JP3997591B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電圧を高周波電圧に変換して放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、商用電源のような交流電源により電力が供給され、蛍光ランプのような放電灯を例えば約50kHzの高周波出力で点灯させるようにした放電灯点灯装置が提供されている。
また、蛍光ランプとしては、直管形蛍光ランプや環形蛍光ランプなどの種別があるが、近年、省資源化及び省エネルギ化の観点から、照明器具の小型化・軽量化、放電灯の高効率化を目的として、管径の細い蛍光ランプの需要が高まりつつある。さらに、管径が細く高効率である蛍光ランプを高周波点灯させることにより供給電力当たりの光出力量を増加させて環境に優しい照明として注目を浴びつつある。
【0003】
ところで、従来より提供されている例えば定格電力(ランプ定格)が40W,36Wの直管形蛍光ランプや定格電力が40W,32Wの環形蛍光ランプのような管径が比較的太い(管径が数十mm)蛍光ランプの始動電圧は500V以下であり、銅鉄安定器とスタータとの組み合わせでも始動させることができる。
しかしながら、蛍光ランプは一般的に管径が細くなるとランプ電圧が高くなり、上述の管径の細い蛍光ランプでは始動時に非常に高い始動電圧(例えば500V以上)を必要とするので、上述の放電灯点灯装置においてピーク値の大きな高周波電圧を印加することにより始動点灯させている。
【0004】
また、蛍光ランプとしてはフィラメントに電流を流して点灯させる熱陰極型の蛍光ランプと、フィラメントに電流を流さずに点灯させる冷陰極蛍光ランプとがあるが、住宅用、施設用、店舗用などの用途においてはランプ寿命の観点から、熱陰極型の蛍光ランプが一般的に用いられている。以下、熱陰極型の蛍光ランプについて述べるので単に蛍光ランプと称す。
【0005】
特に管径の細い蛍光ランプよりなる放電灯Laとしては、図9に示すように直管形であって管径が8mm、定格電力が10W,6Wのものが提供されている。
この種の放電灯Laでは、管径が細いので、図10に示すようにフィラメント3がガラス管壁1に近い位置に配置される構造となり、口金部2をランプ管壁1の長手方向の端部を覆うように合成樹脂により形成することによって、フィラメント3と外部に露出する一対の端子ピン5,5とを接続するための構造を量産性の高い構造としている。なお、口金部2を形成するための合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が用いられ、例えば、PBT(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PET(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、PPS(ポリフェルニンサルファイド)樹脂などがあり、それぞれの熱変形温度は、218℃、220℃、260℃程度である。
【0006】
図11及び図12に、管径が8mmで定格電力が10W(又は6W)の直管形蛍光ランプよりなる放電灯Laを点灯させる上述の放電灯点灯装置が器具本体30の点灯装置収納部31内に納装され棚下などに配設される照明器具Aの斜視図を示す。ここに、放電灯Laは、両端の口金部2からそれぞれ突設された各一対の端子ピン5を、器具本体30の長手方向の両端部に設けられた端子部32に接続するようになっている。なお、図11の構成と図12の構成との相違点はセード33を備えているか否かの違いで、図12の照明器具Aのみセード33を備えている。
【0007】
図13に上述の放電灯点灯装置の回路例を示す。図13に示す放電灯点灯装置は、商用電源よりなる交流電源Vsにより直流電圧を得る直流電源と、直流電源の出力を高周波出力に変換して放電灯Laへ供給する一石式のインバータ回路とを備えている。ここに、直流電源は、交流電源Vsを整流するダイオードブリッジよりなる整流回路DBと、整流回路DBの出力電圧を平滑する平滑コンデンサC0 とからなり、交流電源Vsと整流回路DBとの間にはフューズF、サージ吸収素子ZNR、フィルタ回路FLを挿入してある。また、インバータ回路は、共振用のインダクタL1 とMOSFETよりなるスイッチング素子Q1 と抵抗R1 との直列回路を平滑コンデンサC0 に並列接続し、スイッチング素子Q1 と抵抗R1 との直列回路の両端に共振用コンデンサC2 を並列接続し、放電灯Laと直流カット用のコンデンサC3 とインダクタL2 との直列回路をインダクタL1 の両端に接続し、放電灯Laの一対のフィラメント3の非電源端(非電源側の端子ピン5)間にコンデンサC4 を並列接続した構成となっている。また、インバータ回路は、ゲート抵抗R2 を介してスイッチング素子Q1 のゲートが接続されスイッチング素子Q1 へ駆動信号を与える集積回路(例えば松下電子工業社製のAN6766)よりなる制御回路10を備えている。この構成においては、制御回路10によってスイッチング素子Q1 を高周波でオンオフさせることにより、インダクタL1 とコンデンサ2 が共振してインダクタL1 の両端に共振電圧を発生させ、放電灯Laに高周波(例えば約50kHz)の交番電流を流して放電灯Laを始動点灯させるようになっている。
