JP3996426B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP3996426B2
JP3996426B2 JP2002109471A JP2002109471A JP3996426B2 JP 3996426 B2 JP3996426 B2 JP 3996426B2 JP 2002109471 A JP2002109471 A JP 2002109471A JP 2002109471 A JP2002109471 A JP 2002109471A JP 3996426 B2 JP3996426 B2 JP 3996426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
width
tire
lateral
tread
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002109471A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003306012A (ja
Inventor
敬太 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2002109471A priority Critical patent/JP3996426B2/ja
Publication of JP2003306012A publication Critical patent/JP2003306012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3996426B2 publication Critical patent/JP3996426B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不整地、とりわけ乾燥した硬質のダート路の走行するラリー車両等に適した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
不整地、とりわけ硬質のダート路の走行するラリー車両等に装着される空気入りタイヤにあっては、トレッド面を、縦溝と横溝とで区分したブロックを多数設けたブロックパターンが採用される。そして、前記ブロックには、通常、前後方向及び横方向の入力に対して万能に働き得るよう、正方形状のものが多用される傾向があった。
【0003】
発明者らは、この種のタイヤについて、硬質のダート路でのグリップ力と旋回能力を高めるべく鋭意研究を重ねたところ、横溝の角度を規制してブロックをタイヤ周方向よりもタイヤ軸方向の長さが大きい横長形状状とするとともに、トレッド接地巾をより広く確保することが有効であることを見出し本発明を完成させるに至った。
【0004】
以上のように本発明は、硬質のダート路走行において、高いグリップ力と旋回性能とを発揮しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド面に、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の縦溝と、この縦溝間、及び縦溝と接地端との間をのびかつタイヤ周方向に対して80〜90゜の角度で傾く複数本の横溝とを設けることにより、ブロックがタイヤ周方向に並ぶブロック列を形成するとともに、前記ブロックは、タイヤ軸方向の長さAとタイヤ周方向の長さBとの比(B/A)が0.30〜0.70となる横長ブロックからなり、前記トレッド接地端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド接地巾がタイヤ総巾の80%以上をなすことを特徴としている。
【0006】
ここで、「トレッド接地巾」とはタイヤを正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填するととともに正規荷重を付加して平面に接地させたときのトレッド接地端間のタイヤ軸方向の距離とする。また「タイヤ総巾」は、タイヤを正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填するととともに無負荷のときのサイドウォール部(模様、突起などを含む)のタイヤ軸方向の最外側の位置M(図1に示す)間のタイヤ軸方向の距離である。
【0007】
また「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"とする。また、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180KPaとする。さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"に0.88を乗じた荷重とする。なお以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填した無負荷の状態で特定されるものとする。
【0008】
また請求項1記載の発明は、前記横溝が、一端側に溝巾が小の巾狭部を有しかつ他端部側に溝巾が大の巾広部を設けた第1の横溝と、一端側に前記巾広部を有しかつ他端部側に前記巾狭部を設けた第2の横溝とを含むとともに、前記第1、第2の横溝はタイヤ周方向で交互に配されてなることを特徴とする。
【0009】
また請求項2記載の発明は、前記縦溝は、3本からなりかつ各溝巾を足し合わせた溝巾合計長さがトレッド接地巾の5〜15%であり、かつ前記横長ブロックは、最も小さいブロックの接地面積が最も大きいブロックの接地面積の75〜95%であることを特徴とする。
【0010】
また請求項3記載の発明は、前記第1、第2の横溝は、巾狭部の溝巾GW1と、巾広部の溝巾GW2との比(GW2/GW1)が1.3〜4.0であることを特徴とする。
【0011】
