロック機構の側面図
【図10】 前輪操向ロック機構の動作を示す側面図
【図11】 前輪操向ロック機構のロック部材の作用状態を示す平面図
【図12】 前輪操向ロック機構のストッパー部材の作用を示す正面図
【図13】 別の実施形態を備える田植機の操作ペダル及び操作レバーの平面図
【図14】 別の実施形態を備える田植機の操作ペダル、変速レバー、操作レバーの配設部を示す平面図
【符号の説明】
1 車輪
25 主クラッチ
41 主クラッチの操作部
44 走行用ブレーキ
46 走行用ブレーキの操作部
51 変速レバー
65 操作ペダル
70 減速操作機構
73 操作レバー
81 前輪操向ロック機構
82 操作具

Claims (5)

  1. 走行用無段変速装置を減速操作する減速操作機構を作用状態と非作用状態とに切り換え自在に設けるとともに、車体操向用の前車輪の操向ロックを行なう操向ロック状態と操向ロック解除状態とに切り換え操作自在な前輪操向ロック機構を備え、
    主クラッチを切りに、かつ、走行用ブレーキを入りに、さらに、前記減速操作機構を作用状態にそれぞれ操作する一本の操作レバーと、前記前輪操向ロック機構の操作具とを、車外から操作自在に備えてある乗用型水田作業車。
  2. 前記走行用無段変速装置の変速操作を行なう変速レバーと、前記操作レバーとを共に、車体の両横側のいずれか一方に配置してある請求項1記載の乗用型水田作業車。
  3. 前記前輪操向ロック機構の操作具を、車体の両横側のうち、前記操作レバーが位置する方の横側に配置してある請求項1又は2記載の乗用型水田作業車。
  4. 走行用ブレーキの操作部に連動している操作ペダルを操作することにより前記走行用ブレーキを入り操作するように、前記操作レバーを構成してある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の乗用型水田作業車。
  5. 前記操作レバーが操作ペダルから一体揺動自在に延出している請求項4記載の乗用型水田作業車。
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