【0008】
ところで、放電灯Laの寿命末期時にはフィラメント3のエミッタの消耗や飛散などにより放電灯Laが正常点灯しなくなり、放電灯Laがいわゆる半波点灯する半波点灯モードとなる。このため、放電灯Laの寿命末期にある状態では、放電灯Laの等価的なインピーダンスが上昇して点灯時の共振条件が崩れ、共振条件が始動時の共振条件に近くなってしまうので、始動時と同様に非常に高い電圧が印加される共振条件となり、インバータ回路を構成する各素子に大きなストレスがかかる恐れがある。この種の不具合を防止するために、制御回路10は、放電灯Laの寿命末期を検出してインバータ回路の高周波出力を低下させる保護手段を備えている。すなわち、制御回路10は、スイッチング素子Q1 に直列接続された抵抗R1 の両端電圧V1 を監視しており、抵抗R1 の両端電圧V1 が予め設定された基準値を越えた場合にスイッチング素子Q1 へ与える駆動信号の発振周波数を高くしてインバータ回路の高周波出力を低下させるので、インバータ回路の各素子にかかるストレスが低減される。言い換えれば、制御回路10は、放電灯Laの寿命末期時に発生する上記半波点灯モードを抵抗R1 の両端電圧V1 に基づいて検出し、スイッチング素子Q1 へ与える駆動信号の発振周波数を共振電圧が低下する方向へ変化させることによりインバータ回路の高周波出力を低下させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図13に示した従来構成において、放電灯Laの定常点灯時には、フィラメント3には適正な電流が流れるので、各フィラメント3近傍のガラス管壁1の温度上昇は少ないが、放電灯Laの寿命末期時には、上述のように、始動時と同様に非常に高い電圧が印加される共振条件となり、エミッタのなくなったフィラメント3の陰極降下電圧が上がり、フィラメント3が赤熱し非常に高い温度になってしまう。
【0010】
ここにおいて、上述のように管径が細く始動電圧の高い蛍光ランプよりなる放電灯Laでは、フィラメント3とランプ管壁1との距離が非常に小さいので、フィラメント3の温度(点灯中のスポット温度は1000℃を越えるといわれている)がガラス管壁1に伝わりやすくなっており、放電灯Laの寿命末期時に口金部2の温度が口金部2を形成している合成樹脂の熱変形温度を越える可能性があり、口金部2が熱変形したり焦げたりする恐れがあった。
【0011】
また、上述のように口金部2に用いられる合成樹脂の種類などによって熱変形温度が異なったり、照明器具Aにセード33(図12参照)が設けられているか否かなどによって口金部2の温度の上昇の度合いが異なったりするので、放電灯Laや照明器具Aの種類などによって放電灯Laの寿命末期時における口金部2の温度が異なり、制御回路10の保護手段が機能する以前に口金部2が熱変形してしまう恐れがあった。
【0012】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、放電灯の寿命末期時における口金部の熱変形を防止することができ安全性の高い放電灯点灯装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、直流電源と、スイッチング素子を含み制御回路によりスイッチング素子を高周波でオンオフすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換して放電灯へ供給するインバータ回路と、口金部が合成樹脂により形成された前記放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出手段とを備え、前記制御回路は、前記放電灯の寿命末期時に前記口金部が熱変形温度を越えないランプ電圧を基準電圧として設定し、電圧検出手段により検出した検出電圧が基準電圧を越えたときにインバータ回路の出力を低下させる手段を有するものであり、放電灯の寿命末期時に口金部の温度が口金部の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、放電灯として管径が細く口金部が合成樹脂製のものを使用した場合であっても口金部が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具の形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になる。
【0015】