また請求項4記載の発明は、前記第1、第2の横溝は、前記巾広部と前記巾狭部との間に溝巾が段差状で変化する少なくとも一つの段差部を含むことを特徴とする
【0012】
また請求項5記載の発明は、前記トレッド面に、前記第1の横溝の巾広部と、第2の横溝の巾広部とを縦溝を介して向き合わせることにより、略矩形状で凹んだ砂利溜め部を設けたことを特徴とする
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には本実施形態の空気入りタイヤ1を正規リムJにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷である正規状態のタイヤ軸を含むタイヤ子午線断面図、図2はそのトレッド部を展開した展開図、図3はトレッド部の部分斜視図をそれぞれ示している。図において本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを具えた競技ラリー車用のラジアルタイヤを例示している。
【0014】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75゜〜90゜の角度で配列したラジアル構造の1枚以上、本例では2枚のカーカスプライ6A、6Bから構成されている。前記カーカスコードは、本例ではポリエステルコードが採用されるが、これ以外にもナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードや必要によりスチールコードをも採用しうる。また本実施形態の前記カーカスプライ6A、6Bは、いずれもトレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されて係止されている。またビード部4には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配され、ビード部4の曲げ剛性を補強している。
【0015】
前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道に対して例えば10〜45°の小角度で傾けて配列した少なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bを前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成している。ベルトコードは、本例ではスチールコードを採用しているが、アラミド、レーヨン等の高弾性の有機繊維コードも必要に応じて用いうる。
【0016】
本発明の空気入りタイヤ1は、トレッド接地端E、E間のタイヤ軸方向距離であるトレッド接地巾TWがタイヤ総巾Wの80%以上、より好ましくは85%以上をなす。このように、硬質のダート路でグリップ力を高めるにはより多くの接地面積を確保することが有効である。特に好ましくは、トレッド接地巾TWをタイヤ総巾Wの85〜95%とする。なお従来のこの種のタイヤでは、トレッド接地巾TWがタイヤ総巾Wの80%未満に設定されている。
【0017】
またトレッド面2aには、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の縦溝9と、横溝10とが設けられる。本実施形態の縦溝9は、タイヤ赤道上をのびる1本の中央の縦溝9aと、この中央の縦溝9aの両側に配された外の縦溝9b、9bとの合計3本からなる。また縦溝9の各溝巾g1、g2、g3を足し合わせた溝巾合計長さは前記トレッド接地巾TWの5〜15%、より好ましくは8〜13%に止められる。これにより、縦溝9による接地面積の減少を防ぎ、ダート路でのグリップ力の低下を防止するのに役立つ。本例では、各溝巾g1、g2およびg3を実質的に同一とした態様を示している。これは偏摩耗の発生防止に役立つ。なお溝巾を違える場合には、最小溝巾を最大溝幅の70%以上とすることが好ましい。なお本実施形態の縦溝9は、タイヤ周方向に直線上でのびるものを示すが、ジグザグ状ないし波状に構成することもできる。なお縦溝9の深さは特に限定されないが、好ましくは5〜11mm、より好ましくは8〜11mm程度とするのが好ましい。
【0018】
前記横溝10は、前記中央の縦溝9aと外の縦溝9bとの間を継いでのびる内の横溝12と、外の縦溝9bとトレッド接地端Eとの間を継いでのびる外の横溝13とを含む。各横溝10は、タイヤ周方向に対して80〜90゜の角度θで傾いており、本実施形態ではいずれも90゜である。
【0019】
このような縦溝9、横溝10を設けることにより、トレッド面2aには、タイヤ赤道Cの両側に形成される内のブロック列Ri、Riと、外のブロック列Ro、Roとが形成される。また各ブロック列Ri、Roは、タイヤ軸方向の長さAとタイヤ周方向の長さBとの比(B/A)が0.30〜0.70となる横長ブロック14がタイヤ周方向に並べて構成されている。
【0020】
発明者らの種々の実験の結果、比(B/A)を前記の如く規定した横長ブロック14は、アスファルト路に比べると滑りやすいダート路において、大きなトラクション力を生じ、駆動性能ないしグリップ力を向上しうることを見出した。即ち、前記比(B/A)が、0.30未満では、ブロックが過度に横長形状となり、駆動力ないし制動力作用時に、ブロックが腰砕け状に倒れ込むため充分なトラクション能力を得ることができず、逆に0.70を超えると、ブロックの前後方向の剛性が、滑りやすいダート路ではむしろ高すぎる結果となり、滑りを増大させるなど満足のゆくトラクション性能を得ることができない。また横長ブロック14は、横方向からの入力に対する剛性が増すため、コーナリング時のグリップ力の低下を防止できる。これらの作用をより高めるために特に好ましくは前記比(B/A)を0.4〜0.6とするのが望ましい。
【0021】