また、請求項1の発明では、前記インバータ回路は、第1のインダクタと第1のコンデンサとを具備した共振回路と、第1のインダクタに直列に接続され前記共振回路に流れる共振電流をスイッチングするスイッチング素子と、第1のインダクタとスイッチング素子との接続点と直流電源のいずれか一方の出力端との間に接続される第2のインダクタと第2のコンデンサと放電灯との直列回路とを具備した一石式のインバータ回路により構成され、前記電圧検出手段として第2のインダクタに二次巻線を設けるとともに、前記制御回路と前記電圧検出手段との間に前記電圧検出手段により検出した検出電圧と口金部の熱変形温度に基づいて設定した基準電圧とを比較して検出電圧が基準電圧を越えたときに検出信号を出力する判別回路を設け、前記制御回路は判別回路からの検出信号の入力があったときに前記インバータ回路の出力を低下させるので、一石式のインバータ回路を用いていることによりインバータ回路の回路構成が比較的簡単になり、また、一石式のインバータ回路の構成要素である第2のインダクタの二次巻線を前記電圧検出手段としているから、前記インバータ回路の基本動作を変化させる必要がなく、しかも前記電圧検出手段が外部に露出しないようにすることが可能になる。
【0017】
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記放電灯として管径が8mm、ランプ定格が10Wの蛍光灯を用いているので、従来の比較的管径の太い蛍光ランプに比べて省資源化を図ることが可能になる。
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記放電灯として管径が8mm、ランプ定格が6Wの蛍光灯を用いているので、従来の比較的管径の太い蛍光ランプに比べて省資源化を図ることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(参考例1)
図1に本参考例の放電灯点灯装置の回路図を、図2に本参考例の放電灯点灯装置を内蔵した照明器具Aの正面図を示す。本参考例の放電灯点灯装置の基本構成は図13に示し従来構成と略同じであり、照明器具Aの基本構成は図11に示した従来構成と略同じなので、それぞれ同様の構成要素には同一の符号を付してある。本参考例では、放電灯Laの合成樹脂製の口金部2の近傍に配設される温度検出手段たる一対の熱感知センサ20と、各熱感知センサ20により検出した温度が基準温度を越えたときに制御回路10へ対し検出信号を出力する熱検出回路11とを備え、制御回路10が熱検出回路11からの検出信号を受けてインバータ回路の出力を低下させる点に特徴がある。ここにおいて、熱感知センサ20は、放電灯Laの両端部のフィラメント近傍で放電灯Laのガラス管壁1の周囲に配設されている(つまり、口金部2の近傍に配設されている)。また、上述の基準温度は、基準温度は、口金部2が熱変形温度に達する時に熱感知センサ20にて検出される温度よりも低く設定されている。なお、放電灯Laとしては、管径が8mmで、定格電力(ランプ定格)が10W又は6Wの直管形蛍光ランプを用いている。
【0019】
図1に示す本参考例の放電灯点灯装置の基本構成は図13に示した放電灯点灯装置の回路構成と同じであり、商用電源よりなる交流電源Vsにより直流電圧を得る直流電源と、直流電源の出力を高周波出力に変換して放電灯Laへ供給する一石式のインバータ回路とを備えている。ここに、直流電源は、交流電源Vsを整流するダイオードブリッジよりなる整流回路DBと、整流回路DBの出力電圧を平滑する平滑コンデンサC0とからなり、交流電源Vsと整流回路DBとの間にはフューズF、サージ吸収素子ZNR、フィルタ回路FLを挿入してある。また、インバータ回路は、共振用のインダクタL1とMOSFETよりなるスイッチング素子Q1と抵抗R1との直列回路を平滑コンデンサC0に並列接続し、スイッチング素子Q1と抵抗R1との直列回路の両端に共振用コンデンサC2を並列接続し、放電灯Laと直流カット用のコンデンサC3とインダクタL2との直列回路をインダクタL1の両端に接続し、放電灯Laの一対のフィラメント3の非電源端(非電源側の端子ピン5)間にコンデンサC4を並列接続した構成となっている。また、インバータ回路は、ゲート抵抗R2を介してスイッチング素子Q1のゲートが接続されスイッチング素子Q1へ駆動信号を与える集積回路(例えば松下電子工業社製のAN6766)よりなる制御回路10を備えている。この構成においては、制御回路10によってスイッチング素子Q1を高周波でオンオフさせることにより、インダクタL1とコンデンサ 2 が共振してインダクタL1の両端に共振電圧を発生させ、放電灯Laに高周波(例えば約50kHz)の交番電流を流して放電灯Laを始動点灯させるようになっている。また、制御回路10は、従来構成と同様、抵抗R1の両端電圧V1が予め設定された基準値を越えた場合にスイッチング素子Q1へ与える駆動信号の発振周波数を高くしてインバータ回路の高周波出力を低下させる保護手段を有している。
【0020】
次に、本参考例の特徴となる点について説明する。本参考例では、一対の熱感知センサ20により検出したそれぞれの検出温度の少なくとも一方が上述の基準温度を越えたときに熱検出回路11から検出信号が出力され、制御回路10は、熱検出回路11からの検出信号を受けると、抵抗R1の両端電圧V1とは関係なくインバータ回路の出力を低下させる。なお、インバータ回路の出力を低下させるには、インバータ回路の動作を停止させてもよいし、スイッチング素子Q1へ与える駆動信号の発振周波数を共振電圧が低下する方向へ変化させることによりインバータ回路の高周波出力を低下させるようにしてもよい。なお、制御回路10は、熱検出回路11から検出信号が入力される以前に抵抗R1の両端電圧V1が予め設定された基準値を越えたことを検出した場合には、従来同様、スイッチング素子Q1へ与える駆動信号の発振周波数を高くしてインバータ回路の高周波出力を低下させる。
【0021】
しかして、本参考例では、管径が細く高効率である蛍光ランプよりなる放電灯Laの寿命末期時に合成樹脂製の口金部2の温度が口金部2の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、口金部2が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具Aの形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になる。
【0022】
(実施形態)
図3に本実施形態の放電灯点灯装置の回路図を示す。本実施形態の基本構成は図13に示した従来構成及び図1に示した参考例1と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付し相違する点について説明する。
【0023】
本実施形態では、参考例1の放電灯点灯装置における抵抗R1及び熱感知センサ20及び熱検出回路11を設ける代わりに、限流用のインダクタL2に磁気結合した二次巻線n2や後述のVpp判別回路11を設け、二次巻線n2に発生する電圧のピーク−ピーク値をVpp判別回路11にて検出し、該検出された検出電圧が基準電圧を越えた場合にVpp判別回路11から制御回路10に検出信号が出力され、制御回路10が検出信号を受けてインバータ回路の出力を低下させるようになっている。ここに、基準電圧は、放電灯Laの寿命末期時に口金部2の温度が口金部2の熱変形温度に達するときのランプ電圧よりも低い電圧に設定されている。
【0024】
すなわち、本実施形態では、二次巻線n2 に発生する電圧が合成樹脂製の口金部2が熱変形する温度になるようなレベルよりも低く設定された基準電圧を越えた場合にVpp判別回路11から検出信号が出力され、この検出信号を受けた制御回路10がスイッチング素子Q1 の発振周波数を高くしてインバータ回路の高周波出力を低下させるようになっている。なお、本実施形態では、上述の二次巻線n2 が、放電灯Laのランプ電圧に比例した電圧を検出しており、電圧検出手段を構成している。
【0025】
ところで、本実施形態では、例えば図4に示す実験回路を用いて上記基準電圧を決めてある。図4に示す実験回路は、放電灯Laの寿命末期時における半波点灯モード時の等価回路を擬似的に実現するための回路であって、基本構成は図3の回路構成と略同じであり、放電灯Laの一方のフィラメント3の一対の端子ピン5(図2参照)のうちの一方とインダクタL1 との間に可変抵抗器VRとダイオードDとの並列回路を直列に挿入してある。なお、ダイオードDはアノード側が上記一方の端子ピン5に接続されている。また、コンデンサC4 は予熱電流が流れるように一端を放電灯Laのフィラメント3の非電源側端に接続し、他端を他の放電灯La’の一方のフィラメント3’を介してダイオードDのカソード側に接続してある。なお、放電灯La及び放電灯La’はいずれも寿命末期ではなく正常なものを用い、ダイオードDと放電灯Laとの直列回路の両端電圧をランプ電圧Vla' として測定した。
【0026】
図4に示す実験回路において、可変抵抗器VRの抵抗値を増加させるとランプ電圧Vla' も増加し、図5に示すような結果が得られた。つまり、図4に示す実験回路では、可変抵抗器VRの抵抗値を変化させることにより放電灯Laの等価インピーダンスを擬似的に変化させることができるのであって、可変抵抗器VRの抵抗値を零に近い値にすることにより、図3における放電灯Laの正常点灯時におけるランプ電圧を擬似的に測定し、可変抵抗器VRの抵抗値を非常に大きな値(無限大に近似できる値)にすることにより、上述の半波点灯モードにおける放電灯Laのランプ電圧を擬似的に測定している。
【0027】
また、一対のフィラメント3のうちの一方のみにエミッタを塗布した放電灯Laを試作して制御回路10の保護手段を動作させずに点灯させたところ、エミッタが塗布されていないフィラメント3近傍のガラス管壁1(図2参照)の温度が上昇したので、口金部2が熱変形温度に達したときのランプ電圧値Vla1 に対応する抵抗値r1 を図5の関係から求め、口金部2が熱変形する直前の放電灯Laの抵抗値と見なしている。