また本実施形態では、前記内のブロック列Riに配される横長ブロック14は、外のブロック列Roに配される横長ブロック14よりも接地面積を大としている。内のブロック列Riには外のブロック列Roに比して、より高い接地圧が作用しがちであるため、上述のようにブロックの接地面積を違えることにより、各ブロックに作用する力を均一化させ耐摩耗性を向上するのに役立つ。ただし、各横長ブロック14において、接地面積の差が過大になると、耐摩耗性の悪化が懸念されるため、各ブロックの接地面積を違える場合、最も小さいブロックの接地面積が最も大きいブロックの接地面積の75〜95%となるように設定することが望ましい。
【0022】
た内の横溝12は、例えば図3に示す如く、一端側に溝巾が小の巾狭部12nを有しかつ他端部側に溝巾が大の巾広部12wを設けた内の第1の横溝12Aと、一端側に前記巾広部12wを有しかつ他端部側に前記巾狭部12nを設けた内の第2の横溝12Bとを含むとともに、該内の第1、第2の横溝12A、12Bはタイヤ周方向で交互に配されている。
【0023】
また本実施形態では、内の第1、第2の横溝12A、12Bは、前記巾広部12wと前記巾狭部12nとの間に溝巾が段差状で変化する二つの段差部12d1、12d2を含んでいる。例えば、図2において巾狭部12nは、一端側から溝巾GW1でのびるとともに、段差状の第1の段差部12d1を介して溝巾がGW3に拡大する。そして、さらに第2の段差部12d2を介して溝巾をGW2に拡大して最も溝巾が大の巾広部12wを形成している。
【0024】
また、内のブロック列Riは、上述の段差部12dを有する第1、第2の横溝12A、12Bをタイヤ周方向で交互に設けることにより、横長ブロック11を図4(B)に拡大して示すように階段状とする。そして、このような横長ブロック11は図4(A)に示すように、接地面が単に横長矩形状をなすブロックbに比べてトラクション方向力Fに対する剛性が向上する。従って、横長ブロック11の形状の安定性、ないし形状復元性といったいわゆるスタビリティが向上し、かつ耐久性を高めることができる。
【0025】
また第1、第2の横溝12A、12Bにおいて、溝巾が広い巾広部12wは、ダート路への噛み込み力を高めグリップ力を向上しうる反面、その反射的効果として摩耗性能が悪化しやすい。しかし、巾広部12wの反対側に溝巾を小として耐摩耗性を高めた巾狭部12nを設けたことにより、ダート路におけるグリップ力と耐摩耗性とをよりバランス良く向上させることができる。さらにドリフト走行といったタイヤの横滑り時に、前記段差部12dのエッジe(図4(B)に示す)が滑り方向に対してほぼ直角を向くことにより、ダート路との間で高い摩擦力を発揮することができ、旋回能力をさらに向上させるのに役立つ。
【0026】
上述のような作用をより確実に発揮させるために、好ましくは前記第1、第2の横溝12A、12Bにおいて、巾狭部12nの溝巾GW1と、巾広部12wの溝巾GW2との比(GW2/GW1)は1.3〜4.0、特に好ましくは1.8〜4.0程度とするのが望ましい。なお最低限の溝巾を確保するために、巾狭部12nの溝巾GW1は、例えば3〜10mm、より好ましくは5〜8mmに設定するのが好ましい。また横溝12の深さは特に限定されないが、好ましくは5〜11mm、より好ましくは7〜11mm程度とするのが好ましい。
【0027】
本実施形態の外の横溝13は、前記内の横溝12と同様に、一端側に溝巾が小の巾狭部13nを有しかつ他端部側に溝巾が大の巾広部13wを設けた外の第1の横溝13Aと、一端側に前記巾広部13wを有しかつ他端部側に前記巾狭部13nを設けた外の第2の横溝13Bとを含むとともに、該外の第1、第2の横溝13A、13Bはタイヤ周方向で交互に配されている。また各第1、第2の横溝13A、13Bはひとつの段差部13dを含んでいる。従って、外のブロック列Roについても、内のブロック列Riと同様の効果を奏しうる。
【0028】
また本実施形態の空気入りタイヤ1では、図3に拡大して示すように、外の第1の横溝13Aの巾広部13wと、内の第2の横溝12Bの巾広部12wとを外の縦溝9bを介して向き合わせることにより、略矩形状で凹む、砂利溜め部16が設けられている。ダート路は、表面に砂利が堆積したいわゆる浮き砂利部分を多く含む。従って、このような浮き砂利部分を走行すると、タイヤの溝内に浮き砂利が取り込まれ、該タイヤが浮き上がった状態となる。これでは、砂利の下にある硬質な路面とトレッド面2aとの間でトラクション力を発生させることが難しい。本実施形態では、上述のような砂利溜め部16を設けることにより、多くの浮き砂利を砂利溜め部16に取り込んでタイヤの浮き上がり量を減じる。これは、砂利の下にある硬質路面とタイヤとの摩擦接触を確保し、トラクション性能を高めるのに有効である。
【0029】
このような観点より、砂利溜め部16は、図5に示すように、縦溝9と向き合う巾広部13w、12wで形成される面積Saを1.5〜5.0cm2 、より好ましくは2.0〜3.0cm2 程度とするのが望ましい。またタイヤ1を正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填して正規荷重を付加した接地面内に、このような砂利溜め部16が少なくとも2つ、より好ましくは3以上、さらに好ましくは3〜6個含まれるように横溝の配設ピッチなどを定めるのが望ましい。少なすぎると、浮き砂利取り込み効果が少なく、多すぎても接地面積の減少を招くためである。また砂利溜め部16は凹部となるため、駆動力をより効果的に発揮するタイヤ赤道側よりも、本例のように外の縦溝9bに沿って設けるのが望ましい。
【0030】
【実施例】
タイヤサイズが、205/65R15のラリー用空気入りタイヤを表1、図2のパターンに基づき試作し、トラクション性能、旋回性能、グリップ感、耐久性などをテストした。
【0031】
トラクション性能、旋回性能、グリップ感は、供試タイヤを7J×15のリムに装着し内圧210kPaを充填するとともに、排気量2000cm3 のラリー競技用四輪駆動車の全輪に装着し、乾燥した硬質のダートテストコース(1周、約2.5km)を5周走行し、テストドライバーの官能により10点法で評価した。また、耐久性については、ダートコースを300km走行したときの摩耗を目視により調べ10点法に指標化した。いずれも数値が大きい程良好である。