【0028】
本実施形態では、以上の実験結果に基づいて図3の回路の放電灯Laの等価抵抗値をr1 としたときにインダクタL2 の二次巻線n2 に発生する電圧を求め、この電圧よりも小さな値を上記基準電圧として設定すればよい。
しかして、本実施形態では、管径が細く高効率である蛍光ランプよりなる放電灯Laの寿命末期時に合成樹脂製の口金部2の温度が口金部2の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、口金部2が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具A(図2参照)の形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になる。
【0029】
なお、本実施形態では、インダクタL2に設けた二次巻線n2により電圧検出手段を構成していたが、放電灯Laに並列に別の電圧検出手段を設け、ランプ電圧を直接検出するようにしてもよい。
(参考例2)
図7に本参考例の放電灯点灯装置の回路図を示す。
【0030】
本参考例の放電灯点灯装置の基本構成及び基本動作は図13に示した従来構成と略同じであり、図6に示すように照明器具Aにおける放電灯Laの両端の各口金部2近傍にそれぞれ配設され且つインバータ回路における放電灯Laへの電力供給経路に挿入された一対の温度ヒューズTFを備えている点に特徴がある。ここに、温度ヒューズTFとしては、放電灯Laの口金部2が熱変形温度に達するときの温度ヒューズTFの温度よりも低い温度で遮断されるものを用いている。なお、温度ヒューズTFにより遮断手段を構成している。また、従来構成と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0031】
本参考例では、放電灯Laの寿命末期時に口金部2の温度が上昇すると、口金部2の熱変形温度よりも低い温度で温度ヒューズTFが遮断され、放電灯Laへの電力の供給が停止されるので、管径が細く高効率である蛍光ランプよりなる放電灯Laの寿命末期時に合成樹脂製の口金部2の温度が口金部2の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、口金部2が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具Aの形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になる。
【0032】
また、図8に示すように、一対の温度ヒューズTFを商用電源Vsと整流回路DBとの間に挿入して図6に示すように照明器具Aにおける放電灯Laの両端の各口金部2近傍に配設するようにしても、放電灯Laの寿命末期時に口金部2の温度が上昇すると、口金部2の熱変形温度よりも低い温度で遮断手段たる温度ヒューズTFが遮断されるので、管径が細く高効率である蛍光ランプよりなる放電灯Laの寿命末期時に合成樹脂製の口金部2の温度が口金部2の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、口金部2が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具Aの形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になる。
【0033】
なお、遮断手段は、温度ヒューズTFに限定されるものではなく、例えばサーマルプロテクタなど、温度を感知して回路を遮断する素子であればよい。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明は、直流電源と、スイッチング素子を含み制御回路によりスイッチング素子を高周波でオンオフすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換して放電灯へ供給するインバータ回路と、口金部が合成樹脂により形成された前記放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出手段とを備え、前記制御回路は、前記放電灯の寿命末期時に前記口金部が熱変形温度を越えないランプ電圧を基準電圧として設定し、電圧検出手段により検出した検出電圧が基準電圧を越えたときにインバータ回路の出力を低下させる手段を有するので、放電灯の寿命末期時に口金部の温度が口金部の熱変形温度まで上昇するのを防止することができ、放電灯として管径が細く口金部が合成樹脂製のものを使用した場合であっても口金部が熱変形したり焦げたりすることが合成樹脂の種類や照明器具の形状などに左右されることなく確実に防止され、低コストで安全性を確保することが可能になるという効果がある。
【0036】
また、請求項1の発明では、前記インバータ回路は、第1のインダクタと第1のコンデンサとを具備した共振回路と、第1のインダクタに直列に接続され前記共振回路に流れる共振電流をスイッチングするスイッチング素子と、第1のインダクタとスイッチング素子との接続点と直流電源のいずれか一方の出力端との間に接続される第2のインダクタと第2のコンデンサと放電灯との直列回路とを具備した一石式のインバータ回路により構成され、前記電圧検出手段として第2のインダクタに二次巻線を設けるとともに、前記制御回路と前記電圧検出手段との間に前記電圧検出手段により検出した検出電圧と前記口金部の熱変形温度に基づいて設定した基準電圧とを比較して検出電圧が基準電圧を越えたときに検出信号を出力する判別回路を設け、前記制御回路は判別回路からの検出信号の入力があったときに前記インバータ回路の出力を低下させるので、一石式のインバータ回路を用いていることにより前記インバータ回路の回路構成が比較的簡単になり、また、一石式のインバータ回路の構成要素である第2のインダクタの二次巻線を電圧検出手段としているから、前記インバータ回路の基本動作を変化させる必要がなく、しかも前記電圧検出手段が外部に露出しないようにすることが可能になるという効果がある。
【0038】
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記放電灯として管径が8mm、ランプ定格が10Wの蛍光灯を用いているので、従来の比較的管径の太い蛍光ランプに比べて省資源化を図ることが可能になるという効果がある。
請求項の発明は、請求項1の発明において、前記放電灯として管径が8mm、ランプ定格が6Wの蛍光灯を用いているので、従来の比較的管径の太い蛍光ランプに比べて省資源化を図ることが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1を示す回路図である。
【図2】 同上の放電灯点灯装置を備えた照明器具の概略正面図である。
【図3】 実施形態を示す回路図である。
【図4】 同上に関する実験回路図である。
【図5】 図4の実験回路におけるランプ電圧と可変抵抗器の抵抗値との関係説明図である。
【図6】 参考例2を示し、照明器具の概略正面図である。
【図7】 同上の回路例図である。
【図8】 同上の他の回路例図である。
【図9】 管径の細い蛍光ランプの斜視図である。
【図10】 同上の要部拡大図である。
【図11】 従来の照明器具の一例を示す概略斜視図である。
【図12】 従来の照明器具の他の例を示す概略斜視図である。
【図13】 従来の放電灯点灯装置の回路図である。
【符号の説明】
10 制御回路
11 熱検出回路
20 熱感知センサ
1 スイッチング素子
1 インダクタ
0 平滑コンデンサ
2 コンデンサ
4 コンデンサ
La 放電灯

Claims (3)

  1. 直流電源と、スイッチング素子を含み制御回路によりスイッチング素子を高周波でオンオフすることによって直流電源の直流電圧を高周波電圧に変換して放電灯へ供給するインバータ回路と、口金部が合成樹脂により形成された前記放電灯のランプ電圧を検出する電圧検出手段とを備え、前記制御回路は、前記放電灯の寿命末期時に前記口金部が熱変形温度を越えないランプ電圧を基準電圧として設定し、電圧検出手段により検出した検出電圧が基準電圧を越えたときにインバータ回路の出力を低下させる手段を有し、前記インバータ回路は、第1のインダクタと第1のコンデンサとを具備した共振回路と、第1のインダクタに直列に接続され前記共振回路に流れる共振電流をスイッチングするスイッチング素子と、第1のインダクタとスイッチング素子との接続点と直流電源のいずれか一方の出力端との間に接続される第2のインダクタと第2のコンデンサと放電灯との直列回路とを具備した一石式のインバータ回路により構成され、前記電圧検出手段として第2のインダクタに二次巻線を設けるとともに、前記制御回路と前記電圧検出手段との間に前記電圧検出手段により検出した検出電圧と前記口金部の熱変形温度に基づいて設定した基準電圧とを比較して検出電圧が基準電圧を越えたときに検出信号を出力する判別回路を設け、前記制御回路は判別回路からの検出信号の入力があったときにインバータ回路の出力を低下させることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記放電灯は、管径が8mm、ランプ定格が10Wの蛍光灯であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記放電灯は、管径が8mm、ランプ定格が6Wの蛍光灯であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置
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