テストの結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0003996426
【0033】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りタイヤは、トレッド接地巾を従来に比して増大させるとともに、横溝の角度を規定することにより、タイヤ周方向長さとタイヤ軸方向長さとの比を限定した横長ブロックを具えるため、ダート路で大きなトラクション力を生じ、駆動性能ないしグリップ力を向上できる。また横長ブロックは、横方向の入力に対する剛性が増すため、コーナリング時のグリップ力の低下を防止できる。
【0034】
また請求項1記載の発明のように、横溝は、一端側に溝巾が小の巾狭部を有しかつ他端部側に溝巾が大の巾広部を設けた第1の横溝と、一端側に前記巾広部を有しかつ他端部側に前記巾狭部を設けた第2の横溝とを含み、かつ第1、第2の横溝をタイヤ周方向で交互に配したときには、横長ブロックの安定性、ないし形状復元性といったいわゆるスタビリティが向上し、耐久性を増すことができる。また横溝の巾広部は、路面への噛み込み力を高めグリップ力を向上しうるとともに、その反対側の端部に耐摩耗性の高い巾狭分を設けて両性能をバランス良く向上できる。
【0035】
た請求項2記載の発明のように、縦溝の本数を限定するとともにその溝巾合計長さをトレッド接地巾の5〜15%とすることにより、縦溝による接地面積の減少を防ぎ、前記効果をより確実なものとする。また横長ブロックは、最も小さいブロックの接地面積が最も大きいブロックの接地面積の75〜95%とし、ブロック全体の大きさを均一化することができる。従って、各ブロックに作用する力を均一化するのに役立ち、ひいては偏摩耗を防止しうる
【0036】
また請求項4記載の発明のように、第1、第2の横溝は、前記巾広部と前記巾狭部との間に溝巾が段差状で変化する少なくとも一つの段差部を含むときには、ドリフト走行といったタイヤの横滑り時に、この段差部のエッジによってダート路との高い摩擦力を発揮することができ、旋回能力をさらに向上させるのに役立つ。
【0037】
また請求項5記載の発明のように、トレッド面に、前記第1の横溝の巾広部と、第2の横溝の巾広部とを縦溝を介して向き合わせることにより、略矩形状で凹む砂利溜め部を設けたときには、浮き砂利が多いダート路において、接地面内の砂利をこの部分に取り込み、タイヤの浮き上がりを防止してトラクション性能を高めるのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すタイヤの断面図である。
【図2】そのトレッド面を展開して示す展開図である。
【図3】ブロックの斜視図である。
【図4】(A)、(B)はより好ましくは横長ブロックの平面図である。
【図5】砂利溜め部の拡大図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a カーカスプライの本体部
6b カーカスプライの折返し部
7 ベルト層
9 縦溝
9a 中央の縦溝
9b 外の縦溝
10 横溝
11 横長ブロック
12 内の横溝
12A 内の第1の横溝
12B 内の第2の横溝
13 外の横溝
13A 外の第1の横溝
13B 外の第2の横溝
14 横長ブロック
16 砂利溜め部

Claims (5)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の縦溝と、この縦溝間、及び縦溝と接地端との間をのびかつタイヤ周方向に対して80〜90゜の角度で傾く複数本の横溝とを設けることにより、ブロックがタイヤ周方向に並ぶブロック列を形成するとともに、
    前記ブロックは、タイヤ軸方向の長さAとタイヤ周方向の長さBとの比(B/A)が0.30〜0.70となる横長ブロックからなり、
    前記トレッド接地端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド接地巾がタイヤ総巾の80%以上をな
    しかも前記横溝は、一端側に溝巾が小の巾狭部を有しかつ他端部側に溝巾が大の巾広部を設けた第1の横溝と
    一端側に前記巾広部を有しかつ他端部側に前記巾狭部を設けた第2の横溝とを含むとともに
    前記第1、第2の横溝はタイヤ周方向で交互に配されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記縦溝は、3本からなりかつ各溝巾を足し合わせた溝巾合計長さがトレッド接地巾の5〜15%であり、
    かつ前記横長ブロックは、最も小さいブロックの接地面積が最も大きいブロックの接地面積の75〜95%であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1、第2の横溝は、巾狭部の溝巾GW1と、巾広部の溝巾GW2との比(GW2/GW1)が1.3〜4.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1、第2の横溝は、前記巾広部と前記巾狭部との間に溝巾が段差状で変化する少なくとも一つの段差部を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッド面に、前記第1の横溝の巾広部と、第2の横溝の巾広部とを縦溝を介して向き合わせることにより、略矩形状で凹んだ砂利溜め部を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
JP2002109471A 2002-04-11 2002-04-11 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP3996426B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002109471A JP3996426B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002109471A JP3996426B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003306012A JP2003306012A (ja) 2003-10-28
JP3996426B2 true JP3996426B2 (ja) 2007-10-24

Family

ID=29392929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002109471A Expired - Fee Related JP3996426B2 (ja) 2002-04-11 2002-04-11 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3996426B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4744155B2 (ja) * 2005-01-19 2011-08-10 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5161478B2 (ja) * 2007-04-19 2013-03-13 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5519176B2 (ja) * 2009-04-28 2014-06-11 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5519177B2 (ja) * 2009-04-28 2014-06-11 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5115516B2 (ja) * 2009-04-30 2013-01-09 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP5404378B2 (ja) 2009-12-28 2014-01-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP6110825B2 (ja) * 2014-09-25 2017-04-05 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP6032343B2 (ja) * 2015-11-27 2016-11-24 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003306012A (ja) 2003-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3213932B1 (en) Tire
US6003575A (en) Pneumatic tire including sipes
EP1923236B1 (en) Pneumatic tire for off-road travelling
JP4256173B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
WO2015166803A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6443508B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2002528334A (ja) タイヤおよびタイヤのトレッド
JPH04232106A (ja) タイヤトレッド
WO2021085004A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP4180910B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
JP3996426B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH03139402A (ja) 空気入りタイヤ
JP6521000B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3337414B2 (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
WO2019142643A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6428872B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2972188B1 (ja) 重荷重用タイヤ
JPH0717214A (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2000006616A (ja) 空気入りタイヤ
JP2019137218A (ja) 空気入りタイヤ
JP7172954B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6361762B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2020097271A (ja) 空気入りタイヤ
JP3682152B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6838412B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees